JP2001347483A - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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JP2001347483A
JP2001347483A JP2000167926A JP2000167926A JP2001347483A JP 2001347483 A JP2001347483 A JP 2001347483A JP 2000167926 A JP2000167926 A JP 2000167926A JP 2000167926 A JP2000167926 A JP 2000167926A JP 2001347483 A JP2001347483 A JP 2001347483A
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arm
pulley
unit
base
belt
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JP2000167926A
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English (en)
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Yoshioki Matsumura
好起 松村
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MEIKIKO KK
Meikikou Corp
Original Assignee
MEIKIKO KK
Meikikou Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶基板等の薄板形状のワークの搬送に用い
られる水平多関節型の搬送装置において、近年ワークが
大型化し、また高速化することにより各アームを駆動さ
せる駆動力伝達用のベルトに付加される伸び方向の外力
が大きくなり、その結果ベルトの伸びが大きくなってハ
ンドの角度姿勢が安定せず、ひいてはワークの直進性が
損なわれる問題があった。本発明では、この問題を解決
する。 【解決手段】 各アーム21,22間、22,23間
を、ベース部と入力部と出力部を有する減速比Rの減速
ユニットのベース部と出力部を介して回転支持し、各減
速ユニットの入力部間をベルトで連結して駆動モータの
回転を伝達させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば液晶基板
等の薄板形状のワーク(以下、単にワークという)を、
処理装置と収納棚との間等を搬送する際に好適な搬送装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の搬送装置を2基用いた搬
送ユニットとして、例えば、図6に示す構成のものが提
供されている。各搬送装置1,2は、それぞれ相互に水
平方向に回転する第1〜第3アーム3〜5、6〜8を有
する水平多関節型のいわゆるスカラ型ロボットであり、
通常搬送効率を高めるために図示するように2台が併設
して用いられる。また、ワークWは、先端側の第3アー
ム5,8に図示省略した吸着装置により吸着保持される
ようになっている。この2台の搬送装置1,2を、例え
ば基板処理装置と基板収納棚との間に配置して一方の搬
送装置1により未処理のワークW1を収納棚から処理装
置に搬送する一方、これとほぼ同時に他方の搬送装置2
により処理済みのワークW2を処理装置から収納棚に搬
送し、これにより処理装置と収納棚との間におけるワー
クW〜Wの搬送を効率よく行う構成となっている。
【0003】図示左側の搬送装置1と図示右側の搬送装
置2は、ワークWを保持する第3アーム5,8の形状が
相互に異なっている点を除いて同様の構成を有してい
る。図示左側の搬送装置1の第3アーム5は単なる平板
形状を有する一方、図示右側の搬送装置2の第3アーム
8は側面視略コ字形状を有している。図示左側の搬送装
置1の第3アーム5および該第3アーム5の上面側に吸
着保持したワークW1を、図示右側の搬送装置2の側面
視略コ字形をなす第3アーム8の上プレート8aと下プ
レート8bとの間を通過させることにより、両搬送装置
1,2を同時に反対方向に作動させて2枚のワークW
1,W2をほぼ同じ直線経路上を搬送することができ
る。なお、ワークW2は図示右側の搬送装置2の上プレ
ート8aの上面側に吸着保持される。
【0004】このように用いられる搬送装置1,2は、
従来例えば図7に示すように構成されていた。なお、図
7は、図6において左側の搬送装置1を示しているが、
上記したように内部構造については同様であるので、図
6において右側の搬送装置2の説明は省略する。先ず、
第1アーム3は、基台10に取り付けた減速機12付き
の駆動モータ11により基台10に対して水平方向に回
転する。基台10には第1駆動プーリー13が取り付け
られている。この第1駆動プーリー13は、減速機12
の出力軸12aと同軸に配置されており、基台10に回
転不能に固定されている。この第1駆動プーリー13の
軸部13aに対して第1アーム3が図示省略した軸受け
により回転可能に支持されている。
【0005】第1アーム3の先端側には、第1支柱14
が上方へ突き出して設けられており、この第1支柱14
は第2アーム4の内部へ入り込んでいる。この第1支柱
14は、第2アーム4に一体に設けた第1従動プーリー
15およびその軸部15aの内周側に同軸に位置してい
る。上記軸部15aは図示省略した軸受けにより第1ア
ーム3に対して相対的に回転可能に支持されている。第
1駆動プーリー13と第1従動プーリー15との間に第
1ベルト17が掛け渡されている。第1支柱14の先端
には、第2駆動プーリー16が固定さている。一方、第
2アーム4の先端側には、第3アーム5に一体に設けた
第2従動プーリー18が入り込んでいる。第2従動プー
リー18の軸部18aは図示省略した軸受けにより第2
アーム4に対して相対的に回転可能に支持さている。こ
の第2従動プーリー18と第2駆動プーリー16との間
に第2ベルト19が掛け渡されている。第1駆動プーリ
ー13と第1従動プーリー15の歯数比は2:1、第2
駆動プーリー16と第2従動プーリー18の歯数比は
1:2に設定されている。以上の構成により、従来の搬
送装置1は、図8において実線で示すように第1および
第2アーム3,4と第3アーム5が同一直線上に真っ直
ぐに延びた状態から、駆動モータ11が起動して第1ア
ーム3が基台10に対して右回りに角度αだけ回転する
と、第2アーム4は第1アーム3に対して左回りに角度
2αだけ回転し、第3アーム5は第2アーム4に対して
右回りに角度αだけ回転し、結果的に第3アーム5は基
台10に対して回転していない状態となり、これにより
第3アーム5を直線経路に沿って平行移動させて、ワー
クWを最短距離で搬送することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の搬送装置1には次のような問題があった。すなわ
ち、近年搬送するワークWの大型化に伴い第1〜第3ア
ーム3〜5が長大化し、またこれを高速で動作させるこ
とにより各アーム3〜5には大きな慣性力が作用し、こ
れが各プーリー間を連結する第1および第2ベルト1
7,19に対して伸び(弛み)方向の外力となって作用
するため、第1および第2ベルト17,19の伸びが従
前よりも著しくなり、その結果第3アーム5の角度姿勢
(水平方向の向き)が安定せず、ひいてはその直進性が
低下する問題が発生している。本発明は、この問題に鑑
みなされたもので、各プーリー間を連結するベルトの伸
びを低減することによりワークの直進性を長期間にわた
って維持することができる搬送装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、前
記請求項に記載した構成の搬送装置とした。請求項1記
載の搬送装置によれば、駆動モータの駆動力が、各減速
ユニットの入力部を経て伝達されるので、該各入力部間
に掛け渡したベルトに付加される引っ張り力は、出力部
間を掛け渡した場合に比して1/Rとなり、これにより
ベルトの伸びを少なくして、ワークの直進性を長期間に
わたって維持することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図1〜
図5に基づいて説明する。図1は、本実施形態の搬送装
置20を示している。この搬送装置20は、ワークWの
搬送面(紙面に直交する方向)に沿って相互に回転可能
に連結した第1〜第3アーム21〜23を有し、先端側
の第3アーム23に保持したワークWを直線移動させる
水平多関節型の構造を有している。この搬送装置20
は、駆動モータ25を駆動源として動作する。駆動モー
タ25は基台24に取り付けられている。駆動モータ2
5の出力軸25aには駆動プーリー26が取り付けられ
ている。この駆動プーリー26には、いわゆるタイミン
グプーリーと称される歯付きプーリーが用いられてい
る。
【0009】また、基台24には、第1減速ユニット5
0を介して上記第1アーム21がワーク搬送方向に回転
可能に支持されている。第1減速ユニット50は、図2
に示すようにベース部51と入力部52と出力部53を
備えており、ベース部51に対して(ベース部51から
見て)入力部52がN回転すると出力部53が逆方向に
N/R回転する減速比Rの減速ユニットであって、本実
施形態では通称ハーモニックドライブと称されるものが
用いられている。ベース部51は円盤形状を有し、入力
部52は1本の軸形状を有し、出力部53はベース部5
1よりも若干小径の円盤形状を有している。ベース51
と出力部53は同軸に重ね合わせられた状態で相互に回
転可能に組み合わされている。
【0010】この減速ユニットそのものについてはすで
に公知のものであり(例えば、株式会社ハーモニックド
ライブシステムズ社製のハーモニックドライブSHFシ
リーズ中空タイプ)、本実施形態において特に変更を要
しないので、その構造および原理については説明を省略
する。但し、本実施形態における減速ユニット50は、
ベース部51と出力部53を貫通する状態で、入力部5
2が両側から突き出している。以下、必要に応じて、ベ
ース部51側から突き出した部分をベース側入力部52
aといい、出力部53側から突き出した部分を出力側入
力部52bという。但し、入力部52は1本の軸であ
り、ベース側入力部52aと出力側入力部52bは一体
で回転する。
【0011】ここで、本実施形態に用いる第1減速ユニ
ット50(後述する第2および第3減速ユニット60,
70も同様)のベース部51と入力部52と出力部53
との相対的な回転方向および回転角度の関係を図3に基
づいて説明する。上記のように第1減速ユニット50が
減速比Rを有することから、ベース部51に対して入力
部52を例えば左回りにN度回転させると、出力部53
はベース部51に対して右回りにN/R度回転し、従っ
て入力部52は出力部53に対して左回りに(N+N/
R)度回転し、またベース部51は出力部53に対して
相対的に左回りにN/R度回転する。このことから、ベ
ース部51の回転を固定した時における入力部52と出
力部53の回転角度の比率はR:1で回転方向は逆にな
り、出力部53の回転を固定した時における入力部52
とベース部51の回転角度の比率は(N+N/R):N
/R=(R+1):1で回転方向は同じになる。
【0012】本実施形態の場合、第1減速ユニット50
のベース部51が基台24に固定され、出力部53が第
1アーム21の基端部下面に固定されている。ベース側
入力部52aは基台24の下面側に突き出されており、
この突き出し部分に従動プーリー27が取り付けられて
いる。この従動プーリー27にも歯付きプーリーが用い
られている。前記駆動プーリー26とこの従動プーリー
27との間に、いわゆるタイミングベルトと称される歯
付きベルト28が掛け渡されている。駆動プーリー26
と従動プーリー27との歯数比は任意に設定することが
できる。一方、出力側入力部52bは第1アーム21の
内部に突き出されており、この突き出し部分に第1プー
リー31が取り付けられている。この第1プーリー31
にも歯付きプーリーが用いられている。入力部52の両
端に取り付けられた第1プーリー31と従動プーリー2
7は一体で回転する。
【0013】次に、第1アーム21の先端側には第2減
速ユニット60を介して第2アーム22の回動基端側が
ワーク搬送方向に回動可能に支持されている。第2減速
ユニット60には、第1減速ユニット50と同様の構成
のものが用いられている。第2減速ユニット60の出力
部63が第1アーム21の回動先端側の上面に固定さ
れ、ベース部61が第2アーム22の回動基端側の下面
に固定されている。第2減速ユニット60の出力側入力
部62bは第1アーム21内に突き出されており、この
突き出し部分には第2プーリー32が取り付けられてい
る。この第2プーリー32にも、第1プーリー31と同
様歯付きプーリーが用いられている。この第2プーリー
32と上記第1プーリー31との間にも歯付きベルト3
5が掛け渡されている。駆動側の第1プーリー31と従
動側の第2プーリー32の歯数比は2:1に設定されて
いる。
【0014】一方、第2減速ユニット60のベース側入
力部62aは第2アーム22内に突き出されており、こ
の突き出し部分には第3プーリー33が取り付けられて
いる。この第3プーリー33にも歯付きプーリーが用い
られている。第2減速ユニット60の出力側入力部62
bとベース側入力部62aは1本の入力部62の両端部
を構成しているので、第2プーリー32と第3プーリー
33は一体で回転する。第2アーム22の回動先端側に
は第3減速ユニット70を介して第3アーム23がワー
ク搬送方向に回動可能に支持されている。第3減速ユニ
ット70にも前記第1および第2減速ユニット50,6
0と同様のものが用いられており、そのベース部71は
第2アーム22の回動先端側の上面に固定され、出力部
73は第3アーム23の回動基端側の下面に固定されて
いる。但し、この第3減速ユニット70の入力部72
は、ベース部71側にのみ突き出されており、第1およ
び第2減速ユニット50,60とは異なって出力部73
側には突き出されていない。従って、第3減速ユニット
70は出力側入力部を有していない。
【0015】第3減速ユニット70のベース側入力部7
2aは第2アーム22内に突き出されており、この突き
出し部分に第4プーリー34が取り付けられている。こ
の第4プーリー34にも歯付きプーリーが用いられてい
る。この第4プーリー34と上記第3プーリー33との
間に第2ベルト36が掛け渡されている。この第2ベル
ト36にも歯付きベルトが用いられている。第3プーリ
ー33と第4プーリー34との歯数比は、1:2に設定
されている。第3プーリー33と第4プーリー34の軸
間距離と、第1プーリー31と第2プーリー32の軸間
距離は一致している。すなわち、第1減速ユニット50
の入力部52と第2減速ユニット60の入力部62との
軸間距離と、第2減速ユニット60の入力部62と第3
減速ユニット70の入力部72との軸間距離は一致して
いる。第3アーム23は、本実施形態では帯板形状を有
しており、その上面側に薄板形状のワークWを保持する
ための保持手段を備えている。図ではこの保持手段は省
略されている。この第3アーム23が当該搬送装置20
のいわゆるハンドに相当する。
【0016】以上のように構成した搬送装置20によれ
ば、駆動モータ25が起動すると、駆動プーリー26、
歯付きベルト28および従動プーリー26を経て第1減
速ユニット50の入力部52が回転する。なお、以下の
説明において、各減速ユニット50,60,70のベー
ス部51,61,71、入力部52,62,72、出力
部53,63,73の回転方向、各プーリー26,2
7,31,32,33,34の回転方向、各アーム2
1,22,23の回転方向については、図1において矢
印D方向から平面的に見た場合について言う。各部の動
作が図4に模式的に示されている。
【0017】先ず、図4において実線で示すように第1
〜第3アーム21,22,23が同一軸線J上に伸びた
初期位置に位置する状態において、駆動モータ25が正
転側に起動して、第1減速ユニット50の入力部52す
なわち第1プーリー31が左回りにN度回転したとする
と、以下図4中二点鎖線で示すように第1減速ユニット
50の出力部53すなわち第1アーム21が右回りにN
/R度だけ回転する。従って、第1プーリー31は第1
アーム21に対して相対的に左回りに(N+N/R)度
回転したことになり、その結果第1プーリー31と第2
プーリー32の歯数比が2:1であるから、第2プーリ
ー32は第1アーム21に対して左回りに2(N+N/
R)度回転する。第2プーリー32すなわち第2減速ユ
ニット60の入力部62が第1アーム21すなわち第2
減速ユニット60の出力部63に対して左回りに2(N
+N/R)度回転するので、第2減速ユニット60のベ
ース部61すなわち第2アーム22は出力部63すなわ
ち第1アーム21に対して左回りに2(N+N/R)/
(R+1)度=2N/R度回転する。
【0018】次に、第2減速ユニット60の入力部62
すなわち第3プーリー33が第1アーム21に対して左
回りに2(N+N/R)度回転し、第2アーム22が左
回りに2N/R度回転するので、第3プーリー33は第
2アーム22に対して左回りに2(N+N/R)−2N
/R=2N度回転し、従って第3プーリー33と第4プ
ーリー34との歯数比が1:2であることから第4プー
リー34が第2アーム22に対して左回りにN度回転す
る。第4プーリー34すなわち第3減速ユニット70の
入力部72が第2アーム22すなわち第3減速ユニット
70のベース部71に対して左回りにN度回転するの
で、出力部73すなわち第3アーム23は第2アーム2
2に対して右回りにN/R度回転する。
【0019】以上のように当該搬送装置20の初期位置
(軸線J、基台24)に対して第1アーム21が右回り
にN/R度回転すると、第2アーム22が第1アーム2
1に対して左回りに2N/R度回転し、また第3アーム
23が第2アーム22に対して右回りにN/R度回転す
るので、前記説明した従来の搬送装置1と同様第3アー
ム23は基台24に対して回転せず、従って該第3アー
ム23は軸線Jに沿って距離Lだけ直線移動し、これに
よりワークWを距離Lだけ搬送することができる。
【0020】駆動モータ25の回転数を適切に制御する
ことにより、第1アーム21の回転角度を任意に設定す
ることができ、これによりワークWの搬送距離を任意に
設定することができる。また、駆動モータ25を逆転さ
せれば、各プーリー31,32,33および各アーム2
1,22,23等を上記とは逆方向に動作させることが
でき、これによりワークWを上記とは逆方向に搬送する
ことができる。
【0021】以上のように構成した本実施形態の搬送装
置20によれば、各プーリー31,32,33,34は
それぞれ減速ユニット50,60,70の入力部52,
62,72に取り付けられて、第1プーリー31と第2
プーリー32間に掛け渡した第1ベルト35、第3プー
リー33と第4プーリー34間に掛け渡した第2ベルト
36がそれぞれ減速ユニット50,60,70の入力部
52,62,72間に掛け渡されているので、両ベルト
35,36に付加される伸び方向の外力を従来に比して
小さくすることができ、これにより従来構成の搬送装置
1に比して第3アーム23の角度姿勢を安定させてその
直進性を向上させることができる。
【0022】以下、従来の搬送装置1と本実施形態の搬
送装置20とにおける各ベルトに付加される外力を比較
する。従来の搬送装置1は第1アーム3が回転すること
により基台10に固定した第1駆動プーリー13が第1
アーム3に対して相対的に回転し、この回転が第1ベル
ト17を介して第1従動プーリー15に伝達されて第2
アーム4が第1アーム3に対して(第1支柱14回り
に)回転する構成となっている。このため、第2アーム
4を第1支柱14回りに回転させるために必要なトルク
2は、第1従動プーリー15のピッチ円半径をr15
し、第1ベルト17が伝える力(第1ベルト17に付加
される外力)をf1とすると、t2=f1×r15となり、
従ってf1=t2/r15となる。
【0023】これに対して、本実施形態の搬送装置20
においては、第1ベルト35により第2プーリー32に
伝えられたトルクが第2減速ユニット60(入力部62
に対するベース部61の減速比(R+1))により(R
+1)倍に増幅され、これが第2アーム22を回転させ
るためのトルクT2として作用する。このため、本実施
形態において第1ベルト35が伝える力F1は、第2プ
ーリー32のピッチ円半径をR32とすると、F1=T2
(R32×(R+1))となる。このことから、第2アー
ム22を回転させるために必要なトルクT2、第2プー
リー32のピッチ円半径R32が従来と同じであるとする
と(T2=t2、R32=r15)、第1ベルト35が伝える
力F1は従来構成における第1ベルト17が伝える力f
1の1/(R+1)倍で足りる(R>0)。
【0024】次に、第3アーム23(5)を第2アーム
22(4)に対して回転させる構成について見ると、従
来は第1アーム3に対して第2アーム4を回転させるた
めの構成と同様に、第1アーム3に対して第2アーム4
を回転させることにより第1アーム3に固定した第2駆
動プーリー16の第2アーム4に対する相対回転を第2
ベルト19を介して第2従動プーリー18に伝達して第
3アーム5を第2アーム4に対して回転させる構成であ
るので、第3アーム5を第2アーム4に対して回転させ
るために必要なトルクをt3とし、第2従動プーリー1
8のピッチ円半径をr18とすると、第2ベルト19が伝
える力f2は、f2=t3/r18となる。これに対して、
本実施形態において第2アーム22の場合と同様に第2
ベルト36が第4プーリー34に伝達するトルクは、第
3減速ユニット70(入力部72に対する出力部73の
減速比R)によりR倍に増幅されて第3アーム23に伝
達されるので、第3アーム23を第2アーム22に対し
て回転させるために必要なトルクをT3とし、第4プー
リー34のピッチ円半径をR34とすると、第2ベルト3
6が伝える力F2は、F2=T3/(R34×R)となる。
第3アーム23(5)を回転させるために必要なトルク
3(t3)、第4プーリー34(18)のピッチ円半径
34(r18)が同じであるとすると、第2ベルト36に
より伝えられる力は従来の第2ベルト19に比して1/
Rになる。
【0025】このように、例示した実施形態によれば、
各プーリーおよびベルトのサイズ、各アームを回転させ
るために必要なトルクが従来と同じであるならば、第1
および第2ベルト35,36により伝えられる力F1
2が従来の力f1,f2の(1/減速比)になるので、
第1および第2ベルト35,36の伸びも従来の(1/
減速比)になる。第1および第2ベルト35,36の伸
びが従来の(1/減速比)になるので、第2プーリー3
2および第4プーリー34の角度誤差が従来の(1/減
速比)になる。しかも、第2および第4プーリー32,
34は、それぞれ第2、第3減速ユニット60,70の
入力部62,72に取り付けられているため、上記角度
誤差も(1/減速比)に縮小されて第2または第3アー
ム22,23に伝達される。
【0026】このことから、本実施形態の搬送装置20
によれば、第1および第2ベルト35,36の伸びが従
来の(1/減速比)となり、かつ第1または第2ベルト
の伸びに起因する角度誤差が(1/減速比)となって第
2または第3アーム22,23に伝達されることとな
り、結果的に第1および第2ベルト21,22の伸びが
第3アーム23の直進性に与える影響を従来に比して
(1/減速比)2に縮小することができ、これにより第
3アーム23ひいてはワークWの直進性を大幅に向上さ
せることができる。
【0027】また、本実施形態の搬送装置20によれ
ば、従来の搬送装置1に比して第3アーム23ひいては
ワークWの直進性に与える第1および第2ベルト35,
36の伸びの影響を格段に少なくすることができるの
で、従来以上の直進性を確保しつつ第1および第2ベル
ト35,36の幅、あるいは第1〜第4プーリー31〜
34のピッチ円R半径をより小さいサイズに変更するこ
とができる。
【0028】以上説明した実施形態には様々な変更を加
えることができる。例えば、図5に示すように第1〜第
3減速ユニット50,60,70を逆向きに取り付けて
もよい。すなわち、第1減速ユニット50は出力部53
を基台24に固定し、ベース部51を第1アーム21に
固定し、第2減速ユニット60はベース部61を第1ア
ーム21に固定し、出力部63を第2アーム22に固定
し、第3減速ユニット70は出力部73を第2アーム2
2に固定し、ベース部71を第3アーム23に固定する
構成としてもよい。図5に示して実施形態は、上記のよ
うに第1〜第3減速ユニット50,60,70の向きが
逆であることを除いて前記実施形態と同様である。従っ
て、図5では図1と同じ符号を用いている。なお、第3
減速ユニット70が前記実施形態とは逆向きに取り付け
られているため、この実施形態では第3減速ユニット7
0の出力側入力部72bが第2アーム22内に突き出さ
れている。従って、この実施形態では第3減速ユニット
70はベース側出力部を有していない(ベース部71か
ら突き出す部分を有していない)。
【0029】この搬送装置80によれば、第1減速ユニ
ット50の入力部52が左回りにN度回転すると、ベー
ス部51すなわち第1アーム21が出力部53すなわち
基台24に対して同じく左回りにN/R度回転し、第2
アーム22が第1アーム21に対して右回りに2N/R
度回転する。従って、図1に示す構成に比して、第1お
よび第2アーム21,22は軸線Jに対して左右対称に
動作し、結果的に第3アーム23は全く同様に移動す
る。
【0030】また、駆動モータ25の回転をベルト28
を介して第1減速ユニット50の入力部52に伝達する
構成を例示したがギヤ列を介して伝達してもよく、また
カップリングを用いて駆動モータ25の出力軸25aを
入力部52に直結してもよい。さらに、第1〜第3減速
ユニット50,60,70は全て同じ減速比Rを有する
ものを用いる構成を例示したが、必ずしも同じ減速比で
ある必要はなく、各プーリー31,32,33,34に
より得られる減速比に合わせて適切な減速比のものを用
いることができる。また、第1〜第3アーム21〜23
を有する搬送装置20を例示したが、より多くのアーム
により先端側のアームを直進させる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であり、搬送装置の
内部構造を示す側面図である。
【図2】減速ユニットの側面図である。
【図3】減速ユニットのベース部と入力部と出力部の回
転方向および回転角度の相互の関係を示す図である。
【図4】搬送装置の平面図であり、各アームと各プーリ
ーの回転方向および回転角度の相互の関係を模式的に示
す図である。
【図5】別形態の搬送装置の内部構造を示す側面図であ
る。本図は、図1と比較して各減速ユニットの向きが逆
になっている点を除いて同様の構成を有している。
【図6】従来の搬送装置を2基併設した搬送ユニットの
側面図である。
【図7】従来の搬送装置の内部構造を示す側面図であ
る。
【図8】従来の搬送装置の平面図であり、各アームの動
作を示す図である。
【符号の説明】
W,W1,W2…ワーク 1,2…搬送装置(従来) 20…搬送装置(本願発明) 21…第1アーム、22…第2アーム、23…第3アー
ム 24…基台 25…駆動モータ 31…第1プーリー、32…第2プーリー、33…第3
プーリー、34…第4プーリー 35…第1ベルト、36…第2ベルト 50…第1減速ユニット 51…ベース部、52…入力部、53…出力部 60…第2減速ユニット 61…ベース部、62…入力部、63…出力部 70…第3減速ユニット 71…ベース部、72…入力部、73…出力部 R…第1〜第3減速ユニットの減速比 N…第1プーリーの回転角度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの搬送面に沿って相互に回転可能
    に連結した複数のアームを有し、先端側のアームに保持
    したワークを直線移動させる水平多関節型の搬送装置で
    あって、 ベース部に対して入力部がN回転すると出力部が逆方向
    にN/R回転する減速比Rの減速ユニットの前記ベース
    部と前記出力部を用いて、基端側の第1アームと基台と
    の間、および該第1アームを含む前記複数のアーム間を
    回転可能に支持し、かつ前記入力部間に掛け渡したベル
    トを介して前記基台に取り付けた駆動モータの駆動力を
    前記複数のアームに伝達する構成とした搬送装置。
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