JP2001338896A - 基板の成膜・埋込方法及び装置 - Google Patents

基板の成膜・埋込方法及び装置

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JP2001338896A
JP2001338896A JP2000160076A JP2000160076A JP2001338896A JP 2001338896 A JP2001338896 A JP 2001338896A JP 2000160076 A JP2000160076 A JP 2000160076A JP 2000160076 A JP2000160076 A JP 2000160076A JP 2001338896 A JP2001338896 A JP 2001338896A
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film
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particles
forming
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English (en)
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Kuniaki Horie
邦明 堀江
Naoaki Kogure
直明 小榑
Yuji Araki
裕二 荒木
Hiroshi Nagasaka
浩志 長坂
Momoko Sumiya
桃子 角谷
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Ebara Corp
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Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射する粒子が完全に平行な成分のみであっ
ても、凹み壁面に均一な膜厚の成膜ができ、また凹みを
ボイドを発生させることなく埋め込むことができ、且つ
成膜及び埋め込み速度の速い基板の成膜・埋込方法及び
装置を提供すること。 【解決手段】 表面に微細な凹みが形成された基板12
の表面に平均して無衝突で長い距離直進する粒子を使用
して成膜又は凹みを埋め込む基板の成膜・埋込方法であ
って、基板12表面を直進してくる粒子13の進行方向
の垂直面に対してある角度で傾斜した状態を保ち回転さ
せながら成膜又は埋込みをする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板の成膜・埋込方
法及び装置に関し、特に半導体デバイスの製造におい
て、半導体基板の表面に形成された微細な配線パターン
用の溝や孔等の凹みに成膜又は該凹みを埋め込むのに好
適な基板の成膜・埋込方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、基板表面に形成された配線用の微
細な溝や孔等の凹みへの薄膜の形成、該凹みの埋め込み
は、真空雰囲気で気相成長させる成膜装置においては、
下記の理由により困難であった。
【0003】(1)薄膜の形成を行う場合 全ての粒子が完全に平行には飛行しない場合が多くその
場合、図1(a)、(b)に示すように凹み部102の
奥部(底部)に到達する粒子103の数が入口部に到達
する粒子103の数に比較して少なくなる。その結果、
図1(c)に示すように凹み部102の入口部が狭くな
ってしまう。即ち、凹み部102の入口部の粒子の衝突
の確率が高く、成膜率が高くなり、奥に比べて厚く成膜
され、壁面に均一な膜厚の成膜が行われない。
【0004】(2)埋め込みを行う場合 上記と同一の理由で、図1(c)の状態から更に成膜が
進むと図1(d)のようになり、凹み部102の入口部
が閉塞され、内部にボイド105が形成される。
【0005】上記問題を解決するために、従来のスパッ
タ装置においては、基板とターゲットの距離を長くした
り、コリメートを採用している。これは基板面に対して
略垂直に入射する粒子だけを基板に到達させようとする
発想から得た方法である。しかしながら、この方法でも
基板面に対して斜めに入射する粒子が少なからず存在
し、この成分により上記(1)や(2)の問題を生じて
しまう。また、入射する粒子が完全に平行成分のみの場
合で粒子103の直線性が強いときには、図1(e)に
示すように、、基板101の表面に形成された孔や溝等
の凹み部102の側壁には図1(f)に示すように殆ど
膜104が形成されない。また、埋め込みに時間がかか
りすぎるという問題が生じてしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたもので、入射する粒子が完全に平行な成分
のみであっても、凹み壁面に均一な膜厚の成膜ができ、
また凹みをボイドを発生させることなく埋め込むことが
でき、且つ成膜及び埋め込み速度の速い基板の成膜・埋
込方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、表面に微細な凹みが形成され
た基板の表面に向かって平均して無衝突で長い距離直進
する粒子を使用して成膜又は凹みを埋め込む基板の成膜
・埋込方法であって、基板を直進してくる粒子の進行方
向の垂直面に対してある角度で傾斜した状態を保ち回転
させながら成膜又は埋込みをすることを特徴とする。
【0008】例えば雰囲気が窒素で圧力が0.1Paの
場合、平均自由工程は66mmとなり、その圧力では窒
素分子は平均して66mm程度無衝突で飛行することに
なる。圧力を更に下げると平均自由工程は更に長くな
り、0.01Paでは平均自由工程は660mmとな
る。ここで2つの離れた面を有する空間を考える。片側
面から粒子が放射されたとすると、0.01Paで両面
間の距離が660mm以下であれば、その粒子は途中他
の粒子と殆ど衝突することなく、反対の面に到着するこ
とになる。本発明は上記雰囲気下で上記空間の片側面か
ら反対側面へ粒子の平均自由工程内、即ち平均して無衝
突で到達させて成膜・埋め込みを行うものである。尚、
圧力と上記両面間の距離を任意に選定することにより、
この平均自由工程と上記両面間の距離の関係は任意に設
定できる。
【0009】上記のように基板表面を粒子の進行方向の
垂直面に対してある角度で傾斜した状態を保ち回転させ
ながら成膜又は埋込みをすることにより、凹みの底面の
みでなく、側面からも膜を成長させることができ、成膜
性及び埋め込み性が向上するし、短時間の成膜、埋め込
みが可能となる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の基板の成膜・埋込方法において、基板の傾斜角度は0
°或いは0°に近い角度から徐々に大きくしながら成膜
又は埋め込みをすることを特徴とする。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の基板の成膜・埋込方法において、基板の表面に形成さ
れた凹みの入口幅をA、深さをB、アスペクト比をB/
Aとし、成膜が進むにつれて該アスペクト比B/Aを同
じに維持するかあるいは次第に小さくなるように基板の
傾斜角度を変化させながら成膜又は埋め込みをすること
を特徴とする。
【0012】上記のように成膜が進むにつれて該アスペ
クト比B/Aを同じに維持するかあるいは次第に小さく
なるように基板の傾斜角度を変化させながら成膜又は埋
め込みを行うことにより、凹みの底部が厚く成膜され、
シームやボイドの発生しない埋め込みが可能となる。
【0013】具体的には、請求項1又は2に記載の基板
の成膜・埋込方法において、例えば成膜によるアスペク
ト比の変化に応じて基板の傾斜角度θを常にθ=tan
-1〔(A/B)×k、(但しkは定数)〕で表される角
度に制御しながら成膜又は埋め込みをすることによりシ
ームやボイドの発生しない埋め込みが達成できる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1又は2
又は3に記載の基板の成膜・埋込方法において、基板の
表面に形成された凹みの入口幅をA、深さをB、アスペ
クト比をB/Aとし、基板の傾斜角度θをθ=0°以上
で且つθ=tan-1(A/B)以下の所望の値にするこ
とを特徴とする。
【0015】上記のように基板の傾斜角度θをθ=0°
以上で且つθ=tan-1(A/B)以下の所望の値にす
ることにより、凹みが溝状の場合、成膜性及び埋め込み
性が向上し、短時間の成膜、埋め込みが可能となる。
【0016】請求項5に記載の発明は、反応室内に表面
に微細な凹みが形成された基板を基板支持機構で支持し
配置し、該基板に表面に粒子発生装置から平均して無衝
突で長い距離直進する粒子を照射して成膜又は凹みを埋
め込む基板の成膜・埋込装置であって、基板支持機構は
基板表面を直進してくる粒子の進行方向の垂直面に対し
てある傾斜角度で傾斜させ回転させる支持機構と、少な
くとも傾斜角度を可変制御する制御機構を具備すること
を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面を参照しながら説明する。図2(a)及び(b)は本
発明に係る基板の成膜・埋込方法を説明するための概念
図である。図2において、11は表面に微細な配線パタ
ーン用の孔や溝等の凹みが形成された基板12を支持す
る基板支持台である。該基板支持台11は基板12をそ
の表面が直進してくる粒子13の進行方向の垂直面に対
してある角度θで傾斜した状態を保つようになってい
る。そして粒子13の進行方向と平行な軸を中心に矢印
Aに示すように回転する。なお、図2(b)は図2
(a)の状態から基板支持台11が180°回転した状
態を示す。
【0018】図3は基板12の表面に形成された微細な
溝や孔等の凹み部の拡大図で、図3(a)は図2(a)
に対応し、図3(b)は図2(b)に対応する。基板1
2は回転しているので、飛来してくる粒子が完全に平行
成分のみであった場合でも凹み部14の底部の中心に粒
子13が衝突すれば、凹み部14の全壁面に成膜でき
る。図3(a)及び(b)において、太い実線で示す部
分は完全に平行粒子のみの場合の成膜部を示す。ここ
で、基板12表面の粒子13の進行方向の垂直面に対す
る傾き角度をθとし、図4に示すように、入口幅A、深
さBの凹み部14の底部中心Oに粒子が到達するように
したときの基板12の傾き角度をθ0とすれば、基板1
2表面の傾き角度θを 0<θ<θ0 とすれば、凹み部14の全壁面に成膜されることにな
る。飛来してくる粒子13に非平行成分が存在する場合
には,その分を勘案してθ0は更に大きくしても底部は
完全に成膜される。
【0019】θ=θ0、即ちtan-1(A/2B)のと
き底面の連続成膜を保ちながら、側壁の成膜率(サイド
カバレージ)を大きくすることができる。しかし飛来し
てくる粒子13が完全平行成分のみの場合には実際は基
板12の傾斜角度θをθ=θ 0で成膜すると、図5
(a)に示すように、凹み部14底部の中心部O’に形
成される膜15の膜厚が厚くなる。その場合には図5
(b)に示すように、基板の傾斜角度θを tan-1(A/2B)<θ<tan-1(A/B) で、且つtan-1(A/2B)に近い傾斜角度で成膜す
ると図5(c)に示すように凹み部14の全壁面に均一
な膜厚の成膜ができる。更に、後述する再スパッタの現
象から基板の傾斜角度θは0°〜tan-1(A/B)の
範囲がよい。
【0020】図6(a)に示すように基板12に形成さ
れた凹み部が溝の場合、底部への埋め込みは容易とな
る。それは図6(b)に示すように溝17の溝方向垂直
断面でみると底部全面に粒子を到達させるためには基板
12の傾斜角度θをθ1〔θ1=tan-1(A/2B)〕
以下としなければならない。しかし、図6(a)に示す
ように、溝17の溝方向に平行な断面で見ると底部Dへ
粒子が到達するための基板12の傾斜角度θ2は、0〜
90°のどの角度であっても粒子は底部Dに到達し得
る。即ち、基板12を回転して成膜すれば図6(a)と
(b)の状態を交互に繰返すことなる。したがって、凹
み部14が溝状である場合は孔の場合に比べて底部の成
膜割合が多くなる。即ち溝の場合は基板の傾き角を更に
大きくしても成膜率(カバレージ)や埋め込み性の良い
成膜が可能になることになる。
【0021】上記の場合は、粒子の付着確率が1に近く
(初めに粒子が到達した所に粒子が落ち着き成膜される
場合)、且つ再スパッタされることもない場合をシュミ
レーションしたものであるが、実際には飛行粒子のエネ
ルギーや下地、成膜材料によっても異なるが,この飛行
粒子により再スパッタが起きることがある。この再スパ
ッタが多い場合は、θを更に大きくしても凹み部の底部
への埋め込みが促進される。それは、図7に示すよう
に、基板の傾斜角を直接粒子が底に到達しない角度にし
てもそこから再スパッタされた粒子13’の相当の部分
が底部にいくためである。
【0022】飛行する粒子のエネルギーが一定値以上な
らば,該粒子が既に堆積した膜15の表面に衝突するこ
とによって、表面を構成する原子をはじき出す現象(ス
パッタリング、再スパッタリング)が生じる。スパッタ
リングを起すためには、衝突粒子のエネルギーが閾値
(=30〜50eV)以上のレベルにあることが必要と
なる(小林春洋「スパッタ薄膜」(基礎と応用)199
8.4日刊工業新聞社)。
【0023】一方、スパッタ率は衝突粒子のエネルギー
が高くなるほど増加し、30keVで最大を示し、それ
以上のエネルギーでは逆に低下する。したがって、30
keVを超えるエネルギーを付与することは意味がな
い。そこで、衝突する粒子のエネルギーは30eV以上
で30keV以下とするのが良い。
【0024】図8(a)〜(d)は基板12の凹み部の
成膜過程を示す図である。上述のように再スパッタの特
徴を生かして入口幅A0及び深さB0の凹み部14の底の
方から成膜し、成膜の各段階でアスペクト比AR(B1
/A1、B2/A2)が次第に小さくなる様な成膜を基板
12の傾き角度を徐々に変えながら成膜すると埋込み速
度を向上させることができる。
【0025】図8(a)に示すように、アスペクト比A
Rが大きいとき基板12をあまり傾斜させないことによ
り、基本的に底からの成膜のみではなく、幅の狭い側面
からの膜成長での成膜も利用したほうが図8(d)に示
す埋込み完了までの時間を大幅に低減できる。しかしな
がら、前述のように再スパッタ等で底からの膜成長が望
めない場合は、側壁からの膜成長を速くし過ぎると、成
膜途中のアスペクト比が逆に大きくなり、シームができ
ることもある。
【0026】凹み部14の側壁への成膜速度は平面への
成膜速度をVとすると、図9に示すように、基板12を
角度θ傾斜させた場合の成膜速度は、Vsinθで表さ
れるので、成膜速度のみからは、傾斜θは大きくした方
がよい。即ち、連続な膜でカバレージ性のよい成膜がで
きる前述のようなシームやボイドが発生しない場合、例
えば成膜中にリフロー等が望める場合、図8の効果はよ
りいっそう顕著になるのでそのような場合、できるだけ
基板12の傾斜角度θを大きくした方が、膜の成長速度
を大きくとれることになる。
【0027】上記のような基板の成膜方法及び埋込み方
法は、図10に示すように、半導体基板Wの基体111
に銅配線を形成する銅配線工程のバリア層115、シー
ド層117、銅配線層116を形成する技術として応用
できる。バリア層115やシード層117の形成にサイ
ドカバレージの良い皮膜形成を短時間で、且つ図11
(a)に示すように凹み部14の側面上部に形成された
膜15の膜厚t1と下部に形成された膜15の膜厚t2
等しくt2=t1或いはt2>t1として実行することも可
能となる。例えば再スパッタ率が大きい場合やリフロー
を容易におこさせることができる場合、途中の成膜が図
11(b)に示すように、凹み部14が入口(表面)に
向かって広がっていく。このような場合、凹み部14の
側壁からの膜成長をより有効に利用して、成膜してもシ
ームやボイドの発生がなく、短時間で埋め込みを完成で
きる。なお、図10において、111aは導電層、11
2は絶縁膜である。
【0028】図12(a)〜(d)はアスペクト比AR
を徐々に小さくしながら成膜する方法として、基板12
の傾斜角度θを徐々に大きくして埋込みを行う場合の成
膜工程を示す図である。初め図12(a)に示すように
基板の傾斜角度θ=0とし、凹み部14の底面のみに成
膜する。これにより膜と底面基材との密着性を確保でき
る(基板12の極表面の構成原子をミキシングすること
により、成膜と基材の密着性がよくなる)。底面に成膜
したら、図12(b)に示すように、基板を少し傾斜さ
せ成膜する。これにより、側面に形成された膜と側面基
材の密着性も確保できる。底部及び側面の成膜が進むに
伴い図12(c)及び(d)に示すように、基板12の
傾斜角度θを徐々に大きくして成膜する。これにより、
成膜(埋込み)速度の向上を図ることができる。
【0029】図13及び図14は上述した基板の成膜・
埋込方法を実施する成膜・埋込装置の構成を示す図であ
る。図13は全体構成を示す図、図14は基板支持機構
の構成を示す図である。成膜・埋込装置は反応室51を
有し、該反応室51内は図示しない真空ポンプを具備す
る排気系で排気されるようになっている。反応室51内
の下部に基板支持機構61に支持された基板12が配置
され、該基板12の表面に向けて粒子ビーム発生源52
から平行粒子ビーム53が照射されるようになってい
る。また、基板支持機構61は回転軸62を中心に回転
するようになっている。
【0030】粒子ビーム発生源52は反応室51内の上
部に粒子ビーム発生室52−1を具備し、該粒子ビーム
発生室52−1内には、ガス導入口54から導入するガ
スを分配するガス分配板52−2、第1カソード52−
3、アノード52−4が配置され、該粒子ビーム発生室
52−1の下端には第2カソードが配置される。反応室
内を排気系で所定の低圧力になるように排気し、アノー
ド52−4に直流電源56より所定の電圧値を印加し、
更にガス導入口54から原料ガス55を導入することに
より、ガス分配板52−2で分配された原料ガスは第1
カソード52−3とアノード52−4の間及びアノード
52−4と第2カソード52−5の間の空間でプラズマ
化され、イオン化される。該イオン化された原料ガス粒
子は、第2カソード52−5の小孔を通過する時に中性
化される。このように粒子が中性化されることにより、
互いに反発し合うことなく(発散することなく)平行粒
子ビーム53となって放射される。
【0031】前記基板支持機構61は基板12を保持す
る基板保持板61−1を有し、該基板保持板61−1は
3個の玉軸受61−5を介して2本の支柱61−2と1
本のピストン・シリンダ61−3で支持されており、ピ
ストン・シリンダ61−3を伸縮することにより、基板
12の表面を平行粒子ビーム53の進行方向の垂直面に
対して任意の角度で傾斜できるようになっている。前記
2本の支柱61−2と1本のピストン・シリンダ61−
3は基台61−8に固定され、該基台61−8はモータ
等の回転機構(図示せず)で回転する回転軸(中空軸)
61−7にシール部材61−9を介して気密状態で固定
されている。回転軸61−7は反応室51の壁を磁性流
体シール61−6を介して貫通している。
【0032】また、基台61−8と基板保持板61−1
との間は伸縮自在なベローズ61−4で覆われており、
ピストン・シリンダ61−3の伸縮により、該ピストン
・シリンダ61−3や玉軸受61−5の摺動部等で発生
するパーティクルが反応室51内に飛散するのを防止し
ている。また、ベローズ61−4の内部は回転軸61−
7の中空部を通して排気系に連通している。
【0033】上記構成の基板支持機構61において、図
示しない制御機構の制御によりピストン・シリンダ61
−3は伸縮制御され、基板12表面を直進してくる平行
粒子ビーム53の進行方向の垂直面に対してある角度で
傾斜した状態に保ち、回転軸61−7の回転により回転
する。また、制御機構は基板12の平行粒子ビーム53
の進行方向の垂直面に対する傾斜角度を0°或いは0°
に近い角度から徐々に大きくしながら埋め込みをするこ
とにより、図12に示すように埋め込みまでの時間を大
幅に低減できる。なお、反応室51内の圧力を第2カソ
ードと基板12の間隔が平行粒子ビーム53の粒子の平
均自由工程以内になるような圧力とすることにより、基
板12の表面に向かって無衝突で粒子が到達する。
【0034】また、上記制御機構は、基板12の表面に
形成された凹みの入口幅をA、深さをB、アスペクト比
をB/Aとし、成膜によるアスペクト比の変化に応じて
基板の傾斜角度θを常にθ=tan-1〔(A/B)×k
(但しkは定数)〕で表される角度に制御しながら埋め
込みをすることにより、図8に示すように、底からのみ
ではなく側面からも膜が成長するから、埋め込みまでの
時間を低減できる。
【0035】また、制御機構は基板の傾斜角度θを0<
θ<−tan-1(A/B)の所望の値にすることによ
り、図6に示すように凹みが溝状であった場合も、埋め
込みまでの時間を低減できる。
【0036】上記のように本発明に係る基板の成膜・埋
込方法の原理を前提にすれば、本発明の方法を利用でき
る装置としては、下記のものがある。 真空蒸着装置 イオンプレーティング装置 FAB成膜装置(中性の粒子を飛行させる装置) スパッタリング装置(コリメート、ロンズスロー) イオンビーム蒸着装置 蒸着・注入併用成膜装置
【0037】なお、上記の記述では、基板12の表面の
凹み内面に薄膜の被膜を形成するか、又は凹みの埋め込
みを行う場合について説明したが、それ以外にも表面に
外部粒子を注入したり、極表面の構成原子をミキシング
したりすることへの拡張応用もできる。したがって、上
記〜に以下の及びの装置も追加できる。
【0038】イオン・原子注入装置 ダイナミック又はスタティックミキシング装置
【0039】
【発明の効果】以上説明したように各請求項に記載の発
明によれば、下記のような優れた効果が得られる。
【0040】請求項1に記載の発明によれば、凹みの底
面のみでなく、側面からも膜を成長させることができ、
成膜性及び埋め込み性が向上するし、短時間の成膜、埋
め込みが可能となる。
【0041】請求項2に記載の発明によれば、基板の傾
斜角度は0°或いは0°に近い角度から徐々に大きくし
ながら成膜又は埋め込みを行うので、膜形成速度及び埋
め込み速度が向上する。
【0042】請求項3に記載の発明によれば、 成膜が
進むにつれてアスペクト比B/Aを変えずにあるいは次
第に小さくなるように基板の傾斜角度を変化させながら
成膜又は埋め込みを行うことにより、凹みの底部が厚く
成膜され、シームやボイドの発生しない埋め込みが可能
となる。
【0043】請求項4に記載の発明によれば、基板の傾
斜角度θをθ=0°以上且つθ=tan-1(A/B)以
下の所望の値にすることにより、凹みが溝状の場合、成
膜性及び埋め込み性が向上し、短時間の成膜、埋め込み
が可能となる。
【0044】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
乃至4に記載の発明を実施できる基板の成膜・埋込装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板表面に形成された凹み部の成膜過程を示す
図である。
【図2】本発明に係る基板の成膜・埋込方法を説明する
ための概念図である。
【図3】基板表面に形成された凹み部と照射される粒子
の状態を示す概念図である。
【図4】基板表面に形成された凹み部の全壁面に成膜で
きる状態を説明するための図である。
【図5】基板の傾斜角度と凹み部に形成される成膜の状
態を説明するための図である。
【図6】基板の凹みが溝状である場合の成膜を説明する
ための図である。
【図7】再スパッタが発生する場合の成膜状態を説明す
るための図である。
【図8】本発明に係る基板の成膜・埋込方法の成膜過程
を示す図である。
【図9】基板の傾斜角度と凹み部側壁成膜速度との関係
を示す図である。
【図10】半導体基板の断面構成例を示す図である。
【図11】基板凹み部に形成された膜の膜厚分布例を示
す図である。
【図12】本発明に係る基板の成膜・埋込方法の成膜過
程を示す図である。
【図13】本発明に係る基板の成膜・埋込装置の全体構
成例を示す図である。
【図14】本発明に係る基板の成膜・埋込装置の基板支
持機構の構成例を示す図である。
【符号の説明】
11 基板支持台 12 基板 13 粒子 14 凹み部 15 膜 17 溝 51 反応室 52 粒子ビーム発生源 53 平行粒子ビーム 54 ガス導入口 55 原料ガス 61 基板支持機構 62 回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/203 H01L 21/203 S (72)発明者 荒木 裕二 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 長坂 浩志 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 角谷 桃子 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 Fターム(参考) 4K029 AA29 BD01 CA01 CA03 CA05 CA09 CA15 JA02 JA05 4M104 BB04 DD34 DD36 DD37 DD39 HH13 5F103 AA02 AA06 AA08 BB35 BB38 DD28 HH07 PP11 RR10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に微細な凹みが形成された基板の表
    面に向かって平均して無衝突で長い距離直進する粒子を
    使用して成膜又は凹みを埋め込む基板の成膜・埋込方法
    であって、 前記基板を前記直進してくる粒子の進行方向の垂直面に
    対してある角度で傾斜した状態を保ち回転させながら成
    膜又は埋込みをすることを特徴とする基板の成膜・埋込
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板の成膜・埋込方法
    において、 前記基板の傾斜角度は0°或いは0°に近い角度から徐
    々に大きくしながら前記成膜又は埋め込みをすることを
    特徴とする基板の成膜・埋込方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の基板の成膜・埋込方法
    において、 前記基板の表面に形成された凹みの入口幅をA、深さを
    B、アスペクト比をB/Aとし、成膜が進むにつれて該
    アスペクト比B/Aを変えずにあるいは次第に小さくな
    るように前記基板の傾斜角度を変化させながら前記成膜
    又は埋め込みをすることを特徴とする基板の成膜・埋込
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2又は3に記載の基板の成
    膜・埋込方法において、 前記基板の表面に形成された凹みの入口幅をA、深さを
    B、アスペクト比をB/Aとし、前記基板の傾斜角度θ
    をθ=0°以上で且つθ=tan-1(A/B)以下の所
    望の値にすることを特徴とする基板の成膜・埋込方法。
  5. 【請求項5】 反応室内に表面に微細な凹みが形成され
    た基板を基板支持機構で支持し配置し、該基板に表面に
    粒子発生装置から平均して無衝突で長い距離直進する粒
    子を照射して成膜又は凹みを埋め込む基板の成膜・埋込
    装置であって、 前記基板支持機構は基板表面を前記直進してくる粒子の
    進行方向の垂直面に対してある傾斜角度で傾斜させ回転
    させる支持機構と、少なくとも前記傾斜角度を可変制御
    する制御機構を具備することを特徴とする基板の成膜・
    埋込装置。
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