JP2001347967A - 車体構造 - Google Patents

車体構造

Info

Publication number
JP2001347967A
JP2001347967A JP2000169169A JP2000169169A JP2001347967A JP 2001347967 A JP2001347967 A JP 2001347967A JP 2000169169 A JP2000169169 A JP 2000169169A JP 2000169169 A JP2000169169 A JP 2000169169A JP 2001347967 A JP2001347967 A JP 2001347967A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
vehicle
floor
hole
vehicle body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000169169A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Yasugadaira
雅彦 安ヶ平
Yasushi Morikawa
靖 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2000169169A priority Critical patent/JP2001347967A/ja
Publication of JP2001347967A publication Critical patent/JP2001347967A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体の接合を容易とし、且つジャッキアップ
ポイントの補強を可能とする。 【解決手段】 車両のフロアを構成するフロア構造体1
と、車両の側部を構成するボディサイド構造体5と、車
両のルーフ部を構成するルーフ構造体7とを接合してな
る車体構造であって、ボディサイド構造体5の、車両前
後のジャッキアップポイントに対応する部分とセンター
ピラー上部とに、車幅方向内側へ突出する係合部51,
53,55を設け、フロア構造体1及びルーフ構造体7
とに、前記係合部を係止させてボディサイド構造体5と
フロア構造体1及びルーフ構造体7とを接合させる係止
部31,33,77を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体は、周知のように各種ピラ
ー、サイドシル、サイドメンバ、クロスメンバ、カウル
ボックス及びルーフレール等の閉断面の強度部材を骨格
として、各種パネル材を接合してあり、2ボックスタイ
プではエンジンコンパートメントとキャビンを、また3
ボックスタイプではエンジンコンパートメントとキャビ
ン及びトランクルームとをそれぞれ隔成している。
【0003】これら何れのタイプの車体にあっても、自
動車工学全書第19巻、自動車の製造法、昭和55年4
月20日山海堂発行の178頁乃至179頁の項目7.
4「車体組立工程」に記載の内容から明らかなように、
パネル材をプレス工程においてプレス成形し、次いで車
体組立工程において順次接合してホワイトボディを構成
し、これを塗装工程、艤装品等を組み付ける車両組立工
程に順次移送して最終的に各種の機能部品、内装部品を
組み付けるようにしている。
【0004】ところで、従来より自動車の製造方法で
は、プレス工程から最終の車両組立工程まで自動化が進
展しているが、その自動化のラインの中に塗装工程が介
在し、極めて多くの工程を必要としていた。即ち、塗装
工程を出た後、車両組立工程へ流れるまでの間に塗装を
乾燥させる工程、色換えのための設備等が自動化ライン
の中に必要となるため、乾燥工程等の占める割合が極め
て多くなっていた。因みに、自動車1台分のスペースを
1工程とすると、従来の製造方法では全体で800〜1
000工程程度必要としていた。このため、自動車製造
に要する時間を多く必要とし、また工場スペースも多大
なものとなっていた。
【0005】更に、エンジンコンパートメント、キャビ
ン等、隔成された閉空間に対してエンジン、内装品等を
組み付けるようにしていたため、例えば作業者がキャビ
ン内に入り込んで、あるいはドアが取り付く車体開口部
から組付けを行なわなければならず、多大な労力と時間
とを要してしまうという問題があった。
【0006】このような問題点に対し本願出願人は、製
造工程を大きく削減することができると共に、作業者に
とって製造を容易にすることが可能な自動車の車体構造
を既に提案している(特願平10−353428)。
【0007】かかる車体構造では、例えば図8のような
工程で製造を行うものとなっていた。すなわち、予めフ
ロア構造体1にシート3などを組み付けてフロアユニッ
トFUとし、またボディサイド構造体5には各種内装品
を組み付けてボディサイドユニットBSUとし、さらに
ルーフ構造体7にも各種ルーフ内装材を組み付けてルー
フユニットRUとしている。
【0008】組み付けるに際しては、ボディサイドセッ
ト台車9上に移送されたボディサイドユニットBSUが
ローラコンベア6上のフロアユニットFUに車幅方向か
ら仮結合され、その上方から天井クレーン11によって
ルーフユニットRUが降ろされ、左右のボディサイドユ
ニットBSU上に被せるように仮組み付けしている。
【0009】その後、ボディサイドユニットBSUのボ
ディサイド構造体5と、フロアユニットFUのフロア構
造体1及びルーフユニットRUのルーフ構造体7との間
がレーザ溶接などによって結合されるものとなってい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構造であると、ボディサイド構造体5と、フロア
構造体1及びルーフ構造体7との間の合わせ部に隙間が
発生し易く、結合に際して合わせ部の隙間をなくすよう
に加圧しながらレーザ溶接等をしなければならず、結合
作業等が煩雑になるという問題があった。
【0011】またルーフ構造体7をボディサイド構造体
5の上から被せるようにして結合する構造であるため、
図9のように、ボディサイド構造体5のサイドルーフレ
ールインナ13に対し、ルーフ構造体7のサイドルーフ
レールアウタ15が覆う構造となり、例えばドア17の
ウェザーストリップ19の当たるシール面がボディサイ
ド構造体5の外面とルーフ構造体7の外面とに段差をも
って形成される構造となり、シール性が損なわれる恐れ
があった。
【0012】更に、フロア構造体1は、例えば図10の
ように、アルミニウム合金、マグネシウム合金などの軽
金属の押出材で形成されており、一定断面形状となって
いる。しかも極力軽量化を図るために、その肉厚はぎり
ぎりまで薄く設定されている。従って、ジャッキ21で
ジャッキアップする際に大きな力が入力されるジャッキ
アップポイントPは別部材などで補強しなければなら
ず、部品点数が増大し、組付け作業が煩雑になるという
問題があった。
【0013】本発明は、係合部の設定によって、結合作
業を容易とし、しかも係合部を利用してジャッキアップ
ポイントを補強することが可能な車体構造、更にはシー
ル性を向上させることのできる車体構造の提供を課題と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車両
のフロアを構成するフロア構造体と、車両の側部を構成
するボディサイド構造体と、車両のルーフ部を構成する
ルーフ構造体とを接合してなる車体構造であって、前記
ボディサイド構造体の、車両前後のジャッキアップポイ
ントに対応する部分とセンターピラー上部側とに、車幅
方向内側へ突出する係合部を設け、前記フロア構造体及
びルーフ構造体とに、前記係合部を係止させて前記ボデ
ィサイド構造体とフロア構造体及びルーフ構造体とを接
合させる係止部を設けたことを特徴とする。
【0015】請求項2の発明は、請求項1記載の車体構
造であって、前記フロア構造体は、サイドシルインナを
含み、前記ボディサイド構造体は、サイドシルアウタ及
びルーフレールアウタを含み、前記ルーフ構造体は、サ
イドルーフレールインナを含み、前記係合部は、前記サ
イドシルアウタ及びルーフレールアウタに突設され、前
記係止部は、前記サイドシルインナ及びサイドルーフレ
ールインナに設けられ前記係合部を差し込む貫通孔を有
し、前記ボディサイド構造体は、前記サイドシルアウタ
側及びルーフレールアウタ側を含むドア全周のシール面
を備えたことを特徴とする。
【0016】請求項3の発明は、請求項2記載の車体構
造であって、前記係合部とサイドシルアウタとに渡っ
て、補強用のリブを設けたことを特徴とする。
【0017】請求項4の発明は、請求項2又は3記載の
車体構造であって、前記ジャッキアップポイントに対応
する係合部は、下方へ突出する係合爪を備え、前記フロ
ア構造体は、前記貫通孔内の底壁に前記係合爪を係止す
る係止孔を有することを特徴とする。
【0018】請求項5の発明は、請求項2〜4の何れか
に記載の車体構造であって、前記係合部に、前記貫通孔
に対して傾斜したガイド部を設けたことを特徴とする。
【0019】請求項6の発明は、請求項2〜5の何れか
に記載の車体構造であって、前記サイドシルアウタ及び
サイドシルインナの、前記係合部及び貫通孔の近傍に、
ロケートピンを差し込み可能な位置決め孔を設け、該各
位置決め孔に、ロケートピンを差し込んでフロア構造体
とボディサイド構造体との位置決めを行うことを特徴と
する。
【0020】
【発明の効果】請求項1の発明では、フロア構造体とボ
ディサイド構造体とルーフ構造体とを接合するに際し、
ボディサイド構造体の係合部をフロア構造体及びルーフ
構造体の係止部に係止させて、フロア構造体とボディサ
イド構造体とルーフ構造体とを接合させることができ
る。従って、フロア構造体、ボディサイド構造体、ルー
フ構造体の間に隙間が発生するのを抑制し、結合作業中
にフロア構造体、ボディサイド構造体、ルーフ構造体の
間の隙間を埋めるための加圧は必要とせず、結合作業が
著しく容易となる。又、係合部は車両前後のジャッキア
ップポイントに対応する部分に設けられているため、ジ
ャッキによってジャッキアップポイントをジャッキアッ
プするに際しては、ジャッキアップポイントに入力され
る荷重を係合部からボディサイド構造体側へも分散する
ことができ、板圧増を抑制しながら特に別部材の補強も
必要がなく、部品増、重量増を抑制し、組付けを簡単に
することもできる。
【0021】請求項2の発明では、請求項1の発明の効
果に加え、フロア構造体はサイドシルインナを含み、ボ
ディサイド構造体はサイドシルアウタ及びルーフレール
アウタを含み、ルーフ構造体はルーフレールインナを含
み、係合部はサイドシルアウタ及びルーフレールアウタ
に突設され、係止部はサイドシルインナ及びサイドルー
フレールインナに設けられ、係合部を差し込む貫通孔を
有し、ルーフ構造体はサイドシルアウタ側及びルーフレ
ールアウタ側を含むドア全周のシール面を備えることが
できる。従って、段差のない一律なシール面を構成する
ことができ、シール不良を防止することができる。
【0022】請求項3の発明では、請求項2の発明の効
果に加え、係合部とサイドシルアウタとに渡って補強用
のリブを設けることができる。従って、ジャッキアップ
の際に係合部から補強用のリブを介し、ボディサイド構
造体側へより確実に荷重を分散することができ、フロア
構造体側の肉厚をより薄くすることも可能である。
【0023】請求項4の発明では、請求項2又は3の発
明の効果に加え、ジャッキアップポイントに対応する係
合部は下方へ突出する係合爪を備え、フロア構造体は貫
通孔内の底壁に係合爪を係止する係止孔を有するため、
ボディサイド構造体をフロア構造体及びルーフ構造体へ
車幅方向外側から移動させて接合するに際し、係合部の
係合爪がフロア構造体の底壁に設けられた係止孔に係止
されるまでは底壁上をスライドしてボディサイド構造体
を係合爪の分だけ上方に位置させることができる。従っ
て、ボディサイド構造体が車幅方向へ移動するに際し
て、ルーフ構造体との間に上下方向の隙間を形成するこ
とができ、両者の擦れ合いによる傷などを防止すること
ができる。係合爪が係止孔に係止された後は、ボディサ
イド構造体が係合爪の分だけ下降し、フロア構造体及び
ルーフ構造体に対しボディサイド構造体を確実に位置決
めるようにして接合させることができる。従って、フロ
ア構造体及びルーフ構造体とボディサイド構造体との間
の隙間をより確実に抑制し、結合作業をより確実且つ容
易に行わせることができる。
【0024】請求項5の発明では、請求項2〜4の何れ
かの発明の効果に加え、係合部に貫通孔に対して傾斜し
たガイド部を設けたので、係合部が貫通孔に差し込まれ
るに際して位置ずれを起こしている時には、ガイド部が
貫通孔の縁部に当接することによってガイドされ、係合
部を貫通孔に対して位置規制することができる。従っ
て、フロア構造体及びルーフ構造体に対してボディサイ
ド構造体が若干位置ずれして組み付けられようとすると
き、その位置を矯正することによって、確実且つ容易に
接合させることができる。
【0025】請求項6の発明では、請求項2〜5の何れ
かの発明の効果に加え、サイドシルアウタ及びサイドシ
ルインナの、係合部及び貫通孔の近傍に、ロケートピン
を差し込み可能な位置決め孔を設け、各位置決め孔に、
ロケートピンを差し込んでフロア構造体とボディサイド
構造体との位置決めを行うことができる。従って、係合
部を係止部に係止させることによって、フロア構造体及
びルーフ構造体とボディサイド構造体との間を位置決
め、さらにロケートピンを差し込むことによってより位
置決め精度を向上させることができ、より確実な結合を
行わせることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態を適
用した車体構造の一部省略概略分解斜視図を示してい
る。尚、図8〜図10と対応する構成部分には同符号を
付して説明する。
【0027】この図1では、フロア構造体1と、左右の
ボディサイド構造体5と、ルーフ構造体7の一部とが示
されている。前記フロア構造体1は、アルミニウム合
金、マグネシウム合金などの軽金属の押出材で形成され
ており、その押出方向は例えば車体前後方向となってい
る。前記ボディサイド構造体5及びルーフ構造体7は、
例えばアルミニウム合金、マグネシウム合金などの軽金
属の鋳物によって形成されている。
【0028】前記フロア構造体1は、上下の底壁23,
25と、車幅方向中央のトンネル部27と、車幅方向両
側のサイドシルインナ29とを含んでいる。このサイド
シルインナ29には、前後の貫通孔31,33が設けら
れている。この貫通孔31,33が設けられる位置は、
車両前後のジャッキアップポイントに対応した位置とな
っている。
【0029】前記ボディサイド構造体5は左右対称に形
成され、サイドシルアウタ35及びルーフレールアウタ
37を含み、さらにセンターピラーアウタ39、フロン
トピラーアウタ41、リヤピラーアウタ43、リヤクォ
ータアウタ45を含んで一体に形成されている。なお、
センターピラーアウタ39,フロントピラーアウタ4
1,リヤピラーアウタ43には、それぞれインナが接合
され、センターピラー、フロントピラー、リヤピラーと
して構成されるものである。
【0030】前記サイドシルアウタ35、サイドルーフ
レールアウタ37、センターピラーアウタ39及びフロ
ントピラー41、リヤピラー43によってボディサイド
構造体5側にドア全周の段差のないシール面47,49
が形成されている。
【0031】前記ボディサイド構造体5には、サイドシ
ルアウタ35の前後部と、サイドルーフレールインナ3
7のセンターピラー39上部側とに、係合部51,5
3,55が設けられ、車幅方向内側へ略水平に略平板状
に突出している。サイドシルアウタ35の係合部51,
53は前記フロア構造体1の貫通孔31,33に差し込
まれるもので、車両前後ジャッキアップポイントに対応
する部分に設けられた構成となっている。
【0032】前記サイドシルアウタ35の係合部51,
53を、図2も参照して説明すると、先端部の両側に、
傾斜したガイド部56が設けられ、先細形状となってい
る。ガイド部51、53の根元側上面と、サイドシルア
ウタ35の内面とに渡ってそれぞれ一対のリブ57が設
けられている。更に、サイドシルアウタ35とサイドシ
ルインナ29とには、係合部51,53、貫通孔31,
33の近傍にロケートピンを差し込み可能な位置決め孔
59,61,63,65が設けられ、後述するようにロ
ケートピンを差し込み可能となっている。位置決め孔5
9、61は、ボス部60によってサイドシルアウタ35
の内面側に延設されている。ボス部60の周囲にはリブ
62が設けられ、補強されている。
【0033】前記ルーフ構造体7は、サイドルーフレー
ルインナ67を含み、その他フロントルーフレールイン
ナ69、リヤルーフレールインナ71、フロントピラー
インナアッパ73、リヤピラーインナアッパ75などを
含んでいる。
【0034】前記サイドルーフレールインナ67には、
貫通孔77が設けられている。貫通孔77は前記センタ
ーピラーアウタ39の上部に設けられた係合部55を差
し込むもので、対応した位置に設けられている。
【0035】図3は、前記係合部51,53,55の部
分における詳細断面を示したもので、(a)は図1のS
A−SA矢視における断面図、(b)は同SB−SB矢
視における断面図を示している。
【0036】まず、図3(a)のように、係合部55の
先端には下方へ突出する係合爪79が設けられている。
係合部55がルーフ構造体7のサイドルーフレールイン
ナ67に設けられた貫通孔77に差し込まれ、係合爪7
9が貫通孔77の縁部に係合し位置決められている。従
って、貫通孔77は係止部を構成している。前記ルーフ
構造体7のサイドルーフレールインナ67に設けられた
接合フランジ81、85は、ボディサイド構造体5のサ
イドルーフレールアウタ37の接合フランジ82、83
に接合されている。
【0037】又、図3(b)のように、前記係合部51
は、サイドシルアウタ35の下側の接合フランジ87か
ら突設されている。係合部51の先端には、上下部にも
傾斜面89,91が設けられ、先細形状となっている。
係合部51の長さ方向の略中央には、下方へ突出する係
合爪93が設けられている。この係合爪93に対応して
フロア構造体1の貫通孔31内において底壁25には、
係止孔95が設けられている。従って、貫通孔31と底
壁25と係止孔95とによって、本実施形態の係止部を
構成している。前記リブ57は、係合爪51と接合フラ
ンジ87との間、及び接合フランジ87からサイドシル
アウタ35の内面の上部側にまで渡って上下に延設され
ている。
【0038】サイドシルアウタ5の上部は、接合フラン
ジ97がサイドシルインナ29の接合フランジ99に接
合して結合されている。
【0039】次に、フロア構造体1、ボディサイド構造
体5、ルーフ構造体7の組付けについて説明する。フロ
ア構造体1には、予めシートなどが取り付けられ、フロ
アユニットとして構成される。又、ボディサイド構造体
5には、各種内装品等が予め取り付けられる。さらに、
ルーフ構造体7にも各種ルーフ内装材が予め取り付けら
れる。
【0040】そして、フロア構造体1は、例えばローラ
コンベア上を移送されて所定位置に位置決められ、ルー
フ構造体7は天井クレーン等によってフロア構造体1の
上方の所定位置に位置決められる。この状態でボディサ
イド構造体5は、ボディサイドセット台車などによって
フロア構造体1及びルーフ構造体7に対し車幅方向外側
から移動して組み付けられる。
【0041】この移動に際し、まず係合部51,53が
図4(b)のように貫通孔31,33に差し込まれるこ
とになる。係合部51,53が貫通孔31,33に差し
込まれると、係合爪93が底壁25上をスライドする。
従って、係合部51と底壁25との間に係合爪93の高
さ分だけ隙間ができ、これによってボディサイド構造体
5全体が係合爪93の高さ分だけ上方に位置する。この
状態で、ボディサイド構造体5を、フロア構造体1及び
ルーフ構造体7に対し更に車幅方向内側へ移動させるよ
うにするから、ボディサイド構造体5上部の接合フラン
ジ83がルーフ構造体7の接合フランジ85に対し、図
4(a)のように上下の隙間を有することになり、両者
が擦れ合うことなく移動させることができ、傷の発生等
を防止することができる。
【0042】前記係合部51,53が貫通穴31,33
に差し込まれる時、ボディサイド構造体5がフロア構造
体1などに対して多少前後に位置ずれしていても、係合
部51、53のガイド部56が貫通孔31,33の縁部
に当接することによってガイドされ、適正な位置に位置
矯正され、確実に組み付けることができる。
【0043】ボディサイド構造体5を更に車幅方向内側
へ移動させると、図3(b)のように係合爪93が底壁
25の係止孔95に落ち込み係止される。また、図3
(a)のようにサイドルーフレールアウタ37の係合部
55はサイドルーフレールインナ67の貫通孔77に差
し込まれ、係合爪79が貫通孔77に係止される。この
状態では、図3(b)のようにサイドシルアウタ5の接
合フランジ87が、サイドシルインナ29の外面下側に
接合し、サイドシルアウタ5の接合フランジ97がサイ
ドシルインナ29の接合フランジ99に接合する。又、
ボディサイド構造体5は係合爪93の高さ分下側へ移動
し、図3(a)のようにボディサイド構造体5の接合フ
ランジ83がルーフ構造体7側の接合フランジ85に接
合すると共に、ルーフ構造体7の接合フランジ81がボ
ディサイド構造体5の接合フランジ82に接合する。
【0044】この状態では、ボディサイド構造体5と、
フロア構造体1及びルーフ構造体7とは位置決め状態に
あり、ボディサイド構造体5からアセンブリ用の治具で
あるボディサイドセット台車等を取り外しても接合フラ
ンジ81,82,83,85,87,97,99の接合
状態を維持することができる。
【0045】ボディサイド構造体5と、フロア構造体1
及びルーフ構造体7とは、係合部51,53,55の3
点で係合されることになるため、まずジャッキアップポ
イント部の係合部51,53,55を貫通孔31,33
に係合させて合わせた後、センターピラー上部の係合部
55を貫通孔77に差し込んで合わせることができ、組
付作業時にボディサイド構造体5が安定し、フロア構造
体1などへの組付作業を著しく容易に行うことができ
る。
【0046】更に、図3(b)のように位置決め孔5
9,61,63,65にロケートピン101を差し込
む。ロケートピン101は、支持具103にスライド自
在に支持され、リターンスプリング105で車幅方向外
側へ付勢されている。ロケートピン101の頭部107
には、カム109がセットされている。
【0047】ロケートピン101は、予め図4(b)の
ようにボディサイド構造体5の位置決め孔59,61に
差し込まれており、図3(b)の接合後の位置でカム1
09を回転させることにより、そのリフトα分だけロケ
ートピン101をサイドシルインナ29の位置決め孔6
3,65に嵌入させる。これによって、サイドシルアウ
タ35とサイドシルインナ29との位置決め孔59,6
3,61,65のそれぞれにロケートピン101が同時
に差し込まれることになり、ボディサイド構造体5とフ
ロア構造体1との間の位置決めを1/100mm単位で
行うことができる。
【0048】かかる正確な位置決め状態で、各接合フラ
ンジ81,82,83,85,87,97,99がレー
ザ溶接などによって溶接結合され、隙間のない正確な位
置決め状態で確実且つ容易に溶接結合することができ
る。
【0049】又、本実施形態においては、ドア全周のシ
ール面47,49をボディサイド構造体5に備えたた
め、水密加工のためのシール部に板合わせ部などの段差
が発生せず、シール性能を大幅に向上することができ
る。
【0050】更に、センターピラー上部のルーフの合わ
せが、ボディサイド構造体5側が外側となるため、車幅
方向外側からの入力に対して、接合フランジ81,82
は押付け力が働き、接合フランジ83,85間では剪断
方向の力が働き、引き剥がし力が働かないため、側面衝
突時の荷重伝達を確実に行い、荷重を全体的に分散して
衝突性能を向上させることができる。
【0051】また、ジャッキアップポイントにおいて、
図5のようにジャッキ21によりジャッキアップするに
際しては、ジャッキアップポイントに入力される荷重が
底壁25から係合部51へも伝達され、サイドシルアウ
タ35から高強度部材であるボディサイド構造体5側へ
確実に分散することができる。従って、フロア構造体1
のジャッキアップポイントを特に補強する必要がなく、
部品点数の増大等を規制し、組付け等を容易にすること
ができる。又、底壁25のさらなる薄板化なども可能と
なり、軽量化に貢献することが可能である。
【0052】また、本実施形態においては、リブ57を
設定しているため、係合部51からの荷重をリブ57に
よっても伝達することができ、荷重分散をより確実に行
うことができる。
【0053】図6,図7は本発明の他の実施形態を示し
ている。まず、図6のように、本実施形態においては、
サイドシルインナ29と、上下底壁23,25とが別部
材として成形されており、相互の嵌合部111,113
において、車幅方向に嵌合され、レーザ溶接などによっ
て結合されたものである。
【0054】そして、サイドシルインナ29は、嵌合部
111を含んでアルミニウム合金、マグネシウム合金な
どの軽金属の押出材などによって形成されており、その
押出し方向は車体前後方向となっている。また、上下底
壁23,25もアルミニウム合金、マグネシウム合金な
どの軽金属の押出材などによって形成されており、その
押出し方向は車体前後方向となっている。
【0055】そして本実施形態においても、ジャッキア
ップポイントに対応する部分に貫通孔31(33)が設
けられている。また、貫通孔31(33)に対応してサ
イドシルインナ29の内壁115にも貫通孔117が設
けられ、嵌合部111の下壁119に前記係止孔95が
設けられている。
【0056】そして、本実施形態においては、ジャッキ
アップポイントとなる部分で図6,図7のように厚肉部
121が設けられている。厚肉部121は、サイドシル
インナ29の可変押出成形によって容易に形成すること
ができる。この厚肉部121の肉厚は、一般部の肉厚の
略2倍程度を有している。厚肉部121の下面123
は、上下方向の精度基準面となっている。厚肉部121
の中央には、位置決め孔125が上下方向に貫通形成さ
れている。
【0057】このようにして本実施形態においても、貫
通孔31,117から係合部を差し込み、係止孔95に
係合部の係合爪を係止させることによって、上記実施形
態と略同様な組付けを行うことができる。
【0058】また、本実施形態においては、ジャッキア
ップポイント部となる部分において、厚肉部121を設
けることにより、フロア構造体1をこの部分で補強する
ことができ、ジャッキアップの際のフロア構造体1に伝
達される力をより確実に分散することができる。
【0059】さらに、厚肉部121を利用して精度基準
面123を設けているため、例えば組付けに際してこの
精度基準面123をアセンブリ用の治具の精度面に合わ
せることによって、フロア構造体1の上下方向の精度を
確実に確保することができる。
【0060】また、アセンブリ用の治具に設けた位置決
め孔と、前記厚肉部121に設けた位置決め孔125と
に必要によりロケートピンを差し込むことによって、精
度基準面123の面方向の位置精度も確保することがで
き、より正確な組付けを行うことができる。
【0061】なお、上記実施形態では、何れの場合も接
合部の結合作業をレーザー溶接等による溶接結合として
説明したが、結合方法は、接着によるものや、リベット
等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車体構造の一部省略
分解斜視図である。
【図2】係合部の平面図である。
【図3】一実施形態に係り、(a)は図1SA−SA矢
視断面図、(b)は図1SB−SB矢視断面図である。
【図4】一実施形態の作用説明に係り、(a)は図3
(a)に対応し、(b)は図3(b)に対応する断面図
である。
【図5】一実施形態に係り、ジャッキアップの作用を説
明する断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る一部切欠き要部斜
視図である。
【図7】他の実施形態に係り、厚肉部を示す底面図であ
る。
【図8】従来例に係る車体構造の組立を示す説明図であ
る。
【図9】従来例に係り、ドアのシール面を示す断面図で
ある。
【図10】従来例に係り、ジャッキアップを説明する断
面図である。
【符号の説明】
1 フロア構造体 5 ボディサイド構造体 7 ルーフ構造体 25,119 底壁(係止部) 31,33,77 貫通孔(係止部) 51,53,55 係合部 56 ガイド部 57 リブ 59,61,64,65 位置決め孔 93 係合爪 95 係止孔(係止部) 101 ロケートピン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のフロアを構成するフロア構造体
    と、車両の側部を構成するボディサイド構造体と、車両
    のルーフ部を構成するルーフ構造体とを接合してなる車
    体構造であって、 前記ボディサイド構造体の、車両の前後ジャッキアップ
    ポイントに対応する部分とセンターピラー上部側とに、
    車幅方向内側へ突出する係合部を設け、 前記フロア構造体及びルーフ構造体に、前記係合部を係
    止させて前記ボディサイド構造体とフロア構造体及びル
    ーフ構造体とを接合させる係止部を設けたことを特徴と
    する車体構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車体構造であって、 前記フロア構造体は、サイドシルインナを含み、 前記ボディサイド構造体は、サイドシルアウタ及びルー
    フレールアウタを含み、 前記ルーフ構造体は、サイドルーフレールインナを含
    み、 前記係合部は、前記サイドシルアウタ及びルーフレール
    アウタに突設され、 前記係止部は、前記サイドシルインナ及びサイドルーフ
    レールインナに設けられ前記係合部を差し込む貫通孔を
    有し、 前記ボディサイド構造体は、前記サイドシルアウタ側及
    びルーフレールアウタ側を含むドア全周のシール面を備
    えたことを特徴とする車体構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車体構造であって、 前記係合部とサイドシルアウタとに渡って、補強用のリ
    ブを設けたことを特徴とする車体構造。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の車体構造であっ
    て、 前記ジャッキアップポイントに対応する係合部は、下方
    へ突出する係合爪を備え、 前記フロア構造体は、前記貫通孔内の底壁に前記係合爪
    を係止する係止孔を有することを特徴とする車体構造。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4の何れかに記載の車体構造
    であって、 前記係合部に、前記貫通孔に対して傾斜したガイド部を
    設けたことを特徴とする車体構造。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5の何れかに記載の車体構造
    であって、 前記サイドシルアウタ及びサイドシルインナの、前記係
    合部及び貫通孔の近傍に、ロケートピンを差し込み可能
    な位置決め孔を設け、 該各位置決め孔に、前記ロケートピンを差し込んでフロ
    ア構造体とボディサイド構造体との位置決めを行うこと
    を特徴とする車体構造。
JP2000169169A 2000-06-06 2000-06-06 車体構造 Pending JP2001347967A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000169169A JP2001347967A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 車体構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000169169A JP2001347967A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 車体構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001347967A true JP2001347967A (ja) 2001-12-18

Family

ID=18672069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000169169A Pending JP2001347967A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 車体構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001347967A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007320426A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Toyota Motor Corp 電池の排気構造
GB2505671A (en) * 2012-09-06 2014-03-12 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle jacking point and reinforcement insert
CN115303366A (zh) * 2022-09-25 2022-11-08 厦门金龙联合汽车工业有限公司 一种下沉式可敞开的电动汽车顶盖总成

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007320426A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Toyota Motor Corp 電池の排気構造
GB2505671A (en) * 2012-09-06 2014-03-12 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle jacking point and reinforcement insert
US9555839B2 (en) 2012-09-06 2017-01-31 Jaguar Land Rover Limited Vehicle jacking point and reinforcing insert
CN115303366A (zh) * 2022-09-25 2022-11-08 厦门金龙联合汽车工业有限公司 一种下沉式可敞开的电动汽车顶盖总成
CN115303366B (zh) * 2022-09-25 2023-11-17 厦门金龙联合汽车工业有限公司 一种下沉式可敞开的电动汽车顶盖总成

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2574791B2 (ja) 自動車のル−フ取付構造
US6688674B2 (en) Production of vehicles
EP1149757A2 (en) Car body assembling method and body structure of a vehicle
US7062853B2 (en) Automotive vehicle body having tailor welded blanks
JPH09509632A (ja) 自動車用一体形外郭構造体及び外郭構造体の製造方法
CN112140970B (zh) 车厢结构
JP3610927B2 (ja) 自動車の車体上部構造
JP4045775B2 (ja) 自動車の側部車体構造
JP3925099B2 (ja) パネル結合構造
JP2001347967A (ja) 車体構造
JP3601343B2 (ja) 車体パネル構造及び車体パネル構造体の製造方法
JP3412587B2 (ja) 自動車の製造方法、製造装置、及び自動車
JP3605696B2 (ja) 2ドア車のパネル構造
CN113710564A (zh) 机动车辆的带有加强件的上部和下部结构部分的组装方法
EP1083119B1 (en) Body structure for vehicle
JPS5851098Y2 (ja) 自動車用リヤフロア構造
KR20230097847A (ko) 아웃터 패널 및 그의 성형 방법
JPH0930261A (ja) 車両用スライドドアの構造
JP5098398B2 (ja) 車体のフロントピラー構造及びフロントピラー製造方法
JP6631878B2 (ja) キャブの部材間の接着構造
JPS63263178A (ja) 自動車の車体フロア構造体
JPH03157279A (ja) 荷物室付きトラック
JP2986241B2 (ja) 自動車の車体構造
EP4419391A1 (en) Door mirror mounting system
JPH0650291Y2 (ja) 自動車の前部車体構造