JP2769673B2 - ビネット画像変換装置 - Google Patents

ビネット画像変換装置

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JP2769673B2
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/001Texturing; Colouring; Generation of texture or colour

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラーステップ画像
をビネット画像に変換する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のコンピュータ技術の発展により、
パーソナルコンピュータやワークステーションを用いて
種々の特殊なカラー画像を製作できるようになった。特
殊なカラー画像の1つとして、カラーステップと呼ばれ
る画像がある。図14は、カラーステップの一例を示す
平面図である。
【0003】カラーステップとは、複数の図形G1〜G
nが一定の方向に沿って等間隔で重ね合うように配置さ
れており、かつ、それらの形状と色が直線的に変化して
いるものを言う。図14にも示されているように、各図
形の対応する頂点同士の間隔は一定であり、この結果、
最後部の図形G1から最前部の図形Gnまでに亘って図
形の形状が直線的に変化している。また、各図形の内部
はそれぞれ一様な色で塗られており、その色は最後部の
図形G1から最前部の図形Gnまでに亘って直線的に変
化している。ここで、「色の変化」とは、濃度(または
輝度)のみの変化も含んでいる。
【0004】ところで、カラーステップに類似する画像
として、ビネットと呼ばれる画像がある。図15は、ビ
ネットの一例を示す平面図である。ビネットは、所定の
図形Gの内部において色が連続的に変化するような画像
を言う。
【0005】パーソナルコンピュータやワークステーシ
ョンの画像処理のためのアプリケーションプログラムに
は、カラーステップを作成するのは容易だがビネットを
作成することができないものがある。ただし、このよう
な場合にも、カラーステップによってビネットを近似的
に表現することは可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カラーステッ
プによってビネットを近似的に表現した場合には、各図
形がそれぞれ一様な色で塗られているので、各図形の境
界においてトーンジャンプ(色の段差)が観察される。
ビネットは、本来はトーンジャンプが無い連続的な色変
化を有する画像なので、トーンジャンプは画質の劣化と
して認識されるという問題がある。そこで、従来から、
カラーステップによってビネットを近似した場合に、ト
ーンジャンプを低減したいという要望があった。
【0007】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、カラーステップ
を表わす画像データに基づいてビネットを近似する画像
を作成する際に、そのトーンジャンプを低減することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するため、この発明のビネット画像変換装置は、所
定の方向に沿って等間隔で重ね合うように配置されたそ
れぞれ一様色の複数の図形で構成された画像であって前
記複数の図形の形状と色とが図形の配列順に直線的に変
化する画像である第1のカラーステップ画像を表わす第
1のカラーステップ画像データを、連続的な色変化を有
する画像であるビネット画像を近似的に表わすビネット
画像データに変換する装置であって、前記第1のカラー
ステップ画像データに基づいて、前記複数の図形の最後
部に存在する第1の図形の色を表わす第1の色データと
前記複数の図形の最前部に存在する第2の図形の色を表
わす第2の色データとの差分を求め、前記差分を所定の
ステップ幅で除算することによってステップ数Nを求め
るとともに、前記第1と第2の図形の間に形成される
(N−1)個の図形と前記第1および第2の図形とを併
せた(N+1)個の図形で構成される第2のカラーステ
ップ画像を生成して、前記第2のカラーステップ画像の
色を画素毎に表わす第2のカラーステップ画像データを
生成するカラーステップ画像修正手段と、前記(N+
1)個の図形のうちの隣接する一対の図形のそれぞれに
関して、前記一対の図形の境界における所定の範囲にお
いて色データのノイズを画素毎に発生させるノイズ発生
手段と、前記第2のカラーステップ画像データと前記ノ
イズとを加算することによって、ビネット画像を近似的
に表わすビネット画像データを生成する加算手段と、を
備える。
【0009】第1のカラーステップ画像における第1と
第2の図形の間に所定のステップ幅で(N−1)個の図
形を形成して第2のカラーステップ画像とするので、ス
テップ幅を十分小さく設定することによって、第2のカ
ラーステップ画像における図形間の色データの差分を十
分に小さくすることができる。また、第2のカラーステ
ップ画像データにノイズを加算することによってビネッ
ト画像データを生成するので、図形の境界におけるトー
ンジャンプを目立ち難くすることができる。
【0010】
【実施例】
A.装置の構成:図1は、この発明の一実施例としての
画像処理システムを示すブロック図である。この画像処
理システムは、画像処理ワークステーション30と、画
像データ変換装置40と、画像記録装置50とで構成さ
れている。
【0011】画像処理ワークステーション30は、カラ
ーステップなどの種々の画像部品を作成するとともに、
これらの画像部品を1ページの画像平面に配置して1ペ
ージ画像を作成するための装置である。1ページ画像
は、PostScript(アドビ社の商標)などのページ記述言
語(PDL)で書かれたページ記述プログラムPDPに
よって表現される。なお、このページ記述プログラムP
DPの中で、カラーステップを表わす部分が本発明にお
ける第1のカラーステップ画像データに相当する。
【0012】画像データ変換装置40は、ビネット変換
ユニット42と、インタープリタ44と、ラスタイメー
ジプロセッサ(RIP)46とを備えている。ビネット
変換ユニット42は、画像処理ワークステーション30
から与えられたページ記述プログラムPDPからカラー
ステップを表わすプログラム部分を抽出して、これをビ
ネットを表わすプログラムに変更する機能を有する。ビ
ネット変換ユニット42は、マイクロプロセッサ(MP
U)61と、ページ記述プログラムインターフェイス6
2と、メインメモリ63と、フレームメモリ64とを備
えており、これらは互いにMPUバス60によって接続
されている。メインメモリ63には、ビネット変換処理
を行なうためのソフトウェアプログラムが記憶されてお
り、このソフトウェアプログラムをMPU61が実行す
ることによって、図形群抽出部65と、カラーステップ
修正部66と、ノイズ発生部67と、画像データ生成部
68と、ページ記述プログラム修正部69の機能を実現
する。これらの各部65〜69の内容については後述す
る。フレームメモリ64は、C(シアン)、M(マゼン
タ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4つの色版用
のフレームメモリ領域と、ノイズ用のフレームメモリ領
域とを含んでいる。4つの色版用のフレームメモリ領域
は、それぞれ8ビットの深さを有している。また、ノイ
ズ用のフレームメモリ領域は、ノイズ発生部67が発生
するノイズのビット数に等しい深さを有している。後述
するように、この実施例ではノイズのレベルが0〜18
の範囲にあるので、ノイズ用のフレームメモリ領域の深
さは5ビットで十分である。
【0013】インタープリタ44は、ビネット変換ユニ
ット42で修正されたページ記述プログラムPDPaを
解釈して、文字と図形と絵柄とをそれぞれ別個に表わす
画像データIDを生成する。RIP46は、インタープ
リタ44から与えられた画像データIDをラスタデータ
RDに変換し、このラスタデータRDを画像記録装置5
0に供給する。画像記録装置50は、このラスタデータ
RDに従って1ページ画像を網フィルムに記録する。
【0014】B.ビネット変換の処理手順:図2は、画
像処理ワークステーション30によってカラーステップ
が作成される手順を示す説明図である。作業者は、ま
ず、図2(A)に示すように2つの図形F1,F2の形
をマウスなどを用いて入力し、各図形の中に印刷される
CMYKの各色版の網%を指定する。なお、2つの図形
F1,F2は頂点の数が互いに等しければよく、互いに
相似形である必要はない。前述したPostScriptによって
図形F1,F2を記述する場合を考えると、図形F1,
F2を表わすページ記述プログラムは例えば次の数式1
で与えられる。
【数1】
【0015】数式1の各オペレータはそれぞれ次の意味
を有している。 newpath :カレントパス(プログラムで記述される軌
跡)の開始を示す。
【0016】setcmykcolor:C(シアン)、M(マゼン
タ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色の網点面
積率を設定する。
【0017】moveto:カレントパスの始点となる座標
(x,y)を指定する。数式1の第3行では座標(22
5,484.5)が始点となる。
【0018】lineto:カレントパスに直線分を追加す
る。linetoの前におかれた2つの数値は、移動後の座標
(x,y)を表わしている。従って、数式1の第3行と
第4行とによって、座標(225,484.5)から座標( 8
2,484.5)までの直線の軌跡が得られる。
【0019】eofill:奇・偶規則を用いてカレントパス
の内部を決定し、カレントパスの内部を塗りつぶす。数
式1に示すプログラムでは、newpath からeofillまでの
2組のプログラム部分によって2つの図形F1,F2の
形状と色とが表現されている。
【0020】showpage:カレントページ(プログラムで
記述されているページ)を出力デバイスに送信する。こ
のオペレータによって、プログラムで記述された画像が
実際に出力される。
【0021】図2(A)に示す2つの図形F1,F2を
5等分するカラーステップを作成する旨を作業者が指定
すると、図2(B)に示すカラーステップが画像処理ワ
ークステーション30によって作成される。このカラー
ステップは、第1の図形F1と第2の図形F2の間に4
つの図形FF1〜FF4を含んでいる。図2(B)から
解るように、各図形F1,FF1〜FF4,F2のそれ
ぞれ対応する頂点は、一直線上に等間隔で並んでおり、
また、各図形の色は直線的に変化している。図2(B)
に示す第1のカラーステップCS1 を表わすページ記述
プログラムは、次の数式2によって与えられる。
【数2】
【0022】数式2のプログラムは、画像処理ワークス
テーション30から画像データ変換装置40に供給され
るページ記述プログラムPDPである。このようなペー
ジ記述プログラムは市販のDTPプログラムによって作
成することが可能である。
【0023】なお、一般に、ページを構成する図形や絵
柄は「ページ要素」と呼ばれるので、以下では、図形や
絵柄などの個々の画像部品を表わすプログラムを「要素
プログラム」と呼ぶ。この呼称を用いると、数式2のプ
ログラムは6つの要素プログラムを含んでいることにな
る。なお、ページ記述プログラムの解釈の際には、1つ
の要素プログラムの解釈が終了すると対応するページ要
素が形成される。従って、1ページの中に複数のページ
要素が存在する場合には、ページ記述プログラムにおけ
る要素プログラムの順序に従って次々とページ要素が上
書きされていく。数式2のプログラムでは、図2(B)
に示す複数の図形のうちの最後部にある図形F1の要素
プログラムから最前部にある図形F2の要素プログラム
までが順番に配置されている。
【0024】図3は、ビネット変換ユニット42による
ビネット変換処理の手順を示すフローチャートである。
ビネット変換処理とは、画像処理ワークステーション3
0から与えられたページ記述プログラムPDPの中から
カラーステップを表現する要素プログラム群抽出して、
ビネットを近似的に表現する要素プログラムに変換する
処理である。
【0025】ステップS1では、以下に示すビネット変
換パラメータをオペレータが設定する。 ノイズ混合幅W1:隣接する図形同士の境界においてノ
イズを発生させる範囲を規定する幅(ポイント)。1ポ
イントは1/72インチであり、例えばW1=10ポイ
ントに設定される。
【0026】画像データの分解能Res:ビネット画像デ
ータの分解能。例えばRes=350dpiに設定する。
【0027】ノイズ混合強度St:例えば弱、中、強の
3段階のいずれかに設定する。
【0028】ビネット判定の網%GB:抽出された図形
群をビネットに変換するか否かを判定する際に用いる隣
接図形の網%の変化値。例えばGB=2%に設定する。
【0029】ビネット判定の距離Lis:抽出した図形群
をビネットに変換するか否かを判定する際に用いる隣接
図形の距離の変化値。例えばLis=30ポイントに設定
する。
【0030】境界平滑スイッチSW:SW=1の場合は
第1のカラーステップの境界を平滑にしてビネットを生
成し、SW=0の場合は第1のカラーステップの境界を
そのまま保ってビネットを生成する。
【0031】ステップS2では、要素プログラムの順番
を示すポインタiを0に初期化する。このポインタi
は、後述するステップS4で主に使用される。ステップ
S3では、ページ記述プログラムの全体の中に、ビネッ
ト変換処理の対象となっていない要素プログラムが存在
するか否かが判断される。未処理の要素プログラムが存
在する場合には、ステップS4において、図形群抽出部
65(図1)がカラーステップを構成する図形群を1グ
ループ抽出する。ここで、「カラーステップを構成する
図形群」とは、一定の方向に沿って等間隔で重ね合うよ
うに配置されており、かつ、それらの形状と色が直線的
に変化している図形群を言う。なお、ここではまず図2
(B)に示すように、1ページ内のすべての図形F1,
FF1〜FF4,F2が1つのカラーステップを構成す
る場合について説明する。ステップS4の詳細について
は後述する。
【0032】ステップS5では、ステップS4で抽出さ
れた図形群がビネット変換条件を満足するか否かが判断
される。ビネット変換条件は、次の数式3で与えられ
る。
【数3】 ここで、△Dmax は、抽出された図形群の中の隣接する
図形同士についての4色の色データの差分△D(C),
△D(M),△D(Y),△D(K)の最大値である。
また、△Lは隣接する図形同士の対応する頂点の距離の
最大値である。
【0033】なお、△Dmax が0に等しい場合は、図形
同士の色が全く同じなので、ビネット変換条件を満たさ
ないこととする。
【0034】ビネット変換条件における判定値GB,L
isの値は、前述したように、ステップS1において予め
設定されている。抽出された図形群がビネット変換条件
を満足しない場合には、ステップS3に戻り、次の要素
プログラムについての処理が行なわれる。一方、ビネッ
ト変換条件を満足する場合には、ステップS6が実行さ
れて、抽出された図形群の要素プログラムからビネット
画像データが生成される。
【0035】図4および図5は、ステップS6の詳細手
順を示すフローチャートである。なお、ステップS61
〜S67はカラーステップ修正部66(図1)によって
実行され、ステップS68〜S70はノイズ発生部67
によって、また、ステップS71は画像データ生成部6
8によって実行される。
【0036】ステップS61では、抽出された1グルー
プの図形群に外接する矩形の座標範囲(xmin ,ymin
),(xmax ,ymax )が求められる。図6は、図形
群の座標範囲を示す平面図である。図6からも解るよう
に、図形群の座標範囲は、図形群の最後部にある図形F
1の頂点座標と最前部にある図形F2の頂点座標の最大
値および最小値を求めることによって得られる。なお図
6の例では(xmin ,ymin )=( 82,309.5)であ
り、これらの値はポイント数で表現されている。
【0037】ステップS62では、座標範囲に対応する
フレームメモリ領域をフレームメモリ64(図1)内に
確保する。座標範囲に対応するフレームメモリ領域のx
方向のサイズは(xmax−xmin)/(72Res)、y方
向のサイズは(ymax−ymin)/(72Res)である。
ここで、Resは図3のステップS1で設定された画像デ
ータの分解能(dpi)である。
【0038】ステップS63では、カラーステップ修正
部66(図1)が、図形群の最後部にある第1の図形F
1と、図形群の最前部にある第2の図形F2との色デー
タの差分の最大値を求め、この差分を色データの所定の
最小ステップ幅で除算することによってステップ数Nを
求める。そして、2つの図形F1,F2の間隔をN等分
した位置に(N−1)個の新たな図形を作成する。
【0039】図7は、ステップS63の処理内容を示す
説明図である。図形F1の色データは(M,C,Y,
K)=(0,0,10,80)であり、図形F1の色デ
ータは(M,C,Y,K)=(0,0,16,20)で
あるので、色データの差分の最大値は60%(K成分の
差分)である。色データの最小ステップ幅dmin を0.
5%とすれば、ステップ数NはN=60/0.5=12
0となる。色データの最小ステップ幅dmin は、例えば
画像記録装置50における画像データの最小解像度に等
しく設定される。画像データの最小解像度は、画像デー
タの最下位ビットの1の値に相当する網%である。この
実施例では、8ビットである色データの最下位ビットの
1の値が網%の0.5%に相当している。なお、色デー
タの最小ステップ幅としては任意の値を設定することが
可能である。
【0040】図7の例ではステップ数Nが120なの
で、図形F1,F2の間には119個の図形が新たに作
成される。これらの119個の図形は、元の2つの図形
F1,F2とともに第2のカラーステップCS2 を構成
する。すなわち、121個の図形のそれぞれ対応する頂
点は一直線上に等間隔で並んでおり、また、各図形の色
それぞれ一様であって配列順に沿って直線的に変化して
いる。
【0041】第2のカラーステップCS2 は、図2
(B)に示す第1のカラーステップCS1 のページ記述
プログラム(数式2)に基づいて、119個の図形の要
素プログラムを作成し、これらの119個の要素プログ
ラムを図形FF1〜FF4の要素プログラムと置き換え
ることによって作成される。すなわち、図4のステップ
S63の処理は、単に数式2のページ記述プログラムを
修正することによって実現される。次に示す数式4は、
こうして得られた第2のカラーステップCS2 を表現す
るページ記述プログラムを示している。
【数4】
【0042】なお、新たに作成される119個の要素プ
ログラムにおけるカレントパスの座標と色データの値
は、元の2つの図形F1,F2の要素プログラムにおけ
るカレントパスの座標(オペレータ「moveto」の前に置
かれた値)と色データの値(オペレータ「setcmykcolo
r」の前に置かれた値)をそれぞれ120ステップに分
割して補間することによって得られる。
【0043】なお、CMYKの4つの色版の中で、第2
のカラーステップCS2 の両端の図形における色データ
の差分が最大値を示す色版については、第2のカラース
テップCS2 における隣接図形同士の色データの差は最
小ステップ幅dmin に等しい。一方、他の色版について
は、第2のカラーステップCS2 における隣接図形同士
の色データの差は最小ステップ幅dmin よりも小さくな
る。
【0044】ステップS64では、各図形を(−xmin
,−ymin )だけシフトするように、各図形の要素プ
ログラムを修正する。具体的には、前述した数式4にお
ける各要素プログラムにおいて、オペレータ「moveto」
の前に置かれた座標値に(−xmin ,−ymin )を加算
する。この処理は、ステップS62で確保したフレーム
メモリ領域内で以下の処理を行なえるようにするためで
ある。
【0045】ステップS65では、第2のカラーステッ
プのページ記述プログラムを解釈して各図形を表わすビ
ットマップデータを作成し、ステップS62で確保した
フレームメモリ領域に展開する。なお、ビットマップデ
ータは、CMYKの4色のそれぞれについて作成され、
それぞれ別個のフレームメモリ領域に記憶される。
【0046】図5のステップS66〜S71は、第2の
カラーステップCS2 に基づいて、ビネットを近似的に
表現するビネット画像データを作成する処理である。図
8は、ステップS66〜S71の処理内容を示す説明図
である。図8(b)は第2のカラーステップCS2 のビ
ットマップデータの図7の矢印ARに沿ったK成分の分
布を示しており、図8(a)はステップS66〜S71
の処理によって得られたビネット画像データVIDを示
している。
【0047】図5のステップS66では、4つの色版の
すべてについてステップS66〜S71の処理が終了し
たか否かが判断される。4つの色版についての処理が終
了していなければ、CMYKの順に1色ずつ処理対象と
して選択され、ステップS67に移行する。
【0048】ステップS67では、第2のカラーステッ
プCS2 のページ記述プログラム(数式4)に基づい
て、ノイズオフセットを表わすページ記述プログラムを
作成する。図8(c)はノイズオフセットSFのビット
マップデータを示している。ノイズオフセットSFは三
角形のノコギリ状のデータであって、各三角形が0〜9
の高さを有している。ノイズオフセットSFの値は、第
2のカラーステップCS2 の各図形の開始位置(色デー
タがより低い方の図形との境界位置)において0とな
り、その図形の終了位置(色データがより高い方の図形
との境界位置)においては9となる。ノイズオフセット
SFを表わすページ記述プログラムを作成する際には、
ノイズオフセットSFの1の値が第2のカラーステップ
CS2 の最小ステップ幅dmin の1/10の値(=0.
05%)に相当するものとして、そのページ記述プログ
ラムを作成する。ノイズオフセットSFのページ記述プ
ログラムは、図8(c)に示す階段状分布の各段を1つ
の図形として表わす複数の要素プログラムによって構成
されており、隣接する要素プログラムの色データの差が
0.05%とされている。すなわち、ノイズオフセット
SFのページ記述プログラムは、第2のカラーステップ
CS2 の複数の図形の間隔をさらに1/10に分割して
補間した多数の図形を表わす要素プログラムによって構
成されている。
【0049】ステップS68では、ノイズオフセットS
Fのページ記述プログラムを解釈して、そのビットマッ
プデータ(以下、「ノイズオフセットデータ」と呼ぶ)
をノイズ用のフレームメモリ領域(図1)に展開する。
なお、ノイズオフセットSFのページ記述プログラムを
解釈する際には、色データ(オペレータ「setcmykcolo
r」の値)の0.05%をビットマップデータの最下位
ビットの1の値に対応づけることによって、図8(c)
に示す分布が得られる。
【0050】ステップS69では、ランダムノイズRN
を発生してノイズオフセットデータに加算し、これによ
って多値ノイズデータMSを生成する。ランダムノイズ
RNは、図8(d)に示すように、0〜9の範囲の値を
有するランダムなノイズである。この範囲はノイズオフ
セットSFの範囲と同一であり、多値ノイズデータMS
は、図8(e)に示すように0〜18の範囲の値を有し
ている。
【0051】ステップS70では、図3のステップS1
において作業者によって指定されたノイズ混合強度St
に応じた2値化レベルで多値ノイズデータMSを2値化
し、これによって2値ノイズデータBSを作成する。ノ
イズ混合強度Stが「強」の場合には2値化レベルを9
に設定し、「中」の場合には2値化レベルを10に、
「弱」の場合には11に設定する。図8(f)は、多値
ノイズデータMSを9で2値化して得られた2値ノイズ
データBSを示している。この際、多値ノイズデータM
Sが9以下の場合には2値化ノイズデータBSの値が0
となり、多値ノイズデータMSが9を超える場合には2
値化ノイズデータBSの値が1となる。なお、2値化ノ
イズデータBSの1の値は、色データの0.5%に相当
する。
【0052】ノイズ混合強度Stが強の場合には、2値
ノイズデータBSにおける1の値が比較的多くなり、ま
た、ノイズ混合強度Stが弱の場合には2値ノイズデー
タBSにおける1の値が比較的少なくなる。ノイズ混合
強度Stが中の場合には、両者の中間になる。このよう
に、ノイズ混合強度Stを所望のレベルに指定すること
によって、2値ノイズデータBSの1の値の出現頻度を
調節することが可能である。
【0053】ステップS71では、こうして得られた2
値化ノイズデータBSを、処理対象となっている色版の
ビットマップデータに加算し、これによってその色版の
ビネット画像データVID(図8(a))を作成する。
すなわち、ビネット画像データVIDは、図7に示す第
2のカラーステップCS2 の画像に2値ノイズデータB
Sを加算したものである。図8(a)からも解るよう
に、ビネット画像データVIDは第2のカラーステップ
CS2 の隣接する図形同士の境界においてノイズ成分を
含んでいるので図形同士の境界におけるトーンジャンプ
が目立ち難い画像となっている。
【0054】図9は、ビネット画像データVIDのK成
分の一例を示す説明図である。ただし、色データの変化
の図示は省略されている。図9の上部に拡大して示すよ
うに、ビネット画像データVIDはノイズを含んでいる
のでデータ値が不規則的に変化する。従って、このビネ
ット画像データVIDに従って画像を再現すれば、トー
ンジャンプが目立たない画像が得られる。
【0055】なお、ステップS70において、ノイズ混
合強度Stの設定によって2値ノイズデータBSの分布
を変更することができるので、第2のカラーステップの
図形の境界付近におけるビネット画像データVIDのバ
ラツキを調整してトーンジャンプを低減することが可能
である。
【0056】多値ノイズデータMSを構成する重要な成
分であるノイズオフセットSFは、図8(c)に示すよ
うに、色データのより大きな図形との境界において大き
な値(9)をとり、色データのより小さな図形との境界
において小さな値(0)をとる。従って、2値ノイズデ
ータBSは、各図形について、色データのより大きな図
形との境界付近に限定されている。2値ノイズデータB
Sは第2のカラーステップCS2 のビットマップデータ
に加算されるので、2値ノイズデータBSを各図形と色
データのより大きな図形との境界付近に限定することに
よって、隣接する図形の境界付近における色データの変
化に適度なバラツキを生じさせることができ、トーンジ
ャンプを少なくすることができる。
【0057】なお、図8の例とは反対に、ノイズオフセ
ットSFを、色データのより大きな図形との境界におい
て小さな値をとり、色データのより小さな図形との境界
において大きな値をとるようにしてもよい。この場合に
は、2値ノイズデータBSを第2のカラーステップCS
2 のビットマップデータから減算することによって、ビ
ネット画像データを生成するようにすればよい。
【0058】ステップS71が終了すると、ステップS
66に戻り、次の色版についてステップS67〜S71
の処理が実行される。こうして、CMYKの4つの色版
のそれぞれについてのビネット画像データが作成され
る。
【0059】なお、上述した図8は、第2のカラーステ
ップCS2 における図形同士の境界の距離Dが、予めス
テップS1(図3)で設定されたノイズ混合幅W1以下
である場合を示している。図10は、D>W1の場合に
おけるビネット画像データの生成手順を示す説明図であ
る。図10が図8と異なる点は、ノイズオフセットSF
だけである。図10(c)に示すノイズオフセットSF
は、第2のカラーステップCS2 の図形同士の境界から
ノイズ混合幅W1の範囲において高さ0〜9の階段状の
分布を有し、それ以外の範囲では0に保たれている。こ
うすることによって、2値ノイズデータBSが現われる
範囲を、図形同士の境界からノイズ混合幅W1の距離の
領域内に限定することが可能である。
【0060】以上のように、図4および図5の手順に従
ってビネット画像データVIDが作成されると、ページ
記述プログラム修正部69(図1)によって図3のステ
ップS7,S8の処理が実行される。ステップS7で
は、ビネット画像データVIDがページ記述プログラム
に変換される。図9に示すビネット画像データVIDに
対応するページ記述プログラムは次の数式5で与えられ
る。
【数5】
【0061】なお、オペレータ「clip」は、塗りつぶさ
れる領域の輪郭(すなわち、切抜き領域)を示すオペレ
ータである。数式5のページ記述プログラムでは、オペ
レータ「moveto」から「clip」までを1単位とする12
1個のサブルーチンと、オペレータ「biginimage」以下
に配列された絵柄データとを含んでいる。121個のサ
ブルーチンは、第2のカラーステップCS2 の121個
の図形にそれぞれ対応している。ただし、オペレータ
「moveto」や「lineto」の座標値は、フレームメモリ6
4におけるuv座標系の座標(図9参照)である。言い
換えれば、これらの座標値は前述の数式4における対応
する座標値からオフセット(xmin ,ymin )=( 8
2,309.5)だけそれぞれ減算した値である。数式5のプ
ログラムによれば、図7に示す121個の図形の輪郭線
が互いに接続され、121個の図形の包絡線(図9に示
すビネット画像データの輪郭線)が切抜き図形として作
成される。
【0062】数式5のプログラムは、切抜き領域を第2
のカラーステップCS2 の図形の論理和をとった領域と
したが、この代わりに、第1のカラーステップCS1 の
図形の論理和をとった領域を切抜き領域とすることもで
きる。具体的には、図3のステップS1において、境界
平滑スイッチSWが1に設定された場合には第2のカラ
ーステップCS2 の図形の論理和をとった領域が切抜き
領域とされ、SW=0の場合には第1のカラーステップ
CS1 の図形の論理和をとった領域が切抜き領域とされ
る。
【0063】数式5において、オペレータ「biginimag
e」以下に配置された絵柄データは、図9に示すビネッ
ト画像データVIDの画素毎の値を示すデータであり、
各画素の画像データの値が16進法表記の2つの文字に
よって表現されている。なお、この絵柄データは、CM
YKの順にラインインターリーブに従って配列されてい
る。すなわち、まずC版の絵柄データが1走査線分配列
された後に、M版の絵柄データが1走査線分配列され、
続いてY版の絵柄データ、K版の絵柄データが同様に配
列されている。数式5において、絵柄データの最初の2
行のデータ「4C4C……4C」はC版の1走査線分のデータ
である。
【0064】図3のステップS8では、画像処理ワーク
ステーション30から与えられた元のページ記述プログ
ラムの中で、ステップS4で抽出された図形群に対応す
る要素プログラムが、ビネット画像を表わすページ記述
プログラム(数式5)によって置き換えられる。この
際、数式5の各オペレータ「moveto」,「lineto」の座
標値は、オフセット(xmin ,ymin )=( 82,309.
5)だけそれぞれ加算される。
【0065】ステップS8が終了すると、ステップS3
に戻り、元のページ記述プログラムの中に未処理の要素
プログラムが存在するか否かが判断される。すべての要
素プログラムについての処理が終了すると、ステップS
3からステップS9に移行し、修正後のページ記述プロ
グラムPDPaがビネット変換ユニット42からインタ
ープリタ44に出力される(図1)。インタープリタ4
4は、このページ記述プログラムPDPaを解釈して文
字と図形と絵柄を表わす画像データIDを生成し、これ
らをRIP46に供給する。そして、RIP46が出力
するラスタデータRDに従って、画像記録装置50が画
像を記録する。
【0066】上述したように、ビネット変換ユニット4
2は、カラーステップを表わすページ記述プログラムを
ビネットを表わすページ記述プログラムに変換するの
で、画像処理ワークステーション30にビネットを生成
する機能が無い場合にも、ビネットを画像記録装置50
で作成することが可能である。
【0067】C.図形群抽出の詳細手順:図11および
図12は、ページ記述プログラムに含まれる複数の図形
群の中からカラーステップを構成する図形群を抽出する
処理(図3のステップS4)の詳細な手順を示すフロー
チャートである。また、図13は図形群の抽出処理の対
象となる1ページ画像の一例を示す平面図である。
【0068】図13に示す画像を表わすページ記述プロ
グラムには、9つの図形F11〜F19の要素プログラ
ムが含まれる。ページ記述プログラムの前半に配置され
る5つの要素プログラムは、5つの図形F11〜F15
に対するカラーステップCSaを表わしており、ページ
記述プログラムの後半に配置される4つの要素プログラ
ムは、4つの図形F16〜F19に対するカラーステッ
プCSbを表わしている。これらの2つのカラーステッ
プCSa,CSbはそれぞれが別個のビネットにされる
べきものである。ただし、ページ記述プログラムには、
これらの9つの図形が2つのカラーステップに分類され
ること、および、2つのカラーステップCSa,CSb
がビネットに変換されるべきことは記述されておらず、
単に、各図形の形状と色とを規定する9つの要素プログ
ラムが含まれるだけである。そこで、図11および図1
2に示す手順に従って、まずカラーステップを構成する
図形群が抽出される。
【0069】図11のステップS41では、ページ記述
プログラムの中において、ポインタiで示される場所以
降に図形の要素プログラムが存在するか否かが判断され
る。ここで、ポインタiはページ記述プログラムの中の
要素プログラムの順番を示すパラメータであり、図3の
ステップS2において予め0に初期化されている。な
お、以下の説明においては、「図形」という語句は、図
形そのものを指す場合と図形の要素プログラムを指す場
合とがある。ステップS41においてポインタi以降に
要素プログラムが存在しない場合にはステップS4の処
理を終了し、要素プログラムが存在する場合にはステッ
プS42が実行される。
【0070】ステップS42では、図形の要素プログラ
ムを1つ抽出してメモリに記憶する。ステップS42で
抽出された図形を「図形#0」と呼ぶ。図13の例で
は、最後部の図形F11が図形#0となる。
【0071】ステップS43では、図形#0に続く図形
が2つ以上存在するか否かが判断される。ステップ4の
処理はビネットに変換される可能性のある図形群を抽出
することを目的としたものであり、ビネットに変換され
る図形群は少なくとも3つの図形を含んでいる。従っ
て、ステップS43において、図形#0に続く図形が2
つ以上存在しない場合には、ステップS4における処理
を終了する。
【0072】図形#0に続く図形が2つ以上存在する場
合には、ステップS44において、そのうちの最初の2
つの図形(「図形#1,#2」と呼ぶ)を抽出する。図
13の例では、図形F12,F13が図形#1,#2と
なる。
【0073】ステップS45では、3つの図形#0,#
1,#2の頂点の数が互いに等しいか否かが判断され
る。前述した数式1を参照すれば解るように、要素プロ
グラムには図形の頂点の座標が含まれているので、要素
プログラムを分析することによって頂点の数を算出する
ことが可能である。なお、図形の輪郭がベジェ曲線で表
わされている場合には、ベジェ曲線の両端点と制御点と
が図形の頂点に相当する。
【0074】3つの図形#0,#1,#2の頂点の数が
互いに等しくない場合には、これらの図形はビネットに
変換される図形群ではないので、ステップS45からス
テップS48に移行してポインタiを1つ増加させ、ス
テップS41に戻る。すなわち、ページ記述プログラム
の2番目の要素プログラムに対してステップS41以降
の処理を実行する。2番目の要素プログラムから処理を
再開するのは、最初の図形はビネットに変換されるべき
図形では無く、2番目以降の図形がビネットに変換され
る場合が存在するからである。図13の場合には、最初
の3つの図形#0,#1,#2(すなわち図形F11,
F12,F13)の頂点の数は等しいので、ステップS
46以降の処理が実行される。
【0075】ステップS46では、3つの図形#0,#
1,#2の色傾きの変化△△Dと座標傾きの変化△△P
とが算出される。色傾きの変化△△Dは、次の数式6で
定義される。
【数6】 ここで、色傾き△D#i/#j は図形#iと図形#jの色デ
ータの差分であり、CMYKの4色についての4つの成
分△D#i/#j(C),△D#i/#j(M),△D#i/#j
(Y),△D#i/#j(K)から構成されている。なお、
色傾き△D#i/#j は色データの差分なので、色傾きの変
化△△Dは色データの2次差分に相当する。
【0076】一方、座標傾き△△Pは、次の数式7で定
義される。
【数7】 ここで、△(x,y)#i/#j は図形#iと図形#jの対
応する頂点座標の差分であり、各頂点について算出され
る。
【0077】ステップS47では、色傾きの変化△△D
と座標傾きの変化△△Pがそれぞれの許容誤差δ,ε以
下であるか否かが判断される。3つの図形#0,#1,
#2がカラーステップを構成する図形群である場合に
は、これらの変化△△D,△△Pはほとんど0に等しい
はずである。従って、△△D≦δ、かつ、△△P≦εが
成立する場合には、3つの図形#0,#1,#2がカラ
ーステップを構成する図形群として認識され、図12の
ステップS49以降の処理が実行される。一方、△△D
と△△Pの少なくとも一方が許容誤差を満たさない場合
には、3つの図形#0,#1,#2はカラーステップを
構成する図形群ではないので、ステップS47からステ
ップS48に移行し、ポインタiを1つ増加してステッ
プS41に戻る。なお、例えば色傾きの変化△△Dの許
容誤差δは0.01%に設定され、座標傾き△△Pの許
容誤差εは0.0001ポイントに設定される。
【0078】図12のステップS49では、抽出された
図形群の数を示すパラメータMを2に設定する。正確に
言えば、Mは抽出された図形群の数から1を引いた値に
等しい。
【0079】ステップS50では、処理対象となってい
るページ記述プログラムの中に、次の図形を表わす要素
プログラムが存在するか否かが判断される。次の図形が
存在する場合には、ステップS51において次の図形を
1つ抽出し、パラメータMを1つ増加させる。図13の
例では、ステップS49までの工程において3つの図形
F11,F12,F13が抽出されているので、ステッ
プS51において4番目の図形F14が抽出されること
になる。ステップS51で抽出された図形を「図形#
M」と呼ぶ。すなわち、図形F14は図形#3に相当す
る。
【0080】なお、ステップS50において次の図形の
要素プログラムが存在しない場合には、ステップS41
〜S47で抽出された3つの図形#0,#1,#2を1
グループの図形群として認識し、ステップS56におい
て、これらの図形の要素プログラムがメモリに記憶され
る。そして、ステップS57においてポインタiを−1
(処理の終了を示す)に設定して、ステップS4の処理
を終了する。
【0081】ステップS52では、図形#0から図形M
までのM+1個の図形群の両端の2組の図形の対{#
0,#1}および{#M−1,#M}について、色傾き
の変化△△Dと座標傾きの変化△△Pとが算出される。
ステップS52において算出されるこれらの変化△△
D,△△Pは、次の数式8および数式9でそれぞれ与え
られる。
【数8】
【数9】
【0082】ステップS53では、ステップS52で算
出された2つの値△△D,△△Pがそれぞれの許容誤差
δ,εを満足するか否かが判断される。これらの許容誤
差は、図11のステップS47において使用されたもの
と同じである。△△D,△△Pがいずれも許容誤差を満
足する場合には、ステップS50に戻り、さらに次の図
形についてステップS50以降の処理を実行する。
【0083】なお、前述したステップS46において、
最初の2組の図形対{#0,#1}および{#1,#
2}について色傾き△Dと座標傾き△(x,y)がほぼ
等しいことが確認されている。従って、ステップS5
2,S53において、抽出された図形群の両端における
2組の図形対{#0,#1}および{#M−1,#M}
について色傾き△Dと座標傾き△(x,y)がほぼ等し
いことを確認すれば、図形#0から図形#MまでのM+
1個の図形群の中のすべての隣接する図形対について、
色傾き△Dと座標傾き△(x,y)がほぼ等しいことが
確認できる。
【0084】ステップS53において、△△D,△△P
の少なくとも一方が許容誤差を満足しない場合には、#
0〜#M−1のM個の図形が1グループの図形群として
認識され、ステップS54においてこれらの図形の要素
プログラムがメモリに記憶される。そして、ステップS
55においてポインタiにMを加算してステップS4の
処理を終了する。図13の例では、最初の5個の図形F
11〜F15がステップS41〜S54の処理によって
1グループの図形群として抽出され、ステップS55で
ポインタiの値が5に設定されてステップS41に戻
る。
【0085】こうして、ステップS4において1つの図
形群が抽出されると、抽出された図形群について前述し
た図3のステップS5〜S8が実行されて、ビネットを
表わすページ記述プログラムが作成される。この後、ス
テップS4が再度実行される際には、ステップS55
(図12)で設定されたポインタiの次の図形から処理
が開始される(ステップS41)。図13の例では、ス
テップS41〜S54の2回目の処理によって、後半の
4つの図形F16〜F19が1つの図形群として抽出さ
れる。
【0086】以上のように、ステップS4の図形群抽出
処理では、1ページに複数の図形群が含まれている場合
にも、それぞれの図形群が1グループとして抽出され、
ビネット変換処理がそれぞれの図形群に対して実行され
る。
【0087】なお、ステップS4において図形群として
抽出される条件(ステップS47,S53)と、ステッ
プS5におけるビネット変換条件(数3)とは異なって
いる。従って、これらの条件を適切に設定することによ
って、カラーステップをビネットに変換する場合と変換
しない場合とを区別することが可能である。例えば、図
13の最初の5つの図形F11〜F15はビネットに変
換し、後の4つの図形F16〜F19はそのままカラー
ステップとしておくことが可能である。
【0088】D.変形例:なお、この発明は上記実施例
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
【0089】(1)カラーステップを構成する複数の図
形は、多角形に限らず、曲線を含む図形であってもよ
い。例えば、円、楕円、1つ以上のベジェ曲線で構成さ
れた閉図形などのカラーステップに対しても本発明を適
用することができる。ベジェ曲線で構成された閉図形を
利用するときには、各ベジェ曲線の両端点と制御点との
位置が、直線的に変化するようにカラーステップが構成
される。
【0090】(2)上記実施例では、図8および図10
に示すように、ノイズオフセットの範囲とランダムノイ
ズの範囲を同一に設定したが、これらを異なる範囲に設
定しても良い。また、ノイズオフセットを用いずに、単
にランダムノイズを図形の境界付近において付加するよ
うにしてもよい。ただし、上記実施例のように、ノイズ
オフセットをランダムノイズに加算した後に2値化を行
なえば、図形の境界付近に2値ノイズデータBSを集中
させることが容易であるという利点がある。
【0091】(3)図8や図10に示す2値ノイズデー
タMSの代わりに、色データのビット数に比べて少ない
ビット数のランダムノイズデータを第2のカラーステッ
プのビットマップデータに加算することによって、ビネ
ット画像データを生成するようにしてもよい。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のビネット
変換装置によれば、第1のカラーステップ画像データに
基づいてビネットを近似的に表わすビネット画像データ
を作成でき、また、トーンジャンプを低減することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例としての画像処理システム
を示すブロック図。
【図2】カラーステップが作成される手順を示す説明
図。
【図3】ビネット変換処理の手順を示すフローチャー
ト。
【図4】ビネット画像データの生成処理の詳細手順を示
すフローチャート。
【図5】ビネット画像データの生成処理の詳細手順を示
すフローチャート。
【図6】処理対象となる図形群の座標範囲を示す平面
図。
【図7】第2のカラーステップを示す説明図。
【図8】D≦W1の場合におけるビネット画像データの
生成手順を示す説明図。
【図9】ビネット画像データVIDの一例を示す説明
図。
【図10】D>W1の場合におけるビネット画像データ
の生成手順を示す説明図。
【図11】図形群の抽出処理の詳細手順を示すフローチ
ャート。
【図12】図形群の抽出処理の詳細手順を示すフローチ
ャート。
【図13】図形群の抽出処理の対象となる1ページ画像
の一例を示す平面図。
【図14】カラーステップの一例を示す平面図。
【図15】ビネットの一例を示す平面図。
【符号の説明】
30…画像処理ワークステーション 40…画像データ変換装置 42…ビネット変換ユニット 44…インタープリタ 46…RIP(ラスタイメージプロセッサ) 50…画像記録装置 60…MPUバス 61…MPU 62…ページ記述プログラムインターフェイス 63…メインメモリ 64…フレームメモリ 65…図形群抽出部 66…カラーステップ修正部 67…ノイズ発生部 68…画像データ生成部 CS2,CSa,CSb…カラーステップ ID…画像データ Lis…ビネット変換条件の距離 MS…多値ノイズデータ N…ステップ数 PDP,PDPa…ページ記述プログラム Res…分解能 RD…ラスタデータ RN…ランダムノイズ SF…ノイズオフセット SW…境界平滑スイッチ St…ノイズ混合強度 VID…ビネット画像データ W1…ノイズ混合幅 dmin…最小ステップ幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 1/60 G06F 15/66 310

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の方向に沿って等間隔で重ね合うよ
    うに配置されたそれぞれ一様色の複数の図形で構成され
    た画像であって前記複数の図形の形状と色とが図形の配
    列順に直線的に変化する画像である第1のカラーステッ
    プ画像を表わす第1のカラーステップ画像データを、連
    続的な色変化を有する画像であるビネット画像を近似的
    に表わすビネット画像データに変換する装置であって、 前記第1のカラーステップ画像データに基づいて、前記
    複数の図形の最後部に存在する第1の図形の色を表わす
    第1の色データと前記複数の図形の最前部に存在する第
    2の図形の色を表わす第2の色データとの差分を求め、
    前記差分を所定のステップ幅で除算することによってス
    テップ数Nを求めるとともに、前記第1と第2の図形の
    間に形成される(N−1)個の図形と前記第1および第
    2の図形とを併せた(N+1)個の図形で構成される第
    2のカラーステップ画像を生成して、前記第2のカラー
    ステップ画像の色を画素毎に表わす第2のカラーステッ
    プ画像データを生成するカラーステップ画像修正手段
    と、 前記(N+1)個の図形のうちの隣接する一対の図形の
    それぞれに関して、前記一対の図形の境界における所定
    の範囲において色データのノイズを画素毎に発生させる
    ノイズ発生手段と、 前記第2のカラーステップ画像データと前記ノイズとを
    加算することによって、ビネット画像を近似的に表わす
    ビネット画像データを生成する加算手段と、を備えるビ
    ネット画像変換装置。
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