JP2001334676A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2001334676A
JP2001334676A JP2000154775A JP2000154775A JP2001334676A JP 2001334676 A JP2001334676 A JP 2001334676A JP 2000154775 A JP2000154775 A JP 2000154775A JP 2000154775 A JP2000154775 A JP 2000154775A JP 2001334676 A JP2001334676 A JP 2001334676A
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blade
ink jet
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ink
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JP2000154775A
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English (en)
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Toshihiko Totsugi
俊彦 戸次
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インクジェット記録ヘッドの吐出口面を拭き払
い清掃するブレードとして、反りや引けのない精度の高
いブレードを簡単に作ることができる構成を提供する 【構成】記録ヘッド3の吐出口面81を拭き払い清掃す
るブレード15は弾性率の異なる材料を組み合わせて形
成され、弾性率の異なる材料の組み合わせは、柔らかい
材料の中に硬い材料の芯を入れる構成、ブレードの根元
から軟らかい材料、硬い材料、軟らかい材料の順に重ね
た構成、硬い材料の先端に柔らかい材料を接合する構
成、硬い材料の周りを軟らかい材料で覆う構成など、弾
性率の小さな材料と弾性率の大きな材料の組み合わせと
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録手段からイン
クを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録
装置に関し、詳しくは、記録手段の吐出口面を払拭する
ブレードを具備したインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置(プリント
装置)としては、画像情報(記録情報)に基づいて、
紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の記録
媒体(被記録材、記録紙ともいう)に向けてインクを吐
出することで記録を実行するインクジェット記録装置が
普及している。また、これら記録媒体の材質に対する要
求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対す
る開発が進み、通常の記録媒体である紙(薄紙や加工紙
を含む)や樹脂薄板(OHPシート等)などの他に、
布、皮革、不織布、更には金属等を記録媒体として用い
る記録装置も使用されるようになっている。
【0003】前記インクジェット記録装置は、低騒音、
低ランニングコストで、装置の小型化が容易であり、カ
ラー化も容易であるなどの観点から、プリンタ、複写
機、ファクシミリ等へ広く応用されている。インクジェ
ット記録装置の記録手段(インクジェット記録ヘッド)
の前面にはインク滴を吐出するための吐出口(通常複数
個)が形成されており、この吐出口の大きさは数十μ程
度であるが、最近では高画質化とともに吐出口の大きさ
は益々小さくなりつつある。そして、ホスト機から送ら
れてくる記録データをもとに記録装置内で処理された吐
出信号に基づいて、前記吐出口からインク滴が吐出さ
れ、記録媒体上に画像(文字や記号も含む)が記録され
る。
【0004】上記インクジェット記録装置は、簡単な構
成から成る極めて優れた方式の記録装置であるが、一方
では十分に配慮されるべき技術上の問題も存在する。こ
のような問題の1つとして、記録ヘッドの吐出口が設け
られた面(吐出口面という)における汚れがある。そし
て、この汚れの原因として次の2つの要因を挙げること
ができる。その1つは、記録動作によって発生するもの
であり、記録を行うために吐出したインクが記録媒体
(記録用紙等)に当たってその一部が付着せずにはね返
ることや、インクを吐出する際に主なインク滴(主滴)
の他に微小なインク滴(サテライト)が発生して雰囲気
中に漂い吐出口面に付着することに起因するものであ
る。
【0005】もう1つは、記録ヘッドのインク吐出性能
を維持回復するための回復動作によって発生するもので
あり、吐出口の目詰まりを防ぐために吐出口面にキャッ
プを被せた状態(キャッピング状態)で吐出口からイン
クを吸引する吸引回復動作を行った後に、キャップを離
した時に吐出口面にインク滴が残ってしまうことに起因
するものである。吐出口の近傍に不要なインク滴が付着
すると、吐出するインクが吐出口を離れるときに近傍の
付着インクに引っ張られて吐出方向が正規の方向からず
れてしまう「ヨレ」の現象が発生したり、さらに、吐出
口面に付着するインクの量が多い場合には、インク吐出
が不可能になる「不吐出」の現象や付着インクが吐出口
から吸い込まれて異なるインクが吐出される「混色」の
現象が発生したりし、記録品位を劣化させる原因とな
る。
【0006】上述のような問題を解消するための1つの
処理方法として、記録ヘッドの吐出口面をゴム状弾性部
材で形成されたブレード(ワイパーもしくはワイピング
ブレードともいう)によって吹き払う動作(ワイピング
ともいう)が採用されている。このブレードはゴム等の
弾性部材を概略平板形状にしたものであり、例えば板ば
ねでできたブレード押さえ(ブレードホルダー)によっ
てクリーニングベースに取り付けられている。そして、
前記ブレードをその先端部が記録ヘッドの吐出口面とオ
ーバーラップする位置に設定し、該ブレードと記録ヘッ
ドとを相対的に移動させことで、該ブレードの先端部で
該吐出口面を摺擦する。その場合、ブレード先端が吐出
口面に接触するとブレード全体が湾曲し、ブレード先端
が吐出口面に適切な圧力で接触しながら移動することに
なる。これによって、前記吐出口面に付着したインク等
を拭き取り清掃(クリーニング)する。
【0007】相対移動の方法としては静止させたブレー
ドに対して記録ヘッドを走査することにより吐出口面と
接触させる場合と、静止させた記録ヘッドに対してブレ
ードを並進移動もしくは回動させて吐出口面と接触させ
る場合とがある。ブレードを平板形状に形成するのは、
シート状に成形したゴムを鋭利なカッターで切断した
り、金型を作成して打ち抜くことで作っている。吐出口
面を傷めないようにするため、なるべく少ない接触圧で
きれいに拭くためにはブレード先端部分に反りやひけな
どの変形が無いことが必要である。
【0008】ブレードの材質として一般にゴムが採用さ
れていたが、近年、熱可塑性のエラストマーが使われる
ようになってきた。熱可塑性エラストマーは、ゴムのよ
うに高温で加硫する必要がなく、熱可塑性のプラスチッ
クのように射出成形で製品にすることができるが、まる
でゴムのような粘弾性の性質を持っている。従って、正
確には、合成ゴムもエラストマーの一種であり、正確に
は熱硬化性のエラストマーということになる。
【0009】そこで、熱可塑性のエラストマーを用いて
ブレードを作ると、ゴムの成形の場合に比べ成形のサイ
クルを短縮することができるという利点がある。さらに
は、ゴムに比べて成形温度が低いので、熱硬化性のプラ
スチックを用いて2色成形(異なる材質の一体成形)す
ることができる。2色成形するとブレードとブレードを
支持する部材を一体に成形できるため、ブレードをブレ
ードホルダーに組み付ける組立作業が不要になると同時
に製品の品質も安定する。その他、ブレードを単一の材
料ではなくて複数の材料を組み合わせて構成することで
機能向上を図った製品も提案されている。例えば、保水
性を持つ芯体の表面を吸水性を持つ表層体で覆って一体
的に構成されたものが特開平8−207292号公報に
開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱可塑
性のエラストマーはゴムつまり熱硬化性のエラストマー
に比べて熱膨張係数が大きく成形収縮率が大きい。その
ため、成形時に反りやひけが発生しやすく、ゴムシート
を切断して作られる従来のブレードに比べて、ブレード
形状を精度よく作るのが困難であるという技術的課題が
ある。図12は反りが発生したブレード(a)及び引け
が発生したブレード(b)を示す模式的斜視図である。
なお、熱可塑性のエラストマーのシート材(成形材)を
切断してブレードを作る方法では、熱可塑性のエラスト
マーを用いてブレードを作る利点が失われてしまう。
【0011】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、記録手段の吐出口
面を払拭するブレードとして、反りや引けのない精度の
高いブレードを簡単に作ることができる構成のブレード
を具備するインクジェット記録装置を提供することであ
る。
【0012】
【課題解決のための手段】本発明(請求項1)は、上記
目的を達成するため、記録手段からインクを吐出して記
録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、
記録手段の吐出口面を拭き払い清掃するブレードを具備
し、該ブレードは弾性率の異なる材料を組み合わせて形
成されていることを特徴とする。つまり、本発明は、硬
い材料と柔らかい材料を組み合わせてブレードを構成す
ることで、熱可塑性のエラストマー等から成る柔らかい
材料の変形を抑えて高精度のブレードを具備したインク
ジェット記録装置を提供するものである。
【0013】請求項2〜4の発明は、上記請求項1の構
成に加えて、前記弾性率の異なる材料は、弾性率の小さ
な材料と弾性率の大きな材料である構成、前記弾性率の
大きな材料は金属もしくはプラスチックである構成、あ
るいは、前記弾性率の小さな材料は熱可塑性のエラスト
マーである構成とすることにより、一層効率よく上記目
的を達成するものである。
【0014】請求項5〜7の発明は、上記請求項1〜4
のいずれかの構成に加えて、前記弾性率の異なる材料の
組み合わせは、柔らかい材料の中に硬い材料を芯として
入れる構成、前記芯はブレードの撓みを阻害しないよう
に形成されている構成、あるいは、前記芯が前記ブレー
ドの先端縁と略平行に配設されている構成とすることに
より、一層効率よく上記目的を達成するものである。
【0015】請求項8〜11の発明は、上記請求項1〜
4のいずれかの構成に加えて、前記弾性率の異なる材料
の組み合わせは、前記ブレードの根元から軟らかい材
料、硬い材料、軟らかい材料の順に3層を重ねた構成、
前記硬い材料は前記軟らかい材料を完全に分割している
構成、前記軟らかい材料は熱可塑性のエラストマーであ
る構成、あるいは、前記硬い材料は前記熱可塑性のエラ
ストマーと層溶性の特性を有する構成とすることによ
り、一層効率よく上記目的を達成するものである。
【0016】請求項12〜14の発明は、上記請求項1
〜4のいずれかの構成に加えて、前記弾性率の異なる材
料の組み合わせは、硬い材料の先端に柔らかい材料を接
合する構成、前記硬い材料は、ブレードの撓み方向には
弾性率が小さく、ブレードの先端縁に平行な方向には弾
性率が大きい構成、あるいは、前記ブレードが波形であ
る構成とすることにより、一層効率よく上記目的を達成
するものである。
【0017】請求項15の発明は、上記請求項1〜4の
いずれかの構成に加えて、前記弾性率の異なる材料の組
み合わせは、硬い材料の周りを軟らかい材料で覆う構成
とすることにより、一層効率よく上記目的を達成するも
のである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明を適用したインクジ
ェット記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。
図1において、記録媒体(記録紙)Pは搬送機構(紙送
り機構)5の搬送ローラ(紙送りローラ)6によって搬
送(紙送り)され、プラテン(図示の例ではプラテンロ
ーラ)7の上において記録手段(記録ヘッド)3から記
録情報に基づいてインクを吐出することにより該記録媒
体Pに所定の記録が行われる。図示の例では、記録手段
は異なるインクを吐出する複数の記録ヘッド3で構成さ
れており、これらの記録ヘッド3はキャリッジ2上に位
置決めされて搭載されている。なお、図示の例では、記
録手段として、異なるインクを用いて記録する複数(6
個)のカートリッジ8が使用されている。各カートリッ
ジ8は、記録ヘッド(記録手段)3とインクタンク9を
一体化した構成を有し、交換可能に搭載されている。
【0019】前記キャリッジ2は装置本体に設置された
ガイドシャフト12に沿って両矢印I方向に往復移動可
能に案内支持されている。このキャリッジ2は、キャリ
ッジ駆動機構4の駆動ベルト11に連結されており、キ
ャリッジモータMの駆動力によりガイドシャフト12に
沿って駆動される。従って、キャリッジ2は、キャリッ
ジモータMの正転及び逆転によってガイドシャフト12
に沿って往復移動され、該キャリッジモータMの回転を
制御することで位置及び移動(主走査方向の動き)を制
御される。また、不図示の搬送モータにより不図示の伝
動機構を介して前記搬送機構5の搬送ローラ6を駆動す
ることにより、記録紙(記録媒体)Pの搬送(紙送り、
副走査)が行われる。
【0020】前記記録ヘッド(記録手段)3は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド3は、
前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる
圧力変化(状態変化)を利用して、吐出口よりインクを
吐出させ、記録を行うものである。
【0021】図2は、前記記録ヘッド3のインク吐出部
の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2におい
て、用紙等の記録媒体Pと所定の隙間(例えば、約0.
3〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面81に
は、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通
液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面
に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。
本例においては、記録ヘッド3は、前記吐出口82が前
記キャリッジ2の走査方向と交叉する方向に並ぶような
位置関係で、該キャリッジ2に搭載されている。こうし
て、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱
変換体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを
膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82
からインクを吐出させる記録ヘッド3が構成されてい
る。
【0022】図1において、キャリッジ2の移動範囲内
であって記録領域を外れた所定位置(例えばキャリッジ
2のホームポジションに対応する位置)には、記録動作
の待機中や記録動作の前後もしくは記録動作中の適宜な
タイミングで、記録ヘッド3のインク吐出性能を維持回
復するための回復系(回復装置)10が配設されてい
る。この回復系10は、ホームポジションに位置する記
録ヘッド3の吐出口面81をキャッピングするキャップ
部材13と、このキャップ部材13に接続された負圧発
生源としての吸引ポンプ(不図示)と、記録ヘッド3の
吐出口面81を拭き払い清掃(ワイピング)するクリー
ニング手段14などを具備している。前記回復系10で
記録ヘッド3のインク吐出性能を維持回復するための回
復動作を行う際は、前記キャップ部材13を吐出口面8
1に密着させてキャッピングした状態で前記吸引ポンプ
を作動させることにより吐出口82からインクを吸引
し、インクとともに増粘インクや気泡等の異物を排出す
ることで吐出口内のインクを正常な状態に復帰させるよ
うに動作する。
【0023】また、上述の吸引回復動作とともに、ある
いは該吸引回復動作に代えて、インク供給経路等に設け
られた加圧手段により吐出口82から前記キャップ部材
13あるいは別の予備吐出受け(不図示)に向けてイン
クを強制的に排出させ、それによって記録ヘッド3のイ
ンク流路内の増粘インクや気泡等を除去する予備吐出動
作による回復動作を行うこともある。そして、記録終了
時や記録待機時などの非記録時には、記録ヘッド3をホ
ームポジションへ移動させて前記キャップ部材13によ
り吐出口面をキャッピングすることによって、吐出口面
81の保護と吐出口82からのインクの蒸発防止とが行
われる。
【0024】そこで、前述したように、記録を行うため
に吐出したインクが記録媒体Pに当たってその一部がは
ね返ったり、インクを吐出する際に主なインク滴(主
滴)の他に微小なインク滴(サテライト)が発生して雰
囲気中に漂ったり、前記吸引回復動作や前記予備吐出動
作を行った後に吐出口面81にインク滴が残ってしまう
ことがあり、このような吐出口面上の付着インクによ
り、インク吐出方向が正規の方向からずれてしまう「ヨ
レ」の現象が発生したり、吐出口82からのインク吐出
が不可能になる「不吐出」の現象や付着インクが吐出口
から吸い込まれて異なるインクが吐出される「混色」の
現象が発生したりし、記録品位を劣化させることがあ
る。このような吐出口面上の付着インクに起因する不都
合を解消するために、該吐出口面81をゴム状弾性材か
ら成るブレードによって拭き払い清掃するためのクリー
ニング手段14が設けられている。
【0025】図3は前記クリーニング手段14を示す模
式的斜視図である。図3において、ブレード15は、ゴ
ム状弾性材の概略平板状の部材であり、ブレードホルダ
ー16を介してクリーニングベース17に一体的に固定
(又は固着)されている。図3のクリーニング手段14
では、図1に示すように6個の記録ヘッド3が使用され
ていることから、該記録ヘッド3の数に対応して6組の
ブレード15がクリーニングベース17に所定の配列を
固定されている。図3に示すクリーニング手段14は、
各ブレード15の先端縁と記録ヘッド3の吐出口面81
とが高さ方向でオーバーラップするような位置に配置さ
れる。そして、記録ヘッド3がクリーニング位置(図1
の構成では、ホームポジションと同じ位置)にある状態
でクリーニング手段14を両矢印A(図1、図3)方向
に移動(駆動)させることにより、その上に位置する各
記録ヘッド3の吐出口面81に各ブレード15の先端部
を摺擦させ、それによって該吐出口面を拭き取り清掃
(ワイピング)するように構成されている。
【0026】図4はブレード15により記録ヘッド3の
吐出口面を拭き払い清掃している状態を示す模式的側面
図である。図4において、ブレード15は吐出口面81
に対して相対的に矢印方向に移動しており、ブレード1
5の先端部と記録ヘッド3の吐出口面81とのオーバー
ラップ量を適正に選定することにより、吐出口面81を
摺擦するときにブレード15を全体的に適正に湾曲させ
るとともにブレード15の先端縁を吐出口面81に適正
な圧接力で接触させることができ、それによって、吐出
口面81に付着したインクを確実に拭き払い(拭き取
り)清掃することができる。
【0027】前記ブレード15は、前述のオーバーラッ
プにより湾曲状に撓み、吐出口面81に対して斜めに接
触した状態で摺擦する。前記ブレード15の先端縁(先
端角隅部)は、図示のように、該ブレードを撓ませる力
によって潰されるとともに、吐出口面81とブレード先
端縁との摩擦力によって移動方向後方へ若干変形してい
る。前記ブレード15は、前記先端縁の潰れ部分によっ
て吐出口面81の微小な凹凸に対して容易に追随するこ
とができ、吐出口面81を拭き残しや拭きむらを発生さ
せずに確実にクリーニングすることができる。また、接
触圧力が高くなり過ぎて吐出口面81を傷つけることを
防ぐこともできる。なお、ブレード15と吐出口面81
とを相対移動させる方法としては、図示のように静止さ
せた記録ヘッド3に対してブレード15を並進移動させ
る他に、静止させたブレードに対して記録ヘッドを走査
方向に移動させる吐出口面に摺擦させる方法、あるい
は、静止させた記録ヘッドに対してブレードを回動させ
て吐出口面と摺擦させる方法などがある。
【0028】そこで、本発明のインクジェット記録装置
においては、記録手段3の吐出口面81を拭き払い清掃
する前記ブレード15は弾性率の異なる材料を組み合わ
せて形成されている。ここで、前記弾性率の異なる材料
は弾性率の小さな材料と弾性率の大きな材料であり、例
えば、前記弾性率の大きな材料は金属もしくはプラスチ
ックであり、前記弾性率の小さな材料は熱可塑性のエラ
ストマーであるように構成されている。
【0029】図5は本発明を適用したインクジェット記
録装置における記録手段を拭き払い清掃するブレードの
第1実施例を示す模式的斜視図であり、図6は図5のブ
レードの芯部材を挿入する直前の状態を示す模式的斜視
図である。なお、図5及び図6は、図3のクリーニング
手段14から1個のブレード15を抜き出して示す図で
ある。この第1実施例に係るブレード15においては、
図示のように、前記弾性率の異なる材料の組み合わせ
は、柔らかい材料の中に硬い材料を芯18として入れる
ことで実現されており、前記芯18はブレード15の撓
みを阻害しないように形成されており、さらに、前記芯
18は前記ブレード15の先端縁と略平行に配設されて
いる。
【0030】つまり、図5及び図6において、ブレード
15の先端近傍には端縁と略平行な方向に棒状の芯(芯
部材)18が同時成形もしくはインサート成形によって
密着状態で埋め込まれている。この芯18の材料として
は、プラスチック又は金属であって、ブレード15の本
体部分を形成するゴム状弾性材(例えば熱可塑性のエラ
ストマー)よりも硬い材料(弾性率の高い材料)が使用
されている。そして、この硬い芯(芯部材)18によっ
て、ブレード15の先端部が成形時の収縮で反ったり引
けたりして波打ち形状になることが防止されている。ま
た、副次的には、ブレード15の成形後の変形も防止さ
れている。さらに、ブレード15の部位とブレードホル
ダー16の部位を同じ材質にすれば、前記芯部材18を
埋設する構成にしても、ブレード15及びブレードホル
ダー16を一体化することで容易に一体成形することが
できる。
【0031】図5及び図6の第1実施例によれば、ブレ
ード15の先端近傍に芯18が先端縁と略平行な方向に
埋設されているので、吐出口面81を拭き払い清掃する
ワイピング動作時に該ブレード15の全体が湾曲状に撓
むことは何ら妨げられない。また、前記芯18はブレー
ド15の先端縁から該ブレード板厚程度の距離をおいた
位置に埋設されているので、ワイピング動作時にブレー
ド先端縁が潰されて吐出口面81に倣う機能は十分に確
保することができる。さらに、前記芯部材18の材質を
金属にする場合は、ブレード15と同時成形では製造で
きないが、インサート成形では製造することができる。
【0032】また、予め孔のあいたブレード15(ブレ
ードホルダー16とともに)成形しておき、金属やプラ
スチックで作った芯18を圧入等で密着嵌合することに
よっても、ブレード15の変形を矯正することもでき
る。ただし、この場合は、芯部材18を圧入するという
組立工程が1つ増えることになる。こうして、図5及び
図6の第1実施例によれば、ブレード15を柔らかい材
料と硬い材料(芯18)とを組み合わせて構成すること
で、反りや引けのない精度の高いブレードを簡単に作る
ことが可能になる。
【0033】図7は本発明を適用したインクジェット記
録装置における記録手段を拭き払い清掃するブレードの
第2実施例を示す模式的斜視図であり、図8は図7のブ
レードを一部変更した第2実施例の変更例を示す模式的
斜視図である。図7及び図8も、図3のクリーニング手
段14から1個のブレード15を抜き出して示す図であ
る。この第2実施例に係るブレード15においては、図
示のように、前記弾性率の異なる材料の組み合わせは、
ブレード15の根元から軟らかい材料、硬い材料、軟ら
かい材料の順に3層を重ねた構造を有し、前記硬い材料
は前記軟らかい材料を完全に分割しており、前記軟らか
い材料は熱可塑性のエラストマーであるように構成され
ている。
【0034】つまり、図7の第2実施例に係るブレード
15は、湾曲状に撓む部分19と先端部分20とをその
間に固着された分離部材21により完全に分離した状態
で接続する構造をしている。また、図8の第2実施例の
変形例に係るブレード15は、湾曲状に撓む部分19と
先端部分20とをその間に挟んで固着された分離部材2
2により完全に分離した状態で接続する構造をしてい
る。前記湾曲状に撓む部分19と前記先端部分20は熱
可塑性のエラストマーなどのゴム状弾性材で形成されて
いる。
【0035】図7中の分離部材21は、撓む部分19及
び先端部分20の両面(表裏面)で表面から内部へ延び
る掛止フランジ部を有する掛止部材の構造を有し、該掛
止フランジ部によりブレード15が湾曲状に撓んでも撓
む部分19及び先端部分20を互いにずれたり離脱しな
いように確実に連結(結合)している。前記分離部材2
1の材質としては、前記撓む部分19及び先端部分20
よりも硬い材質、例えば金属やプラスチック等が採用さ
れている。また、前記分離部材21は、前記撓む部分1
9及び前記先端部分20と一体に成形(インサート成形
等)されており、さらに、ブレード15の部位とブレー
ドホルダー16(図3)の部位を同じ材質にすれば、前
記分離部材21を設ける図7の構成にしても、ブレード
15及びブレードホルダー16を一体化することで容易
に一体成形することができる。
【0036】図8中の分離部材22は、撓む部分19及
び先端部分20の端面に固着されることで両部分を一体
的に結合するものである。前記分離部材22の材質とし
ては、前記撓む部分19及び先端部分20よりも硬い材
質、例えば金属やプラスチック等が採用されている。ま
た、前記分離部材22も、前記撓む部分19及び前記先
端部分20と一体に成形(インサート成形等)されてお
り、さらに、ブレード15の部位とブレードホルダー1
6(図3)の部位を同じ材質にすれば、前記分離部材2
2を設ける図8の構成にしても、ブレード15及びブレ
ードホルダー16を一体化することで容易に一体成形す
ることができる。
【0037】図7及び図8の第2実施例によれば、ブレ
ード15を柔らかい材料と硬い材料(分離部材21、2
2)とを組み合わせて構成することで、反りや引けのな
い精度の高いブレードを簡単に作ることができ、さら
に、ブレード15の先端エッジ部分20を形成する熱可
塑性のエラストマー等の柔らかい部分の体積を大幅に小
さくできることから、ブレード15を成形する時の収縮
の影響を小さくすることができ、一層効率よく、先端部
に反りや引けが生じない精度の良いブレードとすること
ができる。
【0038】なお、図7及び図8の第2実施例において
は、硬い材料である前記分離部材21、(22)の材質
として、柔らかい材料である撓む部分19及び先端部分
20を形成する熱可塑性のエラストマーと層溶性の特性
を有する材質を使用する構成、例えば、PP(ポリプロ
ピレン)の分離部材とスチレン系の熱可塑性のエラスト
マーとの組み合わせなどのように、分離部材21、22
の材料とブレード部分19、20の材料に互いに相溶性
のある組み合わせを選ぶ構成にすれば、2色成形又はイ
ンサート成形等によって分離部材21、(22)とブレ
ード材料19、20を互いに溶着させて一体化できるの
で、図8に示すような板形状の分離部材22を挟むだけ
の構造であっても、十分に強い固着力で一体化されたブ
レード15を形成することができる。
【0039】図9は本発明を適用したインクジェット記
録装置における記録手段を拭き払い清掃するブレードの
第3実施例を示す模式的斜視図であり、図10は図9の
ブレードを一部変更した第3実施例の変更例を示す模式
的斜視図である。図9及び図10も、図3のクリーニン
グ手段14から1個のブレード15を抜き出して示す図
である。この第3実施例に係るブレード15において
は、図示のように、前記弾性率の異なる材料の組み合わ
せは、硬い材料の先端に柔らかい材料を接合する構造を
有し、前記硬い材料は、ブレード15の撓み方向には弾
性率が小さく、該ブレード15の先端縁に平行な方向に
は弾性率が大きい構造になっており、そして、前記ブレ
ード15の湾曲状に撓む部分は波形もしくは蛇腹形状に
形成されている。
【0040】つまり、図9の第3実施例に係るブレード
15は、波形に成形された湾曲状に撓む部分(ブレード
ばね部分)23の先端にゴム状弾性材(エラストマー)
のブレード拭き部分24を接合(接続、結合)する構造
をしている。また、図10の第3実施例の変形例に係る
ブレード15は、図9のブレード15における湾曲状に
撓む部分(ブレードばね部分)23を蛇腹形状に変更し
たものであり、その他の点では図9のブレード15と実
質的に同じ構成を有している。図9及び図10における
湾曲状に撓む部分(ブレードばね部分)23は、金属又
はプラスチック等の薄いシート状部材を波形もしくは蛇
腹形状に成形することで、ブレードが湾曲状に撓む方向
には弾性率が小さくかつ十分に大きな変形量を取れるよ
うに、ブレード先端縁と平行な方向には弾性率が大きく
直線性を保つように形成されている。
【0041】前記湾曲状に撓む部分(ブレードばね部
分)23を金属で形成する場合は、ばね性と耐蝕性を考
慮するとステンレスが好適である。また、前記湾曲状に
撓む部分(ブレードばね部分)23をプラスチックで形
成する場合は、弾性と加工容易性を考慮するとポリエチ
レン又はポリエステルのシートが好適である。そして、
図9及び図10の第3実施例では、ブレード15の全体
の撓み性は金属シート又はプラスチックシートを波形も
しくは蛇腹形状に成形したブレードばね部分23によっ
て得られ、吐出口面81に接触する部分の該吐出口面へ
の追随性はエラストマー(ゴム状弾性材、柔らかい材
料)から成る先端部(ブレード拭き部分)24の局部的
な変形によって得られる。
【0042】なお、前記ブレード拭き部分24の材質と
してのエラストマー(ゴム状弾性材)は、機能上ではゴ
ム等の熱硬化性のものでも問題なく使用できるが、熱可
塑性のものを用いる方が、成形時のサイクル時間を短縮
できる点、並びに成形温度が低いためにブレード本体
(ブレードばね部分)23の材質を熱可塑性のプラスチ
ックにすることもできる点で有利である。前記ブレード
拭き部分24の材質としてゴム等の熱硬化性のエラスト
マーを用いる場合は、ブレード本体(ブレードばね部
分)23の材質を金属もしくは特別に成形温度の高い材
料にするか、あるいは、個別に製作したブレード本体2
3及びブレード拭き部分24を後から組み立てることに
なる。
【0043】図9及び図10の第3実施例によっても、
ブレード15を柔らかい材料(拭き部分24)と硬い材
料(ばね部分23)とを組み合わせて構成することで、
反りや引けのない精度の高いブレードを簡単に作ること
ができ、さらに、ブレード15の先端エッジ部分24を
形成するゴム状弾性体の体積を小さくできることから、
ブレード15を成形する時の収縮の影響を小さくするこ
とができ、一層効率よく、先端部に反りや引けが生じな
い精度の良いブレードとすることができる。
【0044】なお、図9及び図10の第3実施例におい
ても、硬い材料である撓む部分(ばね部分)23の材質
として柔らかい材料である拭き部分24を形成する熱可
塑性のエラストマーと層溶性の特性を有する材質を使用
する構成、例えば、PP(ポリプロピレン)のばね部分
23とスチレン系の熱可塑性のエラストマーの拭き部分
24との組み合わせなどのように、ばね部分23の材料
と拭き部分24の材料に互いに相溶性のある組み合わせ
を選ぶ構成にすれば、2色成形又はインサート成形等に
よってブレード拭き部分24とブレードばね部分23を
互いに溶着させて一体化できるので、十分に強い固着力
で一体化されたブレード15を形成することができる。
【0045】図11は本発明を適用したインクジェット
記録装置における記録手段を拭き払い清掃するブレード
の第4実施例を示す模式的斜視図である。本実施例によ
るブレード15は、図9及び図10の第3実施例による
ブレードにおけるブレードばね部分(湾曲状に撓む部
分、硬い材料)23をゴム性の材料(柔らかい材料)2
5で覆った構造をしている。図11において、ブレード
15は、その機能(拭き取り清掃の機能)上からは、図
示のようにブレードばね部分23の全体をゴム性の材料
で覆う必要はなく、図9及び図10の第3実施例のよう
に先端部分を含む一部分のみをゴム性の材料25で覆う
構造であればよい。ただし、加工上の都合で全体を覆う
方が有利である場合がある。前記ゴム性材料25で前記
ブレードばね部分23を覆う方法としては、例えば、ゴ
ム性の塗料を吹き付けたり、ゴム性の塗料中にディッピ
ングしたりする方法を採ることができる。
【0046】図11の第4実施例によれば、記録手段3
の吐出口面81を拭き払い清掃するブレード15を弾性
率の異なる材料を組み合わせて形成するに際し、硬い材
料23の周りを軟らかい材料25で覆う構成としたの
で、前述の各実施例の場合と同様、反りや引けのない精
度の高いブレードを簡単に作ることができるインクジェ
ット記録装置が提供される。
【0047】なお、前述の実施例では、記録手段(記録
ヘッド)3を主走査方向に移動させるシリアル記録方式
の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、記録媒体の
全幅または一部をカバーする長さのライン記録手段を用
いて副走査のみで記録するライン記録方式の場合にも同
様に適用することができ、同様の効果を達成しうるもの
である。また、本発明は、単色記録を行うインクジェッ
ト記録装置、1個または複数個の記録ヘッドを有し異な
る色のインクで記録するカラーインクジェット記録装
置、同一色彩で異なる濃度のインクを用いる階調インク
ジェット記録装置、さらには、これらを組み合わせたイ
ンクジェット記録装置など、記録ヘッドの数や種類にも
関係なく同様に適用することができ、同様の効果を達成
しうるものである。
【0048】さらに、本発明は、記録手段がインク吐出
部とインク貯留部とを一体化した交換可能なインクジェ
ットカートリッジ(ヘッドカートリッジ)である場合、
あるいは記録手段がパーマネント式である場合など、記
録手段及びインク貯留部が種々の形態を採る場合にも同
様に適用することができ、同様の作用効果を達成しうる
ものである。なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えばピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものにも適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、記録の高密度化及び高精細化を達成できるか
らである。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
(請求項1)によれば、記録手段からインクを吐出して
記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置におい
て、記録手段の吐出口面を拭き払い清掃するブレードを
具備し、該ブレードは弾性率の異なる材料を組み合わせ
て形成されている構成としたので、前記ブレードを柔ら
かい材料と硬い材料とを組み合わせて構成することで、
反りや引けのない精度の高いブレードを簡単に作ること
ができるインクジェット記録装置が提供される。
【0050】請求項2〜4の発明によれば、上記請求項
1の構成に加えて、前記弾性率の異なる材料は、弾性率
の小さな材料と弾性率の大きな材料である構成、前記弾
性率の大きな材料は金属もしくはプラスチックである構
成、あるいは、前記弾性率の小さな材料は熱可塑性のエ
ラストマーである構成としたので、一層効率よく上記効
果を達成することができるインクジェット記録装置が提
供される。
【0051】請求項5〜7の発明によれば、上記請求項
1〜4のいずれかの構成に加えて、前記弾性率の異なる
材料の組み合わせは、柔らかい材料の中に硬い材料を芯
として入れる構成、前記芯はブレードの撓みを阻害しな
いように形成されている構成、あるいは、前記芯が前記
ブレードの先端縁と略平行に配設されている構成とした
ので、一層効率よく上記請求項1の効果を達成すること
ができるインクジェット記録装置が提供される。
【0052】請求項8〜11の発明によれば、上記請求
項1〜4のいずれかの構成に加えて、前記弾性率の異な
る材料の組み合わせは、前記ブレードの根元から軟らか
い材料、硬い材料、軟らかい材料の順に3層を重ねた構
成、前記硬い材料は前記軟らかい材料を完全に分割して
いる構成、前記軟らかい材料は熱可塑性のエラストマー
である構成、あるいは、前記硬い材料は前記熱可塑性の
エラストマーと層溶性の特性を有する構成としたので、
一層効率よく上記請求項1の効果を達成することができ
るインクジェット記録装置が提供される。
【0053】請求項12〜14の発明によれば、上記請
求項1〜4のいずれかの構成に加えて、前記弾性率の異
なる材料の組み合わせは、硬い材料の先端に柔らかい材
料を接合する構成、前記硬い材料は、ブレードの撓み方
向には柔らかく、ブレードの先端縁に平行な方向には硬
い構成、あるいは、前記ブレードが波形である構成とし
たので、一層効率よく上記請求項1の効果を達成するこ
とができるインクジェット記録装置が提供される。
【0054】請求項15の発明によれば、上記請求項1
〜4のいずれかの構成に加えて、前記弾性率の異なる材
料の組み合わせは、硬い材料の周りを軟らかい材料で覆
う構成としたので、一層効率よく上記請求項1の効果を
達成することができるインクジェット記録装置が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】図1中のクリーニング手段を示す模式的斜視図
である。
【図4】図3中のブレードにより記録ヘッドの吐出口面
を拭き払い清掃している状態を示す模式的側面図であ
る。
【図5】本発明を適用したインクジェット記録装置にお
ける記録手段を拭き払い清掃するブレードの第1実施例
を示す模式的斜視図である。
【図6】図5のブレードの芯部材を挿入する直前の状態
を示す模式的斜視図である。
【図7】本発明を適用したインクジェット記録装置にお
ける記録手段を拭き払い清掃するブレードの第2実施例
を示す模式的斜視図である。
【図8】図7のブレードを一部変更した第2実施例の変
更例を示す模式的斜視図である。
【図9】本発明を適用したインクジェット記録装置にお
ける記録手段を拭き払い清掃するブレードの第3実施例
を示す模式的斜視図である。
【図10】図9のブレードを一部変更した第3実施例の
変更例を示す模式的斜視図である。
【図11】本発明を適用したインクジェット記録装置に
おける記録手段を拭き払い清掃するブレードの第4実施
例を示す模式的斜視図である。
【図12】反りが発生したブレード(a)及び引けが発
生したブレード(b)を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
2 キャリッジ 3 記録手段(記録ヘッド) 4 キャリッジ駆動機構 5 搬送機構 6 搬送ローラ 8 ヘッドカートリッジ 9 インクタンク 10 回復系(回復装置) 11 駆動ベルト 12 ガイドシャフト 13 キャップ部材 14 クリーニング手段 15 ブレード 16 ブレードホルダー 17 クリーニングベース 18 芯 19 湾曲状に撓む部分(ブレードばね部分) 20 先端部分 21 分離部材 22 分離部材 23 湾曲状に撓む部分(ブレードばね部分) 24 ブレード拭き部分 25 ゴム性の材料

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段からインクを吐出して記録媒
    体に記録を行うインクジェット記録装置において、 記録手段の吐出口面を拭き払い清掃するブレードを具備
    し、該ブレードは弾性率の異なる材料を組み合わせて形
    成されていることを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記弾性率の異なる材料は、弾性率の
    小さな材料と弾性率の大きな材料であることを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性率の大きな材料は金属もしく
    はプラスチックであることを特徴とする請求項2に記載
    のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性率の小さな材料は熱可塑性の
    エラストマーであることを特徴とする請求項3に記載の
    インクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性率の異なる材料の組み合わせ
    は、柔らかい材料の中に硬い材料を芯として入れること
    である請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット
    記録装置。
  6. 【請求項6】 前記芯はブレードの撓みを阻害しない
    ように形成されていることを特徴とする請求項5に記載
    のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記芯が前記ブレードの先端縁と略平
    行に配設されていることを特徴とする請求項5又は6に
    記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性率の異なる材料の組み合わせ
    は、前記ブレードの根元から軟らかい材料、硬い材料、
    軟らかい材料の順に3層を重ねた構成であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット
    記録装置。
  9. 【請求項9】 前記硬い材料は前記軟らかい材料を完
    全に分割していることを特徴とする請求項8に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記軟らかい材料は熱可塑性のエラ
    ストマーであることを特徴とする請求項8又は9に記載
    のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記硬い材料は前記熱可塑性のエラ
    ストマーと層溶性の特性を有することを特徴とする請求
    項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記弾性率の異なる材料の組み合わ
    せは、硬い材料の先端に柔らかい材料を接合することで
    ある請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記
    録装置。
  13. 【請求項13】 前記硬い材料は、ブレードの撓み方
    向には弾性率が小さく、ブレードの先端縁に平行な方向
    には弾性率が大きいことを特徴とする請求項12に記載
    のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記ブレードが波形であることを特
    徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記弾性率の異なる材料の組み合わ
    せは、硬い材料の周りを軟らかい材料で覆うことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット
    記録装置。
  16. 【請求項16】 前記記録手段がインクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段をであることを特徴
    とする請求項1〜15のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  17. 【請求項17】 前記記録手段は前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする
    請求項16に記載のインクジェット記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7077498B2 (en) 2002-09-20 2006-07-18 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus
JP2012061812A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Seiko Epson Corp 流体噴射装置
DE102013111899A1 (de) * 2013-10-29 2015-04-30 Océ Printing Systems GmbH & Co. KG Reinigungseinheit zum Abwischen von Druckköpfen mit Hilfe einer stirnseitig aufvulkanisierten Gummilippe

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