JP2001334088A - 布切り装置 - Google Patents

布切り装置

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JP2001334088A
JP2001334088A JP2000158488A JP2000158488A JP2001334088A JP 2001334088 A JP2001334088 A JP 2001334088A JP 2000158488 A JP2000158488 A JP 2000158488A JP 2000158488 A JP2000158488 A JP 2000158488A JP 2001334088 A JP2001334088 A JP 2001334088A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアシリンダ、ソレノイドを駆動源とした場
合の問題点を解決するとともに、駆動源としてモータを
用いても、該モータが脱調しないようにする。 【解決手段】 本発明の布切り装置30は、メス31
と、メス31に対向配置されるメス受け32と、回転自
在に設けられる駆動軸33と、駆動軸33を回転駆動す
るモータ34と、駆動軸33の回転運動によりメス31
をメス受け32に向けて上下動させる移動機構35とを
備えている。モータ34が駆動軸33及び移動機構35
を介してメス31とメス受け32とを合致させた後に、
メス31をメス受け32に向けて押圧する。そして、布
切り装置30は、モータ34の駆動を制御する制御装置
50を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布等の被縫製物に
ボタン穴等の穴を形成するために、該被縫製物を切る布
切り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、被縫製物である布に滴状の穴で
ある丸孔部と、これに連続する直線状の直線孔(切り込
み)とからなるボタン穴(以下鳩目穴という)を形成す
ると共に、布の鳩目穴の周囲に対し、一連のかがり縫い
を自動的に実行して縫い目を形成する鳩目穴かがりミシ
ンが供されている。該ミシンは、図示しないが、駆動機
構によりアーム部の下部で上下動及び左右動させられる
針棒と、針棒の下側におけるベッド部に備えられてこの
針棒と同期駆動させられるルーパーと、ベッド部上に備
えられ、かつ、被縫製物がセットされるとともに、送り
機構により移動させられる送り台と、布を送り台に押え
付ける押えとを有するものである。
【0003】また、鳩目穴の形状に対応したメスと、該
メスに対向して配置されたメス受部とを備えるととも
に、メスとメス受部との間に布を配置した状態で、メス
とメス受部とのうちの一方を他方に向かって移動させる
ことにより(以下では、メスをメス受部に向けて移動さ
せる場合について述べる。)、布に鳩目穴を形成する布
切り装置が備えられている。
【0004】そして、ミシンにおいては、送り台上に固
定的にセットされた布に対し布切り機構により鳩目穴を
形成し、次いで、針棒が布の鳩目穴の周囲に沿って移動
するように送り台(布)を移動させつつ、駆動機構によ
り針棒及びルーパーを駆動させてかがり縫いを実行する
ようになっている。なお、布の種類によっては、形成す
べき鳩目穴の周囲に沿ってかがり縫いを実行してから、
次いで、鳩目穴を形成する場合もある。
【0005】布切り装置は、メスをメス受部に向かって
移動させるための駆動源としてエアシリンダやソレノイ
ドを用いる場合がある。例えば、エアシリンダの場合、
エアの注入・排出によるエアシリンダの直線運動が、メ
スをメス受部に対して接離させる運動としてリンク機構
等を介して伝達される。そして、エアシリンダの駆動力
によりメスがメス受部に向けて動き、メスとメス受部と
が布を挟んだ状態で合致して布切りを行い、鳩目穴を形
成する。このように、メスやメス受けは、離れて待機す
る際の原点位置と、合致して布に鳩目穴の切り込みを入
れる切断位置との間での往復移動が制御系によって制御
されている。
【0006】一方、メスをメス受部に向かって移動させ
るために、針棒やルーパーを駆動させるための駆動手段
から動力を得ている場合もある。この場合、この駆動手
段から針棒に動力を伝達させる上軸に、伝動機構を介し
てメスに接続する。そして、この駆動手段の駆動力によ
りメスをメス受部に向けて動き、メスとメス受部とが布
を挟んだ状態で合致して布切りを行い、鳩目穴を形成す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
布切り装置では、メスとメス受部とが布を挟んで、更
に、メスをメス受部に向かって押し込む(押し切る)こ
とにより、布に鳩目穴を形成していた。しかし、エアシ
リンダの駆動力によってメスをメス受部に向かって押し
込むためには、エアシリンダ内に供給するエア消費量が
多くなってしまう。したがって、エアシリンダ内にエア
を供給するエア供給装置(例えば、エアコンプレッサ)
が大型化するという問題点があった。また、布切り装置
のエアシリンダに対してエアの消費量が多いため、他の
エアシリンダ、または他のエアシリンダを用いているミ
シンに影響を及ぼすことがあった。特に、鳩目穴を形成
するメスは平らな部分を有するため、メスとメス受部と
により布を押し切るには、メスやメス受部に非常に大き
な押圧力を必要としていた。このため、エアの消費量が
非常に多くなる。
【0008】また、ソレノイドやエアシリンを駆動源と
して用いる場合、メスは二点間の往復運動しかできない
ため、例えばメスを二点間を往復移動している際の、移
動速度を変更することが非常に困難であった。
【0009】一方、針棒やルーパーを駆動させるための
駆動手段から上軸を介して、動力を得るためには、上述
のように伝達機構を設ける必要があるが、この伝達機構
が複雑な構造となり、そのメンテナンスが非常に困難で
あった。
【0010】また、モータを駆動源として、メスをメス
受けに向かって移動させるような布切り装置も開発され
ているが、メスをメス受けに向かって押し込むためにモ
ータが脱調するという問題点があった。
【0011】そこで、本発明の課題は、エアシリンダ、
ソレノイドを駆動源とした場合の問題点を解決するとと
もに、駆動源としてモータを用いても、該モータが脱調
しないようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、例えば、図2、図3、図
5に示すように、メス(31)と、該メスに対向配置さ
れるメス受け(32)と、回転自在に設けられる駆動軸
(33)と、上記駆動軸を回転駆動するモータ(34)
と、上記駆動軸の回転運動により上記メスと上記メス受
けとのうちの一方を他方に接離移動させる移動機構(3
5)と、を備え、上記モータが上記駆動軸及び上記移動
機構を介して上記メスと上記メス受けとを合致させた後
に、上記モータが上記駆動軸を捻って力を蓄えて、メス
とメス受けとのうちの一方を他方に押圧する布切り装置
であって、上記モータの駆動速度と駆動量とのうちの少
なくとも一方を制御する制御手段(50)を具備するこ
とを特徴としている。ここで、モータは、例えば、サー
ボモータやステッピングモータ等の回転を正確に制御可
能なモータである。
【0013】以上のように、請求項1記載の発明によれ
ば、例えばオペレータがメスとメス受けとの間に布等の
被縫製物を介在させて、モータが駆動軸及び移動手段を
介してメスとメス受けとのうちの一方を他方に向かって
移動させ、更に、モータが駆動軸を捻ることによって、
メスとメス受けとを押しつける。これにより、被縫製物
が完全に切断され、被縫製物に穴が形成される。ここ
で、メスとメス受けが合致しても、モータが駆動軸を捻
るためモータの駆動出力が固定されない。これにより、
モータが脱調することを防止することができる。
【0014】そして、メスまたはメス受けを接離させる
ための駆動源としてモータを用いるため、布切り装置に
対してエア供給装置を設ける必要がなくなる。そのた
め、この布切り装置がミシンに設けられた場合、ミシン
の他のエアシリンダやエアシリンダを用いるミシンの他
の機構に動作の影響を与えることが防止されるととも
に、ミシンに備えられるエア供給装置が小型化される。
【0015】また、従来のように上軸の動力によりメス
やメス受けの接離動作をさせているのではなく、布切り
装置用のモータによってメスとメス受けとの接離動作を
させているため、上軸からメスやメス受けへと動力を伝
達する伝達機構を設ける必要がなくなる。したがって、
ミシンのメンテナンス性が向上する。
【0016】更に、制御手段によりモータを制御するこ
とにより、モータの駆動中にモータの回転駆動速度を変
更することができる。即ち、駆動源としてソレノイドや
エアシリンダを用いるよりも、メスやメス受けの接離移
動の移動速度を容易に変更することができる。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の布
切り装置において、上記制御手段は、上記メスと上記メ
ス受けとのうちの一方が他方に接する方向に移動してい
る際に、上記メスと上記メス受けとが合致する直前ま
で、上記モータを高速駆動させ、その後上記モータを低
速駆動させることを特徴としている。
【0018】以上のように、請求項2記載の発明によれ
ば、制御手段が、メスとメス受けとが合致する直前ま
で、モータを高速駆動させているため、メスまたはメス
受けが互いに接する方向に移動する速度が高くなる。こ
れにより、布切りに係るサイクルタイムを短縮すること
ができる。一方、メスとメス受けとの合致直前に、モー
タを低速駆動させているため、メスまたはメス受けが接
する方向に移動する速度が低くなる。ここで、メスとメ
ス受けとが合致する直前では、メスまたはメス受けが布
等の被縫製物から離れた状態から接する状態となる。そ
のため、被縫製物の種類(厚さ等)によっては、メスま
たはメス受け側からモータに反力が負荷される場合があ
る。しかし、メスとメス受けとが合致する直前に、モー
タを低速駆動させているため、モータが反力を受ける場
合でも、モータの脱調を防止することができる。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項2記載の布
切り装置において、例えば、図5に示すように、上記メ
スと上記メス受けとのうちの一方が他方に接する方向に
移動している際の上記メスと上記メス受けとが合致する
直前の上記メスと上記メス受けとの距離を設定するため
の第一の設定手段(設定部60)を備え、上記メスと上
記メス受けとのうちの一方が他方に接する方向に移動し
ている際の上記メスと上記メス受けとの距離が、上記第
一の設定手段の設定距離となると、上記制御手段が上記
モータを低速駆動させることを特徴としている。
【0020】以上のように、請求項3記載の発明によれ
ば、オペレータは第一の設定手段を介してモータが低速
駆動する範囲を設定することができる。即ち、メスとメ
ス受けとが合致する直前では、メスまたはメス受けが被
縫製物から離れた状態から接する状態となる。この被縫
製物の厚さに合わせて第一の設定手段を介して距離を設
定させれば、メスまたはメス受けが被縫製物に接して、
モータが被縫製物から反力を受ける場合でも、モータの
脱調を防止することができる。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれか一つに記載の布切り装置において、例えば、図
5に示すように、上記メスと上記メス受けとが合致した
後に上記モータが上記駆動軸の捻り方向に回転駆動する
際の上記モータの回転駆動量を設定するための第二の設
定手段(設定部60)を備え、上記制御手段は、上記メ
スと上記メス受けとのうちの一方が他方に接する方向に
移動している際の上記メスと上記メス受けとが合致する
直前まで、上記モータを高速駆動させ、その後上記メス
と上記メス受けとが合致した後に上記第二の設定手段に
より設定された回転駆動量だけ上記モータを低速駆動さ
せることを特徴としている。
【0022】以上のように、請求項4記載の発明によれ
ば、制御手段が、メスとメス受けとが合致する直前まで
モータを高速駆動させているため、布切りに係るサイク
ルタイムが短縮される。また、メスとメス受けとが合致
した後、モータが駆動軸を捻ることにより、メスとメス
受けとが押圧されているため、メスまたはメス受け側か
らモータへ反力がかかるが、メスとメス受けとの合致後
にモータが低速駆動されるため、モータが反力を受けて
も、モータの脱調が防止される。そして、第二の設定手
段により設定された回転駆動量だけ、モータが駆動軸を
捻ることができる。即ち、オペレータは、第二の設定手
段を介してモータの回転駆動量を設定することによっ
て、メスとメス受けとのうちの一方を他方に押しつける
押圧力を調整することができる。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項1から4の
いずれか一つに記載の布切り装置において、例えば、図
5に示すように、上記メスと上記メス受けとが合致した
状態であるとともに上記駆動軸が捻られた状態から上記
メスと上記メス受けとが離れた直後までの上記モータの
回転駆動量を設定するための第三の設定手段(設定部6
0)を備え、上記制御手段は、上記第三の設定手段によ
り設定された回転駆動量だけ、上記駆動軸の捻りを解除
する方向に上記モータを低速駆動させ、その後上記制御
手段は上記モータを高速駆動させることを特徴としてい
る。
【0024】以上のように、請求項5記載の発明によれ
ば、駆動軸が捻られた状態からメスとメス受けとが離れ
た直後まで、制御手段がモータを低速駆動させているた
め、メス又はメス受け側からモータに反力がかかって
も、モータの脱調が防止される。更に、メスとメス受け
が離れた直後から制御手段がモータを高速駆動させるた
め、布切りに係るサイクルタイムが短縮される。また、
オペレータは第三の設定手段を介してモータが低速駆動
する範囲を設定することができる。
【0025】請求項6記載の発明は、請求項1から5の
いずれか一つに記載の布切り装置において、例えば、図
5に示すように、上記メスと上記メス受けとが最も離れ
ている際の上記メスと上記メス受けとの距離を設定する
ための第四の設定手段(設定部60)を備え、上記制御
手段は、上記第四の設定手段の設定距離に基づき上記モ
ータを制御することを特徴としている。
【0026】請求項6記載の発明によれば、メスとメス
受けとが最も離れている際のこの二つの距離を設定する
ことができ、その設定に基づきモータが制御される。と
ころで、メスやメス受けの切れ味が悪くなった場合メス
やメス受けを研ぐが、この場合、メスとメス受けとが最
も離れた際のメスとメス受けとの距離が変化してしま
う。しかし、本発明のように、メスとメス受けとが最も
離れた際のメスとメス受けとの距離を設定することがで
きるため、メスやメス受けが研がれても対応することが
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の一
例の布切り装置を図面を参照して説明する。
【0028】図1に示すように、この一例の布切り装置
30(図2に図示)が備えられたミシン1は、鳩目穴か
がり縫いを行なうミシンとしての基本構成を備えている
ものである。即ち、ミシン1は、略矩形箱状をなすベッ
ド部2と、ベッド部2の後部に設けられた縦胴部3と、
縦胴部3の上部から前方に延出して設けられたアーム部
4とを備えたミシンフレーム5と、ミシンフレーム5が
載置されるミシンテーブルとを備えたものである。
【0029】そして、アーム部4の先端部には、下方に
延出するように、下端部に縫い針6を備えた針棒10が
上下動及び左右への振れ移動が可能に設けられている。
また、ベッド部2には、この針棒10に対向してルーパ
ー(図示略)と該ルーパーを補助するスプレッダー(図
示略)とを有するルーパー部11aを上部に備えたルー
パー土台11が設けられている。そして、ミシンフレー
ム5内には、それら針棒10を上下動及び左右動させる
と共に、それと同期してルーパー及びスプレッダーを駆
動させるための各駆動機構(図示略)が設けられてい
る。
【0030】そして、ベッド部2の上面部には布がセッ
トされる送り台18(図1に断面で図示)が設けられて
いると共に、この送り台18の上面部分には布を押える
ための一対の布押え19が設けられている。この送り台
18は、全体として下面が開放した薄形の矩形箱状をな
し、その上面には、前記一対の布押え19間に位置して
前後方向に長い開口部が設けられている。そして、この
送り台18は、ベッド部2内に設けられた送り機構(図
示略)により水平移動されるようになっている。
【0031】また、ミシン1には、布に鳩目穴をあける
布切り装置30が設けられている。この布切り装置30
については、後述する。そして、ミシン1においては、
布切り装置30が布に鳩目穴を形成するとともに、針棒
10の上下動及び針振れ動作に合わせて、ルーパーが駆
動され、縫い針6とルーパーとの協働により鳩目穴の周
りにかがり縫いを施すようになっている。
【0032】図2に示すように、布切り装置30は、主
に、鳩目穴の形状に対応したメス31(図1にも図示)
と、メス31に対向配置されるメス受け32と、回転自
在に設けられる駆動軸33と、駆動軸33を回転駆動す
るためのモータ34と、駆動軸33の回転運動によりメ
ス31をメス受け32に対して接離移動させる移動機構
35とを備えて構成されている。なお、図2において
は、図面を簡略化するため、ミシン1の主要構成部の図
示を省略している。
【0033】モータ34は、パルスモータであり、縦胴
部3側のベッド部2内に固定的に設けらている。そし
て、モータ34の出力軸は、上を向いている。そして、
モータ34の出力軸には、該出力軸を回転軸とするモー
タギア36が固定的に設けられている。一方、縦胴部3
内を上下に延在するボールネジ部材37が設けられてお
り、このボールネジ部材37の外周にはネジ溝が形成さ
れている。このボールネジ部材37は、ベッド部2やア
ーム部4に固定されたベアリング(図示略)によりその
軸を中心に回転自在に支持されている。したがって、ボ
ールネジ部材37の左右動及び上下動が抑制され、回転
のみをする。
【0034】そして、ボールネジ部材37の下端部に
は、ボールネジ部材37の回転軸を回転軸とするギア3
8が固定的に設けられており、このギア38がモータギ
ア36に対してかみ合っている。したがって、モータ3
4が回転駆動すると、ボールネジ部材37が回転するよ
うになっている。
【0035】そして、縦胴部3内にはハウジング39が
配置されて、ナット(図示略)がハウジング39に固定
的に設けられている。このナットはボールネジ部材37
にかみ合っている。これにより、ボールネジ部材37が
回転することにより、ハウジング39が上下動するよう
に構成されている。なお、上下に延在する軸(図示略)
が縦胴部3内に固定的に設けられており、この軸がハウ
ジング39を貫通しており、この軸に対してハウジング
39が上下に摺動自在となっている。したがって、この
軸がハウジング39の回転を抑制するため、ハウジング
39が滑らかに上下動するようになっている。
【0036】また、ハウジング39には、リンク41,
41とレバー42とからなるリンク機構40が設けられ
ている。レバー42は、先端が二股に分かれており、略
Y字状をしている。そして、それぞれのリンク41の一
端部は、アーム部4の延在方向の回転軸周りに回動可能
となるように、レバー42のそれぞれの先端に連結して
いる。そして、アーム部4の延在方向の回転軸周りに回
動可能となるように、リンク41の他端部がハウジング
39に連結されている。
【0037】そして、アーム部4の延在方向に延在する
駆動軸33が、延在方向の回転軸周りに回動可能となる
ようにアーム部4内に設けられている。この駆動軸33
の縦胴部3側端部には、レバー42の基端部が固定的に
設けられている。したがって、モータ34が回転駆動す
ると、ボールネジ部材37が回転し、ボールネジ部材3
7の回転によりハウジング39が上下動する。そして、
ハウジング39の上下動によりリンク機構40が作動し
て、これにより、駆動軸33が回転する。
【0038】移動機構35は、駆動軸33のもう一方の
端部に設けられる直動ギア44と、直動ギア44に噛み
合う直動シャフト45とを備えて構成されている。直動
ギア44は、駆動軸33の回転軸を軸とするように、駆
動軸33に設けられている。また、直動シャフト45は
上下方向に延在しており、アーム部4に対して上下動自
在に設けられている。そして、直動シャフト45の外周
にはラック部45aが形成されており、このラック部4
5aに直動ギア44が噛み合っている。即ち、移動機構
35はピニオンラック機構であり、駆動軸33とともに
直動ギア44が回転することにより、直動シャフト45
が上下動するようになっている。そして、直動シャフト
45は、アーム部4内からアーム部4の下方へと突出し
ている。なお、直動シャフト45は図示しない支持部材
によりアーム部4に支持され、この支持部材が直動シャ
フト45の左右動、前後動及び回転運動を抑止する。し
たがって、直動シャフト45は安定して上下動すること
ができる。
【0039】そして、直動シャフト45の下端部には、
メス31が固定的に設けられている。また、ベッド部2
には、メス31と対向配置されるようにメス受け32が
固定的に設けられている。なお、このメス31は、直動
シャフト45に対して着脱自在となっており、別のメス
に交換することが可能となっている。また、メス受け3
2もベッド部2に対して着脱自在となっており、別のメ
ス受けに交換することができる。直動シャフト45にメ
ス受けを設け、ベッド部2にメスを設けても良いが、以
下では、直動シャフト45にメスが設けられた場合につ
いて説明する。
【0040】以上のような構成によると、モータ34に
より駆動軸33が回転すると、直動シャフト45ととも
にメス31が上下動する。以下では、説明を簡単にする
ために、モータ34が正転方向に回転駆動すると、メス
31が下降して、メス31がメス受け32に接する方向
に移動するものとし、モータが反転方向に回転駆動する
と、メス31が上昇して、メス31がメス受け32から
離れる方向に移動するものとする。なお、モータ34の
正・反転とメス31の上下動は逆であっても良い。
【0041】布切り装置30では、離れた状態のメス3
1とメス受け32との間に布が介在されたら、モータ3
4が正転することにより、メス31がメス受け32に向
けて下降し、メス31とメス受け32とが合致する。そ
の後、更にモータ34が正転方向に回転駆動することに
より、駆動軸33が捻られる。これにより、駆動軸33
には力が蓄えられ、メス31がメス受け32を押圧する
ようになる。したがって、布がメス31により完全に押
し切られる。そして、布に鳩目穴が形成されたら、モー
タ34が反転方向に回転駆動し、メス31が上昇する。
このように、メス31とメス受け32とが合致しても、
モータ34が駆動軸33を捻るために、モータ34の出
力軸が固定されない。これにより、モータ34が脱調す
ることを防止することができる。
【0042】そして、メス31を昇降させるための駆動
源としてモータ34を用いているため、布切り装置30
に対してエアシリンダやエア供給装置を設ける必要がな
くなる。したがって、ミシン1の他のエアシリンダやエ
アシリンダを用いるミシン1の他の機構に動作の影響を
与えることが防止されるとともに、ミシン1に備えられ
るエア供給装置が小型化される。また、従来のように他
の機構の駆動力を伝達して、メス31を昇降させている
のではなく、布切り装置30専用のモータ34によって
メス31を昇降させている。このため、従来のようにミ
シン1の他の機構からメス31の昇降動力を伝達する伝
達機構を設ける必要が無く、ミシン1のメンテナンス性
が向上する。
【0043】更に、本実施形態の布切り装置30の特徴
は、図3に示すようにモータ34の駆動を制御する制御
装置50を備えていることにある。この制御装置50
は、その基本構成として、モータ34を制御するための
プログラムや、プログラムで使用されるデータが記憶さ
れたROM52と、ROM52から読み出したデータ、
操作パネル56から入力もしくは設定されたデータ、プ
ログラムに基づいて後述するCPU51により算出され
たデータ等が記憶されるRAM53及びEEPROM5
4と、プログラムに基づく各種処理を行なうCPU51
とを備えるものである。また、CPU51は、インター
フェース57を介して、モータ34を駆動するパルスモ
ータドライブ回路58に接続され、モータ34を制御す
る。また、操作パネル56はインターフェース55を介
してCPU51に接続されており、CPU51は操作パ
ネル56からデータを入力する。まら、ROM52には
モータの回転駆動量に対するメス31の移動量(昇降
量)の関係(本実施形態では、比例関係)が記憶されて
おり、この関係に基づきCPU51はモータの回転駆動
量からメス31の移動量を算出する。
【0044】更に、この制御装置50は、ミシン1の制
御装置も兼ねており、ミシン1の各種機構を制御し、鳩
目穴かがり縫いの形成と布切り装置30による鳩目穴の
形成とを自動的に施す。
【0045】以上の構成によると、CPU51は、パル
スモータドライブ回路58を介して、モータ34の回転
駆動量及び回転駆動速度を制御するようになっている。
【0046】即ち、布切り装置30は、制御装置50に
より図4に示すように動作する。なお、図4に示すタイ
ムチャートにおいて、横軸は、上死点に位置しているメ
ス31が下降しだしてからの時間を示し、縦軸は、モー
タ34の回転駆動速度(縦軸の正は正転、軸の負は反
転)を示している。
【0047】図4に示すように、時刻0において、メス
31が上死点に位置しており、制御装置50はモータ3
4を正転方向に回転駆動させて、メス31が下降しだ
す。ついで、時刻T1までの間に、制御装置50がモー
タ34を加速させて、時刻T1において最高回転駆動速
度に達する。この際、メス31はメス受け32に向けて
下降している状態である。そして、時刻T1から時刻T
2(時刻T2>時刻T1)までの間、制御装置50によ
りモータ34が高速駆動され、時刻T2において制御装
置50によりモータ34が減速され、メス31の下降速
度も減速する。なお、時刻T3(時刻T3>時刻T2)
においては、メス31とメス受け32とが合致する直前
となっている。
【0048】そして、時刻T3から時刻T5(時刻T5
>時刻T3)までの間、制御装置50によりモータ34
が低速駆動され、時刻T5において制御装置50により
モータ34の回転駆動が停止される。この時刻T3と時
刻T5との間の時刻T4(時刻T3<時刻T4<時刻T
5)において、メス31とメス受け32とが合致し、メ
ス31の下降はほぼ停止した状態となる。メス31とメ
ス受け32とが合致した後も、制御装置50はモータ3
4を正転方向に回転駆動させて、モータ34が駆動軸3
3を捻る。これにより、メス31とメス受け32との間
に押圧力が生じる。そして、時刻T5から時刻T6まで
の所定の時間、制御装置50はモータ34を停止させ
て、駆動軸33を捻った状態で待機している。時刻T4
から時刻T6(時刻T6>時刻T5)までの間に、メス
31とメス受け32との間に介在している布は、駆動軸
33の捻り力により押し切りされて、完全に切断され
る。なお、モータ34の低速回転速度は、駆動軸33に
トルクを与えられる程度となっている。
【0049】そして、時刻T6において、制御装置50
はモータ34を反転方向に回転駆動させる。これによ
り、モータ34は、捻られた駆動軸33の捻りを解除す
る方向に駆動軸33を回転させる。そして、時刻T6か
ら時刻T7(時刻T7>時刻T6)までの間、制御装置
50はモータ34を反転方向に低速駆動させ、時刻T7
において制御装置50はモータ34を加速させる。時刻
T6から時刻T7までの間に、駆動軸33の捻りが解除
され、メス31がメス受け32から離れ、メス31が上
昇しだす。そして、時刻T8(時刻T8>時刻T7)ま
での間に、制御装置50がモータ34を加速させて、時
刻T8において最高回転駆動速度に達する。この際、メ
ス31も上昇している。そして、時刻T8から時刻T9
(時刻T9>時刻T8)までの間、制御装置50はモー
タ34を高速駆動し、メス31も最高速度で上昇する。
そして、時刻T9において、制御装置50はモータ34
を減速させて、時刻T10(時刻T10>時刻T9)に
おいてモータ34を停止させる。時刻T10において
は、メス31は最初の上死点に位置している。
【0050】以上のように、従来のようにエアシリンダ
やソレノイドを用いておらず、布切り装置30の駆動源
としてモータ34を用いているため、モータ34を制御
装置50により制御すれば、メス31の下降上昇中にメ
ス31の下降上昇速度を変更することができる。そし
て、メス31とメス受け32とが合致する直前(時刻T
3)まで、モータ34を高速駆動させているため、メス
31の下降速度が速く、これにより、布切りに係るサイ
クルタイムを短縮することができる。
【0051】また、メス31とメス受け32とが合致す
る直前(時刻T3)では、メス31またはメス受け32
が布から離れた状態から接する状態となり、布からメス
31に反力がかかることがある。ところが、本実施形態
では、時刻T3から低速駆動させているため、布からメ
ス31に反力を受けても、モータ34の脱調を防止する
ことができる。
【0052】また、メス31とメス受け32とが合致し
た後、メス31をメス受け32に押圧しているため、メ
ス31からモータ34タへ反力がかかる場合がある。と
ころが、メス31とメス受け32との合致後(時刻T4
〜時刻T5)も、モータ34を低速駆動させているた
め、モータ34が反力を受けても、モータ34の脱調を
防止することができる。また、メス31とメス受け32
とが押圧された状態で所定の時間(時刻T5〜時刻T
6)停止しているため、布を完全に切断することがで
き、安定して穴を形成することができる。
【0053】また、メス31がメス受け32に押し付け
られて停止している状態からメス31とメス受け32と
が離れた直後まで(時刻T6〜時刻T7)、モータ34
が低速駆動しているため、メス31からモータ34に反
力がかかっても、モータ34の脱調を防止することがで
きる。更に、メス31とメス受け32が離れた直後(時
刻T7)からモータ34が高速駆動しているため、布切
りに係るサイクルタイムが短縮される。
【0054】布切り装置30においては、制御装置50
により以上のようにモータ34が制御される。更に、本
実施の形態では、モータ34の回転駆動速度の変更のタ
イミング等の制御は、変位制御(モータ34の回転駆動
量)によって行われている。
【0055】そのために、制御装置50は、以下のよう
な構成をしている。即ち、ROM52には、モータ34
の回転駆動量を設定するための設定プログラムと、該設
定プログラムに基づきモータ34を制御する制御プログ
ラムとが含まれている。そして、設定プログラムには、
メス31が上死点にある際のメス31とメス受け32と
の距離(以下、距離Aと述べる。)を操作パネル56を
介して入力するためのプログラムと、入力された距離に
基づきモータ34の回転駆動量(即ち、時刻T0〜時刻
T4のモータ34の回転駆動量。以下、回転駆動量A’
と述べる。)を設定するためのプログラムとが含まれて
いる。
【0056】また、設定プログラムには、メス31がメ
ス受け32に向けて下降している際の際のメス31とメ
ス受け32とが合致する直前のメス31とメス受け32
との距離(以下、距離Bと述べる。)を入力するための
プログラムと、入力された距離に基づきモータの回転駆
動量(即ち、時刻T3〜時刻T4のモータ34の回転駆
動量。以下、回転駆動量B’と述べる。)を設定するた
めのプログラムとが含まれている。また、設定プログラ
ムには、メス31とメス受け32とが合致した後にモー
タ34が駆動軸33を捻る際のモータ34の回転駆動量
(即ち、時刻T4〜時刻T5のモータ34の回転駆動
量。以下、回転駆動量C’と述べる。)を入力し、設定
するためのプログラムが含まれている。また、設定プロ
グラムには、メス31とメス受け32とが合致した状態
であるとともに、駆動軸33が捻られた状態からメス3
1とメス受け32とが離れた直後までのモータ34の回
転駆動量(即ち、時刻T6〜時刻T7のモータ34の回
転駆動量。以下、回転駆動量D’と述べる。)を入力
し、設定するためのプログラムが含まれている。また、
設定プログラムには、メス31がメス受け32に押圧さ
れている状態の停止時間(即ち、時刻T5〜時刻T6間
の時間。以下、停止時間Tと述べる。)を入力し、設定
するためのプログラムが含まれている。また、設定プロ
グラムには、モータ34が高速駆動している際のモータ
34の回転駆動速度(即ち、時刻T1〜時刻T2及び時
刻T8〜時刻T9のモータ34の回転駆動速度。以下、
回転駆動速度S’と述べ、これに対応するメスの移動速
度を速度Sと述べる。)を入力し、設定するためのプロ
グラムが含まれている。なお、距離A、距離B、回転駆
動量C’、回転駆動量D’、速度S及び停止時間Tに
は、それぞれ異なるデータ項目No.が付されている。
【0057】次に、オペレータがデータの入力を行なう
ための操作パネル56について図5の操作パネル56を
示す図面を参照して説明する。操作パネル56には、距
離A、距離B、回転駆動量C’、回転駆動量D’、速度
S及び停止時間Tの値を変更入力し設定するための設定
部60と、設定部60からの入力準備となる準備スイッ
チ61とが備えられている。
【0058】そして、設定部60は、データ項目No.
を表示するためのデータ項目表示部62と、押される度
にデータ項目表示部62に表示されているデータ項目N
o.に1を加算して選択されるデータ項目を変更するデ
ータ項目プラススイッチ63と、押される度にデータ項
目表示部62に表示されているデータ項目No.に1を
減算して選択されるデータ項目を変更するデータ項目マ
イナススイッチ64と、データ項目表示部62に表示さ
れているデータ項目No.に対応するデータ(距離A及
び距離Bの場合は、回転駆動量A’及び回転駆動量B’
でも良い。)を表示するデータ表示部65と、押される
度にデータ表示部65に表示されたデータを加算してデ
ータを変更するデータプラススイッチ66と、押される
度にデータ表示部65に表示されたデータを減算してデ
ータを変更するデータマイナススイッチ67とを備えて
いる。
【0059】なお、距離Aに対応するデータ項目No.
と、距離Bに対応するデータ項目No.と、回転駆動量
C’に対応するデータ項目No.と、回転駆動量D’に
対応するデータ項目No.と、速度Sに対応するデータ
項目No.と、停止時間Tに対応するデータ項目No.
とが、データ項目表示部62に表示される。
【0060】即ち、オペレータが設定部60のスイッチ
を押すことにより、設定プログラムに基づきこの設定部
60を介してデータ(距離A(又は回転駆動量A’)、
距離B(又は回転駆動量B’)、回転駆動量C’、回転
駆動量D’、速度S及び停止時間T)が入力され、CP
U51は、この入力結果をRAM53及びEEPROM
54に記憶する処理を行う。CPU51は、RAM53
に記憶されたデータに基づき、モータ34を制御する処
理を行う。
【0061】次に、図6のフローチャートを参照して、
メス31とメス受け32との距離、モータ34の回転駆
動量や回転駆動速度の設定のCPU51(制御装置5
0)における処理を説明する。
【0062】まず、操作パネル56の準備スイッチ61
が押されることを示す信号が入力されたか否かを判断す
る(ステップS1)。そして、準備スイッチ61の信号
が入力された場合には、データ項目No.を1(例え
ば、モータ34が高速駆動している際のモータ34の回
転駆動速度に対応)とし、このデータ項目No.をデー
タ項目表示部62に表示し(ステップS2)、データ項
目No.1に対応するデータ値(デフォルトもしくは前
回の設定値)がデータ表示部65に表示される。
【0063】次いで、データプラススイッチ66又はデ
ータマイナススイッチ67が押されることを示す信号が
入力されたか否かを判断し(ステップS3)、信号が入
力された場合には、データ項目表示部62に表示された
データ項目No.に対応するデータが更新される(ステ
ップS4)。更新されたデータは、データ表示部65に
表示されるとともに、RAM53及びEEPROM54
に記憶される。そして、データが更新された場合、もし
くは、データプラススイッチ66やデータマイナススイ
ッチ67が押されなかった場合に、データ項目プラスス
イッチ63又はデータ項目マイナススイッチ64が押さ
れることを示す信号が入力された否かを判断し(ステッ
プS5)、データ項目No.が更新される(ステップS
6)。そして、更新されたデータ項目No.は、データ
項目表示部62に表示される。そして、データ項目N
o.が更新された場合、もしくは、データ項目プラスス
イッチ63やデータ項目マイナススイッチ64が押され
なかった場合に、準備スイッチ61が押されたか否かを
判断し(ステップS7)、準備スイッチ61が押された
場合は、各データ項目No.のデータが確定し、データ
設定が終了する。一方、準備スイッチ61が押されなか
った場合、ステップS3に戻る。
【0064】すなわち、準備スイッチ61が一回押され
てから再び押されるまでは、データ項目プラススイッチ
63及びデータ項目マイナススイッチ64を押して、デ
ータ項目No.の変更がいつでも可能であるとともに、
データプラススイッチ66及びデータマイナススイッチ
67を押すことにより、各データ項目No.に対応する
データの値の変更が可能である。なお、各データ項目N
o.のデータが更新されなかった場合には、前回の布切
りにおいて設定されたデータ(EEPROM54に記憶
されている)もしくはデフォルトのデータが設定され
る。
【0065】次に、図7のフローチャートを参照して、
布切り動作におけるCPU51(制御装置50)におけ
る処理を説明する。まず、オペレータがスタートスイッ
チ等を押すことにより、制御装置50はミシン1を制御
して、布に穴かがり縫いを施す。そして、布に対しての
布切り処理が開始する。なお、布切り動作が開始する前
は、メス31は上死点に位置している。また、布切り処
理は、穴かがり縫いの前に行われても良い。
【0066】布切り動作においては、まず、上述したよ
うに、モータ34を正転方向に高速駆動(速度S)さ
せ、メス31が高速で下降する(ステップS11)。な
お、制御装置50(CPU51)は、モータ34が駆動
しだしてから(正転しだしてから)のモータ34の回転
駆動量を算出している。そして、算出しているモータ3
4の回転駆動量が「回転駆動量A’−回転駆動量B’」
に達するか否かを判断し(ステップS12)、「回転駆
動量A’−回転駆動量B’」に達した場合、モータ34
を低速駆動させる(ステップS13)。即ち、メス31
とメス受け32との距離が「距離B」となった場合に、
モータ34の回転駆動速度(メス31の下降速度)が低
速になる。そして、制御装置50は、モータ34が低速
駆動してからのモータ34の回転駆動量を算出し、その
回転駆動量が「回転駆動量B’+回転駆動量C’」に達
するか否かを判断する(ステップS14)。そして、モ
ータ34が低速駆動してからの回転駆動量が「回転駆動
量B’+回転駆動量C’」となった場合に、モータ34
の回転駆動を停止させる(ステップS15)。なお、モ
ータ34が低速駆動してからその回転駆動量が「回転駆
動量B’+回転駆動量C’」となるまでの間には、上述
したように、メス31とメス受け32とが合致し、駆動
軸33が捻られ、メス31とメス受け32との間に押圧
力が生じている。
【0067】そして、モータ34が停止してからの経過
時間を判定し(ステップS16)、経過時間が時間Tに
なった場合に、モータ34を反転方向に低速駆動させ
る。これにより、上述したように駆動軸33の捻れが解
除され、メス31が低速上昇する(ステップS17)。
そして、制御装置50は、モータ34が反転しだしてか
らのモータ34の回転駆動量を算出し、その回転駆動量
が「回転駆動量D’」に達するか否かを判断する(ステ
ップS18)。そして、モータ34が反転しだしてから
のモータ34の回転駆動量が回転駆動量D’となった場
合に、モータ34を高速駆動させる(ステップS1
9)。なお、モータ34が反転しだしてからのモータ3
4の回転駆動量が「回転駆動量D’」となるまでの間
に、駆動軸33の捻りが解除されるとともにメス31と
メス受け32との合致が解除され、メス31がメス受け
32から離れ、上昇する。
【0068】そして、制御装置50は、モータ34が高
速駆動しだしてからのモータ34の回転駆動量を算出
し、その回転駆動量が「回転駆動量A’+回転駆動量
C’−回転駆動量D’」に達するか否かを判断する(ス
テップS20)。そして、モータ34が高速駆動(速度
S)しだしてからのモータ34の回転駆動量が「回転駆
動量A’+回転駆動量C’−回転駆動量D’」となった
場合、モータ34の回転駆動を停止させる(ステップS
21)。モータ34が停止した段階では、メス31は元
の上死点に位置し、停止している。
【0069】以上のように、本実施形態の布切り装置3
0によれば、距離Aを入力設定することにより、回転駆
動量A’が設定され、これに基づきモータ34を制御し
ているため、メス31やメス受け32が研がれて、メス
31が上死点に位置している際のメス31とメス受け3
2との距離が変わった場合でも、それに対応してメス3
1を昇降速度や停止位置を制御することができる。した
がって、メス31やメス受け32が研がれても確実に布
を押し切りすることができる。
【0070】また、距離Bを入力設定することにより、
回転駆動量B’が設定されるため、様々な布の厚さに対
応することができる。即ち、布の厚さに対応させて、メ
ス31が低速下降する距離(範囲)を設定することがで
きる。例えば、布が厚くなるにしたがって、回転駆動量
B’の値を大きく設定し、布が薄くなるにしたがって、
回転駆動量B’の値を小さく設定すればよい。したがっ
て、様々な布に鳩目穴を切り込む場合でも、布の厚さに
対応させて低速駆動する距離を設定すれば、布からメス
31に反力を受けてもモータ34が脱調しなくなる。
【0071】また、回転駆動量C’を入力設定すること
により、回転駆動量C’だけモータ34が駆動軸33を
捻ることができる。したがって、メス31とメス受け3
2との間の押圧力を調節することができる。そのため、
厚さや種類の異なる様々布に対して確実に鳩目穴を形成
することができる。
【0072】また、回転駆動量D’を入力設定すること
により、モータ34が反転している際のメス31が低速
に上昇する距離と、及び、モータ34が低速駆動する範
囲を設定することができる。即ち、オペレータの設定に
より、メス31がメス受け32から離れてから確実にモ
ータ34を高速駆動させることができる。
【0073】なお、上記各実施形態例において、具体的
な細部構造等についても、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能しても良い。例えば、EEPROM54で
なく、EPROM、PROMであっても良い。また、モ
ータ34は、ボールネジ部材37とハウジング39(ナ
ット)とからなるボールネジ伝動機構及びリンク機構4
0を介して、駆動軸33を回転させていたが、例えば、
ギア機構を介して駆動軸33を回転させても良い。
【0074】
【発明の効果】本発明に係る布切り装置によれば、メス
とメス受けが合致しても、モータが駆動軸を捻るためモ
ータの駆動出力が固定されない。これにより、モータが
脱調することを防止することができる。メスまたはメス
受けを接離させるための駆動源としてモータを用いてい
るため、布切り装置に対してエア供給装置を設ける必要
がなくなる。そのため、この布切り装置がミシンに設け
られた場合、ミシンの他のエアシリンダやエアシリンダ
を用いるミシンの他の機構に動作の影響を与えることが
防止されるとともに、ミシンに備えられるエア供給装置
が小型化される。
【0075】また、布切り装置用のモータによってメス
とメス受けとの接離動作をさせているため、上軸からメ
スやメス受けへと動力を伝達する伝達機構を設ける必要
がなくなる。したがって、ミシンのメンテナンス性が向
上する。
【0076】更に、制御手段によりモータを制御するこ
とにより、モータの駆動中にモータの回転駆動速度を変
更することができる。即ち、駆動源としてソレノイドや
エアシリンダを用いるよりも、メスやメス受けの接離移
動の移動速度を容易に変更することができる。例えば、
メスとメス受けとが合致する直前に、モータを低速駆動
させているため、モータが被縫製物から反力を受ける場
合でも、モータの脱調を防止することができる。また、
メスとメス受けとが合致してからもモータを低速駆動さ
せているため、メスやメス受けから反力をうけても、モ
ータの脱調が防止される。また、メスとメス受けとが最
も離れた際のメスとメス受けとの距離を設定することが
できるため、メスやメス受けが研がれても対応すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例のの制御装置を備えたミ
シンを示す図面であり、一部を破断した側面図である。
【図2】上記例のミシンが備える布切り装置の一例を示
す斜視図である。
【図3】上記布切り装置の制御装置の一例を示すブロッ
ク図である。
【図4】上記布切り装置の動作を示すタイムチャートで
ある。
【図5】上記布切り装置が備える操作パネルの一例を示
す図面である。
【図6】上記制御装置の処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図7】上記制御装置の処理の流れを示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
30 布切り装置 31 メス 32 メス受け 33 駆動軸 34 モータ 35 移動機構 50 制御装置(制御手段) 56 操作パネル 60 設定部(第一の設定手段、第二の設定手段、
第三の設定手段、第四の設定手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA24 BA07 CE07 CE22 CE27 EE03 EE08 EE15 GF02 GF03 JA07 JA08 LA83 LA85 LB02 MA02 MA07 MA08 MA17 NA67 NA69 NA70 NA74 NA76 NB12 NC06 QA04 QA06 QA07 QA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メスと、 該メスに対向配置されるメス受けと、 回転自在に設けられる駆動軸と、 上記駆動軸を回転駆動するモータと、 上記駆動軸の回転運動により上記メスと上記メス受けと
    のうちの一方を他方に接離移動させる移動機構と、を備
    え、 上記モータが上記駆動軸及び上記移動機構を介して上記
    メスと上記メス受けとを合致させた後に、上記モータが
    上記駆動軸を捻って力を蓄えて、メスとメス受けとのう
    ちの一方を他方に押圧する布切り装置であって、 上記モータの駆動速度と駆動量とのうちの少なくとも一
    方を制御する制御手段を具備することを特徴とする布切
    り装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の布切り装置において、 上記制御手段は、上記メスと上記メス受けとのうちの一
    方が他方に接する方向に移動している際に、上記メスと
    上記メス受けとが合致する直前まで、上記モータを高速
    駆動させ、その後上記モータを低速駆動させることを特
    徴とする布切り装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の布切り装置において、 上記メスと上記メス受けとのうちの一方が他方に接する
    方向に移動している際の上記メスと上記メス受けとが合
    致する直前の上記メスと上記メス受けとの距離を設定す
    るための第一の設定手段を備え、 上記メスと上記メス受けとのうちの一方が他方に接する
    方向に移動している際の上記メスと上記メス受けとの距
    離が、上記第一の設定手段の設定距離となると、上記制
    御手段が上記モータを低速駆動させることを特徴とする
    布切り装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれか一つに記載の布
    切り装置において、 上記メスと上記メス受けとが合致した後に上記モータが
    上記駆動軸の捻り方向に回転駆動する際の上記モータの
    回転駆動量を設定するための第二の設定手段を備え、 上記制御手段は、上記メスと上記メス受けとのうちの一
    方が他方に接する方向に移動している際の上記メスと上
    記メス受けとが合致する直前まで、上記モータを高速駆
    動させ、その後上記メスと上記メス受けとが合致した後
    に上記第二の設定手段により設定された回転駆動量だけ
    上記モータを低速駆動させることを特徴とする布切り装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれか一つに記載の布
    切り装置において、 上記メスと上記メス受けとが合致した状態であるととも
    に上記駆動軸が捻られた状態から上記メスと上記メス受
    けとが離れた直後までの上記モータの回転駆動量を設定
    するための第三の設定手段を備え、 上記制御手段は、上記第三の設定手段により設定された
    回転駆動量だけ、上記駆動軸の捻りを解除する方向に上
    記モータを低速駆動させ、その後上記制御手段は上記モ
    ータを高速駆動させることを特徴とする布切り装置。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれか一つに記載の布
    切り装置において、 上記メスと上記メス受けとが最も離れている際の上記メ
    スと上記メス受けとの距離を設定するための第四の設定
    手段を備え、 上記制御手段は、上記第四の設定手段の設定距離に基づ
    き上記モータを制御することを特徴とする布切り装置。
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