JP2001348262A - Alcの製造方法 - Google Patents

Alcの製造方法

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JP2001348262A JP2000164703A JP2000164703A JP2001348262A JP 2001348262 A JP2001348262 A JP 2001348262A JP 2000164703 A JP2000164703 A JP 2000164703A JP 2000164703 A JP2000164703 A JP 2000164703A JP 2001348262 A JP2001348262 A JP 2001348262A
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Kiichiro Aiba
毅一郎 相羽
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Sumitomo Metal Mining Siporex KK
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Sumitomo Metal Mining Siporex KK
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ALCスラリーが適正な粘度を持つために必
要な粘土鉱物含有条件を明らかにし、強度の低下やクラ
ック等の発生をなくし、歩留まりの良いALCの製造方
法を提供する。 【解決手段】 珪酸質原料として、粘土鉱物含有量が1
5重量%以下の珪石を使用し、また粘土鉱物に緑泥石系
粘土鉱物が含まれる場合には、その緑泥石系粘土鉱物含
有量が5重量%以下の珪石を使用する。粘土鉱物含有量
が15重量%を越える珪石又は緑泥石系粘土鉱物含有量
が5重量%を超える珪石を使用する場合でも、粘土鉱物
含有量が異なる複数種の珪石を併用して、珪石全体にお
ける粘土鉱物含有量を15重量%以下又は緑泥石系粘土
鉱物含有量を5重量%に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オートクレーブ水
蒸気養生軽量気泡コンクリート(以下、単にALCとい
う)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ALCは直径1mm前後の小さ
な気泡を含むため軽量且つ断熱性に優れ、加えて耐火
性、施工性にも優れているため、従来から建築物の壁、
床、間仕切り等に用いるパネルなどの建材として広く使
用されている。
【0003】かかるALCを製造するには、珪石などの
珪酸質原料と、セメントや生石灰などの石灰質原料を主
原料とし、これらの主原料に工程繰り返し原料や、発泡
剤であるアルミニウム粉、界面活性剤などの添加剤、及
び水を加え、混練してスラリーとする。このスラリーを
補強用鉄筋がセットされた型枠内に注入し、発泡と同時
に水和反応により次第に硬化させて、細かい気泡を内蔵
した半可塑性体を形成される。
【0004】その後、更に一定時間経過して適度な硬さ
に硬化した半可塑性体を型枠から取り出し、外形を所望
寸法の直方体に切削した後、パネルなど製品の厚さに応
じた間隔で並列したピアノ線を半可塑性体の長手方向の
全長に亘って移動させながら一挙に切断する。次いで、
切断した半可塑性体をオートクレーブに移し、高温高圧
で水蒸気養生を行うことによりALCが得られる。
【0005】得られたALC素材は、建築物の設計仕様
に基づいて、更に各種寸法に切断したり、長辺小口面に
溝を切削加工したり、縁部の面取り加工を行う。また、
必要に応じて貼着や塗装などの表面仕上げを施し、パネ
ルなどのALC製品として建築現場に納入されている。
【0006】ALCを製造するにあたって最も重要なこ
とは、ALC中に結晶度の高いトバモライトを多量且つ
均質に生成させることである。そのため従来から、原料
中の全石灰分と全珪酸分との重量比率(CaO/SiO
比)が0.4〜0.8の範囲内になるように管理してい
る。また、型枠に注入する際のスラリー粘土を適正に維
持するため、スラリーの水固体比(水/固体の重量比)
を0.65前後に調整している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ALCの製造において
は、半可塑性体の発泡及び硬化状態を管理する上で、型
枠に注入する際のスラリーの粘性が重要である。即ち、
型枠に注入する際のスラリー粘度が高いと、アルミニウ
ム粉を加えて発生させた気泡の挙動制御が難しくなるこ
とから、得られるALCの強度が低下したり、気泡の乱
れやクラックなどのダメージが発生しやすくなって、歩
留まりが低下してしまう。従って、このような悪影響の
でない低い粘度のスラリーを製造することが重要とな
り、型枠注入時のスラリー粘度は一般に1〜5psが適
正であるとされている。
【0008】しかし、このようなスラリーの粘性に関し
て、ALCの主原料のうちで最も重量比率の高い珪酸質
原料が影響を及ぼしていることが分った。即ち、珪酸質
原料を粉砕して水を加えたスラリーの粘性が高いと、型
枠に注入する際のスラリー粘度も高くなる。日本におい
ては珪酸質原料として一般に珪石を粉砕して使用してい
るが、珪石は天然鉱物であるため不純物を含有している
ことが一般的であり、その中の粘土鉱物がスラリー粘度
に影響しているものと予想される。
【0009】しかるに、現在までのところ、珪酸質原料
である珪石に含有される粘土鉱物の種類、鉱物組成、結
晶構造などが、スラリーの粘性にどのように関連するか
について系統的に検討された報告は殆ど無いといってよ
い。
【0010】本発明は、このような事情に鑑み、粘土鉱
物がALCスラリーの粘性に与える影響を検討し、スラ
リーが適正な粘度を持つために必要な粘土鉱物含有条件
を明らかにすることによって、ALCの強度の低下やク
ラック等の発生をなくし、歩留まりの良いALCの製造
方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する第1のALCの製造方法は、珪酸
質原料と石灰質原料の各粉末を主原料とし、これらの主
原料にアルミニウム粉と水を加えて混練したスラリーを
型枠に注入して発泡硬化させ、得られた半可塑性体を切
断して高温高圧水蒸気養生するALCの製造方法におい
て、前記珪酸質原料として粘土鉱物の含有量が15重量
%以下の珪石を使用することを特徴とするものである。
【0012】また、上記第1のALCの製造方法におい
て、前記粘土鉱物に緑泥石系粘土鉱物が含まれる場合に
は、その緑泥石系粘土鉱物の含有量が5重量%以下の珪
石を使用することを特徴とするものである。
【0013】本発明が提供する第2のALCの製造方法
は、珪酸質原料と石灰質原料の各粉末を主原料とし、こ
れらの主原料にアルミニウム粉と水を加えて混練したス
ラリーを型枠に注入して発泡硬化させ、得られた半可塑
性体を切断して高温高圧水蒸気養生するALCの製造方
法において、前記珪酸質原料として粘土鉱物の含有量が
異なる複数種の珪石を使用して、珪石全体における粘土
鉱物の含有量を15重量%以下に制御することを特徴と
する。
【0014】また、上記第2のALCの製造方法におい
て、前記粘土鉱物に緑泥石系粘土鉱物が含まれる場合に
は、緑泥石系粘土鉱物の含有量が異なる複数種の珪石を
使用して、珪石全体における緑泥石系粘土鉱物の含有量
を5重量%以下に制御することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】型枠に注入する際の適正なスラリ
ー粘度は1〜5ps程度であり、これ以上のスラリー粘
度になると、発泡の際に気泡の抜けが悪いために気泡の
乱れが原因のダメージが発生したり、補強用鉄筋との抵
抗によりスラリーが挿入口付近から移動せず、型枠内で
盛り上がってしまう等の不具合が起きる。尚、上記1p
s未満のスラリー粘度は、通常の強度を発揮するだけの
珪酸質原料と石灰質原料の配合量である限りにおいては
発生することがない。
【0016】本発明者は、まず、珪酸質原料である珪石
中の粘土鉱物がスラリーの粘性に与える影響を検討した
結果、粘土鉱物の含有量が15重量%を越えるとスラリ
ーの粘性が大きくなり、経験上最も良く使用される水固
体比0.65前後において、スラリー粘土が適正とされ
る上限値5psを超えることを見出した。粘土鉱物は一
様に柔らかく易粉砕性を持っているため、スラリー中で
表面積の大きな微粒子となり、その結果スラリーの粘性
が大きくなるものと考えられる。
【0017】従って、一般的な0.65前後の水固体比
において適正とされる1〜5psのスラリー粘度を得る
ためには、珪酸質原料として粘土鉱物の含有量が15重
量%以下の珪石を使用すればよい。また、粘土鉱物の含
有量が15重量%を越える珪石を使用する場合でも、粘
土鉱物の含有量が異なる複数種の珪石を併用して、珪石
全体における粘土鉱物の含有量を15重量%以下に制御
することによって、上記と同様の効果を得ることが可能
である。
【0018】本発明者は、また、粘土鉱物の種類とスラ
リーの粘性との関係についても検討した。近年の粘土鉱
物学の発達により、粘土鉱物は幾つかの通常鉱物に無い
性質を持つことが判っている。それらの性質の中でスラ
リー状にした時に粘性に影響しそうな特性は、易粉砕
性、吸水性、及び層電荷の3つである。易粉砕性は粘土
鉱物全般にいえることであり、この性質がスラリーの粘
性に影響を与えることは前記したとおりである。
【0019】吸水性を有する粘土鉱物には、その性質が
大きいものから順に、スメクタイト(モンモリロナイト
を含む)、バーイミキュライト、カオリンなどがあり、
その他の粘土鉱物は吸水性が少ない(白水春雄著、「粘
土鉱物学」、1988年朝倉書店刊)。しかし、検討の
結果、スラリーの粘性に対して、吸水性を持つ粘土鉱物
が与える影響は小さいことが分った。
【0020】最後に、粘土鉱物の持つ層電荷について
は、凝集性を与えるためにスラリーの粘性への影響が考
えられる。2:1型構造と一般に呼ばれる構造の粘土鉱
物は、層間に正の電荷をもつ陽イオンその他の層間物質
をはさみ、内部の陽イオン置換によって負の電荷を持っ
ていて、正負の互層からなる3次元結晶を作る。層電荷
の大きさは結晶全体を結びつける力、あるいは層間に働
く力の強さを表すものであり、鉱物の化学的物理学的性
質や層間物質の挙動と密接な関係があるために、スラリ
ーにした時の凝集性にも影響を与える。
【0021】層電荷が大きい粘土鉱物としては、まず第
1に緑泥石系鉱物(クロライト、シャモサイト、クリノ
クロア等)が挙げられ、続いて雲母系鉱物(フロゴパイ
ト、セリサイト、バイオタイト等)、スメクタイト、バ
ーミキュライトの順となり、2:1型粘土鉱物でもパイ
ロフィライトやタルクに層電荷は無い。(前記白水春雄
著、「粘土鉱物学」参照)。
【0022】これらの粘土鉱物を検討した結果、緑泥石
系粘土鉱物を含む珪石は、他の粘土鉱物のみを含む珪石
に比べて、更にスラリーの粘性を増すことが判明した。
その理由は、層電荷の影響で粘土鉱物の凝集性が高くな
り、このためにスラリーの粘性が高くなったとものと考
えられる。
【0023】具体的には、珪石中の粘土鉱物の中でも、
緑泥石系粘土鉱物の含有量は5重量%以下であることが
必要である。珪石中の緑泥石系粘土鉱物の含有量が5重
量%を越えると、通常使用している0.65前後の水固
体比において、スラリー粘度が適正となれる5ps以上
になりやすいためである。また、緑泥石系粘土鉱物の含
有量が5重量%を越える珪石を使用する場合でも、緑泥
石系粘土鉱物の含有量が異なる複数種の珪石を併用し
て、珪石全体における緑石系粘土鉱物の含有量を5重量
%以下に制御すればよい。
【0024】
【実施例】実施例1 珪石を閉回路式ボールミルにて湿式粉砕し、湿式分級を
行って10μmアンダー分の珪石粉を集めた。この珪石
に含まれる粘土鉱物の同定を、珪石粉のX線回折(XR
D)、及び源岩である珪石から作製した薄片の偏光顕微
鏡観察により行い、その粘土鉱物の定量は蛍光X線分析
(XRF)により行った。その結果、この珪石は緑泥石
系粘土鉱物を含まないことが判明した。
【0025】尚、粘土鉱物は珪石よりも鉱物的に柔らか
い(モース硬度で一般的に珪石が4以上あるのに対して
粘土鉱物は2以下である)ために、この10μmアンダ
ー分の珪石粉には数種類の粘土鉱物が源岩よりも濃縮さ
れている。
【0026】上記の珪石粉を試薬の100%α−石英に
添加することにより、粘土鉱物含有量が4〜18重量%
の16種類の珪酸質原料を用意した。次に、これらの各
珪酸質原料52.4重量部と、石灰質原料として消石灰
4.5重量部、石膏6.7重量部及び普通ポルトランドセ
メント36.4重量部に、水固体比が0.65となるよう
に水を添加して、それぞれスラリーを作製した。
【0027】得られた各ALCスラリーについて、その
温度40℃でのスラリー粘度をビスコテスターにて測定
し、そのスラリー粘度と珪酸質原料中の粘土鉱物含有量
の関係を図1に示した。図1の結果から、珪酸質原料で
ある珪石中の粘土鉱物含有量が15重量%を越えると、
スラリー粘度が適正とされている5ps以上となること
が分る。
【0028】実施例2 全粘土鉱物の含有量が15重量%以下であって緑泥石系
粘土鉱物を含む珪石を用意し、その珪石粉を使用して、
上記実施例1と同様にして、緑泥石系粘土鉱物の含有量
が0.5〜11重量%の22種類の珪酸質原料をそれぞ
れ用意した。これらの各珪酸質原料を用い、実施例1と
同様にして、各珪酸質原料52.4重量部と、石灰質原
料として消石灰4.5重量部、石膏6.7重量部及び普通
ポルトランドセメント36.4重量部に、水固体比が0.
65となるように水を添加して、それぞれスラリーとし
た。
【0029】得られた各スラリーについて、温度40℃
での粘度をビスコテスターにて測定し、そのスラリー粘
度と珪酸質原料中の緑泥石系粘土鉱物含有量との関係を
図2に示した。この図2の結果から、ALCスラリーの
粘性は、珪酸質原料中の緑泥石系粘土鉱物が5重量%を
越えると、適正とされている5ps以上となることが確
認できた。
【0030】実施例3 珪酸質原料として使用実績のある4種類の天然珪石を用
意し、比較対照物として100%の試薬α−石英を準備
した。各珪石を閉回路式ボールミルにて湿式粉砕し、湿
式分級により10μmアンダーの珪石粉を集め、実施例
1と同様に分析を行った結果を下記表1に示した。ま
た、α−石英の含有量を遊離珪酸重量分析法にて求め、
表1に併せて示した。
【0031】
【表1】 珪石A 珪石B 珪石C 珪石D 粘土鉱物種 緑泥石系 その他 緑泥石系 その他 α−石英(%) 75.3 74.3 80.5 64.0構成成分(%) SiO 93 87 93 82 AlO 3.2 4.1 3.6 6.0 FeO 2.4 4.5 1.7 5.0 KO 0.9 0.5 1.1 2.5 NaO 痕跡 痕跡 0.1 <0.1 MgO 0.2 痕跡 0.3 1.0 SO 0.3 2.9 <0.1 0.5 TiO 0.1 0.8 0.1 0.3
【0032】表1において、上記分析により緑泥石系鉱
物(クロライト、シャモサイト、クリノクロア等)を相
当量含む珪石は緑泥石系とした。尚、緑泥石系粘土鉱物
に特有の構成成分としてMgOがあるが、同定により上
記緑泥石系鉱物を含まない珪石DがMgOを含有してい
るのはバイオタイト(黒雲母)とフロゴパイト(金雲
母)の含有量が多いためである。
【0033】上記4種類の各10μmアンダー分の珪石
粉を、比較用試薬のα−石英にそれぞれ重量比で30
%、60%、90%置換し、得られた各試料粉について
粉体の比表面積測定装置の一つであるブレーン空気透過
装置を用いて、比表面積(ブレーン値)を測定した。そ
の後、上記各試料粉を珪酸質原料として用い、各珪酸質
原料52.4重量部と、石灰質原料として消石灰4.5重
量部、石膏6.7重量部及び普通ポルトランドセメント
36.4重量部に、水固体比が0.65となるように水を
添加して、それぞれスラリーを作製した。
【0034】得られた各ALCスラリーについて、温度
40℃での粘度をビスコテスターにて測定し、その結果
を珪石Aについては図3、珪石Bについては図4、珪石
Cについては図5、及び珪石Cについては図6に図示し
た。また、表面積以外による影響を見るために、比較用
試薬のα−石英も粉砕して2種類の表面積の試薬α−石
英粉を用意し、同様に作製したALCスラリーのブレー
ン値とスラリー粘度の関係を求め、その結果を図3〜図
6に併せてプロットした。
【0035】図3〜図6から、珪石A(図3)と珪石C
(図5)では、試薬のα−石英よりも粘土鉱物含有量が
大きくなる(置換量が増える)に従い、スラリー粘度が
高くなる傾向にあるが、珪石B(図4)と珪石D(図
6)ではほぼ試薬α−石英と同じ傾向を示すことが判明
した。このことから、ALCスラリーの粘性は基本的に
スラリーの比表面積(ブレーン値)にほぼ比例するが、
緑泥石系粘土鉱物を含む珪石は更に粘性の増加が大きい
ことが分る。
【0036】尚、珪石Bと珪石Cにはスメクタイト、バ
ーイミキュライト、カオリンなどの吸水性を持つ粘土鉱
物が含有されることが分ったが、図3〜図6に現れた粘
性の挙動は試薬α−石英の挙動と比較して有意差は無
い。従って、吸水性のある粘土鉱物は、スラリーの粘性
には大きな影響を与えないことが確認できた。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、珪酸質原料である珪石
に含まれる粘土鉱物の含有量とALCスラリーの粘度の
関係が判明し、原料購入時にALCスラリー粘性に大き
な影響がない範囲の粘土鉱物含有量の珪石を選択するこ
とができる。従って、粘土鉱物含有量を制御した珪石の
使用により、ALC強度の低下やクラック等の発生をな
くし、高い歩留まりでALCを製造することができる。
また、緑泥石系粘土鉱物の含有が無ければ、粘土鉱物含
有量15重量%まで珪石の質を低下させることもできる
ので、原料コストの引き下げを行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】珪酸質原料である珪石中の粘土鉱物含有量とA
LCスラリー粘度の関係を示すグラフである。
【図2】珪酸質原料である珪石中の緑泥石系粘土鉱物含
有量とALCスラリー粘度の関係を示すグラフである。
【図3】実施例3の珪石Aにおける粘土鉱物含有量とA
LCスラリー粘度の関係を示すグラフである。
【図4】実施例3の珪石Bにおける粘土鉱物含有量とA
LCスラリー粘度の関係を示すグラフである。
【図5】実施例3の珪石Cにおける粘土鉱物含有量とA
LCスラリー粘度の関係を示すグラフである。
【図6】実施例3の珪石Dにおける粘土鉱物含有量とA
LCスラリー粘度の関係を示すグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸質原料と石灰質原料の各粉末を主原
    料とし、これらの主原料にアルミニウム粉と水を加えて
    混練したスラリーを型枠に注入して発泡硬化させ、得ら
    れた半可塑性体を切断して高温高圧水蒸気養生するAL
    Cの製造方法において、前記珪酸質原料として粘土鉱物
    の含有量が15重量%以下の珪石を使用することを特徴
    とするALCの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記粘土鉱物に緑泥石系粘土鉱物が含ま
    れる場合には、その緑泥石系粘土鉱物の含有量が5重量
    %以下の珪石を使用することを特徴とする、請求項1に
    記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 珪酸質原料と石灰質原料の各粉末を主原
    料とし、これらの主原料にアルミニウム粉と水を加えて
    混練したスラリーを型枠に注入して発泡硬化させ、得ら
    れた半可塑性体を切断して高温高圧水蒸気養生するAL
    Cの製造方法において、前記珪酸質原料として粘土鉱物
    の含有量が異なる複数種の珪石を使用して、珪石全体に
    おける粘土鉱物の含有量を15重量%以下に制御するこ
    とを特徴とするALCの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記粘土鉱物に緑泥石系粘土鉱物が含ま
    れる場合には、緑泥石系粘土鉱物の含有量が異なる複数
    種の珪石を使用して、珪石全体における緑泥石系粘土鉱
    物の含有量を5重量%以下に制御することを特徴とす
    る、請求項3に記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007063091A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk 軽量気泡コンクリートの製造方法
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