JP2001334386A - 電子機器用Sn−Ag−Bi系はんだ - Google Patents
電子機器用Sn−Ag−Bi系はんだInfo
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- JP2001334386A JP2001334386A JP2000152740A JP2000152740A JP2001334386A JP 2001334386 A JP2001334386 A JP 2001334386A JP 2000152740 A JP2000152740 A JP 2000152740A JP 2000152740 A JP2000152740 A JP 2000152740A JP 2001334386 A JP2001334386 A JP 2001334386A
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- Japan
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- strength
- solder
- hitachi
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、低温はんだにおける機械的強
度を向上させることにある。 【解決手段】本発明は上記目的を達成するために、Ag
が0.5〜3質量%、Biが57〜59質量%、Geが
0.01〜0.03あるいはSeが0.01〜0.1質
量%、残部がSnからなるものである。
度を向上させることにある。 【解決手段】本発明は上記目的を達成するために、Ag
が0.5〜3質量%、Biが57〜59質量%、Geが
0.01〜0.03あるいはSeが0.01〜0.1質
量%、残部がSnからなるものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】地球環境に優しいPbを含ま
ない新規な電子機器用はんだとそれを用いて接続した電
子機器に関する。
ない新規な電子機器用はんだとそれを用いて接続した電
子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、種々のPbフリー材料が提案され
てきている。
てきている。
【0003】この中で、Pb−Snよりは低温度で接続
できるPbフリーはんだ材料として、Sn−Biの共晶
(57質量%Bi)がある。この材料は、低温で接続で
きることから、モジュールや部品等には融点が高いはん
だを用い、これらをプリント基板等の母基板にはんだ付
けする際の材料として使用することを期待されている。
できるPbフリーはんだ材料として、Sn−Biの共晶
(57質量%Bi)がある。この材料は、低温で接続で
きることから、モジュールや部品等には融点が高いはん
だを用い、これらをプリント基板等の母基板にはんだ付
けする際の材料として使用することを期待されている。
【0004】しかし、この材料は、製品として稼動した
場合の温度上昇によって、組織が粗大化して、機械的な
性質が劣化することが指摘され、1質量%Agを添加す
ることで組織中にAg3Snの金属間化合物を微細に析
出させることで、組織の安定性を確保した材料が提案さ
れている。
場合の温度上昇によって、組織が粗大化して、機械的な
性質が劣化することが指摘され、1質量%Agを添加す
ることで組織中にAg3Snの金属間化合物を微細に析
出させることで、組織の安定性を確保した材料が提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの対策
によっても、この系では以下の問題点がある。すなわ
ち、接続後の継ぎ手の電極やリードとの界面にBiが偏
析して継ぎ手強度が低下することがある。特に高温放置
すると強度が低下することが大きな問題点で、これはA
gの添加では十分に防止できない。したがって、Sn−
Bi共晶系の低温Pbフリーはんだを使いこなすために
は、信頼性に直結する強度の改善が極めて重要になっ
た。
によっても、この系では以下の問題点がある。すなわ
ち、接続後の継ぎ手の電極やリードとの界面にBiが偏
析して継ぎ手強度が低下することがある。特に高温放置
すると強度が低下することが大きな問題点で、これはA
gの添加では十分に防止できない。したがって、Sn−
Bi共晶系の低温Pbフリーはんだを使いこなすために
は、信頼性に直結する強度の改善が極めて重要になっ
た。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためのもの
であり、機械的強度を向上させたはんだ材料を提供する
ことにある。
であり、機械的強度を向上させたはんだ材料を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、特許請求の範囲の通りに構成したもので
ある。
成するために、特許請求の範囲の通りに構成したもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の1実施例を示し
た。Snに1質量%のAg,57質量%のBiを含むは
んだ合金に、0.02質量%のGeおよび0.04質量
%のSeを含有するはんだ合金継ぎ手の、125℃で放
置した場合の強度変化を示したものである。Geあるい
はSeを含まない合金は、放置により、組織の粗大化や
Biの界面への偏席が顕著になり、強度は低下する。
しかし、材料として、Sn−約57〜59質量%Biに
約0.5〜3質量%のAgからなる組成にGeあるいは
Seを加えた場合、約0.02質量%の添加で初期的な
強度の向上があり、結果として高温放置後の強度も高
い。この理由は、十分に解析できていないが、活性度の
強いGeやSeが界面反応に関与して、結果的に強度が
向上したと推定している。
た。Snに1質量%のAg,57質量%のBiを含むは
んだ合金に、0.02質量%のGeおよび0.04質量
%のSeを含有するはんだ合金継ぎ手の、125℃で放
置した場合の強度変化を示したものである。Geあるい
はSeを含まない合金は、放置により、組織の粗大化や
Biの界面への偏席が顕著になり、強度は低下する。
しかし、材料として、Sn−約57〜59質量%Biに
約0.5〜3質量%のAgからなる組成にGeあるいは
Seを加えた場合、約0.02質量%の添加で初期的な
強度の向上があり、結果として高温放置後の強度も高
い。この理由は、十分に解析できていないが、活性度の
強いGeやSeが界面反応に関与して、結果的に強度が
向上したと推定している。
【0009】一方、Sn−約57〜59質量%Biに約
0.5〜3質量%のAgからなる組成にSbを0.5質
量%含有することで、強度は約10%程度向上し、高温
放置によっても強度の低下が少なく、明らかな効果がみ
られた。これは、SbがBiを捕捉して、Biの界面へ
の析出を妨げていることによると考えられる。
0.5〜3質量%のAgからなる組成にSbを0.5質
量%含有することで、強度は約10%程度向上し、高温
放置によっても強度の低下が少なく、明らかな効果がみ
られた。これは、SbがBiを捕捉して、Biの界面へ
の析出を妨げていることによると考えられる。
【0010】さらに、Sn−約57〜59質量%Bi
に、GeとSbの両者を含有した場合、両元素を含むは
んだ組成は、ほぼ加算的に強度向上に寄与し、高接続強
度を得ることができた。
に、GeとSbの両者を含有した場合、両元素を含むは
んだ組成は、ほぼ加算的に強度向上に寄与し、高接続強
度を得ることができた。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、Biを多量に含有する
Pbフリーはんだ材料で解決困難であった接続界面での
強度の低下を、有効に抑制できることがわかった。これ
によって、製品の信頼性向上が図れ、Pbフリー化が促
進され、地球環境の改善に寄与できる。
Pbフリーはんだ材料で解決困難であった接続界面での
強度の低下を、有効に抑制できることがわかった。これ
によって、製品の信頼性向上が図れ、Pbフリー化が促
進され、地球環境の改善に寄与できる。
【図1】Ge、Seを含有させたはんだ合金継ぎ手強度
変化を示す図。
変化を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下川 英恵 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 中塚 哲也 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 奥平 弘明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 三浦 一真 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 石田 寿治 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 山田 浩介 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 Fターム(参考) 5E319 BB01
Claims (4)
- 【請求項1】Agが0.5〜3質量%、Biが57〜5
9質量%、Geが0.01〜0.03あるいはSeが
0.01〜0.1質量%、残部がSnからなることを特
徴とする電子機器用はんだ。 - 【請求項2】Agが0.5〜3質量%、Biが57〜5
9質量%、Sbが0.5〜1.5質量%、残部がSnか
らなることを特徴とする電子機器用はんだ。 - 【請求項3】Agが0.5〜3質量%、Biが57〜5
9質量%、Geが0.01〜0.03あるいはSeが
0.01〜0.1質量%、Sbが0.5〜1.5質量
%、残部がSnからなることを特徴とする電子機器用は
んだ。 - 【請求項4】請求項1〜3に記載したはんだを用いるこ
とを特徴とした電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152740A JP2001334386A (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 電子機器用Sn−Ag−Bi系はんだ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152740A JP2001334386A (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 電子機器用Sn−Ag−Bi系はんだ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001334386A true JP2001334386A (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=18658121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000152740A Pending JP2001334386A (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 電子機器用Sn−Ag−Bi系はんだ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001334386A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1381066A2 (en) * | 2002-07-11 | 2004-01-14 | Uchihashi Estec Co., Ltd. | Alloy type thermal fuse and wire member for a thermal fuse element |
WO2013017883A1 (en) * | 2011-08-02 | 2013-02-07 | Fry's Metals, Inc. | High impact toughness solder alloy |
CN102990242A (zh) * | 2011-09-13 | 2013-03-27 | 郴州金箭焊料有限公司 | 一种低温无卤无铅焊锡膏 |
US8673762B2 (en) | 2011-01-31 | 2014-03-18 | Fujitsu Limited | Solder, soldering method, and semiconductor device |
CN105562872A (zh) * | 2016-03-09 | 2016-05-11 | 付雁力 | 一种led灯金属基底低温焊接获得高温使用性能的方法 |
JP2017051984A (ja) * | 2015-09-10 | 2017-03-16 | 株式会社弘輝 | はんだ合金及びはんだ組成物 |
JP2018122322A (ja) * | 2017-01-31 | 2018-08-09 | 株式会社タムラ製作所 | 鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路基板及び電子制御装置 |
JP7262695B1 (ja) * | 2023-01-24 | 2023-04-21 | 株式会社タムラ製作所 | はんだ合金、接合部、接合材、ソルダペースト、接合構造体および電子制御装置 |
-
2000
- 2000-05-19 JP JP2000152740A patent/JP2001334386A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1381066A2 (en) * | 2002-07-11 | 2004-01-14 | Uchihashi Estec Co., Ltd. | Alloy type thermal fuse and wire member for a thermal fuse element |
EP1381066A3 (en) * | 2002-07-11 | 2004-01-28 | Uchihashi Estec Co., Ltd. | Alloy type thermal fuse and wire member for a thermal fuse element |
US6963264B2 (en) | 2002-07-11 | 2005-11-08 | Uchihashi Estec Co., Ltd. | Alloy type thermal fuse and wire member for a thermal fuse element |
US8673762B2 (en) | 2011-01-31 | 2014-03-18 | Fujitsu Limited | Solder, soldering method, and semiconductor device |
WO2013017883A1 (en) * | 2011-08-02 | 2013-02-07 | Fry's Metals, Inc. | High impact toughness solder alloy |
EP3907037A1 (en) * | 2011-08-02 | 2021-11-10 | Alpha Assembly Solutions Inc. | High impact toughness solder alloy |
CN102990242A (zh) * | 2011-09-13 | 2013-03-27 | 郴州金箭焊料有限公司 | 一种低温无卤无铅焊锡膏 |
JP2017051984A (ja) * | 2015-09-10 | 2017-03-16 | 株式会社弘輝 | はんだ合金及びはんだ組成物 |
CN105562872A (zh) * | 2016-03-09 | 2016-05-11 | 付雁力 | 一种led灯金属基底低温焊接获得高温使用性能的方法 |
JP2018122322A (ja) * | 2017-01-31 | 2018-08-09 | 株式会社タムラ製作所 | 鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路基板及び電子制御装置 |
JP7262695B1 (ja) * | 2023-01-24 | 2023-04-21 | 株式会社タムラ製作所 | はんだ合金、接合部、接合材、ソルダペースト、接合構造体および電子制御装置 |
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