JP2001330578A - ガス検知方法及び装置 - Google Patents
ガス検知方法及び装置Info
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Abstract
度によらず安定させられるガス検知方法および装置を提
供することにある。 【解決手段】 貴金属線を金属酸化物半導体が主成分で
あるガス感応部で覆ったガス検知素子1を被検知ガスと
接触状態に配設し、そのガス検知素子1を劣化要因を除
去するためのパージ電圧を電圧制御機構8によりパルス
印加した後、ガス検知素子1を所定温度に維持し、ガス
検知素子1に被検知ガスを検知するためのガス検知電圧
を電圧制御機構8によりパルス印加し、ガス検知素子1
に被検知ガスが接触してそのガス検知素子1の抵抗値が
変化したときに、その抵抗値の変化に基づく電気信号を
受け、警報装置5に警報出力を発する出力部6を備えた
ガス検知回路4に接続してある。
Description
を主成分とするガス感応部を設けられ、被検知ガスと接
触状態に配置されるガス検知素子を、そのガス検知素子
の劣化要因を除去するためのパージ電圧をパルス印加し
て通電加熱した後、設定時間経過後に、前記ガス検知素
子にパルス電圧を印加したときの出力から被検知ガスを
検知する技術に関する。
合、検知対象ガス中の被検知ガスは、前記ガス検知素子
に接触して、前記ガス感応部において前記金属酸化物半
導体により酸化される。その酸化反応に伴う電子の授受
に伴い前記ガス検知素子の抵抗値が定量的に変化する。
そのため、前記ガス検知素子を備えたガス検知装置は、
前記抵抗値の変化に基づく出力値からその検知対象ガス
中の被検知ガスの濃度を求めることが出来るものであ
る。この時、前記ガス感応部に被検知ガスが接触したと
きに、前記被検知ガスは前記ガス感応部を構成する酸化
物半導体により触媒作用を受け、酸化されて前記ガス感
応部に抵抗の変化を与えるため、測定用のパルス電圧を
印加し出力が得られる。
反応の速度は前記ガス検知素子の周囲(雰囲気)温度に
依存するため、反応に伴う抵抗値の変化量に基づく出力
値も温度依存性を有することになる。すると、雰囲気温
度によって同じ被検知ガス濃度の検知対象ガスに対して
異なる出力値が得られることになり、正確な濃度測定が
困難になる場合が考えられる。
値の変動を、補正するために、雰囲気温度をサーミスタ
等の温度測定手段により求め、標準温度における標準出
力と、各雰囲気温度における出力との関係をあらかじめ
求めておき、前記温度測定手段による温度出力と前記ガ
ス出力比から測定出力を較正し、より正確な濃度測定を
行うことが考えられている。
標準出力との出力比から測定出力を較正しようとする場
合、得られた測定出力自体が小さな値になると、出力比
は大きくなり、前記測定出力の小さな揺らぎ(誤差)も
大きく増幅されることになり、濃度測定値の安定性、信
頼性が十分であるとはいえなかった。たとえば、雰囲気
温度が−10℃に達するような低温条件下でガス検知を
行うと、ガス検知素子からの出力がほとんどなく、被検
知ガスによる前記ガス検知素子の抵抗値変化に基づく出
力としての被検知ガスの含まれていない標準ガスとの出
力差(感度出力)がほとんどなく、感度出力の揺らぎが
被検知ガスの濃度として換算される場合に大きな誤差と
なって表れることになっていた。
に対応する出力を、雰囲気温度によらず安定させられる
ガス検知方法および装置を提供することにある。
点から前記雰囲気温度条件自体を一定に維持すれば、感
度出力を安定させられるのではないかと考え、本発明に
想到した。
成は、金属酸化物半導体を主成分とするガス感応部を有
するガス検知素子を、被検知ガスと接触状態にして、前
記ガス検知素子にガス検知電圧をパルス印加したときの
出力から被検知ガスを検知するガス検知方法であって、
定常状態の前記ガス検知素子を、前記ガス検知素子の周
囲温度によらず所定温度に維持するための温度維持電圧
を印加する点にあり、前記ガス検知素子の周囲温度を検
出した場合は、その検出温度に基づき、ガス検知素子温
度を所定温度に維持するための温度維持電圧を決定し、
前記ガス検知素子温度を所定温度に維持するための温度
維持電圧を印加する点にある。
ば、金属酸化物半導体を主成分とするガス感応部を有す
るガス検知素子を、被検知ガスと接触状態にして、前記
ガス検知素子にガス検知電圧をパルス印加したときの出
力から被検知ガスを検知すると、前記ガス検知素子が被
検知ガスに晒されている状態であるから、直接的に被検
知ガスの濃度を検知でき、また、ガス検知直前に前記ガ
ス検知素子にガス検知電圧をパルス印加するため、前記
ガス検知素子が適切な温度条件にある状態でガス検知を
行うことが可能なガス検知方法となる。ここで、ガス感
応部における反応の速度は前記ガス検知素子の雰囲気温
度に依存するため、反応に伴う抵抗値の変化量に基づく
出力値も温度依存性を有することになる。すると、雰囲
気温度によって同じ被検知ガス濃度の検知対象ガスに対
して異なる出力値が得られることになる。つまり、雰囲
気温度が標準温度より低い場合のガス感度は標準出力よ
り低くなり、また、雰囲気温度が標準温度より高い場合
のガス感度は標準出力より高くなる。そこで、定常状態
の前記ガス検知素子に、雰囲気温度によらず所定温度に
維持するための温度維持電圧を印加すると、雰囲気温度
が変動してもガス検知素子温度は常に一定に保たれるた
め、被検知ガスの反応速度は一定に保たれ易くなる。こ
のため、前記ガス感応部の反応に伴う抵抗値の変化量に
基づく出力値も雰囲気温度によらず一定に保たれ易くな
るため、安定したガス感度特性を持つガス検知方法とな
る。ここで、前記ガス検知素子の周囲温度を検出すれ
ば、季節の推移などに伴う雰囲気温度の変動を迅速に検
出することができる。すると、前記ガス検知素子から雰
囲気への放熱量は、その検出温度に対して定量的に変化
することになるので、前記ガス検知素子にその放熱量に
見合うジュール熱を発生させる温度維持電圧を求めるこ
とが出来る。従って、ガス検知素子温度を所定温度に維
持するための温度維持電圧を即座に決定でき、ガス検知
を効率的に行うことができる。
成は、金属酸化物半導体を主成分とするガス感応部を有
するガス検知素子を備え、前記ガス検知素子に電圧をパ
ルス印加して前記ガス検知素子の抵抗値を測定可能なガ
ス検知回路に組み込み、前記ガス検知素子を被検知ガス
と接触自在に設けたガス検知装置であって、定常状態の
前記ガス検知素子に温度維持電圧を印加して、そのガス
検知素子を所定温度に維持可能にする温度維持機構を設
け、前記ガス検知素子の抵抗値に基づき出力を得る出力
部を設けた点にあり、金属酸化物半導体を主成分とする
ガス感応部を有するガス検知素子を備え、前記ガス検知
素子の抵抗値を測定可能なガス検知回路に組み込み、前
記ガス検知素子を被検知ガスと接触自在に設けたガス検
知装置であって、雰囲気温度の変動を検出する温度測定
機構を備え、電圧を印加して前記ガス検知素子の温度変
更を可能とする手段を備え、前記ガス検知素子の抵抗値
に基づき出力を得る出力部を設けた点にある。
ば、金属酸化物半導体を主成分とするガス感応部を有す
るガス検知素子を備え、前記ガス検知素子に電圧をパル
ス印加して前記ガス検知素子の抵抗値を測定可能なガス
検知回路に組み込み、前記ガス検知素子を被検知ガスと
接触自在に設けてあれば、前記ガス検知素子が被検知ガ
スに晒された場合に前記ガス感応部に被検知ガスが触媒
作用により酸化させられ、その酸化作用に伴い前記ガス
検知素子に、前記被検知ガス量に対応する抵抗値変化を
与えることができる。このガス検知素子の抵抗値を測定
可能に構成するから、その抵抗値から前記被検知ガス濃
度を求めることができる。また、定常状態の前記ガス検
知素子に温度維持電圧を印加して、そのガス検知素子を
所定温度に維持可能にする温度維持機構を設け、前記ガ
ス検知素子の抵抗値に基づき出力を得る出力部を設ける
ことにより、雰囲気温度が変動してもガス検知素子温度
は常に一定に保たれるため、雰囲気温度に依存しない安
定したガス感度特性を維持することができ、そのガス感
度特性を持つ前記ガス検知素子の抵抗値を測定するた
め、雰囲気温度に依存しない出力を常に得ることができ
るガス検知装置となる。さらに、前記温度維持機構は、
雰囲気温度の変動を検出する温度測定機構及び、前記ガ
ス検知素子の温度を変更すべく前記ガス検知素子に印加
される電圧を制御する電圧制御機構を備えているから、
前記温度測定機構により前記ガス検知素子の雰囲気温度
の変動を迅速に検出することができ、前記電圧制御機構
により即座に前記ガス検知素子温度を所定温度に維持す
るための温度維持電圧を制御できる。また、前記ガス検
知素子の抵抗値に基づいた出力を得る出力部では、適切
な所定温度に維持されることで前記ガス感応部の反応速
度が雰囲気温度によらず一定に保たれ易くなった前記ガ
ス検知素子からの抵抗値に基づいて出力を得るのである
から、誤差の少ない安定した出力値を得ることができる
ガス検知装置となる。
状態にあるという場合には、前記ガス検知素子がパージ
の際に高温に晒され、その表面に付着する付着物等の揮
散除去される状態になる場合のように、温度変化を伴う
環境に晒されるようなことなく維持されている状態を指
し、例えば、出力を得るために前記ガス検知素子にパル
ス電圧を印加したような場合であっても、前記ガス検知
素子に実質的な温度変化を伴わないような時は定常状態
に維持されているとみなすものとする。また、所定温度
とは、予想される設置場所の雰囲気温度の変動に対して
前記ガス検知素子温度を一定の測定温度範囲に制御可能
な温度である。
に基づいて説明する。本発明のガス検知装置は、図2に
示すように、ガス検知素子1を、前記ガス検知素子1に
電圧をパルス印加して前記ガス検知素子1の抵抗値を測
定可能なガス検知回路4に組み込み、前記ガス検知素子
1を被検知ガスと接触自在に設けて構成してある。前記
ガス検知回路4は、前記ガス検知素子1を所定温度に維
持可能な温度維持機構10と連接され、また、前記ガス
検知素子1の抵抗値が変化した時に、その抵抗値に基づ
く電気信号を受け、警報装置5に警報出力を発する出力
部6を連接してある。
に、白金、パラジウム、白金−パラジウム合金等の貴金
属線2に酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を主
成分とする金属酸化物半導体を塗布、乾燥後焼結成型し
てあるガス感応部3を備えた、いわゆる熱線型半導体式
ガス検知素子を用いることができる。
子1の雰囲気温度を測定する温度測定機構7と、その温
度測定機構7による測定温度に基き決定される温度維持
電圧を、前記ガス検知素子1に印加する電圧制御機構8
とを備える。また、前記電圧制御機構8は、前記ガス感
応部3に付着した付着物を揮散させるパージを行うパー
ジ電圧、及び、前記ガス検知素子1からの出力を得るた
めの、ガス検知電圧をパルス印加可能に構成してあり、
前記ガス検知素子1に前記パージ電圧を印加した後温度
維持電圧を印加して、前記ガス検知素子1を所定時間に
わたって所定温度に維持し、さらに、出力を得るべくガ
ス検知電圧を印加する電圧制御を繰り返し行う。
71を用いることが出来、さらにはガス検知素子1の雰
囲気温度あるいは、ガス検知素子1の温度を測定可能な
機能を有する温度測定装置であれば種々の構成を採用す
ることが出来る。
線型半導体式のものに限らず、基板型などの形態であっ
てもよい。また、出力部についても、警報出力を発する
ものに替え、測定濃度値をデジタル表示するものであっ
ても良いし、これらの複合的な出力であっても良い。
一酸化炭素などの毒性ガスを検知して測定された抵抗値
に基づいた出力値を生じる特性を有する。尚、この出力
値は、前記ガス感応部3が被検知ガスの接触した時に被
検知ガス濃度に応じて抵抗値を変化させることにより決
定されるものであって、この出力値は被検知ガス濃度に
換算することが出来るものである。
て、ガス検知素子温度、印加電圧、センサ出力との相関
を示したグラフを図3に示す。前記ガス検知素子1の起
動時には、前記ガス検知素子1にパージ電圧を印加して
パージ温度域まで加熱するパージ工程を行うため、電圧
制御機構8により、例えば2.0Vのパージ電圧を5秒
間連続パルス印加する。パージにより活性化した前記ガ
ス検知素子1は50℃まで降温させ温度維持電圧を印加
して、その温度を維持する。前記温度維持電圧は、サー
ミスタ71により検出された雰囲気温度測定値に基づき
決定する。前記ガス検知素子1の温度が安定すると、パ
ージ終了後15秒経過後まで前記ガス検知素子1のガス
感応部3に被検知ガスを吸着させて、被検知ガスを検知
するためのガス検知電圧を電圧制御機構8によりパルス
印加することにより前記ガス検知素子1から出力を得て
ガス検知を行う。この後、パージ工程を行い、以下同様
のことを繰り返す。
貴金属線に白金線コイルを、前記ガス感応部に酸化イン
ジウム半導体を用いるとともに、前記ガス感応部の表面
部にパラジウム触媒を添加してある一酸化炭素検知用の
熱線型半導体式ガス検知素子を備えたガス検知装置を使
用し、パージ電圧を2.0V/5秒、パージ終了後15
秒後にガス感度測定を行い、ガス検知電圧を2.0V/
1m秒の条件で行った場合、雰囲気温度条件が−10〜
50℃の常温付近で、濃度200ppmの一酸化炭素
(CO)を検知した場合の、雰囲気温度、ガス検知素子
への印加電圧、ガス検知素子温度、ガス検知時雰囲気温
度におけるガス検知素子の一酸化炭素に対する感度のそ
れぞれの相関を、従来のガス検知方法で駆動させた場合
の結果を表1に、本発明のガス検知方法で駆動させた場
合の結果を表2に示す。
せた場合、雰囲気温度の変動により変化したガス感度の
補正は、サーミスタにより雰囲気温度を検出し、サーミ
スタの検出温度に基づいて演算処理を行い得られた値に
より行う。つまり、雰囲気温度条件にかかわらずガス検
知素子には電圧をパルス印加しないため、雰囲気温度の
変動に伴いガス検知素子温度も変化する。このため、濃
度200ppmの一酸化炭素に対するセンサ感度は、−
10℃では108mV、50℃では192mVとなり、
センサ感度特性は雰囲気温度に依存し、雰囲気温度の変
動と共に大きく変動しているため正確な測定を行うのが
困難であることは明らかである。一方、表2より本発明
のガス検知方法により駆動させた場合には、定常状態の
ガス検知素子を、前記ガス検知素子の雰囲気温度によら
ずガス検知素子温度を所定温度に維持するための温度維
持電圧を印加する、あるいは、前記ガス検知素子の雰囲
気温度をサーミスタ等の温度測定機構により検出し、そ
の検出温度に基づき、ガス検知素子温度を所定温度に維
持するための温度維持電圧を決定することによりガス検
知素子温度を50℃前後に保つように制御している。つ
まり、雰囲気温度によらずガス検知素子温度を50℃前
後に維持した状態で一酸化炭素を検出していることにな
り、この時、濃度200ppmの一酸化炭素に対する感
度は180〜192mVとなり、大きな変化はない。よ
って、センサ感度の雰囲気温度による変動は、従来のガ
ス検知方法により駆動させた場合と比較すると極めて小
さくなっており、本発明のガス検知方法による駆動で、
ガス感度が良好に改善されたため、温度変化に伴うガス
感度の変化を原因とする出力値の誤差を較正しなくても
正確な値が得られる。
つ熱線型半導体式ガス検知素子を備えたガス検知装置を
使用して、雰囲気温度条件が−10〜50℃の常温付近
で、ガス感度の一酸化炭素濃度依存特性を調べたところ
図4のようになった。つまり、従来のガス検知方法によ
り駆動させると、雰囲気温度によりガス感度は大きく変
化するが、本発明のガス検知方法により駆動させると、
雰囲気温度に依らずほぼ共通した出力結果を示すため、
一酸化炭素濃度に依存しない安定した出力が得られたこ
とが判る。
半導体式ガス検知素子のガス感応部を酸化インジウムか
ら酸化スズに変え、パージ終了後25秒後にガス感度測
定を行う条件で、実施例1と同様に、雰囲気温度、ガス
検知素子への印加電圧、ガス検知素子温度、ガス検知時
雰囲気温度におけるガス検知素子の一酸化炭素に対する
感度のそれぞれの相関を、従来のガス検知方法で駆動さ
せた場合の結果を表3に、本発明のガス検知方法で駆動
させた場合の結果を表4に示す。
せた場合には、センサ感度は雰囲気温度条件に依存し、
雰囲気温度の変動と共に大きく変動しているため正確な
測定を行うのが困難であることは明らかである。一方、
表4より本発明のガス検知方法により駆動させた場合に
は、雰囲気温度によらずガス検知素子温度を50℃前後
に維持した状態で一酸化炭素を検出しており、この時、
濃度200ppmの一酸化炭素に対する感度は141〜
170mVとなり、大きな変化はない。よって、センサ
感度の雰囲気温度による変動は、従来のガス検知方法に
より駆動させた場合と比較すると極めて小さくなってお
り、本発明のガス検知方法による駆動で、ガス感度が良
好に改善されたため、温度変化に伴うガス感度の変化を
原因とする出力値の誤差を較正しなくても正確な値が得
られる。
つ熱線型半導体式ガス検知素子を備えたガス検知装置を
使用して、雰囲気温度条件が−10〜50℃の常温付近
で、ガス感度の一酸化炭素濃度依存特性を調べたところ
図5のようになった。つまり、従来のガス検知方法によ
り駆動させると、雰囲気温度によりガス感度は大きく変
化するが、本発明のガス検知方法により駆動させると、
雰囲気温度に依らずほぼ共通した出力結果を示すため、
一酸化炭素濃度に依存しない安定した出力が得られたこ
とが判る。また、図4〜5より、パージ終了後にガス感
度測定を行うタイミングは15秒後付近が好ましい。
半導体式ガス検知素子を基板形厚膜ガス検知素子に変
え、パージ電圧を3.5V/5秒、パージ終了後20秒
後にガス感度測定を行い、ガス検知電圧を5.0V/1
m秒の条件で行った場合、実施例1と同様に、雰囲気温
度、ガス検知素子への印加電圧、ガス検知素子温度、ガ
ス検知時雰囲気温度におけるガス検知素子の一酸化炭素
に対する感度のそれぞれの相関を、従来のガス検知方法
で駆動させた場合の結果を表5に、本発明のガス検知方
法で駆動させた場合の結果を表6に示す。
せた場合には、センサ感度は雰囲気温度条件に依存し、
雰囲気温度の変動と共に大きく変動しているため正確な
測定を行うのが困難であることは明らかである。一方、
表6より本発明のガス検知方法により駆動させた場合に
は、雰囲気温度によらずガス検知素子温度を50℃前後
に維持した状態で一酸化炭素を検出していることにな
り、この時、濃度200ppmの一酸化炭素に対する感
度は3.26〜3.58Vとなり、大きな変化はない。
よって、センサ感度の雰囲気温度による変動は、従来の
ガス検知方法により駆動させた場合と比較すると極めて
小さくなっており、本発明のガス検知方法による駆動
で、ガス感度が良好に改善されたため、温度変化に伴う
ガス感度の変化を原因とする出力値の誤差を較正しなく
ても正確な値が得られる。
つ基板形厚膜ガス検知素子を備えたガス検知装置を使用
して、雰囲気温度条件が−10〜50℃の常温付近で、
ガス感度の一酸化炭素濃度依存特性を調べたところ、図
6のようになった。つまり、従来のガス検知方法により
駆動させると、雰囲気温度によりガス感度は大きく変化
するが、本発明のガス検知方法により駆動させると、雰
囲気温度に依らずほぼ共通した出力結果を示すため、一
酸化炭素濃度に依存しない安定した出力が得られたこと
が判る。
発明のガス検知方法および装置を使用して−10〜50
℃のような常温で駆動させることにより、雰囲気温度、
被検知ガス濃度に依存しないガス感度特性を得ることが
できる。
サ出力との相関グラフ
化の一酸化炭素濃度依存特性グラフ (a)従来駆動方法 (b)本発明駆動方法
化の一酸化炭素濃度依存特性グラフ (a)従来駆動方法 (b)本発明駆動方法
化の一酸化炭素濃度依存特性グラフ (a)従来駆動方法 (b)本発明駆動方法
Claims (4)
- 【請求項1】 金属酸化物半導体を主成分とするガス感
応部を有し、被検知ガスと接触自在に設けられるガス検
知素子に、ガス検知電圧をパルス印加したときの出力か
ら被検知ガスを検知するガス検知方法であって、 定常状態の前記ガス検知素子を、周囲温度によらず所定
温度に維持するための温度維持電圧を前記ガス検知素子
に印加するガス検知方法。 - 【請求項2】 前記ガス検知素子の周囲温度を検出し、
その検出温度に基づき、ガス検知素子温度を所定温度に
維持するための温度維持電圧を決定する請求項1記載の
ガス検知方法。 - 【請求項3】 金属酸化物半導体を主成分とするガス感
応部を有するガス検知素子を備え、前記ガス検知素子に
電圧をパルス印加して前記ガス検知素子の抵抗値を測定
可能なガス検知回路に組み込み、前記ガス検知素子を被
検知ガスと接触自在に設けたガス検知装置であって、 定常状態の前記ガス検知素子に温度維持電圧を印加し
て、そのガス検知素子を所定温度に維持可能にする温度
維持機構を設け、前記ガス検知素子の抵抗値に基づき出
力を得る出力部を設けたガス検知装置。 - 【請求項4】 前記温度維持機構が周囲温度の変動を検
出する温度測定機構を備え、前記ガス検知素子の温度を
変更すべく前記ガス検知素子に印加する電圧を制御する
電圧制御機構を備えた請求項3記載のガス検知装置。
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---|---|---|---|
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