JP2001334660A - 液体噴射装置 - Google Patents
液体噴射装置Info
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Abstract
した微振動制御を行うことができる液体噴射装置を提供
すること。 【解決手段】 本発明の液体噴射装置は、ノズル開口5
1と、一部が薄肉部40tによって区画されたリザーバ
49と、リザーバ49からノズル開口51に液体を供給
するための液体流路と、を有するヘッド部材8を備え
る。ノズル開口51部分の液体は、微振動手段36によ
って微振動する。リザーバ49の薄肉部40tのコンプ
ライアンスに基づいて、微振制御信号発生手段9、11
が、微振制御信号を発生する。微振制御信号に基づい
て、微振動制御手段6が微振動手段36を駆動させる。
Description
体を噴射させるヘッド部材を備えた液体噴射装置、例え
ば、ノズル開口からインク滴を吐出させて記録を行う記
録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置に係り、と
りわけ、ノズル開口における液体の増粘を防止するよう
にした液体噴射装置に関する。
ット式プロッタ等のインクジェット式記録装置は、記録
ヘッドを主走査方向に沿って移動させると共に記録紙
(印刷記録媒体の一種)を副走査方向に沿って移動さ
せ、この移動に連動して記録ヘッドのノズル開口からイ
ンク滴を吐出させることにより、記録紙上に画像(文
字)を記録する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズ
ル開口に連通した圧力発生室を膨張・収縮させることで
行われる。
は、インクが空気に曝されているので、インク溶媒(例
えば、水)が徐々に蒸発する。このインク溶媒の蒸発に
よりノズル開口部分のインク粘度が上昇し、記録画像の
画質を悪化させる。即ち、当該部分のインク粘度が上昇
すると、吐出されたインク滴が正規の方向からずれた方
向に飛翔し得る。
は、ノズル開口部分のインクの増粘を防止する対策がな
されている。この増粘対策の一つに、メニスカスの微振
動によるインクの撹拌がある。ここで、メニスカスと
は、ノズル開口にて露出したインクの自由表面のことで
ある。
れないように、インク滴の吐出方向と、この吐出方向と
は反対側の引込方向と、にメニスカスを交互に移動させ
る。このメニスカスの移動もまた、圧力発生室を膨張・
収縮させることにより行う。メニスカスを微振動させる
ことにより、ノズル開口部分のインクが撹拌されるの
で、インクの増粘が防止される。
行われる。例えば、記録ヘッドを搭載したキャリッジの
主走査開始直後における加速期間中や、1行の記録期間
中(即ち、印字中)において行われる。そして、加速期
間中における撹拌では、メニスカスを微振動させるため
の微振動駆動信号を記録ヘッドに供給し、全てのノズル
開口のメニスカスを微振動させる。また、印字中におけ
る撹拌では、インク滴を吐出させるための吐出駆動信号
から微振動パルスを生成し、この生成した微振動パルス
を記録ヘッドに供給する。これにより、インク滴を吐出
しないノズル開口についてインクの撹拌が行われる。
インク滴を吐出させる直前の適宜のタイミングから所定
の時間、あるいは、インク滴を吐出させる直前の適宜の
タイミングまで、ノズル開口のインクのメニスカスを微
振動させることが記載されている。
られるように、リザーバと圧力発生室を区画する基板の
リザーバに対向する領域を、インクの圧力により変動可
能な薄肉部として、薄肉部の変形によりリザーバの圧力
変動を吸収させ、もってリザーバの圧力変動に起因する
クロストークを防止する技術が提案されている。
ーバの圧力変動を吸収させることが、インクの安定な吐
出にとって極めて有効であることを確認している。薄肉
部のコンプライアンスは、大きいことが好ましい。
のコンプライアンスによって、ノズル開口部分のインク
の増粘を防止するための微振動制御の好適な条件が変わ
ることを知見した。
スが小さいと、リザーバの圧力変動を十分に吸収するこ
とができないため、微振動の振幅を所定のレベル以下に
抑制するような微振動制御を行わないと、ノズル開口の
周囲が濡れて、その後の吐出性能を著しく損なう場合が
あることを知見した。
たものであり、リザーバの薄肉部のコンプライアンスに
対応した微振動制御を行うことができるインクジェット
式記録装置を提供すること、より広くは、ノズル開口か
ら液体を噴射させるヘッド部材を備えた液体噴射装置に
おいて、リザーバの薄肉部のコンプライアンスに対応し
た微振動制御を行うことができる液体噴射装置を提供す
ること、を目的とする。
と、一部が薄肉部によって区画されたリザーバと、リザ
ーバからノズル開口に液体を供給するための液体流路
と、を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体を微
振動させる微振動手段と、前記リザーバの薄肉部のコン
プライアンスに基づいて微振制御信号を生成する微振制
御信号発生手段と、前記微振制御信号に基づいて、前記
微振動手段を駆動させる微振動制御手段と、を備えたこ
とを特徴とする液体噴射装置である。
が、リザーバの薄肉部のコンプライアンスに基づいて微
振制御信号を生成するため、リザーバの薄肉部のコンプ
ライアンスに対応した好適な微振動制御を行うことがで
きる。
力発生室と、圧力発生室の両端部に連通する第1連通孔
及び液体供給口と、を有しており、リザーバは、前記液
体供給口を介して前記圧力発生室に連通しており、ノズ
ル開口は、前記連通孔を介して前記圧力発生室に連通し
ている。このような配置の場合、薄肉部を大面積に形成
することができ、結果的に薄肉部のコンプライアンスを
大きくすることができる。
材としての蓋部材と、蓋部材の下面側に配置され、蓋部
材により上面が封止され圧力発生室を形成する開口部を
有するスペーサと、スペーサの下面側に配置され、スペ
ーサの開口部の下面を封止すると共に当該開口部の両端
部に連通する第1連通孔及び液体供給口を有する液体供
給口形成基板と、液体供給口形成基板の下面側に配置さ
れ、前記液体供給口に連通すると共に液体供給口形成基
板により上面が封止されリザーバを形成する開口部と、
前記第1連通孔に連通する第2連通孔と、を有するリザ
ーバ形成基板と、リザーバ形成基板の下面側に配置さ
れ、リザーバ形成基板の開口部の下面を封止すると共
に、前記第2連通孔に連通するノズル開口を有するノズ
ルプレートと、を有しており、リザーバの薄肉部は、液
体供給口形成基板の下面側の一部によって形成されてい
る。このような構成は、焼成による一体形成に適してい
る。
するための圧力発生素子を有している。前記のような構
成の場合、微振動手段は、蓋部材に設けられた圧電振動
板を有していることが好ましい。圧電振動板は、たわみ
振動モードのタイプであっても、縦振動モードのタイプ
であってもよい。
る周期信号であり、前記パルス波形の電位差が、前記リ
ザーバの薄肉部のコンプライアンスに基づいて決定され
ていることが好ましい。
せる液体吐出手段と、吐出制御信号を生成する吐出制御
信号発生手段と、吐出制御信号に基づいて、前記液体吐
出手段を駆動させる吐出制御手段と、をさらに備え、吐
出制御信号は、所定の波形を有する信号であり、前記パ
ルス波形の電位差の、前記吐出制御信号の最大電圧に対
する比率が、リザーバの薄肉部のコンプライアンスに基
づいて決定されていることが好ましい。
波形の電位差の、前記吐出制御信号の最大電圧に対する
比率R[%]は、リザーバの薄肉部のコンプライアンス
がCO[m5 /N]である時に、 R≦(10/0.55)×(CO×1017 −1.2
4)+45 となっていることが好ましいことが知見された。
有し得ると共に、リザーバは複数のノズル開口に対して
共通に形成され得る。この場合、前記パルス波形の電位
差の、前記吐出制御信号の最大電圧に対する比率R
[%]は、リザーバの薄肉部の1ノズルあたりのコンプ
ライアンスがCO/N[m5 /N]である時に、 R≦(10/0.55)×(CO/N×1017 −
1.24)+45 となっていることが好ましい。
度判別部と、前記温度判別部により判別されたヘッド部
材の温度に基づいて、微振制御信号の振幅補正率を決定
する補正率決定部と、をさらに備え、微振信号発生手段
は、リザーバの薄肉部のコンプライアンスと、補正率決
定部により決定された振幅補正率とに基づいて、微振制
御信号を生成するようになっていることが好ましい。
ド部材は、例えば記録ヘッドである。
スに基づいて微振制御信号を生成する微振制御信号発生
手段と、微振制御信号に基づいて前記微振動手段を駆動
させる微振動制御手段と、は、コンピュータシステムに
よって実現され得る。
現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録し
たコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対
象である。
面を参照して説明する。図1に示すように、本実施の形
態の液体噴射装置は、インクジェット式プリンタ(イン
クジェット式記録装置)であり、プリンタコントローラ
1とプリントエンジン2とを備えている。
フェース(外部I/F)3と、各種データを一時的に記
憶するRAM4と、制御プログラム等を記憶したROM
5と、CPU等を含んで構成された制御部6と、クロッ
ク信号を発生する発振回路7と、記録ヘッド8(ヘッド
部材)へ供給するための駆動信号を発生する駆動信号発
生部9と、駆動信号や、印刷データに基づいて展開され
たドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプ
リントエンジン2に送信する内部インターフェース(内
部I/F)10と、を備えている。
ド、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成
される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等
から受信する。また、ビシー信号(BUSY)やアクノ
レッジ信号(ACK)が、外部I/F3を通じて、ホス
トコンピュータ等に対して出力される。
後述するリザーバ49の薄肉部(薄膜部)40tのコン
プライアンスCOに関する情報を入力するための入力部
としての、キーボード等のインタフェース機器130に
接続されている。
ファ4B、出力バッファ4C及びワークメモリ(図示せ
ず)を有している。そして、受信バッファ4Aは、外部
I/F3を介して受信された印刷データを一時的に記憶
し、中間バッファ4Bは、制御部6により変換された中
間コードデータを記憶し、出力バッファ4Cは、ドット
パターンデータを記憶する。ここで、ドットパターンデ
ータとは、中間コードデータ(例えば、階調データ)を
デコード(翻訳)することにより得られる印字データで
ある。
ための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォン
トデータ、グラフィック関数等が記憶されている。
ログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信バッ
ファ4A内の印刷データを読み出すと共にこの印刷デー
タを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデ
ータを中間バッファ4Bに記憶させる。また、制御部6
は、中間バッファ4Bから読み出した中間コードデータ
を解析し、ROM5に記憶されているフォントデータ及
びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデー
タに展開(デコード)する。そして、制御部6は、必要
な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを
出力バッファ4Cに記憶させる。
能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、
当該1行分のドットパターンデータが、出力バッファ4
Cから内部I/F10を通じて順次記録ヘッド8に出力
される。出力バッファ4Cから1行分のドットパターン
データが出力されると、展開済みの中間コードデータが
中間バッファ4Bから消去され、次の中間コードデータ
についての展開処理が行われる。
のため及び印字中のメニスカス52(図5(b)参照)
の微振動のために使用される吐出駆動信号(印字内微振
制御信号を含む)を発生する主信号発生部11と、印字
外のメニスカス52(図5(b)参照)の微振動のため
に使用される印字外共通微振動信号を発生する微振信号
発生部12と、主信号発生部11からの吐出駆動信号と
微振信号発生部12からの印字外共通微振動信号とが入
力され、吐出駆動信号または印字外共通微振動信号を内
部I/F10に出力する選択部13と、を含んで構成し
てある。
に、基準電圧から所定電圧上がった後基準電圧以下に一
旦下がり、再び所定電圧まで上がってから、再び基準電
圧以下に下がる波形61tを有する第1波形部61と、
基準電圧から所定電圧だけ下がって戻る台形状の波形6
2tを有する第2波形部62と、第1波形部61の最低
電圧と略同程度の電圧下がった後基準電圧よりも所定電
圧上がってから戻る波形63tを有する第3波形部63
と、を一連に接続した周期信号によって構成されてい
る。
動用の信号を構成する。本実施の形態では、第2波形部
62tの電位差Vg’の第1波形部61t及び第3波形
部63tの最大電圧VhNに対する比率Rが、後述する
薄肉部40tのコンプライアンスCOに応じて設定され
るようになっている。
3に示すように、最低電位と最大電位との間で電位が切
り替わる台形状のパルス201を略等間隔に一連に接続
した周期信号によって構成されている。
記の第2波形部62tの電位差Vg’と同様、第1波形
部61t及び第3波形部63tの最大電圧VhNに対す
る比率Rが、後述する薄肉部40tのコンプライアンス
COに応じて設定されるようになっている。
によって構成することもできるし、CPU,ROM,R
AM等によって構成した制御回路によって構成すること
もできる。
と、キャリッジ機構17と、記録ヘッド8とを含んで構
成してある。
ローラ等から構成してあり、図4(a)に示すように、
記録紙18(印刷記録媒体の一種)を記録ヘッド8の記
録動作に連動させて順次送り出す。即ち、この紙送り機
構16は、記録紙18を副走査方向である記録紙送り方
向に移動させる。
4(c)に示すように、ガイド部材20に移動自在に取
り付けられ記録ヘッド8及びインクカートリッジ19を
搭載可能なキャリッジ21と、駆動プーリー22と従動
プーリー23との間に架け渡されると共にキャリッジ2
1に接続されたタイミングベルト24と、駆動プーリー
22を回転させるパルスモータ25と、記録紙幅方向に
平行な状態で(主走査方向に沿って)プリンタ筐体26
に架設されたリニアエンコーダ27と、キャリッジ21
に取り付けられリニアエンコーダ27の複数のスリット
28を検出可能なスリット検出器29と、を備えてい
る。
透明な薄板状部材であり、図4(b)に示すように、ス
リット28は360dpiのピッチで形成されている。
スリット検出器29は、例えば、フォトインタラプタに
よって構成され得る。
パルスモータ25の作動により、記録紙18の幅方向
(主走査方向)に沿ってキャリッジ21が往復移動す
る。これにより、キャリッジ21に搭載された記録ヘッ
ド8が、主走査方向に沿って移動する。このキャリッジ
21の移動は、ホームポジション側の基準位置を起点に
して行われる。ここでホームポジションとは、電源が投
入されていない場合や、記録を行わない状態が長時間に
亘る場合等において、キャリッジ21を待機させる位置
である。本実施の形態では、図4(a)における右端部
にホームポジションが設けられている。
のノズル開口51(後述)におけるインク溶媒の蒸発を
防止するキャッピング機構30が設けられている。
少し左側の位置に設定されている。具体的には、記録紙
18の右側縁とキャッピング機構30との間に、基準位
置が設定されている。
21と共にスリット検出器29も移動する。この移動に
伴って、スリット検出器29は、リニアエンコーダ27
の複数のスリット28を順次検出し、スリット28のピ
ッチに応じたパルス状の検出信号を出力する。このスリ
ット検出器29からの検出信号に基づいて、制御部6は
記録ヘッド8の位置を認識する。
が基準位置に位置付けられた状態で位置カウンタのカウ
ント値をリセットし、キャリッジ21の移動に伴って出
力されるスリット検出器29からの立ち上がりパルス
(検出信号)を受信し、パルスの受信毎に位置カウンタ
をカウントアップする。これにより、位置カウンタのカ
ウント値が、キャリッジ21の位置、即ち、記録ヘッド
8の走査位置を示すヘッド位置情報となる。ここで、位
置カウンタは、例えば、RAM4のワークメモリ(図示
せず)に設けられ得るが、カウンタを別個に設けても良
い。
ト検出器29は、走査位置情報出力手段として機能す
る、すなわち、キャリッジ21(記録ヘッド8)の主走
査に伴って記録ヘッド8の位置に関する情報(検出信
号)を出力する。また、制御部6及び位置カウンタ(R
AM4)は、走査位置保持手段として機能する、すなわ
ち、スリット検出器29からの検出信号に基づいて位置
カウンタのカウント値(ヘッド位置情報)を更新した後
の当該更新されたカウント値を保持する。
した記録ヘッド8は、図5(a)に示すように、アクチ
ュエータユニット33と、流路ユニット34とから概略
構成されている。また、例示した記録ヘッド8は、たわ
み振動モードの圧電振動子35を圧力発生素子として用
いている。
5とは、その充電により収縮して、圧力発生室36をそ
の容積が少なくなるように変形させ、その放電により伸
長して、圧力発生室36をその容積が増えるように変形
させるものである。
部材37、スペーサ部材38、第2の蓋部材39、圧電
振動子35等から構成されている。流路ユニット34
は、インク供給口形成基板40、リザーバ形成基板41
及びノズルプレート42等から構成されている。そし
て、アクチュエータユニット33と流路ユニット34と
を接着層43によって一体化することにより、記録ヘッ
ド8が構成されている。なお、接着層43は、熱溶着フ
ィルムや適宜の接着剤等で構成され得る。
セラミックの薄板であり、本実施の形態では、厚さが1
0マイクロメートル程度のジルコニア(ZrO2 )に
よって構成されている。第1の蓋部材37の裏面(上
面)には、圧電振動子35の共通電極44が形成され、
この共通電極44にPZT等からなる圧電振動子35が
積層されている。この圧電振動子35の裏面(上面)に
は、圧電振動子35の駆動電極45が設けられている。
る通孔(開口部)を有するセラミック板であり、この場
合、厚さが150マイクロメートル程度の板状のジルコ
ニアによって構成されている。
左側に供給側連通孔(インク供給口)46としての通孔
を有しており、同図における右側に第1ノズル連通孔4
7としての通孔を有するセラミック材である。第2の蓋
部材39は、例えば、板状のジルコニアによって構成さ
れる。
の蓋部材37が、前面(下面)には第2の蓋部材39
が、それぞれ配置されている。すなわち、第1の蓋部材
37と第2の蓋部材39とで、スペーサ部材38を挟ん
でいる。なお、これらの第1の蓋部材37、第2の蓋部
材39及びスペーサ部材38は、粘土状のセラミックス
材料を所定の形状に成型した後に積層して焼成すること
により、一体化した態様で形成される。
側にインク供給口48としての通孔を有し、右側に第1
ノズル連通孔47としての通孔を有する板状部材であ
る。図5(a)に示すように、インク供給口形成基板4
0の圧力発生室36側の一部に凹部40rが形成され
て、薄肉部40tとなっている。
板40は、2枚の不錆鋼を接着フィルムによって接合し
た板材で形成されており、接着フィルムをエッチングス
トッパとして一方の不錆鋼にエッチング処理が施される
ことによって凹部40rが形成されている。もっとも、
薄肉部40tは、プレス等でエンボス加工して他方の突
出面を研磨することによっても形成され得る。
49としての通孔(開口部)を有すると共に、右側に第
2ノズル連通孔50としての通孔を有する板状部材であ
る。この場合、厚さが150マイクロメートル程度の板
状のステンレスによって構成されている。リザーバ49
としての開口部は、インク供給口形成基板40の薄肉部
40tの下方領域に位置している。
ば48個、のノズル開口51を副走査方向に沿って開設
した薄い板状部材であり、例えば、ステンレス板によっ
て構成され得る。このノズル開口51は、ドット形成密
度に対応した所定ピッチで開設されている。
にはノズルプレート42が、裏面側(上面側)にはイン
ク供給口形成基板40が、それぞれ配置されている。リ
ザーバ形成基板41とノズルプレート42との間、及
び、リザーバ形成基板41とインク供給口形成基板40
との間には、それぞれ接着層43が設けられており、結
果として、インク供給口形成基板40、リザーバ形成基
板41及びノズルプレート42が一体化されて、流路ユ
ニット34が構成されている。
は、流路ユニット34のリザーバ49と、アクチュエー
タユニット33の供給側連通孔46とが、インク供給口
48を通じて連通する。また、供給側連通孔46と第1
ノズル連通孔47とが、圧力発生室36を介して連通す
る。さらに、第2ノズル連通孔50を介して、ノズル開
口51と第1ノズル連通孔47が連通する。これによ
り、リザーバ49から圧力発生室36を通ってノズル開
口51に至る一連のインク流路が形成される。なお、リ
ザーバ49には、図示しないインク供給通路を通じて、
インクカートリッジ19からのインクが供給される。本
実施の形態においては、各ノズル開口51に供給される
インクは、全て共通のリザーバ49を介して供給され
る。
より、ノズル開口51からインク滴を吐出させることが
できる。具体的には、圧電振動子35を充電すると、圧
電振動子35が電界とは直交する方向に縮み、第1の蓋
部材37が変形し、この第1の蓋部材37の変形に伴っ
て圧力発生室36が収縮する。一方、充電された圧電振
動子35を放電すると、圧電振動子35が電界とは直交
する方向に伸長し、第1の蓋部材37が戻り方向に変形
して圧力発生室36を膨張させる。圧力発生室36を一
旦膨張させた後に急激に収縮させると、圧力発生室36
内におけるインク圧力が急激に上昇し、図5(b)に一
点鎖線で示すように、ノズル開口51からインク滴が吐
出される。
が、インク供給口46、48を経由してリザーバ49に
逆流する。リザーバ49に逆流したインクは、リザーバ
49内のインクに圧力変動を生じさせる。しかし、この
圧力変動は、インク供給口形成基板40の薄肉部40t
によって吸収される。
発生室36を膨張・収縮させることにより、ノズル開口
51の開口部分のインクを撹拌することができ、当該部
分におけるインクの粘度の増加を防止できる。即ち、イ
ンク滴が吐出されない程度に圧力発生室36を膨張・収
縮させると、図5(b)に示すように、メニスカス52
(ノズル開口51にて露出したインクの自由表面)が、
インク吐出方向である下方向とインク引き込み方向であ
る上方向とに交互に移動して微振動し、結果的にノズル
開口部分のインクが撹拌され得る。
説明する。この記録ヘッド8は、図1に示すように、順
に電気的に接続されたシフトレジスタ55、ラッチ回路
56、レベルシフタ57、スイッチ58及び圧電振動子
35を備えている。さらに、図6に示すように、これら
のシフトレジスタ55、ラッチ回路56、レベルシフタ
57、スイッチ58及び圧電振動子35は、それぞれ、
記録ヘッド8の各ノズル開口51毎に設けたシフトレジ
スタ素子55A〜55N、ラッチ素子56A〜56N、
レベルシフタ素子57A〜57N、スイッチ素子58A
〜58N及び圧電振動子35A〜35Nから構成されて
いる。
5、ラッチ回路56、レベルシフタ57、スイッチ58
及び制御部6は、微振制御信号発生手段として機能す
る、即ち、微振信号発生部12からの印字外共通微振動
信号を微振制御信号として記録ヘッド8(圧電振動子3
5)に供給したり、或いは、吐出駆動信号から印字内微
振制御信号を生成して記録ヘッド8に供給したりする。
55、ラッチ回路56、レベルシフタ57、スイッチ5
8及び制御部6は、駆動パルス供給手段(吐出制御信号
発生手段)として機能する、すなわち、主信号発生部1
1からの吐出駆動信号から駆動パルス(吐出制御信号)
を生成し、記録ヘッド8の圧電振動子35(インク吐出
手段)に供給する。
通微振動信号によりメニスカス52を微振動させてイン
クを撹拌する場合について説明する。
1の電位差Vgの、第1波形部61t及び第3波形部6
3tの最大電圧VhNに対する比率Rが、薄肉部40t
のコンプライアンスCOに応じて設定される。
プライアンス導出式は、薄肉部の幅をW、長さをL、厚
さをt、ヤング率をEとした場合、
スCOは、一般には有限要素解析によって求められる。
幅W=1.24mm、長さL=10mm、ヤング率E=
であるが、有限要素解析により、 CO=5.95×10−16 が得られる。
定されるリザーバ49が48個のノズル開口51に対応
しているため、1ノズルあたりの薄肉部40tのコンプ
ライアンスCO/Nは、前記の値を48で割った値、す
なわち、1.24×10−1 7 である。
パラメータとして、微振動制御実験を行い、微振動制御
後の印字安定性について、表1に示すような結果を得
た。
(振幅)Vg、Vg’は大きい方がよいが、リザーバ4
9の薄肉部40tの振動吸収性能を上回ってしまうと、
その後の印字安定性が不良となる。本実施の形態の場
合、表1に示す結果から、比率Rは45%までが許容さ
れ得ることがわかる。
してのインタフェース機器130から入力される1ノズ
ルあたりのコンプライアンスCO/N=1.24×10
−1 7 に基づいて、比率R(Vg/VhN)が45%
となるような印字外共通微振動信号を発生する。信号発
生の具体的な方法としては、例えば特許第294054
2号に記載された方法を利用することができる。
は、微振信号発生部12からの印字外共通微振動信号が
印加される。そして、スイッチ素子58A〜58Nが接
続状態になると、このスイッチ素子58A〜58Nに接
続された圧電振動子35A〜35Nに、微振制御信号と
して印字外共通微振動信号が供給される。
ると、圧力発生室36が僅かに膨張・収縮し、図5
(b)を用いて説明したように、ノズル開口51の開口
縁付近の吐出側位置(図中点線で示す)と、この吐出側
位置よりも圧力発生室36側の引き込み側位置(図中実
線で示す)との間で、メニスカス52が微振動する。即
ち、ノズル開口部分のインクが撹拌される。この時、リ
ザーバ49内のインクも振動するが、その振動(圧力変
動)は薄肉部40tによって吸収され、ノズル開口51
の側に振動が「はねかえる」ことによる悪影響が確実に
回避される。
する手順について説明する。なお、以下の説明では、ド
ットパターンデータを構成する各印字データ(1ドット
のデータに相当)を、3ビットで構成した場合について
説明する。
I)の内の最上位ビットのデータを、発振回路7からの
クロック信号(CK)に適宜に同期させて、出力バッフ
ァ4Cからシリアル伝送させてシフトレジスタ素子55
A〜55Nに順次セットさせる。全ノズル開口51分の
印字データが各シフトレジスタ素子55A〜55Nにセ
ットされたならば、制御部6は、所定のタイミングで、
ラッチ回路56、即ち各ラッチ素子56A〜56Nヘ、
ラッチ信号(LAT)を出力させる。このラッチ信号に
より、各ラッチ素子56A〜56Nは、各シフトレジス
タ素子55A〜55Nにセットされた印字データをラッ
チする。このラッチされた印字データは、電圧増幅器で
あるレベルシフタ57、即ち各レベルシフタ素子57A
〜57Nに供給される。
ード信号発生手段)は、印字データが例えば「1」の場
合に、スイッチ58が駆動可能な電圧値、例えば、数十
ボルトまで、この印字データを昇圧して主モード信号と
する(図2参照)。そして、この昇圧された主モード信
号は、スイッチ58、即ちスイッチ素子58A〜58N
に印加される。スイッチ素子58A〜58Nは、当該主
モード信号により接続状態になる。一方、印字データが
例えば「0」の場合には、対応する各レベルシフタ素子
57A〜57Nは昇圧を行わない。
号発生部11からの吐出駆動信号(COM)が印加され
ている。本実施の形態の主信号発生部11は、入力部と
してのインタフェース機器130から入力される1ノズ
ルあたりのコンプライアンスCO/N=1.24×10
−17 に基づいて、第2波形部62tの電位差Vg’
の第1波形部61t及び第3波形部63tの最大電圧V
hNに対する比率R(Vg/VhN)が、45%となる
ような吐出駆動信号を発生する。この場合の信号発生の
方法についても、前記の特許第2940542号に記載
された方法を利用することができる。
続状態になると、このスイッチ素子58A〜58Nに接
続された圧電振動子35A〜35Nに吐出駆動信号が供
給される。
信号を印加させたならば、続いて、制御部6は、1ビッ
ト下位のデータをシリアル伝送させてシフトレジスタ素
子55A〜55Nにセットする。そして、シフトレジス
タ素子55A〜55Nにデータがセットされたならば、
ラッチ信号を印加させることにより、セットされたデー
タをラッチさせ、吐出駆動信号を圧電振動子35A〜3
5Nに供給させる。以後は、1ビットずつ印字データを
下位ビットにシフトしながら最下位ビットまで同様の動
作を繰り返し行う。
振動子35に吐出駆動信号を供給するか否かを、印字デ
ータによって制御できる。即ち、印字データのビット
「1」がラッチされ昇圧されてなる矩形パルス状の主モ
ード信号と、吐出駆動信号と、のANDによって生成さ
れる駆動パルス信号が、圧電振動子35に供給される。
印字データのビットが「0」の場合には、吐出駆動信号
の圧電振動子35への供給が遮断される。なお、印字デ
ータのビットを「0」にした場合、圧電振動子35は直
前の電荷(電位)を保持する。
し、印字データの各ビットを分割部分に対応させて設定
することにより、一つの吐出駆動信号から複数の駆動パ
ルス及び印字内微振動信号を選択的に生成することがで
き、生成した駆動パルスあるいは印字内微振動信号を圧
電振動子35に供給することができる。これにより、印
字中にメニスカス52を適宜の強度で微振動させて濡れ
曲がり等の弊害なく十分なインクの攪拌効果を得たり、
インク滴の量(即ち、ドット径)が異なる複数の駆動パ
ルスを記録ヘッド8の圧電振動子35に供給させること
ができる。
を、第1波形部61、第2波形部62、第3波形部63
に分割し、第1波形部61により小ドット駆動パルスを
生成し、第3波形部63により中ドット駆動パルスを生
成し、第1波形部61と第3波形部63とを組み合わせ
て大ドット駆動パルスを生成し、第2波形部(パルス
部)62により印字内微振制御信号を生成するようにな
っている。
を形成し得るインク滴を吐出させる駆動パルスであり、
中ドット駆動パルスは、中ドットを形成し得るインク滴
を吐出させる駆動パルスであり、大ドット駆動パルス
は、大ドットを形成し得るインク滴を吐出させる駆動パ
ルスである。また、印字内微振制御信号は、インク滴を
吐出しないノズル開口51についてメニスカス52を微
振動させる駆動パルスである。
すると、圧力発生室36が僅かに膨張・収縮し、図5
(b)を用いて説明したように、ノズル開口51の開口
縁付近の吐出側位置(図中点線で示す)と、この吐出側
位置よりも圧力発生室36側の引き込み側位置(図中実
線で示す)との間で、メニスカス52が微振動する。即
ち、ノズル開口部分のインクが撹拌される。この時、リ
ザーバ49内のインクも振動するが、その振動(圧力変
動)は薄肉部40tによって吸収され、ノズル開口51
の側に振動が「はねかえる」ことによる悪影響が確実に
回避される。
タD1,D2,D3により構成され、各データをD1=
1,D2=0,D3=0に設定することで小ドット駆動
パルスを生成し、各データをD1=0,D2=0,D3
=1に設定することで中ドット駆動パルスを生成し、各
データをD1=1,D2=0、D3=1に設定すること
で大ドット駆動パルスを生成し、各データをD1=0,
D2=1,D3=0に設定することで印字内微振動パル
スを生成するようになっている。また、各データをD1
=0,D2=0,D3=0に設定すると、印字内微振動
制御さえ実施されない。
録動作について説明する。このプリンタでは、インクの
増粘を防止するために、記録ヘッド8の1回の主走査
(1行の記録動作)に連動してメニスカス52を適宜微
振動させる。具体的には、記録ヘッド8(キャリッジ2
1)の加速期間中、記録開始直前、記録動作中の各状態
で、メニスカス52を微振動させる。
に、記録紙18におけるホームポジションHP側とは反
対側の領域、即ち、1行における後半部分に画像18X
を記録する場合について説明する。
説明するためのタイミングチャートである。図7には、
記録紙18も図示されており、記録ヘッド8の記録位置
と時間との対応関係も示してある。また、図8は、ドッ
トパターン展開処理を説明するフローチャートであり、
図9はドットパターン記録処理及びこのドットパターン
記録処理に割り込んでなされる位置情報取得処理を説明
するフローチャートである。
行のドットパターンデータを生成するドットパターン展
開処理と、展開されたドットパターンデータに基づいて
記録紙18上に記録を行うドットパターン記録処理とに
大別される。
制御部6は、まず、ドットパターンデータ生成手段とし
て機能し、1行分のドットパターンデータを生成する。
即ち、中間バッファ4Bに記憶された中間コードデータ
を読み出し(S1)、この読み出した中間コードデータ
を、ROM5のフォントデータ及びグラフィック関数等
に基づいてドットパターンデータに展開し(S2)、展
開したドットパターンデータを出力バッファ4Cに格納
する(S3)。そして、この展開作業を1行分のドット
パターンが格納されるまで繰り返し実行する(S4)。
ファ4Cに格納したならば(S4)、制御部6は、記録
開始位置情報設定手段として機能し、1行の印字範囲に
おける記録開始位置を示す記録開始位置情報を設定する
(S5)。記録開始位置とは、主走査方向において最初
のインク滴を吐出させる位置である。図7の例において
は、記録開始位置は符号P1で示されている。
情報は、リニアエンコーダ27のスリット28に対応し
たカウント値、すなわち、スリット検出器29から出力
されるパルスPSのカウント値に対応して設定される。
ターンデータを記録ヘッド8に転送する(S6)。この
ドットパターンデータの転送を契機にして、1行分の画
像の記録動作が開始され、記録ヘッド8が主走査され
る。そして、この主走査に連動して、メニスカス52を
微振動させてインクを撹拌する微振動制御がなされる。
なお、この微振動制御の実行時において、制御部6は、
微振動制御手段として機能する。
部6はドットパターン記録処理を行う。このドットパタ
ーン記録処理では、制御部6は、まず、印字外微振動制
御手段(微振動制御手段の一種)として機能し、キャリ
ッジ21の加速期間中におけるインクの撹拌(微振動)
を行わせる。即ち、ドットパターンデータの転送を契機
にして、制御部6は、微振信号発生部12からの印字外
共通微振動信号(微振制御信号)を記録ヘッド8の圧電
振動子35に供給する。
うに、制御部6は印字外共通微振動信号の供給を開始し
(S11,t0)、その後、記録ヘッド8の走査を開始
する(S12,t1)。さらに、例えば、この記録ヘッ
ド8が加速状態から定速状態に切り替わる直前のタイミ
ングで、印字外共通微振動信号の供給を停止する(S1
3,t2)。
択部13に制御信号を出力して、微振信号発生部12か
らの印字外共通微振動信号を供給可能な状態にする。そ
の後、制御部6は、パルスモータ25に作動パルスを供
給し、キャリッジ21を主走査方向に沿って移動させる
ことにより、記録ヘッド8を走査する。印字外微振動信
号の停止タイミングになったら、微振信号発生部12か
らの印字外共通微振動信号の供給を停止することによっ
て、印字外微振動を停止する。印字外微振制御信号の停
止タイミングは、印字外微振制御信号のパルス波形20
1が所定の発数だけ供給されたタイミングとして設定さ
れてもよい。
この走査に伴ってキャリッジ21に設けられたスリット
検出器29がリニアエンコーダ27のスリット28を検
出し、パルス状の検出信号(図7に符号PSで示す信
号)を出力する。制御部6は、この検出信号を監視して
おり、検出信号の受信を契機にして位置情報取得処理を
実行する。この位置情報取得処理は、ドットパターン記
録処理に割り込んで実行される処理であり、図9(b)
に示すように、位置カウンタをカウントアップ(+1)
する処理である(S21)。具体的には、スリット検出
器29からの検出信号に基づいて、ヘッド位置情報とし
ての位置カウンタのカウント値を+1して更新する。位
置カウンタをカウントアップしたならば、ドットパター
ン記録処理に復帰する。なお、この位置カウンタのカウ
ント値は、記録ヘッド8の1行分の走査が停止した場合
や、記録ヘッド8が基準位置へ戻った場合等に、リセッ
トされる。
ならば、制御部6は、駆動信号発生部9の選択部13に
制御信号を出力して、主信号発生部11からの吐出駆動
信号を供給可能な状態にする(S14)。
ば、制御部6は、記録開始タイミング判定手段として機
能し、記録開始タイミングが到来したか否かを判定する
(S15)。本実施形態では、制御部6は、位置カウン
タのカウント値を監視しており、このカウント値が記録
開始位置P1に相当するカウント値に達したことによ
り、記録開始タイミングが到来したと判定する(t
4)。
ならば、制御部6は、吐出駆動信号を供給して、記録紙
18上に画像を記録させる(S16)。この場合、図2
を用いて説明したように、ドットパターンデータに基づ
いて、小ドット駆動パルス、中ドット駆動パルス、大ド
ット駆動パルス、印字内微振動パルスの何れかの駆動パ
ルスが各圧電振動子35A〜35Nに供給される。
り、各ノズル開口51からは、小ドット、中ドットある
いは大ドットを形成し得るインク滴が吐出される。ま
た、インク滴を吐出しないノズル開口51については、
印字内微振動信号が供給されることにより、メニスカス
52の微振動がなされ、ノズル開口部分のインクが撹拌
される。
スモータ25を停止させる(S17)。その後、記録ヘ
ッド8をホームポジションHP側に移動させて基準位置
に位置付ける。その後、次の1行について、同様の記録
動作を繰り返し行う。
部40tの1ノズルあたりのコンプライアンスCO/N
が、1.24×10−17 であり、そのため、比率R
(Vg/VhN)が45%となるような制御が実施され
ている。
さtを変えることによって薄肉部40tの1ノズルあた
りのコンプライアンスCO/Nを変えて、それらの場合
のそれぞれの好適な比率Rを求めた。その結果を表2に
示す。
ついてのグラフを作成すると、図10のようになる。図
10から、比率R[%]は、リザーバの薄肉部の1ノズ
ルあたりのコンプライアンスがCO/N[m5 /N]
である時に、R≦(10/0.55)×(CO/N×1
017−1.24)+45となっていることが好ましい
ことがわかる。
わみ振動モードの圧電振動子35を使用した記録ヘッド
8を例示したが、この記録ヘッド8に代えて、縦振動モ
ードの圧電振動子を使用した記録ヘッドを用いてもよ
い。
御手段として機能する制御部6は、駆動信号発生部9
(主信号発生部11,微振信号発生部12)が発生した
駆動信号を記録ヘッド8に供給させるものであったが、
微振動制御手段はこの構成に限定されない。
位置情報設定手段は、ドットパターンデータに基づいて
記録ヘッド8の記録開始位置を設定するが、記録開始位
置を設定させるためのデータはこれに限定されない。例
えば、記録開始位置を、ホストコンピュータからの印刷
データ(記録データの一種に相当)に基づいて設定して
もよく、中間データ(記録データの一種に相当)に基づ
いて設定してもよい。
いて圧力発生室36を膨張・収縮させる記録ヘッド8を
備えたプリンタを例示したが、本発明は、圧力発生室内
に気泡を発生させ、この気泡の大きさを変化させること
でノズル開口からインク滴を吐出させる所謂バブルジェ
ット(登録商標)方式の記録ヘッドを備えたプリンタや
プロッタにも適用することができる。
は、例えば、摂氏数度から40数度と幅広い。このた
め、低温時と高温時とでは、同一種類のインクであって
もインク粘度にかなりの差が生じ、低温時にはインク粘
度が高くなり、高温時にはインク粘度が低くなる。この
インク粘度の差異に起因して、低温時と高温時とで同じ
波形の微振動信号を印加した場合、低温時にはメニスカ
ス52の移動量が少なくインクの撹拌効果が得られ難い
一方、高温時にはメニスカス52の移動量が過剰に大き
くなり必要以上にメニスカス52を振動させてしまう。
実施の形態のインクジェット式記録装置は、環境温度を
計測するサーミスタ100(本願発明における温度判別
部の一種)を備え、このサーミスタ100が検出した環
境温度に基づいて、微振動信号(印字外微振動信号及び
印字内微振動信号)の電位差を環境温度に応じて変化さ
せるようにしている。サーミスタ100は、例えば、記
録ヘッド8のプリント基板(図示せず)に実装されて、
記録ヘッド8の温度を正確に検出するようになってい
る。
bに接続されており、当該第1補正率決定部9bが、サ
ーミスタ100の計測値に基づいて、環境温度が低くイ
ンク粘度が高い場合には比較的強い力でメニスカス52
を振動させるように微振動共通信号のパルス201の電
位差を補正する(例えば掛け合わせる)ための振幅補正
率を設定し、環境温度が高くインク粘度が低い場合には
比較的弱い力でメニスカス52を振動させるように微振
動共通信号の電位差を補正するための振幅補正率を設定
する。そして、微振信号発生部12は、リザーバ49の
薄肉部40tのコンプライアンスと第1補正率決定部9
bにより設定された振幅補正率とに基づいて、微振動共
通信号を生成する。
字外微振動時のメニスカス52の振幅を一定にすること
ができ、ノズル開口部分のインクに対し最適な撹拌効果
を与えることができる。
決定部9aを有しており、当該第2補正率決定部9a
が、サーミスタ100の計測値に基づいて、環境温度が
低くインク粘度が高い場合には比較的強い力でメニスカ
ス52を振動させるように吐出駆動信号の第2パルス部
62の電位差を補正するための振幅補率を設定し、環境
温度が高くインク粘度が低い場合には比較的弱い力でメ
ニスカス52を振動させるように吐出駆動信号の第2パ
ルス部62の電位差を補正するための振幅補正率を設定
する。そして、主信号発生部11は、リザーバ49の薄
肉部40tのコンプライアンスと第2補正率決定部9a
により設定された振幅補正率とに基づいて、吐出駆動信
号を生成する。
字内微振動時のメニスカス52の振幅を一定にすること
ができ、ノズル開口部分のインクに対し最適な撹拌効果
を与えることができる。
63の振幅及び波形についても、第2補正率決定部9a
により設定された振幅補正率によって補正されてもよ
い。
ズル開口51に供給されるインクは全て共通であるが、
多色印刷の場合等、各ノズル開口51に供給されるイン
クの種類が複数種類ある場合には、各インクのリザーバ
毎、すなわち、各リザーバの薄肉部のコンプライアンス
毎に各微振制御信号が生成されることが好ましい。
及び図12に示す。図11は、多色印刷用の記録ヘッド
の一例の概略平面図であり、図12は図11の記録ヘッ
ドの各リザーバの薄肉部を示す概略図である。この例の
場合、BK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼン
タ)及びY(イエロウ)の各インク用のリザーバ49の
形状が互いに異なっており、各リザーバ49の一部を区
画する各薄肉部40tの形状、結果として各薄肉部40
tのコンプライアンスも異なっている。
よって各インク色の流路毎にリザーバが異なる形状で形
成され、当該リザーバの薄肉部のコンプライアンスが異
なっている場合でも、各インクのリザーバ毎、すなわ
ち、各リザーバの薄肉部のコンプライアンス毎に各微振
制御信号が生成されれば、インク色毎に好適な微振動制
御を実現することができる。
ヘッドID等の形態でインタフェース機器130から入
力可能であるため、記録ヘッドの交換や小型化等の改良
に柔軟に対応することができる。
いても、これを記憶した記録媒体を利用することができ
る。このような例について、図13及び図14を用いて
説明する。
録装置の電気的構成を説明するためのブロック図であ
り、この記録装置はプリンタコントローラ161と、プ
リントエンジン162とを備えている。プリンタコント
ローラ161は、ホストコンピュータ(図示せず)等か
ら印刷データ等を受信するインターフェース163と、
各種データの記憶等を行うRAM164と、各種データ
処理のための制御ルーチン等を記憶したROM165
と、CPU等から成る制御部182と、発振回路166
と、記録ヘッドへ供給する駆動信号を発生する駆動信号
発生回路183と、ドットパターンデータ(ビットマッ
プデータ)に展開された印字データや駆動信号等をプリ
ントエンジン162に送信するためのインターフェース
167とを備えている。
は、メモリカード176を着脱可能に保持し、記録媒体
保持部として機能するカードスロット177と、メモリ
カード176に記録された情報を制御部182に送信す
るカードインターフェース178とを備えている。上記
のメモリカード176は、本発明における記録媒体の一
種であり、駆動信号の波形に関するデータが記録されて
いる。なお、本発明における記録媒体は、このメモリカ
ード176に限定されるものではなく、種々のものが使
用可能である。例えば、フロッピー(登録商標)ディス
ク、ハードディスク、光磁気ディスク等も使用すること
ができる。
ンピュータの一種であり、メモリカード176に記録さ
れた駆動信号の波形データやROM165に記録された
制御ルーチン等を参照してインク滴の吐出制御を行う。
クタコード、グラフィック関数、イメージデータのいず
れか1つのデータ又は複数のデータからなる印刷データ
をホストコンピュータから受信する。また、インターフ
ェース163は、ホストコンピュータに対してビジー
(BUSY)信号やアクノレッジ(ACK)信号等を出
力することができる。
ファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)等と
して利用されるものである。受信バッファにはホストコ
ンピュータからの印刷データが一時的に記憶され、中間
バッファには中間コードデータが記憶され、出力バッフ
ァにはドットパターンデータが展開される。
行される各種制御ルーチン、フォントデータ、及びグラ
フィック関数等を記憶している。
に継続的に使用される制御ルーチン(制御プログラム)
が記憶されている。そして、駆動信号の波形に関するデ
ータ等、バージョンアップや変更が予定されるものは、
上記のメモリカード176に記録される。
読み取った駆動信号の波形に関するデータに基づいて駆
動信号発生回路183を制御して所定の駆動信号を生成
させる。すなわち、制御部182と駆動信号発生回路1
83とが、微振制御信号発生手段として機能する。この
ときの駆動信号は、上記実施形態において説明したもの
と同様である。
構180、紙送り機構181、及び記録ヘッドの電気駆
動系171とから構成されている。記録ヘッドの電気駆
動系171は、シフトレジスタ172、ラッチ回路17
3、レベルシフタ174、スイッチ175、及び圧電振
動子184等を備えている。
を示すものであって、この駆動信号発生回路183は、
波形生成回路191と電流増幅回路92とを備えてい
る。
と、第1波形ラッチ回路194と、第2波形ラッチ回路
195と、加算器196と、デジタルアナログ変換器1
97と、電圧増幅回路198とを備えている。
力された複数種類の電圧変化量のデータを個別に記憶す
る変化量データ記憶手段として機能する。この波形メモ
リ193には第1波形ラッチ回路194が電気的に接続
されている。そして、第1波形ラッチ回路194は、第
1タイミング信号に同期して波形メモリ193の所定ア
ドレスに記憶された電圧変化量のデータを保持する。加
算器196には第1波形ラッチ回路194の出力と第2
波形ラッチ回路195の出力が入力され、この加算器1
96の出力側には上記の第2波形ラッチ回路195が電
気的に接続されている。そして、この加算器196は、
変化量データ加算手段として機能して、出力信号同士を
加算して出力する。
ング信号に同期して加算器196から出力されたデータ
(電圧情報)を保持する出力データ保持手段である。D
/A変換器197は、第2波形ラッチ回路195の出力
側に電気的に接続されており、第2波形ラッチ回路19
5が保持する出力信号をアナログ信号に変換する。電圧
増幅回路198は、D/A変換器197の出力側に電気
的に接続されており、D/A変換器197で変換された
アナログ信号を駆動信号の電圧まで増幅する。
8の出力側に電気的に接続されており、電圧増幅回路1
98で電圧が増幅された信号に対する電流増幅を行って
駆動信号(COM)として出力する。
3では、駆動信号の生成に先立って、電圧変化量を示す
複数の変化量データを波形メモリ193の記憶領域に個
別に記憶させる。例えば、制御部182は、変化量デー
タとこの変化量データに対応するアドレスデータとを波
形メモリ193に出力する。そして、波形メモリ193
は、変化量データをアドレスデータで指定される記憶領
域に記憶する。なお、変化量データは正負の情報(増減
情報)を含んだデータで構成され、アドレスデータは例
えば4ビットのアドレス信号で構成される。
が波形メモリ193に記憶されると、駆動信号の生成が
可能になる。
形ラッチ回路194にセットし、所定の更新周期毎に、
第1波形ラッチ回路194にセットした変化量データを
第2波形ラッチ回路195からの出力電圧に加算するこ
とで行う。
ることによって、メモリカード176のような記録媒体
に記憶させた制御信号の波形に関する情報を有効に利用
することができる。
ラ1はコンピュータシステムによって構成されている
が、コンピュータシステムに前記各要素を実現させるた
めのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュ
ータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
ステム上で動作するOS等のプログラムによって実現さ
れる場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令
を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒
体も、本件の保護対象である。
ストコンピュータであっても良いし、ネットワークを介
して接続された多数のコンピュータのうちの1つのコン
ピュータであっても良い。
置以外の任意の液体噴射装置に適用され得る。液体の例
としては、インクの他に、グルー、マニキュア等が使用
され得る。
微振制御信号発生手段が、リザーバの薄肉部のコンプラ
イアンスに基づいて微振制御信号を生成するため、リザ
ーバの薄肉部のコンプライアンスに対応した好適な微振
動制御を行うことができる。
力発生室と、圧力発生室の両端部に連通する第1連通孔
及び液体供給口と、を有しており、リザーバは、前記液
体供給口を介して前記圧力発生室に連通しており、ノズ
ル開口は、前記連通孔を介して前記圧力発生室に連通し
ている。このような配置の場合、薄肉部を大面積に形成
することができ、結果的に薄肉部のコンプライアンスを
大きくすることができる。
材としての蓋部材と、蓋部材の下面側に配置され、蓋部
材により上面が封止され圧力発生室を形成する開口部を
有するスペーサと、スペーサの下面側に配置され、スペ
ーサの開口部の下面を封止すると共に当該開口部の両端
部に連通する第1連通孔及び液体供給口を有する液体供
給口形成基板と、液体供給口形成基板の下面側に配置さ
れ、前記液体供給口に連通すると共に液体供給口形成基
板により上面が封止されリザーバを形成する開口部と、
前記第1連通孔に連通する第2連通孔と、を有するリザ
ーバ形成基板と、リザーバ形成基板の下面側に配置さ
れ、リザーバ形成基板の開口部の下面を封止すると共
に、前記第2連通孔に連通するノズル開口を有するノズ
ルプレートと、を有しており、リザーバの薄肉部は、液
体供給口形成基板の下面側の一部によって形成されてい
る。このような構成は、焼成による一体形成に適してい
る。
る周期信号であり、前記パルス波形の最大電圧が、前記
リザーバの薄肉部のコンプライアンスに基づいて決定さ
れていることが好ましい。
せる液体吐出手段と、吐出制御信号を生成する吐出制御
信号発生手段と、吐出制御信号に基づいて、前記液体吐
出手段を駆動させる吐出制御手段と、をさらに備え、吐
出制御信号は、所定の波形を有する信号であり、前記パ
ルス波形の最大電圧の、前記吐出制御信号の最大電圧に
対する比率が、リザーバの薄肉部のコンプライアンスに
基づいて決定されていることが好ましい。
前記吐出制御信号の最大電圧に対する比率R[%]は、
リザーバの薄肉部のコンプライアンスがCO[m5 /
N]である時に、 R≦(10/0.55)×(CO×1017 −1.2
4)+45 となっていることが好ましい。この場合、リザーバ内の
インクの振動がノズル開口側に「はねかえる」ことによ
る悪影響が回避され、最大限の増粘防止効果を得ること
ができる。
有し、リザーバは複数のノズル開口に対して共通に形成
され得る。この場合、前記パルス波形の最大電圧の、前
記吐出制御信号の最大電圧に対する比率R[%]は、リ
ザーバの薄肉部の1ノズルあたりのコンプライアンスが
CO[m5 /N]である時に、 R≦(10/0.55)×(CO×1017 −1.2
4)+45 となっていることが好ましい。この場合、リザーバ内の
インクの振動がノズル開口側に「はねかえる」ことによ
る悪影響が回避され、最大限の増粘防止効果を得ること
ができる。
プリンタの構成を説明する概略ブロック図である。
て生成される駆動パルスを説明する図である。
る。
は断面図、(b)は(a)におけるA部の拡大断面図で
ある。
ック図である。
である。
ートである。
ローチャート、(b)は位置情報取得処理を説明するフ
ローチャートである。
振制御信号の条件を説明する図である。
である。
示す概略図である。
ドから読取る態様のインクジェット式記録装置の構成を
説明する概略ブロック図である。
ック図である。
Claims (26)
- 【請求項1】ノズル開口と、一部が薄肉部によって区画
されたリザーバと、リザーバからノズル開口に液体を供
給するための液体流路と、を有するヘッド部材と、 ノズル開口部分の液体を微振動させる微振動手段と、 前記リザーバの薄肉部のコンプライアンスに基づいて微
振制御信号を生成する微振制御信号発生手段と、 前記微振制御信号に基づいて、前記微振動手段を駆動さ
せる微振動制御手段と、を備えたことを特徴とする液体
噴射装置。 - 【請求項2】ヘッド部材の液体流路は、圧力発生室と、
圧力発生室の両端部に連通する第1連通孔及び液体供給
口と、を有しており、 リザーバは、前記液体供給口を介して前記圧力発生室に
連通しており、 ノズル開口は、前記連通孔を介して前記圧力発生室に連
通していることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射
装置。 - 【請求項3】ヘッド部材は、 振動部材としての蓋部材と、 蓋部材の下面側に配置され、蓋部材により上面が封止さ
れ圧力発生室を形成する開口部を有するスペーサと、 スペーサの下面側に配置され、スペーサの開口部の下面
を封止すると共に当該開口部の両端部に連通する第1連
通孔及び液体供給口を有する液体供給口形成基板と、 液体供給口形成基板の下面側に配置され、前記液体供給
口に連通すると共に液体供給口形成基板により上面が封
止されリザーバを形成する開口部と、前記第1連通孔に
連通する第2連通孔と、を有するリザーバ形成基板と、 リザーバ形成基板の下面側に配置され、リザーバ形成基
板の開口部の下面を封止すると共に、前記第2連通孔に
連通するノズル開口を有するノズルプレートと、を有し
ており、 リザーバの薄肉部は、液体供給口形成基板の下面側の一
部によって形成されていることを特徴とする請求項2に
記載の液体噴射装置。 - 【請求項4】微振動手段は、圧力発生室を加圧するため
の圧力発生素子を有していることを特徴とする請求項2
または3に記載の液体噴射装置。 - 【請求項5】微振動手段は、蓋部材に設けられた圧電振
動板を有していることを特徴とする請求項3に記載の液
体噴射装置。 - 【請求項6】微振制御信号は、所定のパルス波形を有す
る周期信号であり、 前記パルス波形の電位差が、前記リザーバの薄肉部のコ
ンプライアンスに基づいて決定されていることを特徴と
する請求項1乃至5のいずれかに記載の液体噴射装置。 - 【請求項7】ノズル開口部分の液体を吐出させる液体吐
出手段と、 吐出制御信号を生成する吐出制御信号発生手段と、 吐出制御信号に基づいて、前記液体吐出手段を駆動させ
る吐出制御手段と、をさらに備え、 吐出制御信号は、所定の波形を有する信号であり、 前記パルス波形の電位差の、前記吐出制御信号の最大電
圧に対する比率が、リザーバの薄肉部のコンプライアン
スに基づいて決定されていることを特徴とする請求項6
に記載の液体噴射装置。 - 【請求項8】前記パルス波形の電位差の、前記吐出制御
信号の最大電圧に対する比率R[%]は、リザーバの薄
肉部のコンプライアンスがCO[m5 /N]である時
に、 R≦(10/0.55)×(CO×1017−1.2
4)+45 となっていることを特徴とする請求項7に記載の液体噴
射装置。 - 【請求項9】ヘッド部材は、複数のノズル開口を有して
おり、リザーバは複数のノズル開口に対して共通に形成
されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれが
液体噴射装置。 - 【請求項10】前記パルス波形の電位差の、前記吐出制
御信号の最大電圧に対する比率R[%]は、リザーバの
薄肉部の1ノズルあたりのコンプライアンスがCO/N
[m5 /N]である時に、 R≦(10/0.55)×(CO/N×1017−1.
24)+45 となっていることを特徴とする請求項9に記載の液体噴
射装置。 - 【請求項11】ヘッド部材の温度を判別する温度判別部
と、 前記温度判別部により判別されたヘッド部材の温度に基
づいて、微振制御信号の振幅補正率を決定する補正率決
定部と、をさらに備え、 微振信号発生手段は、リザーバの薄肉部のコンプライア
ンスと、補正率決定部により決定された振幅補正率とに
基づいて、微振制御信号を生成するようになっているこ
とを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の液
体噴射装置。 - 【請求項12】液体は、インクであり、 ヘッド部材は、記録ヘッドであることを特徴とする請求
項1乃至11のいずれかに記載の液体噴射装置。 - 【請求項13】ノズル開口と、一部が薄肉部によって区
画されたリザーバと、リザーバからノズル開口に液体を
供給するための液体流路と、を有するヘッド部材と、 ノズル開口部分の液体を微振動させる微振動手段と、を
備えた液体噴射装置を制御するための装置であって、 前記リザーバの薄肉部のコンプライアンスに基づいて微
振制御信号を生成する微振制御信号発生手段と、 前記微振制御信号に基づいて、前記微振動手段を駆動さ
せる微振動制御手段と、を備えたことを特徴とする制御
装置。 - 【請求項14】ヘッド部材の液体流路は、圧力発生室
と、圧力発生室の両端部に連通する第1連通孔及び液体
供給口と、を有しており、 リザーバは、前記液体供給口を介して前記圧力発生室に
連通しており、 ノズル開口は、前記連通孔を介して前記圧力発生室に連
通していることを特徴とする請求項13に記載の制御装
置。 - 【請求項15】ヘッド部材は、 振動部材としての蓋部材と、 蓋部材の下面側に配置され、蓋部材により上面が封止さ
れ圧力発生室を形成する開口部を有するスペーサと、 スペーサの下面側に配置され、スペーサの開口部の下面
を封止すると共に当該開口部の両端部に連通する第1連
通孔及び液体供給口を有する液体供給口形成基板と、 液体供給口形成基板の下面側に配置され、前記液体供給
口に連通すると共に液体供給口形成基板により上面が封
止されリザーバを形成する開口部と、前記第1連通孔に
連通する第2連通孔と、を有するリザーバ形成基板と、 リザーバ形成基板の下面側に配置され、リザーバ形成基
板の開口部の下面を封止すると共に、前記第2連通孔に
連通するノズル開口を有するノズルプレートと、を有し
ており、 リザーバの薄肉部は、液体供給口形成基板の下面側の一
部によって形成されていることを特徴とする請求項14
に記載の制御装置。 - 【請求項16】微振動手段は、圧力発生室を加圧するた
めの圧力発生素子を有していることを特徴とする請求項
13または14に記載の制御装置。 - 【請求項17】微振動手段は、蓋部材に設けられた圧電
振動板を有していることを特徴とする請求項16に記載
の制御装置。 - 【請求項18】微振制御信号は、所定のパルス波形を有
する周期信号であり、 前記パルス波形の電位差が、前記リザーバの薄肉部のコ
ンプライアンスに基づいて決定されていることを特徴と
する請求項13乃至17のいずれかに記載の制御装置。 - 【請求項19】液体噴射装置は、 ノズル開口部分の液体を吐出させる液体吐出手段と、 吐出制御信号を生成する吐出制御信号発生手段と、 吐出制御信号に基づいて、前記液体吐出手段を駆動させ
る吐出制御手段と、をさらに備え、 吐出制御信号は、所定の波形を有する信号であり、 前記パルス波形の電位差の、前記吐出制御信号の最大電
圧に対する比率が、リザーバの薄肉部のコンプライアン
スに基づいて決定されていることを特徴とする請求項1
8に記載の制御装置。 - 【請求項20】前記パルス波形の電位差の、前記吐出制
御信号の最大電圧に対する比率R[%]は、リザーバの
薄肉部のコンプライアンスがCO[m5 /N]である
時に、 R≦(10/0.55)×(CO×1017−1.2
4)+45 となっていることを特徴とする請求項19に記載の制御
装置。 - 【請求項21】ヘッド部材は、複数のノズル開口を有し
ており、リザーバは複数のノズル開口に対して共通に形
成されていることを特徴とする請求項13乃至19のい
ずれが制御装置。 - 【請求項22】前記パルス波形の電位差の、前記吐出制
御信号の最大電圧に対する比率R[%]は、リザーバの
薄肉部の1ノズルあたりのコンプライアンスがCO/N
[m5 /N]である時に、 R≦(10/0.55)×(CO/N×1017−1.
24)+45 となっていることを特徴とする請求項21に記載の制御
装置。 - 【請求項23】ヘッド部材の温度を判別する温度判別部
と、 前記温度判別部により判別されたヘッド部材の温度に基
づいて、微振制御信号の振幅補正率を決定する補正率決
定部と、をさらに備え、 微振信号発生手段は、リザーバの薄肉部のコンプライア
ンスと、補正率決定部により決定された振幅補正率とに
基づいて、微振制御信号を生成するようになっているこ
とを特徴とする請求項13乃至22のいずれかに記載の
制御装置。 - 【請求項24】液体は、インクであり、 ヘッド部材は、記録ヘッドであることを特徴とする請求
項13乃至23のいずれかに記載の制御装置。 - 【請求項25】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
ンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュ
ータシステムに請求項13乃至24のいずれかに記載の
制御装置を実現させるプログラムを記録したコンピュー
タ読取り可能な記録媒体。 - 【請求項26】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
ンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制
御する命令が含まれており、 前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第
2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステム
に請求項13乃至24のいずれかに記載の制御装置を実
現させるプログラムを記録したコンピュータ読取り可能
な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000158926A JP3959704B2 (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | 液体噴射装置 |
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JP2000158926A JP3959704B2 (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | 液体噴射装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001334660A true JP2001334660A (ja) | 2001-12-04 |
JP3959704B2 JP3959704B2 (ja) | 2007-08-15 |
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---|---|---|---|---|
JP2008296498A (ja) * | 2007-06-01 | 2008-12-11 | Seiko Epson Corp | 液体噴射ヘッドユニット |
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- 2000-05-29 JP JP2000158926A patent/JP3959704B2/ja not_active Expired - Fee Related
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