JP2001335701A - 自動車関連部品 - Google Patents

自動車関連部品

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JP2001335701A
JP2001335701A JP2000160491A JP2000160491A JP2001335701A JP 2001335701 A JP2001335701 A JP 2001335701A JP 2000160491 A JP2000160491 A JP 2000160491A JP 2000160491 A JP2000160491 A JP 2000160491A JP 2001335701 A JP2001335701 A JP 2001335701A
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resin
automobile
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ceramic
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JP2000160491A
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Hiroshi Okamoto
弘 岡本
Shinichi Inoue
眞一 井上
Tetsuo Kanekawa
哲夫 金川
Masataka Sano
昌隆 佐野
Hiroki Miyamatsu
宏樹 宮松
Takami Yoshida
貴美 吉田
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Erubu KK
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Erubu KK
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動植物由来の機能性成分を用いながらも、ブ
リードアウトが効果的に抑制され、消臭性および抗微生
物性の双方が長期にわたり持続する自動車関連部品を提
供することを目的とする。 【解決手段】 動植物由来の機能性成分(A) とセラミッ
クス成分(C) とが配合された樹脂(R) の成形物からなる
自動車関連部品である。機能性成分(A) とセラミックス
成分(C) とは、両者の複合体粒子の形態で樹脂(R) に配
合されていることが好ましい。機能性成分(A) は、カテ
キン類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物、タンニン
(酸)、キチンおよびキトサンよりなる群から選ばれた
少なくとも1種の成分であることが好ましい。自動車関
連部品の例は、灰皿、把手部をはじめとする自動車用の
搭載品、装置品、内装材などである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、好ましい消臭性お
よび抗微生物性を有する灰皿や把手部などの自動車関連
部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、抗菌性に関心が深まり、衛生陶
器、ドアノブ、釣り革などはもとより、文房具、家庭用
品に至るまで、抗菌性製品が普及するようになってきて
いる。
【0003】成形物に抗菌性を付与するためには、成形
時に無機系の抗菌剤、合成系の抗菌剤、あるいは天然系
の抗菌剤を配合するのが一般的である。
【0004】無機系の抗菌剤の例は、銀イオンや銅イオ
ンを担持させたゼオライト、ガラス、粘土鉱物などであ
る。合成系の抗菌剤の例は、フェノール系、アルデヒド
系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、ニトリル
系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、界面活性剤系
などである。天然系の抗菌剤の例は、キチン・キトサ
ン、各種植物エキスなどである。カラシやワサビの抗菌
成分であるアリルイソチオシアネートのように、本来は
天然系の抗菌剤であっても、合成により製造することが
できるものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】無機系の抗菌剤は、効
果が長期にわたり持続するという利点があるが、銀イオ
ンや銅イオンが溶出する条件下でないと、所期の効果が
発揮されないという問題点がある。
【0006】合成系の抗菌剤は、一般に抗菌性が強く、
たとえば塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、塩
化セチルピリジニウムのように強力な抗菌性を発揮する
ものもあるが、安全性の点で使用がためらわれることが
多い。
【0007】天然系の抗菌剤は、安全性の点で好ましい
ので、将来は抗菌剤の主流になっていくものと考えられ
るが、揮散したり、水との接触により溶出することが多
いので、耐久性に欠けるという問題点がある。
【0008】そして、これら無機系、合成系、天然系の
抗菌剤は、抗菌性は発揮しても、消臭性を有しないか消
臭性が小さいことが多い。そのため、自動車の灰皿や把
手部などの部品のように、人が手を触れるので抗菌性が
必要とされるのみならず、タバコ臭、汗臭、食物臭、カ
ビ臭、ペット臭、屎尿臭などの臭気を除去することが望
まれる用途には、なお改善を図ることが要求される。
【0009】この点、天然系の抗菌剤の中には、茶由来
の有効成分のように抗微生物性と消臭性の双方を有する
ものがあるので、その有効成分の揮散や水との接触によ
る溶出性を制御することができれば、自動車の灰皿や把
手部などの部品のような用途に適する素質を有するとい
うことができる。ただし、茶由来の有効成分を樹脂に配
合して成形しただけでは、その成形物を水と接触する使
い方をしたときに有効成分が失われやすく、またその有
効成分が表面にブリードアウトしてそこに塵埃や油分が
付着してかえって汚染の原因となることがあるので、こ
の点も解決する必要がある。
【0010】本発明は、このような背景下において、動
植物由来の機能性成分を用いながらも、ブリードアウト
が効果的に抑制され、消臭性および抗微生物性の双方が
長期にわたり持続する自動車関連部品を提供することを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の自動車関連部品
は、動植物由来の機能性成分(A) とセラミックス成分
(C) とが配合された樹脂(R) の成形物からなることを特
徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0013】上記のように、本発明の自動車関連部品
は、動植物由来の機能性成分(A) とセラミックス成分
(C) とが配合された樹脂(R) の成形物からなる。
【0014】〈機能性成分(A) 〉機能性成分(A) として
は、動植物由来のものであれば、種々のものを用いるこ
とができる。機能性成分(A) の代表例は、カテキン類、
サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物、タンニン(酸)、
キチンおよびキトサンよりなる群から選ばれた少なくと
も1種が用いられ、特にカテキン類が重要である。これ
らは、消臭性(脱臭性、悪臭消去性、有害ガス成分除去
性等)、抗微生物性(抗菌性、殺菌性、静菌性、抗カビ
性、抗ウイルス性等)、生理活性(抗アレルギー性
等)、抗酸化性などの機能を有する成分である。機能性
成分(A) としては、そのほか、各種の植物の精油や、生
薬ないし漢方薬に利用される各種の植物の抽出物も用い
ることができる。なお、本発明の趣旨を損なわない範囲
で、これらの機能性成分(A) と共に、従来の技術の項で
述べたような無機系や合成系の抗微生物剤を併用しても
差し支えはない。
【0015】上記のうちカテキン類としては、モノマー
状のものやオリゴマー状のものが用いられる(テアフラ
ビンも含まれるものとする)。本発明において用いるカ
テキン類として特に重要性の高いものは、カテキン類の
濃度を高めた茶由来のカテキン製剤である。茶カテキン
の主たる成分は、エピガロカテキン、エピガロカテキン
ガレート、エピカテキン、エピカテキンガレートなどで
あるが、個々の成分に単離する必要はないので、これら
の混合物からなる茶カテキンを濃厚に含む製剤(殊に2
0%以上、好ましくは25%以上含むもの)をそのまま
好適に用いることができる。市販の茶由来のカテキン製
剤には30%品、50%品、60%品、70%品、80
%品、90%品などがあるので、その入手は容易であ
る。茶は、緑茶のみならず、発酵茶である紅茶や半発酵
茶であるウーロン茶などであってもよい。たとえば紅茶
の場合、発酵過程の中で、エピガロカテキン、エピガロ
カテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレー
トから、各種のテアフラビン(紅茶ポリフェノール)が
作られる。またたとえばウーロン茶の場合、4種の主要
カテキン以外に、エピガロカテキン−4−O−メチルガ
レートなどのような特殊なカテキン誘導体も含まれてい
る。なおカテキン類は、阿仙薬をはじめ茶以外の多種の
植物にも含まれているので、それらの植物由来のカテキ
ン類を用いることもできる。
【0016】サポニン類のうち茶サポニンは、有機溶剤
や水を用いて茶葉や茶の種子からサポニンを含む成分を
抽出し、ついでカラムクロマトなどの手段を用いて繰り
返し精製を行うことにより取得できる。茶サポニンに
は、ステロイド系サポニン、トリテルペノイド系サポニ
ンなどがあるが、本発明の目的にはこれらをいずれも使
用することができる。サポニン類は、茶以外の多種の植
物、たとえば、ニンジン、チクセツニンジン、ダイズ、
サイコ、アマチャヅル、ヘチマ、オンジ、キキョウ、セ
ネガ、バクモンドウ、モクツウ、チモ、ゴシツ、カンゾ
ウ、サンキライなどにも含まれているので、そのような
植物からのサポニン類を用いることもできる。
【0017】茶葉粉末または茶葉抽出物としては、一番
茶・二番茶・三番茶・深むし、かぶせ、紅茶、ウーロン
茶などの茶の粉末または抽出物を用いることができる。
【0018】タンニン(酸)としては、市販の精製され
たタンニン酸を用いることができ、また五倍子、没食子
などタンニン酸含有天然植物の抽出物またはその半精製
物をそのまま用いることもできる。
【0019】キチン、キトサンについては、現在では各
社から種々のアセチル化度や種々の分子量のものが市販
されているので、それを用いることができる。キチンお
よびキトサンのうちでは、キトサンの方が、抗微生物性
およびセラミックス成分(C)との複合化の容易さの点で
有利である。
【0020】〈セラミックス成分(C) 〉セラミックス成
分(C) としては、種々のセラミックスが用いられる。こ
の場合、以下に詳述するように、含水ケイ酸ゲルを経て
得られるシリカゲル、無機質焼結助剤−無機質凝集剤を
組み合わせたもの、または、セラミックス粒子−無機質
焼結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたものが特に好適
に用いられる。これらを用いれば、凝集力を利用して機
能性成分(A) との複合化を図ることができる。
【0021】シリカゲルとしては、含水ケイ酸ゲルを経
て得られるシリカゲルが好適に用いられる。このときに
は、ケイ酸塩の水溶液を酸と混合することによりpHを
調整して含水ゲルとなし、さらにこの含水ゲルを水洗し
てイオンを除去してから乾燥することによりシリカゲル
を得る。ケイ酸塩としては、Na2O・n SiO2で表わされる
ケイ酸ナトリウムや、 K2O・n SiO2で表わされるケイ酸
カリウムが用いられ、特に前者のケイ酸ナトリウムが重
要である。ケイ酸塩の濃厚水溶液は一般に水ガラスと呼
ばれ、市販の代表的な水ガラスのSiO2含有量は22〜3
8重量%、Na2O含有量は5〜19重量%である。
【0022】無機質焼結助剤としては、リン酸、硫酸、
硝酸、炭酸などの無機酸の多価金属塩、アルカリ金属や
アルカリ土(類)金属のフッ化物やケイフッ化物があげ
られる。多価金属塩としては、アルミニウム、亜鉛、マ
グネシウム、カルシウム、マンガンなどが好適に用いら
れ、これらは通常は含水塩ないし水和物を水に溶解した
形で使用に供される。
【0023】無機質凝集剤としては、ゾル状または溶液
状の無機質凝集剤、殊に、ゾル状の無水ケイ酸または溶
液状のケイ酸塩(ケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウム)
が好適に用いられる。ゾル状の無水ケイ酸には、水を媒
体とする通常のコロイダルシリカのほか、アルコール等
の有機溶媒を媒体とするオルガノシリカゾルがある。
【0024】セラミックス粒子−無機質焼結助剤−無機
質凝集剤におけるセラミックス粒子としては、各種の粘
土鉱物、酸化物、水酸化物、複合酸化物、窒化物、炭化
物、ケイ化物、ホウ化物、リン化物、ゼオライト、クリ
ストバライト、ケイ藻土、ケイ酸の多価金属塩などがあ
げられる。粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト
などがあげられる。酸化物としては、アルミナ、チタニ
ア、シリカ、ジルコニア、マグネシア、酸化亜鉛などが
例示される。水酸化物としては、アルミニウム、亜鉛、
マグネシウム、カルシウム、マンガンの水酸化物などが
あげられる。複合酸化物の例はミョウバンである。窒化
物の例は、窒化ケイ素、窒化ホウ素などである。炭化物
の例は、炭化ケイ素、炭化ホウ素などである。ケイ酸の
多価金属塩としては、アルミニウム塩、亜鉛塩、マグネ
シウム塩、カルシウム塩、マンガン塩などがあげられ
る。
【0025】各成分の割合は、無機質焼結助剤−無機質
凝集剤の組み合わせにあっては、無機質焼結助剤の固形
分100重量部に対し、無機質凝集剤が固形分で100
〜300重量部程度あるいはそれ以上とすることが多
い。セラミックス粒子−無機質焼結助剤−無機質凝集剤
の組み合わせにあっては、セラミックス粒子を主体と
し、無機質焼結助剤および無機質凝集剤はそれぞれの役
割を発揮する量とするが、セラミックス粒子100重量
部に対し、無機質焼結助剤が固形分で 0.5〜20重量部
程度、無機質凝集剤が固形分で 0.5〜25重量部程度と
することが多い。
【0026】セラミックス成分(C) としては、そのほ
か、水を吸って膨潤する性質を有する粘土鉱物、たとえ
ば、セピオライト、バーミキュライト、ベントナイト、
セリサイト粘土、水膨潤性グレードのマイカなどを用い
ることも好ましい。これらの中では、特異な繊維状構造
を有するセピオライトが特に重要である。
【0027】セラミックス成分(C) の一部は、酸化亜鉛
または低硬度で劈開性を有する微粉板状鉱物であること
も好ましい。
【0028】このうち酸化亜鉛は、それ自身がある程度
の消臭能力を有するものである。低硬度で劈開性を有す
る微粉板状鉱物の代表例はタルクとマイカである。
【0029】低硬度で劈開性を有する微粉板状鉱物は、
成形時に添加物の分散を図る作用を有する。ここで低硬
度とは、モース硬度で 3.5程度以下である。平均粒径に
ついては、5μm 以下、2μm 以下、好ましくは 1.5μ
m 以下、さらに好ましくは1μm 以下、なかんずくサブ
ミクロンオーダー(1μm 未満)というように、細かけ
れば細かいほど好ましい。特にサブミクロンオーダーの
超微粉グレードのものが推奨される。ここで平均粒径
は、レーザー回折法により測定されたものとする。
【0030】低硬度で劈開性を有する板状鉱物の代表例
は上述のようにタルクとマイカであるが、超微粉にする
ことは容易ではないので、超微粉グレードのものを用い
るときは、種々の手段を講じて粉砕を行い、あるいは粉
砕物のうち特に微粉の部分のみを分級により取得し、で
きるだけ粒径が小さいものを得るようにする。
【0031】ここでタルクは、滑石と呼ばれる鉱石の粉
砕物であって、白色〜灰色の滑りのある脂肪感ある無機
質粉末である。タルクの化学組成は、産地によって多少
異なるものの、基本的には 4SiO2・3MgO・H2O で表わさ
れる。タルクの結晶構造は、表面にケイ酸、2層目に水
酸基を持ったマグネシア、3層目にケイ酸となった3層
構造となっている。この特異な結晶構造に起因して、タ
ルクは滑りやすい性質を有しており、また無機質鉱物の
中では、モース硬度が1と最も硬度が低いものである。
【0032】マイカとしては、天然または合成マイカ、
より詳しくは、絹雲母(セリサイト)、白雲母(マスコ
バイト)、金雲母(フロゴパイト)、フッ素金雲母、着
色元素が結晶中に配位した着色マイカ、雲母チタン、紫
外線吸収マイカなどがあげられる。マイカの硬度は、モ
ース硬度で 2.5〜3.2 程度のものが多い。
【0033】〈機能性成分(A) とセラミックス成分(C)
との複合体粒子〉機能性成分(A) とセラミックス成分
(C) とは、両者の複合体粒子を製造しておいてから、そ
れぞれの用途に用いることが好ましい。ただし、これら
機能性成分(A) とセラミックス成分(C) の一部をその複
合体粒子とは別に配合することも多い。
【0034】このような複合体粒子を製造する場合、セ
ラミックス成分(C) が含水ケイ酸ゲルを経て得られるシ
リカゲルであるときは、ケイ酸塩水溶液と酸との混合
前、混合時または混合後のゲル化反応完了前に機能性成
分(A) を添加して、その機能性成分(A) をシリカゲル中
に含有させることが望ましい。このようにすると、機能
性成分(A) を含有する状態でセラミックスを凝集させる
ことができる。
【0035】セラミックス成分(C) が無機質焼結助剤−
無機質凝集剤を組み合わせたものである場合、機能性成
分(A) を含有する状態でセラミックスを凝集させること
が好ましい。例をあげると、無機質焼結助剤の一例とし
てのリン酸アルミニウムの水溶液に機能性成分(A) を粉
末であるいは水溶液またはアルコール溶液として混合
し、pHを3〜4に調整して、無機質凝集剤の一例とし
てのコロイダルシリカのコロイド液を混合して系のpH
を中性程度にもっていくと、凝集が起こるので、その凝
集物をルツボや蒸発皿に移し、乾燥器または電気炉にて
乾燥するまで加熱処理する。
【0036】セラミックス成分(C) がセラミックス粒子
−無機質焼結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたもので
あるときも、機能性成分(A) を含有する状態でセラミッ
クスを凝集させることが好ましい。例をあげると、ケイ
酸アルミニウム、アルミナ、チタニア等のセラミックス
粒子に無機質焼結助剤の一例としてのリン酸アルミニウ
ムの水溶液を硬練りペースト程度の粘度になるように加
えて混練し、続いて機能性成分(A) を粉末であるいは水
溶液またはアルコール溶液として混合し(あるいはセラ
ミックス粒子に機能性成分(A) を混合しておいてから無
機質焼結助剤を混練し)、また必要に応じてリン酸アル
ミニウムの水溶液を追加混合し、pHを3〜4に調整し
て、無機質凝集剤の一例としてのコロイダルシリカのコ
ロイド液を混合して系のpHを中性程度にもっていく
と、凝集が起こるので、その凝集物をルツボや蒸発皿に
移し、乾燥器または電気炉にて乾燥するまで加熱処理す
る。
【0037】〈配合成分間の割合〉機能性成分(A) 、セ
ラミックス成分(C) の割合は広い範囲から選択可能であ
るが、これらの合計量を100重量%とするとき、機能
性成分(A) が 0.1〜70重量%(殊に 0.5〜60重量
%)で、残余がセラミックス成分(C) であることが好ま
しい。機能性成分(A) の合計量が余りに少ないときは所
期の消臭性、抗微生物性、生理活性、抗酸化性などの機
能性が充分には発揮されず、一方機能性成分(A) の合計
量を余りに多くしても、機能性は一定以上には上がらな
いばかりでなく、成形物の生産性が低下したり、強度や
風合が低下したりするというマイナス面が目立つように
なる。
【0038】〈樹脂(R) 〉樹脂(R) の例としては、成形
用の樹脂、塗装用の樹脂、コーティング用の樹脂などが
あげられる。また観点を変えると、熱可塑性樹脂、熱硬
化型樹脂、常温硬化型樹脂、活性エネルギー線硬化型樹
脂などがあげられる。そしてその用途や使い方に応じ
て、最適の種類の樹脂を選択し、その最適量を用いる。
なお「樹脂」の用語の中には、通常の合成樹脂のほか、
エラストマーないしゴムや、セルロース系高分子のよう
な高分子も含まれるものとする。これらの樹脂の中で
は、成形用の樹脂、特に溶融成形用の樹脂が特に重要で
ある。溶融成形の場合の成形法としては、押出成形法、
射出成形法、圧縮成形法、トランスファー成形法をはじ
めとする種々の溶融成形法を採用することができる。成
形用の樹脂としては、溶液成形またはエマルジョン成形
が可能な樹脂が用いられる。
【0039】溶融成形が可能な樹脂の例は、ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹
脂(ABS樹脂やAS樹脂を含む)、ポリカーボネート
系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂、
各種耐熱性樹脂、各種高強度樹脂などであり、他の種々
の溶融成形用樹脂も使用可能である。樹脂には熱可塑性
エラストマーも含まれる。
【0040】上記のうちポリオレフィン系樹脂として
は、エチレンやプロピレンを主体とするオレフィンのホ
モポリマーやコポリマー、たとえば、低密度ポリエチレ
ン、リニア低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレ−アクリレート共重合体、アイオノマー、エチレ
ンを主体とするプロピレン、1−ブテン等との共重合
体、エチレン−1−ブテン共重合体、ポリプロピレン、
プロピレンを主体とするエチレン、ブテン−1等のα−
オレフィンとの共重合体プロピレン共重合体、ポリオレ
フィン系熱可塑性エラストマーなどがあげられる。ポリ
アミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナ
イロン6−66、ナイロン610、ナイロン612、ナ
イロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロンM
XD6、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどがあげ
られる。ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエス
テル系熱可塑性エラストマーなどがあげられる。アクリ
ル系樹脂としては、(メタ)アクリレートや(メタ)ア
クリロニトリルを主体とするホモポリマーやコポリマー
があげられる。ポリウレタン系樹脂としては、ポリウレ
タン系熱可塑性エラストマーなどがあげられる。ポリス
チレン系樹脂としては、ポリスチレン、ハイインパクト
ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂などがあげられ
る。
【0041】溶液成形またはエマルジョン成形が可能な
樹脂としては、セルロース系高分子(ビスコースレーヨ
ン、アンモニアレーヨン、アセテート、トリアセテート
等)、アクリロニトリル系ポリマー、ポリウレタン系ポ
リマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ポリ塩化ビ
ニリデン系ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマーなどが
例示できる。
【0042】成形用の樹脂で成形される成形物は、通常
の単独の成形物であってもよいが、芯鞘接合型やバイメ
タル接合型の複合成形物であってもよい。複合成形物の
場合のそれぞれの樹脂は、同種の樹脂であってもよく、
異種の樹脂であってもよい。
【0043】〈樹脂(R) に対する配合成分の割合〉樹脂
(R) に対する配合成分(機能性成分(A) およびセラミッ
クス成分(C) )の割合は広く変えられるものの、樹脂
(R) 100重量部に対し、1〜50重量部、好ましくは
1〜40重量部、さらに好ましくは2〜30重量部とす
ることが多い。配合成分の割合が余りに少ないときは所
期の効果が得られがたく、配合成分の割合が余りに多い
ときは成形性が損なわれる。
【0044】〈成形〉先に述べたように、本発明の自動
車関連部品は、動植物由来の機能性成分(A)とセラミッ
クス成分(C) とが配合された樹脂(R) またはその原液
を、成形に供することにより製造される。成形法として
は、溶融成形法、溶液成形法、エマルジョン成形法など
がいずれも採用できる。成形物の形状は任意である。
【0045】成形物が複合成形物であるときは、予め、
内側成分となる第1樹脂またはその原液、外側成分Yと
なる第2樹脂またはその原液の少なくとも一方に、機能
性成分(A) とセラミックス成分(C) とを(好ましくは両
者の複合体粒子の形で)配合しておき、ついで、第1樹
脂が内側成分X、第2樹脂が外側成分Yとなるように共
押出して、内側成分Xと外側成分Yとで構成された芯鞘
接合型またはY/XまたはY/X/Y状のバイメタル接
合型の複合成形物を得ることにより製造される。共押出
成形は、2台またはそれ以上の押出機を用い、複合ダイ
から線状やシート状に吐出することにより達成できる。
場合によっては、回転ダイを用いてネット状に成形する
こともできる。
【0046】樹脂(R) 、あるいは複合成形物の場合の第
1樹脂または/および第2樹脂のうち、内添材料を配合
する樹脂には、特に溶融成形の場合には、予め内添材料
の濃度の濃いマスターバッチを作製しておいて、そのマ
スターバッチを樹脂と混合して成形に供することもでき
る。樹脂成分には、もし必要なら、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、艶消し剤、流動性
改善剤、可塑剤、難燃剤などの助剤を内添しておくこと
ができる。特に内添材料を配合した側の樹脂には、特に
溶融成形の場合、酸化防止剤等の安定剤と共に、金属石
鹸をはじめとする凝集防止性ないし分散性の向上に有効
な成形助剤を併用配合して、内添材料の均一分散を確保
することが好ましく、また機能性成分(A) の担持性を向
上させるため、銅塩、鉄塩、カルシウム塩、チタン塩、
アルミニウム塩、銀塩、スズ塩、亜鉛塩、クロム塩、コ
バルト塩などの金属イオン源を適当量共存させておくこ
ともできる。
【0047】フィラメント状のものを得る場合、成形後
は延伸を行うことが多い。延伸倍率に特に限定はないも
のの、倍率が余りに小さいときは、用途によっては強度
が不足する傾向があるので、延伸倍率は3倍以上、殊に
4倍以上とするのが通常である。延伸倍率の上限は一般
には10倍程度までである。なお、延伸を必要としない
用途もあるので、延伸は必須ではない。フィルムまたは
シート状のものを得るときも、必要に応じ成形後に延伸
を行うことができる。
【0048】〈自動車関連部品〉本発明の自動車関連部
品の例としては、灰皿(アッシュトレイ)、把手部(グ
リップ、アシストグリップ、グラブレール等)、ステア
リング、ステアリングカバー、カップスタンド(カップ
ホルダー)、リヤドアポケット、シートバックポケッ
ト、チケットホルダー、物入れ(グローブコンパートメ
ント、グローブボックス)、計器板(ダッシュパネル、
メーターパネル)、チェインジレバー、サンバイザー、
ミラー、座席、車載ベッド、車載調理ユニット、車載シ
ャワーユニット、コートフック、コートハンガー、リヤ
シェルフカバー、フットレストカバー、フットレストサ
イドカバー、フロアマット、トンネルケースカーペッ
ト、フロントカーペット、クロスメンバーカーペット、
ラゲージコンパートメントカーペット、トランクサイド
カーペット、リヤカーペット、センターカーペット、ベ
ルト、タバコケース、スイッチ類、レバー類、エアコン
部品、オーディオ部品、ナビゲーション部品、パッケー
ジトレイ、ラゲッジサイドボックス、オーバーヘッドコ
ンソール、バックドアテーブル、ペットシート、セパレ
ーションネット、ラゲッジネット、室内カーテン、タバ
コケースをはじめとする自動車用の搭載品、装置品、内
装材などがあげられる。一旦フィラメントを作り、それ
を二次加工して、糸、パイル、綿(ワタ)状物、ネッ
ト、ロープ、ベルト、織布、不織布、編布などの二次製
品を得、それを自動車関連部品とすることも可能であ
る。
【0049】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。「部」、「%」とあるのは重量基準で表わしたもの
である。
【0050】〈材料の準備〉機能性成分(A) として、次
のものを準備した。
【0051】〈材料の準備〉樹脂(R) として次のものを
準備した。 ・(R1): ポリプロピレン ・(R2): ABS樹脂 ・(R3): ナイロン6(Ny6)
【0052】機能性成分(A) として、次のものを準備し
た。 ・(A1): 茶カテキン30%品(エピガロカテキン、エピ
ガロカテキンガレート、エピカテキンおよびエピカテキ
ンガレートの合計量が約30%の茶由来のカテキン製
剤) ・(A2): 純度70%の茶サポニン ・(A3): 緑茶粉末 ・(A4): 緑茶の熱水抽出物を乾燥した粉末 ・(A5): 純度85%のタンニン酸 ・(A6): キトサン
【0053】セラミックス成分(C) の原料として、次の
ものを準備した。 ・(C1): ケイ酸塩水溶液(水ガラス) ・(C2): リン酸アルミニウムおよびコロイダルシリカ ・(C3): シリカ、リン酸アルミニウムおよびコロイダル
シリカ
【0054】〈機能性成分(A) −セラミックス成分(C)
複合体粒子の準備〉次のようにして、機能性成分(A) と
セラミックス成分(C) との複合体粒子を製造した。なお
実施例のいくつかについては、セラミックス成分(C) の
原料と機能性成分(A) とを混合する時点において、微粉
板状鉱物の一例としてのタルク(日本タルク株式会社製
の超微粉タルク「SG−2000」(公称平均粒径:0.
97μm )を篩分けにより分級して、微粒子側を使用)を
セラミックス成分(C) の10%を占めるように、あるい
はセラミックス成分(C) としての平均粒子径0.23μmの
微粒子状の酸化亜鉛を、水ガラスに対してシリカ基準で
10%併用した。
【0055】(その1)セラミックス成分(C) の原料の
うち(C1)については、0℃に保った1N硫酸溶液に機能
性成分(A) を添加し、また別途1N水ガラス溶液を調製
した。ついで、機能性成分(A) を含有する1N硫酸溶液
を激しく撹拌しながら、数分かけて1N水ガラス溶液を
滴下した。このときの反応液は5〜7℃となった。混合
液を流水にて1日洗浄してから、水分をよく切り、つい
で細かく砕き、50〜60℃の温度をかけながら乾燥器
中で真空乾燥し、粉末状の複合物を得た。
【0056】(その2)セラミックス成分(C) の原料の
うち(C2)については、濃度25%のリン酸アルミニウム
水溶液200部に機能性成分(A) を混合し、pHを3〜
4に調整して、コロイダルシリカのコロイド液(固形分
40%)の130部を加えて混合し、pHを中性にもっ
ていった。スラリーは徐々に凝集していったので、ハン
ドリングが可能なうちに蒸発皿(またはルツボ)に移
し、恒温乾燥器または電気炉で加熱し、100〜300
℃で乾燥し、加熱処理した。これにより硬い不定形の凝
集体が得られたので、それを自動乳鉢(またはボールミ
ル)で微粉砕し、篩で分級して100〜325メッシュ
の粒度のものを取得した。ついでこの凝集体の粒子を恒
温乾燥器または電気炉で加熱処理した。
【0057】(その3)セラミックス成分(C) の原料の
うち(C3)については、平均粒径325メッシュアンダー
のシリカ400部と、機能性成分(A) 130部とを乾式
混合した後、濃度25%のリン酸アルミニウム水溶液2
00部を添加しながら硬めに混練してペーストを得、こ
のペーストにコロイダルシリカのコロイド液(固形分4
0%)50部を混合して、pHを中性にもっていった。
この時点で徐々に凝集が起きてくるので、ハンドリング
できるうちにルツボに移し、乾燥後、100〜300℃
で脱水、加水分解させた。これを微粉砕した。
【0058】実施例1〜10、比較例1〜2 樹脂(R) に、少量の酸化防止剤および凝集防止剤(分散
剤)と共に上記(その1)、(その2)、(その3)の
方法で得た機能性成分(A) 担持セラミックス成分(C) を
混合して溶融押出し、ついでペレット化した。このよう
にして得たペレットを用いて、樹脂(R) の融点よりも7
0〜90℃高い温度条件下に射出成形して、自動車用の
灰皿(アッシュトレイ)と把手部(グラブレール)を成
形した。条件を表1に示す。備考のうち、注の#1、#2
は、セラミックス成分(C) のうちの10%をそれぞれタ
ルク、酸化亜鉛で置換した場合である。備考のうち「複
合体」とあるのは、複合体粒子の製造法を示したもので
ある。
【0059】
【表1】 配合割合 備 考 (R) (A) (C) 注 複合体 成形物 比較例1 (R1)80部 (A1) 4部 - - 灰皿 比較例2 (R3)80部 (A1) 4部 - - 把手部 実施例1 (R1)80部 (A1) 4部 (C1)16部 その1 把手部 実施例2 (R1)80部 (A2) 4部 (C1)16部 #1 その1 把手部 実施例3 (R1)80部 (A3) 4部 (C1)16部 その1 把手部 実施例4 (R1)80部 (A4) 4部 (C1)16部 #1 その1 把手部 実施例5 (R1)80部 (A5) 4部 (C1)16部 #2 その1 把手部 実施例6 (R1)80部 (A6) 4部 (C1)16部 #2 その1 把手部 実施例7 (R2)80部 (A1) 4部 (C2)16部 #1 その2 灰皿 実施例8 (R2)80部 (A1) 4部 (C2)16部 その2 灰皿 実施例9 (R3)80部 (A1) 4部 (C3)16部 #1 その3 灰皿 実施例10 (R3)80部 (A1) 4部 (C3)16部 #2 その3 灰皿
【0060】〈試験〉試験のため、上記で作製した成形
物(自動車関連部品)から表面を1mm程度の厚さにスラ
イスした後、さらに細巾にスリットし、格子状に編み組
みした。これを常温の水中に3時間浸漬してから一旦取
り出して自然乾燥した後、もう一度水中に3時間浸漬し
てから取り出して自然乾燥し、最初の水浸漬の前および
2回目の水浸漬の後の機能性成分(A) の量を示差熱重量
分析計による熱分析(電気炉中で5℃/minの速度で昇温
し、加熱過程における試料の熱収支(吸熱/発熱)とそ
れに伴う重量の増減を解析)により測定した。そして、
水洗前および後の成形物につき、消臭試験および抗微生
物性試験を下記の条件にて行った。また、成形物の断面
のSEM像から見たセラミックス粒子の均一分散性(均
一なものの順に○、□、△)についても調べた。結果を
表2と表3に分けて示す。
【0061】(消臭試験)1m3の容器内には外部から操
作できる空気清浄機、内部には上記で作製した成形物を
設置し、容器の中でタバコ5本を吸煙機に装着して着火
し、最初の1本が燃え尽きた時点で吸煙機を停止し、最
後のタバコが燃え尽きた時点で空気清浄機の運転を開始
し、運転5分後および30分後にガス検知管を用いてア
ンモニア濃度を測定し、5分後の濃度(初期濃度)に比
し30分後の濃度がどの程度減少しているかで脱臭率を
求めた。
【0062】(抗微生物性試験)下記の条件により、各
試料の抗菌性を調べた。 ・試験項目:菌数減少率試験 ・試験菌:Staphylococcus aureus ATCC 6538P ・試験方法:統一試験方法による。 ・試験結果: 植菌数[A] 1.2×105 log A = 5.1 無加工布菌数[B] 1.7×107 log B = 7.2 (無加工布は標準綿布を使用) log B - log A = 2.2 > 1.5 (試験は有効) 増減値 = log C - log A 増減値差 = (log B - log A) - (log C - log A)
【0063】
【表2】 比較例 実 施 例 1 2 1 2 3 4 5 水洗前 (A) 含有量 (%) 3.4 3.4 3.8 3.8 3.8 3.8 3.7 水浸漬後 (A) 含有量 (%) 0.5 0.6 3.6 3.6 3.7 3.7 3.5 NH3 脱臭率 (%) 47 48 71 72 72 69 74 抗菌性 菌数 log C 6.9 6.9 3.9 3.9 4.0 4.2 3.9 増減値 1.9 1.9 -1.2 -1.2 -1.0 -0.9 -1.2 増減値差 0.3 0.3 3.3 3.3 3.2 3.0 3.3 均一分散性 − − □ ○ □ ○ □ (抗菌性試験の試料は 0.2gを採取)
【0064】
【表3】 (抗菌性試験の試料は 0.2gを採取)
【0065】表2、3のように、比較例1〜2にあって
は、樹脂(R) にセラミックス成分(C) を共存させていな
いので、実施例と比較すると押出成形時に機能性成分
(A) のある程度の量が揮散により失われており、かつ水
浸漬後の機能性が不充分であることがわかる。なお、機
能性成分(A) を内添していない樹脂(R) のみの成形物を
用いたときのNH3 脱臭率は約40%であり、「測定値
−40%」が実質的な脱臭率となる。セラミックス成分
(C) の一部としてタルクを用いた実施例2、4、7、9
にあっては、二次凝集による粒径の増大が有効に防止さ
れるので、SEM像を見たときの内添物粒子の均一分散
性が特に好ましいことがわかる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、安全性の高い動植物由
来の機能性成分を用いながらも、ブリードアウトが効果
的に抑制され、消臭性および抗微生物性の双方が長期に
わたり持続する自動車関連部品(自動車の灰皿や把手部
をはじめとする自動車用の搭載品、装置品、内装材な
ど)を提供することができる。自動車関連部品は人の手
に触れることがあり、また水で洗浄することもあるの
で、長期にわたり抗微生物性が得られることは有利であ
る。また、自動車内はタバコ臭、汗臭、食物臭、ペット
臭、屎尿臭などが付着することが多いが、本発明により
消臭性も奏されることは有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/36 C08K 3/36 7/00 7/00 C08L 5/00 C08L 5/00 // A01N 43/16 A01N 43/16 C 63/00 63/00 A 65/00 65/00 A Z (72)発明者 宮松 宏樹 静岡県浜松市寺島町631番地 (72)発明者 吉田 貴美 静岡県浜松市龍禅寺町536番地 Fターム(参考) 4C058 AA30 BB07 CC02 JJ03 4C080 AA03 BB02 BB05 CC08 CC12 HH03 HH05 JJ04 KK08 LL03 MM31 MM32 NN02 NN22 QQ03 4H011 AA02 BA01 BB08 BB19 BB22 BC18 BC19 DA01 DD07 DG03 DH10 4J002 AB02W AB05X AH00X AJ00X BB03W BB05W BB06W BB07W BB12W BB14W BB15W BB23W BC03W BC07W BD03W BD10W BE02W BG04W BG05W BG10W BG13W BN12W BN15W CF06W CF07W CK02W CL01W CL03W DE106 DJ006 DJ016 DJ046 DJ056 DM006 FD016 FD18X GN00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動植物由来の機能性成分(A) とセラミック
    ス成分(C) とが配合された樹脂(R)の成形物からなるこ
    とを特徴とする自動車関連部品。
  2. 【請求項2】動植物由来の機能性成分(A) が、カテキン
    類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物、タンニン
    (酸)、キチンおよびキトサンよりなる群から選ばれた
    少なくとも1種の成分である請求項1記載の自動車関連
    部品。
  3. 【請求項3】セラミックス成分(C) が、含水ケイ酸ゲル
    を経て得られるシリカゲル、無機質焼結助剤−無機質凝
    集剤を組み合わせたもの、セラミックス粒子−無機質焼
    結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたもの、または、水
    膨潤性粘土鉱物である請求項1記載の自動車関連部品。
  4. 【請求項4】セラミックス成分(C) の一部が、酸化亜鉛
    または低硬度で劈開性を有する微粉板状鉱物である請求
    項1記載の自動車関連部品。
  5. 【請求項5】動植物由来の機能性成分(A) とセラミック
    ス成分(C) とが、両者の複合体粒子の形態で樹脂(R) に
    配合されている請求項1記載の自動車関連部品。
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CN114534470A (zh) * 2022-03-23 2022-05-27 广东安嘉洁环保服务有限公司 一种生态空间净化溶液及其制备方法

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