JP2001335639A - 可視光伝導性ケイ素系高分子およびその製造方法 - Google Patents

可視光伝導性ケイ素系高分子およびその製造方法

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JP2001335639A
JP2001335639A JP2000160108A JP2000160108A JP2001335639A JP 2001335639 A JP2001335639 A JP 2001335639A JP 2000160108 A JP2000160108 A JP 2000160108A JP 2000160108 A JP2000160108 A JP 2000160108A JP 2001335639 A JP2001335639 A JP 2001335639A
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group
based polymer
polymer
nitro group
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Masaya Kakimoto
正也 柿本
Toshihiko Takiguchi
敏彦 滝口
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視の広い領域の光に応答し、またアクセプ
タをドーピングしなくてもポリマーのみで高い光キャリ
ア発生効率で光伝導性を示す主鎖にケイ素と可視応答性
π共役系を含む高分子を提供することである。 【解決手段】 主鎖にケイ素原子と可視応答性のπ共役
系ユニットを含む繰り返し単位を有する高分子であり、
π共役系ユニットの側鎖として少なくとも1つのニトロ
基を有するケイ素系高分子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光伝導性などに優
れた新規なケイ素系高分子およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリシランに代表されるケイ素系高分子
は、例えばセラミックス用プレカーサ、導電性材料、光
伝導性材料(フォトコンダクタ)、非線形光学材料など
の分野において応用が広く検討されており、興味深い材
料となっている。
【0003】従来の技術では、ポリマー主鎖にケイ素の
みを持つ各種のポリシランの合成、およびその特性が、
例えばChem. Rev., 89(1989年), 1359 - , R. D. Mille
r and J. Michlの総説に報告されている。一方、主鎖に
ケイ素原子とπ共役系を交互に持つケイ素系高分子も多
数合成され、ポリシランと同様な応用が期待されてい
る。例えば、石川満夫「新しい有機ケイ素ポリマー」、
1991、19頁以降を参照できる。
【0004】これらのポリマーの光吸収は基本的に紫外
域に限られ、その光伝導性などの感応波長も概ね紫外域
に限られる。しかし、さらに最近では、これらの主鎖に
ケイ素原子とπ共役系を交互に持つケイ素系高分子の中
でも可視吸収を持つ大きなπ共役系を導入することによ
って可視応答性や導電性を付与したものが報告されつつ
ある。特に、主鎖にケイ素原子とオリゴチオフェンを持
つケイ素系高分子が可視域に光吸収を持つことが、P. C
hichart, et al., Chem. Mater., 3, 8 (1991).、S. H.
Yi, et al., Synth. Metals, 58, 353 (1993).、K. Ta
naka, et al.,Organometallics, 13, 3496 (1994)、A.
Kunai, et al., Organometallics, 15,2000 (1996).な
どにその合成方法と共に述べられている。
【0005】本発明者は、ケイ素原子とオリゴチオフェ
ンを主鎖に持つ上述のケイ素系高分子が、可視域の光を
吸収し光キャリア発生することを見出し、さらにフラー
レン(C60など)などのアクセプターをドーピングするこ
とによって可視域での光キャリア発生効率が大きく向上
することを見出しており、その発明は、特開平8−12
5249号公報に公開されているとともに、柿本他、日
本化学会第69春季年会予稿集 2A143 (1995)、柿本
他、日本化学会第70春季年会予稿集 1PB003 (199
6)、同3S306 (1996)、およびM. Kakimoto et al., Macr
omolecules, 30, 7816 (1997)などで報告されている。
【0006】また、可視応答性π共役系として両端にア
セチレン(エチニル基)の着いたオリゴチオフェンを繰
り返し単位に持つ新規なケイ素系高分子が、特開平10
−045915号公報に公開されていると共に、M. Kak
imoto et al., Macromolecules, 33, 760 (2000) など
に報告しており、より長波長側での光伝導性応答とポリ
マーの熱架橋性などが示されている。
【0007】これらの従来技術では、オリゴチオフェン
などの導入により可視光領域での光伝導性が発現し、さ
らにフラーレンなどのアクセプタをドーピングすること
によりその光キャリア発生効率が高められるなど画期的
な発明ではあるが、光感応の範囲がオリゴチオフェンの
吸収領域となるため、可視域でも長波長側の光に感応し
ない、もしくは感度が低いという問題点があった。ま
た、吸収領域の波長においても高効率の光キャリア発生
のためには、フラーレンなどのアクセプタのドーピング
が必要であった。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情
を鑑みてなされたものであり、その課題とするところ
は、可視の広い領域の光に応答し、またアクセプタをド
ーピングしなくてもポリマーのみで高い光キャリア発生
効率で光伝導性を示す主鎖にケイ素と可視応答性π共役
系を含む高分子およびその製造方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するものとして、主鎖にケイ素原子と可視応答性の
π共役系ユニットを含む繰り返し単位を有する高分子で
あり、π共役系ユニットの側鎖として少なくとも1つの
ニトロ基を有するケイ素系高分子を提供するものであ
る。
【0010】さらには、主鎖にケイ素原子とオリゴチオ
フェンユニットを含む繰り返し単位を有する高分子であ
り、オリゴチオフェンユニットの側鎖として少なくとも
1つのニトロ基を有するケイ素系高分子を提供するもの
である。ニトロ基はチオフェンに直接に結合しているこ
とが好ましい。
【0011】より具体的には、本発明は、一般式
(1):
【化2】 [式中、それぞれのRは、同一または異なって、水素原
子、炭化水素基、またはアルコキシ基およびアミノ基な
どの感応基であり、それぞれのAは、同一または異なっ
て、ニトロ基もしくは水素原子、lは1以上の数、mは
1以上の数、nは2以上の数である。]で示される、繰
り返し単位として主鎖にケイ素原子とオリゴチエニレン
基を有する高分子であり、オリゴチオフェン部分の側鎖
として少なくとも1つのニトロ基を有するケイ素系高分
子を提供するものである。
【0012】また、本発明は、ビス(ハロゲン化チエニ
ル)シラン化合物(例えば、ビス(ハロゲン化チエニ
ル)ジアルキルシラン化合物もしくはこれと類似する化
合物)の両端ハロゲンをトリアルキルスズ化合物化した
後、少なくとも1つのニトロ基を有するジハロゲン化チ
オフェン化合物と触媒の存在下反応させることを特徴と
するケイ素系高分子の製造方法をも提供するものであ
る。
【0013】「主鎖にケイ素と可視応答性のπ共役系ユ
ニットを含む繰り返し単位を有する高分子」とは、主鎖
の繰り返し単位中に少なくとも1つのケイ素原子を含む
ものである。好ましくは高分子の主鎖連鎖中にSi−π
共役系−Si結合を含んでいるものがよい。この理由は
主鎖連鎖中にσ−π共役系を存在させると、光照射時に
生成したもしくは電極から注入された電荷(電子、もし
くはホール)の移動が起こり易くなり、光伝導性・電導
性の機能が好ましい方向に高められる。
【0014】高分子としては、具体的にはポリオリゴア
リーレンシリレン、ポリオリゴアリーレンエチニレンシ
リレンなどが例示されるが、これらに限定されるもので
はない。また、オリゴチオフェンユニットに結合したニ
トロ基は強いアクセプタであり、電荷移動錯体を形成し
易くする作用があり、電気伝導性が向上する。
【0015】「オリゴチオフェンユニット」とは2つ以
上のチオフェン環が連なったπ共役系のことである。チ
オフェン環は相互に直接結合していることが好ましい。
ユニット中のチオフェン環数は2〜24、好ましくは3
〜8であり、オリゴチオフェンユニットはビチオフェ
ン、ターチオフェン、クォーターチオフェン、ヘキシチ
オフェンなどである。連鎖の置換位置は2,5-位がそのπ
共役性から好ましいが、これに限定される訳ではなく、
3,4-位や2,3-位、2,4-位で連結されていても良い。ま
た、本発明のケイ素系高分子は、オリゴチオフェンユニ
ット以外のπ共役系やその他の原子を含んでいても良
い。
【0016】一般式(I)で示される具体的な高分子で
は、Rが炭化水素基である場合に、炭化水素基としては
炭素数1〜18のものが好適に用いられ、例えばアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。炭
化水素基は、アルコキシ基などで置換されていてもよ
い。
【0017】アルキル基の炭素数は通常、1〜18、好
ましくは1〜10、より好ましくは1〜6(例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、およびヘキシル基)である。アリール基の炭素数
は、好ましくは6〜18、より好ましくは6〜10(例
えば、フェニル基、ナフチル基)である。アラルキル基
の炭素数は、好ましくは7〜18、より好ましくは7〜
10(例えばアニシル基、およびβ−フェネチル基な
ど)である。また、Rはアルコキシ基やアミノ基、トリ
アリルシリル基などの感応基であっても良い。
【0018】アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、n-プロピル基、n-ブトキシ基などがあり、アミ
ノ基としては、N,N-ジメチルアミノ基、N,N-ジエチルア
ミノ基などがある。アミノ基は、一般に式:-NR1 2
表され、式中、R1は通常、水素原子、1〜18個の炭
素原子を有する直鎖または分岐アルキル基、6〜18個
の炭素原子を有するアリール基、または7〜24個の炭
素原子を有するアラルキル基である。また、アルキル
基、アリール基、アラルキル基の水素原子の一部をさら
に別の感応基で置換してもよい。アミノ基の具体例とし
ては、無置換のアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、ジ-n-プロピルアミノ基、
ジ-n-ブチルアミノ基、ビス(トリメチルシリル)アミ
ノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基な
どが挙げられる。
【0019】式(1)のケイ素系高分子は、高分子主鎖
中のケイ素原子は少なくとも2以上であり、分子末端
は、例えば水素、アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、トリアルキルシリル基などの任意の基であってよ
い。
【0020】式(I)において、lは例えば、1〜6、
特に1〜3、特別には1〜2であってよく、mは例えば
3〜24、特に3〜8であってよく、nは例えば、2〜
100,000、特に10〜1,000であってよい。
本発明のケイ素系高分子は、末端同士が結合した環状高
分子であってもよい。ケイ素系高分子の重量平均分子量
は通常500〜100万である(ゲルパーミエーション
クロマトグラフィ(GPC)分析、ポリスチレン換
算)。
【0021】以上述べた中で、チオフェン環などのπ電
子系に付いたニトロ基は、電子的には電子吸引性を示
し、π共役電子系に対して何らかの作用を与える。この
作用としては、π共役系への電子の部分的な移動などに
伴う分子内電荷移動が起こる可能性もあり、光吸収の変
化が予想される。本発明のケイ素系高分子は、光伝導性
材料(フォトコンダクタ)、導電性材料、非線形光学材
料などとして有用である。
【0022】本発明のケイ素系高分子は、ビス(ハロゲ
ン化チエニル)シラン化合物の両末端をトリアルキルス
タニル化し、少なくとも1つのニトロ基を含むジハロチ
オフェン化合物と触媒の存在下反応させることによって
得られる。ビス(ハロゲン化チエニル)シラン化合物に
おいて、チオフェン環の数は、2以上であり、例えば、
2〜10であってよい。ニトロ基を含むジハロチオフェ
ン化合物において、チオフェン環の数は、1であってよ
く、あるいは2以上、例えば、2〜5(オリゴチオフェ
ン)であってよい。
【0023】本発明は、ビス(ハロゲン化チエニル)シ
ラン化合物の両末端をトリアルキルスタニル化し、ニト
ロ基のついたジハロπ電子系を触媒の存在下反応させる
一般式(2)に示す反応により製造する方法を提供する
ものである。
【0024】一般式(2):
【化3】
【0025】一般式(2)中、Si原子に結合するR
は、水素原子、炭化水素基、またはアルコキシ基および
アミノ基などの感応基である。Si原子に結合するRの
例は、式(1)において説明したものと同様のものであ
る。また、Xは、ハロゲン原子であり、例えば、塩素、
フッ素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、好ましくは臭素
およびヨウ素が用いられる。
【0026】また、R3Sn-は比較的活性なトリアルキル
スタニル基であり、その中のアルキル基としては炭素数
1〜18のものが好適に用いられ、より好ましくは2〜
6であり、特に試薬の入手しやすさからトリ(n-ブチ
ル)スタニル基もしくはトリメチルスタニル基が用いら
れる。一般式(2)において、lは例えば、1〜6、特
に1〜2であってよく、それぞれのmは例えば1〜4、
特に1〜2であってよく、nは例えば、1〜100,0
00、特に10〜1,000であってよい。
【0027】ここに示したようにトリアルキルスタニル
化は、ビス(ハロゲン化チエニル)シラン化合物の両末
端ハロゲンをリチウム化剤(例えば、n-ブチルリチウ
ム)を用いて両末端リチオ化し、その後、トリアルキル
スタニル化剤(例えば、トリアルキルクロロスタナン)
と反応させることによって行う。得られたビス(トリア
ルキルスタニルチエニル)シラン化合物にニトロ基のつ
いたジハロチオフェン化合物(例えば、ニトロ基のつい
たジハロチオフェン)と触媒を加えて、加熱撹拌するこ
とによって反応させる。
【0028】式(2)の第1工程において、リチウム化
剤の量は、ビス(ハロゲン化チエニル)シラン化合物1
モルに対して、例えば2.0〜2.2モルであってよ
い。式(2)の第2工程において、トリアルキルスタニ
ル化剤の量は、リチオ化シラン化合物1モルに対して、
例えば2.0〜3.0モルであってよい。式(2)の第
3工程において、ニトロ基のついたジハロチオフェン化
合物の量は、ビス(トリアルキルスタニルチエニル)シ
ラン化合物1モルに対して、例えば0.8〜1.2モル
であってよい。
【0029】式(2)における第1工程の反応温度は、
−100〜100℃、より好ましくは−100〜−40
℃であり、第2工程の反応温度は、−100〜100℃
である。第3工程の反応温度は、好ましくは20〜15
0℃であり、一般的には使用した溶媒の還流温度が使用
される。また、第1〜3工程のそれぞれの反応時間は、
例えば0.1〜200時間程度である。
【0030】第3工程の反応終了後、蒸留水を加えて加
水分解した後に溶媒不溶の成分を除き、水層と油層を分
液ロートで分離し、水層はクロロホルムなどの溶媒で抽
出し油層に加えた。得られたクロロホルム溶液を乾燥、
濃縮した後、生成ポリマーを分別沈殿することによっ
て、重量平均分子量500〜100万程度[ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィ(GPC)分析、ポリスチ
レン換算]の目的の構造を持つケイ素系高分子が得られ
る。
【0031】上記反応に用いる溶媒としては、ヘキサ
ン、ペンタン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素や、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロ
フラン(THF)などのエーテル系溶媒などが用いられ
る。特に、ジエチルエーテル、THFが好適である。ま
た、これらの溶媒を混合して用いることもできる。溶媒
の量は、ビス(ハロゲン化チエニル)シラン化合物とビ
ス(トリアルキルスタニルチエニル)シラン化合物(す
なわち、両端トリアルキルスタニルオリゴチオフェン)
の合計100重量部当たり、100〜100000重量
部であって良い。
【0032】第3工程における反応触媒としては、種々
の種々のパラジウム触媒が好適に用いられ、より好まし
くは、ジクロロビス(トリフェニルフォスフィン)パラ
ジウムやテトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラ
ジウムが好適に用いられる。もちろん、パラジウム触媒
だけに効果が限定されるわけではない。
【0033】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して本発明を
具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定する
ものではない。
【0034】実施例1 ポリ(テトラ(n-ブチル)ジシラニレン-3",4"-ジニト
ロクィンケ(2,5-チエニレン))の合成 1,2-ビス(5-(ブロモ-2,2'-ビチエン-5'-イル)-1,1,2,
2-テトラn-ブチル)ジシラン1.80g(2.33mm
ol)をアルゴンガス雰囲気下50mLの2口フラスコ
に入れ、乾燥THF20mLを加えて溶かした。−80
℃に冷却し、1.6Mn-ブチルリチウムのヘキサン溶液
3.06mL(4.89mmol)を滴下した後、冷却
をやめそのまま磁気撹拌して温度が−30℃付近になっ
たところで、1.75g(約5.1mmol)のトリ
(n-ブチル)クロロスタナン(n-Bu3SnCl)を滴下し、そ
の後ゆっくり室温に戻した後、終夜撹拌した。
【0035】この溶液に、2,5-ジブロモ-3,4-ジニトロ
チオフェン0.81g(2.33mmol)とテトラキ
ストリフェニルフォスフィンパラジウム(Pd(PPh3)4)
0.10g(モノマーに対して約4.3mol%)を加
えて良く攪拌し、20時間還流させた。室温に戻した
後、水30mLで加水分解し、クロロホルムを加え分液
ロートで分液して、水層をクロロホルムで抽出し、油層
と合わせたものをエバポレータで濃縮した。得られた粗
生成物をクロロホルム/エタノールで再沈精製した。
【0036】その結果、濃赤色粉末状のポリ(テトラ
(n-ブチル)ジシラニレン-3",4"-ジニトロクィンケ(2,
5-チエニレン))が1.22g(収率67%)得られ
た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)
分析の結果求められた平均分子量は、ポリスチレン換算
で、重量平均分子量Mw=13、000、分散Mw/M
n=2.0であった。
【0037】また、FT-IR分析の結果、1342 cm-1と1536
cm-1にニトロ基起因の吸収が見られ、得られた高分子
中にニトロ基が導入されていることが確認できた。各種
NMR分析、元素分析の結果は以下の通りである。
【0038】1H-NMR(in CDCl3): 0.90 - 1.38(m, 36H,
n-butyl H), 7.06, 7.17, 7.33, 7.45(m, 8H, thienyle
ne protons)ppm13 C-NMR(in CDCl3): 12.94, 13.67, 26.65, 26.68(n-bu
tyl carbons), 124.5, 126.2, 126.6, 132.1, 133.3, 1
35.2, 136.0, 138.9, 140.7, 143.5(thienylenecarbon
s) ppm29 Si-NMR(in CDCl3): -20.60 ppm Anal. Calcd for (C36H44N2O4S5Si2)n: C, 55.06; H,
5.65; N, 3.57; S, 20.47. Found: C, 54.52; H, 5.98;
N, 3.00; S, 20.37%.
【0039】
【化4】 上記式中、Buはブチル基である。
【0040】比較例1 ポリ(テトラブチルジシラニレンクィンケ(2,5-チエニ
レン))の合成 実施例1と同様に、1,2-ビス(5-(ブロモ-2,2'-ビチエ
ン-5'-イル)-1,1,2,2-テトラn-ブチル)ジシラン1.
55g(2.0mmol)の両端をリチオ化した後、ト
リブチルスタニル化した溶液に、2,5-ジブロモチオフェ
ン0.484g(2.0mmol)とテトラキストリフ
ェニルフォスフィンパラジウム(Pd(PPh3)4)0.10g
(モノマーに対して約4.3mol%)を加えて良く攪
拌し、20時間還流させた。同様の後処理を行い、オレ
ンジ色粉末状の目的のポリ(テトラブチルジシラニレン
クィンケチエニレン)が0.97g(収率70%)得ら
れた。
【0041】ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
(GPC)分析の結果求められた平均分子量は、ポリス
チレン換算で、重量平均分子量Mw=32,000、分
散Mw/Mn=3.2であった。各種NMRおよびIRスペ
クトルの結果は、文献記載のものと一致した。また、こ
のポリマーのTHF溶液の吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、428nmに吸収極大を示した。
【0042】実施例2 ポリ(ジブチルシリレン-3',4'-ジニトロ(2,5-ターチ
エニレン))の合成 ビス(ブロモチエニル)ジブチルシラン0.933g
(2.0mmol)を窒素雰囲気下50mLの2口フラ
スコに入れ、乾燥THF20mLを加え溶かした。−8
0℃に冷却し、n-ブチルリチウムのヘキサン溶液(4.
2mmol)を滴下した後、0℃付近まで戻し30分間
攪拌した。次にトリ(n-ブチル)クロロスタナン(n-Bu3
SnCl)1.43g(4.4mmol)を滴下し、その後
ゆっくり室温に戻した後、終夜攪拌した。
【0043】この溶液に、2,5-ジブロモ-3,4-ジニトロ
チオフェン0.664g(2.0mmol)とテトラキ
ストリフェニルフォスフィンパラジウム(Pd(PPh3)4)
0.100g(モノマーに対して約4.3mol%)を
加えて良く攪拌し、約20時間還流させた。室温に戻し
た後、蒸留水を加えて加水分解し、液層と油層を分液ロ
ートで分離し、水層はクロロホルムで抽出して油層に加
えた。得られたクロロホルム溶液を硫酸マグネシウムで
乾燥し、エバポレータで濃縮した後、得られた粗生成物
をクロロホルム/エタノールで再沈精製した。
【0044】その結果、黄土色オイル状のポリ(ジブチ
ルシリレン-3',4'-ジニトロ(2,5-ターチエニレン))が
0.57g(収率62%)得られた。ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィ(GPC)分析の結果求められた
平均分子量は、ポリスチレン換算で、重量平均分子量M
w=26,000、分散Mw/Mn=3.4であった。
また、FT-IR分析の結果、1342 cm-1と1536 cm-1にニト
ロ基起因の吸収が見られ、得られた高分子中にニトロ基
が導入されていることが確認できた。
【0045】実施例3 ポリ(エトキシ-n-プロピルシリレン-3',4'-ジニトロ
(2,5-ターチエニレン)) の合成 ビス(ブロモチエニル)エトキシ-n-プロピルシラン
0.881g(2.0mmol)を窒素雰囲気下50m
Lの2口フラスコに入れ、乾燥THF20mLを加え溶
かした。−80℃に冷却し、n-ブチルリチウムのヘキサ
ン溶液(4.2mmol)を滴下した後、0℃付近まで
戻し30分間攪拌した。次にトリ(n-ブチル)クロロス
タナン(n-Bu3SnCl)1.43g(4.4mmol)を滴
下し、その後ゆっくり室温に戻した後、終夜攪拌した。
【0046】この溶液に、2,5-ジブロモ-3,4-ジニトロ
チオフェン0.664g(2.0mmol)とテトラキ
ストリフェニルフォスフィンパラジウム(Pd(PPh3)4)
0.100g(モノマーに対して約4.3mol%)を
加えて良く攪拌し、約20時間還流させた。室温に戻し
た後、蒸留水を加えて加水分解し、液層と油層を分液ロ
ートで分離し、水層はクロロホルムで抽出して油層に加
えた。得られたクロロホルム溶液を硫酸マグネシウムで
乾燥し、エバポレータで濃縮した後、得られた粗生成物
をクロロホルム/エタノールで再沈精製した。
【0047】その結果、黒色オイル状沈殿のポリ(ジブ
チルシリレン-3',4'-ジニトロ(2,5-ターチエニレン))
が0.57g(収率62%)得られた。ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィ(GPC)分析の結果求められ
た平均分子量は、ポリスチレン換算で、重量平均分子量
Mw=4,000、分散Mw/Mn=1.6であった。
実施例1、2、3、比較例1を含め、他の合成例につい
て、表1にまとめて示す。
【0048】
【表1】
【0049】上記表中、Etはエチル基、Prはプロピ
ル基、Buはブチル基を意味する。
【0050】実施例4 光吸収スペクトルの測定 実施例1、および比較例1で合成したポリマーについて
THF溶液から石英基板上にスピンコートして得られた
薄膜の光吸収スペクトルを測定した結果を図1に示す。
実施例1のポリマーも可視域に光吸収を持つことがわか
り、このことから、可視光に応答する光伝導性材料など
に利用可能であることがわかる。また、吸収端波長は比
較例1の490nmから540nm付近に長波長化し
た。
【0051】実施例5 蛍光スペクトルの測定 実施例1,比較例1で得られたポリマーをTHF溶液か
らスピンコートにより石英ガラス基板上に成膜した。こ
の薄膜の蛍光スペクトルを420nmの光で励起して測
定した結果を図2に示す。比較例1に対して、蛍光波長
が大きく長波長化したことがわかった。
【0052】実施例6 光伝導度の測定 実施例1で得られたポリ(テトラ(n-ブチル)ジシラニ
レン-3",4"-ジニトロクィンケ(2,5-チエニレン))を、
ITO(Indium Tin Oxide)を蒸着した石英基板上にトル
エン溶液からスピンコートにより製膜し、厚み3.4μ
mの薄膜を得た。この上に金を約20nm蒸着した。こ
れによって有効面積0.017cm2の素子を構成し
た。この試料のITO電極側を正バイアスとして20V
の電圧を印加しながら、300Wのキセノン(Xe)ラ
ンプの光を分光した単色光をITO電極側から照射し、
非照射時(暗時)との電流値変化(光電流値)を求め
た。この光電流密度の波長依存性を図3に示す(印加電
界強度は6×104 V/cm)。
【0053】この結果より、このポリマーフィルムは可
視域の光で光伝導性を示し、吸収端付近である540n
m付近に光電流値のピークを持つ光電流が得られること
がわかった。同様に比較例1で得られたポリ(テトラエ
チルジシラニレンクィンケチエニレン)で同様の素子を
作製し光伝導度測定を行った結果、490nm付近に光
電流値のピークを持つ波長依存性を示した。
【0054】すなわち、本発明のニトロ基を有するケイ
素系高分子は、可視域で光伝導性を有し、その感応波長
は対応するニトロ基のないケイ素系高分子より長波長化
していることが示された。
【0055】
【発明の効果】本発明のケイ素系高分子は、既存文献に
記載のない新規高分子であるとともに、π共役系ユニッ
ト部分に付いたニトロ基の効果により、対応するニトロ
基のないものと比較して、光吸収波長、および光伝導の
感応波長、蛍光波長を長波長化することが可能となっ
た。
【0056】また本発明のケイ素系高分子の製造方法に
よれば、主鎖にケイ素原子とオリゴチオフェンユニット
を含む繰り返し単位を有する高分子であり、オリゴチオ
フェン部分に少なくとも1つのニトロ基を有するケイ素
系高分子を製造することが可能になった。本発明におけ
るケイ素系高分子およびその製造方法は、可視応答性光
電子材料や導電性材料、非線形光学材料などへの応用が
可能であり、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1、および比較例1で得られた可視応
答性ケイ素系高分子の薄膜の光吸収スペクトルを示した
図である。
【図2】 実施例1、および比較例1で得られた可視応
答性ケイ素系高分子の薄膜の蛍光スペクトルを示した図
である(励起光波長は420nm)。
【図3】 実施例1、および比較例1で得られた可視応
答性ケイ素系高分子の光伝導性をサンドイッチ素子で評
価した時の、光電流密度(任意単位)の波長依存性を示
した図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主鎖にケイ素原子と可視応答性のπ共役
    系ユニットを含む繰り返し単位を有する高分子であり、
    π共役系ユニットの側鎖として少なくとも1つのニトロ
    基を有するケイ素系高分子。
  2. 【請求項2】 主鎖にケイ素原子とオリゴチオフェンユ
    ニットを含む繰り返し単位を有する高分子であり、オリ
    ゴチオフェンユニットの側鎖として少なくとも1つのニ
    トロ基を有するケイ素系高分子。
  3. 【請求項3】 一般式(1): 【化1】 [式中、それぞれのRは、同一または異なって、水素原
    子、炭化水素基、またはアルコキシ基およびアミノ基な
    どの感応基であり、それぞれのAは、同一または異なっ
    て、ニトロ基もしくは水素原子、lは1以上の数、mは
    1以上の数、nは2以上の数である。]で示される、繰
    り返し単位として主鎖にケイ素原子とオリゴチエニレン
    基を有する高分子であり、オリゴチオフェン部分の側鎖
    として少なくとも1つのニトロ基を有するケイ素系高分
    子。
  4. 【請求項4】 ビス(ハロゲン化チエニル)シラン化合
    物の両末端をトリアルキルスタニル化し、少なくとも1
    つのニトロ基を含むジハロチオフェン化合物と触媒の存
    在下反応させることを特徴とする請求項3に記載のケイ
    素系高分子の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のケイ素
    系高分子を用いた光伝導性材料。
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