JP2001333657A - 蓄養活魚水槽装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 蓄養水槽の内部の上下表面にエアレーション
しながら水流を作ることによって、飼育量と蓄養量を増
大するものである。 【解決手段】 蓄養水槽２には、角隅部に少なくとも複
数個所以上の誘導湾曲カバー壁１１を装設する。該誘導
湾曲カバー壁には、下部に数個の流通孔を穿設し、且
つ、内部に分散器を収納した案内カバーを設け、案内カ
バーに流筒管を立設すると共に、上部に一方向に流出す
るエアレーション吐出筒９を装設したことを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、各種の活魚を飼育する
蓄養水槽の内部の表面にエアレーションしながら水流を
作ることによって、魚類の飼育量及び蓄養量を増大する
ための蓄養活魚水槽装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般にこの種の蓄養活魚水槽装置には、
エアレーションの分散器が使用されている。しかし、こ
のエアレーションの分散器は、普通水槽内部に設置する
ため、水流が一定方向に循環することなく、水流にブレ
ーキが係ると云う問題点がある。

【０００３】また、水槽に使用するエアーホースが水面
上に浮遊するため邪魔となり作業性が大変に悪く、且
つ、水面上の浮遊物の流れが非常に流れ難い問題点があ
る。

【０００４】更に、従来の蓄養水槽では、エアレーショ
ンの発生する泡のために内部の活魚の観測が非常に難し
いと共に、活魚の捕り出し等の際には、分散器を移動す
る等の作業が必要である問題点がある。

【０００５】

【発明が解決しよとうする課題】本発明は、従来の上記
のような問題点に鑑みてなされたものであり、解決しよ
うとする点は、蓄養活魚水槽における分散器によって生
ずる水流の不循環を改良し、且つ、エアレーションによ
る水面上の浮遊物の流れを良好にして排出し、水槽内の
活魚等の透視観測を良好とした点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、この蓄養水槽によれば、角隅部の少な
くとも複数個所以上に誘導湾曲カバー壁を装設する。該
誘導湾曲カバー壁には、内部の下部に案内カバーを設け
た分散器と、案内カバーに立設した流筒管とを装設す
る。その流筒管の上端しには、一方向に各々流出する水
平方向のエアレーション吐出筒を装設したものである。

【０００７】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面について説明す
ると、蓄養装置本体（１）は、各種の活魚等を飼育でき
る適宜の大きさの合成樹脂製又はコンクリート等の構成
材料を以て略方形状に形成されている。該蓄養装置本体
（１）には、一部に蓄養水槽（２）と、フィルター槽
（３）、濾過槽（４）、熱交換ポンプ槽（５）及び殺菌
槽（６）等を以て一体的に構成されている。

【０００８】前記蓄養水槽（２）には、内底部に吸引用
の排水口（８）を適宜位置に設けてある。該蓄養水槽
（２）には、角隅部の少なくとも複数個所に水を案内流
通する誘導湾曲カバー壁（１１）（１１）…を立設して
ある。該誘導湾曲カバー壁（１１）（１１）…は、下方
に数個の流通孔（２２）（２２）…を穿設してある。且
つ該誘導湾曲カバー壁（１１）（１１）…の内部には、
下部に案内カバー（１７）で覆われた分散器（１０）を
装設してある。該案内カバー（１７）には、立設した流
筒管（１３）を装設し、該流筒管（１３）には、上端し
に一方向の吐出口（１２）を設けたエアレーション吐出
筒（９）を連結してある。

【０００９】次に、該分散器（１０）には、端部にホー
ス（１５）を連結する接続部（１４）を装設し、該ホー
ス（１５）には、端部を蓄養水槽（２）の壁面に設けた
コンプレッサー（図示せず）に連結されているエアー調
節用コック（１６）に接続してある。

【００１０】該フィルター槽（３）は、排水口（８）に
連通する吸水路（２３）より内部に立設するオーバーフ
ロー管（１８）に連通されている。前記濾過槽（４）に
は、内部の下方に流水する各種形状の通孔を設けた多孔
板（１９）を敷設する。この多孔板（１９）の上面に
は、花崗岩砕石、貝殼砕貝等よりなる濾過材（２０）を
積層して収容してある。

【００１１】次に、熱交換ポンプ槽（５）には、内部に
単数又は複数の流水を吸上げる縦型の軸流ポンプ（２
１）（２１）を配設する。該軸流ポンプ（２１）（２
１）は、前記蓄養水槽（２）に向って排流されて循環す
るようになっている。また、該殺菌槽（６）には、内部
に殺菌装置を装設してある。なお、符号（２４）は、掃
除用蓋で、（２５）は、仕切り網受けで、（２６）は、
上下調整台である。更に、本発明の実施例は、蓄養装置
本体（１）は、蓄養水槽（２）と濾過槽（４）とが一体
化されたものが説明されているが、該蓄養水槽（２）と
濾過槽（４）の位置が別々の設置場所に設計変更された
場合でも本発明の特許請求の範囲内では、当然に実施は
可能の範囲である。

【００１２】

【作用】本発明は上記の如き構成からなる実施例を図面
に基づいて説明すると、蓄養装置本体（１）は、全体を
一体的に構成したものであり、今この用法を説明する
と、熱交換ポンプ槽（５）に立設されている軸流ポンプ
（２１）（２１）を始動し、該熱交換ポンプ槽（５）内
の水を蓄養水槽（２）に流出口より注入する。この蓄養
水槽（２）に注入された水は、分散器（１０）より気泡
状の流水は流筒管（１３）を経て上部の複数のエアレー
ション吐出筒（９）（９）の吐出口（１２）（１２）よ
りの流水は、該蓄養水槽（２）の内壁の一方向に向って
数個所より流出するため、蓄養水槽（２）の上面外周壁
に沿って循環させ、気泡状の泡の一部の不純物を外部に
排水する。また、該蓄養水槽（２）内の内底部の目皿等
排出口（８）より吸水路（２３）を経て隣接しているフ
ィルター槽（３）のオーバーフロー管（１８）の上部よ
り噴出し、フィルターによって大きい異物を排除して次
の濾過槽（４）の上部より内部の濾過材（２０）及び多
孔板（１９）を上方から下方に通過して濾過され、次に
該殺菌槽（６）において、流水中に浮遊するバクテリ
ア、細菌及びその他の微生物を効率的に死滅させた後、
熱交換ポンプ槽（５）内に侵入し内部の水を順次該軸流
ポンプ（２１）（２１）により引上げて再度該蓄養水槽
（２）に循環するものである。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、以上の様に構成されているの
で、大型小型の蓄養水槽に対してもエアレーションしな
がら水流を作ることで、活魚類の飼育量及び蓄養量を著
しく増大できる効果がある。また、従来のエアレーショ
ンの分散器のように水槽内の水流にブレーキが係る欠点
と、エアホースが水面上に浮くことがない点及び浮遊物
の流れと、泡による魚類の観測が難しい点等を解決した
優れた効果がある。そして、蓄養水槽の角隅部に少なく
とも複数個所の誘導湾曲カバー壁を装設したので、排出
口からの水流が容易に回流できる効果と、誘導湾曲カバ
ー壁の下部に数個の流通孔を穿設してあるので、蓄養水
槽の下部の水を循環よく流通できる優れた効果がある。
また、誘導湾曲カバー壁の内部に分散器を収納した案内
カバーを設けたので、拡散しないで流筒管を上昇しエア
レーション吐出筒より確実に一方向に水流が生ずると云
う優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の蓄養活魚水槽装の全体の平面図であ
る。

【図２】同じく本発明の一部欠除した縦断側面図であ
る。

【図３】本発明の分散器の設置状態の１部欠除した正面
図である。

【図４】同じく本発明の分散器部分の拡大正面図であ
る。

【図５】本発明の誘導湾曲カバー壁を隅部に装設した横
断平面図である。

【図６】本発明の誘導湾曲カバー壁の正面図である。

【符号の説明】

１ 蓄養装置本体 ２ 蓄養水槽 ３ フィルター槽 ４ 濾過槽 ５ 熱交換ポンプ槽 ６ 殺菌槽 ８ 排水口 ９ エアレーション吐出筒 １０ 分散器 １１ 誘導湾曲カバー壁 １２ 吐出口 １３ 流筒管 １４ 接続部 １５ ホース １６ エアー調整用コック １７ 案内カバー １８ オーバーフロー管 ２０ 濾過材 ２１ 軸流ポンプ ２２ 流通孔 ２３ 吸水路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂製又はコンクリート製よりなる
   構成材料を以て形成される蓄養装置本体には、一部に蓄
   養水槽を設け、該蓄養水槽には、角隅部は少なくとも複
   数個所の誘導湾曲カバー壁を装設し、該誘導湾曲カバー
   壁には、下部に数個の流通孔を穿設し、且つ該誘導湾曲
   カバー壁の内部には、下部に分散器を収納した案内カバ
   ーを設け、該案内カバーには、立設した流筒管を設け、
   該流筒管の上端には、一方向に流出するエアレーション
   吐出筒を装設したことを特徴とした蓄養活魚水槽装置。