JP2001336616A - 鉄道車両用歯車装置 - Google Patents

鉄道車両用歯車装置

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JP2001336616A
JP2001336616A JP2000156397A JP2000156397A JP2001336616A JP 2001336616 A JP2001336616 A JP 2001336616A JP 2000156397 A JP2000156397 A JP 2000156397A JP 2000156397 A JP2000156397 A JP 2000156397A JP 2001336616 A JP2001336616 A JP 2001336616A
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roller bearing
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tapered roller
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Riichi Inui
利一 乾
Yukihiro Kakutomi
幸博 角富
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立時の作業効率を改善し、はすば歯車に起
因して発生するスラスト荷重に対する強度や寿命に対し
て高い信頼性を有し、かつ、無負荷及び軽負荷時に軸受
隙間によるがたつきが原因であるすりこぎ運動に起因し
て発生する振動や騒音を抑制すること。 【解決手段】 鉄道車両用歯車装置において、小歯車軸
3aと、大歯車3bを取付けた車軸3cの、少なくとも
一方の軸の一方端側を複列円錐ころ軸受11或いは円錐
ころの向きを異ならせた2個の単列円錐ころ軸受で、他
方端側を円筒ころ軸受3hによって回転自在に支持す
る。 【効果】 従来装置と比較して、組立て時の作業効率を
改善でき、はすば歯車によるスラスト荷重に対する強
度、寿命に対する信頼性が向上する。しかも、無負荷時
や軽負荷時事に軸受隙間によるがたつきが原因で発生す
るすりこぎ運動による振動や騒音を抑制できて、乗客の
乗り心地が向上し、信頼性も高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受構造を改良し
た鉄道車両用歯車装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両は、図8に示すように、モータ
1が発生するトルクを撓み軸継手2を介して歯車装置3
のはすば小歯車軸(以下、単に「小歯車軸」という。)
3aに伝達し、小歯車軸3aに形成したはすば小歯車
(以下、単に「小歯車」という。)3aa、この小歯車
3aaに噛合するはすば大歯車(以下、単に「大歯車」
という。)3bを経て車軸3cに取付けた車輪4に伝
え、走行するようになっている。
【0003】この歯車装置3の前記小歯車軸3aや車軸
3cは、図9に示すように、軸受によって歯車箱3eに
回転が自在なように支持されており、これらの軸受とし
て、従来は図9に示したように、円錐ころ軸受3dが一
般的に多く使用されている。
【0004】しかしながら、軸受として円錐ころ軸受3
dを使用した場合、歯車箱3e、円錐ころ軸受3dの押
さえ蓋3f、小歯車軸3aや車軸3cの仕上がり寸法に
よって、円錐ころ軸受3dの外輪、内輪ところとの軸方
向隙間(以下、「軸受隙間」という。)が変化してく
る。従って、駆動装置として要求される性能を維持する
ためには軸受隙間つまりエンドプレー値を適正に設定す
る必要があり、製品製作時や検査時の組立の際にシム5
を介在させて軸受隙間を調整しており、調整に多くの手
間と時間がかかることになる。
【0005】また、鉄道車両用の歯車装置は、外気温の
影響を受け、冬季などの低温時には潤滑油の粘度が大き
くなって潤滑不良を起こし、軸受焼付きなどの問題が発
生するため、比較的大きいエンドプレー値を設定してい
る。そのため、惰行時などの無負荷或いは軽負荷時には
軸受のがたが大きくなってしまう。
【0006】円錐ころ軸受3dによって小歯車軸3aや
車軸3cを支持する場合には、通常、図9に示したよう
に、円錐ころ軸受3dを正面合わせに配置しているの
で、円錐ころ軸受3dの荷重作用点間距離Xが短くなっ
ている。その結果、円錐ころ軸受3dの半径方向の隙間
が同じであった場合でも、小歯車軸3aや車軸3cの傾
き角が大きくなって、すりこぎ運動が大きくなり、振動
が大きくなり更には騒音の発生原因にもなって、乗客の
乗り心地を損ねる。
【0007】また、図9に示したように、円錐ころ軸受
3dが歯車箱3eと押さえ蓋3fと小歯車3aa、大歯
車3bに挟まれて支持された構造の歯車装置において
は、歯車箱3eにアルミニウムなどを使用した場合、円
錐ころ軸受3d、押さえ蓋3f、小歯車3aa、大歯車
3bは鉄であることから、異種金属で円錐ころ軸受3d
を挟み込む形となるので、熱膨張率の相違によって、温
度差による軸受隙間の変化により歯車装置の性能が変化
するという問題があった。
【0008】更に、近年では、車速が大幅に上昇してい
るため、車軸や小歯車軸(モータ軸)の回転数が高くな
っているのに加え、モータが直流から交流に変更されて
高速回転が可能になり、歯数比を大きくとっているの
で、同一車速としても小歯車軸(モータ軸)の回転数は
かなり大きくなって、4000rpmを超えるのが常で
あり、振動や騒音が顕著に大きくなっている。
【0009】製品製作時や検査時の組立の際にシムの調
整を実施する必要のない軸受構造として、実開昭64−
38351号では、図10に示すように、小歯車軸3a
と車軸3cを、四点接触玉軸受3gと円筒ころ軸受3h
で回転自在に支持したものが提案されている。
【0010】この四点接触玉軸受と円筒ころ軸受で、小
歯車軸や車軸を支持した場合には、軸受の外輪、内輪と
玉或いはころとの隙間は、軸受単体の仕上がり寸法で決
まってしまうので、組立時、シムで隙間を調整する必要
がなくなる。また、温度による隙間の変化もほとんどな
いので、性能が温度により変化することも少なくなる。
【0011】また、四点接触玉軸受と円筒ころ軸受で、
小歯車軸や車軸を支持した場合には、軸受の荷重作用点
間距離が図9に示した円錐ころ軸受3dを用いて小歯車
軸3aや車軸3cを支持した場合よりも長くなる。従っ
て、その結果、半径方向隙間が同じであった場合でも、
小歯車軸3aや車軸3cの傾き角が小さくなって、すり
こぎ運動が小さくなり、振動や騒音が小さくなって性能
がよくなる。
【0012】しかしながら、軸受寿命を検討すると、一
般的には下記の定格寿命計算式が使用されているので、
同じ基本動定格荷重Cであったとしても、係数pがころ
軸受は10/3、玉軸受は3と異なるので、玉軸受の寿
命Lはころ軸受よりも劣ることが判る。 L=(C/P)p 但し、Pは動等価荷重。
【0013】そこで、特開2000−18342号や特
開2000−18242号では、小歯車軸3aや車軸3
cといった歯車軸を円筒ころ軸受3hで支持し、かつ、
円筒ころ軸受3hの両方或いは少なくとも一方を鍔3h
a付としたものが提案されている(例えば図11参
照)。これら特開2000−18342号や特開200
0−18242号で提案されたものは、シム調整、軸受
隙間、温度による特性変化については、実開昭64−3
8351号で提案された4点接触玉軸受と円筒ころ軸受
を使用した場合と同等であるが、転動に対する寿命は円
筒ころ軸受であることから、円錐ころ軸受と同等以上で
あり、4点接触玉軸受を使用した場合の問題を解決する
ことができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
000−18342号や特開2000−18242号で
提案された軸受構造では、歯車装置のはすば歯車の噛み
合いによるスラスト荷重を、円筒ころ軸受の鍔部のみで
受けているため、鍔部と転送面が傾斜していることでス
ラスト荷重を分担して負担できる円錐ころ軸受を使用し
た場合と比較して、強度や寿命面に対して信頼性が劣る
という問題がある。
【0015】現在の鉄道車両用歯車装置では、比較的大
きな捩れ角を有したはすば歯車を使用しており、軸受に
作用するスラスト荷重が大きいので、スラスト荷重に対
する強度や寿命面の対する信頼性は重要である。特に歯
車装置の捩れ角が10°以上になると、スラスト荷重が
大きくなるため、鍔付き円筒ころ軸受の鍔部のみで荷重
を支持することは難しくなってくる。
【0016】本発明は、上記したような従来より開示さ
れている鉄道車両用歯車装置が有していた問題点を解決
するためになされたものであり、組立時の作業効率を改
善すると共に、はすば歯車に起因して発生するスラスト
荷重に対する強度や寿命に対して高い信頼性を有し、か
つ、無負荷及び軽負荷時に軸受隙間によるがたつきが原
因であるすりこぎ運動に起因して発生する振動や騒音を
抑制可能な鉄道車両用歯車装置を提供することを目的と
している。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る鉄道車両用歯車装置は、小歯車軸
と、大歯車を取付けた車軸の、少なくとも一方の軸の一
方端側を複列円錐ころ軸受或いは円錐ころの向きを異な
らせた2個の単列円錐ころ軸受で、他方端側を円筒ころ
軸受によって回転自在に支持することとしている。そし
て、このようにすることで、組立時の作業効率が改善で
きると共に、はすば歯車に起因して発生するスラスト荷
重に対する強度や寿命に対して高い信頼性を有し、か
つ、無負荷及び軽負荷時に軸受隙間によるがたつきが原
因であるすりこぎ運動に起因して発生する振動や騒音を
抑制することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る鉄道車両用歯車装置
は、鉄道車両用歯車装置において、小歯車軸と、大歯車
を取付けた車軸の、少なくとも一方の軸の一方端側を複
列円錐ころ軸受或いは円錐ころの向きを異ならせた2個
の単列円錐ころ軸受で、他方端側を円筒ころ軸受によっ
て回転自在に支持したものである。
【0019】図9に示したような円錐ころ軸受3dを2
個使用して小歯車軸3aや車軸3cを支持した構造で
は、図5(a)に示したように、荷重作用点間距離Xが
小さいので、円錐ころ軸受3dの同一の半径方向隙間d
に対して小歯車軸3aや車軸3cの傾き角θ(図5
(c)参照)が大きくなる。そして、無負荷時或いは軽
負荷時に前記した半径方向隙間d分、すりこぎ運動(図
5(a)に白抜き矢印で示す。)が発生し、振動や騒音
が大きくなることは、先に説明した通りである。特に小
歯車軸3aは軸の質量が小さく、回転慣性も小さいの
で、すりこぎ運動が発生しやすく、振動や騒音が発生し
易い。加えて、小歯車軸3aのモータ側軸端には撓み軸
継手(2)が取付けられており、この撓み軸継手(2)
が小歯車軸3aのアンバランス質量となってすりこぎ運
動による振動や騒音を更に大きくすることになる。
【0020】これに対して、上記した本発明に係る鉄道
車両用歯車装置では、小歯車軸と、大歯車を取付けた車
軸の、少なくとも一方の軸を、複列円錐ころ軸受或いは
円錐ころの向きを異ならせた2個の単列円錐ころ軸受
と、円筒ころ軸受によって回転自在に支持するので、図
9(図5(a))に示したような円錐ころ軸受3dを2
個使用して小歯車軸3aや車軸3cを支持した構造に比
べて、図5(b)に示したように、荷重作用点間距離X
が約1.5倍に大きくなるので、例えば複列円錐ころ軸
受11の半径方向隙間dに対して小歯車軸3aや車軸3
cの傾き角θが小さく、振動や騒音が抑制されて、乗客
の乗り心地を損ねることもない。
【0021】下記表1はある鉄道車両に適応させた場合
における軸受の半径方向隙間が0.05mmの場合での
小歯車軸の傾き角を比較したものであるが、本発明に係
る鉄道車両用歯車装置は、図10に示した4点接触玉軸
受と円筒ころ軸受で支持したものや、図11に示した両
方を鍔付円筒ころ軸受で支持したものとはほぼ同等であ
るものの、図9に示した円錐ころ軸受で支持したものに
比べて大幅に低減されており、低振動や低騒音化が期待
できるのが判る。
【0022】
【表1】
【0023】このように、軸受の半径方向隙間に起因し
て小歯車軸3aが傾いてすりこぎ運動が発生すること
で、小歯車軸3aのモータ側軸端に設置されている撓み
軸継手(2)の回転中心がずれるため、撓み軸継手
(2)の質量がアンバランスとなってその動きを助長
し、振動や騒音を大きくするのである。
【0024】ちなみに、小歯車軸3aの傾きを考慮し、
撓み軸継手(2)(質量は30kg)の芯ずれによる遠
心力を試算した一例を図6に示す。従来の直流モータを
使用している場合は、最高でも4000rpm程度の回
転数であり、軸受の隙間による影響は小さかったが、交
流モータになり、回転数が4000rpmを超えるよう
な高速鉄道車両では、遠心力はかなり大きくなる。
【0025】図6に示したように、本発明に係る鉄道車
両用歯車装置は、従来の直流モータを使用した鉄道車両
に適用した場合であってもそれなりに効果は有するもの
の、交流モータを使用した回転数が4000rpmを超
えるような高速鉄道車両に適用した場合には、効果の改
善程度はより大きくなることが判る。これが、請求項3
の本発明である。なお、図6中の実線は本発明の歯車装
置、破線は図9に示した構造の歯車装置の結果である。
【0026】また、本発明に係る鉄道車両用歯車装置の
うち、複列円錐ころ軸受を使用したものは、軸受単体で
軸受間の間座の厚みを調整することで、隙間の調整をで
きるようになるので、組立て時に調整する必要がなくな
り、その結果、作業効率がよくなる。また、温度による
隙間変化がないので、温度による性能変化もなくなる。
【0027】また、図10に示した4点接触玉軸受と円
筒ころ軸受で支持した鉄道車両用歯車装置と、本発明に
係る鉄道車両用歯車装置の寿命について比較すると、先
の定格寿命計算式からも判るように、玉軸受を作用して
いない点で、本発明に係る鉄道車両用歯車装置のほうが
有利である。また、スラスト荷重に対しても、玉軸受は
点接触でころ軸受よりも接触面積が小さいので、本発明
に係る鉄道車両用歯車装置のほうが有利である。
【0028】仮に基本動定格荷重Cと動等価荷重Pが同
一であるとすると、軸受の転動に対する寿命は、玉軸受
に対して円錐ころ軸受では(C/P)0.333 となる。例
えば基本動定格荷重Cを181000N、動等価荷重P
を12800Nとした場合には、円錐ころ軸受の寿命は
玉軸受の約2.4倍になる。
【0029】また、鉄道車両用歯車装置の歯車は、比較
的大きな捩れ角を有したはすば歯車を使用しているの
で、軸受にはかなり大きなスラスト荷重が作用する。本
来、スラスト荷重を許容するには、円筒ころ軸受よりも
円錐ころ軸受を採用したほうが強度的にも、また、寿命
的にも有利である。このことから、図11に示した円筒
ころ軸受で支持したものと比較して、一方端側を複列円
錐ころ軸受或いは円錐ころの向きを異ならせた2個の単
列円錐ころ軸受で支持させた本発明に係る鉄道車両用歯
車装置のほうが、強度的にも、寿命的にも有利であり、
信頼性が向上する。
【0030】図7に従来車両の使用条件において、はす
ば歯車の捩れ角を変化させた場合のスラスト力を試算し
た図を示す。図7より明らかなように、ねじれ角が10
°を超えると発生するスラスト力は1000Nを超え
る。1000Nを超えるスラスト力を鍔付円筒ころ軸受
の鍔部だけで支持することは難しい。なお、捩れ角が3
5°を超えると発生するスラスト力は最低でも3000
Nを超えることになる。3000Nを超えるスラスト力
は例えスラスト力を支持するのに有利である円錐ころ軸
受を使用したとして支持することはできない。円錐ころ
軸受のサイズを大きくすれば、3000Nを超えるスラ
スト力を支持することはできるが、鉄道車両用台車に設
置する歯車装置は構成スペースが限られているので、得
策ではない。なお、図7中の太い実線はスラスト力の最
高値を、細い実線はスラスト力の最低値を示す。
【0031】以上のことから、捩れ角が10〜35°の
比較的大きな捩れ角を有するはすば歯車を備えた歯車装
置に上記した本発明を適用することは有効であることが
判る。これが請求項2の本発明である。
【0032】以上の本発明に係る鉄道車両用歯車装置
は、複列の円錐ころ軸受を採用したものについて説明し
たが、単列の円錐ころ軸受の円錐ころの向きを異ならせ
て2個設けた場合にも、振動や騒音の性能はもとより、
サイズや強度、寿命に対する信頼性は複列の円錐ころ軸
受を採用したものと同じように向上する。但し、図9の
ような2個の単列円錐ころ軸受を使用した場合と同様
に、シム調整が必要となる。
【0033】
【実施例】以下、本発明に係る鉄道車両用歯車装置を図
1〜図4に示す実施例に基づいて説明する。図1は本発
明に係る鉄道車両用歯車装置の要部を断面して示す第1
実施例図、図2は図1と同様の第2実施例図、図3は図
1と同様の第3実施例図、図4は図1と同様の第4実施
例図である。
【0034】図1〜図4において、10は本発明に係る
鉄道車両用歯車装置であり、従来の鉄道車両用歯車装置
と同様に、歯車箱3eに所定の間隔を存して小歯車3a
aを形成した小歯車軸3aと、前記小歯車3aaに噛合
する大歯車3bを取付けた車軸(図示省略)を、押さえ
蓋3fによって歯車箱3eに取付けられた軸受を介して
回転が自在なように取付けている。
【0035】そして、図1に示す実施例では、小歯車軸
3aの、紙面左側のモータ側は、背中合わせの複列円錐
ころ軸受11で、また、紙面右側の車輪側は、円筒ころ
軸受3hで支持したものを示している。また、図2に示
す実施例では、モータ側と車輪側を支持する軸受を、図
1と反対にしたものを示している。
【0036】また、図3に示す実施例では、正面合わせ
の複列円錐ころ軸受11を紙面左側のモータ側に、ま
た、円筒ころ軸受3hを紙面右側の車輪側に配置して、
小歯車軸3aを支持したものを示している。また、図4
に示す実施例では、モータ側と車輪側を支持する軸受
を、図2と反対にしたものを示している。
【0037】図1〜図4では図示省略したが、夫々の車
軸(3c)は、小歯車軸3aと同様に、背中合わせや正
面合わせの複列円錐ころ軸受11と円筒ころ軸受3hで
支持させたものであっても、また、例えば図1に示す小
歯車軸3aの支持構造に対して、車軸(3c)の支持
を、図2〜図4のいずれかの支持構造を採用するといっ
たように、小歯車軸3aと車軸(3c)を支持を、図1
〜図4の支持構造を組合わせたものであっても良い。更
に、小歯車軸3aのみを図1〜図4の何れかの支持構造
を採用し、車軸(3c)は図9〜図11に示したような
支持構造としたものでも良い。
【0038】図1〜図4に示した実施例では複列円錐こ
ろ軸受11を歯車箱3eに取付ける押さえ蓋3fを、作
業効率を考慮して3faaと3fabの二つに分割した
ものを示している。
【0039】また、図1〜図4に示した実施例では、何
れも複列円錐ころ軸受11を採用したものを示したが、
円錐ころの向きを異ならせた2個の単列円錐ころ軸受を
用いて支持させたものであっても、シム調整が必要とな
ること以外は、複列円錐ころ軸受11を採用したものと
同等の効果を奏することは言うまでもない。
【0040】また、図1〜図4に示した実施例では、複
列円錐ころ軸受11の大きさを従来より小さく描いてい
るが、構成スペースを確保できるのであれば、従来通り
の大きさの複列円錐ころ軸受11でも、或いは、更に大
きな複列円錐ころ軸受11を採用しても良い。
【0041】また、図1〜図4に示した実施例では、N
型の円筒ころ軸受3hを示したが、円筒ころ軸受3hは
NU型、NJ型、NF型などでも良く、特に制限はな
い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る鉄道
車両用歯車装置によれば、下記表2に示すように、従来
の鉄道車両用歯車装置と比較して、組立て時の作業効率
を改善でき、かつ、はすば歯車によるスラスト荷重に対
する強度、寿命に対する信頼性が向上する。しかも、無
負荷時や軽負荷時事に軸受隙間によるがたつきが原因で
発生するすりこぎ運動による振動や騒音を抑制できて、
乗客の乗り心地が向上し、信頼性も高くなる。
【0043】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用歯車装置の要部を断面
して示す第1実施例図である。
【図2】本発明に係る鉄道車両用歯車装置の要部を断面
して示す第2実施例図である。
【図3】本発明に係る鉄道車両用歯車装置の要部を断面
して示す第3実施例図である。
【図4】本発明に係る鉄道車両用歯車装置の要部を断面
して示す第4実施例図である。
【図5】すりこぎ運動のメカニズムを説明する図で、
(a)は図9に示した構造の鉄道車両用歯車装置の場
合、(b)は図1に示した本発明に係る鉄道車両用歯車
装置の場合、(c)は軸の傾き角の説明図である。
【図6】軸の回転数と撓み軸継手の芯ずれによる遠心力
を試算した一例を示した図である。
【図7】はすば歯車の捩れ角を変化させた場合のスラス
ト力を試算した一例を示した図である。
【図8】鉄道車両における駆動装置の説明図である。
【図9】従来の鉄道車両用歯車装置を断面して示す図で
ある。
【図10】実開昭64−38351号で開示された鉄道
車両用歯車装置を断面して示す図である。
【図11】特開2000−18342号や特開2000
−18242号で開示された鉄道車両用歯車装置を断面
して示す図である。
【符号の説明】
3a 小歯車軸 3b 大歯車 3c 車軸 3h 円筒ころ軸受 10 歯車装置 11 複列円錐ころ軸受
フロントページの続き Fターム(参考) 3J017 AA05 DA01 DB07 3J030 AC10 BA05 BB06 CA10 3J063 AA01 AB02 AC01 BA01 BA09 CA01 CB13 CC23 CD02 CD42 XA01 3J101 AA16 AA43 AA52 AA62 FA01 FA41 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道車両用歯車装置において、はすば小
    歯車軸と、はすば大歯車を取付けた車軸の、少なくとも
    一方の軸の一方端側を複列円錐ころ軸受或いは円錐ころ
    の向きを異ならせた2個の単列円錐ころ軸受で、他方端
    側を円筒ころ軸受によって回転自在に支持したことを特
    徴とする鉄道車両用歯車装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の鉄道車両用歯車装置のは
    すば小歯車とはすば大歯車の捩れ角が10〜35°であ
    ることを特徴とする鉄道車両用歯車装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の鉄道車両用歯車装
    置は、はすば小歯車軸の最高回転数が4000rpm以
    上となる高速鉄道車両用のものであることを特徴とする
    鉄道車両用歯車装置。
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