JP2001333329A - 撮影装置 - Google Patents

撮影装置

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JP2001333329A
JP2001333329A JP2001076079A JP2001076079A JP2001333329A JP 2001333329 A JP2001333329 A JP 2001333329A JP 2001076079 A JP2001076079 A JP 2001076079A JP 2001076079 A JP2001076079 A JP 2001076079A JP 2001333329 A JP2001333329 A JP 2001333329A
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JP2001076079A
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Hiroshi Yamaguchi
博司 山口
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】主要被写体と背景との光量比の大きな逆光シー
ンやストロボシーン等のように、光量比の大きな濃度シ
ーンやカラーフェリアなどが生じ易いシーンの像を適正
に撮影する、コストがかからず処理時間も短い撮影装置
を提供する。 【解決手段】光学系レンズと、この光学系レンズを介し
て結像した被写体の像を撮影する撮影手段とを備え、被
写体の像を担持する光の光路中の、光学系レンズと撮影
手段との間に、被写体の像の光量を部分的に調整する光
量調整手段を備えることにより、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光量比の大きな像
を部分的に光量調整を行って撮影する撮影装置、特に、
光量比の大きな像を適切に記録することのできるCCD
(charge coupleddevice )等の撮像素子を用いたデジ
タルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮影装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、画像を撮影する手段として、デジ
タルスチルカメラやビデオカメラ等が広範囲に利用され
ている。このようなデジタルスチルカメラやビデオカメ
ラ等には、主に一定時間中に受光した光量によって蓄積
される電荷量に基づいて出力信号を出力するCCD撮像
素子やCMOS撮像素子等が用いられ、得られた出力信
号をA/D変換することによって、画像のデジタル化を
可能としている。このCCD撮像素子等は、所定の範囲
において光量の増加にほぼ比例して大きな出力信号を発
生するものの、所定の光量以下の場合、光量の変動に対
応した出力信号値が得られず、ほぼ一定の出力信号値を
出力する。また、所定の光量を超える場合も、光量の変
動に対応した出力信号が得られず、ほぼ一定の出力信号
値を出力する。
【0003】すなわち、CCD撮像素子等で受光した光
量にほぼ比例した蓄積電荷量を発生する光量の範囲(ダ
イナミックレンジ)には限界があり、逆光シーンやスト
ロボシーンのように、ダイナミックレンジを超えた、あ
るいはダイナミックレンジ以下の光量がCCD撮像素子
等によって受光される場合がある。そのため、例えば背
景に対して主要被写体の光量が不足する逆光シーンをC
CD撮像素子等を用いて撮影した場合、撮影される像は
主要被写体が暗部(シャドー)または背景が明部(ハイ
ライト)となって、いずれか一方の画像がつぶれてしま
う。また、ストロボシーンの場合、主要被写体が明部
(ハイライト)、背景が暗部(シャドー)となって、い
ずれか一方の画像がつぶれてしまう。
【0004】ところで、フィルム等の感光材料に記録さ
れた逆光シーンやストロボシーン等のような光量比の大
きな画像から印画紙に焼き付けてプリント出力画像を出
力する場合、画像の一部分がつぶれてしまうことのない
ように、画像処理装置において公知の覆い焼き処理を行
って適正な画像を再生している。また、フィルム等の感
光材料に記録された画像を光電的に読み取ってデジタル
画像データとし、このデジタル画像データにデジタル画
像処理を施してプリント出力するデジタル画像再生装置
においても、同様の技術が提案されている。例えば、特
開平10−13680号公報では、デジタル画像に対し
て、画像の中間濃度部分は変化させず、画像の低濃度部
分や高濃度部分をそれぞれに独立に圧縮もしくは伸張す
る画像処理を施すことによって、従来より公知の覆い焼
き処理の効果を付与する画像処理装置や画像処理方法が
提案されている。
【0005】しかし、上述する画像処理装置や画像処理
方法では、フィルム等の画像記録媒体に一旦記録した
後、画像処理によって調整するものであり、撮影される
シーンを光電的に読み取る前に直接処理することはでき
ない。また、このような画像処理装置は、非常に高価で
あるためプリント出力の依頼を受ける業者が保有するこ
とはできても、個人自ら保有することは非常に困難であ
る。そこで、CCD撮像素子等を利用したデジタルカメ
ラやビデオカメラ等において、撮影されるシーンを光電
的に読み取る前に、CCD撮像素子等のダイナミックレ
ンジに対応して光量を調整して撮像する撮影装置が望ま
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下、特
開平7−298276号公報において、CCD撮像素子
等によって光電的に撮像する際、読み取る像を担持する
入射光を分割し、入射光量の比率を変えて撮像素子に受
光させる多板式撮像装置が提案されている。それによる
と、分割した入射光を撮像素子が受光する際、光量を別
個に調整することができるので、ダイナミックレンジの
広い撮像を可能とする。しかし、この撮像装置では、分
割した入射光各々に対応する複数の撮像素子や入射光を
分割する手段や、各々の撮像素子で読み取られた画像を
合成する手段等を備えなければならず、撮像装置自体が
煩雑化し、コストも高くなり、画像データの処理に要す
る時間も長くなるといった問題がある。
【0007】そこで、本発明は、上記問題点を解決し、
主要被写体と背景との光量比の大きな逆光シーンやスト
ロボシーン等のように、光量比の大きな濃度シーンや濃
度フェリアやカラーフェリアなどが生じ易いシーンの像
を適正に撮影する、コストがかからず処理時間も短い撮
影装置、特に、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等
の撮像装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、光学系レンズと、この光学系レンズを介
して結像した被写体の像を撮影する撮影手段とを備える
撮影装置であって、前記被写体の像を担持する光の光路
中の、前記光学系レンズと前記撮影手段との間に、前記
被写体の像の光量を部分的に調整する光量調整手段を備
えることを特徴とする撮影装置を提供するものである。
【0009】ここで、前記光量調整手段は、前記撮影手
段による撮影の際、前記被写体の像の明部に対応する領
域の光量を相対的に減じる手段であるのが好ましく、あ
るいは、前記被写体の像の暗部に対応する領域の光量を
相対的に増加させる手段であるのが好ましく、もしく
は、前記被写体の像の光量を前記撮影手段のカラーチャ
ンネル毎に調整する手段であるのが好ましい。また、前
記撮影手段は、前記被写体の像を光電的に読み取る撮像
手段、もしくは前記被写体の像を感光材料に記録する手
段であるのが好ましい。
【0010】前記光量調整手段は、前記被写体の像を担
持する光を透過するフィルタであって、前記被写体の像
の光量を調整する部分に対応する領域の光透過率が変化
する光透過率可変フィルタ、あるいは、前記被写体の像
を担持する光の反射角度を変化させることによって、前
記撮影手段が反射光を受光する受光時間を、前記被写体
の像の光量を調整する部分に対応して部分的に変える反
射板であるのが好ましい。その場合、前記光量調整手段
は、前記被写体の像が前記光学系レンズによって結像す
る結像位置から外れた位置に配置されるのがよい。
【0011】また、上記各撮影装置において、前記撮影
手段が、前記被写体の像を光電的に読み取る撮像手段で
ある時、さらに、前記被写体の像を所定の撮影条件で前
記撮像手段を用いて予め読み取った先読取画像の画像デ
ータに基づいて、前記被写体の像の光量調整部分に対応
する前記光量調整手段の調整領域を設定する条件設定手
段を備えるのが好ましい。ここで、前記条件設定手段
は、前記撮像手段によって読み取られた前記先読取画
像、の前記撮像手段のカラーチャンネル毎の画像データ
に基づいて、前記カラーチャンネル毎に、前記被写体の
像の光量調整部分に対応する前記光量調整手段の調整領
域を設定するのが好ましい。
【0012】あるいは、上記各撮影装置において、前記
撮影手段が、前記被写体の像を光電的に読み取る第1の
光電変換手段である時、さらに、この第1の光電変換手
段とは異なる第2の光電変換手段、およびこの第2の光
電変換手段で前記被写体の像を読み取って得られた画像
の画像データに基づいて、前記被写体の像の光量調整部
分に対応する前記光量調整手段の調整領域を設定する条
件設定手段を備えるのが好ましい。ここで、前記条件設
定手段は、前記第2の光電変換手段によって読み取られ
た前記画像の、前記第2の光電変換手段のカラーチャン
ネル毎の画像データに基づいて、前記カラーチャンネル
毎に、前記被写体の像の光量調整部分に対応する前記光
量調整手段の調整領域を設定するのが好ましい。
【0013】もしくは、上記各撮影装置において、前記
撮影手段は、前記被写体の像を連続的に複数の画像とし
て光電的に撮像可能な撮像手段である時、さらに、時間
的に前に撮像された画像の画像データに基づいて、前記
被写体の像の光量調整部分に対応する前記光量調整手段
の調整領域を設定する条件設定手段を備えるのが好まし
い。ここで、前記条件設定手段は、連続的に撮像された
前記複数の画像から、この画像の動きの大きさを求め
て、この動きの大きさに応じて前記光量調整手段の調整
領域を設定するのが好ましい。また、この撮影装置にお
いて、前記撮像手段が、前記被写体の像を光電的に読み
取る第1の光電変換手段である時、さらに、この第1の
光電変換手段とは異なる第2の光電変換手段を有し、前
記時間的に前に撮像された画像の画像データは、前記第
2の光電変換手段によって前記被写体の像を読み取って
得られた画像の画像データであるのが好ましい。
【0014】また、前記条件設定手段は、前記画像デー
タを明暗画像データに変換する信号変換手段を備え、こ
の信号変換された前記明暗画像データに基づいて、前記
調整領域を設定するのが好ましい。また、前記条件設定
手段は、前記信号変換手段によって変換された前記明暗
画像データの低周波数成分を抽出する低周波数成分抽出
手段を備え、抽出された低周波数成分に基づいて、前記
調整領域を設定するのが好ましい。
【0015】また、前記条件設定手段は、前記先読取画
像、または前記第2の光電変換手段による読取画像、も
しくは前記時間的に前に撮像された画像の上の光量を調
整する部分の位置を指定する情報に基づいて、前記光量
調整手段の前記調整領域を設定するのが好ましい。ま
た、前記撮影手段が、前記被写体の像を光電的に読み取
る撮像手段である時、前記光量調整手段によって調整さ
れて読み取られた画像データとともに、前記光量調整手
段の光量調整に関する情報が記録保持されるのが好まし
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の撮影装置につい
て、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明
する。
【0017】図1に、本発明の撮影装置の好適実施例で
あるデジタルスチルカメラ(以降、カメラという)10
の構成図を示す。なお、本発明の撮影装置は、本実施例
で示すようなデジタルスチルカメラに限られず、動画を
撮影するビデオカメラや、銀塩フィルム等の感光材料を
用いて撮影する従来のアナログ式カメラであってもよ
い。
【0018】カメラ10は、単板式撮像装置であって、
撮像レンズ12と、撮像レンズ12から入射する光量比
の大きな被写体A(図1中では、背景は明るく、主要被
写体が暗い逆光シーンの撮影被写体を示す)の光学像を
担持する入射光の光強度を、液晶セルの光透過率を制御
することによって部分的に変化させる液晶フィルタ14
と、液晶フィルタ14の光強度の調整によって光量調整
された被写体Aの像を光電的に読み取るCCDエリアセ
ンサ16と、CCDエリアセンサ16で読み取られた信
号を画像データに変換する信号処理部18と、液晶フィ
ルタ14の光透過率の調整領域や調整量さらにはCCD
エリアセンサ16の撮像時間等の設定を行う調整部20
と、モニタ表示部22と、撮像された画像の画像データ
や液晶フィルタ14の光透過率に関する情報を記憶保持
する記憶部24とを主に有し、その他に、画像データを
一時的に記憶するRAM26や、モニタ表示された画像
に応じて各種条件を入力する入力手段28を備え、これ
らは、図示されないCPUによって制御管理されてい
る。なお、図示しないが、カメラ10は、撮影に必要な
操作を行う操作部を備えていることはいうまでもない。
【0019】撮像レンズ12は、被写体Aの光学像をC
CDエリアセンサ16の受光面に結像させる光学系レン
ズであって、明るさF値や、焦点距離fや、解像度や、
分光透過率等を考慮して選択されるものであるが、特に
制限されない。
【0020】液晶フィルタ14は、撮像レンズ12から
入射する被写体Aの光学像を担持する入射光の光強度
を、液晶セルの光透過率(τ)を制御することによって
部分的に変化させる光量調整手段として用いられるもの
であって、マトリクス状に配列される多数の液晶セル、
および偏向板とからなり、液晶セル各々の位置は、CC
Dエリアセンサ16の画素位置と対応づけられており、
独立に光透過率τが調整される。また、液晶フィルタ1
4は、被写体Aの像の結像位置から外れた位置に配置さ
れるのが好ましい。被写体Aの像の結像位置付近に配置
すると、液晶フィルタ14の各液晶セルの光透過率の分
布の像が被写体Aの像に鮮明に反映されるからである。
液晶セルのセル密度は、後述するCCDエリアセンサ1
6に配列されるCCD撮像素子の画素密度と同じである
か、あるいはそれ以下であればよい。
【0021】CCDエリアセンサ16は、撮像レンズ1
2を介して結像した被写体Aの像をCCDエリアセンサ
16のCCD撮像素子を構成するR画素、G画素および
B画素によってカラー画像を撮像する撮像手段であっ
て、マトリクス状に多数のCCD撮像素子が配列され
る。各CCD撮像素子は、一律かつ一定の撮像時間内に
受光した光量に応じて電荷を蓄積するフォトダイオード
とこの蓄積された電荷量を所定の方向に転送して出力信
号として出力する転送駆動部とを備える。転送駆動部か
ら出力される出力信号は、一定の撮像時間内に受光した
光量に応じて出力値を持つため、受光する光量の適正範
囲内において、出力信号はCCDエリアセンサ16の受
光する像の光強度に応じた出力値を持つ。このような出
力信号は、信号処理部18に送られる。なお、CCDエ
リアセンサ16の画素サイズは、特に制限されず、例え
ば有効画素数640画素×480画素のVGA(Video
Graphics Arrary )等の画素サイズであればよい。
【0022】信号処理部18は、CCDエリアセンサ1
6から出力された出力信号を画像データに変換する部分
であって、増幅器(AMP)18a、A/D変換器18
b、第1LUT18cおよびデータ処理部18dとを備
える。信号処理部18は、出力信号を、まず増幅器18
aで増幅し、A/D変換器18bでデジタル信号とし、
その後第1LUT18cでLog変換し、データ処理部
18dで、暗時補正やスミア補正や傷欠陥補正やシェー
ディング補正等を行って画像データを取得する。得られ
た画像データはRAM26に記憶される。
【0023】調整部20は、フィルタ調整部20aと、
CCD制御部20bとを備える。フィルタ調整部20a
は、液晶フィルタ14の光透過率の調整領域や調整量を
設定する条件設定手段であって、液晶フィルタ14の光
透過率τが予め設定された値、例えば、光透過率τが5
0%と設定され、CCDエリアセンサ16の撮像時間が
予め設定された時間、例えば、1/100秒で読み取ら
れた被写体Aの画像、すなわち、被写体Aを撮影する前
に予め先行して同一の像を読み取った先読取画像に基づ
いて、液晶フィルタ14の光透過率の調整領域や調整量
は設定される。すなわち、予め設定された液晶フィルタ
14の光透過率τおよびCCDエリアセンサ16の撮像
時間の条件で、被写体Aの像が読み取られ、信号処理部
18で処理の施された先読取画像の画像データがRAM
26から呼びだされ、この被写体Aの先読取画像に基づ
いて、液晶フィルタ14の光透過率τの調整領域や調整
量が設定され、液晶フィルタ14を制御する制御信号が
生成される。
【0024】このようなフィルタ調整部20aは、図2
に示すように、MTX演算部20a 1 、ローパスフィル
タ(LPF)20a2 、処理条件設定部20a3 、第2
LUT20a4 、D/A変換器20a5 を備える。
【0025】MTX演算部20a1 は、読み取った先読
取画像の画像データより、画像の明暗情報となる明暗画
像データを得る信号変換手段である。すなわち、R画素
から得られる画像データIrと、G画素から得られる画
像データIgと、B画素から得られる画像データIbと
から、公知のYIQ変換によって下記式(1)のように
各画素毎のY成分を得る。 Y = 0.3Ir + 0.59Ig + 0.11Ib (1) 本実施例では、明暗画像データとしてY成分を用いてい
るが、本発明は、これに限られず、例えば、各画素毎の
画像データIr、IgおよびIbの平均値を明暗画像デ
ータとしてもよい。明暗画像データを得るのは、後述す
るように、先読取画像内の明部分(ハイライト)や暗部
分(シャドー)を抽出するためである。得られた明暗画
像データは、ローパスフィルタ20a2 および処理条件
設定部20a3 に送られる。
【0026】ローパスフィルタ20a2 は、MTX演算
部20a1 で得られた明暗画像データであるY成分をロ
ーパスフィルタ処理し、低周波数成分を抽出する低周波
数抽出手段部分である。Y成分をローパスフィルタ処理
するのは、先読取画像の画像データのY成分から、被写
体Aの像の明部分や暗部分を抽出し、この明部分や暗部
分に対応する液晶フィルタ14の領域の光透過率τを調
整するが、この領域の周辺で光透過率を不連続的(急激
に)に変化させると、CCDエリアセンサ14で読み取
られる被写体Aの画像が、光量調整をした明部分や暗部
分の境界で濃度が急激に変化する不自然な境界を持つ場
合があり、このような不自然な境界の発生を防ぐためで
ある。すなわち、液晶フィルタ14の光透過率τの分布
は、Y成分の画像データからなる明暗画像のボケ画像に
基づいて作成される。特に、液晶フィルタ14のセル密
度がCCDエリアセンサ16の画素密度と同程度の場
合、液晶フィルタ14の光透過率の変化を緩やかに変化
させることによって、撮像される被写体Aの像も光量調
整をした明部分や暗部分の境界の濃度変化が緩やかにな
り、不自然な境界を持つことを防止できる。さらに、上
述したように、液晶フィルタ14は被写体Aの像の結像
位置から外れた位置に配置されるので、CCDエリアセ
ンサ16で撮像される被写体Aの像の明部分や暗部分
は、より一段と違和感なく光量調整される。
【0027】また、液晶フィルタ14は被写体Aの像の
結像位置から外れた位置に配置されるので、液晶フィル
タ14のセル密度がCCDエリアセンサの画素密度より
粗い場合でも、CCDエリアセンサ16の画素密度に対
応した先読取画像のY成分の画像データからローパスフ
ィルタ20a2 のローパスフィルタ処理によって、粗い
液晶セルのセル密度に対応した光透過率τの分布を調整
することができる。
【0028】なお、ローパスフィルタ処理によって抽出
される低周波数成分とは、CCDエリアセンサ16の画
素密度から定まるナイキスト空間周波数に基づいて定め
られるカットオフ周波数以下の周波数成分であって、例
えばナイキスト空間周波数の5分の1以下の周波数成分
等が挙げられ、これらの低周波数成分のカットオフ周波
数は予め設定され、あるいは入力手段28によって入力
されて設定される。
【0029】このようなローパスフィルタ20a2 は、
注目する画素位置回りの画像データを用いてデジタルフ
ィルタ処理を行うものであり、例えばFIR(Finite I
mpulse Response)型のローパスフィルタやIIR(Infi
nite Impulse Response)型のローパスフィルタであれば
よい。好ましくは、小型の回路で低周波数成分を抽出す
ることのできる点から、IIR型のローパスフィルタを
用いるのがよい。
【0030】また、本実施例では、先読取画像の画像デ
ータのY成分をMTX演算部20a 1 において抽出した
後、ローパスフィルタ20a2 でY成分の低周波数成分
を抽出しているが、先読取画像のR画素、G画素および
B画素の画像データの低周波数成分を先に抽出した後Y
成分を抽出するように、MTX演算部20a1 とローパ
スフィルタ20a2 の順番を入れ換えて構成してもよ
い。
【0031】また、本実施例では、ローパスフィルタ2
0a2 を用いて先読取画像の画像データのY成分の低周
波数成分を抽出しているが、ローパスフィルタ20a2
のローパス処理の替わりにY成分の画像データを、間引
き処理によって、液晶フィルタ14の液晶セルの単位セ
ル、あるいは複数の液晶セルに対応した画像データとし
てもよい。間引き処理によって得られたCCDエリアセ
ンサ16の画素に比べて粗いY成分の画像データから得
られる液晶フィルタ14の粗い光透過率分布を用いて
も、上述したように、液晶フィルタ14は被写体Aの像
の結像位置から外れた位置に配置されるので、CCDエ
リアセンサ16で撮像される被写体Aの像の明部分や暗
部分は、不自然な境界を持つことなく光量調整される。
ローパスフィルタ20a2 で得られた画像データのY成
分の低周波数成分は、処理条件設定部20a3 および第
2LUT20a4 に送られる。
【0032】処理条件設定部20a3 は、MTX演算部
20a1 で得られた画像データのY成分から、図3
(a)や(c)や(e)のヒストグラムを生成し、これ
に基づいて、液晶フィルタ14の光透過率τをどのよう
に調整するか条件を決定する部分である。すなわち、先
読取画像の明暗部分に対応したY成分の画像データか
ら、液晶フィルタ14の光透過率τを変化させる光透過
率の調整領域やその調整値を設定する部分である。
【0033】CCDエリアセンサ16のようなCCD撮
像素子は、受光した光量にほぼ比例した蓄積電荷量を発
生する光量の範囲、すなわちダイナミックレンジに限界
があることは上述したが、ダイナミックレンジに限界の
ない理想的な撮像センサで撮像された場合、被写体Aの
画像のY成分のヒストグラムは、CCDエリアセンサ1
6のダイナミックレンジDRを超える範囲にまで分布す
る。
【0034】例えば、図3(a)には、CCDエリアセ
ンサ16で受光する光量が不足して暗部(シャドー)の
像がつぶれたY成分のヒストグラムが示されている。す
なわち、理想的な撮像センサで撮像された場合、Y成分
のヒストグラムは、暗部の像がつぶれない実線aのよう
な分布を示すが、ダイナミックレンジDRに限界のある
CCDエリアセンサ16で撮影された場合、ダイナミッ
クレンジDRの影響を受けて、破線bのようにダイナミ
ックレンジDRの下限値以下のY成分の画像データは下
限値にクリップされ、画像としてつぶれてしまう。そこ
で、結像した被写体Aの像をCCDエリアセンサ16で
読み取る際、読み取られる画像データがダイナミックレ
ンジDRの下限値や上限値においてクリップされず、C
CDエリアセンサ16のダイナミックレンジDRの範囲
内に収まるように、液晶フィルタ14の光透過率分布を
制御して被写体Aの像の光量を部分的に調整して、被写
体Aの暗部の像のつぶれを防ぐのである。
【0035】光透過率τの値の設定方法は、特に限定さ
れないが、例えば、図3(b)に示すように、ローパス
フィルタ20a2 を介して得られたY成分の画像データ
の値が値Y1 より大きい場合、光透過率τを先読取画像
を読み取る際の光透過率の値(図中では、光透過率50
%)とし、値Y1 以下の場合、Y成分の値が値Y1 より
離れるにしたがって、傾きα1 として光透過率τの値を
線型的に高くする方法が挙げられる。この場合、光透過
率τの調整値である値Y1 や傾きα1 は、光量調整を行
う調整パラメータであって、CCDエリアセンサ16の
ダイナミックレンジDRに応じて予め設定されるもので
あってもよいし、また、モニタ表示部22に表示された
先読取画像の暗部分や明部分を、ポインティングデバイ
ス等の入力手段28によって、その部分やその部分に含
まれる代表位置を指定することによって、値Y1 は設定
されるものであってもよく、また、傾きα1 は入力手段
28によって数値等を入力して設定されるものであって
もよい。
【0036】調整パラメータである値Y1 が予め設定さ
れている場合、この値Y1 より低いY成分の画像データ
を抽出することで、この画像データの画素位置に対応付
けされている液晶フィルタ14の光透過率の調整位置が
わかり、光透過率の調整領域が自動的に設定される。ま
た、モニタ表示部22に表示された先読取画像の明部分
や暗部分を見て、その部分やその部分に含まれる代表位
置を、撮影者が入力手段28によって指定することによ
り、これに対応した液晶フィルタ14の光透過率の調整
領域が設定されてもよい。さらに、この場合、指定され
た部分のY成分の画像データの平均値や指定された代表
位置のY成分の画像データの値から、値Y1 が設定さ
れ、この値Y1 より低いY成分の画像データを抽出する
ことで、液晶フィルタ14の光透過率の調整領域が自動
的に設定されてもよい。このようにして、先読取画像の
明部分や暗部分に対応した液晶フィルタ14の液晶セル
の位置(i,j)の光透過率分布τ(i,j)が設定さ
れる。
【0037】このような光透過率τの設定は、被写体A
の明部分の画像がつぶれ、本来ダイナミックレンジDR
の制限を受けずに実線dのようなY成分のヒストグラム
分布を示すべきものが、ダイナミックレンジDRの制限
を受け、破線eのようにダイナミックレンジDRの上限
値以上のY成分が上限値にクリップされる場合において
も同様に行われる。すなわち、図3(d)のように、先
読取画像を読み取る際の光透過率の値を光透過率τとし
(図中では,光透過率50%とし)、値Y2 以上の場
合、Y成分の値が値Y2 より離れるにしたがって、傾き
α2 として光透過率τの値を線型的に低下する方法が挙
げられる。
【0038】さらに、図3(e)にヒストグラムが示さ
れるように、被写体Aの像の明部分(ハイライト)およ
び暗部分(シャドー)が、ダイナミックレンジDRの範
囲を超え、上限値および下限値にクリップされる場合
(破線f)、すなわち、明部分および暗い部分で画像の
つぶれが生じている場合、図3(f)に示すように、Y
成分の画像データの値がY3 以下の場合、Y成分の値が
値Y3 より離れるにしたがって、勾配α3 として光透過
率τの値を線型的に高くし、Y成分の画像データの値が
4 以上の場合、Y成分の値が値Y4 より離れるにした
がって、勾配α4として光透過率τの値を線型的に低下
させるとよい。すなわち、被写体Aの像の明部分と暗部
分との画像がつぶれないように、中間のY成分の値を持
つ部分、図3(f)中,値Y3 以上値Y4 以下の範囲は
変化させずに被写体Aの画像濃度のダイナミックレンジ
を圧縮させるように液晶フィルタ14の光透過率τの設
定を行う。勿論、値Y3 と値Y4 は同一の値としてもよ
い。
【0039】このような光透過率τの調整値である値Y
2 、値Y3 、値Y4 、傾きα2 、傾きα3 、傾きα
4 は、値Y1 や傾きα1 と同様に、予め設定されている
ものであってもよいし、撮影者がモニタ表示部22に表
示された被写体Aの先読取画像を見ながら値を設定する
ものであってもよい。このように、被写体Aの撮像の
際、光透過率分布τ(i,j)を調整することで、被写
体Aの像の明部の光量を減じ、あるいは被写体Aの像の
暗部の光量を増加させる。
【0040】図3(f)の例では、先読取画像の明部分
(ハイライト)と暗部分(シャドー)に対応して2種類
の光透過率の調整領域を設定しているが、この2種類の
領域各々は必ずしも1つの領域である必要はなく、明部
分や暗部分に対応した複数の領域から構成されてもよ
い。例えば、主要被写体が離れた位置に複数存在してい
る逆光シーンのように、主要被写体それぞれ暗部分に対
応する領域として複数構成されてもよい。さらに、光透
過率の調整領域の種類を必要に応じて3種類や4種類と
してもよい。得られた図3(b)、(d)や(f)のよ
うな関数の情報が、第2LUT部20a4 に送られる。
なお、本実施例では、MTX演算部20a1 で得られた
画像データのY成分に基づいて光量調整のための処理条
件を設定するが、画像データのY成分をローパスフィル
タ20a2 においてローパスフィルタ処理された低周波
数成分に基づいて光量調整のための処理条件を設定する
ものであってもよい。
【0041】第2LUT20a4 は、送られた関数の情
報から、図3(b)、(d)や(f)に対応する関数の
ルックアップテーブルを作成し保有する部分であって、
画像データのY成分の低周波数成分に基づいて、ルック
アップテーブルを参照して液晶フィルタ14の光透過率
τの値を自動的に設定し、光透過率τの調整量を決定す
る。
【0042】第2LUT20a4 で得られた光透過率分
布τ(i,j)のデータは、D/A変換器20a5 、お
よび、CCD制御部20bに送られる。D/A変換器2
0a5 は、光透過率分布τ(i,j)のデータをアナロ
グ制御信号に変換する部分であって、得られた制御信号
を液晶フィルタ14に送る。CCD制御部20bは、光
透過率分布τ(i,j)のデータに基づいて、CCDエ
リアセンサ16に予め設定されている撮像時間、すなわ
ち蓄積時間を調整する部分である。液晶フィルタ14の
光透過率分布τ(i,j)が調整されることで、撮像時
間内に受光する被写体Aの像の光量が変化して、アンダ
ー露光となったり、オーバー露光とならないようにする
ためである。
【0043】モニタ表示部22は、被写体Aの撮像され
た画像や予め読み取られる先読取画像を画像表示し、必
要に応じて表示画像上で、明部分(ハイライト)や暗部
分(シャドー)、またその代表位置が指定されるために
用いられる液晶表示装置である。また、必要に応じて、
キーボードやポインティングデバイス等の入力手段28
によって、光量調整に必要なパラメータ等の入力のため
の画面を表示する部分である。入力手段28は、キーボ
ードやポインティングデバイス等であって、液晶フィル
タ14による光量調整のための光透過率τの調整を行う
か、あるいは指示し、また、値Y1 や傾きα1 等の光量
調整のための各種パラメータを設定するために用いられ
る。
【0044】記憶部24は、被写体Aの撮像された画像
データの他に、撮像の際の液晶フィルタ14の光透過率
分布τ(i,j)やCCDエリアセンサ16の撮像時間
等の光量調整に関する情報を記録保持するメモリであ
る。なお、記憶部24は、例えば、スマートメディアや
メモリスティックなどのメモリカードような取り外し可
能な画像データ記録媒体や、情報記憶メモリなどを含ん
でいても良い。液晶フィルタ14の光透過率分布τ
(i,j)や撮像時間等の光量調整に関する情報を画像
データとともに記録保持することで、撮像後、画像デー
タおよび光透過率分布τ(i,j)や撮像時間等から、
液晶フィルタ14で光透過率を調整しない場合に得られ
たであろう被写体Aの画像を得ることができるからであ
る。特に、液晶フィルタ14のセル密度がCCDエリア
センサ16の画素密度と同じ場合、液晶フィルタ14で
光透過率を調整しない場合の画像を完全に再現すること
ができ、特開平10−13680号公報に記載されるよ
うな画像処理方法によって画像の明暗部分の調整を再度
行うことができるからである。
【0045】RAM26は、CCDエリアセンサ16で
撮像されたR画素、G画素およびB画素の各画像データ
を一時保持するフレームメモリであり、フィルタ調整部
20aやモニタ表示部22や記憶部24に接続されてい
る。
【0046】また、本実施例では省略されているが、撮
像レンズ12のレンズ絞り値を調整部20とともに連動
して制御するオートアイリス機構や、被写体Aの焦点距
離を自動的に設定するオートフォーカス機構を備える。
カメラ10は、基本的に、以上の様に構成される。な
お、本発明の撮影装置においては、銀塩フィルム等の感
光材料を用いて撮影する従来のカメラであってもよいこ
とは上述したが、この場合、先読取画像をCCDエリア
センサ等によって読み取って、液晶フィルタ14の光透
過率τを調整した後、銀塩フィルム等の感光材料を用い
て露光記録するとよい。また、本発明の撮影装置におい
ては、液晶フィルタ14の替わりに、光量調整手段とし
て、光の強度に応じて光透過率を変えるハロゲン化銀結
晶を含むフォトクロミックガラス等を用いてもよい。
【0047】さらに、本発明の撮影装置の光量調整手段
として、撮像レンズを介して入射された被写体の像を担
持する入射光を反射させる反射板であって、反射光の反
射角度を変化させることによって、被写体Aの像の光量
を調整する部分に対応して、CCDエリアセンサ等の撮
像手段が反射光を受光する受光時間を部分的に調整する
反射板を用いてもよい。例えば、図4に示すようなデジ
タルマイクロミラー(DMD)チップ14’を用いたデ
ジタルスチルカメラ10’が例示される。
【0048】図4に示されるデジタルスチルカメラ1
0’の構成は、カメラ10の光量調整手段である液晶フ
ィルタ14の替わりにDMDチップ14’を用いる点が
異なるだけであり、他の部分は同じであるため、図4中
においては同一の符号を用いている。また、各部分の構
成は同じであるため説明は省略する。
【0049】DMDチップ14’は、例えば、約100
万個の集積した微小ミラーを備え、これらの微小ミラー
を、それぞれ、デジタル制御によって水平面に対して±
10度、独立して傾斜することができる。そして、微小
ミラーが傾斜した(ON状態)時、撮像レンズから入射
した入射光を反射してCCDエリアセンサ等の撮像手段
の所望の位置の撮像素子が受光するように配置し、この
微小ミラーのON状態の時間を微小ミラー毎に制御する
ことで、撮像時間内にCCDエリアセンサ16の撮像素
子が受光する光量を制御する。このような微小ミラー
は、本実施例の調整部20と同様の構成によって、微小
ミラー各々のON状態の時間を制御することができる。
【0050】なお、上述した本発明の撮像装置であるデ
ジタルカメラ10および10’においては、1 つの液晶
フィルタ14やDMDチップ14’などの1つの光量調
整手段によって、撮影レンズから入射した光の全体(オ
ーバーオール)光量を調整している。すなわち、上述し
た例では、3カラーチャンネルのCCDエリアセンサ1
6でRGBの3色に分解して画像データを得ているにも
かかわらず、3色の画像データから変換して得られた明
暗画像データに応じて調整された1つの光量調整手段に
よって、CCDエリアセンサ16に入射する光の全体光
量を調整している。
【0051】しかしながら、本発明は、これに限定され
るわけではなく、CCDエリアセンサ16等の撮像素子
のカラーチャンネル毎に撮像素子への各カラーチャンネ
ルへの、撮影レンズからの入射光量を調整(制御)して
も良い。例えば、図5に示すように、RGBの3色の画
像データ毎に独立に、CCDエリアセンサ16等の撮像
素子のRGB各色の受光素子への入射光量を調整しても
良い。こうすることにより、人間の目のように、被写体
および背景画像の色温度に順応させた、より精密な光量
調整が可能である。
【0052】ここで、図5に示すデジタルカメラ11
は、光量調整手段として、3つの液晶フィルタ14R,
14Gおよび14Bを備え、液晶フィルタ14R,14
Gおよび14Bの光透過率やCCDエリアセンサ16の
撮像時間が、調整部21によって3色独立に調整または
制御されている点を除いて、図1に示すカメラ10と同
一であるので、同一の構成要素には同一の番号を付し、
その説明を省略する。なお、これらの液晶フィルタ14
R,14Gおよび14Bの各々は、図1に示す液晶フィ
ルタ14とは、調整する対象が、RGBの各3色毎の光
量か、全体光量かである点を除いて、同様の構成や同様
の機能を有するものを用いても良いので、その詳細な説
明は、省略する。
【0053】調整部21は、フィルタ調整部21aおよ
びCCD制御部21bとを有し、フィルタ調整部21a
は、被写体Aを撮影する前に予め先行して被写体Aの像
を読み取った先読取画像の3色の画像データに基づい
て、3色独立に、すなわち液晶フィルタ14R,14G
および14Bの各々の光透過率τr(i,j),τg
(i,j),τb(i,j)の調整領域や調整量をそれ
ぞれ独立に設定し、CCD制御部21bは、光透過率分
布τr(i,j),τg(i,j),τb(i,j)の
各データに基づいて、CCDエリアセンサ16に予め設
定されているRGB3色の各CCD素子の撮像(蓄積)
時間を調整する。
【0054】このようなフィルタ調整部21aは、図6
に示すように、ローパスフィルタ(LPF)21a2
処理条件設定部21a3 、第2LUT21a4 、D/A
変換器21a5 を備える。なお、図6に示すフィルタ調
整部21aは、図2に示すフィルタ調整部20aとは、
対象がRGBの各色の画像データや各色の光量か、ある
いは、MTX演算部20a1 を有し、明暗画像データ
(輝度成分Y)や全体光量かである点で異なるのみであ
るので、同様の構成や同様の機能を有する構成要素を用
いることができるので、対応する構成要素の詳細な説明
は省略する。また、図5に示すCCD制御部21bと、
図1に示すCCD制御部21bとについても、同様な関
係にあるので、その詳細な説明は省略する。
【0055】CCDエリアセンサ16で読み取られた先
読取画像の画像データ、すなわちRAM26から読み出
されたR画像データ、G画像データおよびB画像データ
は、フィルタ調整部21aに入力され、それぞれローパ
スフィルタ21a2 および処理条件設定部21a3 に送
られる。ローパスフィルタ21a2 は、入力されたRG
B画像データをそれぞれ独立にローパスフィルタ処理
し、低周波数成分を抽出する。ローパスフィルタ21a
2で得られたRGBの各画像データの低周波数成分は、
処理条件設定部21a3 および第2LUT21a4 に送
られる。
【0056】処理条件設定部21a3 は、RGBの各画
像データからそれぞれ独立にヒストグラムを生成し、生
成された各ヒストグラムに基づいて、液晶フィルタ14
R,14Gおよび14Bの各々の光透過率τr,τg,
τbをどのように調整するかの条件を決定する、例え
ば、先読取画像のRGBの各画像データから、液晶フィ
ルタ14の光透過率τr,τg,τbを変化させる光透
過率の調整領域やその調整値の決定するための関数を設
定する。
【0057】第2LUT21a4 は、処理条件設定部2
1a3 から送られた条件や関数等の情報から、対応する
条件や関数のルックアップテーブルを作成して保有し、
RGB画像データの各々のに基づいて、ルックアップテ
ーブルを参照して液晶フィルタ14R,14Gおよび1
4Bの各々の光透過率τr,τg,τbの値を自動的に
設定し、光透過率τr,τg,τbの調整量を決定す
る。第2LUT21a4 で得られた各光透過率分布τ
(i,j)のデータは、D/A変換器21a5 、およ
び、CCD制御部21bに送られる。D/A変換器21
5 は、光透過率分布τr(i,j),τg(i,
j),τb(i,j)のデータをアナログ制御信号に変
換して、それぞれ液晶フィルタ14R,14Gおよび1
4Bに送る。
【0058】なお、上記実施例では、CCDセンサのカ
ラーチャンネルは、RGBの3チャンネル(3色)であ
るが、本発明は、これに限定されず、この他、4チャン
ネル以上何チャンネルであっても良く、マルチバンドカ
メラにも適用可能である。また、本実施例の色毎の光量
調整は、図4に示すカメラ(撮影装置)にも適用可能な
ことはいうまでもない。こうして、この実施例によれ
ば、液晶フィルタ14R,14Gおよび14Bの光透過
率τr,τg,τbを各色毎に適切に調整するので、逆
光シーンやストロボシーン等のように、主要被写体と背
景との光量比が大きく、濃度フェリアの生じ易いシーン
はもちろん、カラーフェリアの生じ易い像であっても色
温度を部分的に調整し、被写体の色温度に順応させて適
正に撮影することができる。
【0059】また、上述した種々の実施例においては、
液晶フィルタ14、または14R,14Gおよび14B
の光透過率を調整するための被写体Aの読取(先画像読
取)と、撮影画像データを得るための被写体Aの読取
(本画像読取)とを同じCCDエリアセンサ16で行っ
ているが、本発明はこれに限定されず、先画像読取と本
画像読取とを異なるCCDエリアセンサ等の光電読取手
段で行っても良い。図7に、2つのCCDエリアセンサ
を用いるデジタルカメラの一例を示す。図7に示すデジ
タルカメラ10" は、撮影画像データを得る被写体Aの
読取(本画像読取)のためのCCDエリアセンサ16の
ほかに、シーン判別のためのもう一つのエリアセンサ3
0と、撮影レンズ12を通過してCCDエリアセンサ1
6に入射してくる被写体の像を担持する撮影光を分岐さ
せるハーフミラー32とを有している点を除いて、図1
に示すカメラ10と同一であるので、同一の構成要素に
は同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0060】図7に示すカメラ10”では、ハーフミラ
ー32を通過した撮影光をCCDエリアセンサ16で撮
影画像として読み取る撮影前に、ハーフミラー32によ
って分岐された撮影光をフィルタ調整専用のCCDエリ
アセンサ30によって先読取画像として読み取り、RG
B画像信号を取得して、信号処理部18で信号処理され
た後、RAM26に一旦保持され、調整部20によって
液晶フィルタ14の光透過率τを設定するとともに、C
CDエリアセンサ16の撮像時間を設定する。この後、
CCDエリアセンサ16によって被写体の像を撮影画像
として読み取る。この時、フィルタ調整専用のCCDエ
リアセンサ30は、液晶フィルタ14の調整可能な画素
密度と同程度の画素密度であれば良いので、被写体の像
の読み取りや読取画像信号の処理や液晶フィルタ14の
光透過率の設定等のフィルタ調整演算を高速に行うこと
ができる。このため、本実施例のカメラ10”は、動画
や連写モードに容易に適用することができる。もちろ
ん、本実施例は、図5に示すカメラ11にも適用でき
る。
【0061】なお、本実施例においては、CCDエリア
センサ16と30とは、撮影レンズ12からの光路長が
等しくなるように、ハーフミラー32に対して光学的に
共役な位置に配置される。なお、撮影光の光路を分岐す
る手段としては、ハーフミラーに限定されず、ダイクロ
イックミラーやプリズムなどの公知の光路分岐手段が利
用可能である。また、信号処理部18において、CCD
エリアセンサ30から出力される先読取画像のRGB画
像信号は、優先的または専用に信号処理されるのが好ま
しく、さらに、この信号処理済の画像データは、RAM
26に一旦保存されずに、直接調整部20に入力される
ようにしても良い。さらにまた、撮影前に、CCDエリ
アセンサ16および30からのRGB画像信号を信号処
理部18で平行処理して、一方(CCDエリアセンサ3
0の先読取画像データ)をフィルタ調整用に調整部20
に、他方(CCDエリアセンサ16の読取画像データ)
を表示用にモニタ表示部22に入力するようにしても良
い。
【0062】ところで、上述した実施例のカメラ10,
10’、10" 、11等の本発明の撮影装置は、動画撮
影において適用することもできる。図8に、動画モード
での光量調整信号、すなわち、フィルタ調整信号を生成
するフィルタ調整部40の制御ブロック図の1例を示
す。動画モードの場合、撮影装置は、CCDエリアセン
サ等の光電変換デバイスによって、時間的に連続した4
コマの画像の画像データを取得できる必要がある。
【0063】図8に示すように、時間的に連続した4フ
レームの画像42a,42b,42c,42dの画像デ
ータ(ここでは、例えば図2に示すフィルタ調整部20
aのMTX演算部20a1 等によってY成分)が取得さ
れているものとする。この4フレームの画像データ(少
なくとも2フレーム)42から、予測部44で被写体の
動きを抽出して予測し、撮影対象となるフレームの画像
を予測する。次に、予測フレームまたは4フレームの1
つの画像データから動き大カットフィルタ46によっ
て、動きの大きい部分をカットした背景画像のみの画像
46aの画像データを得ることができる(例えば、図2
に示すフィルタ調整部20aのLPF20a2 )。次
に、こうして得られた画像データから、高周波信号カッ
トフィルタ48によって、ノイズなどの高周波成分を除
去した後、光量調整信号生成部50によって、光量調整
信号、すなわち、液晶フィルタ14の光透過率の調整領
域および調整量を生成する。
【0064】なお、上述した例は、撮影装置の動きが少
なく、被写体の動きが大きい場合、すなわち、背景画像
の動きが少ない場合を代表例として説明したが、本発明
は、これに限定されず、時間的に前に撮影された複数の
画像情報を用いて、次に撮影するフレームを予測してい
るので、逆に、撮影装置が被写体の動きに合わせて動い
ている場合、すなわち、被写体の動きが少なく、背景画
像の動きが大きい場合にも、あるいはその中間の場合に
も適用可能であることはもちろんである。こうして、こ
の実施例によれば、動画や、連写画像等の連続撮影時
に、被写体の動きを予測し、次に撮影するフレームを予
測して、液晶フィルタ14の光透過率τを調整するの
で、逆光シーンやストロボシーン等のように、主要被写
体と背景との光量比が大きく、濃度フェリアの生じ易い
シーンの動画であっても適正に撮影することができる。
また、図5に示すカメラ11において、動画モードを適
用した場合には、濃度フェリアの生じ易いシーンの動
画、あるいはさらにカラーフェリアの生じ易いシーンの
動画であっても適正に撮影することができる。
【0065】次に、本発明の撮影装置の作用について、
図1に示すカメラ10に基づいて説明する。まず、撮像
する被写体Aの像の光量調整のために、被写体Aの先読
取画像を撮像する。液晶フィルタ14の光透過率τは、
予め設定された光透過率に一律設定され、例えば光透過
率τを50%とする。また、CCDエリアセンサ16の
撮像時間は、予め設定された撮像時間に設定される。
【0066】このような撮像条件で、CCDエリアセン
サ16によって撮像された被写体Aの出力信号である画
像信号は、信号処理部18に送られ、増幅器18aで増
幅され、A/D変換器18bでデジタル信号とされ、そ
の後第1LUT18cでLog変換され、データ処理部
18dで、暗時補正やスミア補正や傷欠陥補正やシェー
ディング補正等の公知のデータ処理が施され、先読取画
像の画像データが生成される。得られた画像データは、
一旦RAM26に記憶される。
【0067】記憶された画像データに基づいて、被写体
Aの先読取画像がモニタ表示部22に画像表示される。
撮影者は、画像表示された先読取画像を見て、明部分
(ハイライト)や暗部分(シャドー)の画像がつぶれ、
光量調整が必要であるか判断する。光量調整が必要であ
ると判断された場合、入力手段28によって光量調整の
指示が入力される。光量調整の指示を受けると、光量調
整のための各種パラメータ、例えば上述した値Y1 や傾
きα1 等は、予め設定された値が用いられ、液晶フィル
タ14の光透過率分布τ(i,j)が調整される。ま
た、フィルタ調整部20aは、値Y1や傾きα1 等の光
量調整のための各種パラメータの入力を撮影者が入力す
るように求め、入力手段28によって入力された光量調
整のための各種パラメータによって、後述するように、
液晶フィルタ14の光透過率分布τ(i,j)が調整さ
れる。
【0068】液晶フィルタ14の光透過率分布τ(i,
j)の調整は、まず、RAM26から記憶された被写体
Aの先読取画像の画像データが呼び出され、調整部20
のフィルタ調整部20aに送られる。フィルタ調整部2
0aでは、まず、MTX演算部20a1 において、明暗
画像データである、YIQ変換によって得られる先読取
画像の画像データのY成分を上記式(1)に従って得
る。
【0069】得られた先読取画像の画像データのY成分
は、ローパスフィルタ20a2 および処理条件設定部2
0a3 に送られる。その後、処理条件設定部20a3
おいて、光量調整のための処理条件が設定され、一方、
ローパスフィルタ20a2 において得られた先読取画像
の画像データのY成分について、ローパスフィルタ処理
が施され、低周波数成分が抽出される。ローパスフィル
タ20a2 において、先読取画像の画像データのY成分
の低周波数成分が抽出されるので、画像とした場合、被
写体Aの像の明部分(ハイライト)と暗部分(シャド
ー)の領域のぼけ画像が得られる。このぼけ画像の情報
を用い、第2LUT部20a4 において光量調整を行う
ために、液晶フィルタ14の光透過率分布τ(i,j)
が設定される。
【0070】すなわち、処理条件設定部20a3 におい
て、送られた先読取画像のY成分の低周波数成分の画像
データから、図3(a)、(c)や(e)に示されるよ
うなヒストグラムが作成され、値Y1 や傾きα1 等の光
量調整のための各種パラメータには予め設定された値が
用いられて光量調整領域、例えば明部分あるいは暗部分
また、明部分と暗部分等の光量調整する部分が自動的に
設定され、あるいは入力手段28によって撮影者から入
力された値が用いられて光量調整領域が設定され、図3
(b)、(d)や(f)のようなY成分の値に対する光
透過率τの関数が設定される。その後、光透過率τの関
数の情報が第2LUT20a4 に送られる。
【0071】また、モニタ表示部22に表示された先読
取画像の暗部分や明部分を、ポインティングデバイス等
の入力手段28によって、その部分やその部分に含まれ
る代表位置を指定し、この指定によって光量調整する部
分を設定するものであってもよい。このような入力手段
28による指定の場合、図3(b)に示す値Y1 等が入
力手段28により指定された位置のY成分の値に応じて
自動的に設定され、それに基づいて、値Y1 以下のY成
分を持つ画像領域が、液晶フィルタ14の光透過率の調
整によって光量を調整する部分として自動的に設定され
る。傾きα1 等は、予め設定されたものを用いてもよい
し、入力手段28より入力されるものであってもよい。
【0072】第2LUT20a4 では、送られた関数の
情報から、図3(b)、(d)や(f)のような関数を
表したルックアップテーブルが作成され、ローパスフィ
ルタ20a2 から送られた先読取画像の画像データのY
成分の低周波数成分に基づいて、ルックアップテーブル
を参照して液晶フィルタ14の光透過率τの値を自動的
に設定する。
【0073】第2LUT20a4 で得られた光透過率分
布τ(i,j)のデータは、D/A変換器20a5 およ
びCCD制御部20bに送られる。D/A変換器20a
5 では、光透過率分布τ(i,j)のデータがアナログ
制御信号に変換され、得られた制御信号は液晶フィルタ
14に送られる。また、CCD制御部20bでは、送ら
れた光透過率分布τ(i,j)のデータに基づいて、C
CDエリアセンサ16に予め設定されている撮像時間が
調整される。液晶フィルタ14の一律の光透過率、例え
ば光透過率50%から光透過率分布τ(i,j)が設定
されることで、撮像時間中に受光する被写体Aの像の光
量が変化して、アンダー露光となったり、オーバー露光
とならないようにするためである。
【0074】また、先読取画像に基づいて光量調整して
撮像される被写体Aの画像を、先読取画像に基づいてシ
ミュレートした予測画像をモニタ表示部22に表示させ
てもよい。
【0075】このようにして、液晶フィルタ14の液晶
セルの光透過率τおよびCCDエリアセンサ16の撮像
時間が調整され、被写体Aの像が撮像される。撮像され
て得られた画像信号は、信号処理部18に送られ、増幅
器18aで増幅され、A/D変換器18bでデジタル信
号とされ、その後、第1LUT18cでLog変換さ
れ、データ処理部18dで、暗時補正やスミア補正や傷
欠陥補正やシェーディング補正等の公知のデータ処理が
施され、画像データとされる。得られた画像データは、
RAM26に記憶されるとともに、モニタ表示部28に
表示される。また、RAM26に記憶された画像データ
は呼び出され、液晶フィルタ14の液晶セルの位置
(i,j)に対応した光透過率分布τ(i,j)および
CCDエリアセンサ16の撮像時間等の情報とともに、
記憶部24に記録保持される。
【0076】得られた被写体Aの像の担持する入射光
は、液晶フィルタ14によって光量調整を受け、CCD
エリアセンサ16に結像するので、光量比の大きなシー
ンの像を光電的に適正に読み取り、記録することができ
る。また、特開平7−298276号公報で開示される
ような、分割した入射光各々に対応する複数の撮像素子
や入射光を分割する手段や各々の撮像素子で読み取られ
た画像を合成する手段等を備えた多板式撮像装置に比べ
て、構成も簡素化され、コストも押さえられ、画像デー
タの処理に要する時間も短い。さらに、光透過率分布τ
(i,j)や撮像時間等の光量調整に関する情報が画像
データとともに記録されるので、撮像後、画像データお
よび光透過率分布τ(i,j)や撮像時間等から、液晶
フィルタ14で光透過率を調整しない場合に得られたで
あろう被写体Aの画像を計算によって得ることができ、
特開平10−13680号公報に記載されるような画像
処理方法によって画像の明暗部分の調整を再度行うこと
ができる。
【0077】以上、本発明の撮影装置について詳細に説
明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明
の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変
更を行ってもよいのはもちろんである。
【0078】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、光学系レンズと撮影手段との光路中に、被写体
の像の光量を部分的に調整する光量調整手段を備えるの
で、主要被写体と背景との光量比の大きな逆光シーンや
ストロボシーン等のように、光量比の大きなシーンの像
を適正に読み取り記録することができる。特に、ダイナ
ミックレンジが制限されるCCD撮像素子等において、
光量比の大きなシーンの像を適正に光電的に読み取り記
録することができる。また、本発明において撮影用光電
変換手段のような撮像手段と異なるフィルタ調整専用の
光電変換手段を備えるものでは、被写体の像の読み取り
や読取画像信号の処理や光量調整手段の光量調整量の演
算や設定等を高速に行うことができ、動画や連写モード
に容易に適用することができる。
【0079】また、本発明において動画や、連写画像等
の連続撮影時に、被写体やフレームの動きを予測し、次
に撮影するフレームを予測して、光量調整手段の光量を
調整するので、主要被写体と背景との光量比が大きく、
濃度フェリアの生じ易いシーンの動画であっても適正に
撮影することができる。さらに、本発明において各色毎
に光量調整手段の光量を調整するものでは、主要被写体
と背景との光量比が大きく、濃度フェリアの生じ易いシ
ーンはもちろん、カラーフェリアの生じ易い像であって
も、さらに動画であっても、色温度を部分的に調整し、
被写体の色温度に順応させて適正に撮影することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の撮影装置の一実施例であるデジタル
スチルカメラの概略の構成を示す構成図である。
【図2】 図1に示すデジタルスチルカメラのフィルタ
調整部の概略の構成を示す構成図である。
【図3】 (a)〜(f)は、本発明の撮影装置で行わ
れる光量調整の一例を説明する説明図である。
【図4】 本発明の撮影装置の他の実施例であるデジタ
ルスチルカメラの概略の構成を示す構成図である。
【図5】 本発明の撮影装置の他の実施例であるデジタ
ルスチルカメラの概略の構成を示す構成図である。
【図6】 図5に示すデジタルスチルカメラのフィルタ
調整部の概略の構成を示す構成図である。
【図7】 本発明の撮影装置の他の実施例であるデジタ
ルスチルカメラの概略の構成を示す構成図である。
【図8】 本発明の撮影装置のフィルタ調整部で行われ
る動画モードの光量調整の一例を説明する制御ブロック
図である。
【符号の説明】
10,10’,10”,11 デジタルスチルカメラ 12 撮像レンズ 14,14R,14G,14B 液晶フィルタ 14’ DMDチップ 16,30 CCDエリアセンサ 18 信号処理部 20,21 調整部 22 モニタ表示部 24 記憶部 26 RAM 28 入力手段 32 ハーフミラー 40 フィルタ調整部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学系レンズと、この光学系レンズを介し
    て結像した被写体の像を撮影する撮影手段とを備える撮
    影装置であって、 前記被写体の像を担持する光の光路中の、前記光学系レ
    ンズと前記撮影手段との間に、前記被写体の像の光量を
    部分的に調整する光量調整手段を備えることを特徴とす
    る撮影装置。
  2. 【請求項2】前記光量調整手段は、前記撮影手段による
    撮影の際、前記被写体の像の明部に対応する領域の光量
    を相対的に減じる手段である請求項1に記載の撮影装
    置。
  3. 【請求項3】前記光量調整手段は、前記撮影手段による
    撮影の際、前記被写体の像の暗部に対応する領域の光量
    を相対的に増加させる手段である請求項1または2に記
    載の撮影装置。
  4. 【請求項4】前記光量調整手段は、前記撮影手段による
    撮影の際、前記被写体の像の光量を前記撮影手段のカラ
    ーチャンネル毎に調整する手段である請求項1〜3のい
    ずれかに記載の撮影装置。
  5. 【請求項5】前記撮影手段は、前記被写体の像を光電的
    に読み取る撮像手段、もしくは前記被写体の像を感光材
    料に記録する手段である請求項1〜4のいずれかに記載
    の撮影装置。
  6. 【請求項6】前記光量調整手段は、前記被写体の像を担
    持する光を透過するフィルタであって、前記被写体の像
    の光量を調整する部分に対応する領域の光透過率が変化
    する光透過率可変フィルタである請求項1〜5のいずれ
    かに記載の撮影装置。
  7. 【請求項7】前記光量調整手段は、前記被写体の像を担
    持する光の反射角度を変化させることによって、前記撮
    影手段が反射光を受光する受光時間を、前記被写体の像
    の光量を調整する部分に対応して部分的に変える反射板
    である請求項1〜5のいずれかに記載の撮影装置。
  8. 【請求項8】前記光量調整手段は、前記被写体の像が前
    記光学系レンズによって結像する結像位置から外れた位
    置に配置される請求項1〜7のいずれかに記載の撮影装
    置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の撮影装置
    であって、 前記撮影手段が、前記被写体の像を光電的に読み取る撮
    像手段である時、 さらに、前記被写体の像を所定の撮影条件で前記撮像手
    段を用いて予め読み取った先読取画像の画像データに基
    づいて、前記被写体の像の光量調整部分に対応する前記
    光量調整手段の調整領域を設定する条件設定手段を備え
    ることを特徴とする撮影装置。
  10. 【請求項10】前記条件設定手段は、前記撮像手段によ
    って読み取られた前記先読取画像、の前記撮像手段のカ
    ラーチャンネル毎の画像データに基づいて、前記カラー
    チャンネル毎に、前記被写体の像の光量調整部分に対応
    する前記光量調整手段の調整領域を設定する請求項9に
    記載の撮影装置。
  11. 【請求項11】請求項1〜8のいずれかに記載の撮影装
    置であって、 前記撮影手段が、前記被写体の像を光電的に読み取る第
    1の光電変換手段である時、 さらに、この第1の光電変換手段とは異なる第2の光電
    変換手段、および、 この第2の光電変換手段で前記被写体の像を読み取って
    得られた画像の画像データに基づいて、前記被写体の像
    の光量調整部分に対応する前記光量調整手段の調整領域
    を設定する条件設定手段を備えることを特徴とする撮影
    装置。
  12. 【請求項12】前記条件設定手段は、前記第2の光電変
    換手段によって読み取られた前記画像の、前記第2の光
    電変換手段のカラーチャンネル毎の画像データに基づい
    て、前記カラーチャンネル毎に、前記被写体の像の光量
    調整部分に対応する前記光量調整手段の調整領域を設定
    する請求項11に記載の撮影装置。
  13. 【請求項13】請求項1〜8のいずれかに記載の撮影装
    置であって、 前記撮影手段は、前記被写体の像を連続的に複数の画像
    として光電的に撮像可能な撮像手段である時、 さらに、時間的に前に撮像された画像の画像データに基
    づいて、前記被写体の像の光量調整部分に対応する前記
    光量調整手段の調整領域を設定する条件設定手段を備え
    ることを特徴とする撮影装置。
  14. 【請求項14】前記条件設定手段は、連続的に撮像され
    た前記複数の画像から、この画像の動きの大きさを求め
    て、この動きの大きさに応じて前記光量調整手段の調整
    領域を設定する請求項13に記載の撮影装置。
  15. 【請求項15】請求項13または14に記載の撮影装置
    であって、 前記撮像手段が、前記被写体の像を光電的に読み取る第
    1の光電変換手段である時、 さらに、この第1の光電変換手段とは異なる第2の光電
    変換手段を有し、 前記時間的に前に撮像された画像の画像データは、前記
    第2の光電変換手段によって前記被写体の像を読み取っ
    て得られた画像の画像データであることを特徴とする撮
    影装置。
  16. 【請求項16】前記条件設定手段は、前記画像データを
    明暗画像データに変換する信号変換手段を備え、この信
    号変換された前記明暗画像データに基づいて、前記調整
    領域を設定する請求項9〜15のいずれかに記載の撮影
    装置。
  17. 【請求項17】前記条件設定手段は、前記信号変換手段
    によって変換された前記明暗画像データの低周波数成分
    を抽出する低周波数成分抽出手段を備え、抽出された低
    周波数成分に基づいて、前記調整領域を設定する請求項
    16に記載の撮影装置。
  18. 【請求項18】前記条件設定手段は、前記先読取画像、
    または前記第2の光電変換手段による読取画像、もしく
    は前記時間的に前に撮像された画像の上の光量を調整す
    る部分の位置を指定する情報に基づいて、前記光量調整
    手段の前記調整領域を設定する請求項9〜16のいずれ
    かに記載の撮影装置。
  19. 【請求項19】前記撮影手段が、前記被写体の像を光電
    的に読み取る撮像手段である時、 前記光量調整手段によって調整されて読み取られた画像
    データとともに、前記光量調整手段の光量調整に関する
    情報が記録保持される請求項1〜18のいずれかに記載
    の撮影装置。
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