JP2001342935A - 内燃機関始動装置 - Google Patents

内燃機関始動装置

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JP2001342935A
JP2001342935A JP2000164133A JP2000164133A JP2001342935A JP 2001342935 A JP2001342935 A JP 2001342935A JP 2000164133 A JP2000164133 A JP 2000164133A JP 2000164133 A JP2000164133 A JP 2000164133A JP 2001342935 A JP2001342935 A JP 2001342935A
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combustion engine
internal combustion
rotor
electric motor
engine starting
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Kazuhiro Odawara
一浩 小田原
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動時における騒音の低減と始動時間の短縮
とを可能にし、アイドル停止を行う車両に適した内燃機
関始動装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 電動機1の回転を減速機構9を介して出
力する出力軸9aと、この出力軸9aと一体に回転する
回転子12と、電動機1に回転自在に装着され、内燃機
関のクランク軸と回転伝達部材により連結された駆動部
材10と、この駆動部材10と回転子12との間に介在
し、回転子12に軸方向に移動可能に取り付けられ、駆
動部材の軸方向の面と対向する面を有する可動子13
と、駆動部材10を磁路とする励磁コイル15と、駆動
部材10と可動子13との相対向する面のそれぞれに設
けられ、励磁コイル15の通電により圧接するトルク伝
達面10cと13aとから構成された電磁クラッチ18
と、励磁コイル15と電動機1とに所定の順序で通電
し、通電停止する制御装置とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、停車時に内燃機
関のアイドリング運転を停止する車両などに用いられる
低騒音の内燃機関始動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用内燃機関においては通常、
図8に示すような始動用電動機が使用されており、例え
ば道路の渋滞時や交差点における停車時に内燃機関のア
イドリング運転を停止して排出ガスの低減を図り、走行
可能時に再始動して走行するような場合にもこの始動電
動機により内燃機関の始動が行われていた。このような
始動用電動機は図に示すように、電動機1と、電動機1
の回転速度を減速してトルクを増大させる例えば遊星歯
車などからなる減速機構2と、ワンウエイクラッチ機構
を持つオーバーランクラッチ3と、内燃機関のリングギ
ヤ4と噛み合うピニオン5と、移送レバー6を介してピ
ニオン5をリングギヤ4側に移送すると共に、電動機1
に通電する電磁スイッチ7とから構成されている。
【0003】この従来の始動用電動機においては、電磁
スイッチ7に通電がなされると移送レバー6によりオー
バーランクラッチ3とピニオン5とがスプライン結合さ
れた電動機1の軸1a上を移送されてピニオン5の端面
がリングギヤ4の端面と衝突し、しかる後に電動機1に
通電がなされてピニオン5が回転し、この回転によりピ
ニオン5の歯とリングギヤ4の歯とが噛み合って内燃機
関を始動させる。この電磁スイッチ7の通電は車両のキ
ースイッチの操作、もしくは、アイドリング運転を停止
した状態(以下アイドル停止と称す)ではアクセルペダ
ルの踏み込み操作などにより行われ、後者の場合には内
燃機関の回転速度が所定値に達すれば電磁スイッチ7に
対する通電が遮断され、始動操作が完了する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構成を持つ
従来の始動電動機では、始動操作がなされたとき、オー
バーランクラッチ3とピニオン5とが移送されてピニオ
ン5の端面がリングギヤ4の端面と衝突するときに大き
な衝撃音を発し、さらに、電動機1が通電されてピニオ
ン5の歯とリングギヤ4の歯とが噛み合うときにも衝撃
音を発する。停車毎にアイドル停止を行って排出ガスの
低減と燃費の改善とを行う車両にとっては内燃機関の始
動が頻繁に行われるため、この衝撃音の排除が強く望ま
れるものであるが、図8に示すような従来の始動用電動
機ではこの衝撃音を低減することは極めて困難であり、
また、このようなピニオン5を移送する方式の始動電動
機では、ピニオン5の歯がリングギヤ4の歯面とは平行
に移送され、一方の歯が他方の歯間に対して嵌り込むよ
うに噛み合うので噛み合い不良が発生しやすく、噛み合
いに時間を要するなど、始動操作の開始から始動の完了
までに時間を要し、走行と停車とを繰り返すような場合
には運転者に焦燥感を与えるものであった。
【0005】一方、このようなピニオンとリングギヤと
を使用することなく始動電動機と内燃機関とを結合する
構成としては、例えば、特開平2−264153号公報
や、特開平11−190222号公報などにその一例が
開示されている。前者は内燃機関に対する装着性を改善
するために、発電機兼始動用電動機の所謂スタータダイ
ナモをベルト駆動するようにしたものであり、後者は始
動用電動機をベルト駆動するときのベルトの耐久性など
を改善するもので、いずれもピニオンとリングギヤとを
使用していないので、衝突音は低減される構成にはなっ
ているが、スタータダイナモは発電特性と始動トルクと
の両立性が困難であるなど、停車時にアイドル停止する
ような車両に適した技術ではなく、また、後者にはベル
トの伝達法の改善に関する技術は開示されているが、始
動時間を短縮するような技術は開示されていない。
【0006】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたもので、始動時における騒音の低減が可能
であり、始動時間を短縮し得るなど、アイドル停止を行
う車両に適した内燃機関始動装置を得ることを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる内燃機
関始動装置は、電動機の回転を減速機構を介して出力す
る出力軸と、この出力軸と一体に回転する回転子と、電
動機に回転自在に装着され、内燃機関のクランク軸とは
回転伝達部材により連結された駆動部材と、駆動部材と
回転子との間に介在し、回転子に軸方向に移動可能に取
り付けられ、駆動部材の軸方向の面と相対向する面を有
する可動子と、駆動部材を磁路として設けられた励磁コ
イルと、駆動部材と可動子との相対向する面のそれぞれ
に設けられ、励磁コイルの通電により圧接されるトルク
伝達面とから構成された電磁クラッチと、励磁コイルと
電動機とに所定の順序で通電し、内燃機関の始動を検出
して所定の順序で通電を停止する制御装置とを備えるよ
うにしたものである。
【0008】また、電動機の回転を減速機構を介して出
力する出力軸と、この出力軸と一体に回転する回転子
と、電動機に回転自在に装着され、内燃機関のクランク
軸とは回転伝達部材により連結された駆動部材と、駆動
部材と回転子との間に介在し、回転子に軸方向に移動可
能に取り付けられ、駆動部材の軸方向の面と相対向する
面を有する可動子と、駆動部材を磁路として設けられた
励磁コイルと、駆動部材と可動子との相対向する面のそ
れぞれに設けられ、励磁コイルの通電により噛み合う歯
とから構成された電磁クラッチと、励磁コイルと電動機
とに所定の順序で通電し、内燃機関の始動を検出して所
定の順序で通電を停止する制御装置とを備えるようにし
たものである。
【0009】さらに、減速機構の減速比と、回転伝達部
材の結合により生ずる減速比との総合減速比を、電動機
の最大出力時の回転速度と、内燃機関の始動時における
回転速度の最大値との比にほぼ等しくなるように設定し
たものである。さらにまた、駆動部材と可動子との相対
向するそれぞれの面に設けられた電磁クラッチのトルク
伝達面、または、歯が、密閉空間内に配設されるように
したものである。また、電磁クラッチのトルク伝達面、
または、歯が配設された密閉空間の内面が、弾性体より
なる防音シートにより覆われるようにしたものである。
さらに、電動機から駆動部材に至る回転伝達経路にワン
ウエイクラッチを介在させるようにしたものである。
【0010】また、制御装置が内燃機関の回転速度を検
出し、回転速度が所定値に達したことにより始動の完了
を検出するようにしたものである。さらに、制御装置が
電動機の電圧、または、電流の波形に含まれるリップル
を検出し、このリップルの波高値により始動の完了を検
知するようにしたものである。さらにまた、制御装置に
よる通電順序を、まず励磁コイルに通電し、所定時間の
後に電動機に通電するようにしたものである。さらに、
内燃機関始動検出後の制御装置による通電停止順序を、
まず励磁コイルの通電を停止し、所定時間の後に電動機
の通電を停止するようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1ないし図3
は、この発明の実施の形態1による内燃機関始動装置を
説明するもので、図1は構成を示す一部断面図、図2は
制御装置の動作を説明するフローチャート、図3は始動
操作の完了を検出するための始動電動機の電圧と電流と
の波形を説明する説明図である。図1において、1は始
動用電動機の電動機部を示し、従来例と同様に例えば直
流の直巻または複巻電動機が使用される。8は電動機1
の出力を減速する第一の遊星歯車減速機、9は第一の遊
星歯車減速機8の出力軸8aを太陽歯車としてさらに減
速を加える第二の遊星歯車減速機であり、その出力軸9
aは始動電動機の出力軸として構成されている。
【0012】10は外径部に図示しないベルトを装着す
る溝10aを有して断面がコの字状に形成され、コの字
状断面の底面、すなわち、軸方向の一方の面には貫通穴
10bが適宜設けられて磁路を構成すると共に、この面
の外側の面はトルク伝達面10cを形成し、ブラケット
11の延長部11aに回転自在に支承されたプーリ、1
2は第二の遊星歯車減速機9の出力軸9aに固定された
回転子、13は回転子12とは例えばスプライン14な
どにより軸方向にのみ移動可能に結合されると共に、プ
ーリ10のトルク伝達面10cと対向するトルク伝達面
13aが設けられた可動子、15はプーリ10のコの字
状の断面内の空間に設けられ、ブラケット11に固定さ
れた励磁コイル、16はボビンを兼ねる磁路、17は回
転子12と可動子13との間に設けられ、常時は可動子
13を回転子12側に押圧してプーリ10のトルク伝達
面10cと可動子13のトルク伝達面13aとの間に所
定の間隙を保持するバネであり、これらで始動用電動機
と図示しない内燃機関とを結合・解離するための電磁ク
ラッチ18を構成している。
【0013】このように構成されたこの発明の実施の形
態1による内燃機関始動装置において、内燃機関を始動
するとき、まず、励磁コイル15が通電されると、プー
リ10のコの字状の断面の外径側と内径側とに形成され
る磁路と、磁路16とに磁束が発生し、プーリ10の端
面に設けられた貫通穴10bの両側から磁束が可動子1
3に流れて可動子13はバネ17の押圧力に抗してプー
リ10側に吸引され、トルク伝達面10cと13aとが
圧接された後、電動機1に通電がなされ、電動機1の回
転が第一の遊星歯車減速機8と第二の遊星歯車減速機9
とにより減速されて回転子12に伝達され、さらに、ト
ルク伝達面13aと10cとを介してプーリ10に伝達
され、プーリ10の外径部の溝10aに装着された図示
しないベルトを介して内燃機関を始動する。
【0014】ここで、第一の遊星歯車減速機8と第二の
遊星歯車減速機9とによる減速比、および、プーリ10
と図示しない内燃機関のクランク軸側のプーリとの間の
減速比の総合的な減速比は、電動機1が例えば直流の直
巻または複巻電動機であり、電源がバッテリである場
合、供給電流に対して設計的な仕様により決定される所
定の電流値で出力が最大値を示すが、この電動機1の最
大出力時の回転速度が内燃機関の始動時における回転速
度の最大値となるように設定される。なお、始動電動機
と内燃機関との結合は回転伝達部材としてベルトを使用
して説明したが、チェーンや歯車を使用することもで
き、この場合、駆動部材としてのプーリ10はスプロケ
ットや歯車に置き換えられることになる。
【0015】このような内燃機関始動装置の始動時の制
御例を図2にて説明すると次の通りである。図示しない
制御装置には内燃機関の回転速度センサや車速センサ、
アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサ
やブレーキ操作を検出するブレーキ操作センサなど各種
のセンサ類と、アイドル停止を選択する選択スイッチな
どから信号が入力される。ステップ201にて図示しな
い制御装置に各種の信号が入力されるとステップ202
にてアイドル停止が選択されているかどうかが判定さ
れ、選択されていなければステップ203に進んで制御
を行わずにスタートに戻る。
【0016】ステップ202にてアイドル停止が選択さ
れておればステップ204に進み、入力された信号が処
理されてステップ205に進む。ステップ205では内
燃機関の状態を継続するのか停止させるのか再始動する
のかが判定され、状態継続の場合は図示しないがスター
トに戻り、例えば、アクセルが解放状態でブレーキ操作
がなされており、車両の停止状態が検出されれば内燃機
関を停止すべくステップ206に進み、車両と内燃機関
とが停止状態でブレーキ操作が解放され、アクセル操作
量が所定値に達しておれば再始動すべくステップ207
に進む。
【0017】ステップ206では変速位置などを検知し
てアイドル停止の条件を判定し、条件が成立すれば例え
ば燃料系の操作などにより内燃機関を停止してスタート
に戻り、アイドル停止の条件が不成立の場合はステップ
204に戻る。また、ステップ207にて内燃機関再始
動の条件を判定し、条件が成立していなければステップ
204に戻り、成立しておればステップ208に進んで
電磁クラッチ18の励磁コイル15に通電し、所定の時
間後にステップ209に進んで電動機1に通電する。ス
テップ210にて内燃機関の始動が確認されればステッ
プ211にて励磁コイル15の通電を停止し、所定の時
間後にステップ212にて電動機1の通電を停止して再
始動動作を完了し、スタートに戻る。
【0018】ステップ210における内燃機関の始動完
了の判定は、内燃機関が所定の回転速度に達し、自立運
転が可能になったことを検出することにより判定できる
が、例えば、図3に示すような電動機1の印可電圧や供
給電流を検出することによっても可能でなる。すなわ
ち、図3に示すように電動機1の電圧と電流は始動操作
中は大きなリップルを含んだ波形を示すが、始動が完了
すると図の領域Aに示すようにリップルがほとんど消滅
する。この電圧波形と電流波形のいずれか、または、双
方を検出してリップルの低下を内燃機関の始動完了とし
て電磁クラッチ18の励磁コイル15と電動機1とに対
する通電を停止させることにより確実に判定することが
できる。
【0019】以上のような構成と制御とを持たせること
により、ピニオンとリングギヤとの噛み合いによるトル
ク伝達機構の排除が可能となり、励磁コイル15に通電
がない状態でのトルク伝達面10cと13aとの間隙は
微少な値でよく、トルク伝達面13aが面方向に移動し
て圧接されるので衝突の衝撃は小さくなり、衝撃音が大
幅に低減できると共に、トルク伝達面10cと13aと
の圧接によるトルク伝達は従来方式に見られた噛み合い
不良に伴う始動時間の増大は発生せず、また、第一の遊
星歯車減速機8と第二の遊星歯車減速機9とを含む総合
的な減速比を、始動電動機の最大出力時の回転速度を内
燃機関の始動時における回転速度の最大値となるように
設定したので効果的に内燃機関の駆動ができ、始動時間
の短縮が可能になるものである。
【0020】実施の形態2.図4は、この発明の実施の
形態2による内燃機関始動装置の構成を示す一部断面図
であり、この実施の形態は、実施の形態1の内燃機関始
動装置に対し、プーリ10の軸方向の一方の外面に設け
られたトルク伝達面10cに替わって歯10dを設け、
可動子13のプーリ10の歯10dと対向する面にもト
ルク伝達面13aに替わって歯10dと噛み合う歯13
bを設けるようにし、双方の歯10dと13bとの噛み
合いによりトルクが伝達されるようにしたものである。
【0021】このように構成することにより、トルクが
歯10dと歯13bとの間で伝達されるので滑りが発生
することなく大きなトルクの伝達が可能となり、従来の
ピニオンが歯面とは平行な方向に移動してリングギヤに
噛み合うことに対し、プーリ10の歯10dに対して可
動子13の歯13bが歯の面方向に移動して噛み合うの
で衝突時の衝撃は小さくなり、衝撃音が大幅に低減でき
ると共に、噛み合いが容易に行われ、従来方式に見られ
た噛み合い不良に伴う始動時間の増大は発生せず、実施
の形態1と同様に始動時間の短縮が可能になるものであ
る。
【0022】実施の形態3.図5は、この発明の実施の
形態3による内燃機関始動装置の構成を示す一部断面図
であり、この実施の形態は、実施の形態2の内燃機関始
動装置に対し、プーリ10にその外周部から軸方向に延
長された筒状部10eを設け、この筒状部10eの端部
をカバー19にて覆い、少なくともプーリ10に設けら
れた歯10dと可動子13と可動子13に設けられた歯
13bとを筒状部10eとカバー19とにより形成され
た密閉室内に収納するようにしたものである。このよう
に構成することにより、プーリ10の歯10dと可動子
13の歯13bとの噛み合いによる衝撃音をさらに低減
することができ、また、電磁クラッチ18の可動部に対
する異物の侵入を防止することができるものである。
【0023】なお、この実施の形態3では実施の形態2
の変形例として歯10dと13bとの噛み合いによりト
ルクを伝達する場合を説明したが、実施の形態1に示し
たトルク伝達面10cと13aとによるトルク伝達の場
合でも同様に適用できるものであり、同様の防音効果と
異物侵入防止効果を得ることができるものである。ま
た、以下に説明する実施の形態4以降についても同様、
実施の形態2の構成にて説明するが、実施の形態1の構
成にも適用できるものである。
【0024】実施の形態4.図6は、この発明の実施の
形態4による内燃機関始動装置の構成を示す一部断面図
であり、この実施の形態は、実施の形態3の内燃機関始
動装置に対し、プーリ10の筒状部10eとカバー19
とにより形成された密閉室の内面に弾性体よりなる防音
シート20を張り付けたものである。このように構成す
ることにより実施の形態2の内燃機関始動装置の効果に
対し、さらに防音効果が良くなり、プーリ10の歯10
dと可動子13の歯13bとの噛み合いによる衝撃音、
あるいは、実施の形態1におけるトルク伝達面10cと
13aとの衝突音を大幅に低減することができるもので
ある。
【0025】実施の形態5.図7は、この発明の実施の
形態5による内燃機関始動装置の構成を示す一部断面図
であり、この実施の形態は、実施の形態1ないし実施の
形態4の内燃機関始動装置に対し、電動機1の減速出力
軸を形成する第二の遊星歯車減速機9の出力軸9aと、
回転子12との結合部にワンウエイクラッチ21を介在
させるようにしたものである。このように構成すること
により、内燃機関始動後に内燃機関の回転速度が急上昇
してもこの回転速度が始動電動機に伝達されることなく
遮断され、制御系の故障などにより電磁クラッチ18が
解離不能となっても電動機1の破損が防止できるもので
ある。なお、ワンウエイクラッチ21の介在場所は、例
えば、第二の遊星歯車減速機9のリングギヤ9bと始動
電動機のフレーも22との間とし、リングギヤ9bを一
方向にはフリーに回転できるように構成することもでき
る。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したようにこの発明によれ
ば、内燃機関始動用の電動機に第一と第二の減速機構を
設け、また、内燃機関をベルトなどの回転伝達部材を介
して駆動するプーリなどの駆動部材を回転自在に設け、
減速機構の出力軸と駆動部材との間に、駆動部材の軸方
向側面に設けられたトルク伝達面または歯と、これに平
面的に対向する可動子の面に設けられたトルク伝達面ま
たは歯とを有する電磁クラッチを介在させたので、ま
た、この電磁クラッチの部分を密閉室内に収納し、さら
に、この密閉室内に防音シートを張り付けたので始動時
における衝撃音を大幅に低減することができ、また、噛
み合い不良がなくなって減速機構の減速比の選択と相俟
って始動時間の短縮ができ、電動機から駆動部材までの
回転伝達経路にワンウエイクラッチを設けたので安全性
が保たれ、さらに制御装置が所定の順序で電動機と電磁
クラッチの通電制御を行うと共に、内燃機関の始動を検
知して所定の順序で通電停止を行うようにしたので動作
が確実となり、始動操作が頻繁に行われるアイドル停止
の車両に適した内燃機関始動装置を得ることができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による内燃機関始動
装置の構成を示す一部断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による内燃機関始動
装置の制御動作を説明するフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による内燃機関始動
装置の動作説明用の波形図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による内燃機関始動
装置の構成を示す一部断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による内燃機関始動
装置の構成を示す一部断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による内燃機関始動
装置の構成を示す一部断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態5による内燃機関始動
装置の構成を示す一部断面図である。
【図8】 従来の内燃機関始動装置の構成を示す一部断
面図である。
【符号の説明】
1 電動機、8 第一の減速機構、9 第二の減速機
構、9a 出力軸、10 プーリ、10a 溝、10c
トルク伝達面、10d 歯、10e 筒状部、 11
ブラケット、11a 延長部、12 回転子、13
可動子、13a トルク伝達面、13b 歯、15 励
磁コイル、16 磁路、17 バネ、18 電磁クラッ
チ、19 カバー、20 防音シート、21 ワンウエ
イクラッチ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機の回転を減速機構を介して出力す
    る出力軸、この出力軸と一体に回転する回転子、前記電
    動機に回転自在に装着され、内燃機関のクランク軸に回
    転伝達部材により連結された駆動部材、この駆動部材と
    前記回転子との間に介在し、前記回転子に軸方向に移動
    可能に取り付けられ、前記駆動部材の軸方向の面と相対
    向する面を有する可動子と、前記駆動部材を磁路として
    設けられた励磁コイルと、前記駆動部材と前記可動子と
    の前記相対向する面のそれぞれに設けられ、前記励磁コ
    イルの通電により圧接されるトルク伝達面とから構成さ
    れた電磁クラッチ、前記励磁コイルと前記電動機とに所
    定の順序で通電し、前記内燃機関の始動を検出して所定
    の順序で通電を停止する制御装置を備えたことを特徴と
    する内燃機関始動装置。
  2. 【請求項2】 電動機の回転を減速機構を介して出力す
    る出力軸、この出力軸と一体に回転する回転子、前記電
    動機に回転自在に装着され、内燃機関のクランク軸に回
    転伝達部材により連結された駆動部材、この駆動部材と
    前記回転子との間に介在し、前記回転子に軸方向に移動
    可能に取り付けられ、前記駆動部材の軸方向の面と相対
    向する面を有する可動子と、前記駆動部材を磁路として
    設けられた励磁コイルと、前記駆動部材と前記可動子と
    の前記相対向する面のそれぞれに設けられ、前記励磁コ
    イルの通電により噛み合う歯とから構成された電磁クラ
    ッチ、前記励磁コイルと前記電動機とに所定の順序で通
    電し、前記内燃機関の始動を検出して所定の順序で通電
    を停止する制御装置を備えたことを特徴とする内燃機関
    始動装置。
  3. 【請求項3】 減速機構の減速比と、回転伝達部材の結
    合により生ずる減速比との総合減速比が、電動機の最大
    出力時の回転速度と、内燃機関の始動時における回転速
    度の最大値との比にほぼ等しくなるように設定されたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機
    関始動装置。
  4. 【請求項4】 駆動部材と可動子との相対向する面のそ
    れぞれに設けられた電磁クラッチのトルク伝達面、また
    は、歯が、密閉空間内に配設されたことを特徴とする請
    求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関始動
    装置。
  5. 【請求項5】 電磁クラッチのトルク伝達面、または、
    歯が配設された密閉空間の内面が、弾性体よりなる防音
    シートにより覆われたことを特徴とする請求項4に記載
    の内燃機関始動装置。
  6. 【請求項6】 電動機から駆動部材に至る回転伝達経路
    にワンウエイクラッチを介在させたことを特徴とする請
    求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の内燃機関始動
    装置。
  7. 【請求項7】 制御装置が内燃機関の回転速度を検出
    し、回転速度が所定値に達したことにより始動の完了を
    検出することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれ
    か一項に記載の内燃機関始動装置。
  8. 【請求項8】 制御装置が電動機の電圧、または、電流
    の波形に含まれるリップルを検出し、このリップルの波
    高値により始動の完了を検知することを特徴とする請求
    項1〜請求項6のいずれか一項に記載の内燃機関始動装
    置。
  9. 【請求項9】 制御装置による通電順序が、まず励磁コ
    イルに通電し、所定時間の後に電動機に通電するように
    構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいず
    れか一項に記載の内燃機関始動装置。
  10. 【請求項10】 内燃機関始動検出後の制御装置による
    通電停止順序が、まず励磁コイルの通電を停止し、所定
    時間の後に電動機の通電を停止するように構成されたこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記
    載の内燃機関始動装置。
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