JP2001344576A - データキャリアを用いた情報読取方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】無線データキャリアを添付もしくは漉き込んだ
紙葉類ならびカード等を複数枚重ねた状態では、通信経
路における電波の干渉等により、無線データキャリアか
らのデータを正確に読み取るには枚数が限られている。 【解決手段】データ記憶手段とデータ通信手段からなる
データキャリアからデータを読取るデータキャリアから
の情報を読取る方法において、データキャリアを付した
対象物が、複数枚束ねられ整えられている状態であっ
て、束ねられ整えられている状態から該データキャリア
を付している位置が他の対象物と重ならないようにずら
すことにより、ずらされた対象物からのデータを読取る
ことに特徴がある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、無線データキャリ
ア（ＲＦＩＤ）を添付もしくは漉き込んだ紙葉類または
カード等の無線データキャリアからデータを正確に読み
取り、紙葉類などの枚数を数え、または照合する処理に
関する発明である。

【０００２】

【従来の技術】従来、バーコードを用いて商品管理が為
されていたが識別能力、情報記憶量の点で不十分であっ
た。そこで、ある対象物に関する情報を記憶し、対象物
に付けることが可能な無線データキャリアを用いる方式
が知られるようになった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来技術における無線
データキャリアを添付もしくは漉き込んだ紙葉類ならび
カード等を複数枚重ねた状態では、通信経路における電
波の干渉等により、無線データキャリアからのデータを
正確に読み取るには枚数が限られている。本発明では、
無線データキャリアを付した紙葉類またはカード等の、
無線データキャリアを付した位置が、他の紙葉類ならび
カード等と重ならないようにずらす装置と無線データキ
ャリアからデータを正確に読み取る装置を用いることに
より、輻輳技術相当の効率を確保することで従来の査数
・照合作業にかかる工数を大幅に削減する方式を提供す
ることを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、データ記憶手
段とデータ通信手段からなるデータキャリアからデータ
を読取るデータキャリアからの情報を読取る方法におい
て、データキャリアを付した対象物が、複数枚束ねられ
整えられている状態であって、束ねられ整えられている
状態から該データキャリアを付している位置が他の対象
物と重ならないようにずらすことにより、ずらされた対
象物からのデータを読取るデータキャリア情報読取方法
に特徴がある。

【０００５】データキャリアを付した対象物から、対象
物を束ねた状態でも、正確に読み取り対象物の枚数を数
え、照合する処理ができ、あわせて、誤区分チェックの
自動化等による作業品質の向上等の効果が期待できる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図１以降の図を用いて本発
明の実施例を説明する。図１は、本発明の無線データキ
ャリアを用いたシステム構成を示す。１は無線データキ
ャリアが添付もしくは漉き込まれる紙葉類ならびカー
ド、２は無線データキャリアである。ここで、無線デー
タキャリアは、図示していないが無線データキャリアの
識別子等を記憶したデータ記憶部と記憶したデータを読
取装置４に対して通信するデータ通信部とを備える。３
は複数枚束ねられ整えられている状態の無線データキャ
リアを添付もしくは漉き込まれている紙葉類もしくはカ
ードを、該データキャリアを添付もしくは漉き込まれて
いる位置が他の紙葉類と重ならないように若干ずらす装
置、４は該データキャリアのデータ記憶部に書き込まれ
ている情報を読み取る装置、４１は読取装置の読取部、
４２は読取装置のデータ記憶部、４３は読取装置の通信
部、７は読取装置の通信部から送られてくる情報を蓄積
し、管理する端末機であり、７１は通信部、７２はデー
タ蓄積部、７３はデータ表示部、７４は入力部である。
ここで、無線データキャリア２を紙葉類もしくはカード
に漉き込むとは、一枚の紙やカードに無線データキャリ
ア２を埋め込むことをいう。

【０００７】次に図１３、図１４に基づいて、書留郵便
物へ本発明を応用した場合の処理を説明する。

【０００８】書留郵便物の引き受け時の場合、束ねられ
ている書留郵便物に添付もしくは漉き込められている無
線データキャリアに割り当てられている識別子、種類別
（一般書留、簡易書留、配達記録郵便等）の情報、あて
先別情報をデータキャリアのデータ記憶部に記憶し（図
１３の１３０２）、全てのデータキャリアに情報が書き
込まれたかを判断し（図１３の１３０３）。もし書き込
まれていないデータキャリアがあれば１３０２のステッ
プに戻り、全てのデータキャリアに情報が書き込まれた
ならば終了する（図１３の１３０４）。通数などの確認
処理の場合について図１４を用いて説明する。データキ
ャリアに書き込まれた情報をデータキャリア情報読取装
置４で読み取り（図１４の１４０２）、その情報を端末
機７において、データとして蓄積し、その記憶したデー
タに基づいて、種類別または宛先別について郵便物の通
数の確認を行う処理（査数／照合）を行い、その処理結
果を蓄積し、端末機７の表示部で表示可能とする（図１
４の１４０３）。全てのデータキャリアの情報が読み取
られたかを判断し（図１４の１４０４）、全ての情報が
読み取られていない場合は、１４０２のステップに戻
り、全てのデータキャリアから情報が読み取られた場合
には終了する。（図１４の１４０５）。

【０００９】無線データキャリアのデータ記憶部に記憶
した識別子、書留郵便物の種類別、あて先別、通数を正
確に読み取ることで、現在人手によって行われ、書留郵
便物の種類別、あて先別等を間違うことにより発生して
いる誤区分（例．Ａ局へ送る郵便物をB局へ送ってしま
う）を自動的に検出することが可能になり、作業品質の
向上に効果がある。

【００１０】図２は、無線データキャリアを紙葉類に添
付もしくは漉き込ませる位置を示した図である。無線デ
ータキャリア２１が添付もしくは漉き込まれている紙葉
類ならびカードにおいて、長手方向を上下になるよう考
えた場合、上・下端部分の位置を示す。２１１は無線デ
ータキャリアが添付もしくは漉き込まれている紙葉類な
らびカードにおいて、長手方向を上下になるよう考えた
場合、上端部分の位置に該データキャリアが添付もしく
は漉き込まれている紙葉類ならびカードが重ねられてい
る状態を示す。２１２は、２１１に示した状態におい
て、該データキャリアを添付もしくは漉き込まれている
位置が他の紙葉類と重ならないように長手方向に該デー
タキャリアを移動させた状態を示す。

【００１１】図３は、無線データキャリアを紙葉類に添
付もしくは漉き込ませる位置を示した図である。無線デ
ータキャリア２２が添付もしくは漉き込まれている紙葉
類ならびカードにおいて、長手方向を上下になるよう考
えた場合、左・右端部分の位置を示す。２２１は、無線
データキャリアが添付もしくは漉き込まれている紙葉類
ならびカードにおいて、長手方向を上下になるよう考え
た場合、左端部分の位置に該データキャリアが添付もし
くは漉き込まれている紙葉類ならびカードが重ねられて
いる状態を示す。２２２は、２２１に示した状態におい
て、該データキャリアを添付もしくは漉き込まれている
位置が他の紙葉類と重ならないように短手方向に該デー
タキャリアを移動させた状態を示す。図４は、無線デー
タキャリアを紙葉類に添付もしくは漉き込ませる位置を
示した図である。無線データキャリア２３が添付もしく
は漉き込まれている紙葉類ならびカードにおいて、四隅
の一角の位置を示す。 図５の３１は該データキャリア
を添付もしくは漉き込まれている位置が他の紙葉類と重
ならないように紙葉類を若干ずらす装置を示し、２３１
は無線データキャリアが添付もしくは漉き込まれている
紙葉類ならびカードにおいて、長手方向を上下と考えた
場合、左上端部分の位置に無線データキャリア２３が添
付もしくは漉き込まれている紙葉類ならびカードが重ね
られている状態を示す。３１は該データキャリアを添付
もしくは漉き込まれている位置が他の紙葉類と重ならな
いように若干ずらす装置を示し、２３２は、該データキ
ャリアを添付もしくは漉き込まれている位置が他の紙葉
類と重ならないように時計周りもしくは反時計周り等、
一転を支点に紙葉類を回転移動させた状態を示す。２３
２および２３１の状態において、該データキャリアを添
付もしくは漉き込まれている位置が他の紙葉類と重なら
ないように時計周りもしくは反時計周り等、一転を支点
に回転移動させた状態を示す。 図６は、棒状の無線デ
ータキャリアの読取装置４４を用いた実施例を示す。図
５に示した２３２の状態になっている無線データキャリ
アを添付もしくは漉き込まれている紙葉類ならびカード
上を、接触または非接触により棒状の無線データキャリ
ア４４を図面の左から右方向の位置まで移動させること
により、無線データキャリアに記憶されている情報を読
み取る。

【００１２】図７は、無線データキャリアが添付もしく
は漉き込まれている紙葉類ならびカードが複数枚束ねら
れ整えられている状態２１２または、２２２において、
該データキャリアを添付もしくは漉き込まれている位置
が他の紙葉類と重ならないように若干ずらす装置３５に
おいて、４６に示す無線データキャリアの読取装置が、
無線データキャリアが添付もしくは漉き込まれている紙
葉類またはカードと接している状態を示す。４７は４６
の状態にある読取装置を傾けることにより、無線データ
キャリアを紙葉類に添付もしくは漉き込まれている紙葉
類ならびカードが読取装置の上を通り過ぎ、無線データ
キャリアに記憶されている情報を読み取る状態を示す。

【００１３】図８において、無線データキャリアが添付
もしくは漉き込まれている紙葉類ならびカードが複数枚
束ねられ整えられている状態２１２または２２２と、無
線データキャリア読取装置３６の正面図が示されてお
り、無線データキャリア読取装置の読取部４１（横帯状
で示す）が複数個上下方向に配置されている。５１は、
紙葉類を置く台を示す。図８の位置は、読み取り開始位
置を示す。図９では、無線データキャリアが添付もしく
は漉き込まれている紙葉類ならびカードが複数枚束ねら
れ整えられている状態２１１、２２１が示されており、
３６は、無線データキャリアの読取装置の側面図を表
し、５１は、紙葉類を置く台を示す。

【００１４】図１０は、無線データキャリアが添付もし
くは漉き込まれている紙葉類ならびカードが複数枚束ね
られ整えられている状態２１１または、２２１であり、
無線データキャリア読取装置３６の正面図を表し、無線
データキャリア読取装置の読取部４１を複数配し、紙葉
類を置く台５１を読取終了位置まで下げた例を示す。台
５１と接続した台支え６１は上下に移動させるように駆
動される。無線データキャリアを添付もしくは漉き込ま
れている紙葉類ならびカードが、接触・非接触で無線デ
ータキャリア読取装置の読取部４１を読取開始位置から
読取終了位置まで通過し、無線データキャリアに記憶さ
れている情報の読取を終了した図とする。

【００１５】図１１は、無線データキャリアが添付もし
くは漉き込まれている紙葉類ならびカードが複数枚束ね
られ整えられている状態２１１または、２２１であり、
無線データキャリアの読取装置３６の側面図を表し、読
取終了位置を示す。点線の矢印で示した高さの差は、読
取開始位置から読取終了位置までの差を示す。無線デー
タキャリアを添付もしくは漉き込まれている紙葉類また
は無線データキャリアの機能を備えたカードが、接触・
非接触で無線データキャリア読取装置の読取部４１を読
取開始位置から読取終了位置まで通過し、無線データキ
ャリアに記憶されている情報の読取を終了した図とす
る。

【００１６】図１２は、複数の対象物１ａ、１ｂ、１
ｃ、１ｄ、１ｅのそれぞれに、データキャリア２ａ、２
ｂ、２ｃ、２ｄ、２ｅを添付させておき、データ読取り
装置４との間で対象物からのデータを読取るデータキャ
リア読取りシステムを示す図である。６ａから６eは、
データキャリアと読取り装置４との間の無線電波の伝送
路を示す。伝送路を重ねないようにすることで、データ
キャリアには、それぞれに付ける対象物に対応した識別
子を記憶させておき、その識別子を発信する発信部をデ
ータキャリア２ａ〜２ｅに備えることで、データ読取り
装置４から識別子についての情報を読取ることができ
る。識別子は、例えば、連続番号でもよい。読取り装置
には、図１に示したように、読取り部４１と、データ記
憶部４２と、通信部４３とを備えており、データ記憶部
４２に読取った識別子を記憶する。通信部４３は、ネッ
トワーク等を通じてパーソナルコンピュータ等の端末機
７と接続しており、読取った識別子を端末機７へ伝送す
る。パソコンでは、識別子毎に読取ったかどうかを管理
しておき、読取り装置４を流通経路内に複数設けた場合
には、どの読取り装置で読取ったかを端末機７の表示部
で読取結果を表示できるので、その流通経路を表示する
ことで管理者が管理できる。対象物が小包といったよう
に流通される場合は、その対象物の流通経路を管理でき
る。

【００１７】また、本発明を郵便業務における書留郵便
物等の記録扱い郵便物の運用へ適用した場合、郵便局内
の特殊室という小さな部屋での作業となるため、郵便区
分機のように大規模な機械・装置を配備することは困難
であり、本発明で記述している小型の機械・装置であれ
ば配備も可能である。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、データキャリアを付した紙葉
類からデータを読み取りことができ、複数重ねた状態の
紙葉類の通数を正確に数えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明におけるシステム構成図を示す。

【図２】本発明の無線データキャリアを紙葉類に添付も
しくは漉き込ませる位置を示す図。

【図３】本発明の無線データキャリアを紙葉類に添付も
しくは漉き込ませる位置を示す図。

【図４】本発明の無線データキャリアを紙葉類に添付も
しくは漉き込ませる位置を示す図。

【図５】本発明の無線データキャリアを添付もしくは漉
き込まれている位置が他の紙葉類と重ならないように若
干ずらす装置を使った方式を説明する図。

【図６】本発明の無線データキャリアからのデータを読
み取る１実施例を説明する図。

【図７】本発明の無線データキャリアを添付もしくは漉
き込まれている位置が他の紙葉類と重ならないように若
干ずらす方式の一実施例を説明する図。

【図８】本発明の無線データキャリアからのデータを読
み取る装置の正面図を表し、読取開始位置を示す図。

【図９】本発明の無線データキャリアからのデータを読
み取る装置の側面図を表し、読取開始位置を示す図。

【図１０】本発明の無線データキャリアからのデータを
読み取る装置の正面図を表し、読取終了位置を示す図。

【図１１】本発明の無線データキャリアからのデータを
読み取る装置の側面図を表し、読取終了位置を示す図。

【図１２】本発明の無線データキャリアと該データキャ
リアからのデータを読み取る装置とデータ通信路を示す
図。

【図１３】書留郵便物を引き受ける場合におけるデータ
キャリアへのデータの書き込み処理を示す図。

【図１４】書留郵便物の通数確認時におけるデータキャ
リアからのデータ読み取り処理フローを示す図。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 光雄 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 吉田 隆 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】データ記憶手段とデータ通信手段からなる
   データキャリアからデータを読取るデータキャリア情報
   読み取り方法において、データキャリアを付した対象物
   が、複数枚重ねられている状態から該データキャリアを
   付している位置で対象物と重ならないように該対象物を
   移動することにより、該データキャリアからの情報を読
   取ることを特徴とするデータキャリア情報読取方法。
2. 【請求項２】データ記憶手段とデータ通信手段からなる
   データキャリアを付した対象物が複数枚束ねられ整えら
   れている状態から該データキャリアを付している位置で
   他の対象物と重ならないようにずらすことにより、該デ
   ータキャリアのデータ記憶手段に書き込まれている情報
   を読み取ることを特徴とするデータキャリア情報読取方
   法。
3. 【請求項３】データ記憶手段とデータ通信手段からなる
   データキャリアを付した対象物を複数枚束ねられている
   状態から該データキャリアを付している位置で対象物と
   重ならないようにずらし、接触または非接触で該データ
   キャリアの読取装置を移動させ、該データキャリアのデ
   ータ記憶手段に書き込まれた情報を読み取ることを特徴
   とするデータキャリア情報読取方法。
4. 【請求項４】データ記憶手段を備えるデータキャリア
   と、該データキャリアを付した対象物を複数枚束ねられ
   ている状態から該データキャリアを付している位置で対
   象物と重ならないようにずらす手段と、読取部が移動可
   能であるとともに該データキャリアのデータ記憶手段に
   書き込まれた情報を読み取る手段とを有することを特徴
   とするデータ処理システム。
5. 【請求項５】データ記憶手段とデータ通信手段からなる
   データキャリアと、該データキャリアを付した対象物を
   複数枚束ねられ整えられている状態から該データキャリ
   アを付している位置で対象物と重ならないようにずらす
   手段と、該データキャリアを付している位置が他の対象
   物と重ならないようにずらした状態で接触または非接触
   で該データキャリアのデータ記憶部に書き込まれた情報
   を読み取る手段と、読み取った情報を保存する手段とを
   有することを特徴とするデータ処理システム。
6. 【請求項６】データ記憶手段とデータ通信手段からなる
   データキャリアと、該データキャリアを付した対象物を
   複数枚束ねられている状態から該データキャリアを付し
   ている位置で他の対象物と重ならないようにずらす手段
   と、該データキャリアを付した位置が他の対象物と重な
   らないようにずらした状態で接触または非接触に該デー
   タキャリアのデータ記憶手段に書き込まれた情報を読み
   取る手段と、読み取った情報を保管する手段とを有する
   ことを特徴とする情報処理システム。
7. 【請求項７】対象物を識別する情報を記憶するデータキ
   ャリアを該対象物に付して該対象物を複数重ねておき、
   データキャリア読取り手段を重ねた方向に複数設けてお
   き、該対象物を重ねた方向に該読取り手段を移動させる
   ことにより対象物に付したデータキャリアからの識別情
   報を読取ること特徴とするデータキャリアを用いた対象
   物情報の取得方法。
8. 【請求項８】対象物を識別する情報を記憶するデータキ
   ャリアを該対象物に付して該対象物を複数重ねておき、
   データキャリア読取り手段に対して該対象物を移動させ
   ることにより該対象物に付したデータキャリアからの識
   別情報を該読取り手段から読取ることを特徴とするデー
   タキャリアを用いた対象物情報の取得方法。