JP2001335890A - 曲げ性に優れる高張力鋼板およびその製造方法 - Google Patents

曲げ性に優れる高張力鋼板およびその製造方法

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JP2001335890A JP2000160295A JP2000160295A JP2001335890A JP 2001335890 A JP2001335890 A JP 2001335890A JP 2000160295 A JP2000160295 A JP 2000160295A JP 2000160295 A JP2000160295 A JP 2000160295A JP 2001335890 A JP2001335890 A JP 2001335890A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全ての曲げ方向において優れた曲げ加工性を
備えた、2相組織を有する冷間圧延高張力鋼板とその製
造方法を提供する。 【解決手段】 C:0.05〜0.10%、Si≦1.
0%、Mn:1.0〜3.0%、P≦0.05%、S≦
0.01%、Al:0.005〜0.10%、N≦0.
05%を含有し、さらに、Ti、Nb、Vからなる群の
内の1種以上を合計で0.003〜0.05%、および
/または、Cr:0.001〜2.0%、Mo:0.0
01〜0.5%のからなる群の内の1種以上、および/
または、Ca:0.0002〜0.004%、Zr:
0.005〜0.05%、希土類元素:0.002〜
0.05%からなる群の内の1種以上を含有し、実質的
にマルテンサイトとフェライトからなる2相組織を有
し、引張強さが500MPa以上で、板面内いずれの方
向にも密着曲げが可能な高張力鋼板。上記化学組成を有
する鋼の仕上圧延を1050℃以下で開始し、Ar3点
〜Ar3点+100℃で完了し、20℃/秒以下で冷却
して600℃以上で巻取って熱延板とし、酸洗し、40
〜80%の圧下率で冷間圧延し、2相域で30〜90秒
焼鈍し、550℃までを5℃/秒以上で冷却して製造す
る。仕上圧延前の鋼片に補助加熱を施してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は曲げ性の優れた高張
力鋼板およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、
フェライトとマルテンサイトからなる2相組織を有し、
引張強さが500MPa以上で、全ての方向に密着曲げ
が可能な冷間圧延高張力鋼板およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の燃費向上のために車体軽
量化が進んでおり、車体構成部材への高張力鋼板の適用
が進められている。使用する鋼板の強度が高いほど軽量
化効果が高められる。このため、例えばフレーム類など
の車体構成部材用途には、引張強さでいえば600MP
a以上の高張力鋼板も適用されるようになってきた。し
かしながら一般的に鋼板の強度と成形性は相反する関係
にあり、鋼板の強度が高くなるにつれて成形性が低下
し、高強度鋼板の適用が困難になるという問題がある。
【0003】このため成形性に優れた高張力鋼板が求め
られており、それに応えて種々の鋼板が開発されてい
る。例えば、特開昭54−163718号公報には、質
量%でC:0.03〜0.12%、Mn:0.7〜1.
7%を含有し、フェライト相と急冷変態相を主要な組織
構成要素とし、かつ0.6以下の降伏比(降伏強さ/引
張強さ)をもつ複合組織鋼板の製造方法が開示されてい
る。
【0004】また、特開平9−3594号公報には、質
量%でC:0.02〜0.20%、Si:0.20〜
0.8%、Mn:0.30〜2.5%を含有し、特定の
Ceqを満足し、フェライトと第二相としてのマルテン
サイトからなる一様伸びの優れた高強度鋼板およびその
製造方法が開示されている。
【0005】これらの鋼は、フェライト組織に硬質なマ
ルテンサイトを分散させた複合組織を有する鋼(dua
l phase 鋼板。以下、「DP鋼板」と記す)で
あり、マルテンサイトの比を調整することにより、比較
的容易に鋼の引張強さを所望の範囲に高めることができ
るうえ、降伏比が低く、一様伸びも優れているという特
徴を持たせることもできるので、成形加工用の高張力鋼
板として期待されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】各種の成形方法の内で
基本的な成形方法である曲げ成形において、軟質鋼板や
引張強さが500MPaに満たない低強度の高張力鋼板
では、密着曲げ(内側曲げ半径が零で、曲げ角度が18
0°)を行うのは容易である。しかしながら引張強さが
500MPa以上の高強度領域になると、DP鋼板であ
っても、曲げ性能が優れているとされる圧延方向曲げ
(曲げ軸が圧延方向に直角な方向である曲げ)において
も密着曲げが困難となる場合がある。圧延方向曲げに比
べると曲げ性が劣るとされている幅方向曲げ(曲げ軸が
圧延方向に平行である曲げ)、あるいは45°方向曲げ
(曲げ軸が圧延方向に対して45°傾斜した方向である
曲げ)における密着曲げはさらに困難となる場合が多
い。このような曲げ方向による曲げ性の差異(以下、上
記3方向の曲げ性の差異を「曲げ異方性」とも記す)
は、鋼板の引張強さが高くなるにつれて著しくなる。
【0007】DP鋼板は軟質なフェライトと硬質なマル
テンサイトの混合効果により、降伏比が低いうえに一様
伸びが優れるため、プレス成形における形状精度が良好
で、張り出し成形性にも優れるという特徴がある。しか
しながら局部延性が優れず曲げ性が十分ではないうえ、
引張強さが高くなるにつれて密着曲げが困難となるう
え、曲げ異方性が強くなり、曲げ方向によっては曲げ性
が十分ではないという問題があった。
【0008】このため、例えばフレーム等を製造する際
の曲げ成形では、現在用いられているDP鋼板は、素材
の成形方向によっては良好な加工結果が得られず、歩留
まりの低下、加工工数の増加、素材加工方向の限定など
の不都合があった。
【0009】本発明の目的はこれらの課題を解決し、高
強度を有するDP鋼板において、全ての曲げ方向におい
て優れた曲げ加工性を備えた、曲げ性に優れた高張力鋼
板およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々の化学
組成及び製造条件でDP鋼板を作成し、DP鋼板の曲げ
性に影響する要因とその改善方法について種々研究し
た。その結果、特定の化学組成を有する鋼を加熱し、粗
圧延した後、1050℃以下で開始し、Ar3点〜Ar
3点+100℃で完了する熱間仕上圧延を施した後、2
0℃/秒以下の冷却速度で冷却して600℃以上で巻き
取り、酸洗、50〜70%の圧下率の冷間圧延を行い、
(α+γ)2相域で30〜90秒焼鈍し、550℃まで
を5℃/秒以上で冷却することにより、圧延方向曲げ、
幅方向曲げおよび45°方向曲げにおいて、いずれも密
着曲げが良好なDP鋼板が得られることを知った。
【0011】なお、本発明における密着曲げの判定基準
は、密着曲げを行った曲げ部外側表面に、亀裂およびく
びれ(ネッキング)が観察されない場合を良好と定義す
る。上記「くびれ」は、本発明においては、周囲の板厚
に対して20%以上の局部的な板厚減少を伴うもの、と
する。
【0012】その理由は定かではないが、以下のように
推測される。曲げ成形では、曲げ線に直角方向のひずみ
が曲げの外側で引張り、内側で圧縮となるような変形が
生じる。曲げ加工時に外側の引張応力状態の部位で割れ
が生じるのは、通常の引張試験において一様伸び変形後
に生じるくびれ変形、すなわち、局部変形後の破断と同
様の変形過程によるものと考えられる。
【0013】曲げ加工における割れは引張試験における
局部延性不足に起因していると思われる。特に鋼板のフ
ェライトおよび第2相が層状になって圧延方向に伸長し
た結晶組織(以下、「バンド状組織」と記す)を有する
場合には、バンド状組織とフェライト相との界面で亀裂
が発生しやすいため、その部分における局部延性が低下
し、曲げ性が大きく損なわれる。
【0014】バンド状組織は、冷間圧延母材を熱間圧延
する際の仕上圧延が(α+γ)2相域圧延となると生じ
やすく、また、仕上圧延後の冷却中にパーライトが生成
すると、これはバンド状組織を形成しやすい。従って冷
間圧延母材の製造条件は、フェライトとセメンタイトか
らなる結晶組織を有する熱間圧延鋼板が得られる条件と
するのがよい。また、冷間圧延後の2相域焼鈍に先駆け
てγ域焼鈍を施すのも好適である。
【0015】熱間圧延の仕上圧延における上記条件を実
現するには、熱間圧延における鋼板温度を厳密に管理す
る必要があるが、この手段として粗バーヒータなどの補
助加熱手段により、仕上圧延前の粗バーの温度変動を精
度よく制御するのが極めて有効である。同様な目的のた
め、いわゆるコイルボックスを適用して保温あるいは加
熱することや粗バーを接合して連続圧延することも有効
である。
【0016】本発明はこれらの新たに得られた知見を基
にして完成されたものであり、その要旨は下記(1)〜
(4)に記載の曲げ性に優れた高張力鋼板、および、
(5)〜(7)に記載のその製造方法にある。
【0017】(1)質量%で、C:0.05〜0.10
%、Si:1.0%以下、Mn:1.0〜3.0%、
P:0.05%以下、S:0.01%以下、Al:0.
005〜0.10%、N:0.05%以下を含有する化
学組成と、マルテンサイトを体積率で5〜50%含有
し、残部が実質的にフェライトからなる2相組織を有
し、引張強さが500MPa以上で、板面内いずれの方
向にも密着曲げが可能であることを特徴とする曲げ性に
優れた高張力鋼板。
【0018】(2)さらに化学組成として、質量%で、
Ti、Nb、Vからなる群の内の1種または2種以上を
合計で0.003〜0.05%含有することを特徴とす
る上記(1)に記載の曲げ性に優れた高張力鋼板。
【0019】(3)さらに化学組成として、質量%で、
Cr:0.001〜2.0%、および/または、Mo:
0.001〜0.5%を含有することを特徴とする上記
(1)または(2)に記載の曲げ性に優れた高張力鋼
板。
【0020】(4)さらに化学組成として、質量%で、
Ca:0.0002〜0.004%、Zr:0.005
〜0.05%、希土類元素:0.002〜0.05%か
らなる群の内の1種または2種以上を含有することを特
徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の曲げ性
に優れた高張力鋼板。
【0021】(5)上記化学組成を有する鋼を加熱し、
粗圧延を行い、仕上圧延を1050℃以下で開始し、A
r3点以上、Ar3点+100℃以下で完了し、20℃
/秒以下の冷却速度で冷却し、600℃以上で巻取って
熱延板とし、この熱延板を酸洗して40〜80%の圧下
率で冷間圧延を施し、Ac1点以上、Ac3点未満の2
相域で30〜90秒間保持する2相域焼鈍を施した後、
550℃までを5℃/秒以上の冷却速度で冷却すること
を特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の曲
げ性に優れた高張力鋼板の製造方法。
【0022】(6)2相域焼鈍に先立って、Ac3点以
上、Ac3点+80℃以下のγ域温度で10〜90秒間
保持するγ域焼鈍を施すことを特徴とする上記(5)に
記載の曲げ性に優れた高張力鋼板の製造方法。
【0023】(7)仕上圧延を施す前の鋼片に補助加熱
を施すことを特徴とする上記(5)または(6)に記載
の曲げ性に優れた高張力鋼板の製造方法。なお、本発明
の高張力鋼板は上記条件で熱間圧延後に冷間圧延と再結
晶焼鈍を施した鋼板であり、その後に亜鉛めっきを施し
た溶融亜鉛めっき鋼板とすることもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
てさらに詳細に説明する。 化学組成;C:Cは安価に鋼の強度を向上させる作用が
あり、所望の強度を確保するために、Cを0.05%以
上含有させる。その含有量は、狙いとする強度により変
更すればよい。Cを過剰に含有させるとスポット溶接性
が損なわれるので、C含有量は0.10%以下とする。
好ましくは0.08%以下である Si:必須元素ではないが、鋼を脱酸する作用があり、
また、延性をさほど阻害しないで鋼の強度を向上させる
のに有効な元素である。他方、Siを多量に含有させす
ぎるとめっき性を損なう。従って上記効果を得るため
に、0.01%以上、1.0%以下、好ましくは0.8
%以下の範囲で含有させてもよい。
【0025】Mn:鋼板の引張強さを高め、熱間脆性を
防止する作用があり、本発明の鋼における重要な元素で
ある。本発明においては、上述したように強度向上元素
であるCとSiの含有量を比較的低い範囲に制限するた
め、鋼板の引張強さは、主としてMnを含有させること
により確保する。この効果を発揮させるために、Mn含
有量は1.0%以上とする。好ましくは2.0%以上で
ある。Mnは高価な元素であるうえ、含有量を過度に増
すと転炉における鋼の溶解、精錬がむつかしくなる。こ
れを避けるためにMn含有量は3.0%以下とする。
【0026】P:不可避的不純物であるが、P含有量が
0.05%を超えると鋼板中における偏析が著しくな
り、製品鋼板においてバンド状組織が生じて曲げ性を損
なう。これを避けるためにP含有量は0.05%以下と
する。
【0027】S:不可避的不純物であるが、S含有量が
0.01%を超えるとMnSとしての析出量が増し、鋼
板の延性を阻害する。これを避けるためにS含有量は
0.01%以下とする。
【0028】Al:健全な鋼を得るための脱酸剤とし
て、0.005%以上含有させる。好ましくは0.01
%以上である。Al含有量が0.10%を超えると、鋼
中の介在物が増加し、伸び特性が劣化するので、その上
限は0.10%とする。好ましくは0.05%以下であ
る。なお、本発明でのAlは、いわゆるsol.Alを
意味する。
【0029】N:不可避的不純物であり、その含有量は
低い方が好ましい。特にN含有量が0.05%を超える
とAlNとして消費されるAlの量が多くAl添加の効
果が小さくなるばかりでなく、析出物としてのAlNが
増して延性が損なわれるので、N含有量は0.05%以
下とする。好ましくは0.01%以下である。
【0030】本発明を構成する鋼板は基本的に上述の組
成で構成されるが、さらに鋼板の強度や成形性を必要と
する場合には以下に述べる元素を含有させてもよい。 Ti、Nb、V:必須元素ではないが、これらの元素に
は析出強化作用があり、鋼を安価に強化するのに有用な
元素であるので、その効果を得るために含有させても構
わない。上記効果を得るには、Ti、NbおよびVから
なる群の内の1種または2種以上を合計で0.003%
以上含有させるのがよい。その含有量が0.05%を超
えると鋼を強化する効果が飽和し、それ以上含有させる
のは経済性を損なうので、含有させる場合の上限は、合
計で0.05%以下とする。
【0031】Cr、Mo:これらは変態強化作用がある
ので、鋼を強化するために含有させても構わない。上記
効果を得るには0.001%以上含有させるのがよい。
しかしながらCrでは2.0%、Moでは0.5%を超
えて含有させても効果が飽和するため、含有させる場合
の上限は、上記値とする。
【0032】Ca、Zr、希土類元素:これらの元素は
介在物の形態制御に有効な元素であるので、曲げ性をさ
らに改善する場合には含有させても構わない。所望の効
果を得るためにはCaの場合は0.0002%、Zrの
場合には0.005%、希土類元素の場合は0.002
%以上含有させるのがよい。しかしながら、Caの場合
は0.004%、Zrの場合は0.05%、希土類元素
の場合は0.05%を超えて含有させると、鋼中の介在
物が多くなって加工性が損なわれる。従ってこれらの元
素を用いる場合には、Caの場合は0.004%以下、
Zrの場合は0.05%以下、希土類元素の場合は0.
05%以下とするのがよい。介在物の形態制御はこれら
の元素のうちのいずれか1種を用いれば行えるが2種以
上を複合して添加してもかまわない。
【0033】上記以外の成分はFeおよび不可避的不純
物である。例えば、Cu、Coなどが少量含有されて
も、本発明の目的とする効果は発揮される。鋼板強度が
500MPaに満たない場合には、鋼板の曲げ性能は、
圧延方向に対していずれの方向においても密着曲げが可
能な鋼板が容易に得られる。従って本願発明の対象とす
る鋼板は、引張強さが500MPa以上のものとする。
引張強さの上限は特に限定するものではないが、引張強
さが高くなるにつれて延性が低下し、通常の方法でのプ
レス加工が困難になるので、本発明においては引張強さ
を1000MPa以下とするのがよい。さらに好ましく
は850MPa以下とするのがよい。
【0034】本発明の高張力鋼板は、鋼の引張強さや低
降伏比などの性質を確保するために、マルテンサイトを
体積率で5%以上、50%以下、残部が実質的にフェラ
イトからなる2相組織を有するものとする。マルテンサ
イトの比が5体積%に満たない場合には所望の強度や低
降伏比(例えば降伏比が0.65以下)などの性能が得
られない。好ましくは10体積%以上である。逆にマル
テンサイトの比が50体積%を超えると加工性が低下し
すぎるのでよくない。好ましくは30体積%以下であ
る。
【0035】「残部が実質的にフェライトからなる」と
の意味は、冷間圧延し焼鈍した後の冷却過程においてマ
ルテンサイト変態する際に、ベイナイトや残留オーステ
ナイトなどの組織が10体積%以下混合しても本発明の
効果を発揮するのに差し支えがないことを意味する。
【0036】本発明の鋼板は、高張力鋼板のプレス成形
の効率をよくするために、板面内いずれの方向にも密着
曲げが可能であることを特徴とする優れた曲げ性を有す
るものとする。板面内での曲げ方向による曲げ性の変化
は、圧延方向曲げ、幅方向曲げ、および、45°方向曲
げで代表される3方向の曲げ性により確認することがで
きるので、本発明における「板面内いずれの方向にも密
着曲げが可能である」とは、上記3方向で密着曲げが可
能であること、と定義する。密着着曲げの判定基準は、
密着曲げを行った曲げ部外側表面に、亀裂およびくびれ
(周囲の板厚に対して20%以上の局部的な板厚減少を
伴うもの)が観察されない場合を良好と定義する。
【0037】このような曲げ性を備えておれば、フレー
ムなどの加工に際して、鋼板面内でいずれの方向への密
着曲げ加工があっても、良好な加工製品が得られるの
で、製品歩留まりの向上や、加工工数の低減、あるい
は、板取りの自由度が増すことによる部品製造コストの
削減など、工業的に大きい種々の便益を得ることができ
る。
【0038】製造方法;本発明の曲げ性に優れた高張力
鋼板は、前述の(1)〜(4)のいずれかに記載の化学
組成を有する鋼を以下の方法で熱間圧延し、冷間圧延
し、再結晶焼鈍を施して製造するのが好適である。
【0039】上記化学組成を有する鋼は常法により鋳造
されて鋳片(スラブ)とされる。鋳塊を分解圧延して鋼
片をスラブとしても構わない。スラブは常法により加熱
して粗圧延されたのち、仕上圧延に供されるが、鋳造後
のスラブ温度が高く、後述する仕上温度が確保できる場
合には、スラブ加熱を省略して粗圧延しても構わない。
また、ストリップキャストなど公知の方法により薄い鋳
片が得られる場合には、粗圧延を省略しても構わない。
【0040】仕上圧延:本発明の高張力鋼板の母材とな
る熱延板は、最終製品においてバンド状組織を生じさせ
ないために、フェライトとセメンタイトを基礎組織とす
る均一な結晶組織を備えたものとする。熱間圧延におけ
る仕上圧延開始温度が高くなりすぎると結晶粒が粗大化
するのでよくない。これを避けるために、仕上圧延開始
温度は1050℃以下とする。
【0041】仕上圧延終了温度は、本発明鋼において重
要な条件である。仕上圧延終了温度がAr3点に満たな
い温度領域であった場合には、仕上圧延前及び仕上圧延
中に変態したフェライトのバンド状組織が形成されるの
で好ましくない。これを避けるために仕上圧延終了温度
はAr3点以上とする。
【0042】圧延後のフェライト変態促進のためには、
オーステナイトに導入する圧延歪みが多い程良いので、
そのためには仕上圧延終了温度は低温であることが好ま
しい。このため、仕上圧延終了温度はAr3点+100
℃以下とする。
【0043】補助加熱:前述の仕上圧延の入り側温度と
出側温度は、熱延コイルの全長にわたって満足させるの
が望ましい。鋼片が長い場合には、圧延途中で鋼片温度
が低下し、熱間圧延後期などにおいて上記仕上圧延終了
温度が確保できない場合が生じる。また、仕上圧延の入
り側温度を低く制限しているので鋼片幅方向端部などで
の温度低下が原因で上記仕上圧延終了温度が確保できな
い場合も生じる。このような場合には仕上圧延入り側で
補助加熱を施すのがよい。補助加熱方法は限定しない
が、仕上圧延入り側での鋼片の温度分布に応じて加熱量
の制御が容易である電磁誘導加熱方式が好ましい。
【0044】冷却条件:本発明の鋼板はMn含有量が多
いため、鋳造時に形成されるMn偏析帯にはパーライト
が帯状に形成されやすく、製品鋼板においては容易にバ
ンド状組織が形成される。
【0045】パーライト変態ノーズが600℃以下であ
るので、上記バンド状組織の生成を避けるために、仕上
圧延終了後の冷却速度を20℃/秒以下とする緩冷却と
し、600℃以上で巻取る。パーライト変態ノーズ手前
までの冷却速度を遅くすることで、フェライト変態を促
進させ、パーライト体積率を減少させ、パーライトバン
ドの形成を抑制する。特に800〜700℃の温度範囲
を徐冷するのが効果的である。
【0046】巻取温度が低くなりすぎると、ベイナイト
またはマルテンサイト相の体積率が多くなり、この後の
冷間圧延が困難になるため、巻取温度は600℃以上と
する。パーライトバンドをより抑制するには、650℃
以上で巻取るのが望ましい。巻取温度を過度に高くする
と、酸洗性が劣化するので、これを防止するために巻取
温度は700℃以下とするのが望ましい。
【0047】冷間圧延:冷間圧延は公知の方法で行えば
良い。しかしながら、圧延率を過度に大きくすると鋼板
内のフェライトとセメンタイト等との界面で微細なボイ
ドが多数発生し、焼鈍後の曲げ性を劣化させる。また圧
下率が過度に小さいと生産能率が低下する。従い、冷間
圧延時の圧延率は50%以上、70%以下とする。
【0048】焼鈍:本発明の高張力鋼板は、引張強さが
500MPa以上で、板面内いずれの方向にも密着曲げ
が可能であるDP鋼板とするために、最終製品において
バンド状組織がなく、マルテンサイトを5〜50体積%
含有する均一な結晶組織を備えたものとする。
【0049】これを実現するために、上記冷間圧延した
鋼板は、冷間圧延組織を完全に再結晶させるためにフェ
ライト+オーステナイトの2相域で焼鈍する。その際の
焼鈍時間は再結晶するのに必要な時間として、下限を3
0秒とし、上限は粒が粗大化しすぎないように90秒と
する。Ac1点およびAc3点は公知の計算式、例え
ば、Ac1点(℃)=723-10.7Mn+29.1Si 、Ac3点
(℃)=910-203 √C+44.7Si(元素記号は質量%を意味
する)により求めればよい。
【0050】上記冷間圧延した鋼板は、上記2相域での
焼鈍に先だって、Ac3点以上、Ac3点+80℃以下
のγ域温度で10〜90秒保持する焼鈍をおこなえば、
バンド状組織のない等軸晶組織がさらに安定して得られ
るので、より良好な曲げ性を得るのに好ましい。
【0051】本発明では、所望の強度を得るために、体
積率で5%以上のマルテンサイトを生成させる。そのた
め、焼鈍温度からの冷却途中でのパーライトの生成を避
けるため、750℃以下、550℃までの温度領域を、
5℃/秒以上の冷却速度で冷却する。550℃以下の温
度領域はパーライトの析出ノーズから外れるため、3℃
/秒に満たない冷却速度、あるいは低温保持などの処理
を行っても構わない。
【0052】上記以外は公知の方法によって製造すれば
よい。例えば焼鈍後には、表面粗度調整、平坦強制、降
伏点伸びの低減を目的にして、公知の方法により調質圧
延を施しても構わない。また、溶融めっき鋼板を製造す
るために、連続溶融めっきラインを用いて上記焼鈍処理
を行ってもよい。合金化溶融亜鉛めっきとするために、
合金化熱処理を行っても良い。
【0053】
【実施例】(実施例1)表1に記載の化学組成を有する
鋼を実験室において溶解し、厚さ:100mm、幅:3
00mm、質量50kgの鋼塊とした。これらの鋼のA
r3点は、780℃前後であった。Ac1点およびAc
3点は前記公知の計算式により求めた。
【0054】
【表1】 表1で鋼HおよびIはC含有量が高い比較例であり、他
は本発明の規定する条件を満足する化学組成を有するも
のである。これらの鋼塊を加熱炉に装入し、1200℃
で60分間保持した後、炉から取り出し、粗圧延して厚
さ:30mmの鋼片とした。
【0055】これらの鋼片に圧延開始温度を1000℃
とする熱間仕上圧延を施した。一部の鋼片は仕上圧延開
始前に加熱炉に装入し、50℃程度昇温する補助加熱を
施して仕上圧延開始温度を1030℃とした。仕上圧延
のパス回数は合計6パス、仕上圧延後の厚さは4.0m
mであり、仕上圧延終了温度は850℃〜750℃の間
で種々変更した。
【0056】熱間仕上圧延終了後、5〜40℃/秒の範
囲の種々の冷却速度で冷却し、巻取温度を模擬するため
に、700〜600℃の間の種々の温度の熱処理炉に装
入し、30分間保持した後、20℃/時で室温まで冷却
した。得られた熱延板は、塩酸溶液を用いて酸洗してス
ケールを除去した後、合計圧下率60%で1.6mm
(2例のみ1.2mm、合計圧下率70%)に冷間圧延
した。
【0057】得られた冷延板を、種々の条件で焼鈍した
後、5〜20℃/秒の冷却速度で常温まで冷却した。焼
鈍は2相域焼鈍のみを施したものを主としたが、後述す
る試験番号3および9では、γ域温度で焼鈍した後に2
相域焼鈍を行った。
【0058】引張特性:得られた冷間圧延鋼板から、長
手方向を圧延方向(L)、幅方向(T)、または、圧延
方向から45°傾斜した方向(C)とする、JISに規
定された5号試験片を採取して引張試験をおこない、引
張強さ(TS)と全伸び(El)について、3方向の平
均値を求めた。
【0059】曲げ性:得られた冷間圧延鋼板から、上記
と同様に、長手方向を上記3方向とする曲げ試験片を採
取して密着曲げ試験をおこない、曲げ部外側を拡大鏡で
拡大して目視観察し、その表面の割れ、または、くびれ
の発生状況を以下の基準で判定し、○を合格とした。く
びれは、ネッキング傾向が観察された試験片の曲げ部の
曲げ軸に対して垂直な断面を切り出し、研磨して顕微鏡
観察をおこない、試験前の板厚に対する板厚減少率が2
0%以上であるものを「くびれ有り」と判断した。 ○:割れ無し、くびれ無し、 △:割れ無し、くびれ有り、 ×:割れ発生。
【0060】表2に、製造条件と特性値測定結果をまと
めて示す。
【0061】
【表2】 表2で、FFT は熱延仕上圧延終了温度、CR1 は熱延後冷
却速度、CTは巻取温度、RA1 はγ域焼鈍温度、RA2 は2
相域焼鈍温度、CR2 は2相域焼鈍後の冷却速度、TSは引
張強さの3方向平均、Elは全伸びの3方向平均値、を意
味する。
【0062】表2に示すように、試験番号1、2、3、
6、8、9、11、13および14では、3方向共密着
曲げ試験において割れもくびれも発生しておらず、良好
な曲げ性を有するものであった。これに対し、試験番号
4、5、10、12、および15〜18では、いずれか
の曲げ方向において割れまたはくびれが発生した。
【0063】(実施例2)図1は、縦壁部を折り曲げ、
密着曲げして重ね合わせたチャンネル形状部品の斜視図
である。図1で、符号Bは縦壁折り曲げ部であり、縦壁
部はA部で密着曲げされる。図1でaは250mm、b
は80mm、cは100mmであった。
【0064】実施例1の試験番号1および18の鋼板の
板面内で、長さ方向をL方向またはT方向とする、上記
チャンネル形状部品用のブランクを切り出し、図1に示
すチャンネル形状部品に成形した。試験番号1の鋼板で
は、ブランクの採取方向をいずれの方向にしても密着曲
げ部(A)には割れやくびれがなく良好に加工された。
試験番号18の鋼板では、チャンネル形状部品の長手方
向をL方向にして採取したブランクで密着曲げ部(A)
に割れが発生した。
【0065】このことは、上記チャンネル形状部品の成
形において、その長さ(a)が鋼板幅を超える場合に
は、試験番号18の鋼板では加工困難であることを意味
する。従って試験番号18の鋼板により、その幅を超え
る寸法の上記形状の部品を得るには、密着曲げ加工の無
い方法に依るか、複数部品を長手方向に継ぎ足すなど、
非効率な方法に依らざるを得ない。
【0066】
【発明の効果】本発明の高張力鋼板は、板面内いずれも
方向に対しても優れた密着曲げ性を有するので、盤面内
での方向に制約されることなく自由に曲げ成形用素材を
得ることができる。従って素材の幅に制約されることな
く、歩留まりの良い方法で良好な成型品を得ることがで
きる。従って本発明の高張力鋼板およびその製造方法
は、高張力鋼板の適用拡大に大きく寄与し。工業上の利
用価値が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 縦壁部を折り曲げ、密着曲げして重ね合わせ
たチャンネル形状部品の斜視図である。種々の方向の曲
げ部を有するモデル部品の外観図である。
【符号の説明】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K037 EA01 EA05 EA09 EA12 EA15 EA16 EA17 EA18 EA19 EA23 EA25 EA27 EA31 EA32 EA35 EA36 EB11 FB10 FC07 FD01 FD02 FD03 FE02 FE03 FG01 FG03 FJ05 FJ06 FK02 FK03 FK08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、C:0.05〜0.10%、
    Si:1.0%以下、Mn:1.0〜3.0%、P:
    0.05%以下、S:0.01%以下、Al:0.00
    5〜0.10%、N:0.05%以下を含有する化学組
    成と、マルテンサイトを体積率で5〜50%含有し、残
    部が実質的にフェライトからなる2相組織を有し、引張
    強さが500MPa以上で、板面内いずれの方向にも密
    着曲げが可能であることを特徴とする曲げ性に優れた高
    張力鋼板。
  2. 【請求項2】 さらに化学組成として、質量%で、T
    i、Nb、Vからなる群の内の1種または2種以上を合
    計で0.003〜0.05%含有することを特徴とする
    請求項1に記載の曲げ性に優れた高張力鋼板。
  3. 【請求項3】 さらに化学組成として、質量%で、C
    r:0.001〜2.0%、および/または、Mo:
    0.001〜0.5%を含有することを特徴とする請求
    項1または2に記載の曲げ性に優れた高張力鋼板。
  4. 【請求項4】 さらに化学組成として、質量%で、C
    a:0.0002〜0.004%、Zr:0.005〜
    0.05%、希土類元素:0.002〜0.05%から
    なる群の内の1種または2種以上を含有することを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の曲げ性に優れた
    高張力鋼板。
  5. 【請求項5】 上記化学組成を有する鋼を加熱し、粗圧
    延を行い、仕上圧延を1050℃以下で開始し、Ar3
    点以上、Ar3点+100℃以下で完了し、20℃/秒
    以下の冷却速度で冷却し、600℃以上で巻取って熱延
    板とし、この熱延板を酸洗して40〜80%の圧下率で
    冷間圧延を施し、Ac1点以上、Ac3点未満の2相域
    で30〜90秒間保持する2相域焼鈍を施した後、55
    0℃までを5℃/秒以上の冷却速度で冷却することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の曲げ性に優れ
    た高張力鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 2相域焼鈍に先立って、Ac3点以上、
    Ac3点+80℃以下のγ域温度で10〜90秒間保持
    するγ域焼鈍を施すことを特徴とする請求項5に記載の
    曲げ性に優れた高張力鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】 仕上圧延を施す前の鋼片に補助加熱を施
    すことを特徴とする請求項5または6に記載の曲げ性に
    優れた高張力鋼板の製造方法。
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