JP2004236006A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレによる撮影の失敗を減少させるとともに、シャッタチャンスを逃さずに撮影することができるデジタルカメラを提供する。
【解決手段】デジタルカメラ2は、第1の画像を撮影した後、撮影間隔をおいて第2の画像を撮影する2段階撮影機能を有する。画像抽出・合成手段41は、バッファメモリ33から第1の画像および第2の画像を表す画像データを読み出し、2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から動きのある領域を抽出する。周波数算出・判定手段47は、抽出された動きのある領域の周波数成分を算出し、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する。ブレが少ないと判定された画像は、メモリカード18に記録される。
【選択図】 図3
【解決手段】デジタルカメラ2は、第1の画像を撮影した後、撮影間隔をおいて第2の画像を撮影する2段階撮影機能を有する。画像抽出・合成手段41は、バッファメモリ33から第1の画像および第2の画像を表す画像データを読み出し、2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から動きのある領域を抽出する。周波数算出・判定手段47は、抽出された動きのある領域の周波数成分を算出し、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する。ブレが少ないと判定された画像は、メモリカード18に記録される。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の画像を撮影した後、撮影間隔をおいて第2の画像を撮影する2段階撮影機能を有するデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在市販されているデジタルカメラは、ボタンなどで簡単にシャッタ速度を設定することができる。このため、デジタルカメラで動きのある被写体、例えば子供や小動物、風に揺れる花などを撮影する際に、低速のシャッタ速度が設定された状態で撮影を行い、撮影した画像にブレが生じてしまうことがあった。
【0003】
上記のような問題を解決するために、シャッタレリーズにより入力される現在画像信号と、1画面単位以前の以前画像信号との間で被写体の動きの変化量を検出し、この検出結果に基づいてシャッタ速度を適切な値に制御するデジタルカメラが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−88763号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されるデジタルカメラで、例えば風に揺れる花を撮影する場合、風の吹くタイミング、向きや強さを予測することが困難であるため、何度か撮影を行った後、撮影した画像にブレが生じているか否かを再生して確認し、ブレの少ない画像を選択して記録する必要があった。このため、記憶媒体の容量が無駄に消費され、後に不要な画像を消去する手間が掛かっていた。また、例えば花の蜜を求めて飛んできた蜜蜂を撮影する場合、蜜蜂の動きが落ち着くのを待っている間に逃げられてしまい、折角のシャッタチャンスを逸することがあった。
【0006】
本発明は、動きのある被写体を撮影する際のブレによる撮影の失敗を減少させるとともに、シャッタチャンスを逃さずに撮影することができるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、第1の画像を撮影した後、撮影間隔をおいて第2の画像を撮影する2段階撮影機能を有するデジタルカメラにおいて、前記第1の画像および第2の画像を表す画像データを蓄積するデータ蓄積手段と、2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から前記動きのある領域を抽出する画像抽出手段と、前記動きのある領域の周波数成分を算出する周波数算出手段と、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する判定手段と、ブレが少ないと判定された画像を記憶する記憶手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
なお、前記画像抽出手段は、自己相関を用いて動きのある領域を抽出する。また、前記周波数算出手段は、離散的コサイン変換を用いて周波数成分を算出する。さらに、前記判定手段は、高速フーリエ変換を用いてブレが少ない画像を判定する。
【0009】
また、前記撮影間隔を設定する撮影間隔設定手段を設け、前記撮影間隔が特定の時間であった場合、前記判定手段によりブレが少ないと判定された画像の動きのある領域を削除し、この削除した領域に対応した他方の画像の動きのない領域を、削除した領域に合成する画像合成手段を設けることが好ましい。この画像合成手段は、削除した領域に対応した他方の画像の動きのない領域を合成した後、削除した領域の中から残す部分を選択して再び元の位置に合成し、この合成部分の輪郭部にローパスフィルタ処理を施す。
【0010】
前記ローパスフィルタ処理後、第1の画像および第2の画像の動きのない領域の周波数成分を前記周波数算出手段により算出し、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを前記判定手段により判定した後、前記画像合成手段は、ブレが少ないと判定された画像の動きのない領域を前記ローパスフィルタ処理後の画像に合成する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1および図2において、デジタルカメラ2の正面には、矢印方向にスライド操作自在なレンズバリア10が設けられている。このレンズバリア10を図1に示す開放位置にスライドさせることにより、撮像レンズ11、ストロボ発光部12が露呈して撮影可能な状態となる。
【0012】
撮像レンズ11の背後には、CCD30(図3参照)が配置されている。CCD30からの撮像信号は、A/D変換器31(図3参照)により、デジタルの画像データに変換される。この画像データは、デジタルカメラ2の背面に設けられた液晶表示装置(LCD)13で、いわゆるスルー画像として表示される。また、デジタルカメラ2には光学ファインダを構成するファインダ対物窓14およびファインダ接眼窓15が設けられており、これらを通して被写体画像のフレーミングが行われる。
【0013】
デジタルカメラ2の上面には、レリーズボタン16が設けられている。このレリーズボタン16は、2段階押しのスイッチとなっており、LCD13または光学ファインダによるフレーミングの後にレリーズボタン16を軽く押圧すると、露光調整、撮像レンズ11の焦点調整などの各種撮影準備処理が施される。撮影準備処理が施された撮像信号は、レリーズボタン16を離すまでデータロックされる。そして、この状態でレリーズボタン16をもう1度強く押圧すると、撮影準備処理が施された1画面分の撮像信号が画像データに変換された後、メモリカードスロット17に着脱自在に装填されるメモリカード18やバッファメモリ33(図3参照)などの記憶媒体に保存される。
【0014】
デジタルカメラ2の背面には、LCD13の他に、電源のオン/オフ切替えを行う電源ボタン19、撮像レンズ11のズームレンズをワイド側、テレ側に変倍するズーム操作ボタン20、各種モードを選択するモード切替えスイッチ21、およびLCD13に表示されるメニュー画面内でカーソルを移動させるカーソル操作板22からなる操作部23(1点鎖線で囲む部分)が設けられている。
【0015】
デジタルカメラ2では、撮影を行う撮影モード、撮影した画像をLCD13に表示する再生モード、および各種設定を行うセットアップモードなどが選択可能となっており、モード切替えスイッチ21をスライド操作させることで、これらのモードの切替えが行われる。
【0016】
デジタルカメラ2は、レリーズボタン16の2回目の押圧操作で第1の画像を撮影した後、レリーズボタン16を一度戻して再度押圧操作することにより第2の画像を撮影する2段階撮影機能を備えている。なお、2段階撮影の方法としては、撮影間隔を操作部23などで予め設定し、設定した時間経過後、自動的に第2の画像を撮影するようにしてもよい。
【0017】
デジタルカメラ2の電気的構成を示す図3において、撮像レンズ11の背後には、撮像レンズ11を透過した被写体光が入射されるCCD30が配置されている。CCD30から出力された撮像信号は、図示しない相関二重サンプリング回路に入力され、CCD30の各セルの蓄積電荷量に正確に対応したR、G、Bの画像データとして出力される。相関二重サンプリング回路から出力された画像データは、増幅器(図示せず)で増幅され、A/D変換器31でデジタルデータに変換される。
【0018】
A/D変換器31から出力された画像データは、画像信号処理回路32に送信される。画像信号処理回路32は、階調変換、ホワイトバランス補正、γ補正処理などの各種画像処理を画像データに施す。画像処理後の画像データは、バッファメモリ33に保存される。このバッファメモリ33には、図示しない2つのフレームメモリが設けられており、2段階撮影機能を用いた場合には、第1の画像および第2の画像がこのフレームメモリに蓄積される。
【0019】
CPU34は、システムバス35を介して各部に接続し、デジタルカメラ2全体の動作を統括制御する。システムバス35には、圧縮伸長処理回路36、RAM37、外部I/F38、LCDドライバ39、YC処理回路40、および画像抽出・合成手段41が接続されている。
【0020】
バッファメモリ33に保存された画像データは、YC処理回路40により輝度信号Yと色差信号Cr、Cbとに変換される。圧縮伸長処理回路36は、この変換された画像データに対して所定のファイル形式(例えばJPEG形式)で画像圧縮を施す。圧縮伸長処理回路36により圧縮された画像データは、カードI/F42を介してメモリカード18に保存される。または、外部I/F38を介してパーソナルコンピュータなどの外部機器に送信される。あるいは、LCDドライバ39によりコンポジット信号に変換され、LCD13に表示される。
【0021】
CPU34には、前述のレリーズボタン16、操作部23の他に、EEPROM43、測光・測距回路44が接続されている。EEPROM43には、各種制御用のプログラムや設定情報などが記録されている。CPU34は、これらの情報をEEPROM43から読み出して各種処理を実行する。
【0022】
測光・測距回路44は、被写体の輝度および撮像レンズ11との距離を検出し、CPU34に検出結果を送信する。CPU34は、この検出結果に基づいて、適正な焦点距離および露光量となるように撮像レンズ11の各種パラメータを調整する。測光・測距回路44は、CPU34からフィードバックされる調整信号を元に、撮像レンズ11、およびストロボ装置45を制御するストロボ制御回路46を駆動させる。
【0023】
画像抽出・合成手段41は、2段階撮影機能を用いた場合に作動する。図4に示すように、この画像抽出・合成手段41は、バッファメモリ33から第1の画像および第2の画像を表す画像データを読み出し、2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から動きのある領域を自己相関を用いて抽出する。
【0024】
画像抽出・合成手段41には、周波数算出・判定手段47が接続されている。周波数算出・判定手段47は、画像抽出・合成手段41で抽出された動きのある領域の周波数成分を、JPEG圧縮用の離散的コサイン変換を用いて算出し、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを、高速フーリエ変換を用いて判定する。CPU34は、ブレが少ないと判定された画像をメモリカード18に記録する。
【0025】
ここで、第1の画像と第2の画像との撮影間隔がある特定の時間(1/10〜1/5秒)であった場合、換言すれば、第1の画像と第2の画像とで動きのある領域が重ならない場合、画像抽出・合成手段41は、ブレが少ないと判定された画像の動きのある領域を削除して、この削除した領域に対応した他方の画像の動きのない領域を削除した領域に合成する。次に、削除した領域の中から残す部分を選択して再び元の位置に合成する。そして、合成の継ぎ目を目立たなくするために、この合成部分の輪郭部にローパスフィルタ処理を施す。
【0026】
ローパスフィルタ処理後、周波数算出・判定手段47により第1の画像および第2の画像の動きのない領域の周波数成分を算出し、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する。画像抽出・合成手段41は、判定された画像の動きのない領域をローパスフィルタ処理後の画像に合成する。これにより、ブレのない高画質な画像を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明のデジタルカメラによれば、第1の画像および第2の画像を表す画像データを蓄積するデータ蓄積手段と、2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から動きのある領域を抽出する画像抽出手段と、動きのある領域の周波数成分を算出する周波数算出手段と、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する判定手段と、ブレが少ないと判定された画像を記憶する記憶手段とを備えたので、動きのある被写体を撮影する際のブレによる撮影の失敗を減少させることができる。したがって、失敗を恐れずに撮影することができるので、シャッタチャンスを逃がすことがなくなる。また、一回の撮影でブレのない高画質な画像が得られるので、記憶媒体の容量が無駄に消費されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したデジタルカメラの正面概観斜視図である。
【図2】デジタルカメラの背面概観斜視図である。
【図3】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】2段階撮影機能を用いた場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 デジタルカメラ
11 撮像レンズ
13 液晶表示装置(LCD)
16 レリーズボタン
18 メモリカード
23 操作部
30 CCD
33 バッファメモリ
34 CPU
41 画像抽出・合成手段
47 周波数算出・判定手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の画像を撮影した後、撮影間隔をおいて第2の画像を撮影する2段階撮影機能を有するデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在市販されているデジタルカメラは、ボタンなどで簡単にシャッタ速度を設定することができる。このため、デジタルカメラで動きのある被写体、例えば子供や小動物、風に揺れる花などを撮影する際に、低速のシャッタ速度が設定された状態で撮影を行い、撮影した画像にブレが生じてしまうことがあった。
【0003】
上記のような問題を解決するために、シャッタレリーズにより入力される現在画像信号と、1画面単位以前の以前画像信号との間で被写体の動きの変化量を検出し、この検出結果に基づいてシャッタ速度を適切な値に制御するデジタルカメラが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−88763号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されるデジタルカメラで、例えば風に揺れる花を撮影する場合、風の吹くタイミング、向きや強さを予測することが困難であるため、何度か撮影を行った後、撮影した画像にブレが生じているか否かを再生して確認し、ブレの少ない画像を選択して記録する必要があった。このため、記憶媒体の容量が無駄に消費され、後に不要な画像を消去する手間が掛かっていた。また、例えば花の蜜を求めて飛んできた蜜蜂を撮影する場合、蜜蜂の動きが落ち着くのを待っている間に逃げられてしまい、折角のシャッタチャンスを逸することがあった。
【0006】
本発明は、動きのある被写体を撮影する際のブレによる撮影の失敗を減少させるとともに、シャッタチャンスを逃さずに撮影することができるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、第1の画像を撮影した後、撮影間隔をおいて第2の画像を撮影する2段階撮影機能を有するデジタルカメラにおいて、前記第1の画像および第2の画像を表す画像データを蓄積するデータ蓄積手段と、2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から前記動きのある領域を抽出する画像抽出手段と、前記動きのある領域の周波数成分を算出する周波数算出手段と、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する判定手段と、ブレが少ないと判定された画像を記憶する記憶手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
なお、前記画像抽出手段は、自己相関を用いて動きのある領域を抽出する。また、前記周波数算出手段は、離散的コサイン変換を用いて周波数成分を算出する。さらに、前記判定手段は、高速フーリエ変換を用いてブレが少ない画像を判定する。
【0009】
また、前記撮影間隔を設定する撮影間隔設定手段を設け、前記撮影間隔が特定の時間であった場合、前記判定手段によりブレが少ないと判定された画像の動きのある領域を削除し、この削除した領域に対応した他方の画像の動きのない領域を、削除した領域に合成する画像合成手段を設けることが好ましい。この画像合成手段は、削除した領域に対応した他方の画像の動きのない領域を合成した後、削除した領域の中から残す部分を選択して再び元の位置に合成し、この合成部分の輪郭部にローパスフィルタ処理を施す。
【0010】
前記ローパスフィルタ処理後、第1の画像および第2の画像の動きのない領域の周波数成分を前記周波数算出手段により算出し、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを前記判定手段により判定した後、前記画像合成手段は、ブレが少ないと判定された画像の動きのない領域を前記ローパスフィルタ処理後の画像に合成する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1および図2において、デジタルカメラ2の正面には、矢印方向にスライド操作自在なレンズバリア10が設けられている。このレンズバリア10を図1に示す開放位置にスライドさせることにより、撮像レンズ11、ストロボ発光部12が露呈して撮影可能な状態となる。
【0012】
撮像レンズ11の背後には、CCD30(図3参照)が配置されている。CCD30からの撮像信号は、A/D変換器31(図3参照)により、デジタルの画像データに変換される。この画像データは、デジタルカメラ2の背面に設けられた液晶表示装置(LCD)13で、いわゆるスルー画像として表示される。また、デジタルカメラ2には光学ファインダを構成するファインダ対物窓14およびファインダ接眼窓15が設けられており、これらを通して被写体画像のフレーミングが行われる。
【0013】
デジタルカメラ2の上面には、レリーズボタン16が設けられている。このレリーズボタン16は、2段階押しのスイッチとなっており、LCD13または光学ファインダによるフレーミングの後にレリーズボタン16を軽く押圧すると、露光調整、撮像レンズ11の焦点調整などの各種撮影準備処理が施される。撮影準備処理が施された撮像信号は、レリーズボタン16を離すまでデータロックされる。そして、この状態でレリーズボタン16をもう1度強く押圧すると、撮影準備処理が施された1画面分の撮像信号が画像データに変換された後、メモリカードスロット17に着脱自在に装填されるメモリカード18やバッファメモリ33(図3参照)などの記憶媒体に保存される。
【0014】
デジタルカメラ2の背面には、LCD13の他に、電源のオン/オフ切替えを行う電源ボタン19、撮像レンズ11のズームレンズをワイド側、テレ側に変倍するズーム操作ボタン20、各種モードを選択するモード切替えスイッチ21、およびLCD13に表示されるメニュー画面内でカーソルを移動させるカーソル操作板22からなる操作部23(1点鎖線で囲む部分)が設けられている。
【0015】
デジタルカメラ2では、撮影を行う撮影モード、撮影した画像をLCD13に表示する再生モード、および各種設定を行うセットアップモードなどが選択可能となっており、モード切替えスイッチ21をスライド操作させることで、これらのモードの切替えが行われる。
【0016】
デジタルカメラ2は、レリーズボタン16の2回目の押圧操作で第1の画像を撮影した後、レリーズボタン16を一度戻して再度押圧操作することにより第2の画像を撮影する2段階撮影機能を備えている。なお、2段階撮影の方法としては、撮影間隔を操作部23などで予め設定し、設定した時間経過後、自動的に第2の画像を撮影するようにしてもよい。
【0017】
デジタルカメラ2の電気的構成を示す図3において、撮像レンズ11の背後には、撮像レンズ11を透過した被写体光が入射されるCCD30が配置されている。CCD30から出力された撮像信号は、図示しない相関二重サンプリング回路に入力され、CCD30の各セルの蓄積電荷量に正確に対応したR、G、Bの画像データとして出力される。相関二重サンプリング回路から出力された画像データは、増幅器(図示せず)で増幅され、A/D変換器31でデジタルデータに変換される。
【0018】
A/D変換器31から出力された画像データは、画像信号処理回路32に送信される。画像信号処理回路32は、階調変換、ホワイトバランス補正、γ補正処理などの各種画像処理を画像データに施す。画像処理後の画像データは、バッファメモリ33に保存される。このバッファメモリ33には、図示しない2つのフレームメモリが設けられており、2段階撮影機能を用いた場合には、第1の画像および第2の画像がこのフレームメモリに蓄積される。
【0019】
CPU34は、システムバス35を介して各部に接続し、デジタルカメラ2全体の動作を統括制御する。システムバス35には、圧縮伸長処理回路36、RAM37、外部I/F38、LCDドライバ39、YC処理回路40、および画像抽出・合成手段41が接続されている。
【0020】
バッファメモリ33に保存された画像データは、YC処理回路40により輝度信号Yと色差信号Cr、Cbとに変換される。圧縮伸長処理回路36は、この変換された画像データに対して所定のファイル形式(例えばJPEG形式)で画像圧縮を施す。圧縮伸長処理回路36により圧縮された画像データは、カードI/F42を介してメモリカード18に保存される。または、外部I/F38を介してパーソナルコンピュータなどの外部機器に送信される。あるいは、LCDドライバ39によりコンポジット信号に変換され、LCD13に表示される。
【0021】
CPU34には、前述のレリーズボタン16、操作部23の他に、EEPROM43、測光・測距回路44が接続されている。EEPROM43には、各種制御用のプログラムや設定情報などが記録されている。CPU34は、これらの情報をEEPROM43から読み出して各種処理を実行する。
【0022】
測光・測距回路44は、被写体の輝度および撮像レンズ11との距離を検出し、CPU34に検出結果を送信する。CPU34は、この検出結果に基づいて、適正な焦点距離および露光量となるように撮像レンズ11の各種パラメータを調整する。測光・測距回路44は、CPU34からフィードバックされる調整信号を元に、撮像レンズ11、およびストロボ装置45を制御するストロボ制御回路46を駆動させる。
【0023】
画像抽出・合成手段41は、2段階撮影機能を用いた場合に作動する。図4に示すように、この画像抽出・合成手段41は、バッファメモリ33から第1の画像および第2の画像を表す画像データを読み出し、2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から動きのある領域を自己相関を用いて抽出する。
【0024】
画像抽出・合成手段41には、周波数算出・判定手段47が接続されている。周波数算出・判定手段47は、画像抽出・合成手段41で抽出された動きのある領域の周波数成分を、JPEG圧縮用の離散的コサイン変換を用いて算出し、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを、高速フーリエ変換を用いて判定する。CPU34は、ブレが少ないと判定された画像をメモリカード18に記録する。
【0025】
ここで、第1の画像と第2の画像との撮影間隔がある特定の時間(1/10〜1/5秒)であった場合、換言すれば、第1の画像と第2の画像とで動きのある領域が重ならない場合、画像抽出・合成手段41は、ブレが少ないと判定された画像の動きのある領域を削除して、この削除した領域に対応した他方の画像の動きのない領域を削除した領域に合成する。次に、削除した領域の中から残す部分を選択して再び元の位置に合成する。そして、合成の継ぎ目を目立たなくするために、この合成部分の輪郭部にローパスフィルタ処理を施す。
【0026】
ローパスフィルタ処理後、周波数算出・判定手段47により第1の画像および第2の画像の動きのない領域の周波数成分を算出し、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する。画像抽出・合成手段41は、判定された画像の動きのない領域をローパスフィルタ処理後の画像に合成する。これにより、ブレのない高画質な画像を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明のデジタルカメラによれば、第1の画像および第2の画像を表す画像データを蓄積するデータ蓄積手段と、2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から動きのある領域を抽出する画像抽出手段と、動きのある領域の周波数成分を算出する周波数算出手段と、算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する判定手段と、ブレが少ないと判定された画像を記憶する記憶手段とを備えたので、動きのある被写体を撮影する際のブレによる撮影の失敗を減少させることができる。したがって、失敗を恐れずに撮影することができるので、シャッタチャンスを逃がすことがなくなる。また、一回の撮影でブレのない高画質な画像が得られるので、記憶媒体の容量が無駄に消費されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したデジタルカメラの正面概観斜視図である。
【図2】デジタルカメラの背面概観斜視図である。
【図3】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】2段階撮影機能を用いた場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 デジタルカメラ
11 撮像レンズ
13 液晶表示装置(LCD)
16 レリーズボタン
18 メモリカード
23 操作部
30 CCD
33 バッファメモリ
34 CPU
41 画像抽出・合成手段
47 周波数算出・判定手段
Claims (8)
- 第1の画像を撮影した後、撮影間隔をおいて第2の画像を撮影する2段階撮影機能を有するデジタルカメラにおいて、
前記第1の画像および第2の画像を表す画像データを蓄積するデータ蓄積手段と、
2つの画像データの差分をとることにより、第1の画像および第2の画像に映し出された被写体の動きのある領域を検出し、第1の画像および第2の画像から前記動きのある領域を抽出する画像抽出手段と、
前記動きのある領域の周波数成分を算出する周波数算出手段と、
算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを判定する判定手段と、
ブレが少ないと判定された画像を記憶する記憶手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - 前記画像抽出手段は、自己相関を用いて動きのある領域を抽出することを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 前記周波数算出手段は、離散的コサイン変換を用いて周波数成分を算出することを特徴とする請求項1または2に記載のデジタルカメラ。
- 前記判定手段は、高速フーリエ変換を用いてブレが少ない画像を判定することを特徴とする請求項1乃至3に記載のデジタルカメラ。
- 前記撮影間隔を設定する撮影間隔設定手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4に記載のデジタルカメラ。
- 前記撮影間隔が特定の時間であった場合、前記判定手段によりブレが少ないと判定された画像の動きのある領域を削除し、この削除した領域に対応した他方の画像の動きのない領域を、削除した領域に合成する画像合成手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至5に記載のデジタルカメラ。
- 前記画像合成手段は、削除した領域に対応した他方の画像の動きのない領域を合成した後、削除した領域の中から残す部分を選択して再び元の位置に合成し、この合成部分の輪郭部にローパスフィルタ処理を施すことを特徴とする請求項6に記載のデジタルカメラ。
- 前記ローパスフィルタ処理後、第1の画像および第2の画像の動きのない領域の周波数成分を前記周波数算出手段により算出し、
算出された周波数成分に基づいて、第1の画像および第2の画像のどちらがブレの少ない画像であるかを前記判定手段により判定した後、
前記画像合成手段は、ブレが少ないと判定された画像の動きのない領域を前記ローパスフィルタ処理後の画像に合成することを特徴とする請求項6または7に記載のデジタルカメラ。
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2003
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