JP2001329471A - 繊維染色物の製造方法および繊維染色物 - Google Patents

繊維染色物の製造方法および繊維染色物

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JP2001329471A
JP2001329471A JP2001061364A JP2001061364A JP2001329471A JP 2001329471 A JP2001329471 A JP 2001329471A JP 2001061364 A JP2001061364 A JP 2001061364A JP 2001061364 A JP2001061364 A JP 2001061364A JP 2001329471 A JP2001329471 A JP 2001329471A
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智之 堀口
Toshiaki Kimura
敏明 木村
Jiro Amano
慈朗 天野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な色濃度を有し、かつ堅牢性が良好なポリ
エステル系繊維とポリアミド系繊維からなる繊維染色物
の製造方法および染色物を提供する。 【解決手段】ポリエステルとポリアミドからなる繊維構
造物を、少なくともアゾ系分散染料と反応染料とをそれ
ぞれ1種以上含む染液で染色し、染色後にpH2〜10
で還元洗浄することを特徴とするポリエステルとポリア
ミドからなる繊維染色物の製造方法、ポリエステルとポ
リアミドからなる繊維構造物を、少なくともキノン系分
散染料と反応染料とをそれぞれ1種以上含む染液で染色
し、染色後にpH5〜13で還元洗浄することを特徴と
するポリエステルとポリアミドからなる繊維染色物の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は洗濯堅牢度に優れたポリエステルとポリアミド
からなる繊維染色物の製造方法および繊維染色物に関す
るものである。
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系繊維とポリアミド系繊維
からなる繊維構造物を染色するには、従来ポリエステル
系繊維を分散染料で染色した後、還元洗浄を施し、次い
でポリアミド系繊維を酸性染料あるいは金属錯塩染料で
染色してフィックス処理を施こす二浴染色法が行われて
きた。
【0003】しかし、この方法では二浴染色により時間
がかかることと、さらには洗濯堅牢度や耐光堅牢度の低
下という問題があり、この問題は現状でも十分に解決さ
れてはいない。これはポリアミド系繊維に汚染した分散
染料がしみ出てくるために生じると考えられる。分散染
料のポリアミド系繊維への汚染は、主に還元洗浄での残
留分と、次工程のポリアミド系繊維を酸性染料で染色す
る時にポリアミド系繊維に含まれる分散染料の移行分が
ある。従って最終染色物としてポリアミド側へ汚染した
分散染料をより多く除くには、染色最終工程で還元洗浄
を行うことが理想的である。しかしこのようにするとポ
リアミド側に染着した酸性染料や金属錯塩染料が脱色や
変色し、発色性が低下する問題が生じる。
【0004】堅牢性を改善するためには、ポリアミド系
繊維のみを染色する方法で改善することが出来る。例え
ば酸性染料で染色する方法がこれに当たるが、この方法
であると堅牢性は優れるものの、発色性が悪く、色の表
現範囲が狭くなる問題がある。また片側が白残しである
ためいらつきのように品位が低下する問題もある。
【0005】これらの点を解決するために特開平7−7
0949号公報では、分散染料でキャリアー染色して分
散染料のポリエステル側へ優先的に染着させ、低温でア
ルカリ還元洗浄を行った後、金属錯塩染料で低温染色す
る方法が開示されている。この方法であれば確かに分散
染料のポリアミド側への汚染が低減できるが、この方法
をもってしても堅牢性の問題を十分解決できず、さらに
キャリアーを使用する必要があること、金属錯塩染料で
染色する際の染色時間が長いこと、さらには金属錯塩染
料を使用するため色相が暗味になるなどの問題もあっ
た。また二浴染色による時間の問題も解決できていな
い。
【0006】また、特にポリアミド系繊維の単糸繊度が
1デシテックス以下の極細繊維においては、酸性染料や
金属錯塩染料を用いて染色すると洗濯堅牢度が十分でな
い問題もあり、上記問題と相まってさらに堅牢性が低下
する問題があった。
【0007】一方、特開昭57−66190号公報では
ポリエステルとポリアミド又はセルロースとゴム弾性体
からなるシート状材料を反応染料と分散染料で染色し、
還元洗浄する方法が開示されている。この方法では一浴
染色が可能との記載があり、上記の時間の問題を解決す
ることができる。しかしこの公報では、還元洗浄のpH
や分散染料、反応染料の種別等の基準が無く、実際洗濯
堅牢度等が非常に悪い結果が得られたり、異色調が表現
できない問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の背景に鑑み、一浴染色で十分な色濃度を有し、かつ
洗濯堅牢度が良好なポリエステルとポリアミドからなる
繊維染色物の製造方法および染色物を提供せんとするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために、次のような手段を採用する。
【0010】すなわち、ポリエステルとポリアミドから
なる繊維構造物を、少なくともアゾ系分散染料と反応染
料とをそれぞれ1種以上含む染液で染色し、染色後にp
H2〜10で還元洗浄することを特徴とする繊維染色物
の製造方法である。また、ポリエステルとポリアミドか
らなる繊維構造物を、少なくともキノン系分散染料と反
応染料とをそれぞれ1種以上含む染液で染色し、染色後
にpH5〜13で還元洗浄することを特徴とする繊維染
色物の製造方法である。
【0011】さらにはポリエステルとポリアミドからな
る繊維染色物であって、少なくとも分散染料と反応染料
により染色されてなり、JIS L0844に規定され
る洗濯堅牢度A−2法の変退色及び汚染が共に4級以上
であることを特徴とする繊維染色物である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明でいうポリエステルとは代
表的にはポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテ
レフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどが挙
げられるが、これらに限定されず、またテレフタル酸以
外の酸成分としてイソフタル酸、ナフタリン−2,5−
ジカルボン酸など種々のジカルボン酸類、ポリエチレン
グリコールなどのジオール類を共重合させたものなどの
改質ポリエステルや2種のポリエステル系ポリマーから
なる複合糸、他種ポリマーをブレンドした改質ポリエス
テル、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステルなども含まれ
る。またポリアミドとはアミド結合を主鎖中に有する繊
維であれば特に限定されず、例えばナイロン4、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン9、ナイ
ロン610、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6
12等およびこれらをベースにした改質ポリアミド等が
挙げられる。なお、これらの繊維には艶消し剤、静電
剤、耐光剤、耐熱剤等が含まれていてもよい。
【0013】本発明の対象とする繊維構造物とは上記ポ
リエステルとポリアミドを主体としてなるものであり、
その形態としては特に限定されず、例えば混繊、混紡、
交織、交編、不織布、糸あるいは単糸中にポリエステル
繊維とポリアミド繊維とを含有する複合原糸等が挙げら
れる。またこれらの他にポリウレタン、アクリル、セル
ロース、羊毛、絹等の多種の繊維等が含まれていてもよ
い。
【0014】本発明においては単糸繊度は特に限定され
ないが、従来技術に対し特に洗濯堅牢度向上効果が高い
対象として好ましいのは、ポリエステルおよび/又はポ
リアミドの一部が溶解や割繊した後の単糸繊度が0.0
01〜1デシテックス、特にポリアミド系繊維の単糸繊
度が0.001〜1デシテックス、好ましくは0.00
1〜0.5デシテックスの極細繊維を含む繊維構造物で
あり、1デシテックス以上の繊度に対する比率が20〜
100%、好ましくは50〜100%のものである。こ
れらの繊維の製造方法は特に限定されず、芯鞘型複合繊
維や海島型複合繊維、割繊型複合繊維等により得られる
ものを用いることができる。
【0015】また、本発明の対象とする繊維構造物にお
けるポリエステルとポリアミドの混合重量比(ポリエス
テル/ポリアミド)は特に限定されるものではないが、
従来法と比較して特に効果が高い対象としては10/9
0〜90/10、好ましくは20/80〜80/20、
より好ましくは20/80〜50/50さらに好ましく
は20/80〜40/60である。ポリアミド比率が高
い程本発明の効果が高いが、逆にポリエステル比率が1
0%未満であると、ポリアミドの片染めによっても構造
組織や糸によっては良好な品位を得ることができる。
【0016】本発明で使用する分散染料としてはキノン
系、アゾ系に代表される種々の構造を有するものがある
が、その構造は特に限定されず種々のものが使用でき
る。ここで本発明においては洗濯堅牢度の点で淡中色領
域ではキノン系および/又はアゾ系分散染料を用い、中
濃色領域ではモノアゾ、ジスアゾ、ベンゼンアゾや複素
環アゾ等を含むアゾ系分散染料やメチン系分散染料等の
還元脱色性を有する分散染料を用いることが好ましい。
特に洗濯堅牢度、発色性、調色の容易さ、さらにはポリ
エステルとポリアミドの明瞭な異色を表現することも可
能、などの点で分子構造中にアゾ基を少なくとも1つ有
するアゾ系分散染料を主体として用いることが好まし
い。通常種々の色に染色する場合は2色以上の染料を配
合することが行われているが、少なくともその配合する
染料の内1つ以上がアゾ基を有するアゾ系分散染料であ
ることが好ましく、さらに好ましくは配合する染料の内
20〜100重量%、さらに好ましくは60〜100重
量%であることが好ましい。またこれらのアゾ系分散染
料で、ポリエステル上での堅牢度に優れる、ポリエステ
ルにより優先染着する、還元洗浄した後の分解物がポリ
アミドに汚染しにくい等の観点により目的に応じて適宜
選ぶことが好ましい。
【0017】ここで本発明で好ましく用いられる分散染
料は、アゾ基を少なくとも1つ以上有する分散染料であ
れば特に限定されないが、例えばC.I.Disper
seYellow 5、7、23、114、163、2
31、Orange 13、25、29、30、Red
50、54、65、72、73、82、88、13
7、143、145、152、177、184、25
8、343、371、Blue 79、79:1、16
5、165:1、183、183:1、257、26
5、266、268、341、366、367などがあ
る。
【0018】本発明で使用する反応染料とは、水溶性の
アニオン性染料であり一般にヒドロキシル基やアミノ基
に対し、共有結合性を有する反応基を有する染料をい
う。例えば式Iに示すモノクロロトリアジン基(X=C
l、Y=置換基)、モノフルオロトリアジン基(X=
F、Y=置換基)、カルボキシピリジニオトリアジン基
(X=式II、Y=置換基)、ジクロロトリアジン基(X
=Y=Cl)など、式IIIに示すビニルスルホン基(Z
は−CH=CH2)、スルファトエチルスルホン基など
(Zは−CH2 CH2 1 を表し、Z1 は−OSO
3 H、、−OCOCH3、−OPO3 2 、−Cl、な
どの脱離基を示す)、式IVに示すフルオロクロロピリミ
ジン基、トリクロロピリミジン基など、式Vに示すブロ
モアクリルアミド基等の反応基を少なくとも1つ有する
染料であるが、これに限らず、例えば『解説 染料化
学』(色染社)に記載されているような反応基を有する
ものを使用することができる。
【0019】本発明においてはこれらの反応基を1つ以
上有している染料であれば特に限定されず、例えば式I
のモノクロロトリアジン基を分子内に2つ以上有してい
る染料や、式Iのモノクロロトリアジン基又はモノフル
オロトリアジン基と式III のスルファトエチルスルホン
基を同一分子内含む異種反応基型染料でもよい。例えば
式IにおいてYが式III を含むものでもよい。
【0020】
【化1】
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】(式IV中において、X1〜X3はClまた
はFを示す)
【0025】
【化5】
【0026】こういった反応基を持つ染料としては、た
とえば”Sumifix”、”Sumifix Sup
ra”、”Remazol”、”Celmazo
l”、”Levafix”、”Procion”、”C
ibacron”、”Basilen”、”Drima
rene”、”Drimalan”、”Lanaso
l”、”Kayacion”、”Mikacio
n”、”Kayacelon React”、”Rea
lan”等の冠称名で市販されているものを用いること
ができる。いずれの反応染料も本発明の方法で洗濯堅牢
度の良好な染色布帛を提供することができるが、特に式
III に示すスルファトエチルスルホン基等は保護基によ
り反応基が保護されており、これらの反応基のみを有す
る染料で十分な固着量を得るには、この保護基を外して
反応基を活性化させる必要がある。これらの保護基を完
全に脱離させるためには、アルカリが必要である場合が
多く、このような染料を使用する場合、染色前のアルカ
リ前処理、あるいは中性から弱酸性条件においても脱保
護する染料を選定することが必要となる。また染色によ
って十分な固着が行われていない場合、還元洗浄によっ
て色相が大きく変化する場合がある。従って十分な固着
量を容易に得ることができるといった点で特に、ブロモ
アクリルアミド基、モノクロロトリアジン基、モノフル
オロトリアジン基、ジクロロトリアジン基、カルボキシ
ピリジニオトリアジン基、フルオロクロロピリミジン基
のうち少なくとも1つを有する反応染料が、より好まし
くはブロモアクリルアミド基、モノクロロトリアジン
基、モノフルオロトリアジン基、カルボキシピリジニオ
トリアジン基のうち少なくとも1つを有する反応染料
が、より発色性に優れ、洗濯堅牢度および/又は耐光堅
牢度を向上させることができるので好ましい。これらの
反応基を1つ以上有していれば、その他の反応基は、例
えばビニルスルホン基やスルファトエチルスルホン基と
の異種官能基型であってもよい。これらの染料は、市販
されているものを適宜使用することができ、例えば”S
umifix Supra”染料(住友化学(株)
製)、”Cibacron”染料(チバスペシャリティ
ケミカルズ(株)製)、”Lanasol”染料(チバ
スペシャリティケミカルズ(株)製)、”Procio
n”染料(三井BASF染料(株)製)、”Kayac
ion”染料(日本化薬(株)製)、”Kayacel
on React”染料(日本化薬(株)製)、”Ba
silen”染料(三井BASF(株)製)、”Dri
malan F”染料(クラリアント(株)製)、”D
rimarene”染料(クラリアント(株)製)など
を使用することができる。
【0027】本発明においてはこれらの染料群からポリ
アミドへの染着性、耐光堅牢度、還元洗浄耐性等の、よ
り良好なものを適宜選択して使用する。反応染料により
染色された染色物の還元洗浄耐性は従来のポリアミドを
染色するのに使用される酸性染料や金属錯塩染料と比較
して相対的に非常に高い傾向を示し、特に本発明で好ま
しい反応基を有する染料はその傾向が強い。また反応染
料の中でも、分子量が800〜2000、好ましくは1
000〜1500程度のものであるとさらに耐性が強く
なる傾向にあるため、より好ましい。
【0028】本発明はポリエステルとポリアミドを同色
に染めることはもちろん、異色に染めることも可能であ
る。特に赤と青のように補色同士や全く異なる色相を組
み合わせることもできる異色調の効果は、従来技術のよ
うに濃淡差や若干の色相差しかできないものと比較して
より優れている効果であり、異色調染色物は本発明を適
用する好ましい形態である。異色調を得るには分散染料
と反応染料の色相次第で決まり、適宜好みの色に調整す
ることで可能である。特にアゾ系分散染料とブロモアク
リルアミド基、モノクロロトリアジン基、モノフルオロ
トリアジン基、ジクロロトリアジン基、カルボキシピリ
ジニオトリアジン基、フルオロクロロピリミジン基のう
ち少なくとも1つを有する反応染料を用いて還元洗浄す
る方法は、その異色効果が優れる点で好ましい形態であ
る。
【0029】本発明のポリエステルとポリアミドからな
る繊維構造物を分散染料と反応染料で染色する場合の手
段は特に限定されず、浸染、捺染、サーモゾル染色、イ
ンクジェット染色等適宜使い分けることができる。但し
サーモゾル染色についてはポリアミド側に反応染料が十
分固着しないため、浸染、捺染、インクジェット染色、
好ましくは浸染の手段で行うことが好ましい。
【0030】浸染の場合、染浴のpHをpH3〜8、好
ましくはpH4〜7、さらに好ましくはpH4.5〜6
で一浴染色した後、還元洗浄する方法が好ましい。pH
3未満であると染色堅牢性が低下したり還元洗浄での変
色がしやすく、pH8を越えるとポリアミド側への反応
染料の染着が不十分になり、濃色が十分に表現できにく
くなる。このときの温度は特に限定されないが、ポリア
ミドの脆化防止とポリエステルの染着性がバランスでき
る温度が好ましく、90℃〜140℃、好ましくは10
0〜130℃で行う。かかるpH調整には、酸または緩
衝液を適宜調製し、使用する酸や塩等は特に限定されず
に使用することができる。酸発生剤としては酢酸、蟻
酸、塩酸等を使用することができ、緩衝液としては、酢
酸と酢酸ナトリウムにより調製されたもの等を使用する
ことができる。また、ポリアミド側の均染性を向上させ
る必要がある場合、染色開始段階の染浴pHを中性に
し、時間および/又は温度上昇に従い染浴のpHを酸性
側にシフトさせる方法も有効である。かかるpHをシフ
トさせる方法としては、特に限定されないが、例えば酢
酸、蟻酸等を染色途中に追添加する方法、酸性側にシフ
トするpHスライド剤をあらかじめ加えておく方法等を
使用することができる。かかるpHスライド剤として
は、温度および/又は時間により酸を発生させる化合物
であれば特に限定されないが、例えば硫酸アンモニウム
がよく知られている。他にも市販されているもの、例え
ば”メイサンPC”、”メイサンPM”、”メイサンL
M”等(明成化学(株)製)を用いることもできる。染
色途中に追酸する方法では、再現性に問題がある場合が
多いため、あらかじめpHスライド剤を添加して、pH
をスライドさせる方法が好ましい。ここでpHスライド
法で行う場合、染色初期の染液のpHは6〜9に調整
し、最も酸性側でpH2〜6にスライドさせるのが好ま
しい。さらにpH調整剤の他に金属イオン封鎖剤、均染
剤、堅牢度向上剤、浴中柔軟剤、分散染料分散剤、キャ
リアー等を適宜使用することが出来る。特に反応染料が
金属を含有する場合、適宜金属イオン封鎖剤を使用する
ことが好ましい。金属イオン封鎖剤としては特に限定さ
れずに使用できるが、このとき染色液のpHに注意して
選択する。
【0031】その他、捺染についても公知の方法で行う
ことができ、インクジェット染色においても公知の方法
をそのまま適用することができる。例えばインクとして
染料と水の他に湿潤剤、乾燥防止剤、pH調整剤、防腐
剤、堅牢度向上剤等を適宜調整して調合し、繊維構造物
や水溶性高分子等で前処理した繊維構造物に付与した
後、ついでHP(高圧)又はHT(高温)スチーミング
等で染料を繊維に吸尽固着させる。この時分散染料と反
応染料を同一インクとしても良いし、別々のインクで付
与してもよい。捺染やインクジェット染色において、染
料の固着の際にはポリアミド側の反応染料の固着を向上
させるためにHPスチーミングを行うことが好ましい。
【0032】さらに染色中および/又は染色後に常法に
よってフィックス処理を施すこともできる。
【0033】本発明における還元洗浄の方法としては、
特に限定されないが例えば、ハイドロサルファイト(N
224)、二酸化チオ尿素((NH2)2CS
2))、ナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒ
ド(NaHSO2・CH2O・2H2O)、亜鉛スルホキ
シレートホルムアルデヒド(Zn(HSO2CH
2O)2)、塩化第一スズ(SnCl2・2H2O)等の還
元剤と界面活性剤、pH調整剤、錯化剤等の還元剤の安
定化剤等を適宜併用して行うことが出来る。
【0034】ここで還元洗浄の条件としては、得られる
染色物の堅牢度を向上させるため、および/又は明瞭な
異色を表現するため、発色性を向上させるため等に、ポ
リアミドに汚染した分散染料の分解除去と反応染料の変
色抑制を可能な限り両立することが重要である。本発明
においては特に、用いる分散染料に関わらず、少なくと
も二酸化チオ尿素、ナトリウムルスホキシレートホルム
アルデヒド、亜鉛スルホキシレートホルムアルデヒドか
ら選ばれる1種以上の還元剤、好ましくは少なくともナ
トリウムスルホキシレートホルムアルデヒドを含む還元
剤を用いて、pHを2〜10、好ましくは4〜9、さら
に好ましくは5〜8に調整して60〜130℃、好まし
くは90〜120℃、さらに好ましくは100〜120
℃の温度で処理する弱酸性から中性付近での還元洗浄が
好ましい。pHが2未満や温度が130℃を越えると反
応染料の変色がしやすくなり、pHが10を越える場合
や温度が60℃未満の場合は分散染料の分解除去性が低
下する傾向がある。所望のpHを調整する方法は特に限
定されないが、反応染料の変色をより抑制するためには
還元洗浄後のpHが3〜9、好ましく5〜7であること
がよく、このために例えば燐酸等の緩衝液によるpH調
整が好ましい。
【0035】また、本発明ではキノン系分散染料を主体
として用いた場合は上記還元洗浄条件の他にアルカリ還
元洗浄を行うこともできる。この時pHは7〜13に調
整し、好ましくは少なくともハイドロサルファイトを含
む還元剤を用いて、適宜pH調整剤、界面活性剤、還元
剤の安定化剤等を併用して処理する。ハイドロサルファ
イトを用いてpH7未満や13を越えると洗濯堅牢度が
低下したり、染色物の変色が著しくなったりする場合が
ある。一方アゾ系分散染料を主体として用いた場合は、
キノン系分散染料とは異なり酸性で還元洗浄することが
できる。この時、少なくとも二酸化チオ尿素、ナトリウ
ムスルホキシレートホルムアルデヒド、亜鉛スルホキシ
レートホルムアルデヒドから選ばれる少なくとも1種以
上、好ましくは少なくともナトリウムスルホキシレート
ホルムアルデヒドを含む還元剤を用い、pHを2〜7、
好ましくは3〜6に調整して適宜pH調整剤、界面活性
剤、還元剤の安定化剤等を併用して処理することができ
る。
【0036】このような還元洗浄は、再現性の点で処理
中は適宜還元槽を密閉したり、場合によっては窒素など
の不活性ガスで槽内の空気を置換することが好ましい。
【0037】また、さらに耐光堅牢度を向上させる必要
がある場合や明瞭な異色をより表現する必要がある場
合、ポリアミド側の鮮明性を向上させたい場合、等には
界面活性剤によるソーピング処理や酸化洗浄を行うこと
ができる。本発明においてはその除去性が優れる点で酸
化洗浄が好ましい。酸化洗浄の条件は特に限定されず、
例えば過酢酸、過酸化水素、亜塩素酸ナトリウム、次亜
塩素酸ナトリウム、等の酸化剤を用い、必要に応じてp
H調整剤、界面活性剤、脆化防止剤、テトラアセチレン
ジアミンのごとき酸化促進剤、防錆剤等を適宜使用して
処理することができる。特に本発明においては、少なく
とも亜塩素酸ナトリウムを含む酸化剤を用い、pH3〜
8、好ましくは4.5〜6で50〜100℃、好ましく
は60〜80℃で処理することが好ましい。pHが3未
満や温度が100℃を越えると染色物の変色が著しくな
り、pH8を越える場合や温度が50℃未満であると期
待する効果が得られない。
【0038】また、必要に応じて脱塩素処理や過酸化水
素による処理を追加してもよい。
【0039】本発明の繊維染色物とは本発明の製造方法
により得ることができる。また特に好ましい染色物はポ
リエステルとポリアミドからなる繊維染色物であって、
分散染料と反応染料により染色されてなり、JIS L
0844に規定される洗濯堅牢度A−2法の変退色及び
汚染が共に4級以上であることを特徴とする繊維染色物
である。またポリエステルのポリアミドの混合重量比
(ポリエステル/ポリアミド)が10/90〜90/1
0であると従来技術と比較して本技術の効果が著しく、
さらに得られる染色物のL*値が10〜60、好ましく
は10〜50のごとき中濃色においては顕著になる点で
好ましい形態である。さらに、分散染料がアゾ基を1つ
以上有している分散染料を含むもの、そして反応染料が
ブロモアクリルアミド基、モノクロロトリアジン基、ジ
クロロトリアジン基、モノフルオロトリアジン基、カル
ボキシピリジニオトリアジン基、フルオロクロロピリミ
ジン基のうち少なくとも1つ以上有する場合、発色性お
よび/又は洗濯堅牢度、異色性に優れる点で好ましい。
【0040】本発明によって汎用性に欠ける原因であっ
た洗濯堅牢度の低下と発色性不良の問題が解決すること
ができる。これによりポリエステルとポリアミドの欠点
を補いあった優れた繊維構造物によるさまざまな展開用
途が広がり、また異色効果を生かして新規な外観を呈す
ることも容易に可能となる。従ってスポーツ着(一般品
および弱撥水加工品)用途や紳士婦人衣料、鞄など幅広
い用途に好ましく用いることができる。
【0041】
【実施例】以下実施例で本発明を具体的に説明する。
【0042】染色に使用した布帛、染料および還元洗浄
剤は下記のものを使用した。また得られた染色物は洗濯
堅牢度(JIS L−0844 A−2法、9ファイバ
ー使用)、耐光堅牢度(JIS L−0842)を評価
し、発色性は目視により4段階(:濃い、○、△、×:
薄い)、異色調のものについては異色性を3段階(○:
玉虫調、△、×:異色効果なし)で評価した。なお、%
omfは布帛に対する重量%を示す。
【0043】 布帛a:経糸にナイロン6(83デシテックス26フィラメント) 緯糸にポリエチレンテレフタレート (139デシテックス72フィラメント) からなる平織物 混率:ナイロン6/ポリエチレンテレフタレート=50/50 布帛b:経糸にポリエチレンテレフタレート (56デシテックス48フィラメント) 緯糸にポリエステル/ナイロン複合割繊型フィラメント (56デシテックス18フィラメント 9分割 ポリエチレンテレフタレート 0.28デシテックス×8 ナイロン6 0.9デシテックス×1) からなる平織物 混率:ナイロン6/ポリエチレンテレフタレート=60/40 分散染料 染料1:アゾ系分散染料 ”Kayalon Polyester Blue CR−E 200” (日本化薬(株)製) 染料2:アゾ系分散染料 ”Dianix Blue S−2G”(ダイスター(株)製) 染料3:キノン系分散染料 ”Dianix Blue SPH” (ダイスター(株)製) 反応染料 染料4:モノクロロトリアジン型反応染料 ”Procion Royal H−EXL” (三井BASF染料(株)製) 染料5:ブロモアクリルアミド型反応染料 ”Lanasol Blue 3G” (チバスペシアリティケミカルズ(株)製) 染料6:モノフルオロトリアジン型反応染料 ”Cibacron Red F−B” (チバスペシャリティケミカルズ(株)製) 染料7:モノクロロトリアジン型反応染料 ”Cibacron Red 4G−E−N” (チバスペシャリティケミカルズ(株)製) 酸性染料 染料8:”Telon Blue AFN” 染料9:”Telon Red ABL” (ダイスター(株)製) 均染剤 均染剤1:”アルベガールB”(チバスペシャリティケミカルズ(株)製) 均染剤2:”ニューボンTS400”(日華化学(株)製) 還元洗浄条件 アルカリ還元洗浄(80℃で20分処理) 開始pH 12.1 ハイドロサルファイト 5g/L NaOH 2g/L ”サンモールRC−700” 2g/L (日華化学(株)製) 酸性還元洗浄(80℃で20分処理) 開始pH 4.5 還元剤:ナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒド ”スーパーライトC”(三菱ガス化学(株)製) 4g/L 酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液 pH5 ”デモールN” 0.5g/L (花王(株)製) 中性還元洗浄(110℃で30分処理) 開始pH 6.9 ”スーパーライトC”(三菱ガス化学(株)製) 4g/L カヤクバッファーAC(日本化薬(株)製) 2g/L カヤソーパURE(日本化薬(株)製) 3g/L 酸化洗浄条件(70℃で40分処理) 酸化剤:亜塩素酸ナトリウム系酸化剤 スーパーホワイトL(大東薬品工業(株)製) 5g/L オスモゼンCL370(大和化学(株)製) 1g/L 酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液 pH5 フィックス処理条件(80℃で20分処理) ”ナイロンフィックス501” 2%omf (センカ(株)製) 実施例1 布帛aに対し染料1(1%omf)と染料4(1%om
f)、均染剤1(2%omf)を用いて、酢酸/酢酸ナ
トリウムでpH5に調整して120℃で60分染色し、
酸性還元洗浄を行って染色布帛1を得た。この染色布帛
の洗濯、耐光堅牢度および発色性を評価し、結果を表1
に示した。
【0044】実施例2 染料1の代わりに染料2(2%omf)と染料5(1%
omf)を用いた以外は実施例1と同様に染色し、酸性
還元洗浄を行って染色布帛2を得た。この染色布帛の洗
濯、耐光堅牢度および発色性を評価し、結果を表1に示
した。
【0045】実施例3 実施例2同様に染色し、染色後に酸性還元洗浄の代わり
に中性還元洗浄を行って染染色布帛3を得た。得られた
布帛は染色布帛2より鮮明であり、また耐光堅牢度の変
色がわずかであるが抑制された。この染色布帛の洗濯、
耐光堅牢度及び発色性を評価し、結果を表1に示した。
【0046】実施例4 実施例3同様に染色、中性還元洗浄を行い、さらに酸化
洗浄を行って染色布帛4を得た。得られた布帛は染色布
帛3よりさらに鮮明であり、また耐光堅牢度もわずかに
向上した。この染色布帛の洗濯、耐光堅牢度及び発色性
を評価し、結果を表1に示した。
【0047】実施例5 布帛bを用いて実施例1同様に染色し、染色布帛5を得
た。この染色布帛の洗濯、耐光堅牢度および発色性を評
価し、結果を表1に示した。
【0048】実施例6 布帛aに対し染料1(1%omf)と染料6(1%om
f)、均染剤1(2%omf)を用いて実施例1同様に
染色し染色布帛6を得た。この染色布帛の洗濯、耐光堅
牢度および発色性と異色性を評価し、結果を表1に示し
た。
【0049】実施例7 染料1の代わりに染料2(2%omf)、染料6の代わ
りに染料7(1%omf)を用いた以外は実施例6同様
に染色し染色布帛7を得た。この染色布帛の洗濯、耐光
堅牢度および発色性と異色性を評価し、結果を表1に示
した。
【0050】実施例8 酸性還元洗浄の代わりに中性還元洗浄を行った以外は実
施例7同様に染色し、染色布帛8を得た。この染色布帛
の洗濯、耐光堅牢度および発色性と異色性を評価し、結
果を表1に示した。
【0051】実施例9 実施例8同様に染色、中性還元洗浄を行い、さらに酸化
洗浄を行って染色布帛5を得た。この染色布帛の洗濯、
耐光堅牢度および発色性と異色性を評価し、結果を表1
に示した。
【0052】実施例10 布帛aに対し染料3(0.5%omf)と染料4(0.
2%omf)、均染剤1(2%omf)を用いて、酢酸
/酢酸ナトリウムでpH5に調整して120℃で60分
染色し、アルカリ還元洗浄を行って染色布帛10を得
た。この染色布帛の洗濯、耐光堅牢度および発色性を評
価し、結果を表1に示した。
【0053】実施例11 実施例10同様に染色した後、アルカリ還元洗浄の代わ
りに中性還元洗浄を行って染色布帛11を得た。この染
色布帛の洗濯、耐光堅牢度および発色性を評価し、結果
を表1に示した。
【0054】実施例12 布帛aに対し染料3(0.5%omf)と染料6(0.
2%omf)、均染剤1(2%omf)を用いて、酢酸
/酢酸ナトリウムでpH5に調整して120℃で60分
染色し、アルカリ還元洗浄を行って染色布帛12を得
た。この染色布帛の洗濯、耐光堅牢度および発色性と異
色性を評価し、結果を表1に示した。
【0055】比較例1 布帛aに対し染料1(1%omf)を用いて酢酸/酢酸
ナトリウムでpH5に調整して120℃で60分染色
し、酸性還元洗浄を行った。次に染料8(1%omf)
と均染剤2(2%omf)を用いて同様にpH5に調整
して90℃で40分染色した後、フィックス処理を行っ
て染色布帛13を得た。この染色布帛の洗濯、耐光堅牢
度および発色性を評価し、結果を表1に示した。
【0056】比較例2 染料8を染料9に変えて後は比較例1同様に染色して染
色布帛14を得た。この染色布帛の洗濯、耐光堅牢度お
よび発色性を評価し、結果を表1に示した。
【0057】比較例3 染料4から染料8に、均染剤1を均染剤2に、酸性還元
洗浄をフィックス処理に変えて、後は実施例1同様に染
色し、染色布帛15を得た。この染色布帛の洗濯、耐光
堅牢度および発色性を評価し、結果を表1に示した。
【0058】比較例4 染料4から染料9に、均染剤1を均染剤2に、酸性還元
洗浄をフィックス処理に変えて、後は実施例1同様に染
色し、染色布帛16を得た。この染色布帛の洗濯堅牢
度、耐光堅牢度および発色性と異色性を評価し、結果を
表1に示した。
【0059】比較例5 布帛bを用いて比較例3同様に染色し、染色布帛17を
得た。この染色布帛の洗濯、耐光堅牢度および発色性を
評価し、結果を表1に示した。
【0060】比較例6 酸性還元洗浄をアルカリ還元洗浄に変えた以外は実施例
1と同様に染色し、染色布帛18を得た。この染色布帛
の洗濯、耐光堅牢度および発色性を評価し、結果を表1
に示した。
【0061】比較例7 アルカリ還元洗浄を酸性還元洗浄に変えた以外は実施例
5と同様に染色し、染色布帛19を得た。この染色布帛
の洗濯、耐光堅牢度および発色性を評価し、結果を表1
に示した。
【0062】比較例8 布帛aに対し染料1(1%omf)を用いて、酢酸/酢
酸ナトリウムでpH5に調整して120℃で60分染色
し、酸性還元洗浄を行って染色布帛20を得た。得られ
た布帛はいらつきが多く、品位に劣るものであった。こ
の染色布帛の洗濯、耐光堅牢度および発色性を評価し、
結果を表1に示した。
【0063】比較例9 布帛aに対し染料4(1%omf)、均染剤1(2%o
mf)を用いて、酢酸/酢酸ナトリウムでpH5に調整
して90℃で40分染色し、酸性還元洗浄を行って染色
布帛12を得た。得られた布帛はいらつきが多く、品位
に劣るものであった。この染色布帛の洗濯、耐光堅牢度
および発色性を評価し、結果を表1に示した。
【0064】
【表1】
【0065】この結果から、本発明により堅牢度、発色
性、異色調が良好な染色布帛を得ることができ、洗濯堅
牢度については単糸繊度が1デシテックス以下のもので
その差がより顕著になることが判った。さらに本発明に
おいては、異色効果がキノン系分散染料を用いるよりア
ゾ系分散染料を用いた場合の方がより高いことが判っ
た。また本発明の方法では従来の二浴染色と比較しても
向上効果が認められ、従来一浴染色と比較するとその差
が非常に顕著であり、短時間で良いものが得られること
が判った。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、洗濯堅牢度と発色性、
異色調に優れたポリエステルとポリアミドからなる繊維
染色物を得ることが出来る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 3/87 D06P 3/87 D Fターム(参考) 4H057 AA02 BA07 BA08 CA08 CB13 CB21 CC03 DA31 FA17 GA08 GA21 HA01 HA03 HA09

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルとポリアミドからなる繊維構
    造物を、少なくともアゾ系分散染料と反応染料とをそれ
    ぞれ1種以上含む染液で染色し、染色後にpH2〜10
    で還元洗浄することを特徴とする繊維染色物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】該反応染料がブロモアクリルアミド基、モ
    ノクロロトリアジン基、モノフルオロトリアジン基、ジ
    クロロトリアジン基、カルボキシピリジニオトリアジン
    基およびフルオロクロロピリミジン基のうち少なくとも
    1つを有するものを含むことを特徴とする請求項1に記
    載の繊維染色物の製造方法。
  3. 【請求項3】該還元洗浄における還元剤がナトリウムス
    ルホキシレートホルムアルデヒド、二酸化チオ尿素、亜
    鉛スルホキシレートホルムアルデヒドのいずれかの一種
    以上を用いることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の繊維染色物の製造方法。
  4. 【請求項4】該還元洗浄をpH5〜8、温度90〜12
    0℃で行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の繊維染色物の製造方法。
  5. 【請求項5】該還元洗浄後に酸化洗浄を行うことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の繊維染色物の製
    造方法。
  6. 【請求項6】該酸化洗浄における酸化剤が少なくとも亜
    塩素酸ナトリウムを含むものであることを特徴とする請
    求項5に記載の繊維染色物の製造方法。
  7. 【請求項7】該酸化洗浄をpH3〜8、温度50〜10
    0℃で行うことを特徴とする請求項5又は6に記載の繊
    維染色物の製造方法。
  8. 【請求項8】該ポリエステルおよび/又はポリアミドの
    単糸繊度が0.001〜1デシテックスであることを特
    徴とする請求項1から7のいずれかに記載の繊維染色物
    の製造方法。
  9. 【請求項9】該ポリエステルとポリアミドの混合重量比
    (ポリエステル/ポリアミド)が10/90〜90/1
    0である請求項1から8のいずれかに記載の繊維染色物
    の製造方法。
  10. 【請求項10】ポリエステルとポリアミドからなる繊維
    構造物を、少なくともキノン系分散染料と反応染料とを
    それぞれ1種以上含む染液で染色し、染色後にpH5〜
    13で還元洗浄することを特徴とする繊維染色物の製造
    方法。
  11. 【請求項11】該反応染料がブロモアクリルアミド基、
    モノクロロトリアジン基、モノフルオロトリアジン基、
    カルボキシピリジニオトリアジン基およびフルオロクロ
    ロピリミジン基のうち少なくとも1つを有するものを含
    むことを特徴とする請求項10に記載の繊維染色物の製
    造方法。
  12. 【請求項12】該還元洗浄をpH5〜8で行い、かつ還
    元剤がナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒド、
    二酸化チオ尿素、亜鉛スルホキシレートホルムアルデヒ
    ドのいずれかの一種以上を用いることを特徴とする請求
    項10または11に記載の繊維染色物の製造方法。
  13. 【請求項13】該還元洗浄をpH7〜13で行い、かつ
    還元剤として少なくともハイドロサルファイトナトリウ
    ムを用いることを特徴とする請求項10または11に記
    載の繊維染色物の製造方法。
  14. 【請求項14】該ポリエステルとポリアミドの混合重量
    比(ポリエステル/ポリアミド)が10/90〜90/
    10である請求項10から14のいずれかに記載の繊維
    染色物の製造方法。
  15. 【請求項15】該ポリエステルおよび/又はポリアミド
    の単繊維繊度が0.001〜1デシテックスであるもの
    を含むことを特徴とする請求項10から14のいずれか
    に記載の繊維染色物の製造方法。
  16. 【請求項16】ポリエステルとポリアミドからなる繊維
    染色物であって、少なくとも分散染料と反応染料により
    染色されてなり、JIS L0844に規定される洗濯
    堅牢度A−2法の変退色及び汚染が共に4級以上である
    ことを特徴とする繊維染色物。
  17. 【請求項17】該ポリエステルとポリアミドの混合重量
    比(ポリエステル/ポリアミド)が10/90〜90/
    10であることを特徴とする請求項16に記載の繊維染
    色物。
  18. 【請求項18】該分散染料が少なくともアゾ基を1つ以
    上有する分散染料を含むものである請求項16または1
    7に記載の繊維染色物。
  19. 【請求項19】該反応染料がブロモアクリルアミド基、
    モノクロロトリアジン基、モノフルオロトリアジン基、
    ジクロロトリアジン基、カルボキシピリジニオトリアジ
    ン基、フルオロクロロピリミジン基のうち少なくとも1
    つを有するものを含むことを特徴とする請求項16から
    18のいずれかに記載の繊維染色物。
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