JP7346923B2 - 組合せ円錐ころ軸受及びギヤボックス - Google Patents

組合せ円錐ころ軸受及びギヤボックス Download PDF

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Description

本発明は、組合せ円錐ころ軸受及びギヤボックスに関する。
例えば、自動車や建機などのギヤボックスには、回転軸を回転可能に支持する円錐ころ軸受が用いられている。この円錐ころ軸受は、内輪と外輪との間に円錐ころが転動自在に設けられている。
この円錐ころ軸受を備えた駆動伝達ユニットにおいて、軸受予圧機構によって円錐ころ軸受に予圧を付与し、ギヤのがたつきを抑える技術が開示されている(特許文献1参照)。
また、2つの円錐ころ軸受の背面を合わせた複列外向きの組合せ円錐ころ軸受に予圧を付与する方式として、内輪の大径側の端面と接触するように設置したナットを軸方向に締めこむことにより軸方向で調整して予圧を設定する定位置予圧方式がある(特許文献2参照)。
特許第4449716号公報 特開2006-183846号公報
しかし、上記の特許文献1の軸受予圧機構は、圧送注入されるオイルによって予圧部材を付勢する油圧シリンダを備えるため、油圧装置等の大掛かりな設備が必要となる。このため、イニシャルコストが嵩張り、設備や装置の大型化及び複雑化を招くとともに性能等に制約が生じる。しかも、常に最適な油圧状態を維持するための保守点検が必要になる。
また、上記の特許文献2に記載された方式では予圧量のコントロールが難しい。また、軸受回りの部品の経年的な微小摩耗などによって予圧量が変化することがあり、安定した予圧量を確保することが難しい。
本発明は、イニシャルコストを抑えつつ小型化及び簡略化が図られ、しかも、容易な管理で安定した予圧が適切に付与される組合せ円錐ころ軸受及びギヤボックスを提供することを目的とする。
本発明は下記の構成からなる。
内輪と外輪との間に、複数の円錐ころが転動可能に設けられた一対の円錐ころ軸受がそれぞれ背面合わせで組み合わされ、前記円錐ころ軸受の前記円錐ころの軸線が、互いに離間する方向へ向かって径方向外方へ傾斜される外向き複列の組合せ円錐ころ軸受であって、
前記円錐ころ軸受の前記外輪の間には、周方向に間隔をあけて複数の貫通孔が形成された環状の外輪間座が設けられ、
前記外輪間座の前記貫通孔には、前記外輪を互いに離間させる方向へ付勢するばね部材が設けられている、組合せ円錐ころ軸受。
本発明によれば、イニシャルコストを抑えつつ小型化及び簡略化を図り、しかも、容易な管理で安定した予圧を適切に付与することができる。
組合せ円錐ころ軸受の断面図である。 組合せ円錐ころ軸受の部分断面図である。 図2に示す外輪間座の平面図である。 参考例の組合せ円錐ころ軸受の部分断面図である。 変形例1の組合せ円錐ころ軸受の部分断面図である。 図5に示す外輪間座の平面図である。 変形例2の組合せ円錐ころ軸受の部分断面図である。 図7に示す組合せ円錐ころ軸受の外周側から視た部分平面図である。 変形例2の組合せ円錐ころ軸受の他の例を示す外周側から視た部分平面図である。 組合せ円錐ころ軸受を用いたギヤボックスの概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は組合せ円錐ころ軸受の断面図である。図2は組合せ円錐ころ軸受の部分断面図である。図3は図2に示す外輪間座の平面図である。
図1に示す組合せ円錐ころ軸受100は、単列円錐ころ軸受からなる二つの円錐ころ軸受10A,10Bを備えた複列円錐ころ軸受であり、例えば、鉄鋼設備の冷間圧延機を構成するギヤボックスに用いることができる。円錐ころ軸受10A,10Bは、一方側が背面11A,11Bであり、背面11A,11Bが互いに向き合うようにハウジング21内に収容されている。これらの円錐ころ軸受10A,10Bからなる組合せ円錐ころ軸受100は、ハウジング21に対して軸体23を回転可能に支持する。
図2に示すように、円錐ころ軸受10Aは、内輪31Aと、外輪33Aと、円錐ころ(転動体)35Aと、保持器37Aとを備える。
内輪31Aは、その外周に、背面11Aへ向かって次第に中心側へ傾斜する傾斜面からなる内輪軌道面41を有する。外輪33Aは、その内周に、背面11Aへ向かって次第に中心側へ傾斜する傾斜面からなる外輪軌道面43を有する。
円錐ころ35Aは、円錐状に形成され、内輪31Aと外輪33Aとの間に複数配置されている。これらの円錐ころ35Aは、保持器37Aによって周方向に等間隔に配置された状態で保持され、内輪軌道面41及び外輪軌道面43に接しながら転動可能となっている。保持器37Aによって転動可能に保持された円錐ころ35Aは、その軸線CAが、円錐ころ軸受10Aの背面11Aへ向かって軸体23の中心軸Xへ近接する方向へ傾斜している。
円錐ころ軸受10Bは、内輪31Bと、外輪33Bと、円錐ころ(転動体)35Bと、保持器37Bとを備える。また、内輪31Aと内輪31Bは、各々の大径側の端面を、図示しないナットや軸等の端面が接触していることにより、軸方向に移動しないように固定されている。
内輪31Bは、その外周に、背面11Bへ向かって次第に中心側へ傾斜する傾斜面からなる内輪軌道面41を有する。外輪33Bは、その内周に、背面11Bへ向かって次第に中心側へ傾斜する傾斜面からなる外輪軌道面43を有する。
円錐ころ35Bは、円錐状に形成され、内輪31Bと外輪33Bとの間に複数配置されている。これらの円錐ころ35Bは、保持器37Bによって周方向に等間隔に配置された状態で保持され、内輪軌道面41及び外輪軌道面43に接しながら転動可能となっている。保持器37Bによって転動可能に保持された円錐ころ35Bは、その軸線CBが、円錐ころ軸受10Bの背面11Bへ向かって軸体23の中心軸X(図1参照)へ近接する方向へ傾斜している。
上記構造の円錐ころ軸受10A,10Bからなる組合せ円錐ころ軸受100は、円錐ころ35A,35Bの軸線CA,CBが、互いに離間する方向へ向かって径方向外方へ傾斜された複列外向き円錐ころ軸受とされている。この組合せ円錐ころ軸受100は、円錐ころ軸受10A,10Bのそれぞれの外輪33A,33Bの間に内輪間座51及び外輪間座53を備える。
内輪間座51は、円環状に形成され所定の軸方向厚さを有し、その内径及び外径は、円錐ころ軸受10A,10Bのそれぞれの内輪31A,31Bの背面11A,11B側の内径及び外径と略同一である。円錐ころ軸受10A,10Bは、内輪間座51によって内輪31A,31Bの間隔が保持される。
外輪間座53は、円環状に形成され所定の軸方向厚さを有し、その内径及び外径は、円錐ころ軸受10A,10Bのそれぞれの外輪33A,33Bの背面11A,11B側の内径及び外径と略同一である。円錐ころ軸受10A,10Bは、外輪間座53によって外輪33A,33Bの軸方向間隔が保持される。
この外輪間座53には、表裏に貫通する複数の貫通孔55が形成される。貫通孔55には、コイルスプリングからなるばね部材57が収容される。ばね部材57は、コイルスプリングからなるもので、外輪間座53の軸方向厚さよりも大きな自由長を有する。
図3に示すように、外輪間座53は、表裏に貫通する複数の貫通孔55を有する。本例では、外輪間座53に中心軸Oを中心に8個の貫通孔55が形成されている。これらの貫通孔55は、周方向に関して等間隔に形成される。
ここで、外輪間座53の内周から貫通孔55の縁部までの径方向厚さ(最小肉厚)をta、外輪間座53の外周から貫通孔55の縁部までの径方向厚さ(最小肉厚)をtbとしたときに、貫通孔55の外径φdは、次式(1)の関係を有している。
φd≧ta+tb…(1)
この関係式(1)に応じて貫通孔55を設定することで、貫通孔55に収容するばね部材57の寸法を容易にかつ適切に設定することができる。また、貫通孔55の加工個数の最適化による加工コスト及び軸受組立作業時間の削減が図れる。
組合せ円錐ころ軸受100では、円錐ころ軸受10A,10Bのそれぞれの外輪33A,33Bの間に外輪間座53が設置されることで、貫通孔55の各ばね部材57が外輪33A,33Bによって圧縮される。これにより、円錐ころ軸受10A,10Bの外輪33A,33Bは、外輪間座53の圧縮された各ばね部材57によって互いに離間する方向へ付勢される。したがって、円錐ころ軸受10A,10Bでは、円錐ころ35A,35Bと内輪軌道面41及び外輪軌道面43との間に適度な予圧が付与される。よって、各円錐ころ35は、内輪軌道面41及び外輪軌道面43に密着しながら転動する。
ここで、参考例について説明する
図4は参考例に係る組合せ円錐ころ軸受の部分断面図である。
図4に示す参考例の組合せ円錐ころ軸受100Aでは、環状の外輪間座53Aが円錐ころ軸受10A,10Bの外輪33A,33Bの間に設けられる。この外輪間座53Aは、貫通孔55がなく、また、貫通孔55に収容されるばね部材57もない形状となっている。
ところで、背面11A,11Bを合わせた複列外向きの組合せ円錐ころ軸受100Aは、ラジアル荷重とアキシャル荷重の両荷重を同時に受けることが可能である。しかも、作用点SA,SBの距離Lを長くすることができるため、軸体23の撓みを抑制できる利点がある。したがって、様々な一般産業設備における軸受として好適に使用される。
このような組合せ円錐ころ軸受100Aでは、円錐ころ軸受10A,10Bの転動体である円錐ころ35A,35Bが、内輪31A,31Bの内輪軌道面41及び外輪33A,33Bの外輪軌道面43に接して軌道上を自転しながら公転する。このように転がる円錐ころ35A,35Bを保持する保持器37A,37Bは、組み込み性を考慮して円錐ころ35A,35Bとの間に僅かな隙間が設けられる。また、円錐ころ35A,35Bと内輪31A,31B及び外輪33A,33Bとの間には、遊びとして内部隙間を有している。設備の運転に伴う円錐ころ軸受10A,10Bの軸体23の回転中における内部隙間の大きさは、疲れ寿命や発熱等に影響を与えるため、使用される設備に合わせて検討される。
しかし、粉砕機や振動篩い機などの振動が発生しやすい設備での使用、鉄鋼設備の圧延機ギヤボックスなどの急加減速を生じる設備での使用、あるいは軸受の最小必要荷重以下の軽荷重での高速回転の環境下では、円錐ころ35A,35Bが内輪軌道面41及び外輪軌道面43を走行する際に、円錐ころ35A,35Bの姿勢が不安定になるおそれがある。また、円錐ころ35A,35Bに対して内輪軌道面41及び外輪軌道面43からの駆動力の伝達不足が生じ、円錐ころ35A,35Bが内輪軌道面41及び外輪軌道面43上を転がることができず、円錐ころ35A,35Bが滑る状態、いわゆる滑りが生じるおそれがある。
そして、円錐ころ35A,35Bに姿勢不整や滑りが生じると、円錐ころ35A,35Bと内輪軌道面41及び外輪軌道面43との間の油膜が切れ、スミアリングや摩耗等の表面損傷が生じやすくなる。
また、円錐ころ35A,35Bに滑りが生じている状態で、円錐ころ35A,35Bが内輪軌道面41と外輪軌道面43とで挟まれる負荷圏に突入すると、円錐ころ35A,35Bが滑りから回復し、急激に加速して回転する。その結果、円錐ころ35A,35Bが瞬間的に保持器37A,37Bに衝突し、その衝突が繰り返されることで、保持器37A,37Bに破損や損傷が生じるおそれがある。そして、このような破損や損傷が生じることで、ダウンタイムが想定外に増大し、操業面に大きな影響を与えてしまうおそれがある。
これに対して、本構成の組合せ円錐ころ軸受100によれば、外輪間座53の貫通孔55に設けられたばね部材57によって外輪33A,33Bが互いに離間する方向へ付勢されることで、それぞれの円錐ころ軸受10A,10Bに適切な予圧を安定して付与し、円錐ころ35A,35Bの滑りを抑制することができる。これにより、油圧シリンダを用いた複雑で大掛かりな機構を備えるものと比較して、イニシャルコストを抑えつつ小型化及び簡略化を図ることができる。しかも、保守点検を要せず、管理の負担を軽減できる。
次に、上記した組合せ円錐ころ軸受の変形例について説明する。
(変形例1)
図5は変形例1の組合せ円錐ころ軸受の部分断面図である。図6は図5に示す外輪間座の平面図である。
図5及び図6に示すように、変形例1の組合せ円錐ころ軸受200では、外輪間座53が潤滑材導入孔61を有する。潤滑材導入孔61は、外輪間座53における径方向に貫通する孔からなり、周方向へ等間隔に複数形成されている。本例では、外輪間座53に8個の潤滑材導入孔61が形成されており、これらの潤滑材導入孔61は、それぞればね部材57を収容する貫通孔55同士の間に形成されている。
この組合せ円錐ころ軸受200では、外輪間座53の外周側に供給された潤滑油やグリースなどの潤滑材が潤滑材導入孔61を通り、内輪間座51と外輪間座53との間に流入する。そして、この潤滑材は、各円錐ころ軸受10A,10Bに送り込まれる。
このように、変形例1の組合せ円錐ころ軸受200によれば、円錐ころ35A,35Bと内輪軌道面41及び外輪軌道面43との間に潤滑材を容易に供給することができ、円錐ころ35A,35Bの転動を円滑にすることができる。
(変形例2)
図7は変形例2の組合せ円錐ころ軸受の部分断面図である。図8は図7に示す組合せ円錐ころ軸受の外周側から視た部分平面図である。
図7及び図8に示すように、変形例2の組合せ円錐ころ軸受300は、外輪間座53が、各円錐ころ軸受10A,10Bの外輪33A,33Bを回り止めする周り止め部71を備える。
周り止め部71には、外輪間座53に、径方向に沿うピン孔73が形成されている。そして、このピン孔73には、ハウジング21に支持されたノックピン77が嵌合される。これにより、外輪間座53は、ハウジング21に対して周り止めされる。
また、周り止め部71には、外輪間座53と外輪33A,33Bとの間に、互いに凹凸嵌合する係合部74が設けられている。係合部74は、外輪間座53の軸方向の両側に突出する凸部75と、各円錐ころ軸受10A,10Bの外輪33A,33Bに形成された凹部79とを有する。これら凸部75と凹部79とが互いに嵌合されて相互に係合される。これにより、円錐ころ軸受10A,10Bの外輪33A,33Bは、外輪間座53に対して周り止めされる。
したがって、変形例2の組合せ円錐ころ軸受300では、外輪間座53の周り止め部71において、円錐ころ軸受10A,10Bの外輪33A,33Bを、外輪間座53を介してハウジング21に対して周り止めすることができる。
なお、周り止め部71は、外輪間座53における周方向の少なくとも一か所設ければよいが、二か所以上設けてもよい。
図9は変形例2の組合せ円錐ころ軸受の他の例を示す外周側から視た部分平面図である。
図9に示すように、上記した変形例2の組合せ円錐ころ軸受300(図7参照)においても、変形例1の組合せ円錐ころ軸受200(図5参照)で設けた潤滑材導入孔61を外輪間座53に形成し、円錐ころ35A,35Bと内輪軌道面41及び外輪軌道面43との間に潤滑材が供給されるようにしてもよい。
上記した各組合せ円錐ころ軸受100,200,300は、例えば、製鉄所、製紙工場、風力や火力などの発電プラント、鉄道、建機あるいは運搬用等の車両に使用される軸受として好適に適用できる。
次に、各組合せ円錐ころ軸受100,200,300の使用例について、組合せ円錐ころ軸受100を例示して説明する。
図10は組合せ円錐ころ軸受を用いたギヤボックスの概略断面図である。
図10に示すように、組合せ円錐ころ軸受100は、例えば、鉄鋼設備の冷間圧延機を構成するギヤボックス500に適用されている。
このギヤボックス500は、ハウジング81と、軸体83とを有し、軸体83に歯車85が設けられている。そして、軸体83は、歯車85の両脇側が、ハウジング81に嵌め込まれた組合せ円錐ころ軸受100によって回転可能に支持される。
この冷間圧延機のギヤボックス500では、軸体83が高速回転されるだけでなく、高速回転と低速回転とを繰り返すサイクル運転が行われるため、軸体83を支持する組合せ円錐ころ軸受100に作用する荷重が変動して軽荷重環境下となる場合がある。すると、組合せ円錐ころ軸受100では、転動体である円錐ころ35A,35Bが滑りを生じやすい状態となる。しかし、軸体83を支持する組合せ円錐ころ軸受100では、内輪の大径側の端面を、軸体83の端面と図示しないナットの端面が接触していることにより、内輪が内輪の軸方向に移動しないように固定され、外輪間座53に設けたばね部材57によって常に適切な予圧が付与されるので、円錐ころ35A,35Bの滑りを抑制でき、摩耗や損傷を抑えることができる。
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 内輪と外輪との間に、複数の円錐ころが転動可能に設けられた一対の円錐ころ軸受がそれぞれ背面合わせで組み合わされ、前記円錐ころ軸受の前記円錐ころの軸線が、互いに離間する方向へ向かって径方向外方へ傾斜される外向き複列の組合せ円錐ころ軸受であって、
前記円錐ころ軸受の前記外輪の間には、周方向に間隔をあけて複数の貫通孔が形成された環状の外輪間座が設けられ、
前記外輪間座の前記貫通孔には、前記外輪を互いに離間させる方向へ付勢するばね部材が設けられている、組合せ円錐ころ軸受。
この組合せ円錐ころ軸受によれば、外輪間座の貫通孔に設けられたばね部材によって外輪が互いに離間する方向へ付勢されることで、それぞれの円錐ころ軸受に適切な予圧を安定して付与し、円錐ころの滑りを抑制することができる。これにより、油圧シリンダを用いた複雑で大掛かりな機構を備えるものと比較し、イニシャルコストを抑えつつ小型化及び簡略化を図ることができ、しかも、保守点検を要せず、管理の負担を軽減させることができる。
(2) 前記外輪間座には、径方向に貫通して外周側に供給された潤滑材を内周側へ導く複数の潤滑材導入孔が周方向に間隔をあけて形成されている、(1)に記載の組合せ円錐ころ軸受。
この組合せ円錐ころ軸受によれば、外輪間座に形成された潤滑材導入孔を通して円錐ころと内輪及び外輪との間に潤滑材を容易に供給することができ、円錐ころの転動を円滑にすることができる。
(3) 前記外輪間座は、前記円錐ころ軸受が収容されるハウジングに設けられたノックピンが嵌合されるピン孔を有し、前記外輪間座と前記外輪との間には、互いに凹凸嵌合する係合部が設けられている、(1)又は(2)に記載の組合せ円錐ころ軸受。
この組合せ円錐ころ軸受によれば、円錐ころ軸受の外輪を、外輪間座を介してハウジングに対して周り止めすることができる。
(4) 軸体に支持された歯車と、前記歯車を収容するハウジングとを備え、
(1)~(3)のいずれか1つに記載の組合せ円錐ころ軸受によって前記軸体が前記ハウジングに回転可能に支持されている、ギヤボックス。
このギヤボックスによれば、適切に予圧が付与された組合せ円錐ころ軸受によって、歯車が支持された軸体を円滑に回転可能に支持することができる。これにより、例えば、荷重が変動して軽荷重環境下となっても円錐ころ軸受の円錐ころの滑りを抑制でき、摩耗や損傷を抑えることができる。
10A,10B 円錐ころ軸受
11A,11B 背面
21,81 ハウジング
23,83 軸体
31A,31B 内輪
33A,33B 外輪
35A,35B 円錐ころ
53 外輪間座
55 貫通孔
57 ばね部材
61 潤滑材導入孔
73 ピン孔
74 係合部
77 ノックピン
85 歯車
100,200,300 組合せ円錐ころ軸受
500 ギヤボックス
CA,CB 軸線

Claims (3)

  1. 内輪と外輪との間に、複数の円錐ころが転動可能に設けられた一対の円錐ころ軸受がそれぞれ背面合わせで組み合わされ、前記円錐ころ軸受の前記円錐ころの軸線が、互いに離間する方向へ向かって径方向外方へ傾斜される外向き複列の組合せ円錐ころ軸受であって、
    前記円錐ころ軸受の前記外輪の間には、周方向に間隔をあけて複数の貫通孔が形成された環状の外輪間座が設けられ、
    前記外輪間座の前記貫通孔には、前記外輪を互いに離間させる方向へ付勢するばね部材が設けられ、
    前記外輪間座は、前記円錐ころ軸受が収容されるハウジングに設けられたノックピンが嵌合されるピン孔を有し、前記外輪間座と前記外輪との間には、互いに凹凸嵌合する係合部が設けられ、
    前記係合部は、前記外輪間座における周方向の複数箇所に設けられ、前記外輪間座に形成され軸方向両側に突出する凸部と、前記外輪に形成され軸方向に凹む凹部とを有し、前記外輪を前記外輪間座に対して周り止めするように前記凸部と前記凹部とが互いに嵌合されている、
    組合せ円錐ころ軸受。
  2. 前記外輪間座には、径方向に貫通して外周側に供給された潤滑材を内周側へ導く複数の潤滑材導入孔が周方向に間隔をあけて形成されている、請求項1に記載の組合せ円錐ころ軸受。
  3. 軸体に支持された歯車と、前記歯車を収容するハウジングとを備え、
    請求項1又は2に記載の組合せ円錐ころ軸受によって前記軸体が前記ハウジングに回転可能に支持されている、ギヤボックス。
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