JP2001339084A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2001339084A
JP2001339084A JP2000158136A JP2000158136A JP2001339084A JP 2001339084 A JP2001339084 A JP 2001339084A JP 2000158136 A JP2000158136 A JP 2000158136A JP 2000158136 A JP2000158136 A JP 2000158136A JP 2001339084 A JP2001339084 A JP 2001339084A
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thin film
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heterojunction
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Mikiaki Taguchi
幹朗 田口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、低温で良好なヘテロ接合特性を
得ることができる半導体装置及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 n型の単結晶シリコン半導体基板11を
シアノ加工物の溶液13中に浸漬し、基板表面にシアノ
イオンを導入する工程と、n型基板11上にノンドープ
の非晶質シリコン薄膜14(16)を介在させてn型又
はp型の非晶質シリコン薄膜15(17)を積層してヘ
テロ接合を形成する工程と、含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、太陽電池などの
半導体装置及びその製造方法に関し、半導体p/nヘテ
ロ接合やp/p+ヘテロ接合あるいはn/n+ヘテロ接合
及びその半導体接合を用いた半導体装置を高性能化する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一導電型を示す単結晶シリコン基板の上
に他導電型の非晶質シリコン膜を形成してpn接合を形
成する際に、上記単結晶シリコン基板と非晶質シリコン
膜の間に荷電子制御をしないか、或いはボロンを微量に
ドーピングして実質的に真性な非晶質シリコン膜を挿入
することで接合特性を改善した太陽電池が報告されてい
る。
【0003】この構造のpn接合は200℃以下の低温
で形成できるので、基板の純度が低く高温プロセスでは
不純物や酸素誘起欠陥の影響が懸念されるような場合に
おいても、良好な接合特性が得られる。しかしながら、
上記手法においては、低温プロセスであるがために、基
板表面に付着した水分や有機物の完全な除去は困難であ
り、基板表面には酸素、炭素、窒素といった不純物が存
在していた。そのうち、もっとも含有量の多い酸素は約
1×1020cm-3の濃度であり、この不純物による界面
特性の低下が懸念されている。
【0004】ところで、非晶質シリコン系半導体薄膜の
形成前には前記基板表面は洗浄され、その最終工程で5
容量%程度のフッ酸(HF)を含む水溶液で洗浄される
が、この場合、それに続いての純水リンス時に基板表面
のダングリングボンドが水素原子で終端されることがわ
かっている。
【0005】水素終端された基板表面は比較的安定では
あるが、10分間以上大気に晒されると、大気中の水分
や空気により段階的に酸化される。また、炭素や窒素と
いった不純物も表面に吸着する。
【0006】従って、一般的な半導体プロセスにおいて
は、前述のHFの洗浄工程、純水リンス工程、乾燥工程
と各工程を経過した後、成膜装置への搬送をできるだけ
素早く行う必要がある。さらに、このような不純物は高
真空中で800℃以上に加熱すると表面から脱離し、清
浄表面を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな高温プロセスでは、前述の不純物や酸素誘起欠陥の
影響が小さい高純度な材料を選択する必要があり、高コ
スト化の要因となっており、低温で清浄な表面を得る、
あるいは、表面における再結合中心となる準位の低減が
できる技術の開発が望まれていた。
【0008】一方、MIS構造の半導体デバイスにおい
て、半導体基板表面をシアノイオンに暴露させて絶縁膜
−半導体界面における界面準位密度を低減する方法が特
開平10−74753号公報に開示されている。この方
法は、絶縁膜−半導体界面とを対象としており、半導体
ヘテロ接合の改善については何ら言及されていない。
【0009】この発明は上記した問題に鑑みなされたも
のにして、低温で良好なヘテロ接合特性を得ることがで
きる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の半導体装置
は、一導電型の結晶系シリコン半導体基板上に真性又は
実質的に真性な非晶質シリコン系半導体薄膜を介在させ
て他導電型又は一導電型の非晶質シリコン系半導体薄膜
を積層してヘテロ接合を形成した半導体装置であって、
前記一導電型の結晶系シリコン半導体基板表面に存在す
るダングリングボンドにシアノイオンを結合させたこと
を特徴とする。
【0011】また、この発明の半導体装置の製造方法
は、一導電型の結晶系シリコン半導体基板表面にシアノ
イオンを導入する工程と、前記一導電型の結晶系シリコ
ン半導体基板上に真性又は実質的に真性な非晶質シリコ
ン系半導体薄膜を形成する工程と、前記真性又は実質的
に真性な非晶質シリコン系半導体薄膜上に他導電型又は
一導電型の非晶質シリコン系半導体薄膜を積層してヘテ
ロ接合を形成する工程と、含むことを特徴とする。
【0012】前記一導電型の結晶系シリコン半導体基板
表面にシアノイオンを導入する工程が、前記結晶系シリ
コン半導体基板をシアノイオンを含むシアノ化合物の溶
液中に浸漬することにより行えばよい。
【0013】上記した構成によれば、基板表面における
ダングリングボンド部分を強固なSSi−CN結合で終
端され、結合後は安定する。これにより、基板表面への
水分や炭素、窒素といった不純物源の吸着が抑制され、
非晶質シリコン系半導体薄膜を堆積後も結晶と非晶質界
面付近でのダングリングボンド密度やそれに起因する局
在準位密度の抑制に効果を発揮することができる。
【0014】また、この発明の半導体装置の製造方法
は、一導電型の結晶系シリコン半導体基板上に真性又は
実質的に真性な非晶質シリコン系半導体薄膜を介在させ
て他導電型又は一導電型の非晶質シリコン系半導体薄膜
を積層してヘテロ接合を形成する半導体装置の製造方法
において、前記一導電型の結晶系シリコン半導体基板上
に非晶質シリコン系半導体薄膜を形成後、前記一導電型
の結晶系シリコン半導体基板表面にシアノイオンを導入
する工程を施すことを特徴とする。
【0015】前記非晶質シリコン系半導体薄膜が形成さ
れた一導電型の結晶系シリコン半導体基板をシアノイオ
ンを含むシアノ化合物の溶液中に浸漬した後、電界を基
板に対して垂直方向に与え、非晶質シリコン系半導体薄
膜の表面及び内部並びに半導体ヘテロ接合界面にシアノ
イオンを導入するように構成すればよい。
【0016】上記したように、非晶質シリコン系半導体
薄膜を形成後にシアン化処理を行うと、非晶質シリコン
系半導体薄膜内に存在するダングリングボンドも基板と
の界面付近でのダングリングボンドもろとも終端され、
安定化するので、半導体の接合特性は改善され、しかも
良好な接合特性が安定に存在することになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0018】図1は、この発明における第1の実施形態
の半導体装置の製造方法を工程別に示す断面図である。
【0019】結晶系シリコン半導体基板として単結晶シ
リコン基板、多結晶シリコン基板などがあるが、ここで
はn型の単結晶シリコン基板を用いた。
【0020】図1(a)に示すように、n型単結晶シリ
コン基板11の表面には、自然酸化膜12が形成されて
いる。まず、図1(b)に示すように、基板11の表面
に付着した汚れ、パーティクルを塩酸(HCl)と過酸
化水素水(H22)の混合液(SC−2溶液)で洗浄
し、純水でリンスした後に4容量%のフッ酸(HF)溶
液に2分間浸漬し、自然酸化膜12を除去する。続い
て、純水で1分間リンスして基板11の表面に残ったフ
ッ素を除去する。
【0021】次に、図1(c)に示すように、基板11
をシアノイオンを含むシアノ化合物の溶液13中に浸漬
し、基板11にシアン化処理を施す。
【0022】例えば、このシアン化処理としては、基板
11を濃度0.1mol/lのシアン化カリウム(KC
N)水溶液13中に1秒間浸漬する。その後、基板11
を沸騰水で10分間洗浄する。このシアン化処理によ
り、結合力の強固なシアノイオン(CN-)が基板11
表面に存在するダングリングボンドに結合し、Si−C
N結合が形成される。
【0023】また、他のシアン化処理としては、濃度
0.11mol/lのKCN水溶液と、0.21mol
/lの18−クラウン−6のキシレン溶液とを混合した
液中に基板11を2分間浸漬し、その後、エタノール中
で超音波を加えながら有機物の除去、純水リンスをする
方法により行ってもよい。この方法のシアン化処理にお
いても、Si−CN結合が得られる。しかも前記のよう
に沸騰水による洗浄が不必要であるためさらに簡便にシ
アン化処理が実施できる。
【0024】ここで、クラウンエーテルとは、エチレン
オキサイド単位の繰り返し部分(EO鎖)が環を形成し
ているポリオキシエチレン化合物をいう。例えば、18
−クラウン−6は、18員環にエーテル酸素6個を含
み、その空孔内にK+イオンを他の金属イオンに比べて
特異な親和性で配位して王環型錯体を生成している。
【0025】その後、図1(d)に示すように、基板1
1をプラズマ反応装置内へ導入し、基板表面を水素プラ
ズマで処理する。そして、低温プロセスによるプラズマ
CVD法により、基板11の裏面側にシランガス(Si
4)を用いてノンドープの非晶質シリコン層14を堆
積させ、その上にシランガス(SiH4)とドーパント
ガスとしてのフォスフィンガス(PH3)を用いて、n
型の非晶質シリコン層15を形成する。そして、基板1
1の表面側に、シランガスを用いてノンドープの非晶質
シリコン層16を堆積させ、その上にシランガスとドー
パントガスとしてのジボランガス(B26)を用いて、
p型の非晶質シリコン層17を順次形成してそれぞれ半
導体ヘテロ接合を得る。
【0026】続いて、図1(e)に示すように、両面の
p型非晶質シリコン層17、n型非晶質シリコン層15
にそれぞれ透明電極膜として酸化インジウム錫(IT
O)18,18をスパッタ法により形成し、その上に銀
ペーストを印刷して集電極19,19を形成すること
で、ヘテロ接合太陽電池が得られる。
【0027】図2にこのようにして得られたヘテロ接合
半導体からなる太陽電池装置における基板の光導電減衰
法により求めたライフタイムの測定結果を示す。この測
定法では、基板のバルクライフタイムとヘテロ接合界面
のライフタイムを反映した値が得られるので、バルクラ
イフタイムが同等の基板を使用することで、界面でのラ
イフタイムの良否を判断できる。
【0028】比較例として、上記図1において、(c)
のシアン化処理をしない場合のヘテロ接合半導体装置を
用いて測定した結果も示す。
【0029】図2から明らかなように、各種の基板にお
いてもライフタイムの測定値がシアン化処理をした方が
しない場合に比較して大きく、より界面付近での再結合
が抑制されていることがわかる。このことはシアン化処
理により界面準位密度の低減がなされていることを意味
している。
【0030】更に、この半導体装置を太陽電池に用いた
場合の太陽電池特性を比較した。界面の再結合の低減は
特に開放電圧の変化に影響するので、太陽電池装置の開
放電圧について注目して図3にまとめた。
【0031】図3より明らかなように、基板11にシア
ン化処理を施すことで開放電圧の改善ができた。これは
おそらくはCNの強い結合力により、ダングリングボン
ドを終端し、電気的に不活性にするためと考えられる。
【0032】上記シアン化カリウムの代わりに、シアン
化ナトリウム、シアン化水素などを用いてシアン化処理
を行っても同様の効果が得られた。シアン化ナトリウム
の際には15−クラウン−5のキシレン溶液を用いると
KCNの場合と同様、沸騰水処理は必要でなくなる。
【0033】上記したように、Si−CN結合は強固な
結合であり、基板表面におけるダングリングボンド部分
を終端し、結合後は安定する。これにより、基板表面へ
の水分や炭素、窒素といった不純物源の吸着が抑制さ
れ、非晶質シリコン系半導体薄膜を堆積後も結晶と非晶
質界面付近でのダングリングボンド密度やそれに起因す
る局在準位密度の抑制に効果を発揮する。
【0034】また、第1の実施の形態ではn型の単結晶
シリコン基板を用いたが、p型の単結晶シリコンでも同
様の効果が得られるのは言うまでもない。また、n型、
p型の多結晶シリコン基板を用いて半導体装置として太
陽電池を作製した場合においても同様の効果が得られ
た。その場合には、結晶粒界におけるダングリングボン
ドの終端も同時にできるため、高温で水素ガスに晒すと
いういわゆる水素パシベーション処理に必要な時間の短
縮もできた。
【0035】次に、この発明の第2の実施形態につい
て、図4を参照しながら説明する。
【0036】図4はこの発明における第2の実施形態の
半導体装置の製造工程を示す図である。
【0037】上記した第1の実施形態と同様に、図4
(a)に示すように、n型単結晶シリコン基板41の表
面には、自然酸化膜42が形成されている。まず、図4
(b)に示すように、基板41の表面に付着した汚れ、
パーティクルを塩酸(HCl)と過酸化水素水(H
22)の混合液(SC−2溶液)で洗浄し、純水でリン
スした後に4容量%のフッ酸(HF)溶液に2分間浸漬
し、自然酸化膜12を除去する。続いて、純水で1分間
リンスして基板41の表面に残ったフッ素を除去する。
【0038】次に、図4(c)に示すように、基板41
をプラズマ反応装置内へ導入し、基板表面を水素プラズ
マで処理する。そして、低温プロセスによるプラズマC
VD法により、基板41の裏面側にシランガス(SiH
4)を用いてノンドープの非晶質シリコン層44を堆積
させ、その上にシランガス(SiH4)とドーパントガ
スとしてのフォスフィンガス(PH3)を用いて、n型
の非晶質シリコン層45を形成する。そして、基板41
の表面側に、シランガスを用いてノンドープの非晶質シ
リコン層46を堆積させ、その上にシランガスとドーパ
ントガスとしてのジボランガス(B26)を用いて、p
型の非晶質シリコン層47を順次形成してそれぞれ半導
体ヘテロ接合を得る。
【0039】次に、図4(d)に示すように、非晶質シ
リコン薄膜が形成された基板41をシアノイオンを含む
シアノ化合物の溶液43中に浸漬し、非晶質シリコン薄
膜を含め基板41にシアン化処理を施す。
【0040】例えば、このシアン化処理としては、基板
41を濃度0.1mol/lのシアン化カリウム(KC
N)水溶液43中に1秒間浸漬する。このとき、半導体
装置の両主面側から電界をかけた。これは非晶質層及び
非晶質層と結晶基板との界面までシアノイオンを移動さ
せ、膜内及び界面に存在するダングリングボンドや結合
力の弱い結合部分を効果的にシアン化するためである。
その後、基板41を沸騰水で10分間洗浄する。このシ
アン化処理により、結合力の強固なシアノイオン(CN
-)が基板41表面等に存在するダングリングボンドに
結合し、Si−CN結合が形成される。すなわち、シア
ノイオン(CN-)に暴露することで非晶質シリコン半
導体の表面及び内部に存在するダングリングボンド及び
Si−H結合の一部、ならびに単結晶シリコン基板と非
晶質シリコン半導体層との界面におけるダングリングボ
ンドをCN-で置換され、Si−CN結合を形成する。
【0041】また、他のシアン化処理としては、濃度
0.11mol/lのKCN水溶液と、0.21mol
/lの18−クラウン−6のキシレン溶液とを混合した
液中に基板11を10分間電界を与えながら浸漬し、そ
の後、エタノール中で超音波を加えながら有機物の除
去、純水リンスをする方法により行ってもよい。この方
法のシアン化処理においても、Si−CN結合が得られ
る。しかも前記のように沸騰水による洗浄が不必要であ
るためさらに簡便にシアン化処理が実施できる。
【0042】続いて、図4(e)に示すように、両面の
p型非晶質シリコン層47、n型非晶質シリコン層45
にそれぞれ透明電極膜として酸化インジウム錫(IT
O)48,48をスパッタ法により形成し、その上に銀
ペーストを印刷して集電極49,49を形成すること
で、ヘテロ接合太陽電池が得られる。
【0043】上記したように、非晶質シリコン系半導体
薄膜を形成後にシアン化処理を行うと、非晶質シリコン
系半導体薄膜内に存在するダングリングボンドも基板と
の界面付近でのダングリングボンドもろとも終端され、
安定化するので、半導体の接合特性は改善され、しかも
良好な接合特性が安定に存在し得ることになる。
【0044】次に、この発明の第3の実施形態について
説明する。
【0045】この第3の実施形態は、第2の実施形態と
同様にして、基板洗浄、HF水溶液によるエッチング、
非晶質シリコン系半導体薄膜の形成を行った後、透明導
電膜である酸化インジウム錫を形成する。その後、KC
N水溶液に浸漬し、両主面に形成した透明電極を通して
電界を加え、シアノイオンを非晶質シリコン系半導体薄
膜内及び、結晶シリコン基板との界面に導入し、ダング
リングボンド及び弱い結合の部分をCNで結合する。こ
のとき、両面の非晶質シリコン系半導体薄膜内に効果的
にCNイオンを導入すべく、極性を変化させて電界を加
える。酸化インジウム錫は多結晶薄膜であるのでCNイ
オンは粒界部分を容易に移動でき、非晶質層へ導入され
る。
【0046】上記した第2、第3の実施形態においても
第1の実施形態と同様、太陽電池へ応用した場合に開放
電圧や、曲線因子の向上が確認され、界面準位の低減
と、非晶質シリコン膜の高品質化が示唆された。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、Si−CN結合は
強固な結合であり、基板表面におけるダングリングボン
ド部分を終端し、結合後は安定する。これにより、基板
表面への水分や炭素、窒素といった不純物源の吸着が抑
制され、非晶質シリコン系半導体薄膜を堆積後も結晶と
非晶質界面付近でのダングリングボンド密度やそれに起
因する局在準位密度が抑制される。従って、結晶係シリ
コンと非晶質シリコン系半導体薄膜から形成される安定
性に優れたヘテロ接合特性が低温で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明における第1の実施形態の半導体装置
の製造方法を工程別に示す断面図である。
【図2】この発明によるヘテロ接合半導体装置と従来の
ヘテロ接合半導体装置における基板の光導電減衰法によ
り求めたライフタイムの測定結果を示す図である。
【図3】この発明によるヘテロ接合半導体を用いた太陽
電池装置と従来のヘテロ接合半導体を用いた太陽電池装
置の太陽電池特性図である。
【図4】この発明における第2の実施形態の半導体装置
の製造方法を工程別に示す断面図である。
【符号の説明】
11 n型単結晶シリコン基板 13 シアノ化合物の溶液 14 ノンドープの非晶質シリコン層 15 n型の非晶質シリコン層 16 ノンドープの非晶質シリコン層 17 p型の非晶質シリコン層 18 酸化インジウム錫 19 集電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の結晶系シリコン半導体基板上
    に真性又は実質的に真性な非晶質シリコン系半導体薄膜
    を介在させて他導電型又は一導電型の非晶質シリコン系
    半導体薄膜を積層してヘテロ接合を形成した半導体装置
    であって、前記一導電型の結晶系シリコン半導体基板表
    面に存在するダングリングボンドにシアノイオンを結合
    させたことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 一導電型の結晶系シリコン半導体基板表
    面にシアノイオンを導入する工程と、前記一導電型の結
    晶系シリコン半導体基板上に真性又は実質的に真性な非
    晶質シリコン系半導体薄膜を形成する工程と、前記真性
    又は実質的に真性な非晶質シリコン系半導体薄膜上に他
    導電型又は一導電型の非晶質シリコン系半導体薄膜を積
    層してヘテロ接合を形成する工程と、含むことを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記一導電型の結晶系シリコン半導体基
    板表面にシアノイオンを導入する工程が、前記結晶系シ
    リコン半導体基板をシアノイオンを含むシアノ化合物の
    溶液中に浸漬することによる請求項2に記載の半導体装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】 一導電型の結晶系シリコン半導体基板上
    に真性又は実質的に真性な非晶質シリコン系半導体薄膜
    を介在させて他導電型又は一導電型の非晶質シリコン系
    半導体薄膜を積層してヘテロ接合を形成する半導体装置
    の製造方法において、前記一導電型の結晶系シリコン半
    導体基板上に非晶質シリコン系半導体薄膜を形成後、前
    記一導電型の結晶系シリコン半導体基板表面にシアノイ
    オンを導入する工程を施すことを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記非晶質シリコン系半導体薄膜が形成
    された一導電型の結晶系シリコン半導体基板をシアノイ
    オンを含むシアノ化合物の溶液中に浸漬した後、電界を
    基板に対して垂直方向に与え、非晶質シリコン系半導体
    薄膜の表面及び内部並びに半導体ヘテロ接合界面にシア
    ノイオンを導入することを特徴とする請求項4に記載の
    半導体装置の製造方法。
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Cited By (6)

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