JP2001343847A - 加熱加圧装置 - Google Patents
加熱加圧装置Info
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Abstract
加熱する加熱加圧装置において、その加熱用ベルトによ
り未定着像を少なくともニップ部において十分にかつ安
定して加熱できるようにする。また、加熱用ベルトをニ
ップ部より手前側の位置(又はニップ部の位置)で電磁
誘導加熱する加熱加圧装置において、その加熱用ベルト
からの磁束洩れによる不具合を発生させることなく、加
熱用ベルトを効率よく安定して電磁誘導加熱できるよう
にする。 【解決手段】 加圧体25を、ニップ部Nに達する加熱
用ベルト21がその加圧体25に接触してから支持体2
2に接触する状態となる位置関係を満たすように配置し
た。また、磁束が洩れる加熱用ベルト21を挟んで励磁
コイル27と対向する側の位置に非電磁誘導加熱性の磁
束収集部材40を配設した。さらに、支持体又は加圧体
の少なくとも一部を磁束収集部材で構成する。
Description
び加圧して記録媒体に少なくとも定着させる加熱加圧装
置に係り、主に、画像情報に応じた未定着像を形成して
記録媒体に定着することにより画像形成を行う画像形成
装置において、その形成される未定着像を記録媒体に定
着させる定着装置又はその未定着像を記録媒体に転写及
び定着させる転写同時定着装置として利用可能な加熱加
圧装置に関するものである。
等に代表される画像形成装置として、電磁誘導加熱方式
を利用した定着装置や転写同時定着装置を使用するもの
が提案されている(特開平10−254263号公報、
特開平10−301415号公報など)。ちなみに本出
願人も、例えば、電磁誘導加熱方式を利用した転写同時
定着装置を装備する画像記録装置についての提案を行っ
ている(特開平11−352804号公報)。
着装置又は転写同時定着装置はいずれも、基本的には、
金属等の導電性材料からなる導電層を少なくとも有する
加熱用ベルト部材を支持ロール等の支持体に周回移動可
能に支持させて使用するとともに、その加熱用ベルトの
加熱対象とする部位の付近に導電層を貫く変動磁界を発
生する励磁コイルを対向配置し、その励磁コイルに交流
電圧を印加することにより励磁コイルから発生する変動
(交番)磁界が貫かれる導電層部分を渦電流により電磁
誘導加熱させ、そのときの熱を加熱用ベルト表面に伝え
て定着時や転写同時定着時における未定着像(トナー
像)を加熱するようにしている。
の加熱用ベルトを記録用紙等の記録媒体に未定着像を熱
定着させるための加熱定着ベルトとして使用し、その加
熱定着ベルトの前記励磁コイル等により電磁誘導加熱さ
れる部位に対して、未定着像が転写された記録媒体を押
し付けるような状態で通過させるための加圧ロール等の
加圧体を配置している。また、転写同時定着装置にあっ
ては、その加熱用ベルトを記録媒体に転写させるまで未
定着像を一時的に担持して搬送する加熱中間転写ベルト
として使用し、その中間転写部ベルトの前記励磁コイル
等により電磁誘導加熱される部位に対して、その中間転
写体上の未定着像を転写定着すべき記録媒体を押し付け
るような状態で通過させる加圧体を配置している。
着装置及び転写同時定着装置は、前記した加熱定着ベル
トや加熱中間転写ベルトの加熱対象部位(その部位にあ
る導電層部分)を素早く加熱できるとともに、少量の電
力でもって加熱できるという利点を有している。
導加熱方式を利用した定着装置や転写同時定着装置のよ
うな加熱加圧装置は、特に図25に示すように、加熱用
ベルト100を前記支持体110に押し付けてそのベル
ト外周面と加圧体120との間で形成されるニップ部
(圧接域)Nよりも手前側の位置において電磁誘導加熱
装置等の加熱手段130により加熱するように構成した
場合、次のような課題があった。
プ部Nの手前側となる位置で加熱手段130によって所
定の温度まで加熱されているにもかかわらず、加熱用ベ
ルト100によって未定着像が十分に加熱されない場合
があり、この結果、かかる未定着像の良好な定着や転写
同時定着ができないという問題があった。この十分な加
熱ができない場合とは、本発明者の研究によれば、加熱
用ベルトが未定着像を加熱する前に支持体などに触れて
熱を奪われてしまうことがその主な発生原因になってい
ることが判明した。
装置を使用した場合には、その加熱装置130により加
熱用ベルト100をニップ部に達する前に効率よく電磁
誘導加熱することが必要である。その対策として、例え
ば、励磁コイル(130)からより大きな変動磁界を生
成させるように構成したり、あるいは、加熱用ベルト1
00を薄くして熱伝導率がより優れたものとなるように
構成する手段が考えられる。しかし、このような手段を
採用した場合にはいずれも、その励磁コイルから生成さ
れる変動磁界の磁束が加熱用ベルト100を突き抜けて
励磁コイルとは反対側の空間内に容易に洩れやすくな
り、この結果、その空間内に導体が存在すると、その導
体に対して洩れ出た変動磁界による電磁誘導作用を及ぼ
してしまうという不具合がある。また、このような洩れ
出る変動磁界による不具合は、加熱用ベルト100をニ
ップ部に達する前に電磁誘導加熱する場合に限らず、ニ
ップ部において加熱用ベルト100を電磁誘導加熱する
場合であっても、起こる可能性があると予想される。
動速度を例えば記録媒体の種類や条件等に応じて高速又
は低速に変更できるように構成されている場合には、図
26に例示するように、加熱用ベルト100の電磁誘導
加熱装置(厳密には励磁コイル)130を通過するとき
の速度が異なることになるため、その加熱装置130に
よって電磁誘導加熱されて最高温度に到達するときのベ
ルト領域が存在する位置がずれるようになる。すなわ
ち、特に加熱用ベルト100の速度が高速側に変更され
た場合には、その最高温度到達領域100aが励磁コイ
ル(130)から前記ニップ部N寄りの位置にずれて存
在するようになり、反対に低速側に変更された場合に
は、その最高温度到達領域が励磁コイル(130)とほ
ぼ同等の位置に止まるようにずれるようになる。これに
より、未定着像を加熱する条件(加熱温度又は加熱タイ
ミング)が微妙に変化してしまい、一定の加熱ができな
くなる。図20中のグラフ部において実線は通常のベル
ト速度であるときの状態、一点鎖線は高速側のベルト速
度であるときの状態、二点鎖線は低速側のベルト速度で
あるときの状態をそれぞれ示す。
たものであり、その第1の目的とするところは、加熱用
ベルトをニップ部より手前側の位置で加熱する加熱加圧
装置として、その加熱用ベルトにより未定着像を少なく
ともニップ部において十分にかつ安定して加熱すること
ができる加熱加圧装置を提供することにある。また、そ
の第2の目的は、加熱用ベルトをニップ部より手前側の
位置で電磁励磁加熱する加熱加圧装置として、その加熱
用ベルトからの磁束洩れによる不具合を発生させること
なく、加熱用ベルトを効率よく安定して電磁誘導加熱す
ることができる加熱加圧装置を提供する。さらに、その
第3の目的は、加熱用ベルトをニップ部の位置で電磁励
磁加熱する加熱加圧装置として、その加熱用ベルトから
の磁束洩れによる不具合を発生させることなく、加熱用
ベルトを効率よく安定して電磁誘導加熱することができ
る加熱加圧装置を提供する。
得る本発明(第1発明)は、未定着像を加熱及び加圧して
記録媒体に少なくとも定着させる装置であって、周回移
動する加熱用ベルトと、この加熱用ベルトをそのベルト
内周面側から支持する支持体と、この支持体に前記加熱
用ベルトを押し付けてそのベルト外周面との間で前記未
定着像と記録媒体とを圧接させるニップ部を形成する加
圧体と、前記加熱用ベルトを前記ニップ部に達する手前
側の位置で加熱する加熱手段とを備えた加熱加圧装置に
おいて、前記加圧体を、前記ニップ部に達する前記加熱
用ベルトがその加圧体に接触してから前記支持体に接触
する状態となる位置関係を満たすように配置したことを
特徴とするものである。
係は、ニップ部に達する加熱用ベルトが支持体よりも先
に加圧体に接触する状態を形成できる加圧体の配置条件
であり、加圧体の(加熱用ベルトを介在させた状態で
の)支持体に対する配置関係で定まるものである。した
がって、この位置関係を満たすように加圧体を配置する
ことが可能であれば、その配置の仕方については特に制
約されるものではない。例えば、加圧体を設置しない無
加圧状態において加熱用ベルトを支持体に自然に支持さ
せたときに、その加圧用ベルトが支持体と初めて接触す
る無加圧時接触点(位置)を基準にした場合、加圧体と
加熱用ベルトが初めて接触する加圧体側接触点(位置)
が上記無加圧時接触点よりも少なくとも上記加熱手段寄
りにずれた位置となるように、加圧体を配置するとよ
い。ただし、上記位置関係については、その位置関係を
満たすように配置されるときの加圧体と加熱用ベルトの
外周面との間で形成されるニップ部が、特に記録媒体の
スムーズな通過(搬送性)を損なわない形態となるよう
にすることが望ましい。
ベルトの幅方向の所要領域であって外周面側を、上記ニ
ップ部での未定着像と記録媒体との圧接時までに所定の
温度まで加熱することができるものであればよい。例え
ば、加熱用ベルトとして少なくとも電磁誘導加熱の対象
となる導電層を有するベルトを使用してその導電層を電
磁誘導加熱する電磁誘導加熱装置や、自らが発熱しその
熱により加熱用ベルトを接触又は非接触の状態で加熱す
るための発熱体を有する自己発熱式の加熱装置などであ
る。
熱用ベルトは、支持体により支持されるととも加圧体に
より支持体に押し付けられた状態でニップ部を形成する
ように周回移動し、また、ニップ部において未定着像と
記録媒体が圧接される際には加熱手段により加熱された
後にニップ部に達するように周回移動する。そして、未
定着像は、ニップ部に達する直前及び達した時点で加熱
された加熱用ベルトにより加熱されるとともにそのニッ
プ部に達した時点で加圧体により記録媒体に加圧され、
もって記録媒体に少なくとも定着される。そして、加熱
用ベルトは、特にそのニップ部に達する際に、加圧体の
配置により、加圧体に先に接触してから支持体に接触す
ることになる。これにより、その加熱された加熱用ベル
トは、加圧体と接してニップ部を形成し始める際には支
持体に接触していないため、その熱が支持体との接触に
より奪われることはない。したがって、ニップ部に達す
る直前及び達した時点で未定着像を、加熱された加熱用
ベルトによりロス(熱損失)なく十分に加熱することが
できる。
る本発明(第2発明)は、未定着像を加熱及び加圧して
記録媒体に少なくとも定着させる装置であって、少なく
とも導電層を有し周回移動する加熱用ベルトと、この加
熱用ベルトをそのベルト内周面側から支持する支持体
と、この支持体に前記加熱用ベルトを押し付けてそのベ
ルト外周面との間で前記未定着像と記録媒体とを圧接さ
せるニップ部を形成する加圧体と、前記加熱用ベルトを
前記ニップ部に達する手前側の位置で電磁誘導加熱す
る、そのベルトと対向するように配設される励磁コイル
とこの励磁コイルに交流電圧を印加する交流電源からな
る電磁誘導加熱手段とを備えた加熱加圧装置において、
前記加熱用ベルトが、前記電磁誘導加熱手段による電磁
加熱時にそのベルトの励磁コイルとは反対側の空間に磁
束が洩れ出る特性を有するものである場合、その加熱用
ベルトを挟んで前記励磁コイルと対向する側の位置に非
電磁誘導加熱性の磁束収集部材を配設したことを特徴と
するものである。
導電層を有し、上記のように電磁加熱時に磁束が洩れ出
る特性を有するものであり、そのベルトの層構造、材
質、厚さ等の構成については特に制約されるものではな
い。この加熱用ベルトにおける磁束の洩れは、電磁誘導
加熱装置の励磁コイルから生成されて加熱用ベルトに及
ぶ変動(交番)磁界とそのベルトの導電層内で発生する
うず電流による反作用磁界によって決定される磁束(分
布)が洩れることにより発生しているものと考えられ
る。特に、加熱用ベルトにおける磁束の洩れ出る特性
は、その洩れ出た磁束が周囲にある導体部品に電磁誘導
作用を及ぼして悪影響のあるレベルのものをいい、例え
ば、後述する磁束密度の測定装置及び測定方法で測定し
た場合に1.5G(ガウス)以上の測定値が得られるよ
うな特性である。
材とは、少なくとも、磁束を集めやすい性質と磁束によ
るうず電流が発生しにくい(電磁誘導加熱しにくい)性
質とを兼ね備えた部材である。この磁束収集部材の形態
等については、基本的に発明の目的を達成し得る範囲の
ものであればよく、特に制約されるものではない。この
ような磁束収集体としては、具体的には、強磁性体フェ
ライト等の強磁性体、パーロマイ(Fe-Ni-Mo等からなる
合金)、希土類遷移金属化合物(Nd-Fe-B等)、金属を
含まない有機化合物の結晶(P−NPNN,TDAE−
C60など)等の材料が挙げられる。また、このような磁
束収集部材としては、一般に、透磁率が高くかつ抵抗率
が高いものが好ましいが、これに限定されず、例えば電
気鉄板(代表的にはけい素鋼板)のように鉄等からなる
薄い金属板を複数枚接合して重ね合わせた積層集合体で
あってもよい。さらに、この磁束収集部材は、磁化履歴
におけるヒステリシス損の少ないものであることがより
好ましい。また、電気抵抗が高くうず電流損失が少ない
こと、大量生産に適していることなどを併せて考えた場
合には、ソフトフェライト(Fe2O3を主成分とするフ
ェリ磁性酸化物)などが好適である。
1発明の装置と対比した場合、加熱用ベルトの加熱が電
磁誘導加熱される点で相違するのみで、それ以外につい
ては同様にして未定着像が記録媒体に少なくとも定着さ
れる。そして、特にその電磁誘導加熱時に加熱用ベルト
から洩れ出る磁束が、その洩れ出る側に配接された磁束
収集部材によって集められるような磁路を形成するよう
になる。この際、磁束収集部材は、集められる磁束によ
ってうず電流が発生しにくいため電磁誘導加熱されてい
ない状態にある。これにより、加熱用ベルトから洩れ出
た磁束がその周辺にある導体に及ぶことがなくなる。ま
た、みかけ上励磁コイルの高インダクタンス化が可能と
なり、励磁コイルと加熱用ベルトの導電層との磁気的結
合度が高められて高い力率が得られる。この結果、加熱
用ベルトは、磁束洩れによる不具合が発生することな
く、効率よく的確に電磁誘導加熱されるようになる。ま
た、このように十分に電磁誘導加熱された後の加熱用ベ
ルトによって未定着像が安定して加熱されるようにな
る。
は、前記磁束収集部材の加熱用ベルトの移動方向に沿う
幅を、前記励磁コイルの加熱用ベルトの移動方向に沿う
幅と同等以上の寸法に設定するとよい。この場合には、
少なくとも励磁コイルの幅に相応した幅で加熱用ベルト
を的確にかつ効率よく電磁誘導加熱することができると
ともに、その磁束収集部材による磁束遮蔽が十分に得ら
れるようになる。反対に磁束収集部材の幅が励磁コイル
の幅よりも狭い場合には、加熱用ベルトの電磁誘導加熱
される領域(幅)が励磁コイルの幅よりも狭くなる。な
お、より狭い領域を電磁誘導加熱する場合には、磁束収
集部材の上記幅を励磁コイルのそれよりも狭くし、その
コイルで生成される磁束を狭めの磁束収集部材に集中さ
せて狭い領域での加熱を実現することができるが、その
一方で、磁束収集部材による磁束遮蔽が十分ではなくな
る可能性が高くなる。
いては、前記磁束収集部材を、前記加熱用ベルトに対し
て10mm以下の間隔、より好ましくは1〜5mmの間
隔をあけた非接触状態で配設するとよい。この場合に
は、磁束収集部材による前記磁路の形成が確実になされ
るようになる。この間隔が10mmを超えて広くなるに
つれて磁束収集部材による前記した磁路の形成が困難に
なり、洩れ出る磁束を遮蔽する作用が十分に得られなく
なる。
いては、前記加熱用ベルトが、その周回移動速度を切き
替え変更するように構成されている場合、前記磁束収集
部材を、その加熱用ベルトの周回移動速度に応じて加熱
用ベルト移動方向の前後側に変位調整可能に設けるとよ
い。例えば、その速度が通常速度から高速側に変更され
るときには磁束収集部材をニップ部側から遠ざける方向
に変位させ、その速度が通常速度から低速側に変更され
るときには磁束収集部材をニップ部側に近づける方向に
変位させて調整すればよい。このように構成した場合に
は、加熱用ベルトの周回移動速度が変更された際に発生
するベルトの最高温度到達領域の位置的ずれを防止する
ことができ、そのときの加熱条件についてもほぼ一定に
保つことが可能になるベルトによる加熱条件をほぼ一定
に維持することができる。
おいては、前記加圧体を、前記ニップ部に達する前記加
熱用ベルトがその加圧体に接触してから前記支持体に接
触する状態となる位置関係を満たすように配置するとよ
い。すなわち、第2発明の上記各加熱加圧装置において
は、その加圧体を前記した第1発明のような特定の位置
関係を満たすように配置するようにしてもよい。この場
合には、前記した第2発明による作用効果に加えて、前
記した第1発明による作用効果が同時に得られるように
なり、特に未定着像の加熱をより十分にかつ安定して行
うことが可能となる。
(第3発明)は、未定着像を加熱及び加圧して記録媒体
に少なくとも定着させる装置であって、少なくとも導電
層を有し周回移動する加熱用ベルトと、この加熱用ベル
トをそのベルト内周面側から支持する支持体と、この支
持体に前記加熱用ベルトを押し付けてそのベルト外周面
との間で前記未定着像と記録媒体とを圧接させるニップ
部を形成する加圧体と、前記加熱用ベルトを前記ニップ
部の位置で電磁誘導加熱する、そのベルトと対向するよ
うに前記支持体又は加圧体側に配設される励磁コイルと
この励磁コイルに交流電圧を印加する交流電源からなる
電磁誘導加熱手段とを備えた加熱加圧装置において、前
記加熱用ベルトが、前記電磁誘導加熱手段による電磁加
熱時にそのベルトの励磁コイルとは反対側の空間に磁束
が洩れ出る特性を有するものである場合、その加熱用ベ
ルトを挟んで前記励磁コイルと対向する側の位置に非電
磁誘導加熱性の磁束収集部材を配設したことを特徴する
ものである。
励磁コイル)は、支持体又は加圧体の上記ニップ部に対
向する位置に配設するとよい。例えば支持体及び加圧体
が中空ロールである場合には、その励磁コイルをそのロ
ール中空内に上記ニップ部と対向するような状態で配設
すればよい。なお、この電磁誘導加熱手段により加熱す
る加熱用ベルトの領域は、ニップ部となる領域のみに止
まるものではなく、そのニップ部の前後方向にある領域
もわずかながら含むものである。また、加熱用ベルトを
ニップ部の位置で電磁誘導加熱するように構成する場
合、その加熱用ベルトと励磁コイルの間に位置(介在)
する支持体又は加圧体は、励磁コイルから生成される磁
束を透過させることが可能でかつその磁束によって自ら
が電磁誘導加熱することが殆どない材料(例えばセラミ
ックス、ガラスなど)で構成する必要がある。一方、上
記磁束収集部材は、第2発明における磁束収集部材と同
じものであり、その各構成についても同様にするとよ
い。
2発明の装置と対比した場合、加熱用ベルトがニップ部
の位置で電磁誘導加熱されて未定着像もニップ部の位置
で常に加熱される点で相違するのみで、それ以外につい
ては同様にして未定着像が記録媒体に少なくとも定着さ
れる。そして、特にその電磁誘導加熱時に加熱用ベルト
から洩れ出る磁束が、その洩れ出る側に配接された磁束
収集部材によって集められるような磁路を形成するよう
になる。この際、磁束収集部材は、集められる磁束によ
ってうず電流が発生しにくいため電磁誘導加熱されてい
ない状態にある。これにより、加熱用ベルトから洩れ出
た磁束がその周辺にある導体に及ぶことがなくなる。但
し、この場合には、支持体及び加圧体の材質によっては
加熱用ベルトから洩れ出る磁束により少し電磁誘導加熱
されることになるが、特に支障とはならない。
ては、前記磁束収集部材を配設することに代えて又はそ
の磁束収集部材を配設することに加えて、前記加熱用ベ
ルトを挟んで前記励磁コイルと対向する側に位置する前
記加圧体又は支持体を、少なくとも前記磁束収集部材に
て構成してもよい。この場合には、その該当する加圧体
又は支持体をその磁束収集部材のみで構成することが好
ましいが、発明の目的を達成できる範囲であれば、その
加圧体及び支持体の一部のみを(例えば層状に)その磁
束収集部材で構成すればよい。この加圧体又は支持体の
少なくとも一部を構成する磁束収集部材としては、前記
した磁束収集部材を適宜選択して使用することができ
る。
発明による同じ作用効果が得られることに加えて、励磁
コイルと対向する側に位置する支持体及び加圧体が加熱
用ベルトから洩れ出る磁束により少し電磁誘導加熱され
るということがなくなるという利点がある。しかも、磁
束収集部材を配設することと加圧体又は支持体の少なく
とも一部を磁束収集部材で構成することを併用した場合
には、加熱用ベルトから洩れ出る磁束がより一層確実に
収集されて遮蔽されるようになる。
係る各加熱加圧装置はいずれも、未定着像(主に現像し
て得られるトナー像)を加熱して、記録用紙、OHPシ
ート、封筒、はがきを含む厚紙等の記録媒体に少なくと
も定着させる技術分野に広く利用できるものであり、特
に、プリンタ、複写機、ファクシミリ等に代表される画
像形成装置の定着装置や転写同時定着装置として利用す
ると有効である。
として利用する場合には、前記加熱用ベルトを加熱定着
ベルトとし、かつ、前記記録媒体をその表面に前記未定
着像を担持させた状態で前記ニップ部に送り込み、その
未定着像をニップ部で記録媒体に定着させるように構成
するとよい。一方、以上の各加熱加圧装置を転写同時定
着装置として利用する場合には、前記加熱用ベルトを加
熱中間転写ベルトとし、かつ、前記未定着像をその加熱
中間転写ベルトに担持させた状態で前記ニップ部に送り
込み、その未定着像をニップ部で記録媒体に転写及び定
着させるように構成するとよい。
熱用ベルトは、上記加熱手段により所定の温度まで素早
く加熱されるものであればよく、その加熱手段の種類
(方式)に適合した構成のものであればよい。例えば、一
般的には、素早い加熱を実現する観点からは熱容量を小
さくするように構成したベルト部材が好ましく、また、
第1発明〜3発明において電磁誘導加熱方式を採用する
場合には少なくとも電磁誘導加熱の対象となる導電層を
形成したベルト部材が使用される。この場合、その導電
層は厚さが2〜15μmの銅であることが好ましい。さ
らに、第1発明〜第3発明における上記支持体及び加圧
体はいずれも、通常はロール又はドラム状の回転体であ
るが、特にこれに限定されるものではなく、例えば固定
配置されるパット状の部材であっても構わない。しか
も、この支持体及び加圧体の数は、支持体にあっては通
常複数であるが1つであってもよく、加圧体にあっては
通常1つであるが複数であってもよい。
の実施の形態1に係る加熱加圧装置を示す概要図であ
る。
は、図示しない作像手段により画像情報に応じて形成さ
れる未定着トナー像Tを担持する記録用紙Pが搬送さ
れ、その未定着トナー像Tを加熱及び加圧して記録用紙
Pに定着するための、電磁誘導加熱方式を利用した定着
装置10として構成したものである。そして、この定着
装置10は、基本的に、周回移動して前記未定着トナー
像Tを加熱する加熱用ベルト2としての加熱定着ベルト
11と、加熱用ベルト2をその内周面側から支持する支
持体3としてのバックアップ支持ロール12と、同じく
支持体3としての駆動ロール13と、加熱用ベルト2を
バックアップ支持ロール12に押し付けて前記未定着ト
ナー像Tと記録用紙Pとを圧接させるニップ部Nを形成
する加圧体4としての加圧ロール14と、加熱用ベルト
2を前記ニップ部Nの手前側の位置で加熱する加熱手段
5としての電磁誘導加熱装置15とを備えている。
うに、基層11a上に導電層である電磁誘導発熱層11
bを形成するとともに、この発熱層11b上に弾性層1
1cと表面離型層11dをこの順に積層形成した4層構
造からなるものである。このうち基層11aは、厚さが
10〜100μm程度の耐熱性の高いフィルム材料が好
ましく、例えばポリエステル、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、
ポリサルファン、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミド
アミド等の耐熱性の高い合成樹脂に、必要に応じてカー
ボンブラック等の導電性材料を分散させてフィルム成形
したものである。また、電磁誘導発熱層11bは、鉄、
ニッケル、コバルト、銅、銀、アルミニウム若しくはこ
れらの合金又はこれに相当する耐熱性有機導電体等を用
いて金属蒸着法やめっき法等により厚さが1〜50μm
程度になるように単層又は多層の薄膜状に形成したもの
である。ちなみに、この発熱層11bは厚さが2〜15
μmの銅であるものが好ましく、例えば厚さが5μm、
10μmの銅層を適用できる。これは、銅は固有抵抗値
が小さく、薄くすることで電磁誘導発熱に適した抵抗値
とすることができるためである。また、その厚さが2μ
m未満であると加熱定着ベルト11の製造が困難であ
り、反対に15μmを超えると有効なうず電流損が得ら
れなくなるからである。また、弾性層11cは、柔軟性
に富み耐熱性及び熱伝導率に優れた厚さが5〜300μ
mの層であることが好ましく、例えばフッ素ゴム、シリ
コーンゴム、フルオロシリコーンゴム等を用いて形成さ
れる。さらに、表面離型層11dは、離型性に優れた厚
さが0.1〜100μm程度のフィルム又はコーティン
グ層であることが好ましく、例えば、シリコーン系樹
脂、フッ素系樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用
いて形成される。
支持ロール12と駆動ロール13に張架されて矢印A方
向に周回移動(回転)するようになっている。バックア
ップ支持ロール12は、アルミニウム、鉄、セラミック
ス等からなるロール基材に、摩擦係数を調整する調整層
などを形成した構造になっている。
に示すように、加熱定着ベルト11の内周面側にそのベ
ルト11と非接触状態で対向するように配置される、断
面がE型形状のコア(例えば鉄芯)16aにコイル線材
16bを巻きつけてなる励磁コイル16と、この励磁コ
イル16に所定の交流電流を印加する電源装置17とで
その主要部が構成されたものである。励磁コイル16
は、加熱定着ベルト11の幅方向にわたって配置されて
いる。この加熱装置15は、定着すべき未定着トナー像
Tが担持された記録用紙Pが搬送されるタイミングに合
わせて作動するものであり、電源装置17から励磁コイ
ル16に周波数が10k〜500kHzの交流電圧が印
加される。そして、この加熱装置15は、励磁コイル1
6に交流電圧が印加されると、図3に示すように、その
励磁コイル16から交流電圧の周波数に応じて生成消滅
する変動磁界(磁力線)Hが生成され、その磁界Hが加
熱定着ベルト11の電磁誘導発熱層11bの厚さ方向に
沿うように発生させることによってその発熱層11b内
に渦電流Icを発生させ、この渦電流Icによって発熱
層42を発熱させる、いわゆる電磁誘導加熱するように
なっている。
材とその表面に弾性層を形成した構造からなるものであ
り、次のような特定の位置関係を満たすように配置され
ている。すなわち、この加圧ロール14は、図4に示す
ように、ニップ部Nに達する加熱定着ベルト11がその
加圧ロール14に接触してからバックアップ支持ロール
12に接触する状態となる位置関係を満たすように配置
されている。図中のK1は加圧ロール14の加熱定着ベ
ルト11との接触点、K2は加圧ロール14の加熱定着
ベルト11との接触点を示し、Fは加圧ロール14の加
圧力を示す。
置関係を満たす加圧ロール16の配置を次のように行っ
ている。
4を設置せず、加熱定着ベルト11をバックアップ支持
ロール12と駆動ロール13に張架しただけの状態にし
たとき、そのベルト11が支持ロール12と自然に接触
する接触点K0が得られる。この接触点K0は、支持ロ
ール12及び駆動ロール13の径の大きさに関係なく、
支持ロール12の接線(ベルトに相当)とそのロール表
面の接点となる。図5a中の二点鎖線で示す加圧ロール
14は、その接触点K0において加熱定着ベルト11を
支持ロール12に押し付けるような状態で配置した場合
を示しており、この場合には、加熱定着ベルト11は支
持ロール12と加圧ロール14に同時に接触する状態に
なる。そして、上記位置関係を成立させるためには、こ
のような状態に対して、図5bに示すように加圧ロール
14を上記接触点K0(基準点)から加熱装置(15)
のある側に少しずらした位置に配置する。同図中の符号
mはこのときの接触点K0からずらした距離、Oは各ロ
ールの中心点を示す。これにより、加圧ロール14と加
熱定着ベルト11との接触点K1は、支持ロール12と
加熱定着ベルト11との新たな接触点K2よりも加熱装
置(15)側にずれた状態となる。同図中の符号δは、
接触点K1と接触点K2のずれ量である。したがって、
このように配置した場合には、加熱装置で加熱された後
にニップNに達するときの加熱定着ベルト11は、先に
加圧ロール14に接触点K1で接してから支持ロール1
2に接触点K2で接触するようになる。
明する。
ール13の回転駆動力により加熱定着ベルト11が一定
の速度で矢印A方向に回転し始める。そして、この定着
装置定着対象である未定着トナー像Tを担持する記録用
紙Pが、加熱定着ベルト11の外周面と加圧ロール14
との間に形成されるニップ部Nに送り込まれるように所
定の用紙搬送手段にて搬送されてくると、通常は、その
搬送タイミングに合わせて電磁誘導加熱装置15が前述
したように作動して加熱定着ベルト11(の電磁誘電発
熱層11b)を電磁誘電加熱する。これにより、加熱定
着ベルト11は、その外周面が発熱層11bからの熱伝
導により所定の温度(定着温度)まで素早く加熱された
状態となって前記ニップ部Nに達するようになる。この
ときの電磁誘導加熱は、加熱定着ベルト11がニップ部
Nに達する直前までに少なくとも最高加熱温度に達して
いるように行われる。各図中の矢付一点鎖線は、記録用
紙Pの搬送経路を示している。
像Tを有する面が加熱定着ベルト11と接するような姿
勢でニップ部Nに送り込まれるが、この際、加熱された
加熱定着ベルト11は、先に加圧ロール14に接触点K
1で接してから支持ロール12に接触点K2で接触した
状態で周回移動する。これにより、記録用紙Pに担持さ
れた未定着トナー像は、そのニップ部Nを通過すると
き、はじめにニップ部N入り口にも相当する接触点K1
で加熱定着用ベルト11の外周面と接して加熱され(厳
密にはその接触点K1に至る手前側から加熱され始め
る)、しかる後、ニップ部Nの出口にも相当する接触点
K2で加圧ロール12により加熱定着ベルト11の外周
面に最も強く押し付けられて加圧される。特にニップ部
Nに進入する際、加熱定着ベルト11は、支持ロール1
2と接触する前に未定着トナー像Tと接するようになる
ため、そのベルト11の熱が支持ロール12との接触に
より奪われてしまうことがなく、この結果、その未定着
トナー像Tを熱損失がなく十分に加熱することができ
る。
は、記録用紙Pがニップ部Nを上記したように通過する
ことにより、未定着トナー像Tが十分かつ的確に加熱及
び加圧されて溶融圧着される結果、記録用紙Pに良好に
定着される。そして、この定着に際しては、加熱定着ベ
ルト11の電磁誘導加熱された加熱領域は、そのベルト
自体の熱容量が小さいことと相俟って、ニップ部Nを通
過し終わる頃にはその熱がトナー像や記録用紙P及び支
持ロール12に奪われて冷却される。これにより、トナ
ー像Tのトナーもニップ部Nの出口付近においてその軟
化点温度以下の温度まで冷やされる。この結果、トナー
の凝集力が増大するため、記録用紙Pがニップ部Nの通
過後に加熱定着ベルト11から剥がれる際、トナーがベ
ルト11側に転移付着するオフセットが発生しにくくな
り、記録用紙Pは加熱定着ベルト11から良好に剥がれ
てニップ部Nから排出される。以上のようにして定着動
作が完了する。
ルト11が電磁誘導加熱装置15の直下(加熱開始領
域)に突入する前におけるベルト外周面の温度を温度セ
ンサ等により測定し、その測定温度の情報に基づいて電
源17から励磁コイル16に印加する交流電圧の条件
(例えば印加タイミング、印加時間、印加電圧の大きさ
又は周波数など)を適宜制御するようにしている。これ
により、電磁誘導加熱された加熱定着ベルト11の熱が
支持ロール12に伝わって次第に蓄熱され、その支持ロ
ール12の蓄熱により加熱定着ベルト11が上記加熱開
始領域以外でも加熱されるようになってそのベルトの温
度状態が一定しない場合であっても、上記交流電圧の条
件を適宜変更制御することにより加熱定着ベルト11を
常にほぼ一定した温度に加熱することが可能となり、ひ
いては一定の加熱温度下での安定した定着を行うことが
できる。
形態2に係る加熱加圧装置を示すものであり、電磁誘導
加熱方式の定着装置10として構成した場合の他の形態
例を示すものである。すなわち、この定着装置10は、
加熱定着ベルト11をその内周面から支持する支持体3
として1つの回転支持ロール18を使用するとともに、
この回転支持ロール18の周長より少し長めの周長から
なる加熱定着ベルト11を使用し、その加熱定着ベルト
11を回転支持ロール18の表面から一時的に離間させ
るような状態で支持し、その離間領域で加熱定着ベルト
11を電磁誘導加熱するようにしたことを特徴とするも
のである。他の点については、実施の形態1に係る定着
装置とほぼ同様の構成を採用している。
駆動する回転支持ロール18に対して加圧ロール14と
補助ロール19とによって押し付けられており、加圧ロ
ール14から補助ロール19までの間において支持ロー
ル18に接触した状態となり、補助ロール19から加圧
ロール14までの間において支持ロール18から離間し
た状態となるように支持されている。特にその離間領域
では、定着ベルト11は湾曲した形状をなすような状態
で通過移動する。この離間領域となる定着ベルト11の
両端部は、例えば、図示しないガイド部材により湾曲し
た状態での通過移動が可能なように支持されている。そ
して、補助ロール19から加圧ロール14までの離間領
域における加熱定着ベルト11の内周面側に電磁誘導加
熱装置15の励磁コイル16を配置し、その定着ベルト
11を電磁誘導加熱させるようになっている。図6中の
符号30は、定着後の定着ベルト11を清掃するクリー
ニング装置(例えばクリーニングブレード)である。
示すように、そのコア16aの少なくともベルトとの対
向面が加熱定着ベルト11の離間領域における湾曲形状
に相応して湾曲する形状に形成されている。また、加熱
定着ベルト11は、実施の形態1における加熱定着ベル
トと同様の4層構造であってもよいが、その弾性層11
cを除いた基層11a、電磁誘導発熱層11b及び表面
離型層11dの3層構造としてもよい(図7参照)。さ
らに、回転支持ロール18は加熱定着ベルト11のほぼ
全体(前記離間部分を除く)を確実に支持できるように
構成されたものであり、補助ロール19は熱容量が可能
な限り小さくなるよう構成されたものである。
8に示すように、加圧ロール14が実施の形態1と同様
に、加熱定着ベルト11を回転支持ロール18に押し付
けてそのベルト外周面との間でニップ部Nを形成すると
ともに、そのニップ部Nに達する加熱定着ベルト11が
その加圧ロール14に接触してから回転支持ロール18
に接触する状態となる位置関係を満たすように配置され
ている。図8中の符号K0は加圧ロール14による加圧
がないときの定着ベルト11の回転支持ロール18との
最初の無加圧時接触点、K1は加圧ロール14の加熱定
着ベルト11との最初の接触点、K2は回転支持ロール
18の加熱定着ベルト11との最初の接触点を示す。
は、基本的に、実施の形態1の定着装置とほぼ同様に行
われる。
定着ベルト11は回転支持ロール18が矢印A方向に回
転駆動することにより、その動力を加圧ロール14と補
助ロール19の間となる接触領域で受けて同じ矢印A方
向に回転するとともに、補助ロール19から加圧ロール
14にかけては回転支持ロール19から離間した状態で
回転する。そして、この加熱定着ベルト11は、未定着
トナー像Tを担持する記録用紙Pの定着装置10への搬
送タイミングに合わせて電磁誘導加熱装置15が作動す
ることにより、その離間領域において(電磁誘導発熱層
11aが)電磁誘導加熱されるが、この際、加熱定着ベ
ルト11は回転支持ロール18から離間しているため、
その支持ロール11に熱を奪われることなく所定の温度
まで素早く加熱される。次いで、この電磁誘導加熱され
た加熱定着ベルト11は、ニップ部Nを通過する際、実
施の形態1における定着ベルトの場合と同様に、先に加
圧ロール14に接触点K1で接してから回転支持ロール
18に接触点K2で接触した状態で周回移動する。これ
により、ニップ部Nを通過する記録用紙P上の未定着像
Tは、特にそのニップ部Nに進入する際、実施の形態1
の場合と同様に、加熱定着ベルト11によって熱損失も
なく十分に加熱されるようになる。
形態3に係る加熱加圧装置を示すものであり、その加熱
加圧装置を画像形成装置に適用した状態を示している。
は、画像形成装置の後述する作像ユニット31側で形成
される未定着トナー像Tを加熱及び加圧して記録用紙P
に転写と同時に定着するための、電磁誘導加熱方式を利
用した転写同時定着装置20として構成したものであ
る。この転写同時定着装置20は、基本的に、周回移動
して前記未定着トナー像Tを担持して加熱する加熱用ベ
ルト2としての加熱中間転写ベルト21と、この加熱中
間転写ベルト21をその内周面側から支持する支持体3
としてのバックアップ支持ロール22と、同じく支持体
3としての駆動ロール23及びテンションロール24
と、加熱中間転写ベルト21をバックアップ支持ロール
22に押し付けて前記未定着トナー像Tと記録用紙Pと
を圧接させるニップ部Nを形成する加圧体4としての加
圧ロール25と、加熱中間転写ベルト21を前記ニップ
部Nの手前側の位置で加熱する加熱手段5としての電磁
誘導加熱装置26とを備えている。
示すように、基層21a上に導電層である電磁誘導発熱
層21bを形成するとともに、この発熱層21b上に表
面離型層11cをこの順に積層形成した3層構造からな
るものである。この基層21a、電磁誘導発熱層21b
及び表面離型層21cは、実施の形態1における加熱定
着ベルト11を構成する基層11a、電磁誘導発熱層1
1b及び表面離型層11dとほぼ同じ構成からなるもの
であり、表面離型層21cが弾性を有するように構成さ
れて転写同時加熱時のトナー像と用紙Pとの接触時にお
ける追従性が良好となるように工夫されている点で異な
るのみである。この加熱中間転写ベルト21は、バック
アップ支持ロール22と駆動ロール23に主に掛け回さ
れ、しかもテンションロール24により所定の張力が付
与された状態で矢印A方向に周回移動(回転)するよう
になっている。
は、実施の形態1におけるバックアップ支持ロール12
とほぼ同じ構成からなるものであり、そのロール径が少
し大きい寸法に設定されている点で異なるのみである。
上記加圧ロール25は、実施の形態1における加圧ロー
ル14とほぼ同じ構成からなるものである。
形態1における電磁誘導加熱装置15とほぼ同じ構成か
らなるものであり、図10に示すように加熱中間転写ベ
ルト21の電磁誘電発熱層21bを貫く変動磁界Hを発
生する励磁コイル27(前記励磁コイル16に相当)と
このコイル27に交流電圧を印加する電源28(前記電
源17に相当)とでその主要部が構成されている。励磁
コイル27については実施の形態1のコイル16と同様
にコア27aとコイル線材27bとで構成されている。
ちなみに、この実施形態における電源28から励磁コイ
ル27へは、周波数が15kHz〜100kHzの交流
を印加している。この周波数が15kHzよりも小さい
場合には十分な電磁誘導作用を発生させることができ
ず、反対に100kHzを超えた場合には放射ノイズが
大きくなってしまう。
装置20における加熱中間転写ベルト21の駆動ロール
23から電磁誘導加熱装置26(励磁コイル27)まで
の間となる領域に対し、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色成分のト
ナー像(未定着像)を個別に形成する4つの作像ユニッ
ト31Y,31M、31C,31Kを並列状態に配設し
たものである。
は、そのいずれもほぼ同様の構成からなるものであり、
矢印B方向に回転して表面に静電潜像が形成される感光
ドラム32と、この感光ドラム32の表面をほぼ一様に
帯電する帯電装置33と、この帯電後の感光ドラム32
の表面に各色信号に応じた光像(レーザー光など)(図
中の矢付点線)を照射して静電潜像を形成する像露光装
置34と、感光ドラム32上の静電潜像をその潜像と対
応する色のトナーにより現像してトナー像を形成する現
像装置35とを備えている。図中の符号36は、中間転
写ベルト40を挟んで各作像ユニット31の感光ドラム
32と対向するように配置され、感光ドラム32と中間
転写ベルト40との間にニップ域を形成して感光ドラム
32上の各色のトナー像を中間転写ベルト40側に一次
的に転写させる一次転写ロールである。また、符号37
は、加熱中間転写ベルト21の両端部に露出するように
形成した電磁誘導発熱層21bに接触するように配設さ
れ、一次転写用のバイアス電圧を印加するためのバイア
ス印加部材(ロール、ブラシなど)ある。記録用紙P
は、図示しない給紙機構により加圧ロール48と中間転
写ベルト40の間を通過するように搬送される。図中の
一点鎖線は記録用紙の搬送経路を示す。
加熱中間転写ベルト21が、図10に示すように磁誘導
加熱装置26による電磁誘導加熱時にそのベルト21の
励磁コイル27とは反対側の空間に磁束Hが洩れ出る特
性を有するものであるため、加熱中間転写ベルト21を
挟んで励磁コイル27と対向する側の位置に強磁性体か
らなる磁束収集体40を配設している。この磁束収集体
40を構成する強磁性体は、ソフトフェライトからなる
厚さが5mm程度の板状のものである。また、磁束収集
体40は、その加熱中間転写ベルト21の移動方向Aに
沿う幅Wが励磁コイル27の加熱用ベルトの移動方向A
に沿う幅Lとほぼ同じ寸法に設定されており、しかも、
ベルト21の幅方向に対してもほぼ同じ寸法に設定され
ている。さらに、この磁束収集体40は、加熱中間転写
ベルト21と1mm程度の間隔Dをあけた非接触状態に
配設されている。
については、次のような測定装置及び測定方法にて測定
した。すなわち、磁束密度を計測する測定器(F.W.
BELL社製:Gauss/Teslameter,M
odel9950)を用い、図12に示すように、その検出
素子であるプローブ45を非検出対象物である加熱中間
転写ベルト21の表面から1mm以内の範囲内に近づけ
ることにより測定する。ベルト21は静止固定させた状
態とする。このときの測定は、そのベルト21の厚さ方
向の磁束密度を測定する場合(図中の45Aで示す状
態)とベルト21の表面と並行する方向の磁束密度を測
定する場合(図中の45Bで示す状態)との2種にわけ
て行い、それぞれの場合について10地点ほど測定し、
そのときの最大値、最小値及び平均値を求めた。そし
て、このときの2種の測定値が1、5G以上であるとき
を、磁束収集体40の設置が必要な磁束の洩れがあるベ
ルト21とした。このときの判断閾値を1.5Gとした
のは、その測定時において地磁気や周囲に存在する磁場
や電磁波の影響から0.5G程度の磁束が測定環境に存
在していることと、ベルト21を貫いて洩れた磁束以外
のまわりこみ磁束が測定されることなどの測定誤差を排
除する観点から定めたものである。
圧ロール25を実施の形態1における加圧ロール14の
場合と同様に、図11に示すように、ニップ部Nに達す
る加熱中間転写ベルト21がその加圧ロール25に接触
してからバックアップ支持ロ−ル22に接触する状態と
なる位置関係を満たすように配置されている。図11中
の符号K0は加圧ロール25による加圧がないときの中
間転写ベルト21の支持ロール22との最初の無加圧時
接触点、K1は加圧ロール25の中間転写ベルト21と
の最初の接触点、K2は支持ロール22の中間転写ベル
ト21との最初の接触点を示す。
ついて説明する。
ー像Tの形成動作が行われるとともにそのトナー像Tの
加熱中間転写ベルト21への転写が行われる。すなわ
ち、原稿読取装置又は外部機器から入力される画像情報
が前記4色の色成分の像に分解され、各作像ユニット3
1(Y〜K)において帯電装置33による帯電、像露光
装置34による像露光(潜像形成)及び現像装置35に
よる現像が実行されることにより、その各色成分に相応
する色のトナー像が回転する各感光ドラム32上でそれ
ぞれ形成される。次いで、この各作像ユニット31(Y
〜K)で各感光ドラム32上に形成された各トナー像
は、矢印A向に周回移動する加熱中間転写ベルト21
(表面離型層21C)上に、一次転写ロール36による
転写作用(転写電界など)をうけて重ね合わせられるよ
うに一次転写される。
加熱中間転写ベルト21に多重転写されたトナー像T
は、転写同時定着装置20により記録用紙Pに転写され
ると同時に定着される。
ベルト21の周回移動により電磁誘導加熱装置26の励
磁コイル27と対向する加熱領域を通過する際、そのタ
イミングに合わせて電磁誘導加熱装置26が作動するこ
とにより加熱中間転写ベルト21の発熱層21bが電磁
誘導加熱される。その電磁誘導加熱の原理は実施の形態
1の場合と同様である。これにより、発熱層21bの熱
が表面離型層21c側に伝わるため加熱中間転写ベルト
21上のトナー像Tが加熱され始める。
ト21上のトナー像Tが、加圧ロール25との間で形成
されるニップ部(二次転写部に相当する)に達するタイ
ミングに合わせて、記録用紙Pもニップ部Nに送り込ま
れる。これにより、そのトナー像Tは加熱及び加圧され
て記録用紙P側に転写されると同時に定着される。その
後、トナー像が転写された記録用紙Pは、加熱中間転写
ベルト21から剥がれてニップ部Nから排出される。以
上の工程により、記録用紙Pへのカラー画像の形成が行
われる
電磁誘導加熱装置26により加熱中間転写ベルト21が
電磁誘導加熱される際、その励磁コイル27から生成さ
れる変動磁界や渦電流による反作用磁界で決定される磁
束が中間転写ベルト21から励磁コイル27のある側と
は反対側の空間内に洩れ出るが、図10に示すように、
その洩れる側に強磁性体からなる磁束収集体40が設け
られているため、その洩れた磁束は磁束収集体40を超
えて周囲に広がることが抑えられて遮蔽される。また、
この際、磁束収集体40そのものは、その磁束によって
電磁誘導加熱されることはない。
ト21から洩れ出る磁束密度について前記した測定装置
により測定した結果を示す。この測定は、磁束収集体4
0(図中では「強磁性体」と表示する)がない場合とあ
る場合に分けて行い、プルーブをベルト21表面(又は
磁束収集体40表面)から10mm離した状態で近づ
け、10地点について調べた平均値として求めた。この
図表に示す結果から、磁束収集体40を設けることによ
り洩れ出る磁束が確実に減少することがわかる。この結
果、その磁束の洩れる空間内に導体が存在しても、電磁
誘導作用がおよぶおそれがない。また、この磁束収集体
40の配設により、ベルト21が励磁コイル27から生
成される変動磁界によって効率よく電磁誘導加熱される
ことが推認される。しかも、この効率のよい電磁誘導加
熱は、磁束収集体40の幅Wを励磁コイル27の幅Lと
ほぼ同じ寸法にしていることにより、励磁コイル27か
ら生成される変動磁界の磁束がそのコイル27の幅Lに
相応した幅で磁束収集体40に集められることによって
も実現されているものと認められる。
束収集体40を加熱中間転写ベルト21との間隔Dが1
mm程度という接近させた状態で配設しているため、よ
り効率のよい的確な電磁誘導加熱が可能となる。図13
bは、このときの磁束収集体40を加熱中間転写ベルト
21から1〜10mmの範囲内で選定した5つの間隔D
でもって設置したときの力率について測定した結果を示
す。その力率は、皮相電力に対する有効電力の比を測定
して得たものである。この図表に示す結果から、磁束収
集体40を間隔Dが1〜5mmの範囲内となるように設
置することにより0.5を超える高い力率が得られるこ
とがわかる。
加圧ロール25の配置により、電磁誘導加熱された後の
加熱中間転写ベルト21は、図11に示すようにニップ
部Nを通過する際、実施の形態1における定着ベルト1
1の場合と同様に、先に加圧ロール25に接触点K1で
接してから支持ロール22に接触点K2で接触した状態
で周回移動する。これにより、ニップ部Nに至るまでの
ベルト21上の未定着トナー像Tは、加熱中間転写ベル
ト21によって熱損失もなく十分に加熱されるようにな
る。このため、未定着トナー像Tは先の磁束収集体40
による効率のよい電磁誘導加熱の実現と合わせて、ニッ
プ部Nに至る直前及び至る時点で十分に加熱されるた
め、記録用紙Pに確実に定着されるようになる。
の形態4に係る加熱加圧装置を示すものであり、電磁誘
導加熱方式の転写同時定着装置20として構成した場合
の他の形態例を示すものである。
実施の形態2の定着装置と似た構成を採用するものであ
って、加熱中間転写ベルト21をその内周面から支持す
る支持体3として1つの回転支持ロール29を使用する
とともに、この回転支持ロール29の周長より少し長め
の周長からなる加熱中間転写ベルト21を使用し、その
中間転写ベルト21を回転支持ロール29の表面から一
時的に離間させるような状態で支持し、その離間領域で
加熱中間転写ベルト21を電磁誘導加熱するようにした
ことを特徴とするものである。これら以外の他の点につ
いては、実施の形態3に係る転写同時定着装置とほぼ同
様の構成を採用している。また、この転写同時定着装置
20を適用した画像形成装置に関しては、その作像ユニ
ット31として1つの感光ドラム32で前記4色のトナ
ー像Tを形成し得るものを使用し、また、その現像装置
35として4色の現像剤をそれぞれ収容する4つの現像
器35(Y,M,C,K)を1つの回転支持体35aの
周囲に配した回転式現像装置を用いた以外は実施の形態
3における作像ユニット31とほぼ同様の構成を採用し
ている。なお、感光ドラム32と加熱中間転写ベルト2
1の間におけるトナー像の一次転写は、その中間転写ベ
ルト21の両端部に露出するように形成した電磁誘導発
熱層21bに接触して一次転写用のバイアス電圧を印加
する図示しないバイアス印加部材(図9の符号37参
考)により、上記両者の間に一次転写電界を形成して行
うように構成している。
回転駆動する回転支持ロール29に対して加圧ロール2
5と作像ユニット31の感光ドラム32とによって押し
付けられており、加圧ロール25から感光ドラム32ま
での間において支持ロール29に接触した状態となり、
感光ドラム32から加圧ロール25までの間において支
持ロール29から離間した状態となるように支持されて
いる。特にその離間領域では、中間転写ベルト21は湾
曲した形状をなすような状態で通過移動する。そして、
感光ドラム32から加圧ロール25までの離間領域にお
ける加熱中間転写ベルト21の内周面側に電磁誘導加熱
装置26の励磁コイル27を配置し、その中間転写ベル
ト21を電磁誘導加熱させるようになっている。
に示すように、そのコア27aの少なくともベルトとの
対向面が加熱中間転写ベルト21の離間領域における湾
曲形状に相応して湾曲する形状に形成されている。ま
た、加熱中間転写ベルト21は、実施の形態3における
加熱中間転写ベルトと同様の3層構造からなるものであ
る。さらに、回転支持ロール29は熱容量が可及的に小
さくなるように構成されたものである。
ては、図14や図15に示すように、実施の形態3の場
合と同様に、加熱中間転写ベルト21を挟んで励磁コイ
ル27と対向する側の位置に磁束収集体40を配設して
いる。この磁束収集体40は、中間転写ベルト21の湾
曲形状に相応して少なくともベルト対向面が湾曲面とな
るように形成されている以外は、実施の形態3における
磁束収集体と同じ構成からなるものである。
は、図16に示すように、加圧ロール25を実施の形態
3における加圧ロールと同様に、ニップ部Nに達する加
熱中間転写ベルト21がその加圧ロール25に接触して
から回転支持ロール29に接触する状態となる位置関係
を満たすように配置されている。さらに、この加圧ロー
ル25は、作像ユニット31で複数の色のトナー像Tを
形成する場合、その各トナー像が加熱中間転写ベルト2
1に重ね合わせられるように転写される間はベルト21
から離間した位置に退避する一方、そのトナー像Tが記
録用紙Pに転写されるときにだけベルト21に当接する
位置に移動するよう変位可能に設けられている。図16
中の符号K0は加圧ロール25による加圧がないときの
中間転写ベルト21の支持ロール29との最初の無加圧
時接触点、K1は加圧ロール25の中間転写ベルト21
との最初の接触点、K2は支持ロール29の中間転写ベ
ルト21との最初の接触点を示す。
写同時定着動作は、基本的に、実施の形態3の転写同時
定着装置とほぼ同様に行われる。また、作像ユニット3
1による画像形成動作については、実施の形態3におけ
る作像ユニット31の動作と比べた場合、感光ドラム3
2が矢印E方向に一回転するごとに静電潜像の色に該当
する現像器35(Y,M,C,K)がドラム32と対向
する位置に回転移動して現像を行って1色のトナー像T
が順次形成されるとともに、加熱中間転写ベルト21に
順次重ね合わされるように転写される点で異なるのみ
で、それ以外については同様に行われる。なお、上記画
像形成動作中において加圧ロール25は、すべてのトナ
ー像Tが感光ドラム32から中間転写ベルト21に転写
されるまでの間はそのベルト21から離れた退避位置に
移動しており、最後のトナー像が転写された後にベルト
21に当接する位置に移動する。
は、実施の形態2における加熱定着ベルト11と同様
に、加熱中間転写ベルト21は回転支持ロール29が矢
印C方向に感光ドラム32と同期して回転駆動すること
により、その動力を加圧ロール25と感光ドラム32の
間となる接触領域で受けて同じ矢印C方向に回転すると
ともに、感光ドラム32から加圧ロール25にかけては
回転支持ロール29から離間した状態で回転する。そし
て、この加熱中間転写ベルト21は、すべての未定着ト
ナー像Tが転写されてニップ部Nに達する前のタイミン
グに合わせて電磁誘導加熱装置15が作動することによ
り、その離間領域において(電磁誘導発熱層21aが)
電磁誘導加熱されるが、この際、中間転写ベルト21は
回転支持ロール29から離間しているため、その支持ロ
ール29に熱を奪われることなく所定の温度まで素早く
加熱される。また、トナー像Tのニップ部Nへの進入タ
イミングに合わせて記録用紙Pもそのニップ部Nへ送り
込まれる。これにより、ニップ部Nにおいて中間転写ベ
ルト21上のトナー像Tが記録用紙Pに転写されると同
時に定着される。
も、実施の形態3の場合と同様に、電磁誘導加熱装置2
6により加熱中間転写ベルト21を電磁誘導加熱する
際、その中間転写ベルト21から磁束が洩れるが、図1
5に示すように、その洩れる側に磁束収集体40が設け
られているため、その洩れた磁束は磁束収集体40を超
えて周囲に広がることが抑えられる。また、この強磁性
体40の幅Wについても、実施の形態3の場合と同様
に、励磁コイル27の幅Lとほぼ同じ寸法にしているこ
とにより、励磁コイル27から生成される変動磁界の磁
束がそのコイル27の幅Lに相応した幅で強磁性体40
に集められる。さらに、磁束収集体40を加熱中間転写
ベルト21との間隔Dが1mm程度という接近させた状
態で配設しているため、より効率のよい的確な電磁誘導
加熱が可能となる。
ても、やはり実施の形態3の場合と同様に、電磁誘導加
熱された加熱中間転写ベルト21がニップ部Nを通過す
る際、先に加圧ロール25に接触点K1で接してから回
転支持ロール29に接触点K2で接触した状態で周回移
動する。これにより、ニップ部Nを通過するベルト21
上の未定着像Tは、特にそのニップ部Nに進入する際、
加熱中間転写ベルト21によって熱損失もなく十分に加
熱されるようになる。
に係る転写同時定着装置20において、加熱中間転写ベ
ルト21の周回移動(回転)速度が記録用紙Pの厚さや
種類等に応じて通常速度(S1)とその通常速度よりも
少し速い高速度(S2)に切り替えられる場合に、磁束
収集体40を変位調整可能に設けた形態例を示すもので
ある。なお、実施の形態4に係る転写同時定着装置にお
ける磁束収集体についても、この実施形態の場合と同様
に構成することができるのは言うまでもない。
21が通常速度S1であるときには、図17aに示すよ
うに磁束収集体40をそのベルト21を挟んで励磁コイ
ル27と真正面に向き合う位置(基準位置Q)におき、
一方、加熱中間転写ベルト20が高速度S2にあるとき
には、図17bに示すように磁束収集体40を上記基準
位置Qからベルト21の周回移動方向Aとは反対側の方
向(ニップ部Nから離れる方向)にずらした位置に変位
させた。図中の符号Jは基準位置Qからの変位量であ
る。この磁束収集体40の変位は、例えばベルト21の
速度変動の制御信号により同期して作動するソレノイド
等の変位機構により行うことができる。
ベルト21の速度の変更(通常速度S1と高速度S2の
間での変更)にかかわらず、磁束収集体40を上記基準
位置Q(図17a)にしている場合に、電磁誘導加熱を
してからの中間転写ベルト21の表面温度の経時的変化
を測定した結果を示すものである。ちなみに、このとき
の基準位置Qからニップ部Nの入り口(加圧ロール25
との接触点)までの離間距離は約10mmである。この
図18に示す結果から、高速度S2になるとベルトの表
面温度の最高温度に達するときの位置が通常速度S1に
対して異なることがわかる。これに対し、中間転写ベル
ト21の移動速度が高速度S2に変更されるのに合わせ
て強磁性体40を図17bに示すように変位させた場合
には、そのベルト21の表面温度の経時的変化は、通常
速度S1の場合とほぼ同じ軌跡を描く変化となった。こ
のような効果が得られるのは、励磁コイル27から生成
されてベルト21の厚さ方向に沿う変動磁界の磁束が磁
束収集体40のずれた方向に合わせて集められことによ
り、発熱層内のうず電流が主に流れる位置が変化したこ
とに起因するものと考えられる。
速度が変更された際に発生するベルト21の最高温度到
達領域の位置的ずれを防止することができ、そのときの
加熱条件についてもほぼ一定に保つことが可能になるた
め、未定着トナー像Tを常にほぼ一定した温度条件下で
加熱することができ、ひいては良好な転写同時定着を安
定して行うことができるようになる。ちなみに、加熱中
間転写ベルト21の速度が通常速度S1よりも遅くなる
場合には、強磁性体40をニップ部Nに近づける方向に
変位させればよい。
の形態6に係る加熱加圧装置を示すものであり、電磁誘
導加熱方式の定着装置10として構成した場合の他の実
施形態例を示すものである。
ベルト11をニップ部Nの位置で電磁誘導加熱するよう
に電磁誘導加熱装置15を設置するとともに、バックア
ップ支持ロール12及び加圧ロール14として磁束透過
性があり電磁誘導加熱しない(又はしにくい)材料によ
り形成した中空構造の円筒ロールを使用し、また、加圧
ロール14の中空内に強磁性体からなる磁束収集体40
を配設したことを特徴とするものである。他の点につい
ては、実施の形態1に係る定着装置とほぼ同様の構成を
採用している。なお、加熱定着ベルト11は、実施の形
態3における加熱中間転写ベルト21等と同様に、電磁
誘導加熱装置15による電磁誘導加熱時にそのベルト1
5の励磁コイル16とは反対側の空間に磁束Hが洩れ出
る特性を有するものである。また、加圧ロール14は実
施の形態1のような特定の位置関係を満たすようには配
置していない点で相違している。
磁コイル17が、図20に示すように、そのコア17a
の少なくともバックアップ支持ロール12の内壁面との
対向面をその内壁面の曲面形状に相応して湾曲する形状
に形成してある以外は実施の形態1における電磁誘導加
熱装置と同じ構成になっている。また、バックアップ支
持ロール12及び加圧ロール14については、その全体
をセラミックスにて形成している。これにより、図20
に例示するように励磁コイル17から生成される磁束H
がセラミックス製の支持ロール12を通過して加熱定着
ベルト11の発熱層11bに達し、もってベルト14が
電磁誘導加熱されるようになっている。そして、磁束収
集体40については、加圧ロール14の内壁面の曲面形
状に相応して湾曲した形態となるように構成している以
外は実施の形態3における磁束収集体と同じ構成からな
るものである。
は、加圧ロール14が加熱定着ベルト11をバックアッ
プ支持ロール12に押し付けているニップ部Nの位置に
おいて、その加熱定着ベルト11が電磁誘導加熱装置1
5の励磁コイル17から生成される磁束により電磁誘導
加熱される点で相違する他は、基本的に、実施の形態1
の定着装置とほぼ同様に行われる。
誘導加熱装置15により加熱定着ベルト11が電磁誘導
加熱される際、その励磁コイル17から生成される変動
磁界や渦電流による反作用磁界で決定される磁束が加熱
定着ベルト11から励磁コイル17のある側とは反対側
の加圧ロール14及びその中空内部などに主に洩れ出る
が、図20に示すように、その洩れる側に強磁性体から
なる磁束収集体40が設けられているため、その洩れた
磁束は磁束収集体40を超えて周囲に広がることが抑え
られて遮蔽される。この際、加熱定着ベルト11から洩
れ出た磁束が加圧ロール14を鎖交するが、この加圧ロ
ール14そのものは、セラミックス製であるためベルト
11から洩れ出た磁束によって電磁誘導加熱されること
は殆どない。
置10の他の実施形態(変形例)を示すものである。
した定着装置(図19)において前記磁束収集部材40
を加圧ロール14の中空内部に別個独立したものとして
配設したことに代えて、加圧ロール14そのもののを磁
束収集部材40により構成したものである。すなわち、
この加圧ロール14は、例えばセラミックスからなるロ
ール基材と、そのロール基材の表面に鉄、ニッケル等の
強磁性材料からなる磁束収集部材40を薄い層状に形成
した構造からなるものである。そして、この定着装置1
0にあっては、特に電磁誘導加熱装置15により加熱定
着ベルト11がニップ部Nの位置で電磁誘導加熱される
際、その加熱定着ベルト11から加圧ロール14側に洩
れ出る磁束が、その加圧ロール14の一部を構成する磁
束収集部材40によって収集されて遮蔽される。ちなみ
に、この定着装置10においては、加圧ロール14にお
ける磁束収集部材40の層厚を厚くすると(例えば20
〜40μm以上)、その磁束収集部材40が電磁誘導加
熱しやすい抵抗値を有するものにすることができるた
め、この磁束収集部材40を定着時において電磁誘導加
熱装置15により積極的に電磁誘導加熱させるように構
成し、その熱を定着加熱用の熱として利用するようにし
てもよい。
磁誘導加熱装置15の励磁コイル16をセラミックス製
の加圧ロール14の中空内部に配設し、バックアップ支
持ロール12を磁束収集部材40により構成した以外は
前記した定着装置(図19)と同じ構成のものである。
バックアップ支持ロール12は、前記加圧ロ0ル14の
場合とほぼ同様に、例えばセラミックスからなるロール
基材と、そのロール基材の表面に鉄、ニッケル等の強磁
性材料からなる磁束収集部材40を層状に形成した構造
からなるものである。そして、この定着装置10にあっ
ては、特に、加熱定着ベルト11が加圧ロール14内に
配設された電磁誘導加熱装置15の励磁コイル17から
生成される変動磁界による磁束によりニップ部Nの位置
で電磁誘導加熱され、また、この電磁誘導加熱時に加熱
定着ベルト11からバックアップ支持ロール12側に洩
れ出る磁束が、その支持ロール12の一部を構成する磁
束収集部材40によって収集されて遮蔽される。また、
この定着装置10においても、前記した定着装置10
(図21a)の場合とほぼ同様に、バックアップ支持ロ
ール12における磁束収集部材40の層厚を厚くする
と、その磁束収集部材40が電磁誘導加熱しやすい抵抗
値を有するものとすることができるため、この磁束収集
部材40を定着時において電磁誘導加熱装置15により
積極的に電磁誘導加熱させるように構成し、その熱を定
着加熱用の熱として利用するようにしてもよい。
おいては、必要により、加熱定着ベルト11を支持する
支持ロール12を使用せず、実施の形態2に係る定着装
置(図6、8)のように補助ロール19を設置し、その
補助ロール19と加圧ロール14との間で加熱定着ベル
ト11をバックアップ支持ロール12表面から湾曲形状
に保持するように離間させた状態で回転させるように構
成してもよい。
10においては、必要により、磁束収集部材40を配設
することと、支持ロール12又は加圧ロール14の少な
くとも一部を磁束収集部材40で構成することを併用し
てもよい。すなわち、図19に示す定着装置10にあっ
ては、別個独立の磁束収集部材40に加えて、支持ロー
ル12についてもその少なくとも一部を磁束収集部材4
0で構成する。また、図21aで示す定着装置10にあ
っては、磁束収集部材40にて一部が形成されている加
圧ロール14の中空内部(ニップ部Nと対向する位置)
に別個独立の磁束収集部材40を追加して配設する。さ
らに、図21bに示す定着装置10にあっては、磁束収
集部材40にて一部が形成されている支持ロール12の
中空内部(ニップ部Nと対向する位置)に別個独立の磁
束収集部材40を追加して配設する。
の形態7に係る加熱加圧装置を示すものであり、電磁誘
導加熱方式の転写同時定着装置20として構成した場合
の他の形態例を示すものである。
加熱中間転写ベルト21をニップ部Nの位置で電磁誘導
加熱するように電磁誘導加熱装置26を設置するととも
に、バックアップ支持ロール22及び加圧ロール25と
して磁束透過性があり電磁誘導加熱しない(又はしにく
い)材料により形成した中空構造の円筒ロールを使用
し、また、加圧ロール25の中空内に強磁性体からなる
磁束収集体40を配設したことを特徴とするものであ
る。他の点については、実施の形態3に係る転写同時定
着装置とほぼ同様の構成を採用している。なお、この装
置20では、加圧ロール24は実施の形態3のような特
定の位置関係を満たすように特に配置していない。
磁コイル27が、図23に示すように、そのコア27a
の少なくともバックアップ支持ロール22の内壁面との
対向面をその内壁面の曲面形状に相応して湾曲する形状
に形成してある以外は実施の形態3における電磁誘導加
熱装置と同じ構成になっている。また、バックアップ支
持ロール22及び加圧ロール25については、その全体
をセラミックスにて形成している。これにより、図23
に例示するように励磁コイル27から生成される磁束H
がセラミックス製の支持ロール22を通過して加熱中間
転写ベルト21の発熱層21bに達し、もってベルト2
1が電磁誘導加熱されるようになっている。そして、磁
束収集体40については、加圧ロール25の内壁面の曲
面形状に相応して湾曲した形態となるように構成してい
る以外は実施の形態3における磁束収集体と同じ構成か
らなるものである。
写同時定着動作は、加圧ロール25が加熱中間転写ベル
ト21をバックアップ支持ロール22に押し付けている
ニップ部Nの位置において、その加熱中間転写ベルト2
1が電磁誘導加熱装置26の励磁コイル27から生成さ
れる磁束により電磁誘導加熱される点で相違する他は、
基本的に、実施の形態3の転写同時定着装置とほぼ同様
に行われる。
は、電磁誘導加熱装置26により加熱中間転写ベルト2
1がニップ部の位置で電磁誘導加熱される際、その励磁
コイル27から生成される変動磁界や渦電流による反作
用磁界で決定される磁束が加熱中間転写ベルト21から
励磁コイル27のある側とは反対側の加圧ロール25及
びその中空内部などに主に洩れ出るが、図23に示すよ
うに、その洩れる側に強磁性体からなる磁束収集体40
が設けられているため、その洩れた磁束は磁束収集体4
0を超えて周囲に広がることが抑えられて遮蔽される。
この際、加熱中間転写ベルト21から洩れ出た磁束が加
圧ロール25を通過するが、この加圧ロール25そのも
のは、セラミックス製であるためベルト21から洩れ出
た磁束によって電磁誘導加熱されることは殆どない。
時定着装置20の他の実施形態を示すものである。
は、前記した転写同時定着装置(図22)において前記
磁束収集部材40を加圧ロール25の中空内部に独立別
体のものとして配設したことに代えて、加熱ロール25
を磁束収集部材40により構成したものである。すなわ
ち、加熱ロール25は、アルミニウムからなるロール基
材と、そのロール基材の表面に鉄系材料からなる磁束収
集部材40を層状に形成した構造からなるものである。
そして、この転写同時定着装置20にあっては、特に電
磁誘導加熱装置26により加熱中間転写ベルト21がニ
ップ部Nの位置で電磁誘導加熱される際、その加熱中間
転写ベルト21から加圧ロール25側に洩れ出る磁束
が、その加圧ロール25の一部を構成する磁束収集部材
40によって収集されて遮蔽される。この転写同時定着
装置20においては、上記加熱ロール25を鉄系材料か
らなる磁束収集部材40のみでロール状に形成してもよ
い。この場合には、前記したように磁束収集部材40自
体が層厚の厚いものとなり、電磁誘導加熱しやすい抵抗
値を有するロールとすることができるため、この磁束収
集部材40のみからなる加熱ロール25を定着時におい
て電磁誘導加熱装置15により積極的に電磁誘導加熱さ
せ、その熱を定着加熱用の熱として利用することが可能
となる。
0は、電磁誘導加熱装置26の励磁コイル27をセラミ
ックス製の加圧ロール25の中空内部に配設し、バック
アップ支持ロール22を磁束収集部材40により構成し
た以外は前記した転写同時定着装置(図22)と同じ構
成のものである。バックアップ支持ロール22は、セラ
ミックス系材料からなるロール基材と、そのロール基材
の表面に鉄、ニッケル系材料からなる磁束収集部材40
を層状に形成した構造からなるものである。そして、こ
の転写同時定着装置20にあっては、特に、加熱中間転
写ベルト21が加圧ロール25内に配設された電磁誘導
加熱装置26の励磁コイル27から生成される変動磁界
による磁束によりニップ部Nの位置で電磁誘導加熱さ
れ、また、この電磁誘導加熱時に加熱中間転写ベルト2
1からバックアップ支持ロール22側に洩れ出る磁束
が、その支持ロール22の一部を構成する磁束収集部材
40によって収集されて遮蔽される。
20においては、必要により、加熱中間転写ベルト21
を支持する支持ロール22を使用せず、実施の形態4に
係る定着装置(図14、16参照)のように補助ロール
29を設置し、その補助ロール29と加圧ロール25と
の間で加熱中間転写ベルト21をバックアップ支持ロー
ル22の表面から湾曲形状に保持するように離間させた
状態で回転させるように構成してもよい。
定着装置20においては、必要により、磁束収集部材4
0を配設することと、支持ロール22又は加圧ロール2
5の少なくとも一部を磁束収集部材40で構成すること
を併用してもよい。すなわち、図22に示す転写同時定
着装置20にあっては、別個独立の磁束収集部材40に
加えて、支持ロール22についてもその少なくとも一部
を磁束収集部材40で構成する。また、図24aで示す
転写同時定着装置20にあっては、磁束収集部材40に
て一部が形成されている加圧ロール25の中空内部(ニ
ップ部Nと対向する位置)に別個独立の磁束収集部材4
0を追加して配設する。さらに、図24bに示す転写同
時定着装置20にあっては、磁束収集部材40にて一部
が形成されている支持ロール22の中空内部(ニップ部
Nと対向する位置)に別個独立の磁束収集部材40を追
加して配設する。
は、加熱定着ベルト11の加熱手段5として電磁誘導加
熱装置15を使用する場合について例示したが、面状の
電熱ヒータ等のような自己発熱型の加熱装置を使用して
もよい。また、実施の形態1、2において電磁誘導加熱
する加熱定着ベルト11が変動磁界の磁束が洩れる特性
を有する場合には、必要に応じて、そのベルト11を挟
んで電磁誘導加熱装置15の励磁コイル16と対向する
位置に実施の形態3,4に示すような強磁性体40を同
様に配設すると有効である。
25を実施の形態1、2における加圧ロール14と同様
の特定の位置関係を満たすように配置した場合について
例示したが、必要であれば、その加圧ロール25は支持
ロール22,29と同時に加熱中間転写ベルト21に接
触するような位置関係(実施の形態6、7参照)となる
ように配置しても構わない。
持体3及び加圧体4としていずれもロール形状で回転す
るものを使用する場合について例示したが、その一方が
パッド形状で固定配置されるものを使用することも可能
である。
明)の加熱加圧装置によれば、加熱用ベルトをニップ部
より手前側の位置で加熱する場合であっても、加圧体を
特定の位置関係を満たすように配置することにより、そ
の加熱用ベルトにより未定着像を少なくともニップ部に
おいて十分にかつ安定して加熱することができる。
によれば、加熱用ベルトをニップ部より手前側の位置で
電磁励磁加熱する場合であっても、磁束収集体を配設す
ることにより、その加熱用ベルトからの磁束洩れによる
不具合を発生させることなく、加熱用ベルトを効率よく
安定して電磁誘導加熱することができる。
置によれば、加熱用ベルトをニップ部の位置で電磁励磁
加熱する場合であっても、磁束収集体を配設することに
より、その加熱用ベルトからの磁束洩れによる不具合を
発生させることなく、加熱用ベルトを効率よく安定して
電磁誘導加熱することができる。
その動作状態とを示す概略説明図。
で、(a)はその加圧ロールがない無加圧時の状態を示
す要部説明図、(b)はその加圧ロールを配置した場合
の状態を示す要部説明図。
その動作状態とを示す概略説明図。
の装置を適用した画像形成装置を示す概要図。
磁束収集体との関係とその動作状態とを示す概略説明
図。
測定する際の測定状態を示す説明図。
により加熱中間転写ベルトから洩れ出る各磁束密度を測
定した結果を示す図表、(b)は強磁性体の有無と強磁
性体の加熱中間転写ベルトとの間隔の違いにより加熱中
間転写ベルトから洩れ出る各磁束密度を測定した結果を
示す図表。
その装置を適用した画像形成装置を示す概要図。
磁束収集体との関係とその動作状態とを示す概略説明
図。
す要部概要図。
ベルトの移動距離とそのベルト表面温度の変化との関係
を測定した結果を示すグラフ図。
図。
収集体の関係とその動作状態とを示す概略説明図。
を示す概要図。
す概要図。
磁束収集体の関係とその動作状態とを示す概略説明図。
の構成例を示す概要図。
場合におけるベルトの表面温度の推移の違いを示す概略
説明図。
ルト(加熱用ベルト2)、11b,21b…電磁誘導発
熱層(導電層)、12…バックアップ支持ロール(支持
体3)、14…加圧ロール(加圧体4)、15,26…
電磁誘導加熱装置(加熱手段5)、16,27…励磁コ
イル、17,28…電源、20…転写同時定着装置、2
1…加熱中間転写ベルト(加熱用ベルト2)、40…非
電磁誘導加熱性の磁束収集体、T…トナー像(未定着
像)、P…記録用紙(記録媒体)、N…ニップ部、A,
C…ベルトの周回移動方向、H…変動磁界(磁束)、K
1…加圧ロールとベルトの接触点、K2…支持ロールと
ベルトの接触点、W…磁束収集体の幅、D…磁束収集体
のベルトとの間隔、J…磁束収集体の変位量。
Claims (12)
- 【請求項1】 未定着像を加熱及び加圧して記録媒体に
少なくとも定着させる装置であって、 周回移動する加熱用ベルトと、この加熱用ベルトをその
ベルト内周面側から支持する支持体と、この支持体に前
記加熱用ベルトを押し付けてそのベルト外周面との間で
前記未定着像と記録媒体とを圧接させるニップ部を形成
する加圧体と、前記加熱用ベルトを前記ニップ部に達す
る手前側の位置で加熱する加熱手段とを備えた加熱加圧
装置において、 前記加圧体を、前記ニップ部に達する前記加熱用ベルト
がその加圧体に接触してから前記支持体に接触する状態
となる位置関係を満たすように配置したことを特徴とす
る加熱加圧装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の加熱加圧装置におい
て、 前記加熱用ベルトが、少なくとも導電層を有するベルト
であり、 かつ、前記加熱手段が、前記加熱用ベルトに対向するよ
うに配設されそのベルトの導電層の厚さ方向に沿う変動
磁界を生成する励磁コイルとこの励磁コイルに交流電圧
を印加する交流電源とを備えた電磁誘導加熱装置である
加熱加圧装置。 - 【請求項3】 未定着像を加熱及び加圧して記録媒体に
少なくとも定着させる装置であって、 少なくとも導電層を有し周回移動する加熱用ベルトと、
この加熱用ベルトをそのベルト内周面側から支持する支
持体と、この支持体に前記加熱用ベルトを押し付けてそ
のベルト外周面との間で前記未定着像と記録媒体とを圧
接させるニップ部を形成する加圧体と、前記加熱用ベル
トを前記ニップ部に達する手前側の位置で電磁誘導加熱
する、そのベルトと対向するように配設される励磁コイ
ルとこの励磁コイルに交流電圧を印加する交流電源から
なる電磁誘導加熱手段とを備えた加熱加圧装置におい
て、 前記加熱用ベルトが、前記電磁誘導加熱手段による電磁
加熱時にそのベルトの励磁コイルとは反対側の空間に磁
束が洩れ出る特性を有するものである場合、 その加熱用ベルトを挟んで前記励磁コイルと対向する側
の位置に非電磁誘導加熱性の磁束収集部材を配設したこ
とを特徴とする加熱加圧装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載の加熱加圧装置におい
て、 前記磁束収集部材の加熱用ベルトの移動方向に沿う幅
を、前記励磁コイルの加熱用ベルトの移動方向に沿う幅
と同等以上の寸法に設定した加熱加圧装置。 - 【請求項5】 請求項3又は4に記載の加熱加圧装置に
おいて、 前記磁束収集部材を、前記加熱用ベルトに対して10m
m以下の間隔をあけた非接触状態で配設した加熱加圧装
置。 - 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかに記載の加熱加
圧装置において、 前記加熱用ベルトが、その周回移動速度を切り替え変更
するように構成されている場合、 前記磁束収集部材を、その加熱用ベルトの周回移動速度
に応じて加熱用ベルト移動方向の前後側に変位調整可能
に設けた加熱加圧装置。 - 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載の加熱加
圧装置において、 前記加圧体を、前記ニップ部に達する前記加熱用ベルト
がその加圧体に接触してから前記支持体に接触する状態
となる位置関係を満たすように配置したことを特徴とす
る加熱加圧装置。 - 【請求項8】 未定着像を加熱及び加圧して記録媒体に
少なくとも定着させる装置であって、 少なくとも導電層を有し周回移動する加熱用ベルトと、
この加熱用ベルトをそのベルト内周面側から支持する支
持体と、この支持体に前記加熱用ベルトを押し付けてそ
のベルト外周面との間で前記未定着像と記録媒体とを圧
接させるニップ部を形成する加圧体と、前記加熱用ベル
トを前記ニップ部の位置で電磁誘導加熱する、そのベル
トと対向するように前記支持体又は加圧体側に配設され
る励磁コイルとこの励磁コイルに交流電圧を印加する交
流電源からなる電磁誘導加熱手段とを備えた加熱加圧装
置において、 前記加熱用ベルトが、前記電磁誘導加熱手段による電磁
加熱時にそのベルトの励磁コイルとは反対側の空間に磁
束が洩れ出る特性を有するものである場合、 その加熱用ベルトを挟んで前記励磁コイルと対向する側
の位置に非電磁誘導加熱性の磁束収集部材を配設したこ
とを特徴とする加熱加圧装置。 - 【請求項9】 請求項8に記載の加熱加圧装置におい
て、 前記磁束収集部材を配設することに代えて又はその磁束
収集部材を配設することに加えて、前記加熱用ベルトを
挟んで前記励磁コイルと対向する側に位置する前記加圧
体又は支持体を、少なくとも前記磁束収集部材にて構成
したことを特徴とする加熱加圧装置。 - 【請求項10】 請求項2〜9のいずれかに記載の加熱
加圧装置において、前記加熱用ベルトの導電層は厚さが
2〜15μmの銅である加熱加圧装置。 - 【請求項11】 前記加熱用ベルトを加熱定着ベルトと
し、かつ、前記記録媒体をその表面に前記未定着像を担
持させた状態で前記ニップ部に送り込み、その未定着像
をニップ部で記録媒体に定着させる定着装置として構成
した請求項1〜10のいずれかに記載の加熱加圧装置。 - 【請求項12】 前記加熱用ベルトを加熱中間転写ベル
トとし、かつ、前記未定着像をその加熱中間転写ベルト
に担持させた状態で前記ニップ部に送り込み、その未定
着像をニップ部で記録媒体に転写及び定着させる転写同
時定着装置として構成した請求項1〜10のいずれかに
記載の加熱加圧装置。
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JP2007147795A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Fuji Xerox Co Ltd | 円筒状電子写真用部材の製造方法及び円筒状電子写真用部材の製造装置 |
JP2009279245A (ja) * | 2008-05-23 | 2009-12-03 | Sankyo Co Ltd | 遊技機 |
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