JP2001337209A - 光路補正素子の製造方法 - Google Patents

光路補正素子の製造方法

Info

Publication number
JP2001337209A
JP2001337209A JP2000157144A JP2000157144A JP2001337209A JP 2001337209 A JP2001337209 A JP 2001337209A JP 2000157144 A JP2000157144 A JP 2000157144A JP 2000157144 A JP2000157144 A JP 2000157144A JP 2001337209 A JP2001337209 A JP 2001337209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated
temporary adhesive
laminate
forming
optical path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000157144A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Monma
哲 門馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Communication Equipment Co Ltd
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Communication Equipment Co Ltd filed Critical Toyo Communication Equipment Co Ltd
Priority to JP2000157144A priority Critical patent/JP2001337209A/ja
Publication of JP2001337209A publication Critical patent/JP2001337209A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 平板状ガラスを複数枚使用して光路補正素子
を製造する方法を用いて、楔形プリズムを2個接合した
形状の光学デバイス(光路補正素子)を生産性よく低コ
ストに、しかも微小寸法であっても効率よく量産するこ
とができる方法。 【解決手段】 平板状光学部材を形成する工程と、仮接
着積層体を形成する工程と、第1の積層分割体を形成す
る工程と、第1の積層分割体の両切断面を研磨する工程
と、平板状の第2の積層分割体を得る工程と、第2の積
層分割体の両切断面を研磨する工程と、第2の積層分割
体の下面全体に反射防止膜を形成してから、この第2の
積層分割体に含まれる複数の本接着面のうち、光路補正
素子の左右両端部に相当する本接着面を均一厚で切除す
るように切断すると共に、該第2の積層分割体を奥行き
方向へ所定のピッチで切断し、最後に仮接着面を剥離す
る工程と、から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光サーキュレータや
光スイッチ等の光学装置において光路補正素子として使
用される光学デバイスの製造方法の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図3に示した光学デバイス1は、光サー
キュレータや光スイッチにおいて光路補正素子として使
用されるものであり、2個の同形状の楔形プリズム2の
縦面2a(面積が広い方の縦面)同士を接合して対称形
状にし、更に頂部1Tを介して下向き傾斜した2つの上
面と、平坦な下面に夫々反射防止膜3、4を形成した構
成を備えている。光サーキュレータは光通信や光計測等
の分野において、伝送路を通る光を分離するための手段
であり、光スイッチは光路切替を行う手段である。図4
は特開平11−264954号公報に開示された光サー
キュレータの構成説明図であり、図3に示した光学デバ
イス1を光路補正素子として使用している。この光サー
キュレータは、偏波分離合成機能を有する第1の複屈折
素子10と、光路シフト機能を有する第2の複屈折素子
12と、偏波分離合成機能を有する第3の複屈折素子1
4とを間隔をあけて一列に配列し、これら複屈折素子間
にそれぞれファラデー素子16、22と、1/2波長板
18、20との組を挿入し、両端に夫々入出射部24、
26を設け、ファラデー素子に固定磁界を印加して45
度ファラデー回転子とする。一端の入出射部は、2芯フ
ェルール34と、共通のレンズ36と、該レンズからの
斜めの出射光を平行ビームにすると共に並行ビームをレ
ンズへの斜めの入射光にする光路補正素子38(光学デ
バイス1)により2ポート構成とし、他端の入射部は1
ポート構成若しくは前記と同様の2ポート構成としたも
のである。光路補正素子38は、平行ビームに対して傾
斜した2つの面(上面)38aを有したプリズムであ
り、同一形状の2個の楔形プリズムを対称的に接合する
等の手法によって製造される。光路補正素子38は例え
ば図5に示す様に2本のファイバ30、32を1個のフ
ェルールに納めた2芯フェルール34からの2本の出射
ビームがレンズ36を通過することによって斜め方向に
出射した場合に、これらの傾いたビームを平行に補正す
る。図6はこのような構成を備えた光学デバイス1を製
造する従来方法を示す図である。まず、図6(a)はガラ
ス等の透明材料を直方体状のブロック50に加工する工
程であり、続いて同図(b)においてブロック50の一面
を研磨し、同図(c)では(b)において研磨した面51を治
具52の傾斜面52a上に載置して固定した状態で反対
側面を水平面53に沿って研磨する。この結果、ブロッ
ク50は端面形状が楔形の長尺ブロック55となる。
(d)ではこのブロック55の両研磨面51、54に夫々
反射防止膜(AR)56、57を成膜し、成膜済楔形ブ
ロック体60を形成する。(e)ではこの成膜済楔形ブロ
ック体60を2個用い、両者の縦面58同志を接合一体
化して光学デバイス連結体61を構成する。更に、切断
線L1に沿って所定のピッチにて光学デバイス連結体6
1を切断することにより、(f)に示した如き個片の光学
デバイス1(光路補正素子38)を完成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この製造方法
は、直方体ブロック50を一本ずつ加工するため、量産
性の向上に限界があり、低コスト化が困難である。ま
た、楔形プリズムの寸法が数mm角程度の微小サイズで
ある場合には、直方体ブロック50に研磨を施したり、
成膜済楔形ブロック体60同志を接着する困難な作業が
必要となる為、生産性向上、低コスト化が更に困難であ
り、寸法精度を確保することも難しくなる。また、図3
に示した光路補正素子38は、楔形プリズム2を2個対
称に接合した構成を備えているが、製品としての信頼性
を考慮すれば、接合面2aが存在しない方が好ましいこ
とは明らかである。従って、理想的には図7に示した如
き接合面を有しないウェッジ型プリズム100を光路補
正素子として使用することが好ましい。このウェッジ型
プリズムは、頂部100Tを中心として夫々左右に所定
の傾斜角度θ(この例では、10°)だけ下向き傾斜し
た2つの上面101に夫々反射防止膜103を有し、平
坦な底面102には反射防止膜104を有している。図
8(a)乃至(g)は図7に示した接合面を有しないウェッジ
型プリズムの従来の製造工程を示す図であり、まず、図
8(a)はガラス等の透明材料を直方体状のブロック10
5に加工する工程であり、続いて(b)においてブロック
105の一面を研磨し、(c)では(b)において研磨した面
106を治具115の傾斜面115a上に載置して固定
した状態で反対側面108を水平面107に沿って研磨
する。(d)では(c)にて上面を切断されたブロック105
の向きを変えて治具の傾斜面115aに載置固定した状
態で、水平面107に沿って面108の半分の領域をを
研磨する。この結果、ブロック105は接合面を有しな
いブロック109となる。(e)ではこのブロック109
の底面と、上側の2面の傾斜面に夫々反射防止膜11
0、111を成膜する。(f)ではこの反射防止膜を成膜
されたブロック109を平行な複数の切断線に沿って所
定のピッチにて切断分割する。その結果、(g)に示した
接合面を有しないウェッジ型プリズム100を得ること
ができる。しかし、この製造方法は、直方体ブロック1
05を一本ずつ加工するため、量産性の向上に限界があ
り、低コスト化が困難である。また、ウェッジ型プリズ
ムの寸法が数mm角程度の微小サイズである場合には、
直方体ブロック105に研磨を施したり、切断する等の
困難な作業が必要となる為、生産性向上、低コスト化が
更に困難であり、寸法精度を確保することも難しくな
る。このようなブロック状のガラスを煩雑な研磨、研削
工程を経て加工していた従来の光学デバイスの製造方法
の不具合を改善した従来技術として、特許第26393
12号公報にはプリズムアッセンブリの製造方法が開示
されている。この製造方法は、プリズムの角度が45度
であることに着目したものであり、まず、複数の矩形ガ
ラス平板を、水平な面上に積層する際に45度に傾斜し
た板に沿って位置をずらすことによって階段状に位置ず
れを起こした積層体を形成し、各ガラス平板を接着剤に
より一体化してから、切断等を含む所要の手順を実施す
ることにより、最終的に所望形状のプリズムアッセンブ
リを製造する。しかし、この製造方法によって得られる
プリズムアッセンブリは、図3、図7に夫々示した光学
デバイスである光路補正素子とは形状、構造、用途が大
幅に異なっており、前記公報に記載された方法をそのま
ま用いることにより図3、図7に示した光路補正素子を
製造することは不可能である。
【0004】これに対して、本発明者は、この公報に記
載された、複数のガラス平板を積層した構造の積層体に
対して順次加工を加えることにより光学デバイスを製造
する方法を利用して図3、図7に夫々示した光路補正素
子を製造する新規な方法について想到するに至ったもの
である。即ち、本発明が解決しようとする課題は、平板
状ガラスを複数枚使用して光路補正素子を製造する方法
を用いて、楔形プリズム2を2個接合した形状の光学デ
バイス1、100(光路補正素子)を生産性よく低コス
トに、しかも微小寸法であっても効率よく量産すること
ができる光路補正素子の製造方法を提供することにあ
る。更に詳細には、本発明は、所定の成膜を施した複数
のガラス平板を、所要の積層順序で積層、仮接着した後
で、この積層体を所要の傾斜に沿って複数個に切断分割
するという工程を経る光学デバイスの製造工程によっ
て、2個の楔形プリズムを接合した形状の光路補正素子
を製造する方法を提供することにある。特に、新規な製
造方法を採用することによって、製品の歩留を高め、超
小型の光学デバイスを生産性よく製造することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の本発明は、2個の同形の楔形プリズムの
縦面同士を接合することによって、左右対称形状に構成
し、頂部を中心として所定の傾斜角度にて夫々下向きに
傾斜する2つの上面と、平坦な下面には夫々反射防止膜
が成膜されている接合面を有した光路補正素子の製造方
法において、平板状の板状透明材の少なくとも片面に反
射防止膜を形成することにより、矩形の平板状光学部材
を形成する工程と、積層面に前記反射防止膜が位置する
ように複数枚の前記平板状光学部材を同方向に向けて、
整列状態となるように積層し、或は各平板状光学部材の
端縁間を結ぶ直線が所定の傾斜角度となるように各平板
状光学部材の面方向位置を順次ずらして積層し、仮接着
することにより仮接着積層体を形成する工程と、前記仮
接着積層体をその上下面と所定の傾斜角度もった所定ピ
ッチの複数の平行な切断線に沿って切断して複数の第1
の積層分割体を形成する工程と、該各第1の積層分割体
の両切断面を研磨する工程と、前記各第1の積層分割体
を、夫々が有する前記反射防止膜の端縁同士がジグザグ
状に接続されるように積層し、積層面を本接着して積層
体を形成する工程と、該積層体を、その上下面と直交す
る切断線に沿って所定のピッチにて切断分割し、平板状
の第2の積層分割体を得る工程と、前記第2の積層分割
体の両切断面を研磨する工程と、前記第2の積層分割体
の下面全体に反射防止膜を形成してから、この第2の積
層分割体に含まれる複数の本接着面のうち、前記光路補
正素子の左右両端部に相当する本接着面を均一厚で切除
するように切断すると共に、該第2の積層分割体を奥行
き方向へ所定のピッチで切断し、最後に仮接着面を剥離
する工程と、から成ることを特徴とする。
【0006】請求項2の本発明は、2個の同形の楔形プ
リズムの縦面同士を接合することによって、左右対称形
状に構成し、頂部を中心として所定の傾斜角度にて夫々
下向きに傾斜する2つの上面と、平坦な下面には夫々反
射防止膜が成膜されている接合面を有した光路補正素子
の製造方法において、平板状の板状透明材の少なくとも
片面に反射防止膜を形成することにより、矩形の平板状
光学部材を形成する工程と、積層面に前記反射防止膜が
位置するように複数枚の前記平板状光学部材を同方向に
向けて、整列状態となるように積層し、或は各平板状光
学部材の端縁間を結ぶ直線が所定の傾斜角度となるよう
に各平板状光学部材の面方向位置を順次ずらして積層
し、仮接着することにより仮接着積層体を形成する工程
と、前記仮接着積層体をその上下面と所定の傾斜角度も
った所定ピッチの複数の平行な切断線に沿って切断して
複数の第1の積層分割体を形成する工程と、該各第1の
積層分割体の両切断面を研磨する工程と、前記各第1の
積層分割体を、夫々が有する前記反射防止膜の端縁同士
がジグザグ状に接続されるように積層し、隣接する各積
層面に対して順次交互に本接着、仮接着を施すことによ
り積層体を形成する工程と、該積層体を、その上下面と
直交する切断線に沿って所定のピッチにて切断分割し、
平板状の第2の積層分割体を得る工程と、前記第2の積
層分割体の両切断面を研磨する工程と、前記第2の積層
分割体の下面全体に反射防止膜を形成してから、該第2
の積層分割体を奥行き方向へ所定のピッチで切断し、最
後に各仮接着面を剥離する工程と、から成ることを特徴
とする。請求項3の本発明は、前記仮接着積層体を形成
する工程では、前記積層面に前記反射防止膜が位置する
ように前記平板状光学部材を複数枚同方向に積層してか
ら、最上部或は最下部に位置する平板状光学部材の反射
防止膜に前記平板状の板状透明材を積層し仮接着するこ
とにより仮接着積層体を形成することを特徴とする。請
求項4の本発明は、前記仮接着積層体を形成する工程に
おいて、少なくとも一枚の前記平板状の板状透明材を間
に挟んで、複数の平板状光学部材を複数枚積層すること
により、積層面に前記反射防止膜が位置するように構成
したことを特徴とする。
【0007】請求項5の本発明は、2個の同形の楔形プ
リズムの縦面同士を接合面なく一体化した左右対称形状
の構成を有し、頂部を中心として所定の傾斜角度にて夫
々下向きに傾斜する2つの上面と、平坦な下面には夫々
反射防止膜が成膜されている接合面を有しない光路補正
素子の製造方法において、平板状の板状透明材の少なく
とも片面に第1の反射防止膜を形成することにより、矩
形の平板状光学部材を形成する工程と、各積層面に前記
第1の反射防止膜が位置するように前記複数枚の平板状
光学部材を同方向に向けて、整列状態となるように積層
し、或は各平板状光学部材の端縁間を結ぶ直線が所定の
傾斜角度となるように各平板状光学部材の面方向位置を
順次ずらして積層し、第1の仮接着剤により仮接着する
ことにより第1の仮接着積層体を形成する工程と、前記
仮接着積層体をその上下面と所定の傾斜角度もった所定
ピッチの複数の平行な切断線に沿って切断して複数の第
1の積層分割体を形成する工程と、前記各第1の積層分
割体を、夫々の端縁を結ぶ直線が、切断面に対して前記
所定の傾斜角度を有するように位置をずらして積層し、
各積層面を第1の仮接着剤とは異種の第2の仮接着剤に
より仮接着して第2の仮接着積層体を形成する工程と、
該第2の仮接着積層体を前記端縁に沿った直線と平行
で、しかも各第2の仮積層体内の仮接着面の下端部と交
差する切断線に沿って所定のピッチにて切断して複数の
平板状の第2の積層分割体を形成する工程と、各第2の
積層分割体の上面と下面を各面に平行な線に沿って夫々
研磨し、下面側に位置する上向き傾斜した第1の仮接着
剤面の下半分を除去する工程と、前記第2の積層分割体
の下面全体に対して第2の反射防止膜を塗布する工程
と、前記第2の積層分割体の下面に残された前記第1の
反射分離膜に対して前記第1の仮接着剤を介して接着さ
れた三角形状の透明材料片を、該第2の仮接着剤を剥離
することにより除去する工程と、前記第2の積層分割体
を整列状態で積層し、各積層面を第3の仮接着剤により
接着することにより第3の仮接着積層体を形成する工程
と、該第3の仮接着積層体中に含まれる第2の仮接着剤
を剥離して平板状の第3の積層分割体を複数個得る工程
と、一つの第3の積層分割体が有する第1の反射防止膜
の端縁が、隣接する他の第3の積層分割体が有する第の
2反射防止膜の端縁と接触するように前記第3の積層分
割体を複数積層積層し、第4の仮接着剤により仮接着し
て第4の仮接着積層体を形成する工程と、前記第4の仮
接着積層体を、その上下面と直交する切断線に沿って所
定のピッチにて切断し、平板状の第4の積層分割体を形
成する工程と、前記第4の積層分割体の表裏両面を研磨
し、研磨面に第3の反射防止膜を成膜する工程と、前記
第4の積層分割体を構成する第3及び第4仮接着剤を全
て剥離して棒状の光路補正素子連結体を複数得る工程
と、前記光路補正素子連結体を所定の長さに分割するこ
とにより、光路補正素子の個片を得る工程と、から成る
ことを特徴とする。
【0008】請求項6の本発明は、前記第1の仮接着積
層体を形成する工程では、前記積層面に前記第1の反射
防止膜が位置するように前記平板状光学部材を複数枚同
方向に積層してから、最上部或は最下部に位置する平板
状光学部材の第1の反射防止膜に前記平板状の板状透明
材を積層し仮接着することにより仮接着積層体を形成す
ることを特徴とする。請求項7の本発明は、前記第1の
仮接着積層体を形成する工程において、少なくとも一枚
の前記平板状の板状透明材を間に挟んで、複数の平板状
光学部材を複数枚積層することにより、積層面に前記第
1の反射防止膜が位置するように構成したことを特徴と
する請求項5記載の光路補正素子の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した形態
例により詳細に説明する。図1(a)乃至(g)は光学デバイ
スの一例としての光路補正素子の製造方法(第1の実施
形態)を説明する為の工程図である。この製造方法によ
り製造される光路補正素子は、図3に示した接合面を備
えた光路補正素子である。本発明は、図3に示した如
く、2個の楔形プリズム2を広面積の縦面2a同士を接
合することによって、左右対称形状に構成したものであ
り、所要角度を有した頂部1Tを中心として所定の傾斜
角度θにて夫々下向きに傾斜する2つの上面1aと、平
坦な下面1bには夫々反射防止膜3、4が成膜されてい
る。この光路補正素子の頂部1Tの角度が160°とな
るように2つの上面の傾斜角度θは10°に設定されて
いるが、これは一例である。
【0010】図1(a)は本発明の製造方法に使用する板
ガラスの構成を示す正面図であり、この板ガラス(板状
透明材)71は、均一厚みの矩形状ガラス板である。こ
の板ガラス71の一方の面(予め鏡面研磨されている)
に対して、反射防止膜(AR)72を均一膜厚で形成す
ることによりガラス平板(平板状光学部材)70を形成
する。本発明方法では、図1(b)以降の工程において全
く同一構成を備えたガラス平板70を複数枚使用する。
図1(b)は仮接着積層体形成工程及び切断工程であり、
図示しない治具を用いる等してガラス平板(平板状光学
部材)70を整列状態で積層、仮接着する状態を示して
いる。この際、あるガラス平板70の片面に設けた反射
防止膜72が隣接する他のガラス平板70の非反射防止
膜面と接触するように積層、仮接着する。図示した例で
は、反射防止膜72を備えたガラス平板70の他に反射
防止膜を備えない板ガラス71を用意し、ガラス平板7
0を同一方向へ向けて(図の例では反射防止膜側を上向
きにして)順次積層、仮接着し、最上部にのみ板ガラス
71を積層、仮接着している。或は、同一構成のガラス
平板70のみを複数枚同一方向に向けて積層し、最上面
或は最下面に反射防止膜72を有した状態の仮接着積層
体75を形成してもよい。或は、複数枚のガラス平板7
0の間に少なくとも一枚の板ガラス71を積層して、図
1(b)に示した仮接着積層体75を形成してもよい。な
お、以下の説明では、同一構成のガラス平板70を複数
枚用い、最上部に位置する反射防止膜72上に板ガラス
71を積層した例について説明する。(b)のように積
層、仮接着することにより仮接着積層体75が形成され
る。各ガラス平板70同士の接触面には予めパラフィン
等の剥離可能な仮接着剤76を塗布しておき、各ガラス
平板70同士を仮接着状態にする。このように複数のガ
ラス平板70を積層することにより、製造歩留を向上す
ることができる。更に、(b)に示すように、図3に示し
た完成品としての光路補正素子1の上面の傾斜角度θ
(10°)に合わせて、仮接着積層体75をその上面に
対して80°(90°−10°)の傾斜角度θ1を有し
た複数の切断線(面)L2に沿ってワイヤーソー等の切
断手段によって所定のピッチにて切断する。この切断工
程の結果、第1の積層分割体80が複数個得られる。第
1の積層分割体80は、仮接着剤面76と平行な2つの
外側端面77に反射防止膜を有していない平板である。
なお、本発明の仮接着積層体75の形成工程は、複数枚
のガラス平板70(或は必要に応じて板ガラス71)を
図1(b)のように整列状態で積層するばかりでなく、各
ガラス平板70(或は板ガラス71)の端縁間を結ぶ直
線が傾斜角度θ1を有するように階段状に位置をずらし
て積層し、仮接着してもよい。この場合も切断線L2の
傾斜角度θ1は図示した例と同様である。このように各
ガラス平板70の位置を面方向にずらして階段状の構成
とすれば、切断時に材料の無駄を低減することができ
る。
【0011】(c)は第1の積層分割体80の表裏両面を
研磨する工程であり、(b)の切断工程において切断され
た表裏両面(切断面)を互いに平行な線L3、L3に沿
って夫々鏡面研磨する。次に、(d)において表裏両面に
鏡面研磨を受けた複数の第1の積層分割体80を、内部
の各反射防止膜72同士がジグザグ状に接続されるよう
に積層し、積層面(本接着剤面)86を本接着して積層
体85を構成する。つまり、上下位置関係で隣接し合う
各第1の積層分割体80内の反射防止膜72の端縁同士
が連結した状態となるように積層し、本接着する。更
に、(d)において積層体85の上下面と直交する切断線
L4に沿って所定のピッチにて切断分割し、平板状の第
2の積層分割体90を得る。この切断線L4の位置は、
ジグザグ状に連なって上下方向へ延びる反射防止膜72
同士の中間位置に設定する。(e)は第2の積層分割体9
0の切断面を研磨する工程であり、(d)の切断工程にて
切断された表裏両面を互いに平行な切断面線L5に沿っ
て夫々鏡面研磨する。続いて、(f)の反射防止膜形成及
び最終切断工程においては、第2の積層分割体90の下
面全体に反射防止膜91を形成してから、この第2の積
層分割体90を上下面と直交する切断線L6に沿って等
間隔切断すると共に、切断線L7に沿って切断分割す
る。この第2の積層分割体90は、本接着剤面86が所
定間隔で平行配置された構成となっている為、最終的に
得ようとする光路補正素子の中央部に位置する本接着剤
面86(図3の縦面2aに相当する)を除いた他の本接
着剤面及び左右両端の面を切断線L7に沿って切断除去
してから、反射防止膜72に沿った仮接着剤76を剥離
することによって、(g)に示した光路補正素子を得るこ
とができる。仮接着剤面はパラフィン等の仮接着剤によ
って形成されているので、切断線L6、L7にて切断し
た小ブロックを例えばホットプレート上に載置して加熱
することにより、パラフィンを溶解させて、(g)に示し
た個々の光路補正素子を得ることができる。なお、工程
(d)において、第1の積層分割体80間の接合面を全て
本接着するのではなく、最終製品としての光路補正素子
の中央の接合面(図3の縦面2aに相当する)に相当す
る接合面86aのみを本接着し、他の接合面86bを仮
接着とすれば、工程(f)において切断線L7にて切断す
る必要がなくなり、工程が簡素化し、生産性を高めるこ
とができる。
【0012】次に、図2(a)乃至(k)は光学デバイスの一
例としての光路補正素子の製造方法(第2の実施形態)
を説明する為の工程図である。この製造方法により製造
される光路補正素子は、図7に示した接合面を有しない
光路補正素子100である。図7に示した光学デバイス
100は、2個の同形の楔形プリズムの縦面同士を接合
面なく左右対称形状に一体化した接合面を有しない光路
補正素子100であり、所要角度の頂部100Tを中心
として左右に所要傾斜角度θだけ下向き傾斜した2つの
上面101と、平坦な下面102には夫々反射防止膜1
03、104が成膜されている。この光路補正素子の頂
部角度が160°となるように2つの上面101の各傾
斜角度θは10°に設定されているが、これは一例であ
る。図2(a)は本発明の製造方法に使用する板ガラスの
構成を示す正面図であり、この板ガラス(板状透明材)
121は、均一厚みの矩形状ガラス板である。この板ガ
ラス121の一方の面(予め鏡面研磨されている)に対
して、第1の反射防止膜(AR)122を均一膜厚で形
成することによりガラス平板(平板状光学部材)120
を形成する。本発明方法では、図2(b)以降の工程にお
いて全く同一構成を備えたガラス平板120を複数枚使
用する。図2(b)は仮接着積層体形成工程及び切断工程
であり、図示しない治具を用いる等してガラス平板(平
板状光学部材)120を整列状態で積層、仮接着する状
態を示している。この際、あるガラス平板120の片面
に設けた第1の反射防止膜122が隣接する他のガラス
平板120の非反射防止膜面と接触するように積層し、
熱軟化タイプの第1の仮接着剤126により仮接着す
る。図示した例では、第1の反射防止膜122を備えた
ガラス平板120の他に反射防止膜を備えない板ガラス
121を用意し、ガラス平板120を同一方向へ向けて
(図の例では、第2の反射防止膜側を上向きにして)順
次積層、仮接着し、最上部にのみ板ガラス121を積
層、仮接着している。或は、同一構成のガラス平板12
0のみを複数枚同一方向に向けて積層し、最上面、或は
最下面に反射防止膜72を有した状態の第1の仮接着積
層体125を形成してもよい。或は、複数枚のガラス平
板120の間に少なくとも一枚の反射防止膜を備えない
板ガラス121を介在させて、図2(b)に示した第1の
仮接着積層体125を形成してもよい。なお、以下の説
明では、同一構成のガラス平板120を複数枚用い、最
上部に位置する第1の反射防止膜125上に板ガラス1
21を積層した例について説明する。
【0013】図2(b)のように積層、仮接着することに
より第1の仮接着積層体125が形成される。各ガラス
平板120同士の接触面には予めパラフィン等の熱軟化
タイプ仮接着剤(第1の仮接着剤)126を塗布してお
き、各ガラス平板120同士を仮接着状態にする。この
ように複数のガラス平板120を積層することにより、
製造歩留を向上することができる。更に、(b)に示すよ
うに、図7に示した完成品としての光路補正素子100
の上面の傾斜角度θである10°に合わせて、第1の仮
接着積層体125をその上面に対して80°(90°−
10°)の傾斜角度を有した複数の切断線L8に沿って
ワイヤーソー等の切断手段によって所定のピッチにて切
断する。この切断工程の結果、第1の積層分割体130
が複数個得られる。第1の積層分割体130は、第1の
仮接着剤面126と平行な2つの外側端面127に反射
防止膜を有していない平板である。なお、本発明の仮接
着積層体125の形成工程は、複数枚のガラス平板12
0(或は必要に応じて板ガラス121)を図2(b)のよ
うに整列状態で積層するばかりでなく、各ガラス平板1
20(或は板ガラス121)の端縁間を結ぶ直線が傾斜
角度θ1を有するように階段状に位置をずらして積層
し、仮接着してもよい。この場合も切断線L2の傾斜角
度θ1は図示した例と同様である。このように各ガラス
平板120の位置を面方向にずらして階段状の構成とす
れば、切断時に材料の無駄を低減することができる。
【0014】次に、図2(c)において複数の第1の積層
分割体130を、端縁角部間を結んだ直線L9と上面と
の間の角度θ1が90°−θ(10°)=80°となる
ように位置をずらして積層して第2の仮接着積層体13
2を形成した後で積層面を第1の仮接着剤とは異種の第
2の仮接着剤により仮接着し、直線L9と平行な切断線
L10に沿って所定のピッチにて切断する。第1の積層
分割体130同士を第2の仮接着剤面131にて仮接着
する際には、例えばUV軟化タイプの仮接着剤を用い
る。切断線L10は、図示のように各第1の積層分割体
130内の第1の仮接着剤面126の下端縁126a間
を結ぶ直線とする。切断線L10に沿って切断すること
により、複数の第2の積層分割体135が形成される。
次に、(d)において各第2の積層分割体135の上面1
35aと下面135bを各面に平行な線L11、L12
に沿って夫々研磨する。第1の仮接着剤面126(第1
の反射防止膜122)を有した下面側を研磨する際に
は、右上向きに傾斜した個々の第1の仮接着剤面126
の下半分が除去されるように研磨する。即ち、(d)右側
の要部拡大図に示すように第1の仮接着面の高さtの1
/2の高さ位置まで研磨する。続いて、(e)において線
L12に沿って研磨した第2の積層分割体135の下面
全体に対して第2の反射防止膜140を塗布する。続く
(f)では、(e)において下面に第2の反射防止膜140を
塗布された第2の積層分割体135を加熱して第1の仮
接着剤面126を剥離して三角形状のガラス片(透明材
料片)141を除去する。この結果、下面に第1の反射
防止膜122、第2の反射防止膜140を備えた平板状
の第2の積層分割体135を得る。この第2の積層分割
体135の下面に位置する第1の反射防止膜122、第
2の反射防止膜140は、図7に示した完成品としての
光路補正素子100の2つの上面に夫々形成された反射
防止膜103に相当する。(g)では、この第2の積層分
割体135を整列状態で積層して第3の仮接着積層体1
45を形成するが、積層面はパラフィン等の適当な第3
の仮接着剤146にて仮接着する。そして、この第3の
仮接着積層体145内では、上下方向に延びる個々の第
2の仮接着剤面131が直線状に連続している。この第
2の仮接着剤面131は、UV軟化タイプの仮接着剤に
て接着されているため、UVを照射してこれを軟化さ
せ、第2の仮接着剤面131に沿った分割線L13にて
分割し、平板状の第3の積層分割体150を複数個得
る。
【0015】(h)では、(g)にて得られた第3の積層分割
体150を図示のように積層し、積層面を第4の仮接着
剤152により仮接着することにより第4の仮接着積層
体151を形成する。この積層状態は、(g)に示した第
3の仮接着積層体145中に含まれる一つの第3の積層
分割体150の一つの角部150aが、隣接する他の第
3の積層分割体150の他の角部150bと一致するよ
うに分割線L13に沿って両者を相対的に僅かにスライ
ドさせることによって得られる。各第3の積層分割体1
50間の積層面はパラフィン等の適当な第4の仮接着剤
152により仮接着する。この第4の仮接着積層体15
1内では、一つの第3の積層分割体が有する第1の反射
防止膜122の端縁150aが、隣接する他の第3の積
層分割体が有する第の2反射防止膜140の端縁150
bと接触するように積層し、第4の仮接着剤152によ
り仮接着されている。端縁同士が接触した第1の反射防
止膜122と第の2反射防止膜140が形成する角度
は、図7に示した光路補正素子100の頂部の角度即ち
160°となっている。更に、(h)においては、第2の
仮接着剤面131及び反射防止膜122、140と干渉
しない位置にあって、第4の仮接着積層体151の上下
面と直交する切断線L14に沿って所定のピッチにて切
断し、平板状の第4の積層分割体155を形成する。
(i)では、この第4の積層分割体155の表裏両面を研
磨し、(j)では一方の研磨面に第3の反射防止膜160
を成膜する。(k)では、(j)において第3の反射防止膜1
60を形成した第4の積層分割体155を構成する仮接
着剤146、152を全て剥離して棒状の光路補正素子
連結体165を複数得る。この棒状の光路補正素子連結
体165をその長手方向に沿って所定の長さに分割する
ことにより、図7に示した個片としての光路補正素子1
00を得ることができる。以上のように図2に示した製
造方法によれば、図7に示した接合面を有しない光路補
正素子を、平板状のガラス板を用いた製造方法により生
産性よく製造でき、しかも個片の寸法が数mm角程度の
微小サイズであっても、精度、及び歩留良く量産するこ
とができる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明では、平板状ガラス
を複数枚使用して光路補正素子を製造する方法を用い
て、楔形プリズムを2個接合した形状の光学デバイス
(光路補正素子)を生産性よく低コストに、しかも微小
寸法であっても効率よく量産することができる。更に詳
細には、本発明は、所定の成膜を施した複数のガラス平
板を、所要の積層順序で積層、仮接着した後で、この積
層体を所要の傾斜に沿って複数個に切断分割するという
工程を経る光学デバイスの製造工程によって、2個の楔
形プリズムを接合した形状の光路補正素子を製造する方
法を提供することができるので、製品の歩留を高め、超
小型の光学デバイスを生産性よく製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(g)は光学デバイスの一例としての光路
補正素子の製造方法(第1の実施形態)を説明する為の
工程図。
【図2】(a)乃至(k)は光学デバイスの一例としての光路
補正素子の製造方法(第2の実施形態)を説明する為の
工程図。
【図3】接合面を有する光路補正素子の一例の構成説明
図。
【図4】光路補正素子の用途例を説明する図。
【図5】光路補正素子の用途例を説明する図。
【図6】(a)乃至(f)は図4の光路補正素子の従来の製造
方法を説明する図。
【図7】接合面を有しない光路補正素子の構成説明図。
【図8】(a)乃至(g)は図7の光路補正素子の従来の製造
手順を説明する図。
【符号の説明】
1 光路補正素子、1a 上面、1b 底面、1T 頂
部、2 楔形プリズム、2a 縦面,3、4 反射防止
膜、70 ガラス平板(平板状光学部材)、71板ガラ
ス(板状透明材)、72 反射防止膜、75 仮接着積
層体、76 仮接着剤、80 第1の積層分割体、85
積層体、86 積層面(本接着剤面)、86a,86
b 接合面、90 第2の積層分割体、91 反射防止
膜、10 光路補正素子、101 上面、102 下
面、103、104 反射防止膜、120 ガラス平板
(平板状光学部材)、121 板ガラス(板状透明
材)、122 第1の反射防止膜(AR)、125 第
1の仮接着積層体、126第1の仮接着剤、130 第
1の積層分割体、131 第2の仮接着剤面、135
第2の積層分割体、140 第2の反射防止膜、141
ガラス片(透明材料片)、145 第3の仮接着積層
体、150 第3の積層分割体、151 第4の仮接着
積層体、152 第4の仮接着剤、155 第4の積層
分割体、160 第3の反射防止膜、165 光路補正
素子連結体。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個の同形の楔形プリズムの縦面同士を
    接合することによって、左右対称形状に構成し、頂部を
    中心として所定の傾斜角度にて夫々下向きに傾斜する2
    つの上面と、平坦な下面には夫々反射防止膜が成膜され
    ている接合面を有した光路補正素子の製造方法におい
    て、 平板状の板状透明材の少なくとも片面に反射防止膜を形
    成することにより、矩形の平板状光学部材を形成する工
    程と、 積層面に前記反射防止膜が位置するように複数枚の前記
    平板状光学部材を同方向に向けて、整列状態となるよう
    に積層し、或は各平板状光学部材の端縁間を結ぶ直線が
    所定の傾斜角度となるように各平板状光学部材の面方向
    位置を順次ずらして積層し、仮接着することにより仮接
    着積層体を形成する工程と、 前記仮接着積層体をその上下面と所定の傾斜角度もった
    所定ピッチの複数の平行な切断線に沿って切断して複数
    の第1の積層分割体を形成する工程と、 該各第1の積層分割体の両切断面を研磨する工程と、 前記各第1の積層分割体を、夫々が有する前記反射防止
    膜の端縁同士がジグザグ状に接続されるように積層し、
    積層面を本接着して積層体を形成する工程と、 該積層体を、その上下面と直交する切断線に沿って所定
    のピッチにて切断分割し、平板状の第2の積層分割体を
    得る工程と、 前記第2の積層分割体の両切断面を研磨する工程と、 前記第2の積層分割体の下面全体に反射防止膜を形成し
    てから、この第2の積層分割体に含まれる複数の本接着
    面のうち、前記光路補正素子の左右両端部に相当する本
    接着面を均一厚で切除するように切断すると共に、該第
    2の積層分割体を奥行き方向へ所定のピッチで切断し、
    最後に仮接着面を剥離する工程と、 から成ることを特徴とする光路補正素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 2個の同形の楔形プリズムの縦面同士を
    接合することによって、左右対称形状に構成し、頂部を
    中心として所定の傾斜角度にて夫々下向きに傾斜する2
    つの上面と、平坦な下面には夫々反射防止膜が成膜され
    ている接合面を有した光路補正素子の製造方法におい
    て、 平板状の板状透明材の少なくとも片面に反射防止膜を形
    成することにより、矩形の平板状光学部材を形成する工
    程と、 積層面に前記反射防止膜が位置するように複数枚の前記
    平板状光学部材を同方向に向けて、整列状態となるよう
    に積層し、或は各平板状光学部材の端縁間を結ぶ直線が
    所定の傾斜角度となるように各平板状光学部材の面方向
    位置を順次ずらして積層し、仮接着することにより仮接
    着積層体を形成する工程と、 前記仮接着積層体をその上下面と所定の傾斜角度もった
    所定ピッチの複数の平行な切断線に沿って切断して複数
    の第1の積層分割体を形成する工程と、 該各第1の積層分割体の両切断面を研磨する工程と、 前記各第1の積層分割体を、夫々が有する前記反射防止
    膜の端縁同士がジグザグ状に接続されるように積層し、
    隣接する各積層面に対して順次交互に本接着、仮接着を
    施すことにより積層体を形成する工程と、 該積層体を、その上下面と直交する切断線に沿って所定
    のピッチにて切断分割し、平板状の第2の積層分割体を
    得る工程と、 前記第2の積層分割体の両切断面を研磨する工程と、 前記第2の積層分割体の下面全体に反射防止膜を形成し
    てから、該第2の積層分割体を奥行き方向へ所定のピッ
    チで切断し、最後に各仮接着面を剥離する工程と、 から成ることを特徴とする光路補正素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記仮接着積層体を形成する工程では、
    前記積層面に前記反射防止膜が位置するように前記平板
    状光学部材を複数枚同方向に積層してから、最上部或は
    最下部に位置する平板状光学部材の反射防止膜に前記平
    板状の板状透明材を積層し仮接着することにより仮接着
    積層体を形成することを特徴とする請求項1又は2記載
    の光路補正素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記仮接着積層体を形成する工程におい
    て、少なくとも一枚の前記平板状の板状透明材を間に挟
    んで、複数の平板状光学部材を複数枚積層することによ
    り、積層面に前記反射防止膜が位置するように構成した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の光路補正素子の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 2個の同形の楔形プリズムの縦面同士を
    接合面なく一体化した左右対称形状の構成を有し、頂部
    を中心として所定の傾斜角度にて夫々下向きに傾斜する
    2つの上面と、平坦な下面には夫々反射防止膜が成膜さ
    れている接合面を有しない光路補正素子の製造方法にお
    いて、 平板状の板状透明材の少なくとも片面に第1の反射防止
    膜を形成することにより、矩形の平板状光学部材を形成
    する工程と、 各積層面に前記第1の反射防止膜が位置するように前記
    複数枚の平板状光学部材を同方向に向けて、整列状態と
    なるように積層し、或は各平板状光学部材の端縁間を結
    ぶ直線が所定の傾斜角度となるように各平板状光学部材
    の面方向位置を順次ずらして積層し、第1の仮接着剤に
    より仮接着することにより第1の仮接着積層体を形成す
    る工程と、 前記仮接着積層体をその上下面と所定の傾斜角度もった
    所定ピッチの複数の平行な切断線に沿って切断して複数
    の第1の積層分割体を形成する工程と、 前記各第1の積層分割体を、夫々の端縁を結ぶ直線が、
    切断面に対して前記所定の傾斜角度を有するように位置
    をずらして積層し、各積層面を第1の仮接着剤とは異種
    の第2の仮接着剤により仮接着して第2の仮接着積層体
    を形成する工程と、 該第2の仮接着積層体を前記端縁に沿った直線と平行
    で、しかも各第2の仮積層体内の仮接着面の下端部と交
    差する切断線に沿って所定のピッチにて切断して複数の
    平板状の第2の積層分割体を形成する工程と、 各第2の積層分割体の上面と下面を各面に平行な線に沿
    って夫々研磨し、下面側に位置する上向き傾斜した第1
    の仮接着剤面の下半分を除去する工程と、 前記第2の積層分割体の下面全体に対して第2の反射防
    止膜を塗布する工程と、 前記第2の積層分割体の下面に残された前記第1の反射
    分離膜に対して前記第1の仮接着剤を介して接着された
    三角形状の透明材料片を、該第2の仮接着剤を剥離する
    ことにより除去する工程と、 前記第2の積層分割体を整列状態で積層し、各積層面を
    第3の仮接着剤により接着することにより第3の仮接着
    積層体を形成する工程と、 該第3の仮接着積層体中に含まれる第2の仮接着剤を剥
    離して平板状の第3の積層分割体を複数個得る工程と、 一つの第3の積層分割体が有する第1の反射防止膜の端
    縁が、隣接する他の第3の積層分割体が有する第の2反
    射防止膜の端縁と接触するように前記第3の積層分割体
    を複数積層積層し、第4の仮接着剤により仮接着して第
    4の仮接着積層体を形成する工程と、 前記第4の仮接着積層体を、その上下面と直交する切断
    線に沿って所定のピッチにて切断し、平板状の第4の積
    層分割体を形成する工程と、 前記第4の積層分割体の表裏両面を研磨し、研磨面に第
    3の反射防止膜を成膜する工程と、 前記第4の積層分割体を構成する第3及び第4仮接着剤
    を全て剥離して棒状の光路補正素子連結体を複数得る工
    程と、 前記光路補正素子連結体を所定の長さに分割することに
    より、光路補正素子の個片を得る工程と、 から成ることを特徴とする光路補正素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の仮接着積層体を形成する工程
    では、前記積層面に前記第1の反射防止膜が位置するよ
    うに前記平板状光学部材を複数枚同方向に積層してか
    ら、最上部或は最下部に位置する平板状光学部材の第1
    の反射防止膜に前記平板状の板状透明材を積層し仮接着
    することにより仮接着積層体を形成することを特徴とす
    る請求項5記載の光路補正素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の仮接着積層体を形成する工程
    において、少なくとも一枚の前記平板状の板状透明材を
    間に挟んで、複数の平板状光学部材を複数枚積層するこ
    とにより、積層面に前記第1の反射防止膜が位置するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項5記載の光路補正
    素子の製造方法。
JP2000157144A 2000-05-26 2000-05-26 光路補正素子の製造方法 Pending JP2001337209A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000157144A JP2001337209A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 光路補正素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000157144A JP2001337209A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 光路補正素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001337209A true JP2001337209A (ja) 2001-12-07

Family

ID=18661828

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000157144A Pending JP2001337209A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 光路補正素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001337209A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100419470C (zh) * 2005-07-27 2008-09-17 富士能佐野株式会社 粘接剂的剥离方法、光学元件的制造方法、棱镜的制造方法以及用该制造方法制造的棱镜

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100419470C (zh) * 2005-07-27 2008-09-17 富士能佐野株式会社 粘接剂的剥离方法、光学元件的制造方法、棱镜的制造方法以及用该制造方法制造的棱镜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4006855B2 (ja) 光学デバイスの製造方法
JP2000143264A5 (ja)
WO2017043456A1 (ja) 光制御パネルの製造方法、光制御パネル、光学結像装置、及び、空中映像形成システム
TWI304137B (ja)
WO2006090646A1 (ja) 光学ガラスの製造方法,偏光変換素子の製造方法及び偏光変換素子
JP2008158144A (ja) クロスプリズムの製造方法
JP2007249129A (ja) 波長分離素子、波長分離素子の製造方法及び光モジュール
JP2008145482A (ja) 直角三角プリズムの製造方法
JP2001337209A (ja) 光路補正素子の製造方法
JP2000199810A (ja) 光学デバイスの製造方法
JP4449168B2 (ja) 光学デバイスの製造方法
US20030214716A1 (en) Reflecting light polarizer made of coated non-linear surfaces
JP4655659B2 (ja) 光学素子の製造方法
JP2000241610A (ja) 光学プリズムの製造方法
JPH0566303A (ja) 偏光分離プリズムの製造方法
JPH0588019A (ja) 偏光分離プリズムの製造方法
JP2000147222A (ja) ウォラストンプリズムの製造方法
JP2003057417A (ja) 光学デバイス、及びその製造方法
JP5282265B2 (ja) 光学素子の製造方法
JP3499717B2 (ja) 合成コランダムの接合方法及び合成コランダムセルの製造方法
JP2005315916A (ja) クロスプリズムの製造方法
JP5617848B2 (ja) 光学素子の製造方法及びその製造方法に用いる治具
JP2006084861A (ja) 光学デバイスの製造方法、及び光学デバイス
JP4577450B2 (ja) 光学デバイス及び光ピックアップ
JP2022072280A (ja) 光学結像装置に用いる光反射素子の製造方法