JP2001331766A - パタン認識辞書の作成方法、コンピュータ読取可能な記録媒体、パタン認識辞書作成装置および文字認識装置 - Google Patents

パタン認識辞書の作成方法、コンピュータ読取可能な記録媒体、パタン認識辞書作成装置および文字認識装置

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JP2001331766A
JP2001331766A JP2000151527A JP2000151527A JP2001331766A JP 2001331766 A JP2001331766 A JP 2001331766A JP 2000151527 A JP2000151527 A JP 2000151527A JP 2000151527 A JP2000151527 A JP 2000151527A JP 2001331766 A JP2001331766 A JP 2001331766A
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Yuichi Fuse
裕一 布施
Yasuhiro Chiyou
康宏 頂
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活字のイメージデータが属する範疇を容易に
決定する。 【解決手段】 パタン認識辞書作成装置は、フォント制
御部10、ラスタライザ12、画像変換部14、画像蓄
積部16、パラメータ記憶部18および主制御部20を
具えている。フォント制御部にはフォント群が記憶され
ている。ラスタライザは、フォント制御部から所定の文
字のフォントを読み出し、この読み出したフォントに基
づいてビットマップ画像を作成する。画像変換部は、ラ
スタライザが作成したビットマップ画像の変形処理を行
って標準パタンを生成する。その変形処理は、パラメー
タ記憶部に記憶されている特徴パラメータ(フォントサ
イズや解像度など)に従って行う。画像蓄積部は、画像
変換部が生成した標準パタンを文字すなわち文字コード
に対応付けて記憶する。主制御部は、上記各部の動作を
制御し、各部間の信号やデータの受け渡しタイミングを
監視する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学式文字認識
で使用されるパタン認識辞書を作成するためのデータベ
ース作成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】光学式文字認識(Optical Character Re
cognition ;以下、OCRと称する。)では、パタン認
識辞書が使用される。パタン認識辞書は、文字ごとに標
準パタンを対応付けて収録したデータベースである。O
CR装置は、光学的読取手段により読み取った画像デー
タから文字パタンを切り出し、その文字パタンに似てい
る標準パタンをパタン認識辞書から見出して(パタンマ
ッチング)、その標準パタンの範疇である文字を出力す
る。
【0003】従来、パタン認識辞書に収録される標準パ
タンは、手書きであるか活字であるかに関わらず、実際
に紙に印刷されたものをイメージデータとして取得し作
成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、パタン認識辞書の作成時に必ず人手が介在し
なければならず、非常に大きな労力と時間とが費やされ
ていた。その理由は、文字パタンの収集時に、人手によ
って、イメージデータを種類ごとに分類し、各イメージ
データが属する範疇(文字種)を何らかの方法で(主と
して、人手によって)付加しなければならないからであ
る。イメージデータが属する範疇が決定していれば、イ
メージデータを文字に対応付けて、パタン認識辞書とし
てデータベース化する処理は自動化することが比較的容
易であり、ごく一般的に行われている。したがって、パ
タン認識辞書の作成にかかる時間と労力とをより低減す
るには、イメージデータの範疇を決定する作業を自動化
すれば良い。
【0005】例えば、手書きのデータに関しては、筆記
内容をあらかじめ指定しておき、それを基に実際に人に
紙などに筆記してもらえば、イメージデータと範疇とを
リンクさせることは容易である。
【0006】しかし、活字の場合は、プリンタフォント
などの機種依存はあるものの、基本的な形状は決まって
いるので、手書きのデータのように、実際の印刷物から
イメージデータを集めても、基本的には個々に大きく異
なる画像が得られることは少なく、結局、時間的にかな
りの無駄がある。
【0007】一方、フォントをイメージデータに変換し
ただけのものでは、実際の印刷物から得られる画像とギ
ャップがあり、パタン認識辞書の標準パタンとするには
不十分である。
【0008】したがって、従来より、活字のイメージデ
ータが属する範疇を容易に決定することが可能なパタン
認識辞書の作成方法の出現が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願に係る
発明のパタン認識辞書の作成方法によれば、画像データ
から得られた文字パタンに相当する文字を選出するのに
用いられる標準パタンを収録したパタン認識辞書を作成
するに当たり、標準パタンを生成する対象の文字のフォ
ントに基づいてビットマップ画像を作成するステップ
と、作成したビットマップ画像の変形処理を行って標準
パタンを生成するステップと、生成した標準パタンを文
字に対応付けてパタン認識辞書を記憶させるための記憶
装置に蓄積するステップとを含むことを特徴とする。
【0010】このように、フォントに基づいてビットマ
ップ画像を作成し、このビットマップ画像を変形したも
のを標準パタンとする。したがって、標準パタンが属す
る範疇は、変形処理を施したビットマップ画像の元とな
ったフォントに相当する文字となり、自動的に範疇が決
定する。そのため、比較的短時間でパタン認識辞書を作
成することができる。また、ビットマップ画像に適切な
変形処理を施すことにより、実際に紙面などに打ち出さ
れる活字に近い画像を標準パタンとして得ることができ
る。
【0011】この発明のパタン認識辞書の作成方法にお
いて、好ましくは、変形処理を、ビットマップ画像を一
方向に伸張または圧縮する処理とするのが良い。
【0012】この処理によれば、光学的にひずみを生じ
た画像に近い標準パタンを短時間で作成することができ
る。
【0013】この発明のパタン認識辞書の作成方法の実
施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像をx−y座
標系上の画像として表し、変形処理前のビットマップ画
像(x,y)が(0,0)と(xmax ,ymax )とを結
ぶ対角線を有した四角領域内にあるとし、変形処理後の
ビットマップ画像(x1,y1)が(0,0)と(x1
max ,y1max )とを結ぶ対角線を有した四角領域内に
あるとしたとき、変形処理では、 (x1,y1)=(Wx×x,Wy×y) ・・・(1) Wx=x1max /xmax ・・・(2) Wy=y1max /ymax ・・・(3) の各関係式において、Wx=1とおいてy1max を変化
させるか、あるいは、Wy=1とおいてx1max を変化
させると良い。
【0014】このように、元画像(x,y)から写像し
た画像(x1,y1)を生成し、それらを蓄積してい
く。この処理により、上下方向または左右方向に圧縮あ
るいは伸張した画像を作成することができる。
【0015】このとき、Wx=1とおいたときのWyの
値を1≧Wy≧0.5の範囲の値とし、Wy=1とおい
たときのWxの値を1≧Wx≧0.5の範囲の値とする
のが好適である。
【0016】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法において、好ましくは、変形処理を、ビットマップ画
像を回転させる処理とするのが良い。
【0017】この処理によれば、スキューなどにより傾
いた画像に近い標準パタンを短時間で作成することがで
きる。
【0018】この発明のパタン認識辞書の作成方法の実
施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像をx−y座
標系上の画像として表し、変形処理前のビットマップ画
像(x,y)が(0,0)と(xmax ,ymax )とを結
ぶ対角線を有した四角領域内にあるとしたとき、変形処
理では、変形処理前のビットマップ画像を(xmax
2,ymax /2)を中心にして回転させると良い。
【0019】このとき、回転を、−45°ないし+45
°の範囲で行うのが好適である。ただし、時計回り方向
の回転量を記号「+」で表し、反時計回り方向の回転量
を記号「−」で表す。
【0020】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法において、好ましくは、変形処理を、ビットマップ画
像を斜体字様にゆがめる処理とするのが良い。
【0021】この処理によれば、スキューなどにより斜
体字のように傾いた画像に近い標準パタンを短時間で作
成することができる。
【0022】この発明のパタン認識辞書の作成方法の実
施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像をx−y座
標系上の画像として表し、変形処理前のビットマップ画
像を(x,y)とし、変形処理後のビットマップ画像を
(x1,y1)としたとき、変形処理は、 (x1,y1)=(x+y×tanθ,y) ・・・(4) の関係式に従い行うと良い。
【0023】ただし、角度θはビットマップ画像のゆが
み度を表す。
【0024】このとき、θを、−45°ないし+45°
の範囲で変化させるのが好適である。
【0025】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法において、好ましくは、変形処理を、ビットマップ画
像の線を強調文字様に太くする処理とするのが良い。
【0026】この処理によれば、元画像に対して強調文
字様に線が太くなった標準パタンを短時間で作成するこ
とができる。
【0027】この発明のパタン認識辞書の作成方法の実
施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像を、図形画
素および背景画素からなるx−y座標系上の画像(x,
y)として表したとき、変形処理は、ビットマップ画像
をx方向に走査して、背景画素から図形画素に変わる位
置のx座標xb と、図形画素から背景画素に変わる位置
のx座標xw とを検出し、(xb −n,y)ないし(x
b ,y)の範囲および(xw ,y)ないし(xw +n,
y)の範囲の背景画素をそれぞれ図形画素に変換するス
テップと、ビットマップ画像をy方向に走査して、背景
画素から図形画素に変わる位置のy座標yb と、図形画
素から背景画素に変わる位置のy座標y w とを検出し、
(x,yb −n)ないし(x,yb )の範囲および
(x,yw )ないし(x,yw +n)の範囲の背景画素
をそれぞれ図形画素に変換するステップとを含むと良
い。
【0028】ただし、記号nは自然数を表す。
【0029】ここで、図形画素とは、文字パタンの線を
構成する画素を意味する。また、背景画素とは、文字パ
タンの背景部の画素をいう。
【0030】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法において、好ましくは、変形処理を、ビットマップ画
像を白抜き文字様にする処理とするのが良い。
【0031】この処理によれば、文字の輪郭だけが残っ
ているような白抜きの文字画像を標準パタンとして短時
間で作成することができる。
【0032】この発明のパタン認識辞書の作成方法の実
施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像を、図形画
素および背景画素からなるx−y座標系上の画像(x,
y)として表したとき、変形処理は、ビットマップ画像
をx方向に走査して、図形画素が3画素以上連続する位
置のx座標の範囲を求め、当該範囲の中心座標値(x
mid ,y)を決定し、(xmid −p,y)ないし(x
mid +p,y)の範囲の図形画素を背景画素に変換する
ステップと、ビットマップ画像をy方向に走査して、図
形画素が3画素以上連続する位置のy座標の範囲を求
め、当該範囲の中心座標値(x,ymid )を決定し、
(x,ymid −q)ないし(x,ymid +q)の範囲の
図形画素を背景画素に変換するステップとを含むと良
い。
【0033】ただし、記号pおよびqは、0≦p≦(x
方向に図形画素が連続する幅−2)の範囲および0≦q
≦(y方向に図形画素が連続する幅−2)の範囲の整数
をそれぞれ表す。
【0034】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法において、好ましくは、変形処理を、ビットマップ画
像の輪郭に「かすれ」を形成する処理とするのが良い。
【0035】この処理によれば、プリンタ出力の濃度変
動などの影響により、輪郭に「かすれ」ができた文字パ
タンを標準パタンとして短時間で作成することができ
る。
【0036】この発明のパタン認識辞書の作成方法の実
施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像を、図形画
素および背景画素からなるx−y座標系上の画像として
表すとき、変形処理は、ビットマップ画像の輪郭を構成
する図形画素を抽出するステップと、ビットマップ画像
の平均線幅を計算するステップと、抽出した図形画素に
隣接する、x方向に沿って連続する図形画素の数とy方
向に沿って連続する図形画素の数とを求めるステップ
と、抽出した図形画素の各々について、x方向およびy
方向の連続図形画素数の内の小さい方の値を平均線幅と
比較し、連続図形画素数が平均線幅よりも大きい場合
は、着目している図形画素を背景画素に変換し、連続図
形画素数が平均線幅よりも小さい場合は、着目している
図形画素をそのままにするステップとを含むと良い。
【0037】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法の実施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像を、
図形画素および背景画素からなる画像として表すとき、
変形処理は、ビットマップ画像の輪郭を構成する図形画
素を抽出するステップと、抽出した図形画素の各々に対
して、マトリクスフィルタを用いた計算処理を行うステ
ップと、計算処理の結果をあらかじめ設定しておいた閾
値と比較して、この比較結果に基づき、着目している図
形画素を背景画素に変換するか、あるいは、そのままに
するステップとを含むと良い。
【0038】このとき、計算処理をΣ(mij・pi
j)の計算式により行うのが好適である。
【0039】ただし、記号mijはマトリクスフィルタ
の係数を表し、記号pijは着目している図形画素およ
びこの図形画素に隣接する画素の値、すなわち、図形画
素であれば「1」の値、背景画素であれば「0」の値を
表し、記号i,jは3以下の自然数を表し、記号p22
は着目している図形画素の値を表している。
【0040】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法において、好ましくは、変形処理変形処理を、ビット
マップ画像の輪郭に「にじみ」または「ぼけ」を形成す
る処理とするのが良い。
【0041】この処理によれば、プリンタ出力の濃度変
動などの影響により、輪郭に「にじみ」や「ぼけ」がで
きた文字パタンを標準パタンとして短時間で作成するこ
とができる。
【0042】この発明のパタン認識辞書の作成方法の実
施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像を、図形画
素および背景画素からなる画像として表すとき、変形処
理は、ビットマップ画像の輪郭を構成する図形画素より
も1画素分だけ外側の背景画素を抽出するステップと、
抽出した背景画素の各々に対して、マトリクスフィルタ
を用いた計算処理を行うステップと、計算処理の結果を
あらかじめ設定しておいた閾値と比較して、この比較結
果に基づき、着目している背景画素を図形画素に変換す
るか、あるいは、そのままにするステップとを含むと良
い。
【0043】このとき、計算処理をΣ(mij・pi
j)の計算式により行うのが好適である。
【0044】ただし、記号mijはマトリクスフィルタ
の係数を表し、記号pijは着目している背景画素およ
びこの背景画素に隣接する画素の値、すなわち、図形画
素であれば「1」の値、背景画素であれば「0」の値を
表し、記号i,jは3以下の自然数を表し、記号p22
は着目している背景画素の値を表している。
【0045】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法において、好ましくは、変形処理を、ビットマップ画
像に直線的な切れを形成する処理とするのが良い。
【0046】この処理によれば、直線的な切れ(傷)を
有した文字パタンを標準パタンとして短時間で作成する
ことができる。
【0047】この発明のパタン認識辞書の作成方法の実
施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像を、図形画
素および背景画素からなるx−y座標系上の画像として
表すとき、変形処理は、ビットマップ画像のx方向およ
びy方向への投影をそれぞれ求めることにより、ビット
マップ画像の高さHおよび幅Wを計算すると共に、ビッ
トマップ画像の左端のx座標成分LAおよび右端のx座
標成分RAを取得するステップと、y方向に延在する長
さHの直線をLAからRAにわたる範囲内でx方向に移
動させてビットマップ画像を走査し、この直線に重なる
ビットマップ画像の図形画素を背景画素に変換するステ
ップとを含むと良い。
【0048】この処理により、y方向(上下方向)に延
在する切れを有した画像を作成することができる。
【0049】また、この発明のパタン認識辞書の作成方
法の実施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像を、
図形画素および背景画素からなるx−y座標系上の画像
として表すとき、変形処理は、ビットマップ画像のx方
向およびy方向への投影をそれぞれ求めることにより、
ビットマップ画像の高さHおよび幅Wを計算すると共
に、ビットマップ画像の上端のy座標成分TAおよび下
端のy座標成分BAを取得するステップと、x方向に延
在する長さWの直線をTAからBAにわたる範囲内でy
方向に移動させてビットマップ画像を走査し、この直線
に重なるビットマップ画像の図形画素を背景画素に変換
するステップとを含むと良い。
【0050】この処理により、x方向(左右方向)に延
在する切れを有した画像を作成することができる。
【0051】さらに、この発明のパタン認識辞書の作成
方法の実施に当たり、好ましくは、ビットマップ画像
を、図形画素および背景画素からなるx−y座標系上の
画像として表すとき、変形処理は、ビットマップ画像の
x方向およびy方向への投影をそれぞれ求めることによ
り、ビットマップ画像の高さH、幅Wおよび重心Gを計
算するステップと、y方向に延在する長さHの直線を重
心Gに重ねた状態で、この直線を重心Gを中心に回転さ
せることによりビットマップ画像を走査し、この直線に
重なるビットマップ画像の図形画素を背景画素に変換す
るステップとを含むと良い。
【0052】この処理により、斜め方向に延在する切れ
を有した画像を作成することができる。
【0053】以上説明したパタン認識辞書の作成方法
は、例えば、パタン認識辞書作成プログラムにより実現
され、このプログラムはコンピュータ読取可能な記録媒
体に記録して提供される。
【0054】また、この出願に係る発明のパタン認識辞
書作成装置によれば、画像データから得られた文字パタ
ンに相当する文字を選出するのに用いられる標準パタン
を収録したパタン認識辞書を作成するパタン認識辞書作
成装置であって、フォント群が記憶された記憶部と、こ
の記憶部から標準パタンを生成する対象の文字のフォン
トを読み出し、この読み出したフォントに基づいてビッ
トマップ画像を作成するビットマップ画像作成部と、作
成したビットマップ画像の変形処理を行って標準パタン
を生成する画像変形部と、記生成した標準パタンを文字
に対応付けて記憶する蓄積部とを具えることを特徴とす
る。
【0055】このように、フォントに基づいて標準パタ
ンを生成するので、比較的短時間でパタン認識辞書を作
成することができる。
【0056】なお、画像変形部は、上述したパタン認識
辞書の作成方法に示した種々の変形処理を実行する機能
を有するものとするのが好適である。
【0057】さらに、この出願に係る発明の文字認識装
置によれば、文字ごとに標準パタンを対応付けて収録し
たパタン認識辞書を具えており、入力画像データから文
字パタンを取得し、この文字パタンに似ている標準パタ
ンをパタン認識辞書から見出し、この標準パタンに対応
する文字を出力する文字認識装置であって、標準パタン
を、フォントに基づいて作成したビットマップ画像に変
形処理を施して得たものとすることを特徴とする。
【0058】入力文字パタンには、ゆがみや、「かす
れ」、「ぼけ」、「にじみ」などが生じている場合があ
り、また、強調文字のように線が太くされたものや、白
抜き文字のようなパタンも存在する。上述のパタン認識
辞書には、実際の活字の様々なパタン形状に近い標準パ
タンが記憶されているため、入力文字パタンとのマッチ
ングがしやすい。したがって、このようなパタン認識辞
書を搭載した文字認識装置は、認識能力が従来より向上
する。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。なお、図は、この発明が理
解できる程度に形状や大きさおよび接続関係を概略的に
示しているに過ぎない。したがって、この発明は図示例
に限定されるものではない。
【0060】[第1の実施の形態]先ず、パタン認識辞
書作成装置の構成につき説明する。この装置を用いる
と、フォントからパタン認識辞書を作成することができ
る。作成されたパタン認識辞書は、文字認識装置におい
て、画像データから得た文字パタンに相当する文字を選
出するために用いられる。
【0061】図1は、この実施の形態のパタン認識辞書
作成装置の構成を示すブロック図である。パタン認識辞
書作成装置は、フォント制御部10、ラスタライザ1
2、画像変換部(画像変形部)14、画像蓄積部16、
パラメータ記憶部18および主制御部20を具えてい
る。
【0062】記憶部としてのフォント制御部10には、
多数の様々な文字種のフォントからなるフォント群が記
憶されている。この例のフォント群は、TrueTyp
eフォント(アウトラインフォント)からなる。
【0063】画像作成部としてのラスタライザ12は、
フォント制御部10から標準パタンを生成する対象の文
字のフォントを読み出し、この読み出したフォントに基
づいてビットマップ画像を作成する。
【0064】画像変換部14は、ラスタライザ12が作
成したビットマップ画像の変形処理を行って標準パタン
を生成する。その際に、画像変換部14は、パラメータ
記憶部18に記憶されている特徴パラメータ(フォント
サイズや解像度など)に従って、変形処理を行う。
【0065】画像蓄積部16は、画像変換部14が生成
した標準パタンを文字すなわち文字コードに対応付けて
記憶する。
【0066】主制御部20は、上記各部の動作を制御
し、各部間の信号やデータの受け渡しタイミングを監視
する。
【0067】このようなパタン認識辞書作成装置は、例
えば、主制御部20のような中央演算処理装置(CP
U)、メモリ装置および入出力装置を具えたコンピュー
タ装置として構成される。また、パタン認識辞書作成装
置の動作はパタン認識辞書作成プログラムによりCPU
で実現される。この作成プログラムは、コンピュータ読
取可能な記録媒体に記録して提供される。
【0068】次に、このパタン認識辞書作成装置の動作
につき、図2を参照して説明する。図2は、パタン認識
辞書作成装置の動作説明に供するフローチャートであ
る。
【0069】先ず、主制御部20は、フォント制御部1
0に対し、標準パタンの作成対象の文字を指定する(図
2のS1)。フォント制御部10は、指定された文字の
フォントをラスタライザ12へ送る(図2のS2)。ラ
スタライザ12は、フォント制御部10からフォントを
受け取った旨を主制御部20に通知する。
【0070】続いて、主制御部20は、ラスタライザ1
2に対し、フォント制御部10から送られたフォントを
ビットマップ画像に変換するように指示する(図2のS
3)。ラスタライザ12は、作成したビットマップ画像
を画像変換部14へ送る。画像変換部14は、ラスタラ
イザ12からビットマップ画像を受け取った旨を主制御
部20に通知する。
【0071】次に、主制御部20は、パラメータ記憶部
18に対し、所定の特徴パラメータを画像変換部14へ
送るように指示する(図2のS4)。また、主制御部2
0は、画像変換部14に対し、ラスタライザ12から送
られたビットマップ画像の変形処理を行うように指示す
る。画像変換部14は、パラメータ記憶部18から送ら
れた特徴パラメータに基づいて、ビットマップ画像の変
形処理を実行し、標準パタンを生成する(図2のS
5)。画像変換部14は、生成した標準パタンを画像蓄
積部16へ送る。画像蓄積部16は、画像変換部14か
ら標準パタンを受け取った旨を主制御部20に通知す
る。画像蓄積部16は、主制御部20により指定された
文字に対応付けて標準パタンを記憶する(図2のS
6)。
【0072】このように、パタン認識辞書作成装置は、
フォントに基づいてビットマップ画像を作成し、このビ
ットマップ画像を変形して標準パタンを生成する。した
がって、標準パタンが属する範疇(文字種)は、フォン
ト制御部10から出力されたフォントに相当する文字に
自動的に決定される。そのため、比較的短時間でパタン
認識辞書を作成することができる。
【0073】また、ビットマップ画像に施す変形処理の
仕方に応じて、実際に紙面に打ち出される活字に近い様
々な画像を標準パタンとして得ることができる。
【0074】このようなパタン認識辞書を具えた文字認
識装置は、光学的読取手段により紙面に打ち出された文
字パタンを含む画像データを取得し、取得した画像デー
タから文字パタンを切り出し、この文字パタンをパタン
認識辞書中の標準パタンと対比する。紙面に打ち出され
た文字パタンには、ひずみやスキューなどによるゆがみ
が生じている場合もあるし、また、プリンタ出力の濃度
変動による「かすれ」や「ぼけ」や「にじみ」が生じて
いる場合もある。さらに、文字パタンには、強調文字の
ように線が太くされたものもあり、また、白抜き文字の
ようなパタンも存在する。このような場合に、上述した
パタン認識辞書を搭載した文字認識装置は有効である。
すなわち、実際の活字の様々なパタン形状を記憶してあ
るため、入力文字パタンに似ている標準パタンを選出し
やすい。したがって、認識能力が従来より向上する。
【0075】以下の各実施の形態では、画像変換部14
で行われる変形処理の様々な形態につき説明する。
【0076】[第2の実施の形態]この実施の形態で
は、光学的にひずみを生じた画像に近い標準パタンを作
成する手順につき説明する。画像変換部14は、ラスタ
ライザ12で作成されたビットマップ画像を一方向に伸
張または圧縮する変形処理を行う。
【0077】図3は、変形前後のビットマップ画像を示
す図である。図3に示すように、ビットマップ画像をx
−y座標系上の画像として表す。ここでは、変形処理前
のビットマップ画像(x,y)が(0,0)と(x
max ,ymax )とを結ぶ対角線を有した四角領域内にあ
るとする。そして、変形処理後のビットマップ画像(x
1,y1)が(0,0)と(x1max ,y1max )とを
結ぶ対角線を有した四角領域内にあるとする。
【0078】図4を参照して、変形処理につき説明す
る。図4は、第2の実施の形態の変形処理の手順を示す
フローチャートである。
【0079】画像変換部14による変形処理は、下記の
式に従って行われる。
【0080】 (x1,y1)=(Wx×x,Wy×y) ・・・(1) Wx=x1max /xmax ・・・(2) Wy=y1max /ymax ・・・(3) 先ず、Wx=1とおいてy1max の値を設定する(図4
(A)のS1)。(3)式より得られるWyの値を
(1)式に代入し、写像された画像(x1,y1)を求
める(図4(A)のS2)。上述した計算処理は、y1
max の値を1画素単位で変化させて行う。y1max の値
は、Wyの値が1≧Wy≧0.5の範囲の値となるよう
に変化させるのが好ましい。求めた画像(x1,y1)
は、標準パタンとして画像蓄積部16に蓄積する。この
画像(x1,y1)は、y方向に伸張あるいは圧縮され
た画像となる。図3に例示するように、文字パタン
「A」は縦方向に伸びたパタンとなる。このようなパタ
ンが、文字コード「A」に対応付けされて、画像蓄積部
16に蓄積される。
【0081】次に、Wy=1とおいてx1max の値を設
定する(図4(B)のS1)。(2)式より得られるW
xの値を(1)式に代入し、写像された画像(x1,y
1)を求める(図4(B)のS2)。上述した計算処理
は、x1max の値を1画素単位で変化させて行う。x1
max の値は、Wxの値が1≧Wx≧0.5の範囲の値と
なるように変化させるのが好ましい。求めた画像(x
1,y1)は、標準パタンとして画像蓄積部16に蓄積
する。この画像(x1,y1)は、x方向に伸張あるい
は圧縮された画像となる。
【0082】このように、画像変換部14は、元画像
(x,y)から写像した画像(x1,y1)を生成し、
それらを画像蓄積部16に蓄積していく。この処理によ
り、上下方向または左右方向に圧縮あるいは伸張した画
像を比較的短時間で作成することができる。このような
画像は、光学的にひずみを生じた画像に近い画像とな
る。したがって、文字認識において、光学的読取手段に
より読み取られた文字パタンの画像にひずみが生じる場
合に対して有効である。
【0083】[第3の実施の形態]また、実際の認識対
象となる画像には、スキューなどによって傾いたものも
存在する。この実施の形態では、スキューなどにより傾
いた画像に近い標準パタンを作成する手順につき説明す
る。画像変換部14は、ラスタライザ12で作成された
ビットマップ画像を回転させる変形処理を行う。
【0084】図5は、変形前後のビットマップ画像を示
す図である。図5に示すように、ビットマップ画像をx
−y座標系上の画像として表す。ここでは、変形処理前
のビットマップ画像(x,y)が(0,0)と(x
max ,ymax )とを結ぶ対角線を有した四角領域内にあ
るとする。そして、画像変換部14は、ラスタライザ1
2から送られたビットマップ画像(x,y)を、中心座
標(xmax /2,ymax /2)を中心にして回転させ
る。
【0085】このとき、回転を、−45°ないし+45
°の範囲で行うのが好適である。ただし、時計回り方向
の回転量(回転角)を記号「+」で表し、反時計回り方
向の回転量を記号「−」で表している。この回転量の範
囲で、それぞれ元画像を回転させた画像を生成し、文字
種ごとに画像蓄積部16に蓄積する。また、認識時にス
キュー補正が入ることを考慮すれば、変形処理時の回転
角の変化量は、回転角が小さいときほど小さくなるよう
に定めるのが良い。
【0086】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、スキューなどにより傾いた画像に近い
標準パタンを比較的短時間で作成することができる。文
字認識を行う際、システム側でスキュー量を検出してお
き、認識対象の画像を正規化するときにスキューを補正
することも可能ではある。しかし、上述の標準パタンを
収録したパタン認識辞書を用いれば、スキュー補正の精
度が低い場合や、あるいは、スキュー補正を行わないシ
ステムであっても、認識の精度を保つことができる。
【0087】[第4の実施の形態]また、実際の認識対
象となる画像には、スキューなどによって傾き、斜体字
の様になっているものも存在する。この実施の形態で
は、斜体字様にゆがんだ画像に近い標準パタンを作成す
る手順につき説明する。この実施の形態では、画像変換
部14は、ラスタライザ12で作成されたビットマップ
画像を斜体字様にゆがめる変形処理を行う。
【0088】図6は、変形前後のビットマップ画像を示
す図である。図6に示すように、ビットマップ画像をx
−y座標系上の画像として表す。そして、画像変換部1
4は、変形処理前のビットマップ画像(x,y)を、下
記の式(4)に従い画像(x1,y1)へ写像する。
【0089】 (x1,y1)=(x+y×tanθ,y) ・・・(4) ただし、角度θはビットマップ画像のゆがみ度を表す。
【0090】また、この変形処理においては、角度θ
を、−45°ないし+45°の範囲で変化させるのが好
適である。画像変換部14は、この範囲でゆがみ度を変
化させ、生成した画像(x1,y1)を文字種ごとに画
像蓄積部16に蓄積する。
【0091】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、斜体字様にゆがんだ画像を実際に収集
することなく、比較的短時間でこのような画像に近い画
像を標準パタンとして作成することができる。
【0092】[第5の実施の形態]また、実際の認識対
象となる画像には、線が比較的太い強調文字様の文字パ
タンも存在する。この実施の形態では、強調文字様の文
字パタンに近い標準パタンを作成する手順につき説明す
る。この実施の形態では、画像変換部14は、ラスタラ
イザ12で作成されたビットマップ画像の線を強調文字
様に太くする変形処理を行う。
【0093】図7は、変形前のビットマップ画像の一部
を示す図である。図7に示すように、ビットマップ画像
をx−y座標系上の画像(x,y)として表す。変形処
理前のビットマップ画像(x,y)は、(0,0)と
(xmax ,ymax )とを結ぶ対角線を有した四角領域内
にあるとする。図中、文字パタンを示す画像の一部は、
斜線模様を付して示してある。
【0094】図8を参照して、変形処理につき説明す
る。図8は、第5の実施の形態の変形処理の手順を示す
フローチャートである。
【0095】先ず、画像変換部14は、ビットマップ画
像をx方向に走査する。図7には、x方向の走査線aの
例を示してある。走査方向は、図中、矢印記号により示
してある。画像変換部14は、この走査線aに沿って走
査を行い、背景画素から図形画素に変わる位置のx座標
b と、図形画素から背景画素に変わる位置のx座標x
w とを検出する(図8のS1)。
【0096】ここで、図形画素とは、文字パタンの線を
構成する画素を意味する。また、背景画素とは、文字パ
タンの背景部の画素をいう。この例では、ビットマップ
画像を2値画像として説明する。その場合、図形画素
は、階調値「1」の黒の部分の画素である。一方、背景
画素は、階調値「0」の背景部の画素である。ただし、
この実施の形態の方法は、ビットマップ画像が2値画像
の場合に限られることなく、多値画像に対しても適用す
ることができる。
【0097】次に、画像変換部14は、(xb −n,
y)ないし(xb ,y)の範囲および(xw ,y)ない
し(xw +n,y)の範囲の、走査線aに沿う背景画素
をそれぞれ図形画素に変換する(図8のS2)。ただ
し、記号nは自然数を表し、この値により、変形後の線
の太さが決まる。以上の処理(S1およびS2)を、0
からymax の範囲で行う。つまり、走査線aをy方向に
移動して、各y座標の位置について走査を行う。
【0098】次に、画像変換部14は、ビットマップ画
像をy方向に走査する。図7には、y方向の走査線bの
例を示してある。走査方向は、図中、矢印記号により示
してある。画像変換部14は、この走査線bに沿って走
査を行い、背景画素から図形画素に変わる位置のy座標
b と、図形画素から背景画素に変わる位置のy座標y
w とを検出する(図8のS3)。
【0099】次に、画像変換部14は、(x,yb
n)ないし(x,yb )の範囲および(x,yw )ない
し(x,yw +n)の範囲の、走査線bに沿う背景画素
をそれぞれ図形画素に変換する(図8のS4)。以上の
処理(S3およびS4)を、0からxmax の範囲で行
う。つまり、走査線bをx方向に移動して、各x座標の
位置について走査を行う。
【0100】この処理の結果、元画像の文字パタンは、
強調文字様に線が太められる。画像変換部14は、上述
したステップを、nを1ごとに変化させて繰り返し行
い、そのつど生成した画像を画像蓄積部16に蓄積す
る。
【0101】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、元画像に対して強調文字様に線が太く
なったイメージデータを、比較的短時間で標準パタンと
して作成することができる。
【0102】[第6の実施の形態]また、実際の認識対
象となる画像には、白抜き様の文字パタンも存在する。
この実施の形態では、白抜き様の文字パタンに近い標準
パタンを作成する手順につき説明する。画像変換部14
は、ラスタライザ12で作成されたビットマップ画像を
白抜き文字様にする変形処理を行う。
【0103】図9は、変形前のビットマップ画像の一部
を示す図である。図9に示すように、ビットマップ画像
をx−y座標系上の画像(x,y)として表す。変形処
理前のビットマップ画像(x,y)は、(0,0)と
(xmax ,ymax )とを結ぶ対角線を有した四角領域内
にあるとする。図中、文字パタンを示す画像の一部は、
斜線模様を付して示してある。
【0104】図10を参照して、変形処理につき説明す
る。図10は、第6の実施の形態の変形処理の手順を示
すフローチャートである。
【0105】先ず、画像変換部14は、ビットマップ画
像をx方向に走査する。図9には、x方向の走査線aの
例を示してある。走査方向は、図中、矢印記号により示
してある。画像変換部14は、この走査線aに沿って走
査を行い、図形画素が3画素以上連続する位置のx座標
の範囲を求める。そして、この範囲の中心座標値(x
mid ,y)を決定する(図10のS1)。
【0106】次に、画像変換部14は、(xmid −p,
y)ないし(xmid +p,y)の範囲の、走査線aに沿
う図形画素を背景画素に変換する(図10のS2)。た
だし、記号pは0≦p≦(x方向に図形画素が連続する
幅−2)の範囲の整数を表している。以上の処理(S1
およびS2)を、0からymax の範囲で行う。つまり、
走査線aをy方向に移動して、各y座標の位置について
走査を行う。
【0107】次に、画像変換部14は、ビットマップ画
像をy方向に走査する。図9には、y方向の走査線bの
例を示してある。走査方向は、図中、矢印記号により示
してある。画像変換部14は、この走査線bに沿って走
査を行い、図形画素が3画素以上連続する位置のy座標
の範囲を求める。そして、この範囲の中心座標値(x,
mid )を決定する(図10のS3)。
【0108】次に、画像変換部14は、(x,ymid
q)ないし(x,ymid +q)の範囲の、走査線bに沿
う図形画素を背景画素に変換する(図10のS4)。た
だし、記号qは0≦q≦(y方向に図形画素が連続する
幅−2)の範囲の整数を表している。以上の処理(S3
およびS4)を、0からxmax の範囲で行う。つまり、
走査線bをx方向に移動して、各x座標の位置について
走査を行う。
【0109】なお、図形画素を背景画素に変換する幅p
およびqについては、中心座標値に関して、1画素から
最大(図形画素が連続する幅−2)画素分まで変化さ
せ、図形画素が不連続になってしまわないように制御す
る。
【0110】このようにして生成した画像を、画像蓄積
部16に文字種ごとに保存する。
【0111】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、文字の輪郭だけが残っているような白
抜き文字様のイメージデータを、比較的短時間で標準パ
タンとして作成することができる。
【0112】[第7の実施の形態]また、実際に紙に打
ち出された画像には、プリンタ出力の濃度変動などの影
響により、輪郭にかすれができた文字パタンが形成され
る場合がある。この実施の形態では、入力ビットマップ
画像の特徴パラメータを用いて、ビットマップ画像の外
周(輪郭)画素を操作し、文字のかすれに対応した変形
画像を生成する手順につき説明する。画像変換部14
は、ラスタライザ12から送られたビットマップ画像の
輪郭に「かすれ」を形成する変形処理を行う。
【0113】図11は、変形前のビットマップ画像を示
す図である。図11に示すように、ビットマップ画像を
x−y座標系上の画像(x,y)として表す。図中のビ
ットマップ画像22は、文字パタン「A」を表してい
る。文字パタン「A」の線を構成する図形画素は記号
「@」により示してある。また、文字パタン「A」の背
景画素は記号「・」により示してある。
【0114】図12を参照して、変形処理につき説明す
る。図12は、第7の実施の形態の変形処理の手順を示
すフローチャートである。
【0115】処理1:先ず、画像変換部14は、ビット
マップ画像22の輪郭追跡処理を行い、ビットマップ画
像22の輪郭を構成する図形画素を抽出する(図12の
S1)。すなわち、ビットマップ画像22の全外周(輪
郭)座標を求め、これを保持する。
【0116】処理2:次に、画像変換部14は、ビット
マップ画像22の平均線幅を計算する(図12のS
2)。この計算方法について、図13を参照して説明す
る。図13は、平均線幅の計算方法の説明に供する図で
ある。実際の文字パタンは複雑なので、ここでは図13
(A)に示すように長方形の簡略化したモデルについ
て、四黒点を用いた平均線幅Wを求める例を説明する。
【0117】図13(A)に示すように、文字パタン2
4が4×10の黒点で形成されているとすると、その総
黒点数は40である。この文字パタン24を、大きさが
2×2の格子パタン26(図13(B))で走査する。
格子パタン26を構成する黒点のうち、図中左上の黒点
を基準黒点28(図13(B)中の黒塗り領域)とす
る。走査において、2×2の格子パタン26の4点に重
なる文字パタン24の画素がすべて黒となる場合、この
ときの基準黒点28に対応する文字パタン24上の画素
を四黒点とする。
【0118】このようにして、文字パタン24の画素を
走査すると、四黒点となる画素は、図13(A)中の黒
塗り領域で示す3×9の格子パタン領域に存在すること
が分かる。この領域に基づき、平均線幅Wが下式(5)
により求められる。
【0119】W=A/(A−Q) ・・・(5) ただし、記号Aは総黒点数を表し、記号Qは四黒点数を
表している。
【0120】この(5)式を図13(A)の文字パタン
24に適用すると、平均線幅Wは、W=40/(40−
27)=3.1となる。
【0121】処理3:次に、画像変換部14は、処理1
で抽出した図形画素に対し隣接する、x方向に沿って連
続する図形画素の数とy方向に沿って連続する図形画素
の数とを求める(図12のS3)。
【0122】例えば、図11の抽出画素30に関して
は、x方向に連続する図形画素数は3となる。また、抽
出画素30に関して、y方向に連続する図形画素数は1
6個となる。
【0123】また、図11の抽出画素32に関しては、
x方向に連続する図形画素数は4となる。また、抽出画
素32に関して、y方向に連続する図形画素数は13個
となる。
【0124】処理4:次に、画像変換部14は、処理1
で抽出した図形画素の各々について、処理3で求めたx
方向およびy方向の連続図形画素数の内の小さい方の値
を処理2で求めた平均線幅と比較する(図12のS
4)。そして、連続図形画素数が平均線幅よりも大きい
場合は、着目している図形画素を背景画素に変換する。
また、連続図形画素数が平均線幅よりも小さい場合は、
着目している図形画素をそのままにする、すなわち、背
景画素に変換しない。
【0125】例えば、図11のビットマップ画像22に
おいて、平均線幅を3.1と仮定する。画素30につい
ては、x方向の連続画素数の方がy方向の連続画素数に
比べて小さい。このx方向の連続画素数は3であり、こ
れは平均線幅より小さい。したがって、図形画素30は
背景画素に変換しない。また、画素32については、x
方向の連続画素数の方がy方向の連続画素数に比べて小
さい。このx方向の連続画素数は4であり、これは平均
線幅より大きい。したがって、図形画素32は背景画素
に変換する。
【0126】このように処理を行うと、図14に示すビ
ットマップ画像22aが得られる。図14は、変形後の
ビットマップ画像を示す図である。図14に示す通り、
画素30は図形画素であり、画素32は背景画素となっ
ている。このように、輪郭の図形画素が間引かれたパタ
ンの変形画像が作成される。作成した画像は、画像蓄積
部16に文字種ごとに保存される。
【0127】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、輪郭のかすれを持つ文字パタンに似た
パタンを、比較的短時間で標準パタンとして作成するこ
とができる。
【0128】[第8の実施の形態]この実施の形態で
は、マトリクスフィルタを用いてビットマップ画像の外
周(輪郭)画素を操作し、第7の実施の形態と同様に文
字のかすれに対応した変形画像を生成する手順につき説
明する。画像変換部14は、ラスタライザ12から送ら
れたビットマップ画像の輪郭に「かすれ」を形成する変
形処理を行う。
【0129】処理対象のビットマップ画像は、例えば、
図11に示すような画像22であり、この画像は図形画
素および背景画素からなっている。
【0130】図15を参照して、変形処理につき説明す
る。図15は、第8の実施の形態の変形処理の手順を示
すフローチャートである。
【0131】処理1:先ず、画像変換部14は、ビット
マップ画像22の輪郭追跡処理を行い、ビットマップ画
像22の輪郭を構成する図形画素を抽出する(図15の
S1)。すなわち、ビットマップ画像22の全外周(輪
郭)座標を求め、これを保持する。
【0132】処理2:次に、画像変換部14は、処理1
で抽出した図形画素の各々に対して、マトリクスフィル
タを用いた計算処理を行う(図15のS2)。
【0133】以下、マトリクスフィルタの処理概要につ
き、図16を参照して説明する。図16は、フィルタ処
理の説明に供する図である。
【0134】図16(A)に示す通り、マトリクスフィ
ルタ34は、例えば3×3の格子パタン状に配列したデ
ータ(係数)mijを有している。ただし、記号i,j
は3以下の自然数を表している。このフィルタ34で
は、データm11、m12、m13、m21、m22、
m23、m31、m32およびm33の値は、それぞ
れ、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiとしてあ
る。
【0135】ここでは、図11の画像22中の図形画素
36に着目する。この着目画素36に対して、マトリク
スフィルタ34を用いたフィルタ処理を行う。着目画素
36は黒点で、階調値は「1」である。着目画素36の
周囲には、4個の黒点と、4個の白点とが隣接してい
る。図16(B)には、これら着目画素36および隣接
画素の階調値を、各画素の配列通りに3×3の格子状に
配列して示してある。すなわち、図16(B)に示すよ
うに、着目画素36の階調値p22の値「1」を中心と
し、その周囲に隣接画素の階調値p11、p12、p1
3、p21、p23、p31、p32およびp33の値
が配列している。隣接画素p11、p12、p13およ
びp21の階調値はそれぞれ「0」であり、隣接画素p
23、p31、p32およびp33の階調値がそれぞれ
「1」である。
【0136】次に、Σ(mij・pij)の計算式によ
る計算処理を行う。すなわち、マトリクスフィルタ34
の係数mijを、それぞれ対応する画素の値pijに乗
じて、それらの総和を求める。
【0137】この例では、Σ(mij・pij)=m1
1×p11+m21×p21+m31×p31+m12
×p12+m22×p22+m32×p32+m13×
p13+m23×p23+m33×p33=e+f+g
+h+iとなる。
【0138】以上がマトリクスフィルタを用いた計算処
理の概要である。
【0139】処理3:次に、画像変換部14は、処理2
における計算処理の結果をあらかじめ設定しておいた閾
値mabikiと比較して、この比較結果に基づき、着
目している図形画素を背景画素に変換するか、あるい
は、そのままにする(図15のS3)。
【0140】例えば、閾値mabikiの値よりも、マ
トリクスフィルタ34による計算処理結果(e+f+g
+h+i)が小さければ着目画素36を白点とし、大き
ければ黒点のままにする。
【0141】このように、輪郭の図形画素が間引かれた
パタンの変形画像が作成される。作成した画像は、画像
蓄積部16に文字種ごとに保存される。
【0142】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、輪郭のかすれを持つ文字パタンに似た
パタンを、比較的短時間で標準パタンとして作成するこ
とができる。
【0143】[第9の実施の形態]この実施の形態で
は、マトリクスフィルタを用いてビットマップ画像の外
周(輪郭)画素を操作し、文字のにじみやぼけに対応し
た変形画像を生成する手順につき説明する。画像変換部
14は、ラスタライザ12から送られたビットマップ画
像の輪郭に「にじみ」や「ぼけ」を形成する変形処理を
行う。
【0144】処理対象のビットマップ画像は、例えば、
図17(A)に示すような画像であり、この画像は図形
画素および背景画素からなっている。
【0145】図18を参照して、変形処理につき説明す
る。図18は、第9の実施の形態の変形処理の手順を示
すフローチャートである。
【0146】処理1:先ず、画像変換部14は、ビット
マップ画像の輪郭追跡処理を行い、ビットマップ画像の
輪郭を構成する図形画素を抽出する。すなわち、ビット
マップ画像の全外周(輪郭)座標を求め、これを保持す
る。さらに、これら求めた座標から、輪郭図形画素より
も1画素分だけ外側の背景画素を抽出する(図18のS
1)。
【0147】処理2:次に、画像変換部14は、処理1
で抽出した背景画素の各々に対して、マトリクスフィル
タを用いた計算処理を行う(図18のS2)。
【0148】以下、マトリクスフィルタの処理概要につ
き、図17および図19を参照して説明する。図17
は、フィルタ処理の適用例を示す図である。図19は、
フィルタ処理の説明に供する図である。
【0149】図19(A)に示す通り、マトリクスフィ
ルタ38は、例えば3×3の格子パタン状に配列したデ
ータ(係数)mijを有している。ただし、記号i,j
は3以下の自然数を表している。このフィルタ38で
は、中心データm22の値が3であり、周辺データm1
1、m12、m13、m21、m23、m31、m32
およびm33の各値は1である。すなわち、中心データ
が周辺に対して重み付けされている。この重みの割合を
適切な値に設定することにより、パタンデータの濃度の
調整やごみデータの除去などを行うことができる。
【0150】図17(A)には、処理対象のパタン(ビ
ットマップ画像)の例が示されている。図17(A)に
示すパタン40は、文字パタン「2」を含む2値画像で
ある。文字パタン「2」を構成する図形画素(黒点)は
記号「1」によって表してあり、背景部分の画素(白
点)は省略してある。
【0151】ここでは、パタン40中の背景画素42
(図中、記号Xで示す。)に着目する。この着目画素4
2に対して、マトリクスフィルタ38を用いたフィルタ
処理を行う。着目画素42は白点で、階調値は「0」で
ある。着目画素42の周囲には、5個の黒点と、3個の
白点とが隣接している。図19(B)には、これら着目
画素42および隣接画素の階調値を、各画素の配列通り
に3×3の格子状に配列して示してある。すなわち、図
19(B)に示すように、着目画素42の階調値p22
の値「0」を中心とし、その周囲に隣接画素の階調値p
11、p12、p13、p21、p23、p31、p3
2およびp33の値が配列している。隣接画素p11、
p12およびp21の階調値がそれぞれ「0」であり、
隣接画素p13、p23、p31、p32およびp33
の階調値がそれぞれ「1」である。
【0152】次に、Σ(mij・pij)の計算式によ
る計算処理を行う。すなわち、マトリクスフィルタ38
の係数mijを、それぞれ対応する画素の値pijに乗
じて、それらの総和を求める。
【0153】この例では、Σ(mij・pij)=m1
1×p11+m21×p21+m31×p31+m12
×p12+m22×p22+m32×p32+m13×
p13+m23×p23+m33×p33=5となる。
【0154】以上がマトリクスフィルタを用いた計算処
理の概要である。
【0155】処理3:次に、画像変換部14は、処理2
における計算処理の結果をあらかじめ設定しておいた閾
値tuikaと比較して、この比較結果に基づき、着目
している背景画素を図形画素に変換するか、あるいは、
そのままにする(図18のS3)。
【0156】例えば、閾値tuikaの値を5に設定
し、マトリクスフィルタ38による計算処理結果が5以
上であれば着目画素を黒点とし、4以下であれば白点と
する。図17(A)の画素42に対しては、上述した通
り、マトリクスフィルタ38による計算処理結果は5と
なる。したがって、この着目画素42は黒点すなわち図
形画素に変換する。図17(B)には、変換後のパタン
40aの様子が示されている。
【0157】このように、輪郭に新たな図形画素が点描
された変形画像が作成される。作成した画像は、画像蓄
積部16に文字種ごとに保存される。
【0158】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、輪郭ににじみやぼけを持つ文字パタン
に似たパタンを、比較的短時間で標準パタンとして作成
することができる。
【0159】[第10の実施の形態]この実施の形態で
は、垂直直線を用いて、ビットマップ画像を走査し、文
字の切れに対応した変形画像を生成する手順につき説明
する。画像変換部14は、ラスタライザ12から送られ
たビットマップ画像に直線的な切れ(傷)を形成する変
形処理を行う。
【0160】図20は、変形前のビットマップ画像を示
す図である。図20に示すように、ビットマップ画像
を、図形画素および背景画素からなるx−y座標系上の
画像(x,y)として表す。図中のビットマップ画像4
4は、文字パタン「A」を表している。文字パタン
「A」の線を構成する図形画素は記号「@」により示し
てある。また、文字パタン「A」の背景画素は記号
「・」により示してある。
【0161】図21を参照して、変形処理につき説明す
る。図21は、第10の実施の形態の変形処理の手順を
示すフローチャートである。図21には、変形処理以降
のステップが示されている。
【0162】処理1:先ず、画像変換部14は、ビット
マップ画像44のx方向およびy方向への投影をそれぞ
れ求め(図21のS1)、その結果より、ビットマップ
画像44の高さHおよび幅Wを計算する。また、ビット
マップ画像44の左端のx座標成分LAおよび右端のx
座標成分RAを取得して保存する。
【0163】処理2:次に、画像変換部14は、処理1
で求めた高さHの値から、y方向に延在する長さHの直
線46を作成する。そして、この直線46を、LAから
RAにわたる範囲内でx方向に移動させてビットマップ
画像44を走査し、この直線46に重なるビットマップ
画像44の図形画素を背景画素に変換する(図21のS
2)。
【0164】始めに、直線46は左端アドレスLAの位
置に重ね合わせられる(図20)。そして、直線46と
重なる図形画素48および50を背景画素に変換する。
図22に、変換後のビットマップ画像44aが示されて
いる。この処理の結果、左端アドレスLAの位置に、y
方向に延在する切れを有したパタンが作成される。
【0165】処理3:次に、処理2で得られた変形画像
44aを、画像蓄積部16に蓄積する、すなわち、パタ
ン認識辞書に登録する(図21のS3)。
【0166】処理4:次に、画像変換部14は、直線4
6を、1画素分だけ図中右側方向に移動(走査)させる
(図21のS4)。続いて、直線46の位置のx座標成
分の値が右端アドレスのx座標成分RAの値よりも大き
いかどうかを判定する(図21のS5)。判定結果が
「大きい」であれば、処理を終了する。一方、判定結果
が「大きくない」であれば、処理2へ戻る。したがっ
て、以上の処理は、直線46の位置が右端アドレスRA
の位置に一致するまで繰り返し行われる。
【0167】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、ビットマップ画像44中の様々な位置
に、1画素分の幅の、y方向に延在する直線的な切れが
形成された標準パタンを比較的短時間で作成することが
できる。
【0168】[第11の実施の形態]この実施の形態で
は、水平直線を用いて、ビットマップ画像を走査し、文
字の切れに対応した変形画像を生成する手順につき説明
する。画像変換部14は、第10の実施の形態で説明し
たように、ラスタライザ12から送られたビットマップ
画像に直線的な切れ(傷)を形成する変形処理を行う。
【0169】図23は、変形前のビットマップ画像を示
す図である。図23に示すように、ビットマップ画像
を、図形画素および背景画素からなるx−y座標系上の
画像(x,y)として表す。図中のビットマップ画像5
2は、文字パタン「A」を表している。文字パタン
「A」の線を構成する図形画素は記号「@」により示し
てある。また、文字パタン「A」の背景画素は記号
「・」により示してある。
【0170】図24を参照して、変形処理につき説明す
る。図24は、第11の実施の形態の変形処理の手順を
示すフローチャートである。図24には、変形処理以降
のステップが示されている。
【0171】処理1:先ず、画像変換部14は、ビット
マップ画像52のx方向およびy方向への投影をそれぞ
れ求め(図24のS1)、その結果より、ビットマップ
画像52の高さHおよび幅Wを計算する。また、ビット
マップ画像52の上端のy座標成分TAおよび下端のy
座標成分BAを取得して保存する。
【0172】処理2:次に、画像変換部14は、処理1
で求めた幅Wの値から、x方向に延在する長さWの直線
54を作成する。そして、この直線54を、TAからB
Aにわたる範囲内でy方向に移動させてビットマップ画
像52を走査し、この直線54に重なるビットマップ画
像52の図形画素を背景画素に変換する(図24のS
2)。
【0173】始めに、直線54は上端アドレスTAの位
置に重ね合わせられる(図23)。そして、直線54と
重なる図形画素56、58、60、62および64を背
景画素に変換する。図25に、変換後のビットマップ画
像52aが示されている。この処理の結果、上端アドレ
スTAの位置に、x方向に延在する切れを有したパタン
が作成される。
【0174】処理3:次に、処理2で得られた変形画像
52aを、画像蓄積部16に蓄積する、すなわち、パタ
ン認識辞書に登録する(図24のS3)。
【0175】処理4:次に、画像変換部14は、直線5
4を、1画素分だけ図中下側方向に移動(走査)させる
(図24のS4)。続いて、直線54の位置のy座標成
分の値が下端アドレスのy座標成分BAの値よりも大き
いかどうかを判定する(図24のS5)。判定結果が
「大きい」であれば、処理を終了する。一方、判定結果
が「大きくない」であれば、処理2へ戻る。したがっ
て、以上の処理は、直線54の位置が下端アドレスBA
の位置に一致するまで繰り返し行われる。
【0176】以上説明したように、この実施の形態の変
形処理によれば、ビットマップ画像52中の様々な位置
に、1画素分の幅の、x方向に延在する直線的な切れが
形成された標準パタンを比較的短時間で作成することが
できる。
【0177】[第12の実施の形態]第10の実施の形
態では、垂直方向に切れを生じた画像を生成する処理に
つき説明した。また、第11の実施の形態では、水平方
向に切れを生じた画像を生成する処理につき説明した。
この他に、実際の認識対象となる文字パタンには、斜め
方向に切れを生じたものも存在する。
【0178】そこで、この実施の形態では、斜め方向に
延在する直線を用いて、ビットマップ画像を走査し、文
字の切れに対応した変形画像を生成する手順につき説明
する。画像変換部14は、第10および第11の実施の
形態で説明したように、ラスタライザ12から送られた
ビットマップ画像に直線的な切れ(傷)を形成する変形
処理を行う。
【0179】図26は、変形処理の説明に供する図であ
る。図26に示すように、ビットマップ画像を、図形画
素および背景画素からなるx−y座標系上の画像(x,
y)として表す。図中のビットマップ画像66は、文字
パタン「A」を表している。文字パタン「A」の線を構
成する図形画素は記号「@」により示してある。また、
文字パタン「A」の背景画素は記号「・」により示して
ある。
【0180】図27を参照して、変形処理につき説明す
る。図27は、第12の実施の形態の変形処理の手順を
示すフローチャートである。図27には、変形処理以降
のステップが示されている。
【0181】処理1:先ず、画像変換部14は、ビット
マップ画像66のx方向およびy方向への投影をそれぞ
れ求め(図27のS1)、その結果より、ビットマップ
画像66の高さHおよび幅Wを計算する。また、ビット
マップ画像66の重心Gを取得して保存する。
【0182】処理2:次に、画像変換部14は、処理1
で求めた高さHの値から、y方向に延在する長さHの直
線68を作成する。そして、この直線68を、処理1で
求めた重心Gの位置に重ねる。その結果、直線68と重
なるビットマップ画像66の図形画素(図26中の編み
掛け領域内の画素)を背景画素に変換する(図27のS
2)。この処理の結果、ビットマップ画像66の重心G
を通り、y方向に延在する直線的な切れを有したパタン
が作成される。
【0183】処理3:次に、処理2で得られた変形画像
を、画像蓄積部16に蓄積する、すなわち、パタン認識
辞書に登録する(図27のS3)。
【0184】処理4:次に、画像変換部14は、直線6
8を、重心Gを中心に回転させる(図27のS4)。図
26に示すように、直線68は、あらかじめ設定された
回転パラメータ(角度)θ分だけ反時計方向に回転す
る。この処理は、360度/θ回繰り返される。続い
て、画像変換部14は、回転処理が終了したかどうかを
判定する(図27のS5)。判定結果が「終了」であれ
ば、処理を終了する。一方、判定結果が「未終了」であ
れば、処理2へ戻る。
【0185】そして、画像変換部14は、直線68を1
回分回転させるたびに、直線68と重なるビットマップ
画像66の図形画素を背景画素に変換する。よって、こ
の実施の形態の変形処理によれば、ビットマップ画像6
6中の様々な位置に、1画素分の幅の、斜め方向に延在
する直線的な切れが形成された標準パタンを比較的短時
間で作成することができる。
【0186】以上の通り、各実施の形態において画像変
換部14の様々な処理につき順次に説明を行った。これ
ら各実施の形態の処理方法は、1つの画像に対して、連
続的に使用されて良い。例えば、かすれた画像を形成し
た後、この画像を回転させるなどの処理を施すことも可
能である。
【0187】
【発明の効果】この発明のパタン認識辞書の作成方法に
よれば、フォントに基づいてビットマップ画像を作成
し、このビットマップ画像を変形したものを標準パタン
とする。したがって、標準パタンが属する範疇は、変形
処理を施したビットマップ画像の元となったフォントに
相当する文字となり、自動的に範疇が決定する。そのた
め、比較的短時間でパタン認識辞書を作成することがで
きる。また、ビットマップ画像に適切な変形処理を施す
ことにより、実際に紙面などに打ち出される活字に近い
画像を標準パタンとして得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のパタン認識辞書作成装置の構成を
示す図である。
【図2】パタン認識辞書作成装置の動作を示す図であ
る。
【図3】変形前後のビットマップ画像を示す図である。
【図4】第2の実施の形態の変形処理の手順を示す図で
ある。
【図5】変形前後のビットマップ画像を示す図である。
【図6】変形前後のビットマップ画像を示す図である。
【図7】変形前のビットマップ画像の一部を示す図であ
る。
【図8】第5の実施の形態の変形処理の手順を示す図で
ある。
【図9】変形前のビットマップ画像の一部を示す図であ
る。
【図10】第6の実施の形態の変形処理の手順を示す図
である。
【図11】変形前のビットマップ画像を示す図である。
【図12】第7の実施の形態の変形処理の手順を示す図
である。
【図13】平均線幅の計算方法の説明に供する図であ
る。
【図14】変形後のビットマップ画像を示す図である。
【図15】第8の実施の形態の変形処理の手順を示す図
である。
【図16】フィルタ処理の説明に供する図である。
【図17】フィルタ処理の適用例を示す図である。
【図18】第9の実施の形態の変形処理の手順を示す図
である。
【図19】フィルタ処理の説明に供する図である。
【図20】変形前のビットマップ画像を示す図である。
【図21】第10の実施の形態の変形処理の手順を示す
図である。
【図22】変形後のビットマップ画像を示す図である。
【図23】変形前のビットマップ画像を示す図である。
【図24】第11の実施の形態の変形処理の手順を示す
図である。
【図25】変形後のビットマップ画像を示す図である。
【図26】変形処理の説明に供する図である。
【図27】第12の実施の形態の変形処理の手順を示す
図である。
【符号の説明】
10:フォント制御部 12:ラスタライザ 14:画像変換部 16:画像蓄積部 18:パラメータ記憶部 20:主制御部 22,22a,44,52,66:ビットマップ画像 24:文字パタン 26:格子パタン 28:基準黒点 30,32:抽出画素 34,38:マトリクスフィルタ 36,42:着目画素 40,40a:パタン 44a,52a:変形画像 46,54,68:直線 48,50,56,58,60,62,64:画素

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データから得られた文字パタンに相
    当する文字を選出するのに用いられる標準パタンを収録
    したパタン認識辞書を作成するに当たり、 標準パタンを生成する対象の文字のフォントに基づいて
    ビットマップ画像を作成するステップと、 前記作成したビットマップ画像の変形処理を行って標準
    パタンを生成するステップと、 前記生成した標準パタンを前記文字に対応付けてパタン
    認識辞書を記憶させるための記憶装置に蓄積するステッ
    プとを含むことを特徴とするパタン認識辞書の作成方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパタン認識辞書の作成
    方法において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像を一方向に伸張
    または圧縮する処理とすることを特徴とするパタン認識
    辞書の作成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のパタン認識辞書の作成
    方法において、 前記ビットマップ画像をx−y座標系上の画像として表
    し、 前記変形処理前のビットマップ画像(x,y)が(0,
    0)と(xmax ,yma x )とを結ぶ対角線を有した四角
    領域内にあるとし、 前記変形処理後のビットマップ画像(x1,y1)が
    (0,0)と(x1max,y1max )とを結ぶ対角線を
    有した四角領域内にあるとしたとき、前記変形処理で
    は、 (x1,y1)=(Wx×x,Wy×y) ・・・(1) Wx=x1max /xmax ・・・(2) Wy=y1max /ymax ・・・(3) の各関係式において、Wx=1とおいてy1max を変化
    させるか、あるいは、Wy=1とおいてx1max を変化
    させることを特徴とするパタン認識辞書の作成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のパタン認識辞書の作成
    方法において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像を回転させる処
    理とすることを特徴とするパタン認識辞書の作成方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のパタン認識辞書の作成
    方法において、 前記ビットマップ画像をx−y座標系上の画像として表
    し、 前記変形処理前のビットマップ画像(x,y)が(0,
    0)と(xmax ,yma x )とを結ぶ対角線を有した四角
    領域内にあるとしたとき、 前記変形処理では、前記変形処理前のビットマップ画像
    を(xmax /2,yma x /2)を中心にして回転させる
    ことを特徴とするパタン認識辞書の作成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のパタン認識辞書の作成
    方法において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像を斜体字様にゆ
    がめる処理とすることを特徴とするパタン認識辞書の作
    成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のパタン認識辞書の作成
    方法において、 前記ビットマップ画像をx−y座標系上の画像として表
    し、 前記変形処理前のビットマップ画像を(x,y)とし、 前記変形処理後のビットマップ画像を(x1,y1)と
    したとき、前記変形処理は、 (x1,y1)=(x+y×tanθ,y) ・・・(4) の関係式に従い行うことを特徴とするパタン認識辞書の
    作成方法。ただし、角度θはビットマップ画像のゆがみ
    度を表す。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のパタン認識辞書の作成
    方法において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像の線を強調文字
    様に太くする処理とすることを特徴とするパタン認識辞
    書の作成方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のパタン認識辞書の作成
    方法において、 前記ビットマップ画像を、図形画素および背景画素から
    なるx−y座標系上の画像(x,y)として表したと
    き、前記変形処理は、 前記ビットマップ画像をx方向に走査して、背景画素か
    ら図形画素に変わる位置のx座標xb と、図形画素から
    背景画素に変わる位置のx座標xw とを検出し、(xb
    −n,y)ないし(xb ,y)の範囲および(xw
    y)ないし(xw+n,y)の範囲の背景画素をそれぞ
    れ図形画素に変換するステップと、 前記ビットマップ画像をy方向に走査して、背景画素か
    ら図形画素に変わる位置のy座標yb と、図形画素から
    背景画素に変わる位置のy座標yw とを検出し、(x,
    b −n)ないし(x,yb )の範囲および(x,y
    w )ないし(x,yw +n)の範囲の背景画素をそれぞ
    れ図形画素に変換するステップとを含むことを特徴とす
    るパタン認識辞書の作成方法。ただし、記号nは自然数
    を表す。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のパタン認識辞書の作
    成方法において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像を白抜き文字様
    にする処理とすることを特徴とするパタン認識辞書の作
    成方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のパタン認識辞書の
    作成方法において、 前記ビットマップ画像を、図形画素および背景画素から
    なるx−y座標系上の画像(x,y)として表したと
    き、前記変形処理は、 前記ビットマップ画像をx方向に走査して、図形画素が
    3画素以上連続する位置のx座標の範囲を求め、当該範
    囲の中心座標値(xmid ,y)を決定し、(x mid
    p,y)ないし(xmid +p,y)の範囲の図形画素を
    背景画素に変換するステップと、 前記ビットマップ画像をy方向に走査して、図形画素が
    3画素以上連続する位置のy座標の範囲を求め、当該範
    囲の中心座標値(x,ymid )を決定し、(x,ymid
    −q)ないし(x,ymid +q)の範囲の図形画素を背
    景画素に変換するステップとを含むことを特徴とするパ
    タン認識辞書の作成方法。ただし、記号pおよびqは、
    0≦p≦(x方向に図形画素が連続する幅−2)の範囲
    および0≦q≦(y方向に図形画素が連続する幅−2)
    の範囲の整数をそれぞれ表す。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のパタン認識辞書の作
    成方法において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像の輪郭に「かす
    れ」を形成する処理とすることを特徴とするパタン認識
    辞書の作成方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のパタン認識辞書の
    作成方法において、 前記ビットマップ画像を、図形画素および背景画素から
    なるx−y座標系上の画像として表すとき、前記変形処
    理は、 前記ビットマップ画像の輪郭を構成する図形画素を抽出
    するステップと、 前記ビットマップ画像の平均線幅を計算するステップ
    と、 前記抽出した図形画素に隣接する、x方向に沿って連続
    する図形画素の数とy方向に沿って連続する図形画素の
    数とを求めるステップと、 前記抽出した図形画素の各々について、前記x方向およ
    びy方向の連続図形画素数の内の小さい方の値を前記平
    均線幅と比較し、連続図形画素数が平均線幅よりも大き
    い場合は、着目している図形画素を背景画素に変換し、
    連続図形画素数が平均線幅よりも小さい場合は、着目し
    ている図形画素をそのままにするステップとを含むこと
    を特徴とするパタン認識辞書の作成方法。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載のパタン認識辞書の
    作成方法において、 前記ビットマップ画像を、図形画素および背景画素から
    なる画像として表すとき、前記変形処理は、 前記ビットマップ画像の輪郭を構成する図形画素を抽出
    するステップと、 前記抽出した図形画素の各々に対して、マトリクスフィ
    ルタを用いた計算処理を行うステップと、 前記計算処理の結果をあらかじめ設定しておいた閾値と
    比較して、該比較結果に基づき、着目している図形画素
    を背景画素に変換するか、あるいは、そのままにするス
    テップとを含むことを特徴とするパタン認識辞書の作成
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載のパタン認識辞書の作
    成方法において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像の輪郭に「にじ
    み」または「ぼけ」を形成する処理とすることを特徴と
    するパタン認識辞書の作成方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のパタン認識辞書の
    作成方法において、 前記ビットマップ画像を、図形画素および背景画素から
    なる画像として表すとき、前記変形処理は、 前記ビットマップ画像の輪郭を構成する図形画素よりも
    1画素分だけ外側の背景画素を抽出するステップと、 前記抽出した背景画素の各々に対して、マトリクスフィ
    ルタを用いた計算処理を行うステップと、 前記計算処理の結果をあらかじめ設定しておいた閾値と
    比較して、該比較結果に基づき、着目している背景画素
    を図形画素に変換するか、あるいは、そのままにするス
    テップとを含むことを特徴とするパタン認識辞書の作成
    方法。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載のパタン認識辞書の作
    成方法において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像に直線的な切れ
    を形成する処理とすることを特徴とするパタン認識辞書
    の作成方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載のパタン認識辞書の
    作成方法において、 前記ビットマップ画像を、図形画素および背景画素から
    なるx−y座標系上の画像として表すとき、前記変形処
    理は、 前記ビットマップ画像のx方向およびy方向への投影を
    それぞれ求めることにより、前記ビットマップ画像の高
    さHおよび幅Wを計算すると共に、前記ビットマップ画
    像の左端のx座標成分LAおよび右端のx座標成分RA
    を取得するステップと、 y方向に延在する長さHの直線をLAからRAにわたる
    範囲内でx方向に移動させて前記ビットマップ画像を走
    査し、該直線に重なる前記ビットマップ画像の図形画素
    を背景画素に変換するステップとを含むことを特徴とす
    るパタン認識辞書の作成方法。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載のパタン認識辞書の
    作成方法において、 前記ビットマップ画像を、図形画素および背景画素から
    なるx−y座標系上の画像として表すとき、前記変形処
    理は、 前記ビットマップ画像のx方向およびy方向への投影を
    それぞれ求めることにより、前記ビットマップ画像の高
    さHおよび幅Wを計算すると共に、前記ビットマップ画
    像の上端のy座標成分TAおよび下端のy座標成分BA
    を取得するステップと、 x方向に延在する長さWの直線をTAからBAにわたる
    範囲内でy方向に移動させて前記ビットマップ画像を走
    査し、該直線に重なる前記ビットマップ画像の図形画素
    を背景画素に変換するステップとを含むことを特徴とす
    るパタン認識辞書の作成方法。
  20. 【請求項20】 請求項17に記載のパタン認識辞書の
    作成方法において、 前記ビットマップ画像を、図形画素および背景画素から
    なるx−y座標系上の画像として表すとき、前記変形処
    理は、 前記ビットマップ画像のx方向およびy方向への投影を
    それぞれ求めることにより、前記ビットマップ画像の高
    さH、幅Wおよび重心Gを計算するステップと、 y方向に延在する長さHの直線を重心Gに重ねた状態
    で、該直線を重心Gを中心に回転させることにより前記
    ビットマップ画像を走査し、該直線に重なる前記ビット
    マップ画像の図形画素を背景画素に変換するステップと
    を含むことを特徴とするパタン認識辞書の作成方法。
  21. 【請求項21】 画像データから得られた文字パタンに
    相当する文字を選出するのに用いられる標準パタンを収
    録したパタン認識辞書を作成するに当たり、 標準パタンを生成する対象の文字のフォントに基づいて
    ビットマップ画像を作成するステップと、 前記作成したビットマップ画像の変形処理を行って標準
    パタンを生成するステップと、 前記生成した標準パタンを前記文字に対応付けてパタン
    認識辞書を記憶させるための記憶装置に蓄積するステッ
    プとを含むパタン認識辞書の作成プログラムを記録した
    ことを特徴とするコンピュータ読取可能な記録媒体。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の記録媒体におい
    て、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像を一方向に伸張
    または圧縮する処理、あるいは回転させる処理、あるい
    は斜体字様にゆがめる処理、あるいは白抜き文字様にす
    る処理、あるいは前記ビットマップ画像の線を強調文字
    様に太くする処理、あるいは前記ビットマップ画像の輪
    郭に「かすれ」または「にじみ」または「ぼけ」を形成
    する処理、あるいは前記ビットマップ画像に直線的な切
    れを形成する処理のいずれかとすることを特徴とするコ
    ンピュータ読取可能な記録媒体。
  23. 【請求項23】 画像データから得られた文字パタンに
    相当する文字を選出するのに用いられる標準パタンを収
    録したパタン認識辞書を作成するパタン認識辞書作成装
    置であって、 フォント群が記憶された記憶部と、 該記憶部から標準パタンを生成する対象の文字のフォン
    トを読み出し、該読み出したフォントに基づいてビット
    マップ画像を作成するビットマップ画像作成部と、 前記作成したビットマップ画像の変形処理を行って標準
    パタンを生成する画像変形部と、 前記生成した標準パタンを前記文字に対応付けて記憶す
    る蓄積部とを具えることを特徴とするパタン認識辞書作
    成装置。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載のパタン認識辞書作
    成装置において、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像を一方向に伸張
    または圧縮する処理、あるいは回転させる処理、あるい
    は斜体字様にゆがめる処理、あるいは白抜き文字様にす
    る処理、あるいは前記ビットマップ画像の線を強調文字
    様に太くする処理、あるいは前記ビットマップ画像の輪
    郭に「かすれ」または「にじみ」または「ぼけ」を形成
    する処理、あるいは前記ビットマップ画像に直線的な切
    れを形成する処理のいずれかとすることを特徴とするパ
    タン認識辞書作成装置。
  25. 【請求項25】 文字ごとに標準パタンを対応付けて収
    録したパタン認識辞書を具えており、入力画像データか
    ら文字パタンを取得し、該文字パタンに似ている標準パ
    タンを前記パタン認識辞書から見出し、該標準パタンに
    対応する文字を出力する文字認識装置であって、 前記標準パタンを、フォントに基づいて作成したビット
    マップ画像に変形処理を施して得たものとすることを特
    徴とする文字認識装置。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載の文字認識装置にお
    いて、 前記変形処理を、前記ビットマップ画像を一方向に伸張
    または圧縮する処理、あるいは回転させる処理、あるい
    は斜体字様にゆがめる処理、あるいは白抜き文字様にす
    る処理、あるいは前記ビットマップ画像の線を強調文字
    様に太くする処理、あるいは前記ビットマップ画像の輪
    郭に「かすれ」または「にじみ」または「ぼけ」を形成
    する処理、あるいは前記ビットマップ画像に直線的な切
    れを形成する処理のいずれかとすることを特徴とする文
    字認識装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006059351A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Fujitsu Ltd 劣化辞書生成プログラム、方法および装置
JP2010032287A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Bridgestone Corp 外観検査装置、及び被検査物の外観検査方法

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