JP3985277B2 - ケイ素系高分子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝導性などに優れた新規なケイ素系高分子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリシランに代表されるケイ素系高分子は、例えばセラミックス用プレカーサ、導電性材料、光伝導性材料(フォトコンダクタ)、非線形光学材料などの分野において応用が広く検討されており、興味深い材料となっている。
従来の技術では、ケイ素系高分子の側鎖に電子吸引性基を結合させた例は数少なく、これまでには、例えばW.Schnabel他,Eur.Polym.J.,Vol.27,No.10,pp.1073−1080(1991)に記載されたニトロ基の導入や、我々のグループによるシアノ基の導入(柿本他,日本化学会第70春季年会予稿集,4B344(1996))が報告されているのみである。従って従来の技術では、ポリシランの側鎖に旧来知られている炭化水素基が結合されたのみであると言える。
【0003】
一方、最近炭素原子がクラスター状に結合した巨大分子の合成が同定確認され、各種電子材料として注目を浴びてきている。これら炭素クラスターは一般にはフラーレンと呼ばれ、サッカーボール状の結合形態を持った分子として数多くのものが知られており、代表的にはC60,C70等がある。フラーレンは強い電子吸引性を示すことが知られてきており、ごく最近ケイ素系高分子にフラーレンを混合することで光伝導性が向上することが報告されている(Y.Wang他,J.Am.Chem.Soc.,Vol.115,p.3844(1993),R.G.Kepler他,Appl.Phys.Lett.,Vol.63,p.1552(1993),柿本他,第2回ケイ素系高分子シンポジウム予稿集,p.193(1994))。
【0004】
これらはケイ素系高分子にフラーレンを混合することで光伝導性を改良できる点で画期的な技術であるが、フラーレンとケイ素系高分子は混合分散されているのみなので、ミクロな視点から見ると、フラーレンの分散に偏りが生じるなど分子レベルでの理想的な分散制御をしにくい懸念がある。従ってより原理的かつ分子レベルでの理想的な混合と制御されたフラーレン量の導入を同時に達成する方策が望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、主鎖にケイ素を含む高分子に対し、強い電子吸引性材料である炭素クラスター(フラーレン)を原理的かつ理想的に導入制御して得られた高分子およびその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するものとして、主鎖にケイ素を含む高分子の側鎖に炭素クラスター(フラーレン)を有するケイ素系高分子を提供するものである。さらには、主鎖にケイ素を含む高分子に共役結合を介して炭素クラスター(フラーレン)を有するケイ素系高分子を提供するものである。
【0007】
より具体的には、一般式(1):
【化2】
[式中、R1,R2,R3は水素原子もしくは炭化水素基であり、
l,m,nは、0<1≦1,0≦m<1,l+m=1,n≧2であり、
Fuは炭素クラスターである。]
で示される、側鎖に炭素クラスター(フラーレン)を有するケイ素系高分子を提供する。
【0008】
さらに、本発明は、ケイ素原子に結合した置換基の少なくとも一部がアルコキシ基であるポリ(シリレンフェニレン)の該アルコキシ基をエチニルフェニル基に変換後、該エチニルフェニル基末端の水素原子と炭素クラスター(フラーレン)を反応させることを特徴とする上記のケイ素系高分子の製造方法をも提供する。
【0009】
本発明における主鎖にケイ素を含む高分子とは、主鎖の繰り返し単位中に少なくとも1つのケイ素原子を含むものである。高分子の主鎖連鎖中にSi−Si結合もしくはSi−π共役系−Si結合を含んでいることが好ましい。この理由は主鎖連鎖中にσ−σ共役もしくはσ−π共役などの共役系を存在させると、側鎖の電子吸引基による電荷移動とそれによるホール生成と主鎖方向へのホール移動が起こり易くなり、光伝導性の機能が好ましい方向に高められることが考えられるためである。具体的にはポリシリレン(ポリシラン)、ポリアリーレンシリレン、ポリアリーレンエチニレンシリレンなどが例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0010】
炭素クラスター(フラーレン)とは、炭素原子がクラスター状に結合した巨大分子であり、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C240、C540、C720、C960などが代表として例示できる。しかしこれらに限定されるものではなく、具体的には文献(別冊化学「C60・フラーレンの化学」,化学同人(1993)、「フラーレン」,産業図書(株)(1992))に記載されているような数々の類縁体を適用することが可能である。また炭素クラスターの一部分が置換、付加などにより変性、修飾されたり、炭素クラスターの構成原子の一部が他原子で置き換えられていても、そのクラスターが本発明における電子的な相互作用を有するかぎり適用可能である。
【0011】
主鎖にケイ素を含む高分子の側鎖に炭素クラスター(フラーレン)を結合させる形態は、共有結合、イオン結合、水素結合、配位結合など任意のものでよい。要は、主鎖にケイ素を含む高分子に対して、炭素クラスターを近接してかつ結合数を制御して導入される形態であることが適当である。また炭素クラスターは、必ずしも側鎖の末端に存在していなくともよく、側鎖の中程に結合する形態もしくは主鎖に直接結合する形態であってもよい。
【0012】
さらに本発明の目的による光伝導性などの光電子機能発現のためには、高分子の主鎖部分と炭素クラスター(フラーレン)が電子的に相互作用することが必要であるので、炭素クラスターは共役結合を介して主鎖に結合されるのが好ましい。すなわち共役結合を介していれば、炭素クラスター(フラーレン)の電子吸引性はより強く高分子の主鎖に作用できるので、本発明における光伝導性の発現をより効果的にすると考えられる。
【0013】
共役結合としては、π共役、σ共役が例示できる。π共役は、フェニレン基、チエニレン基、ピロリレン基などの芳香族炭化水素基や含ヘテロ芳香環基、またはエチニレン基、ビニレン基などの多重結合基、およびそれらの連結(例えば、エチニレンフェニレン基)によって形成できる。σ共役はSi,Geなどの14族元素の連結によって形成できることが知られている。またπ共役とσ共役の連結複合であっても効果を損なうものではない。炭素クラスターを有する側鎖が結合されるのは、高分子主鎖の任意の部分であってよいが、より好ましくは高分子主鎖に含まれるSi原子に結合される。
【0014】
より具体的には式(1)に示した高分子を例示できる。
式(1)中、R1,R2,R3が炭化水素基である場合に、炭化水素基としては炭素数1〜30、例えば1〜8のものが好適に用いられ、例えばアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。炭化水素基は、アルコキシ基(アルコキシ基の炭素数は1〜10、例えば1〜5であってよい)などで置換されていてもよい。アルキル基の炭素数は通常、1〜18、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、およびヘキシル基)である。アリール基の炭素数は、好ましくは6〜18、より好ましくは6〜10(例えば、フェニル基、ナフチル基)である。アラルキル基の炭素数は、好ましくは7〜18、より好ましくは7〜10(例えばアニシル基、およびβ−フェネチル基など)である。
【0015】
式(1)のケイ素系高分子においてはシリレンフェニレンを主鎖とし、炭素クラスター(フラーレン)がエチニレンフェニレン基を介してSi原子に結合している。
ケイ素系高分子において、高分子主鎖中のケイ素原子は少なくとも2以上である。ケイ素系高分子の分子末端は、例えば水素、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、トリアルキルシリル基などの任意の基であってよい。ケイ素高分子は、末端同士が結合した環状高分子であってもよい。ケイ素系高分子の重量平均分子量は通常500〜100万である。
【0016】
本発明のケイ素系高分子は、側鎖に炭素クラスターが結合されているという特徴を有しており、光伝導性材料(フォトコンダクタ)などの光電子機能材料として有用である。
【0017】
本発明は、一般式(2)で示されるケイ素原子に結合した置換基の少なくとも一部がアルコキシ基であるポリ(シリレンフェニレン)の該アルコキシ基をエチニルフェニル基に変換した一般式(3)に示されるケイ素系高分子に対し、該エチニルフェニル基末端の水素原子と炭素クラスター(フラーレン)を反応させることを特徴とする上記一般式(1)で示されるケイ素系高分子の製造方法をも提供する。
【0018】
【化3】
【化4】
[式中、A1はアルコキシ基であり、
R1,R2,R3は水素原子もしくは炭化水素基であり、
l,m,nは、0<1≦1,0≦m<1,l+m=1,n≧2である。]
【0019】
式(2)および式(3)中、R1,R2,R3が炭化水素基である場合に、炭化水素基としては炭素数1〜30、例えば1〜18のものが好適に用いられ、例えばアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。炭化水素基は、アルコキシ基などで置換されていてもよい。アルキル基の炭素数は通常、1〜18、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、およびヘキシル基)である。アリール基の炭素数は、好ましくは6〜18、より好ましくは6〜10(例えば、フェニル基、ナフチル基)である。アラルキル基の炭素数は、好ましくは7〜18、より好ましくは7〜10(例えばアニシル基、およびβ−フェネチル基など)である。
【0020】
一般式(1)で示されるケイ素系高分子は、例えば、次のようにして製造できる。
ステップ1
式(2)で示されるポリ(シリレンフェニレン)は、
【化5】
[式中、Xはハロゲン原子、R2およびA1は上記と同意義、
A2はアルコキシ基である。]
で示される化合物(例えば、4−ブロモフェニルアルキルジアルコキシシラン)1当量に対し1〜1.2当量、例えば1当量のマグネシウムを例えば0〜100℃で5〜48時間反応させ、グリニャール試薬化するにつれて分子間の結合反応を進行させることにより高分子化させて、得ることができる。
【0021】
ステップ2
次いで、得られた高分子(2)の繰り返し単位1当量に対し、
【化6】
[式中、Mはアルカリ金属、
Y1は、トリメチルシリル基である。]
で示される化合物(例えば、4−(トリメチルシリルエチニル)フェニルリチウム)を1〜2当量、例えば1当量で0〜100℃で5〜48時間反応させることによって、ケイ素原子に結合したアルコキシ基をトリメチルシリルエチニルフェニル基に変換し、さらにアルカリ(例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム)で脱トリメチルシリル化することによって、一般式(3)に示した高分子を得ることが可能である。
【0022】
ステップ3
さらに、一般式(3)で示したケイ素系高分子のエチニルフェニル基末端の水素原子を、炭素クラスター(フラーレン)と反応させることで、一般式(1)で示したケイ素系高分子を合成することが可能である。この反応は、水素原子をフラーレンに置換する置換反応であってよい。例えば、ケイ素高分子(3)をリチオ化剤(例えば、ブチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、フェニルリチウムなど)と−200〜100℃で5〜48時間反応させた後、炭素クラスターを添加し、0〜100℃で5〜48時間反応させる。リチオ化剤の量は、高分子のユニットに対してモル%(例えば、0.1〜100モル%)で制御してよい。
【0023】
上記のステップ1〜3は、溶媒中で行う。溶媒は、ステップ1、2ではエーテル類(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、など)が、ステップ3ではアルコール類(メタノール、エタノール、プロパノールなど)が一般的に好適であるが、これに限定されず、他の任意の溶媒を用いてもよい。
【0024】
【実施例】
以下、参考例および実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0025】
参考例1(ベースポリマーの合成)
1)(4−ブロモフェニル)ジエトキシ−n−プロピルシランの合成
p−ジブロモベンゼン29.00gに1当量のマグネシウム3.00gを反応させることによって得た(4−ブロモフェニル)マグネシウムブロミドを、トリエトキシ−n−プロピルシラン25.00gとともに、ジエチルエーテル溶媒50ml中で室温で15時間撹拌し反応させた。溶媒をエバポレータで留去した後、減圧蒸留精製し、収率53%で標記化合物の(4−ブロモフェニル)ジエトキシ−n−プロピルシラン(収量20.62g)を得た。
【0026】
2)ポリ[p−(エトキシ−n−プロピルシリレン)フェニレン]の合成
1)で得た(4−ブロモフェニル)ジエトキシ−n−プロピルシラン56.27gと1当量のマグネシウム4.34gを、THF中還流条件(70℃)で36時間反応させた。粗生成物をクロロホルム/エタノールで再沈精製することにより収率93%で標記高分子のポリ[p−(エトキシ−n−プロピルシリレン)フェニレン](収量:31.83g)を得た。重量平均分子量をゲルパーミェーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算で求めたところ、Mw=18,500の値を得た。
【0027】
3)ポリ{p−{n−プロピル[4−(トリメチルシリルエチニル)フェニル]シリレン}フェニレン}の合成
4−ブロモ(トリメチルシリルエチニル)ベンゼン5.17gに、t−ブチルリチウム1.31g(4−ブロモ(トリメチルシリルエチニル)ベンゼンに対して1当量)をジエチルエーテル50ml中で反応させることによって得た4−(トリメチルシリルエチニル)フェニルリチウムを、2)で得た高分子3.12gに対し過剰量で反応させることで標記高分子のポリ{p−{n−プロピル[4−(トリメチルシリルエチニル)フェニル]シリレン}フェニレン}4.70gを得た。収率72%、Mw=24,500。
【0028】
4)ポリ{p−[(4−エチニルフェニル)−n−プロピルシリレン]フェニレン}の合成
3)で得た高分子1.00gを、メタノール30ml中で水酸化カリウム0.25gと室温で24時間反応させることにより、脱トリメチルシリル化を行った。粗生成物をクロロホルム/メタノールで再沈精製することで、標記の白色粉末の高分子のポリ{p−[(4−エチニルフェニル)−n−プロピルシリレン]フェニレン}0.71gを得た。収率92%、Mw=22,500,Mn=7,800、融点>300℃。
【0029】
実施例1(C60導入率2.5%ポリマーの合成)
上記参考例1の4)で得た高分子0.6gをTHF10mlに溶解し、n−ブチルリチウム0.15gを加えて−80℃で1時間、さらに室温で2時間反応させてリチオ化した溶液を、C60 0.043g(0.06mmol,高分子ユニットに対し2.5mol%)を溶解したTHF溶液中に滴下後、室温で18時間反応させた。粗生成物をTHF/エタノールで再沈精製することで、目的のC60を導入した高分子0.50gを得た。収率78%、Mw=18,600,Mn=5,500、融点300℃以上。
【0030】
実施例2(C60導入率10%ポリマーの合成方法)
C60の量を0.172g(高分子ユニットに対して10mol%)とする以外は実施例1と同様の手順を繰り返して、C60導入率が10mol%の高分子を得た。収率75%、Mw=20,700,Mn=4,800、融点300℃以上。
【0031】
光電流測定
参考例1ならびに実施例1および2で得られたケイ素系高分子を、ITO(Indium Tin Oxide)を蒸着した石英基板(縦24mm x 横24mm x 厚さ1.2mm)上にスピンコートにより製膜し、厚み2〜4μmのケイ素系高分子の薄膜を得た。この上に金を厚さ約20nmで蒸着して評価用試料を作製した。これらの試料のITO電極側を正バイアスとして電圧を印加しながら、300Wのキセノン(Xe)ランプの光を分光した単色光をITO電極側から照射し、非照射時(暗時)との電流値変化(光電流値)を求めた。キャリア発生効率が既知のSiフォトダイオードの光電流値を標準として換算し、光キャリア発生量子効率を求めた。
【0032】
参考例1ならびに実施例1および2で得られた各ケイ素系高分子について、印加電界強度が1.5×105V/cmのときの光キャリア発生量子効率を、照射波長に対してプロットしたグラフを図1として示す。実施例1および2の光キャリア発生量子効率を参考例1と比べると、フラーレン導入により光電流が6倍〜15倍の範囲で増大し、光キャリア発生量子効率の増大が明確であった。
この結果から本発明のフラーレンを側鎖に有するケイ素系高分子は、フラーレンを有することで光伝導性が向上することが明らかになった。
【0033】
【発明の効果】
本発明のケイ素系高分子は、既存文献に記載のない新規高分子であるとともに、側鎖に有する炭素クラスターの効果により光電流が増大するため、光伝導性材料などの光電子材料として有効である。
また本発明のケイ素系高分子の製造方法によれば、ケイ素系高分子の側鎖に炭素クラスターを結合することが初めて可能になった。すなわち本発明の製造方法により新規な光伝導性材料を製造することが可能になった。
本発明におけるケイ素系高分子およびその製造方法は、電子写真感光体における電荷発生層、電荷輸送層などの光電子材料や、導電性材料などへの応用が可能であり、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 印加電界強度が1.5×105V/cmのときの光キャリア発生量子効率を、照射波長に対してプロットしたグラフである。
Claims (6)
- 主鎖がポリシリレン(ポリシラン)、ポリアリーレンシリレン、またはポリアリーレンエチニレンシリレンのいずれか1種であり、重量平均分子量が500から100万であり、側鎖に共役結合を介して炭素クラスター(フラーレン)が結合していることを特徴とするケイ素系高分子。
- 前記共役結合はエチニレンフェニレン基を介した結合であることを特徴とする、請求項1に記載のケイ素系高分子。
- 主鎖がポリシリレン(ポリシラン)、ポリアリーレンシリレン、またはポリアリーレンエチニレンシリレンのいずれか1種であり、ケイ素原子に結合した置換基の少なくとも一部がアルコキシ基である高分子の該アルコキシ基を、エチニルフェニル基に変換後、該エチニルフェニル基末端の水素原子と炭素クラスター(フラーレン)を反応させることを特徴とする請求項2に記載のケイ素系高分子の製造方法。
- ケイ素原子に結合した置換基の少なくとも一部がアルコキシ基であるポリ(シリレンフェニレン)の該アルコキシ基をエチニルフェニル基に変換後、該エチニルフェニル基末端の水素原子と炭素クラスター(フラーレン)を反応させることを特徴とする請求項3に記載のケイ素系高分子の製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のケイ素系高分子を用いた光電子機能材料。
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- 1996-05-28 JP JP13325396A patent/JP3985277B2/ja not_active Expired - Lifetime
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