JP2001347593A - 耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルム、その製造方法及びその使用 - Google Patents

耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルム、その製造方法及びその使用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に長期安定した電気抵抗特性を有すると共に
高い耐摩耗性と適度の親水性を有してなる耐摩耗性半導
電ポリイミド系フイルムの提供 【解決手段】酸化ケイ素による透明薄膜層が、体積抵抗
値と表面抵抗値との差が2桁以内にある半導電ポリイミ
ド系フイルム(ゴム弾性層があっても良い)の表面に被
覆されていることを特徴とする耐摩耗性半導電ポリイミ
ド系フイルム。該薄膜層(膜厚100〜1500Å程
度)は酸化ケイ素(例えば二酸化ケイ素)をターゲット
としてスパッタリング法にて好ましく形成される。得ら
れるものの中で半導電無端管状フイルムは、例えば湿式
複写機の用紙搬送用又は中間転用のベルトとしての使用
が有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は適度の親水性も有
し、特に耐摩耗性に優れた半導電ポリイミド系フイル
ム、その製造方法及びその使用に関する。該フイルムが
無端管状フイルムにあっては、例えば乾式又は湿式トナ
ー(多色)複写機の用紙搬送又は中間転写用のベルトと
して有効に使用される。
【0002】
【従来の技術】導電カーボンブラックにより半導電性を
付与して管状に成形したフイルムは、耐熱・耐薬・機械
的物性に卓越していることから、例えば中間転写方式の
カラー複写機又は用紙搬送式のベルト部材としての使用
が有効とされており、これについての特許出願も多数行
われている。ところが前記特性を有しているとは言え不
十分な点もあり、改良が必要になっている。それは、ま
ず該ベルトで長期間の反復帯電動作に付随して発生する
コロナ放電とかオゾンの発生によると考えられる表面の
(電気)化学的劣化と感光ドラム又は供給されるコピー
用紙との間で起こる接触摩耗(これは特に起動時に起こ
る微少の回転ズレによる−該ベルトの静摩擦が大きいの
が原因と考えられる)である。又、カラー複写に関しト
ナーの使用状態によって乾式(固体トナー)と湿式(液
体トナー現像液)方式があるが、該ベルトが特に湿式で
中間転写方式で使用されカラーコピーがなされる場合
に、感光ドラム上に顕像された液体トナーが該ベルトに
容易に忠実に転移し難いということである。これは該ベ
ルトの液体トナー現像液に対する濡れ性に問題があるた
めと考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明等は、主として
前記2点の問題解決を課題として種々鋭意検討した。そ
の結果遂に次の手段を見出すことができ、本発明をする
に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、まず請求
項1及び2(及び3)に記載するように、酸化ケイ素に
よる透明薄膜層が、体積抵抗値と表面抵抗値との差が2
桁以内である半導電ポリイミド系フイルムの表面、又は
表面にゴム弾性層を有する該半導電ポリイミド系フイル
ムの該弾性層の表面に被覆されていることを特徴とする
耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルムである。
【0005】そして前記発明に従属して、請求項6、9
及び10も提供しより好ましく達成するものである。つ
まり前記フイルムが無端管状のフイルムであって、その
半導電性が体積抵抗値で10〜1013Ω・cm、表
面抵抗値で10〜1014Ω/□の範囲以内にあっ
て、且つ両者の差が2桁以内に収まるものであること。
そしてこのものの用途は種々あるが、中でも乾式又は湿
式複写機の紙搬送用ベルトとか、湿式複写機の中間転写
用ベルトとしての使用が有効であることである。
【0006】更に又請求項4、8では、前記表面に形成
されるの膜厚を100〜1500Åとするのが良く、そ
してこの形成手段は酸化ケイ素をターゲットするスパッ
タリング法が好ましいことも提供する。
【0007】又、前記請求項6記載の無端管状フイルム
は実質的無遠心力下での回転成型によって製造されるも
のであることも好ましいとして提供する。以下本発明を
順次、次の実施形態によって詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】まず酸化ケイ素・透明薄膜層形成
の基体となる、体積抵抗値と表面抵抗値との差が2桁以
内にある半導電ポリイミド系フイルムについて説明す
る。
【0009】まず前記フイルムのマトリックス樹脂とな
るポリイミド系樹脂自身について説明する。これは一般
に知られているポリアミドイミド(以下PAIと呼
ぶ)、熱可塑性ポリイミド(以下tPIと呼ぶ)又は熱
硬化性ポリイミド(以下tsPIと呼ぶ)のいずれかで
ある。これの製造法は一般に特許出願等でも見られる方
法で得られるが、参考までに例示し説明しておく。
【0010】まず前記PAIは、例えばトリメリット酸
無水物又は無水トリメリット酸モノクロリド等の芳香族
トリカルボン酸無水物と3,3′―ジアミノベンゾフエ
ノン、P―フエニレンジアミン、4,4′―ジアミノジ
フエニル、4,4′―ジアミノジフエニルメタン、4,
4′―ジアミノジフエニルエーテル、ビス[4―{3―
(4―アミノフエノキシ)ベンゾイル}フエニル]エー
テル、4,4′―ビス(3―アミノフエノキシ)ビフエ
ニル、ビス[4―(3―アミノフエノキシ)フエニル]
スルホン、2,2′―ビス[4―(3―アミノフエノキ
シ)フエニル]プロパン等の芳香族ジアミンとの1種又
は2種とを原料として、これの当モル量をジメチルアセ
トアミド、ジメチルフオルムアミド、ジメチルスルホオ
キシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性の極性
の有機溶媒中で重縮合とイミド化反応することで得られ
る。ここでPAIは、それ自身該溶媒に溶解するので該
反応と共に、イミド化も終了して得ることができるの
で、敢えてイミド化のための加熱は必要ではない。尚、
前記芳香族ジアミンに変えて芳香族ジイソシアネートを
使っても同様に得ることができる
【0011】そしてtPIでは、例えがピロメリット酸
二無水物、2,2′,3,3′―ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、3,3′,4,4′―ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3―ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物等の芳香族テトラカルボン
酸二無水物とビス[4―{3―(4―アミノフエノキ
シ)ベンゾイル}フエニル]エーテル、4,4′―ビス
(3―アミノフエノキシ)ビフエニル、ビス[4―(3
―アミノフエノキシ)フエニル]スルホン、2,2′―
ビス[4―(3―アミノフエノキシ)フエニル]プロパ
ン等の芳香族ジアミンとの1種又は2種とを当モル量で
混合して、前記非プロトン性の有機溶媒中で重縮合反応
することで得ることができる。ここでtPIは、それ自
身該溶媒に溶解するので該反応と共に、ほぼイミド化も
終了して得ることができるが、この溶解性は一般にポリ
マ主鎖中に2〜3個の−O−、−SO2―、―CO−、
アルキレン基(C3以上)等が結合されることで発現す
る。
【0012】そしてtsPIは、前記芳香族テトラカル
ボン酸二無水物と3,3′―ジアミノベンゾフエノン、
P―フエニレンジアミン、4,4′―ジアミノジフエニ
ルエーテル等の芳香族有機ジアミンとの等モル量を前記
非プロトン性有機溶媒中で重縮合反応して得られるが、
tsPI自身は該溶媒に不溶であるので該反応と共にイ
ミド化を行ってはならない。そのためには該反応は20
℃以下の低温で行い、その前駆体のポリアミド酸の段階
で停止する必要がある。従ってフイルムへの成形(型)
は、まずポリアミド酸の段階で溶媒を除去し、フイルム
としての実質的成形(型)を終わった後、残存する溶媒
の除去と共に、イミド化を行うと言う2工程を採る必要
がある。
【0013】尚、前記PAI、tPI、tsPIは一般
にはそれ単独で使用されるが、適宜これらがブレンドさ
れたブレンドポリイミ系としても良い。
【0014】そして前記によって製造された各ポリイミ
ドは、その有機溶媒溶液を原料として体積抵抗値と表面
抵抗値との差が2桁以内、好ましくは1.5桁以内、更
には1桁以内をもってなる半導電性の付与されたポリイ
ミド系フイルムに成形される。ここで該半導電性として
特に両抵抗値の差を2桁以内として特定するのは次に理
由による。まず電圧印加することで帯電と除電とを反復
するような使用形態の場合に、特にそれが長時間連続し
て行われる場合に、(2桁を越えた該フイルムでは該抵
抗値が低下する方向で変動するのに対して)経時変化す
ることなく安定した両抵抗値をもって作用する。そして
もう1つの理由は、仮に使用途中で印加電圧が変化して
も両抵抗値が変化するようなことがない。更にもう1つ
の理由は高温多湿といった厳しい環境に長時間置かれ、
使用されても両抵抗値が変動することもないことによ
る。このような電気特性を有することは、それがどのよ
うな使用形態にせよ工程管理、品質管理上も極めて有効
である。
【0015】前記各抵抗値は一般には体積抵抗値で10
〜1013Ω・cm、表面抵抗値で10〜1014
Ω/□の半導電領域にあるが、本発明では用途によって
は、更に低抵抗を必要とするので10〜1013Ω・
cm、10〜1014Ω/□の両抵抗値を半導電領域
とする。ここで該用途とは例えば請求項9と10とで提
供するように、得られた半導電管状フイルムが複写機の
紙搬送用又は中間転写用のベルトとして使用される場合
である。つまり具体的には、該紙搬送用では該フイルム
は単に紙の搬送を助勢するに足る帯電性を有していれば
良いので、該フイルム表面の誘電性は高くない方が良
い。このような誘電性は高電気抵抗領域で好ましく達成
され、これを数字的に例示すれば体積抵抗値で10
1012Ω・cm、表面抵抗値で10〜1013Ω/
□の範囲にあって、両者の差が2桁以内のものというこ
とになる。一方中間転写用では十分に帯電し、且つそれ
が一定時間持続されることが求められるので該フイルム
表面の誘電性は高い方が良い。これは該表面に積極的に
ある種の誘電層(電気絶縁層)を設けることで好ましく
達成される。該誘電層に、かかる帯電特性を付与するた
めには、下層となる該フィルムはより低電気抵抗領域が
必要になる。この領域を数字的に例示すると体積抵抗値
で10〜10Ω・cm、表面抵抗値で10〜10
Ω/□にあって、両者の差が2桁以内のものというこ
とになる。
【0016】次に前記する半導電性ポリイミド系フイル
ムはどのようにして得るかその製造手段を例示する。該
フイルムの使用形態には、ウエブフイルムか管状フイル
ムかの2つがあるので、両者について好ましい製造方法
を例示する。まず両者製造原料は共通で、前記製造され
たいずれかのポリイミド有機溶媒溶液に体積抵抗値10
Ω・cm程度以下の導電粉体を予め決められた所定量
を添加し、均一に混合分散する。この際必要によって各
種添加剤、例えば分散剤、熱伝導剤、難燃剤、機械的強
化剤、圧電性剤、光反射剤、摺動性剤等公知のものが添
加されても良い。ここで該導電粉体は前記電気抵抗特性
を付与するのに必須のものであるが、その種類は一般に
知られているものの中から選べば良いので特定はされな
い。しかしながら中でも導電性カーボンブラック(以下
単にCBと呼ぶ)はより好ましく使用される。これはポ
リイミド有機溶媒溶液との分散安定性(経時に対する)
がよく、又前記電気抵抗特性とその効果の発現がより有
効に行われる等の理由からである。尚、該CBと言って
もその原料、製造方法によって種々の品質(揮発分、p
H、比表面積、DBP吸油量、粒径等)のものがある
が、基本的には体積抵抗値が10Ω・cm程度以下の
ものであればいずれのものでも良い。
【0017】一般に導電粉体の混合量は所望する前記抵
抗値によって変わるが、前記CB(体積抵抗値で10
〜10−1Ω/□のCBを使用)の場合では前記体積抵
抗値で10〜1013Ω・cm、表面抵抗値で10
〜1014Ω/□の範囲では、固形分(PAI、tPI
又はtsPIのポリアミド酸)に対して、約3〜20重
量%である。
【0018】前記混合分散して得た導電粉体含有のポリ
イミド有機溶媒溶液(原液)は、まずウエブフイルム状
で得る場合は、例えば該原液を加熱されている金属製ベ
ルト又は金属製ドラム上にキャステングする。押出し流
延後加熱され、該溶媒が蒸発されて半導電性の該フイル
ムを得る。しかし特にtsPIのポリアミド酸の場合に
は、まず該溶媒の蒸発温度(130〜200℃程度)に
加熱して大部分の該溶媒を除去し、最後に更に徐々に昇
温してイミド化温度(300〜450℃)に達してイミ
ド化を終えて該フイルムとして得ることになる。
【0019】一方管状フイルムとして得る場合は、前記
ウエブフイルムを所定長さにカットして両端を継合する
方法でもよいが、次のような方法がより有効である。こ
れは管状フイルムが無端状(継目のない)で一挙に得ら
れ、且つ前記両抵抗値の差が2桁以内1桁でも容易に得
ることができるからである。その方法は実質的無遠心力
下(一般に10rad/s以下)でゆっくりと回転する
金属ドラムの内周面に、前記原液を液状又は噴霧状でコ
ーテングするような状態で注入・塗布し、そしてその回
転速度で大分部の有機溶媒が蒸発するまで加熱(130
〜200℃)する方法である(以下無遠心力下成型と呼
ぶ)。ここで該加熱後引き続きより高い温度に加熱し残
存溶媒の完全除去、又はこれとイミド化を完結して一挙
に製品として得ても良い。しかしながら残存溶媒のある
段階で停止し該ドラムから取り出して、別途工程でより
高い温度(250〜450℃)で加熱処理し製品とする
のが良い。これは残存溶媒の完全除去とイミド化とがよ
りスムースに行われることと、得られる該フイルムの厚
み精度と表面状態(平滑性)がより優れたものになるか
らである。
【0020】前記別途工程は、前段加熱が終了したら装
置から金属ドラムを外して、そのままこれを別途設けら
れた熱風乾燥機等に投入し、ここで250〜450℃で
所定時間に加熱するか、又は前段加熱終了後該ドラムか
ら無端管状フイルムを一旦剥離して取り出し、これを別
途設けられたほぼ同形の円筒金型に嵌挿して、該乾燥機
等に投入し同温度で加熱するかのいずれかである。ここ
でPAI、tPIの該フイルムでは加熱は250℃前後
で良いが、tsPIのポリアミド酸では400〜450
℃まで加熱することになる。尚、無遠心力下成型が有効
であるのは、ポリイミドフイルム中に存在する導電粉体
の分散状態が遠心力下成型によく見られる傾斜分散がな
く、全体に均一に分散するためである。又、無遠心力下
成型では回転による金属ドラムのブレがないので、より
大サイズの管状フイルムでもより精度よく製造すること
もできる。
【0021】そして以上により得られた半導電ポリイミ
ド系フイルムは、この表面に直接又は該フイルムにゴム
弾性層を設けて、この表面に酸化ケイ素の透明薄膜層を
形成し目的とする耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルム
を得る。以下これについて説明する。
【0022】まず前記表面に形成される酸化ケイ素の透
明薄膜層は、SiOx(xは1〜3)を成分、具体的に
は一酸化ケイ素(SiO)、二酸化ケイ素(Si
)、又は三酸化二ケイ素(Si)又はこれら
の混合酸化ケイ素を成分としてなる透明薄膜層である。
そしてその膜厚は一般のコーテング処方によって形成さ
れる厚膜範疇とは、大きく異なり極薄の範疇にある。数
値的に例示すると2000Å程度以下、更に1500Å
以下であり、下限は100Å程度である。ここでまず該
薄膜層が特に酸化ケイ素によるのは、表面に適度の親水
性を付与して、例えば用紙との離型を適度にコントロー
ルすることでその搬送性をよくすることと、他との接触
による摩耗をより向上させ、優れた耐摩耗性を付与する
のに他のものよりも効果が大きいからである。そして該
膜厚は厚過ぎると、特にベルトとして使用するような場
合に層剥離し易いとか、クラックが入り易いとか、透明
性が低下することから前記のような薄膜厚とされる。逆
に薄過ぎると前記作用効果が十分に発揮されない。少な
くとも100Åはあった方が良い。尚、前記透明性は例
えばトナー複写機の中間転写ベルトとして使用する場合
に、転写不良を光電的にチエックする場合に必要なもの
であるからである。
【0023】前記酸化ケイ素透明薄膜層は、一般に酸化
ケイ素をもって真空蒸着(抵抗加熱蒸発、EB蒸発)
法、イオンプレーテング(ARE、RF)法又はスパッ
タリング法に見られる物理的薄膜形成手段によって好ま
しく形成されるが、中でもより低温で、且つ効率的に行
える方法はスパッタリング法である。このスパッタリン
グ法による該薄膜層形成条件は概略次の通りである。
【0024】まずスパッタリングするに先行して、次の
ような前処理を行なうのが望ましい。まず前記フイルム
にゴム弾性層を設けない場合には、脱脂洗浄(水、溶
剤)及び/又はプラズマ、コロナ等で表面処理による前
処理を行なう。これにより酸化ケイ素薄膜層との密着性
がより向上することによる。又、該フイルム面に積極的
に微細凹凸を賦形し前処理することもある。これは例え
ばベルトとして使用する場合に、耐摩耗性のより向上と
接触回転で起こる静摩擦等をより小さくするのに有効で
あるからである。
【0025】一方ゴム弾性層が設けられる場合は次の手
順で行われる。まずここでゴム弾性層が設けられるの
は、前記するある種の誘電層を設ける場合に対してのも
のであり、このある種のものとしてゴム弾性体が好まし
く使われるというものである。これは例えば前記する中
間転写ベルトとしての使用では非弾性体よりも、転写
(感光ドラム上のトナー顕像を該ベルトへ転写)がより
効果的に行われることにもよるからである。
【0026】前記ゴム弾性体としてはシリコーン樹脂、
フッ素樹脂又は両者の適宜結合によりなるフロロシリコ
ーン樹脂、好ましくはシリコーン樹脂が例示できる。こ
れによる層厚としてはは、前記する好ましい帯電特性が
十分に発現されて、且つゴム弾性が失われない層厚に設
定することが求められるので、それは約20〜100μ
mといったところである。又、該層の有する硬度(ショ
アA硬度)としては30〜80程度になるようにして、
該ゴム樹脂を選択するのがよい
【0027】又前記ゴム弾性層の形成手段は、一般には
該ゴム樹脂の前駆体液(未加硫)をコーテングして後硬
化するが、特に管状フイルムの場合には、予めほぼ同等
サイズで別途管状フイルムに成型したものを、該フイル
ムに嵌着して形成することでも行われる。そして該ゴム
弾性層面にスパッタリングされるが、これも前記する前
処理するのが好ましい。尚、ゴム弾性層を有する半導電
フイルムは、特にある物体を対峙ローラで挟みつつ搬送
する場合とか、中間転写方式を採る複写機の用紙への圧
着転写がより容易に確実に行えることで有効である。
【0028】そして前記処理面にスパッタリングが行わ
れるが、その条件は概略次のようなものである。まず前
記前処理されたポリイミド系フイルム(ウエブフイル
ム、管状フイルム又はゴム弾性層付管状フイルム)は、
(ウエブフイルムではロール対ロールで、該両管状フイ
ルムではベルト状で)スパッタリング装置のスパッタ室
に置かれる。そして該フイルム面に対峙して、SiO
又はSiのいずれかが平面状(ターゲット)で置
かれる。次ぎに該室内部を真空にして、アルゴン等の不
活性ガスで空気を置換して最終的には10−3〜10
−5トル(Torr)の該ガス雰囲気に変えられる。次
ぎに該ターゲットと該フイルムとを両極として、高周波
電源から例えば周波数10〜15MHz、投入電力5〜
10W/cmの高周波(以下RFと略す)電圧を所定
時間印加する。所望する前記いずれかの酸化ケイ素透明
薄膜が密着形成される。ここで膜厚は該出力の強さ、ス
パッタリング時間等によって決まるので、所望する膜厚
に合わせてその条件を決めることになる。
【0029】尚、前記ターゲットとしては前記2つの酸
化ケイ素のいずれかが選ばれるが、ターゲットが例えば
SiOであるから形成される薄膜も100%SiO
であると言うわけではない。他のSiOとかSi
も副生されて混成膜となっている場合もある。
【0030】前記得られた半導電ポリイミド系フイルム
は、安定した電気抵抗特性と優れた耐摩耗性及び適度の
親水性を有していることから、種々の用途に利用され
る。例えば該フイルムが管状フイルムである場合の有効
な使用方法を例示する。それは請求項9と10とで提供
する乾式又は湿式複写機における紙搬送用ベルト又は中
間転写ベルトとしての使用である。この複写機も3〜4
つの感光ドラムがテンダムに配列されたカラー複写機に
有効である。それは紙搬送にしても、中間転写にしても
効率的で且つ安定した帯電とその除電とが必要で、該ベ
ルトはこれが極めて効果的に作用するからである。
【0031】前記ベルトを使用したことによって該複写
機の構造が特に変わることはないが、参考までに例えば
中間転写ベルト方式を採る複写機での使用例を主要概略
図で示しておく。それを図1に示す。まず本発明による
中間転写ベルト1が3本の回転ローラ2によって張架さ
れている。そして該ベルト1に接してK(黒)、Y
(黄)、M(赤)、C(青)の感光ドラムが、4個の帯
電器3に対峙して縦にテンダム配設されている。そして
該ドラムにはK、Y、M、C用の液体現像トナー壺4が
近設され、各現像液を3本の供給ローラを介して該ドラ
ムに供給する。該ドラムの帯電部分に液体トナーが乗っ
て顕像がつくられる。帯電器3によって帯電された該ベ
ルトにはK→Y→M→Cの順に該ドラム上の顕像が転写
される。転写された該ベルト1の4色画像は、紙5に転
移して定着器6に送られて定着固定される。転移の終わ
った該ベルト1は除電器7で除電され、そしてクリナー
8によって表面クリーニングされる。これが1サイクル
となって以後同様動作が繰り返される。ここで本発明が
有する前記電気抵抗特性は、該ベルト1の帯電と除電と
を長期に渡って安定して作用し続けることと、そして酸
化ケイ素透明薄膜層は該ドラム1上の顕像をより容易に
正確に転写させる(液体トナーとの間に適当な親和性あ
るためと考えられる)共に、耐摩耗性があることで表面
の電気特性(例えば表面の静電容量、導電率)に変化が
ないように作用する。
【0032】
【実施例】以下に比較例と共に参考例、実施例によって
更に詳述する。尚、本例中で言う各特性値は次のように
して測定したものである。 ◎体積抵抗値(Rv)と表面抵抗値(Rs)・・三菱化
学株式会社製、抵抗測定器により高抵抗のフイルムは
“ハイレスタIP・HRプローブ”で100V印加、1
0秒経過後に測定し(以下H測定値と呼ぶ)、低抵抗の
それは“ロレスタGP”により10秒経過後に測定した
(以下R測定値と呼ぶ)。 ◎表面粗さ(Rz)(μm)・・・東京精密株式会社製
・表面粗さ計を用いてサンプル長さ2.5mmの中でカ
ットオフ値0.8mmにて測定し求めた値。 ◎表面張力(St)(°)・・・協和界面科学株式会社
製・CA−Sミクロ2型で測定した標準水に対する接触
角。 ◎耐摩耗性・・・表面の静電容量(Ca)(pF/cm
)と導電率(G)(μS/cm)とをヒュレットパ
ッカード社製の“LCRメータ 4284A型”にて周
波数1kHz、1.0V印加の下で測定しその変化量を
測定して判断。これが大きいと悪い。
【0033】(参考例1)無水トリメリット酸モノクロ
リドと4,4′−ジアミノジフェニルメタンとの当モル
量をN−メチルピロリドン溶媒中、25℃で重縮合・イ
ミド化反応して22重量%(固形分濃度)(溶液粘度2
Pa・s)の芳香族PAI溶液10kgを得た。そして
該液の4kgを採取し、これに120gのCB粉体(1
Ω・cm)を添加(固形分に対して12重量%)し
予備混合後に、更にボールミルにて混合分散した。得ら
れた溶液粘度は2.2Pa・sであった(以下A原液と
呼ぶ)。
【0034】そして前記A原液の2kgを採取し次の成
型装置と成型条件によって、相当する半導電のPAI無
端管状フイルムに成型した。
【0035】◎成型装置・・・内面鏡面仕上げ(クロム
メッキ仕上げで、R=0.6μm)した両サイド開口
の幅500mm、内径271mmの金属製成型ドラム
が、2本の回転ローラ上に載置され、そして該ドラムの
外側上面には遠赤外線ヒータ、該ローラには該ヒータ
(補助的加熱)を内設して該ドラム内を加熱する。そし
て(成型用)原液を該ドラム内に供給するための供給ノ
ズルと蒸発する有機溶媒を積極的に系外に除去するため
の給排用ノズルとが一体化され、該ドラム内に挿脱自在
機構をもって設けられている。該ドラム内に供給された
該原液は該ローラの回転により該ドラムが回転するよう
になっている。外部からの加熱により該溶媒が蒸発除去
され固形化して無端管状フイルム状に成型される。
【0036】◎成型条件・・・前記成型ドラムを常温で
6rad/sの角速度でゆっくりと回転しつつ、前記A
原液を左右動する幅50mmの供給ノズル(スリット)
から2.5kg/cmの圧力で該ドラム内面に向かっ
て噴射を開始した。該ノズルは回転に同調して右から左
に移動し、所定塗布厚になったら噴射を停止した。そし
て引き続き同角速度を維持して、遠赤外線ヒータでの加
熱を開始し120℃(該ドラム内温度)に到達したらそ
の温度で90分間加熱し、更に150℃まで昇温してそ
の温度で60分間加熱した。この加熱の間は、吸排ノズ
ルを使って蒸発する溶媒を積極的に系外に排出除去し、
加熱を停止し常温に冷却した。引き続き該ドラムの全体
を今度は熱風乾燥機に投入し、260℃で80分間加熱
乾燥して、残存する溶媒を完全に除去しPAIの半導電
無端管状フイルムを得た。
【0037】前記得られた管状フイルムの厚さは100
μm、内径270mm、幅400mm(カット仕上
げ)、R=0.4μm、そしてH測定値でRv=2×
1012Ω・cm、Rs=5×1013Ω/□であり、
又St=80°であった。
【0038】(参考例2)ピロメリット酸二無水物と
4,4′−ジアミノジフェニルエーテルとの当モル量を
N−メチルピロリドン溶媒中、18℃で重縮合反応して
固形分濃度16重量%の芳香族ポリアミド酸(tsPI
の前駆体)溶液10kgを得、そして該液の4kgを採
取し、これに60gの高導電CB粉体(10−1Ω・c
m)を添加(固形分に対して8.57重量%)し予備的
混合後に、更にボールミルにて混合分散した。得られた
混合液の粘度は3.2Pa・sであった(以下B原液と
呼ぶ)。
【0039】次ぎに前記B原液を使って、次の条件で相
当する半導電tsPI管状フイルムを得た。◎成型装置
・・・参考例1における成型ドラムとして内径350m
mのものを使用する以外は同じ装置を使用。 ◎成型条件・・・まず参考例1と同じ条件にて無遠心力
下で成型して未閉環のポリアミド酸管状フイルムに成型
し、そして該ドラムからから剥離したら、今度はこれを
外径338mm、幅500mmの円筒金属金型に嵌挿し
て、これを熱風乾燥機に投入した。ここでの加熱温度と
時間はまず300℃で30分間、引き続いて450℃で
30分間加熱とし、終わったら冷却して該金型から嵌脱
した。得られたフイルムは完全に脱溶媒され、イミド化
されたtsPIの半導電無端管状フイルムであった。
【0040】前記得られた管状フイルムの厚さは65μ
m、内径338mm、幅400mm(カット仕上げ)、
=0.62μm、R測定値でRv=3×10Ω・
cm、Rs=1×10Ω/□であり、またSt=74
°であった。
【0041】次に前記得られた管状フイルムを2本の回
転ロールに張架し、そして該ロールに対峙・接してグラ
ビヤロールを設け、該ロールを介して1液型シリコーン
ゴム液(信越化学工業株式会社製で品番KE−341
8)を回転しながらコーテングし、最後に100℃に加
熱しつつ、60分間加熱し硬化してシリコーンゴム弾性
層を設けた。得られた該層の厚さは40μm、硬度
(A)は約40、Rは0.4μmであった。
【0042】(参考例3)(tPIに関する) 3,3′,4,4′―ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物とビス[4−{3−(4−アミノフエノキシ)
ベンゾイル}フエニル]エーテルとの当モル量をジメチ
ルアセトアミド溶媒中、35℃で重縮合反応して固形分
濃度18重量%の溶液10kgを得た(以下C原液と呼
ぶ)。この1部を採取してIR分析したところ、実質的
にイミド結合に由来する吸収のみでアミド結合に由来す
る吸収は確認されなかった。該液の粘度は1.9Pa・
sであった。
【0043】そして前記C原液の4kgを採取し、これ
に100gの高導電CB粉体(10 −1Ω・cm)を添
加(固形分に対して12.2重量%)し予備的混合後
に、更にボールミルにて混合分散した。得られた混合液
の粘度は2.8Pa・sであった(以下D原液と呼
ぶ)。
【0044】そして前記D原液の2kgを採取し、まず
参考例1と同一条件にて無遠心力下で成型し、引き続き
金属成型ドラムを成型装置から外してこれを今度は熱風
乾燥機に投入し、同様条件で加熱乾燥した。残存する溶
媒は完全に除去され所望するtPIの半導電無端管状フ
イルムを得た。
【0045】前記得られたフイルムの厚さは99.8μ
m、内径270mm、幅400mm(カット仕上げ)、
=0.41μm、そしてH測定値でRv=3×10
Ω・cm、Rs=2×10Ω/□であり、またSt
は=74°であった。
【0046】(実施例1)参考例1〜3で得た半導電の
各無端管状フイルムについて、次の条件でRFスパッタ
リングを行い相当する酸化ケイ素の透明薄膜層を形成し
た。まず各々の該フイルムの表面(参考例2はシリコー
ンゴム弾性層面)を十分に脱脂洗浄した。次に各々の該
フイルムを逆正三角形状に設けられた3本の回転ロール
に張架し、これをスパッタリング装置のスパッタ室に、
平面状のSiO(ターゲット)に対峙して(該フイル
ムとの間隔50mm)配置した。そして該スパッタ室を
真空にしながらアルゴンガスで置換し、真空度10−3
〜10−4トルに保った。そして該ロールを1.5m/
minの速度で回転しつつ、6.4W/cmの出力で
RF電圧を7分間印加し、スパッタリングを停止した。
【0047】各フイルム面には酸化ケイ素の透明薄膜層
が光沢をもって強固に密着されており、その層厚とSt
は次の通りであった。つまり参考例1のものでは層厚3
40Å,St39°、参考例2のものでは層厚300
Å,St42°(以下このものを3層フイルムと呼
ぶ)、参考例3のものでは層厚320Å,St38°で
あった。
【0048】(実施例2)(実装テスト) 実施例1で得られた中の3層フイルム(半導電tsPI
/シリコーンゴム弾性層/酸化ケイ素透明薄膜層)を用
いて、これを図1に示す構造の湿式複写機の中間転写ベ
ルト1として装着し次の条件でカラー印刷テストを行
い、肉眼での画質(ベタ濃度、白抜け、エッジの切れ)
と耐摩耗性とをチェックした。結果を表1に示した。 ◎複写原稿・・B5コート紙に幅40mm、長さ150
mmの帯線で黒、黄、赤、青の順で作製したベタ画像 ◎複写枚数・・1000〜20万枚 ◎複写速度・・25枚/min
【0049】(表1)
【0050】(比較例1)まず参考例2で得たtsPI
の前駆体溶液の4kgを採取し、以下該例と同一条件に
てCB粉体の混合分散、無遠心力下での成型及び熱風乾
燥機での後加熱を行いtsPIの半導電無端管状フイル
ムを得た。
【0051】前記得られた管状フイルムの厚さは65.
2μm、内径338mm、幅400mm(カット仕上
げ)、R=0.61μm、R測定値でRv=3×10
Ω・cm、Rs=1×10Ω/□であり、またSt
=75°であった。
【0052】そして引き続き前記得られた管状フイルム
の表面に、参考例2と同一条件で1液型シリコーンゴム
液(信越化学工業株式会社製で品番KE−3418)を
コーテング・加熱してシリコーンゴム弾性層を設けた。
得られた該層の厚さは32μm、硬度(A)は約42、
は0、38μmであった(以下比較2層フイルムと
呼ぶ)。
【0053】次に前記比較2層フイルムを用いて、これ
を実施例2と同じ条件で複写実装テストを行って比較し
た。結果は表1に記載した。
【0054】実施例2と比較して、まず複写頭初から画
質の特にシャープ差に欠ける。これは湿式トナー(液体
現像トナー)の乗りの差(Stの差)によると考えられ
る。以後濃度低下とか白抜け発生が伴うが、摩耗によっ
て表面の電気特性が変化したためと考えられる。
【0055】
【発明の効果】本発明は前記の通り構成されているの
で、次のような効果を奏する。
【0056】まず極めて安定した電気抵抗特性を有する
と共に、表面耐摩耗性が格段に向上した半導電ポリイミ
ド系フイルムが得られるようになったこと。
【0057】又、前記フイルム表面は適度の親水性を有
するために、例えば紙との相性がよく搬送もし易くなっ
たこと、湿式複写機の液体現像トナーとの親和性がよく
なったことで、従来使いにくかった紙搬送用又は中間転
写用としてのベルト使用がより有効になった等である。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間転写ベルト方式採用の湿式カラー複写機の
主要概略図である。
【符号の説明】
1 中間転写ベルト K・Y・M・C (4色用)感光ドラム 2 張架ローラ 3 ベルト1用帯電器 4 液体現像トナー壺 5 紙 6 (加熱)定着器 7 ベルト1用除電器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/34 B32B 27/34 B65H 5/02 B65H 5/02 C Fターム(参考) 3F049 BA11 LA04 LB03 4D075 BB56X BB85X CA02 CA37 DA03 DB53 EA43 EB42 4F100 AA20A AA37B AK17C AK49B AK52C AN00C BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA25A CA21B EH66A GB48 GB51 JG01B JG04B JK07C JK09 JM02A JN01A YY00A YY00B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化ケイ素による透明薄膜層が、体積抵抗
    値と表面抵抗値との差が2桁以内にある半導電ポリイミ
    ド系フイルムの表面に被覆されていることを特徴とする
    耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルム。
  2. 【請求項2】表面にゴム弾性層を有する前記半導電ポリ
    イミド系フイルムの該弾性層に、前記透明薄膜層が被覆
    されていることを特徴とする耐摩耗性半導電ポリイミド
    系フイルム。
  3. 【請求項3】前記ゴム弾性層が、シリコーン系ゴム又は
    フッ素系ゴムのいずれかにより形成されてなる請求項1
    又は2に記載の耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルム。
  4. 【請求項4】前記透明薄膜層の膜厚が、100〜150
    0Åである請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐摩耗
    性半導電ポリイミド系フイルム。
  5. 【請求項5】前記半導電ポリイミド系フイルムが、導電
    性カーボンブラックの含有によりなる請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の耐摩耗性半導電ポリイミド系フイル
    ム。
  6. 【請求項6】前記半導電ポリイミド系フイルムが、体積
    抵抗値が10〜1013Ω・cm、表面抵抗値10
    〜1014Ω/□の範囲にあって、且つその差が2桁以
    内を有してなる無端管状フイルムである請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の耐摩耗性半導電ポリイミド系フイ
    ルム。
  7. 【請求項7】前記無端管状フイルムが、実質的無遠心力
    下での回転成型により製造されてなる請求項6に記載の
    耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルム。
  8. 【請求項8】前記酸化ケイ素による透明薄膜層が、酸化
    ケイ素をターゲットとして、スパッタリング法により形
    成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルムの製造方
    法。
  9. 【請求項9】乾式又は湿式複写機の紙搬送用ベルトとし
    ての請求項7又は8に記載の耐摩耗性半導電ポリイミド
    系フイルムの使用。
  10. 【請求項10】湿式複写機の中間転写用ベルトとしての
    請求項7又は8に記載の耐摩耗性半導電ポリイミド系フ
    イルムの使用。
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