JP2001342682A - 柱の接合構造 - Google Patents

柱の接合構造

Info

Publication number
JP2001342682A
JP2001342682A JP2000165467A JP2000165467A JP2001342682A JP 2001342682 A JP2001342682 A JP 2001342682A JP 2000165467 A JP2000165467 A JP 2000165467A JP 2000165467 A JP2000165467 A JP 2000165467A JP 2001342682 A JP2001342682 A JP 2001342682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
column
joining
joint
rectangular cross
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000165467A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaneo Akita
金男 秋田
Naoki Yosan
直樹 與山
Motoomi Ogata
素臣 尾形
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ATAEYAMA KOGYOSHO KK
CB RES KK
CB RESEARCH KK
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
ATAEYAMA KOGYOSHO KK
CB RES KK
CB RESEARCH KK
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ATAEYAMA KOGYOSHO KK, CB RES KK, CB RESEARCH KK, Asahi Kasei Corp filed Critical ATAEYAMA KOGYOSHO KK
Priority to JP2000165467A priority Critical patent/JP2001342682A/ja
Publication of JP2001342682A publication Critical patent/JP2001342682A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】接合金物に接合される柱の大きさが異なる場合
の適応範囲を拡大すると共に蓋部の厚さを薄くして取り
扱い性を向上させる。 【解決手段】柱Bを接合する接合金物Aは、周壁1aを
持った角形断面管の一端に上面2aが平坦な蓋体2を設
けて構成される。この接合金物Aの蓋体2の内面2bと
周壁1の内面1bを曲面7又は勾配面によって接続し、
蓋体2の外面2aに接合される柱Bの外側端面14aが、
周壁1の内面1bよりも内側で、蓋体2の内面2bと曲
面7とが接続する起点8から蓋体2の外面2a方向で且
つ接合金物Aの中心方向に向けた45度の線分(作用線
9)が蓋体2の上面2aと交差する交点10よりも外側に
位置するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨建築構造物を
構成する柱を縦方向に接合する際に、角形断面管からな
る接合金物に該接合金物よりも小さい外形寸法を持った
角形断面管からなる柱を接合するのに有利な柱の接合構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】角形断面を持った柱とH形鋼によって構
成された梁を用いて構築する鉄骨建築では、柱と柱及び
梁との接合部に於ける力の伝達構造、或いは力の支持構
造や施工上の観点から様々な工夫がなされている。特
に、縦方向に接合される柱の寸法が異なる場合(一般的
には下階に対応する柱は太く、上階特に最上階に対応す
る柱は細い)、異なる寸法を持つ柱の接合部位では上階
の柱に作用する力を合理的且つ円滑に下階の柱に伝達す
ることが必要となる。
【0003】ここで、断面寸法の異なる柱を接合する接
合部の構造例について説明する。図5は通しダイヤフラ
ムを有する接合部の構造(第1公知例)を説明する図で
ある。同図(a)に示すように、太さの大きい下階の柱
51の上部には下部ダイヤフラム53を介して柱51と同一の
寸法仕様を持った角筒状の接合部材54が接合され、該接
合部材54の上部にダイヤフラム55が接合され、更に、ダ
イヤフラム55に下階の柱51よりも細い上階の柱52が接合
されている。この場合、ダイヤフラム55の下面と接合部
材54の内面との接続部位の角度は90度となる。
【0004】上記構成に於いて、上階の柱52に作用する
力はダイヤフラム55を介して接合部材54(実質的に下階
の柱51)に伝達される。この場合、同図(b)に示すよ
うに、ダイヤフラム55に、該ダイヤフラム55の下面と接
合部材54の内面との接続部を起点とする45度の線56を
設定し、この線56とダイヤフラム55の表面との交点を基
準として上階の柱52の接合し得る位置が設定される。即
ち、ダイヤフラム55に対する上階の柱52の内周壁面との
当接部位55aは、前記交点よりも外側に設定される。従
って、上階の柱52の接合位置は柱51,52の肉厚及びダイ
ヤフラム55の肉厚に応じて設定される。
【0005】図6は下階の柱51と上階の柱52の寸法差に
対応させて絞り形成された接合部材57を有する接合部の
構造(第2公知例)を説明する図である。接合部材57
は、柱51の太さと対応する寸法,形状を持ったダイヤフ
ラム53と、柱52の太さと対応する寸法,形状を持ったダ
イヤフラム58との間に形成され、両柱51,52の寸法差に
応じて傾斜させて斜面57aを有する筒状に形成されてい
る。
【0006】同図では、上階の柱52の一方の面が下階の
柱51の一方の面と同一面として形成されるため、接合部
材57の少なくとも一面は垂直面として形成される。しか
し、両柱51,52が軸心を一致させて接合されるような場
合、接合部材57は四面が全て傾斜面として形成されるこ
とになる。
【0007】図7は実開昭60-120107号公報に開示され
た異径柱接合金物(第3公知例)を説明する図である。
この接合金物60は筒状の壁部60aの上端に形成された蓋
部60bを有して構成されており、蓋部60bは上階の柱52
が如何なる寸法であっても、且つ如何なる位置であって
も接合し得るように、上階の柱52の肉厚に比べて充分に
厚い肉を持って形成されている。
【0008】図8は特開平10-219823号公報に開示され
た接合部材(第4公知例)を説明する図である。この接
合部材61は、上部の如何なる位置にも上階の柱52を接合
し得るように構成したものであり、壁部61aの上部に蓋
部61bを設け、且つ蓋部61bの内面側に補強桟61cが設
けられている。特に、蓋部61bの厚さを壁部61a,補強
桟61cと略等しい厚さとし、且つ上階の柱52の肉厚に比
べて充分に厚く形成している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記第1公知例の技術
では、上階の柱のダイヤフラムに対する取付位置は、該
柱の太さと肉厚と接合部材(下階の柱)の太さと肉厚、
及びダイヤフラムの板厚によって規制され、上階の柱を
ダイヤフラムの任意の位置に接合することは出来ない。
このため、適用範囲が限定されるという問題がある。
【0010】また第2公知例では、斜面を持った接合部
材を加工することは困難であり、且つ製作された接合部
材には汎用性がなく、従って、製作する上での工程管理
や、製作された接合部材の在庫管理等が煩雑になるとい
う問題がある。
【0011】また第3公知例及び第4公知例では、蓋部
の肉厚が厚くなり且つ複数の補強桟が必要になるため、
接合部材の重量が増加し、工場や建築現場に於ける取り
扱いが大変であるという問題がある。
【0012】ダイヤフラム或いは蓋部に曲げ力を作用さ
せることなく上階の柱に作用する力を伝えるためには、
ダイヤフラム,蓋部の肉厚が上階の柱の肉厚と同等以上
であることが必要である。特に、上階の柱の接合位置の
自由度を向上させ、或いは寸法差を大きくするような場
合、ダイヤフラム,蓋部の肉厚を上階の柱の肉厚よりも
厚くする必要がある。このため、接合部材の重量が大き
くなってしまうという問題が生じる。
【0013】本発明の目的は、接合金物に接合される柱
の大きさが異なる場合の適応範囲を拡大すると共に蓋部
の厚さを薄くして取り扱い性を向上させることが出来る
柱の接合構造を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る柱の接合構造(以下単に「接合構造」と
いう)は、角形断面管の一端に外面が平坦な蓋体を設け
た接合金物に該接合金物よりも小さい外形寸法を持った
角形断面管からなる柱を接合する接合構造であって、接
合金物の蓋体の内面と角形断面管の内面を曲面又は勾配
面によって接続し、且つ蓋体の外面に接合される柱の外
周端面が、角形断面管の内面よりも内側で、前記蓋体の
内面と曲面又は勾配面との接続部位から蓋体の外面方向
で且つ接合金物の中心方向に向けた45度の線分が蓋体
の外面と交差する部位よりも外側に位置するように構成
したものである。
【0015】上記接合構造では、蓋体の内面と角形断面
管を構成する周壁の内面とを曲面或いは勾配面によって
接続したので、周壁の厚さに関わらず、力の伝達を考慮
する際に想定する45度の線(以下「作用線」という)
の起点を蓋体の内面に於ける曲面或いは勾配面との接続
部位(以下、単に「起点」という)とし、作用線の方向
をこの起点から接合金物の中心で且つ蓋体の外面の方向
に設定することが出来る。
【0016】即ち、曲面を形成する半径に応じて、或い
は勾配面の仕様に応じて上記起点を周壁の内側に離隔し
た部位に設定することが可能となる。また蓋体の外面と
作用線との交点は起点の位置と蓋体の厚さとによって決
定されるため、曲面の半径或いは勾配面の仕様を適宜設
定することで、蓋体の厚さを大きくすることなく接合金
物の中心側に設定することが出来る。
【0017】そして、蓋体の外面(蓋体は接合金物の上
部になるように配置されるため、以下蓋体の外面を「上
面」という)に接合される角形断面管からなる柱の外周
端面を、周壁の内面よりも内側で蓋体に於ける作用線と
の交点よりも外側の範囲に位置させることで、該柱に作
用する荷重を蓋体を介して角形断面管に合理的に且つ円
滑に伝達することが出来る。
【0018】このため、蓋体に対する柱の取付位置の適
応範囲を大きくすることが出来、且つ柱を構成する角形
断面管と接合金物を構成する角形断面管との寸法差の適
応範囲を大きくすることが出来る。
【0019】上記接合金物は、必ずしも下階の柱と上階
の柱とを接合する部位に配置されるものではなく、基礎
部分に配置されて該基礎に取り付けられる柱を接合する
こともある。即ち、本発明に係る柱の接合構造は、接合
金物とこの接合金物の上部に柱を接合する際の構造とな
る。
【0020】上記構成に於いて、曲面を形成する半径R
は5mm〜30mmの範囲であることが好ましく、特に、5mm
〜25mmの範囲であることが望ましい。
【0021】また他の接合構造は、角形断面管の一端に
外面が平坦な蓋体を設けた接合金物に該接合金物よりも
小さい外形寸法を持った角形断面管からなる柱を接合す
る接合構造であって、接合金物の蓋体の内面と角形断面
管の内面を曲面又は勾配面によって接続し、且つ蓋体の
上面に接合される柱の外周端面が、前記蓋体の内面と曲
面又は勾配面との接続部位よりも外側に位置するように
構成したものである。
【0022】上記接合構造では、接合される柱に於ける
外周端面の蓋体の上面との当接部位が起点よりも外側に
位置するため、少なくとも柱に於ける外周端面を含む周
壁の一部は、実質的に接合金物の周壁に一致して配置さ
れる。このため、柱に作用する荷重を接合金物を構成す
る角形断面管によって支持することが出来る。
【0023】更に他の接合構造は、角形断面管の一端に
外面が平坦な蓋体を設けた接合金物に該接合金物のより
も小さい外形寸法を持った角形断面管からなる柱を接合
する接合構造であって、接合金物の蓋体の内面と角形断
面管の内面を曲面又は勾配面によって接続し、且つ蓋体
の外面に接合される柱の内周端面が、前記蓋体の起点か
ら作用線が蓋体の上面と交差する部位よりも外側に位置
するように構成したものである。
【0024】上記接合構造では、接合される柱の内周端
面が蓋体に於ける交点よりも外側に位置するため、該柱
に作用する荷重を蓋体を介して角形断面管に伝達するこ
とが出来る。
【0025】上記各接合構造に於いて、接合金物が、蓋
体に於ける作用線の交点よりも内側に開口部を形成する
ことが好ましい。接合金物をこのように構成することに
よって、接合金物の重量を軽減することが可能となり、
製造工場に於ける或いは建築現場に於ける取り扱いを容
易とすることが出来る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、上記接合構造の好ましい実
施形態について図を用いて説明する。図1は接合金物の
構成を説明する斜視図である。図2は接合金物と柱との
接合構造を説明する図である。図3は接合金物と柱との
接合構造のパターンを説明する図である。図4は接合金
物の他の例を説明する図である。
【0027】先ず、接合金物Aの全体構成について図1
により概略的に説明する。接合金物Aは、周壁1を有す
る角形断面管からなり、該周壁1の一端に蓋体2を設け
ると共に該蓋体2の上面2aに角形断面管からなる柱B
(図2参照)を接続し、更に、周壁1の外側面1aにH
形鋼からなる図示しない梁を接合する機能を有するもの
である。特に、本発明に係る接合構造では、接合金物A
を構成する角形断面管の外形寸法は、蓋体2に接合され
る柱Bを構成する角形断面管の外形寸法よりも大きく形
成されている。
【0028】接合金物Aは、周壁1の外側面1aにH形
鋼からなる梁の上下フランジとウエブが溶接されるた
め、周壁1は外側面1aが平坦面に形成され、且つ接合
される梁の各フランジに対応する部分(上下端の近傍)
がウエブに対応する部分(長さ方向の中央部分)よりも
厚く形成されている。また蓋体2の上面2aは、柱Bが
接合されるため、平坦面に形成されている。
【0029】接合金物Aの下端側にはスチフナ3と斜め
スチフナ4が形成され、これらのスチフナ3,4によっ
て接合金物Aに作用する水平力を支持し得るように構成
されている。また接合金物Aの上端部に設けた蓋2に
は、仕切部材5によって仕切られた複数の開口部6が形
成されている。尚、仕切部材5は縦方向に所定の長さを
有しており、これにより、スチフナとしての機能をも有
している。
【0030】周壁1の内面1bと蓋体2の内面2bは曲
面7によって接続されており、この曲面によって蓋体2
に作用する力を合理的に且つ円滑に周壁1(角形断面
管)に伝達することが可能である。
【0031】曲面7の半径は接合金物Aを構成する角形
断面管の外形寸法と肉厚寸法、及び柱Bを構成する角形
断面管の外形寸法と肉厚寸法を考慮して適宜設定するこ
とが可能である。そして曲面7と蓋体2の内面2bとの
接合部位が起点8として設定される。この起点8から
は、接合金物Aの中心方向で且つ蓋体2の上面2a方向
に向けて45度の角度を持った作用線9が形成され、ま
た作用線9と蓋体2の上面2aとが交差する部位が交点
10として設定される。
【0032】従って、起点8の位置は、曲面7の半径の
大きさに対応して周壁1の内面1bから離隔することと
なる。周壁1の内面1bから起点8までの距離が変化す
ることに伴って、交点10の位置も接合金物Aの中心方向
に移動し、これにより、見掛け上、蓋体2の厚さが大き
く、或いは周壁1の厚さが大きくなる。
【0033】このため、柱Bを蓋体2に接合する際に、
該蓋体2の厚さを大きくすることなく、周壁1からの離
隔距離を大きくすることが可能となる。即ち、蓋体2に
接合する柱Bの接合位置の自由度を向上させることが可
能となる。
【0034】本実施例に係る接合構造を一般的な中低層
住宅を目的とした鉄骨建築構造物に適用する場合、曲面
7の半径は5mm〜30mmの範囲であれば良く、特に、5mm
〜25mmの範囲であることが好ましい。
【0035】また起点8から蓋体2の上面2aまで垂直
に延長させた線が、該上面と交差する位置に点11が設定
されている。更に、周壁1の内面1bの延長線と蓋体1
の上面2aとが交差する位置に点12が設定されている。
【0036】周壁1の内面1bと蓋体2の内面2bは、
図4に示すように、勾配面13によって接続しても良い。
この場合、勾配面13と周壁1の内面1bとのなす角θは
80度〜30度の範囲であることが好ましく、60度〜
30度の範囲であることがより好ましい。このように、
周壁1の内面1bと蓋体2の内面2bとを勾配面13によ
って接続することで、蓋体2に作用する力を周壁1(角
形断面管)に合理的に伝達することが可能である。
【0037】上記の如く、周壁1の内面1bと蓋体2の
内面2bとを曲面7によって接続した場合であっても、
また勾配面12によって接続した場合であっても、蓋体2
に作用する力を合理的に且つ円滑に周壁1に伝達するこ
とが可能である。
【0038】以下、曲面7を有する接合金具Aを用いた
接合構造について説明する。
【0039】図2に示すように、蓋体2の上面2aに柱
Bが接合される。この柱Bは角形断面管によって構成さ
れており、予め設定された厚さを持った周壁14を有して
いる。
【0040】柱Bを接合金物Aの蓋体2に接合する場
合、周壁14の外周端面14aが蓋体2に設定された作用線
9の上部、即ち、作用線9と蓋体2の上面との交点10よ
りも外側(接合金物Aの中心よりも周壁1に接近する
側)に位置することが必要である。例えば、周壁14の外
周端面14aが交点10よりも接合金物Aの中心側に位置す
る場合、蓋体2には柱Bに作用する荷重に起因する曲げ
モーメントが作用することとなり好ましくはない。また
周壁14の内面14bの蓋体2に対する当接位置は、交点10
よりも外側であることが好ましいものの、絶対的な条件
ではない。
【0041】次に本実施例に係る接合構造に於ける柱B
と接合金物Aとの接合パターンについて図3により説明
する。
【0042】同図(a)は、柱Bの外周端面14aが接合
金物Aの蓋体2の上面2aと交差する位置が、接合部材
Aの周壁1の内面1bの延長線との交差する点12よりも
内側(接合部材Aの周壁1よりも中心側)で、作用線9
との交点10よりも外側に設定されたものである。
【0043】上記接合構造では、柱Bの周壁14が接合金
物Aの周壁から最も離隔した場合、該周壁14は作用線9
と蓋体2の上面2aとの交点10に位置することとなる。
この場合、柱Bに作用する荷重は、蓋体2の作用線9に
沿って周壁1に伝達されて支持される。従って、蓋体2
に作用する力は単純圧縮となり、合理的に支持すること
が可能となる。この接合構造に於いて、内周端面14bが
交点10に対し如何なる位置にあるかは問題ではない。
【0044】同図(b)は、柱Bの外周端面14aが蓋体
2の上面2aと交差する位置が、起点8の延長線と蓋体
2の上面2aとの交差する点11よりも外側に設定された
ものである。この場合、柱Bの周壁14に作用する荷重
は、実質的に接合金物Aの周壁1に直接伝達されること
となり、蓋2に作用する力を合理的に支持することが可
能である。
【0045】同図(c)は、柱Bを構成する周壁14の内
周端面14bが蓋体2の上面2aと交差する位置が、作用
線9と上面2aとの交点10よりも外側に設定されたもの
である。この場合、柱Bの周壁14は確実に作用線9の上
部にあり、柱Bの周壁14に作用する荷重は、接合金物A
の周壁1に実質的に直接伝達されることとなり、蓋体2
に作用する力を合理的に支持することが可能である。
【0046】上記の如く、接合金物Aの蓋体2に柱Bを
接合するに際し、該柱Bを構成する周壁14の位置を、蓋
体2に形成される起点8,作用線9,交点10の位置を基
準として設定し、該周壁14が接合金物Aを構成する周壁
1から最も離隔した場合であっても、外周端面14aを交
点10よりも外側に限定することで、蓋体2に曲げ力を作
用させることなく、荷重を伝達することが可能である。
【0047】このため、蓋体2の厚さを大きくすること
なく、該蓋体2に作用する力を合理的に支持することが
可能である。
【0048】蓋体2の開口部6は、作用線9の蓋体2の
上面2aとの交点10よりもさらに内側、即ち、接合金物
Aの中心側に形成されている。この開口部6の寸法は特
に限定するものではなく、接合金物Aの軽量化と、仕切
部材5のスチフナとして機能し得る寸法とを考慮して設
定されている。
【0049】接合金物Aには、スチフナ3,4或いは仕
切部材5,開口部6等が形成され、且つ柱Bが接合さ
れ、更に、図示しない梁が接合される。このように複雑
な形状を合理的に成形するには鋳造法によることが好ま
しく、且つ夫々角形断面鋼管からなる柱B,H形鋼から
なる梁を接合する場合、溶接法によることが好ましい。
【0050】このため、接合金物Aは、溶接が可能で且
つ適度な強度を発揮し得る材料によって構成されてい
る。このような材料としては鋳鋼がある。
【0051】また前述した実施例では特に説明していな
いが、接合部材Aは、基礎部分に配置されることもある
ものの、下階を構成する柱の上部に接合されるのが一般
的である。この場合、下階の柱は角形断面管によって構
成され、外形寸法は接合金物Aの外形寸法と略同一に形
成されている。
【0052】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
柱の接合構造では、接合金物の周壁の内面と蓋体の内面
とを曲面或いは勾配面によって接続することで、接合金
物と柱を接合するに際し、接合金物を構成する蓋体の厚
さを大きくすることなく、接合する柱の位置を接合金物
の周壁から離隔させることが出来る。このため、接合す
る柱の外形寸法を小さくすることが出来ると共に、接合
部位の自由度を向上することが出来る。
【0053】特に、接合金物の周壁の内面と蓋体の内面
を曲面,勾配面によって接続することで、蓋体の厚さ方
向に形成される45度の作用線の起点の位置を周壁の内
面から離隔させることが出来る。このため、見掛け上、
周壁,蓋体を厚くしたのと同様の効果を発揮することが
出来、これにより、蓋体を薄くすることが出来る。この
ため、軽量化を実現でき、工場及び建築現場に於ける取
り扱いを容易にすることが出来る。
【0054】また蓋体の中央部位に開口部を形成した場
合には、より軽量化をはかることが出来、且つ接合すべ
き柱の外形寸法に対する適応範囲を広くとっても、荷重
の流れが合理的であり問題なく出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】接合金物の構成を説明する斜視図である。
【図2】接合金物と柱との接合構造を説明する図であ
る。
【図3】接合金物と柱との接合構造のパターンを説明す
る図である。
【図4】接合金物の他の例を説明する図である。
【図5】第1公知例を説明する図である。
【図6】第2公知例を説明する図である。
【図7】第3公知例を説明する図である。
【図8】第4公知例を説明する図である。
【符号の説明】
A 接合金物 B 柱 1 周壁 1a 外側面 1b,2b 内面 2 蓋体 2a 上面 3 スチフナ 4 斜めスチフナ 5 仕切部材 6 開口部 7 曲面 8 起点 9 作用線 10 交点 11,12 点 13 勾配面 14 周壁 14a 外周端面 14b 内周端面
フロントページの続き (72)発明者 與山 直樹 静岡県静岡市中野新田324−8 (72)発明者 尾形 素臣 千葉県松戸市上矢切1413−2 Fターム(参考) 2E125 AA03 AB16 AC16 AG20 BB09 BB22 BC08 BD01 BE08 BF01 CA90 EA33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角形断面管の一端に外面が平坦な蓋体を
    設けた接合金物に該接合金物よりも小さい外形寸法を持
    った角形断面管からなる柱を接合する接合構造であっ
    て、接合金物の蓋体の内面と角形断面管の内面を曲面又
    は勾配面によって接続し、且つ蓋体の外面に接合される
    柱の外周端面が、角形断面管の内面よりも内側で、前記
    蓋体の内面と曲面又は勾配面との接続部位から蓋体の外
    面方向で且つ接合金物の中心方向に向けた45度の線分
    が蓋体の外面と交差する部位よりも外側に位置するよう
    に構成したことを特徴とする柱の接合構造。
  2. 【請求項2】 角形断面管の一端に外面が平坦な蓋体を
    設けた接合金物に該接合金物よりも小さい外形寸法を持
    った角形断面管からなる柱を接合する接合構造であっ
    て、接合金物の蓋体の内面と角形断面管の内面を曲面又
    は勾配面によって接続し、且つ蓋体の外面に接合される
    柱の外周端面が、前記蓋体の内面と曲面又は勾配面との
    接続部位よりも外側に位置するように構成したことを特
    徴とする柱の接合構造。
  3. 【請求項3】 角形断面管の一端に外面が平坦な蓋体を
    設けた接合金物に該接合金物よりも小さい外形寸法を持
    った角形断面管からなる柱を接合する接合構造であっ
    て、接合金物の蓋体の内面と角形断面管の内面を曲面又
    は勾配面によって接続し、且つ蓋体の外面に接合される
    柱の内周端面が、前記蓋体の内面と曲面又は勾配面との
    接続部位から蓋体の外面方向で且つ柱梁接合部材の中心
    方向に向けた45度の線分が蓋体の外面と交差する部位
    よりも外側に位置するように構成したことを特徴とする
    柱の接合構造。
  4. 【請求項4】 前記接合金物が、蓋体の内面と曲面又は
    勾配面との接続部位から蓋体の外面方向で且つ接合金物
    の中心方向に向けた45度の線分が蓋体の外面と交差す
    る部位よりも内側に開口部を形成したものであることを
    特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載した柱
    の接合構造。
JP2000165467A 2000-06-02 2000-06-02 柱の接合構造 Pending JP2001342682A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000165467A JP2001342682A (ja) 2000-06-02 2000-06-02 柱の接合構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000165467A JP2001342682A (ja) 2000-06-02 2000-06-02 柱の接合構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001342682A true JP2001342682A (ja) 2001-12-14

Family

ID=18668932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000165467A Pending JP2001342682A (ja) 2000-06-02 2000-06-02 柱の接合構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001342682A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009203754A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd 柱梁接合構造
JP2014190045A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co Ltd 建築物の異径柱接合用柱梁接合構造

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0293403U (ja) * 1989-01-12 1990-07-25

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0293403U (ja) * 1989-01-12 1990-07-25

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009203754A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd 柱梁接合構造
JP2014190045A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co Ltd 建築物の異径柱接合用柱梁接合構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2886467B2 (ja) 閉鎖型断面の鉄骨柱と鉄骨梁の仕口構造
KR101017800B1 (ko) 십자형 보강판을 이용한 냉간성형 각형강관 기둥의 강재보 접합부 구조
JP2001342682A (ja) 柱の接合構造
CN113565207B (zh) 一种装配式梁柱节点结构及施工方法
JPH10299170A (ja) 柱梁の接続構造
JP2962138B2 (ja) 異形柱接合金物
JP2001329613A (ja) 柱梁接合構造
JP6719943B2 (ja) 鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁接合構造
JP2001329614A (ja) 柱梁接合金物及び柱梁接合構造
JP7127921B1 (ja) 建物ユニット
JP2601105B2 (ja) 鉄骨部材接合金物
JP4337962B2 (ja) 柱梁接合金物及び柱梁接合構造
JP2001279819A (ja) 柱梁接合部および柱用h形鋼
KR102625510B1 (ko) Cft기둥과 와이드 합성보의 접합구조
JPH09250256A (ja) 二重殻塔状構造物
KR101017791B1 (ko) 냉간성형 각형강관 기둥의 강재보 접합부 구조
JP7095836B2 (ja) 建物構造
JP2017155510A (ja) 柱梁接合部構造
JPH03212534A (ja) 柱梁接合部
JP2023126445A (ja) 架構式構造
JP2596323B2 (ja) 架構増設のエクスパンション柱と仕口構造
JP3670849B2 (ja) 建物ユニットとユニット建物
JPH0444546A (ja) 鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の接合金物
JP3846662B2 (ja) 柱梁接合構造およびその柱の製造方法
JP2000144931A (ja) 柱・梁の接合部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070528

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100629