JP2001348785A - 全芳香族ポリアミド繊維の処理方法および処理繊維 - Google Patents
全芳香族ポリアミド繊維の処理方法および処理繊維Info
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- JP2001348785A JP2001348785A JP2000168417A JP2000168417A JP2001348785A JP 2001348785 A JP2001348785 A JP 2001348785A JP 2000168417 A JP2000168417 A JP 2000168417A JP 2000168417 A JP2000168417 A JP 2000168417A JP 2001348785 A JP2001348785 A JP 2001348785A
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- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 全芳香族ポリアミドに染料などの充填剤を効
率よく取り込ませ、染色性、耐光性、接着性、難燃性な
どを向上させる。 【解決手段】 紡出後、水分含量を常に15%以上に維
持した全芳香族ポリアミド繊維に充填剤および水を付与
し、超臨界流体で処理することを特徴とする全芳香族ポ
リアミド繊維の処理方法。
率よく取り込ませ、染色性、耐光性、接着性、難燃性な
どを向上させる。 【解決手段】 紡出後、水分含量を常に15%以上に維
持した全芳香族ポリアミド繊維に充填剤および水を付与
し、超臨界流体で処理することを特徴とする全芳香族ポ
リアミド繊維の処理方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特殊な全芳香族ポ
リアミド繊維に染料などの充填剤を効率よく付与する方
法に関する。
リアミド繊維に染料などの充填剤を効率よく付与する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】全芳香族ポリアミド繊維は高強度、高弾
性率、高耐熱性、非導電性、錆びない、 などの高い機
能性と有機繊維のしなやかさと軽量性を合わせ持った合
成繊維であり、これらの特長から、自動車タイヤ、自動
車用伝導ベルト、コンベア、光ファイバーなどの補強用
資材として広く用いられている。
性率、高耐熱性、非導電性、錆びない、 などの高い機
能性と有機繊維のしなやかさと軽量性を合わせ持った合
成繊維であり、これらの特長から、自動車タイヤ、自動
車用伝導ベルト、コンベア、光ファイバーなどの補強用
資材として広く用いられている。
【0003】一方、衣料用途や繊維製品としては刃物に
対する切れにくさを応用した作業用手袋や作業服、スポ
ーツ衣料などに使用されている。また、限界酸素指数が
29で、本質的に燃えにくいことや、500℃という高
温まで溶融、収縮せずに炭化することから、消防服や燃
えにくさの要求される椅子張り地やカーテンなどのイン
テリヤ用品としての用途開発が進められている。
対する切れにくさを応用した作業用手袋や作業服、スポ
ーツ衣料などに使用されている。また、限界酸素指数が
29で、本質的に燃えにくいことや、500℃という高
温まで溶融、収縮せずに炭化することから、消防服や燃
えにくさの要求される椅子張り地やカーテンなどのイン
テリヤ用品としての用途開発が進められている。
【0004】しかし、全芳香族ポリアミド繊維は元来淡
黄色を呈しているため、上記の用途に展開するために多
色の染色糸が要望されている。従来から全芳香族ポリア
ミド繊維を染色する試みはなされているが、これを通常
の染色方法で染色してもうまく染まらない。また、全芳
香族ポリアミド繊維は紫外線に曝されると褐色に変色す
る。紫外線は日光中に多量に含まれ、全芳香族ポリアミ
ド繊維を屋外に曝しておくと、数時間で淡い褐色に変色
する。紫外線は、昼間の日陰の光にも含まれており、白
熱電灯や蛍光灯の光の中にも含まれているので、全芳香
族ポリアミド繊維からなる繊維製品の紫外線による変色
は、流通や使用段階において大きな問題である。特に、
衣料用やインテリヤ製品に全芳香族ポリアミド繊維を応
用する場合、紫外線による変色の問題は大きく改善方法
が求められている。また、これらの他に全芳香族ポリア
ミド繊維とゴム、樹脂などとの接着性の改善や難燃性の
向上も求められている。
黄色を呈しているため、上記の用途に展開するために多
色の染色糸が要望されている。従来から全芳香族ポリア
ミド繊維を染色する試みはなされているが、これを通常
の染色方法で染色してもうまく染まらない。また、全芳
香族ポリアミド繊維は紫外線に曝されると褐色に変色す
る。紫外線は日光中に多量に含まれ、全芳香族ポリアミ
ド繊維を屋外に曝しておくと、数時間で淡い褐色に変色
する。紫外線は、昼間の日陰の光にも含まれており、白
熱電灯や蛍光灯の光の中にも含まれているので、全芳香
族ポリアミド繊維からなる繊維製品の紫外線による変色
は、流通や使用段階において大きな問題である。特に、
衣料用やインテリヤ製品に全芳香族ポリアミド繊維を応
用する場合、紫外線による変色の問題は大きく改善方法
が求められている。また、これらの他に全芳香族ポリア
ミド繊維とゴム、樹脂などとの接着性の改善や難燃性の
向上も求められている。
【0005】これに対し従来から種々の方法が提案され
ている。例えば、染色に関しては全芳香族ポリアミド繊
維を他の繊維で被覆する方法(特開平3−830号公
報)や全芳香族ポリアミド繊維にポリエチレンイミン系
化合物を付着させた後に熱処理する方法(特開平1−1
74680号公報)が提案されているが、前者は完全な
被覆が困難であったあり、また全芳香族ポリアミドの耐
熱性などの特長を損なうことが考えられる。また、後者
は繊維表面に樹脂加工されるため繊維の柔軟性が損なわ
れる。
ている。例えば、染色に関しては全芳香族ポリアミド繊
維を他の繊維で被覆する方法(特開平3−830号公
報)や全芳香族ポリアミド繊維にポリエチレンイミン系
化合物を付着させた後に熱処理する方法(特開平1−1
74680号公報)が提案されているが、前者は完全な
被覆が困難であったあり、また全芳香族ポリアミドの耐
熱性などの特長を損なうことが考えられる。また、後者
は繊維表面に樹脂加工されるため繊維の柔軟性が損なわ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、全芳
香族ポリアミドに染料などの充填剤を効率よく取り込ま
せ、染色性、耐光性、接着性、難燃性などを向上させる
とである。
香族ポリアミドに染料などの充填剤を効率よく取り込ま
せ、染色性、耐光性、接着性、難燃性などを向上させる
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、紡出後、水分含量を常に15%以上に維持し
た全芳香族ポリアミド繊維に充填剤および水を付与し、
超臨界流体で処理することを特徴とする全芳香族ポリア
ミド繊維の処理方法およびこの方法によって処理された
処理繊維を提供するものである。
本発明は、紡出後、水分含量を常に15%以上に維持し
た全芳香族ポリアミド繊維に充填剤および水を付与し、
超臨界流体で処理することを特徴とする全芳香族ポリア
ミド繊維の処理方法およびこの方法によって処理された
処理繊維を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における全芳香族ポリアミ
ドとは、テレフタル酸に代表される芳香族ジカルボン酸
成分とパラフェニレンジアミンに代表される芳香族ジア
ミン成分との縮合重合によって得られるアラミドを言
う。
ドとは、テレフタル酸に代表される芳香族ジカルボン酸
成分とパラフェニレンジアミンに代表される芳香族ジア
ミン成分との縮合重合によって得られるアラミドを言
う。
【0009】本発明においては紡出後、水分含量を常に
15%以上に維持した全芳香族ポリアミド繊維を用いる
必要がある。全芳香族ポリアミドは通常、水の中に紡出
され、洗浄、中和された後、巻き取って乾燥されるが、
本発明では、本格的な乾燥はせず、常に水分を15%以
上含む湿潤状態に維持したものを用いる。
15%以上に維持した全芳香族ポリアミド繊維を用いる
必要がある。全芳香族ポリアミドは通常、水の中に紡出
され、洗浄、中和された後、巻き取って乾燥されるが、
本発明では、本格的な乾燥はせず、常に水分を15%以
上含む湿潤状態に維持したものを用いる。
【0010】本発明で言う充填剤とは、カチオン染料、
分散染料、着色含量、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃
剤、カップリング剤、帯電防止剤、耐候剤等が含まれ、
有機化合物が好ましいが、中でもカチオン染料、分散染
料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤およびカップリ
ング剤が好ましい。充填剤の好ましい添加量は充填剤の
種類によって異なるが全芳香族ポリアミド繊維100重
量部に対し10〜50重量部が好ましい。
分散染料、着色含量、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃
剤、カップリング剤、帯電防止剤、耐候剤等が含まれ、
有機化合物が好ましいが、中でもカチオン染料、分散染
料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤およびカップリ
ング剤が好ましい。充填剤の好ましい添加量は充填剤の
種類によって異なるが全芳香族ポリアミド繊維100重
量部に対し10〜50重量部が好ましい。
【0011】本発明では、全芳香族ポリアミド繊維に充
填剤と水を付与して処理に臨むが、付与の方法は、通
常、上記充填剤を水に溶解または分散させ、その溶液ま
たは分散液の中に全芳香族ポリアミド繊維を浸積した後
これを取り出して軽く絞る方法がとられ、これによっ
て、充填剤と水が繊維に付与される。水の好ましい添加
量は全芳香族ポリアミド繊維100重量部に対し100
〜500重量部が好ましい。ただし、この水分量は元来
繊維に含まれている水分(15%以上)を除外したもの
である。
填剤と水を付与して処理に臨むが、付与の方法は、通
常、上記充填剤を水に溶解または分散させ、その溶液ま
たは分散液の中に全芳香族ポリアミド繊維を浸積した後
これを取り出して軽く絞る方法がとられ、これによっ
て、充填剤と水が繊維に付与される。水の好ましい添加
量は全芳香族ポリアミド繊維100重量部に対し100
〜500重量部が好ましい。ただし、この水分量は元来
繊維に含まれている水分(15%以上)を除外したもの
である。
【0012】本発明においては、この充填剤と水が付与
された繊維を超臨界流体の中で処理する。超臨界流体の
物質は特に限定されないが、比較的超臨界状態を得やす
い二酸化炭素が好ましい。二酸化炭素の場合、圧力約
7.8MPa以上、温度約31℃以上で超臨界流体となる
が、流体の溶媒力を高め繊維の可塑化を誘引するため、
圧力約25MPa、温度約150℃に保つことが好まし
い。処理時間は繊維重量に関係なく10〜20分以上が
好ましい。
された繊維を超臨界流体の中で処理する。超臨界流体の
物質は特に限定されないが、比較的超臨界状態を得やす
い二酸化炭素が好ましい。二酸化炭素の場合、圧力約
7.8MPa以上、温度約31℃以上で超臨界流体となる
が、流体の溶媒力を高め繊維の可塑化を誘引するため、
圧力約25MPa、温度約150℃に保つことが好まし
い。処理時間は繊維重量に関係なく10〜20分以上が
好ましい。
【0013】
【作用】本発明は、少なくとも1種類の有機化合物を含
む分散水溶液に疎水性の全芳香族ポリアミド繊維をパデ
ィングし、これを湿潤状態のまま超臨界流体(例えば二
酸化炭素)中で処理することにより繊維内に充填剤を導
入するものである。この処理圧力と処理温度は、流体で
ある二酸化炭素の臨界圧力及び臨界温度以上であり、水
の臨界温度以下である。すなわち、繊維は処理中も湿潤
状態を保持し、超臨界二酸化炭素と水蒸気の雰囲気中で
処理を行うものである。
む分散水溶液に疎水性の全芳香族ポリアミド繊維をパデ
ィングし、これを湿潤状態のまま超臨界流体(例えば二
酸化炭素)中で処理することにより繊維内に充填剤を導
入するものである。この処理圧力と処理温度は、流体で
ある二酸化炭素の臨界圧力及び臨界温度以上であり、水
の臨界温度以下である。すなわち、繊維は処理中も湿潤
状態を保持し、超臨界二酸化炭素と水蒸気の雰囲気中で
処理を行うものである。
【0014】その結果、本発明の方法は使用する水が非
常に少なく、水相は繊維表面に存在するのみであるた
め、低い浴比で処理できる。また、充填剤(有機化合物
が好ましい)を溶解可能な超臨界二酸化炭素を共存させ
ることで、繊維内への有機分子の拡散が促進され、繊維
内への有機化合物の導入を高速に行うことが出来る。更
に、染料の導入に当たっては、繊維内での染料の分散状
態が改善され、従来法になく鮮やかな色調の染色物が得
られる。処理槽内の水分は僅かで、減圧により蒸発除去
できる。また、残留する有機化合物は、処理温度よりも
数10℃低い温度で超臨界二酸化炭素を流すことで回収
して再利用できる。これらの操作により、最終的に余分
の充填剤粉体が表面に付着した乾燥繊維が得られ、振動
を与えるか簡単な水洗で余分の充填剤を除去できる。
常に少なく、水相は繊維表面に存在するのみであるた
め、低い浴比で処理できる。また、充填剤(有機化合物
が好ましい)を溶解可能な超臨界二酸化炭素を共存させ
ることで、繊維内への有機分子の拡散が促進され、繊維
内への有機化合物の導入を高速に行うことが出来る。更
に、染料の導入に当たっては、繊維内での染料の分散状
態が改善され、従来法になく鮮やかな色調の染色物が得
られる。処理槽内の水分は僅かで、減圧により蒸発除去
できる。また、残留する有機化合物は、処理温度よりも
数10℃低い温度で超臨界二酸化炭素を流すことで回収
して再利用できる。これらの操作により、最終的に余分
の充填剤粉体が表面に付着した乾燥繊維が得られ、振動
を与えるか簡単な水洗で余分の充填剤を除去できる。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例中、%は重量%を意味する。 実施例1 通常の方法で得られたポリフェニレンテレフタルアミド
(固有粘度=6.5)を99.9%の濃硫酸に溶かしポ
リマー濃度19.9%、温度80℃の紡糸ドープとし、
孔径0.01mmの細孔数1000個を有する口金からわ
ずかの間空気中へ紡出したのち4℃の水中に導いて凝固
させ、ネルソンローラーに導き、8%の水酸化ナトリウ
ム水溶液で中和処理し水洗後ホットローラーで100
℃、15秒間乾燥してプラスティックチューブに巻き取
る工程を連続して通過させて、フィラメント数1000
からなる総繊度1670dtex(絶乾換算)のパラ系全芳
香族ポリアミド繊維を得た。この繊維の水分は40%で
あった。
する。なお、実施例中、%は重量%を意味する。 実施例1 通常の方法で得られたポリフェニレンテレフタルアミド
(固有粘度=6.5)を99.9%の濃硫酸に溶かしポ
リマー濃度19.9%、温度80℃の紡糸ドープとし、
孔径0.01mmの細孔数1000個を有する口金からわ
ずかの間空気中へ紡出したのち4℃の水中に導いて凝固
させ、ネルソンローラーに導き、8%の水酸化ナトリウ
ム水溶液で中和処理し水洗後ホットローラーで100
℃、15秒間乾燥してプラスティックチューブに巻き取
る工程を連続して通過させて、フィラメント数1000
からなる総繊度1670dtex(絶乾換算)のパラ系全芳
香族ポリアミド繊維を得た。この繊維の水分は40%で
あった。
【0016】この繊維を用いて次の処理を行った。
【0017】超臨界流体処理は米国ISCO社の超臨界
抽出システム(SFE2200)を用いて行った。染料は70%の
分散剤を含む分散染料(C.I.Disperse Red 60)を使用し
た。分散剤を含む染料の5%水溶液をパディング液として
調製し、これに上記で得られた40%の水分を含む全芳香
族ポリアミド繊維0.14gを浸漬することで処理液を繊維
に付与した。繊維をパディング液から引き上げ、湿潤状
態(全重量0.5g)のまま内容量10mlの加圧容器に装填
し、密封後150℃まで昇温した。ついで、二酸化炭素を
加圧導入し25MPaまで昇圧した。この状態で10分間保持
した後、リークバルブを徐々に開放し常圧まで減圧した
後、加圧容器を取り出し、内容物を取り出した。 染色
物の品質は良好で、従来の高温水系染色で染色されたも
のよりも短かい処理時間で濃色かつ鮮明に染色された。
染色物内の染料を溶剤で加熱抽出し、比色定量した結
果、繊維重量当たり2.2%の染料が染着していることを確
認した。染色物の耐光堅牢性、洗濯堅牢性および耐洗濯
堅牢性も良好であった。
抽出システム(SFE2200)を用いて行った。染料は70%の
分散剤を含む分散染料(C.I.Disperse Red 60)を使用し
た。分散剤を含む染料の5%水溶液をパディング液として
調製し、これに上記で得られた40%の水分を含む全芳香
族ポリアミド繊維0.14gを浸漬することで処理液を繊維
に付与した。繊維をパディング液から引き上げ、湿潤状
態(全重量0.5g)のまま内容量10mlの加圧容器に装填
し、密封後150℃まで昇温した。ついで、二酸化炭素を
加圧導入し25MPaまで昇圧した。この状態で10分間保持
した後、リークバルブを徐々に開放し常圧まで減圧した
後、加圧容器を取り出し、内容物を取り出した。 染色
物の品質は良好で、従来の高温水系染色で染色されたも
のよりも短かい処理時間で濃色かつ鮮明に染色された。
染色物内の染料を溶剤で加熱抽出し、比色定量した結
果、繊維重量当たり2.2%の染料が染着していることを確
認した。染色物の耐光堅牢性、洗濯堅牢性および耐洗濯
堅牢性も良好であった。
【0018】実施例2、3 染料をC.I.Disperse Blue 56およびC.I.Disperse Yello
w 64に変えた以外は実施例1と同様の実験を行った。そ
の結果、いずれの場合も実施例1と同様良好な結果が得
られ、それぞれ繊維重量当たり1.9%、2.0%の染着量であ
った。
w 64に変えた以外は実施例1と同様の実験を行った。そ
の結果、いずれの場合も実施例1と同様良好な結果が得
られ、それぞれ繊維重量当たり1.9%、2.0%の染着量であ
った。
【0019】比較例1 実施例1で用いた全芳香族ポリアミド繊維および実施例
1〜3で用いた染料を使用し、水分散液パディングを行
わず直接超臨界二酸化炭素中で染色する従来の手法で染
色を行った。処理装置には、実施例1と同じ超臨界抽出
システムを用いた。内容積10mlの加圧容器の下方にポリ
アミド繊維約0.1gを入れ、上方に予め分散剤を除いた染
料0.1gを塗布したガラス繊維約1gを入れた。この加圧
容器を150℃の恒温槽に入れ、二酸化炭素を導入し、25M
Paまで昇圧した。この温度、圧力を保持しつつ、150
℃、25MPaの超臨界二酸化炭素を液体換算0.5ml/minの一
定速度で加圧容器の上方から下方へと流すことで、繊維
表面に新しい染料の超臨界流体溶液が通過するようにし
た。この処理を10分または30分行なった後、減圧
し、加圧容器から内容物を取り出した。加圧容器内のガ
ラス繊維表面には染料が充分残留しており、処理中の加
圧容器からの流体の流出により容器内の染料が不足する
ことはない。染色物の染着は不十分で、いずれの染料も
繊維重量当たり0.1%以下の染着量しか得られなかった。
1〜3で用いた染料を使用し、水分散液パディングを行
わず直接超臨界二酸化炭素中で染色する従来の手法で染
色を行った。処理装置には、実施例1と同じ超臨界抽出
システムを用いた。内容積10mlの加圧容器の下方にポリ
アミド繊維約0.1gを入れ、上方に予め分散剤を除いた染
料0.1gを塗布したガラス繊維約1gを入れた。この加圧
容器を150℃の恒温槽に入れ、二酸化炭素を導入し、25M
Paまで昇圧した。この温度、圧力を保持しつつ、150
℃、25MPaの超臨界二酸化炭素を液体換算0.5ml/minの一
定速度で加圧容器の上方から下方へと流すことで、繊維
表面に新しい染料の超臨界流体溶液が通過するようにし
た。この処理を10分または30分行なった後、減圧
し、加圧容器から内容物を取り出した。加圧容器内のガ
ラス繊維表面には染料が充分残留しており、処理中の加
圧容器からの流体の流出により容器内の染料が不足する
ことはない。染色物の染着は不十分で、いずれの染料も
繊維重量当たり0.1%以下の染着量しか得られなかった。
【0020】比較例2 アラミド繊維を分散剤を含む染料でパディングした後、
乾熱処理により水分を除去した後、実施例1と同じ方法
で染色を行った。この処理を行った繊維は、水洗により
殆どの染料が脱落し、染着が認められなかった。
乾熱処理により水分を除去した後、実施例1と同じ方法
で染色を行った。この処理を行った繊維は、水洗により
殆どの染料が脱落し、染着が認められなかった。
【0021】比較例3 実施例1で用いた全芳香族ポリアミド繊維および実施例
1〜3で用いた染料を使用して、LABOMAT BF
A染色機(ワーナーマティス(株)製)を用いて高温水溶液中で
の染色を行った。使用した染料の重量は、繊維重量当た
り3%で、135℃で30分間染色を行った。得られた染色物
は、実施例1〜3で得られた染色物に比べて発色性が悪
く、いずれの染料による染色物もくすんでいた。
1〜3で用いた染料を使用して、LABOMAT BF
A染色機(ワーナーマティス(株)製)を用いて高温水溶液中で
の染色を行った。使用した染料の重量は、繊維重量当た
り3%で、135℃で30分間染色を行った。得られた染色物
は、実施例1〜3で得られた染色物に比べて発色性が悪
く、いずれの染料による染色物もくすんでいた。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法は使用する水が非常に少な
く、水相は繊維表面に存在するのみであるため、低い浴
比で処理でき、充填剤を溶解可能な超臨界流体を共存さ
せることで、繊維内への充填剤の拡散が促進され、導入
を高速に行うことが出来る。更に、染料を導入する際に
は、繊維内での染料の分散状態が改善され、従来法にな
く鮮やかな色調の染色物が得られる。
く、水相は繊維表面に存在するのみであるため、低い浴
比で処理でき、充填剤を溶解可能な超臨界流体を共存さ
せることで、繊維内への充填剤の拡散が促進され、導入
を高速に行うことが出来る。更に、染料を導入する際に
は、繊維内での染料の分散状態が改善され、従来法にな
く鮮やかな色調の染色物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 3/24 D06P 3/24 A 4L045 3/26 3/26 5/00 5/00 A 5/20 5/20 A Z // D06M 101:36 D06M 101:36 (72)発明者 田畑 功 福井県今立郡今立町岩本11号31番地の1 Fターム(参考) 3B154 AA08 AB02 BA07 BA60 BB02 BB43 BD01 BD09 BD16 BE04 BF12 BF13 DA03 DA08 DA13 DA16 DA21 4H057 AA01 AA02 BA03 BA08 CA13 CB46 CB49 CC02 DA01 DA22 FA16 FA17 GA07 HA01 HA02 JA10 JA14 JB02 4L031 AA20 AB01 BA08 CA06 CA11 DA09 4L035 CC20 EE07 EE20 MG02 4L038 AA25 DA20 4L045 AA02 BA57 BA60 DC09
Claims (5)
- 【請求項1】紡出後、水分含量を常に15%以上に維持
した全芳香族ポリアミド繊維に充填剤および水を付与
し、超臨界流体で処理することを特徴とする全芳香族ポ
リアミド繊維の処理方法。 - 【請求項2】充填剤ががカチオン染料、分散染料、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤およびカップリング剤か
ら選ばれた1種以上の化合物であることを特徴とする
請求項1記載の全芳香族ポリアミド繊維の処理方法。 - 【請求項3】超臨界流体が炭酸ガスであることを特徴と
する請求項1または2記載の全芳香族ポリアミド繊維の
処理方法。 - 【請求項4】付与する水の量が全芳香族ポリアミド繊維
100重量部に対し100〜500重量部であることを
特徴とする請求項1〜3いずれか記載の全芳香族ポリア
ミド繊維の処理方法。 - 【請求項5】請求項1〜4いずれか記載の処理方法によ
って処理された処理繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000168417A JP2001348785A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 全芳香族ポリアミド繊維の処理方法および処理繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000168417A JP2001348785A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 全芳香族ポリアミド繊維の処理方法および処理繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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