JP2001329091A - ポリプロピレン系樹脂押出発泡シート - Google Patents
ポリプロピレン系樹脂押出発泡シートInfo
- Publication number
- JP2001329091A JP2001329091A JP2000150226A JP2000150226A JP2001329091A JP 2001329091 A JP2001329091 A JP 2001329091A JP 2000150226 A JP2000150226 A JP 2000150226A JP 2000150226 A JP2000150226 A JP 2000150226A JP 2001329091 A JP2001329091 A JP 2001329091A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- foamed sheet
- polypropylene resin
- resin
- sheet
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
光沢に優れる無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートを
提供する 【解決手段】 210℃、0.1〜102/secの周
波数範囲の振動実験によりえられる貯蔵弾性率G’が低
周波数領域に変曲点を持ち、かつ0.1/secにおけ
るG’が10以上2×102Pa以下のポリプロピレン
系樹脂を押出発泡して得られる、密度40以上600k
g/m3未満、独立気泡率60%以上の発泡シート。
Description
樹脂からなる発泡シートに関する。より詳しくは、21
0℃、0.1〜102/secの周波数範囲の振動実験
によりえられる貯蔵弾性率G’が低周波数領域に変曲点
を持ち、かつ0.1/secにおけるG’が10以上2
×102Pa以下のポリプロピレン系樹脂を押出発泡し
て得られる、表面平滑かつ表面のセル数が多いことで光
沢に優れる発泡シートに関する。
般に軽量で断熱性や外部からの応力の緩衝性が良好であ
り、ポリスチレン系樹脂やポリエチレン系樹脂を中心
に、緩衝包装材、食品容器、自動車用部材、雑貨などの
用途で幅広く利用されている。なかでも、無架橋のポリ
プロピレン系樹脂を発泡させて製造した発泡シートは、
耐熱性、耐薬品性、高剛性など、ポリプロピレン系樹脂
が本来持つ優れた特長が生かされ、かつリサイクル可能
であることから好ましいと考えられ、近年開発が進んで
きている。そのような発泡シートを製造する手法とし
て、例えば、特定の分子量並びに平衡コンプライアンス
を有するポリプロピレン系樹脂を用いる方法(日本特許
第2521388号)が近年提案されている。これは詳
細な説明および実施例によると、ハイモント社から高溶
融強度樹脂として市販されている、ポリプロピレン系樹
脂に放射線を照射することにより長鎖分岐を導入せしめ
た改質ポリプロピレン系樹脂を使用している。この樹脂
を用いるたばあい、いわゆる押出発泡法によって独立気
泡の発泡シートをえることはできる。しかしながら、こ
の樹脂を押し出し発泡するばあいには表面がある程度平
滑である発泡シートを得るために、ダイスの温度や、ま
た、いわゆるエアリングと呼ばれる、シートへのエアー
吹き付けの量、温度を厳しく制御しなければならなかっ
た。また、そのようにして得た発泡シートも表面平滑性
は十分ではなく、また一方で、表面のセル数を増やそう
としていわゆる発泡核剤を増やしたりした場合には、独
立気泡率が下がってしまうことから、結果として光沢の
優れたものが得られないといった欠点があった。
平滑、かつ表面のセル数が多いことで光沢に優れる無架
橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートを提供することにあ
る。さらには、成形して、または成形せずに緩衝包装
材、食品容器、自動車用部材、雑貨などに好ましく用い
られる無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートを提供す
ることにある。
を解決すべく鋭意検討を行い、なかでもそのレオロジー
特性に着目した。従来よりある、押出発泡法により独立
気泡の発泡シートを得ることができるポリプロピレン系
樹脂は非常に緩和しにくい長鎖分岐などをもつ。本発明
者らはそのようなポリプロピレン系樹脂いくつかについ
て検討の結果、それらの貯蔵弾性率G’は、特に低周波
数領域において通常のポリプロピレン樹脂に対して非常
に大きいことを見いだした。本発明者らはこの特性が、
ダイより押出された発泡シートをマンドレルで延伸する
際の表面ののばされ安さ、ひいては表面の平滑性の高い
発泡シートのえやすさと関係するのではないかと考え、
用いるポリプロピレン系樹脂として貯蔵弾性率G’が低
周波数領域で小さく、それでいて緩和時間の長い成分も
存在するものを用いた結果、独立気泡率が高く、かつ表
面の平滑性に優れる発泡シートが得られることを見いだ
した。さらには、前記したレオロジー特性を有するポリ
プロピレン系樹脂を押出発泡して発泡シートを得る場
合、独立気泡率を犠牲にせずに表面のセル数が多い発泡
シートを得ることができ、結果表面の光沢の優れたもの
とすることができることを見いだし、ようやく本発明を
完成するにいたった。すなわち、本発明は、210℃、
0.1〜102/secの周波数範囲の振動実験により
えられる貯蔵弾性率G’が低周波数領域に変曲点を持
ち、かつ0.1/secにおけるG’が10以上2×1
02Pa以下のポリプロピレン系樹脂を押出発泡して得
られる、密度40以上600kg/m3未満、独立気泡
率60%以上の発泡シートである。
℃、0.1〜102/secの周波数範囲の振動実験に
よりえられる貯蔵弾性率G’が低周波数領域に変曲点を
持ち、かつ0.1/secにおけるG’が10以上2×
102Pa以下のポリプロピレン系樹脂を押出発泡して
得られ、独立気泡率が高く、表面が平滑かつ表面のセル
数が多く、光沢に優れたものである。貯蔵弾性率G’は
溶融弾性の尺度であり、本発明に用いられるポリプロピ
レン系樹脂のG’は、前記した特徴を有することで、ダ
イスから押し出されたシートが発泡する際に微細に発泡
したセルが破壊を起こさず、またG’が小さいことから
発泡したシートも容易に、しかも均一に引き延ばされる
のだと考えられる。本発明に用いられるポリプロピレン
系樹脂は、210℃、0.1〜102/secの周波数
範囲の振動実験によりえられる貯蔵弾性率G’が低周波
数領域に変曲点を持つ。これは、測定周波数の高い方か
ら低い方へ見たときのG’がその傾きを増加させながら
減少した後、ある領域からその傾きが小さくなっている
という特性を指す。変曲点をもつ樹脂、また持たない樹
脂のG’の測定例をそれぞれ図1、図2に示す。また、
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂は、210
℃、0.1/secにおけるG’が10以上2×102
Pa以下であり、より好ましくは20以上1.5×10
2Pa以下である。G’が10以下である場合、独立気
泡率の高い発泡シートが得にくくなるために好ましくな
い。また、G’が2×102Pa以上である場合は本発
明の効果である、光沢に優れる発泡シートが得にくくな
るためにやはり好ましくない。本発明で用いられるポリ
プロピレン系樹脂を調製する方法は特に制限されず、た
とえば、ポリプロピレン系樹脂同士を溶融混練する方
法、b)二段階以上の多段階でプロピレンを、またはプ
ロピレンと、少量の他のオレフィンとを重合する方法、
c)ポリプロピレン系樹脂と他のポリオレフィン系樹脂
とからなる組成物を不活性雰囲気下、放射線で処理する
方法、d)不活性雰囲気下、ポリプロピレン系樹脂、他
のポリオレフィン系樹脂、(必要に応じて)ラジカル重
合性単量体、ラジカル重合開始剤を混合した後にポリプ
ロピレン系樹脂が溶融しない温度まで加熱する方法、
e)ポリプロピレン系樹脂、他のポリオレフィン系樹
脂、ラジカル重合性単量体、ラジカル重合開始剤とを溶
融混練する方法など、いずれの方法によっても本発明に
好ましく用いられるポリプロピレン系樹脂を調製するこ
とができる。本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂
は、プロピレンの単独重合体もしくはプロピレンと他の
単量体との共重合体である。本発明に用いられるポリプ
ロピレン系樹脂が共重合体である場合、ポリプロピレン
系樹脂の特徴を保持する点から、含有されるプロピレン
単量体成分が全体の75重量%以上であることが好まし
く、全体の80重量%以上であることがさらに好まし
い。本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂が共重合
体である場合、プロピレンと共重合されるほかの単量体
としては、エチレン、α−オレフィン、環状オレフィ
ン、ジエン系単量体およびビニル単量体よりなる単量体
の群から選ばれた1種または2種以上の単量体などが好
ましい例としてあげられる。また、本発明に用いられる
ポリプロピレン系樹脂は、前記したレオロジー特性が満
たされている限り、必要に応じて、ほかの樹脂またはゴ
ムを本発明の効果を損なわない範囲内で添加されたもの
であってもよい。前記ほかの樹脂またはゴムとしては、
たとえばポリエチレン;ポリブテン−1、ポリイソブテ
ン、ポリペンテン−1、ポリメチルペンテン−1などの
ポリα−オレフィン;プロピレン含有量が75重量%未
満のエチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン
−1共重合体、エチレン/ヘキセン−1共重合体、エチ
レン/オクテン−1共重合体、プロピレン含有量が75
重量%未満のプロピレン/ブテン−1共重合体などのエ
チレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン共重合
体;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プ
ロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体
などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン
/ジエン系単量体共重合体;エチレン/酢酸ビニル共重
合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタ
クリル酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合
体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、 エチレン
/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/無水マレイ
ン酸共重合体、 エチレン/アクリル酸金属塩共重合
体、エチレン/メタクリル酸金属塩共重合体、エチレン
/メタクリル酸グリシジル共重合体などのエチレン/ビ
ニル単量体共重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレン
などのポリジエン系共重合体; スチレン/ブタジエン
/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエ
ン系単量体/ビニル単量体ブロック共重合体; アクリ
ロニトリル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体、
メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレングラフト共
重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単
量体グラフト共重合体;ポリアクリロニトリル、ポリ酢
酸ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチ
ル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなどのビニ
ル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩
化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル/ス
チレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合
体などのビニル系共重合体などがあげられる。これらほ
かの樹脂またはゴムの量には特に制限はなく、樹脂の種
類またはゴムの種類により異なるが、通常、原料ポリプ
ロピレン系樹脂100重量部に対して30重量部以下で
ある。さらに、前記ポリプロピレン系樹脂には必要に応
じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫
外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制
酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、造
核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難
燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわ
ない範囲内で添加してもよい。本発明の発泡シートは、
平滑かつ表面のセル数が多いことから光沢に優れるとい
う特徴を持つ。本発明の発泡シートは、溶融させた状態
の改質ポリプロピレン系樹脂に発泡剤を圧入したのち押
出機内で発泡最適温度に調節し、ダイから低圧領域に押
し出す方法により製造することができる。前記発泡剤と
してはたとえばプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロブタン、
シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素
類;クロロジフルオロメタン、ジフルオロメタン、トリ
フルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロ
メタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロ
メタン、トリクロロフルオロメタン、クロロメタン、ク
ロロエタン、ジクロロトリフルオロエタン、ジクロロフ
ルオロエタン、クロロジフルオロエタン、ジクロロペン
タフルオロエタン、テトラフルオロエタン、ジフルオロ
エタン、ペンタフルオロエタン、トリフルオロエタン、
ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロトリフルオ
ロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、クロロペン
タフルオロエタン、パーフルオロシクロブタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類;二酸化炭素、チッ素、空気などの
無機ガス;水などの1種または2種以上があげられる。
この中では、容易かつ比較的広い条件範囲で独立気泡率
の高い発泡シートを得ることができるという点からプロ
パン、ブタンが好ましい。前記の発泡剤の添加量(混練
量)は発泡剤の種類および目標発泡倍率により異なる
が、改質ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、
0.5〜10重量部の範囲内にあることが好ましい。ま
た、本発明の発泡シートは、ポリプロピレン系樹脂と発
泡剤を溶融混練したのち押出機内で発泡最適温度に調節
し、ダイから低圧領域に押し出す方法によっても製造す
ることができる。この場合、前記発泡体としては、加熱
により分解しガスを発生する熱分解型発泡剤などがあげ
られ、たとえばN,N’−ジニトロソペンタメチレンテ
トラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソ
テレフタルアミドなどのニトロソ系発泡剤;アゾジカル
ボンアミド、アゾジカルボン酸バリウムなどのアゾ系発
泡剤;p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラ
ジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジドなどのス
ルホヒドラジド系発泡剤;トリヒドラジノトリアジンな
どの1種または2種以上があげられる。前記の発泡剤の
添加量(混練量)は発泡剤の種類および目標発泡倍率に
より異なるが、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対
して、0.5〜100重量部の範囲内にあることが好ま
しい。また、発泡シートの気泡径を適宜の大きさにコン
トロールするために、必要に応じて、重炭酸ソーダ−ク
エン酸またはタルクなどの発泡核剤を併用することはよ
り細かいセルを持つ発泡体が得られることから好ましく
行われる。必要に応じて用いられる該発泡核剤の添加量
は、通常、改質ポリプロピレン系樹脂100重量部に対
して、0.01〜1重量部であることが好ましい。ま
た、押出発泡した後のマンドレルやロールでの引き取
り、発泡直後のシートに対する空気の吹き付けは、本発
明の効果を更に得やすくするという意味から好ましく採
用される。本発明の効果は、前記した発泡条件を適切に
調節することにより実現される。表面の光沢によりすぐ
れることから、本発明の発泡シートの表面における平均
セル数は1mm2あたり40個以上、より好ましくは5
0個以上とすることが好ましい。また、通常達成される
上限という点から前記平均セル数は1000個以下であ
る。剛性の高い成型品を得ることができるという点か
ら、本発明の発泡シートの密度は40kg/m3以上で
あることが好ましく、30kg/m3以上であることが
さらに好ましい。また、軽量性、緩衝性が高いというこ
とから密度が600kg/m3未満であることが好まし
く、500kg/m3未満であることがさらに好まし
い。また、成形性、断熱性に優れることから、本発明の
発泡シートの独立気泡率は60%以上であることが好ま
しく、70%以上であることがさらに好ましい。本発明
の発泡シートの厚さは、0.1〜10mmであり、より
好ましくは1〜5mmである。また、本発明の発泡シー
トには、表面性や剛性、加熱成形性などを改良する目的
で、前記発泡シート表面に、ポリプロピレン系樹脂また
はほかの樹脂からなる非発泡層を、片面または両面に形
成してもよい。前記非発泡層を形成する方法は、特に限
定されるものではなく、発泡シートを作製した後に、別
途作製した非発泡シートを加熱または接着剤を用いてラ
ミネートして形成してもよいし、発泡シート上に直接T
ダイから非発泡シートを押し出してラミネートして形成
してもよく、また発泡シートを加熱ロールなどで挟むこ
とにより表面付近の気泡をつぶすことにより形成しても
よい。また、本発明の発泡シートは、プラグ成形、マッ
チド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、
プラグアシスト成形、プラグアシス・トリバースドロー
成形、エアスリップ成形、スナップバック成形、リバー
スドロー成形、フリードローイング成形、プラグ・アン
ド・リッジ成形、リッジ成形などにより、種々の形状に
成形することができる。本発明の発泡シートまたはその
成形体はポリプロピレン系樹脂を基材としていることで
剛性、耐熱性、耐薬品性、耐摩擦性などに、また発泡体
であることから断熱性に優れ、各種緩衝包装材、食品容
器、自動車用部材、雑貨などとして好ましく用いること
ができる。
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。 1)貯蔵弾性率G’の測定 サンプル樹脂を190℃に温調したプレス機を用いて平
板状に成形し、ポンチで直径25mmに打ち抜いたもの
を測定用サンプルとした。測定にはRheometri
c Scientific F.E.社製のレオメータ
であるSR−2000、直径25mmのコーンプレート
をGap0.05mmで使用した。条件として210±
1℃、測定系内に窒素ガスを流した状態で、測定用サン
プルをコーンプレートにはさみ20分静置し、系内の温
度が一定なってから測定を開始した。測定は応力100
Pa、0.1〜100/secの範囲の対数において1
Decadeあたり4点の測定を行い、G’の変曲点の
有無と0.1/secにおけるG’の値を調べた。 2)表面の平均セル数の測定 表面をルーペで観察し、押出方向、またそれに垂直な幅
方向のセル数とその長さから1mmあたりのセルの個数
をそれぞれ算出し、両者の積として表面のセル数算出し
た。表面の平均セル数は、ランダムに選んだ5カ所での
測定値を平均して算出した。 3)発泡シートの表面性の評価 目視により以下の基準で評価した。 ○:光沢があり、凹凸や荒れがほとんど見られない。 ×:光沢に欠け、表面に細かい凹凸や荒れが見られる。 4)発泡シートの独立気泡率の測定 ASTM D−2856に記載の方法に準じエアピクノ
メータにより測定した。 5)発泡シートの密度の測定 JIS−K6767に準じ測定した。 6)発泡シートの厚みの測定 幅方向にわたり、10ヶ所の厚みを測定して平均し発泡
シート厚みとした。 (実施例1)表1に示すポリプロピレン系樹脂(樹脂
A)100重量部、ブレンドオイル0.05重量部、発
泡核剤として重曹−クエン酸(大日精化製、ダイブロー
No.2)0.2重量部を、リボンブレンダーで撹拌混
合した配合物を65−90mmφタンデム型押出機に供
給し、230℃に設定した第1段押出機(65mmφ)
中にて溶融させたのち、発泡剤としてイソブタンを前記
改質ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し1.5重
量部圧入混合し、165℃に設定した第2段押出機(9
0mmφ)中で混合、冷却し、サーキュラーダイ(75
mmφ)より大気圧下に吐出、マンドレルに引き取りつ
つ発泡直後のシートに対する空気の吹き付けを行って延
伸・冷却し円筒型発泡体を得、これをカッターで切り開
くことにより635mm幅の発泡シートを得た。この発
泡シートの評価結果を表2に示す。 (実施例2)実施例1において、気泡核形成剤である重
曹−クエン酸(大日精化製、ダイブローNo.2)0.
2重量部を0.1重量部に変更したほかは実施例1と同
様にして発泡シートを得た。この発泡シートの評価結果
を表2に示す。 (実施例3)実施例1において、発泡直後のシートに対
する空気の吹き付けを行わなかったほかは実施例1と同
様にして発泡シートを得た。この発泡シートの評価結果
を表2に示す。 (比較例1)実施例1において、(樹脂A)100重量
部の代わりに表1に示す(樹脂B)100重量部を用い
たほかは実施例1と同様にして発泡シートを得た。この
発泡シートの評価結果を表2に示す。 (比較例2)実施例1において、(樹脂A)100重量
部の代わりに表1に示す(樹脂B)100重量部、気泡
核形成剤である重曹−クエン酸(大日精化製、ダイブロ
ーNo.2)0.2重量部を0.3重量部に変更したほ
かは実施例1と同様にして発泡シートを得た。この発泡
シートの評価結果を表2に示す。 (比較例3)実施例1において、(樹脂A)100重量
部の代わりに表1に示す(樹脂C)100重量部を用い
たほかは実施例1と同様にして発泡シートを得た。この
発泡シートの評価結果を表2に示す。
リプロピレン系樹脂を用いて得られる発泡シートは、独
立気泡率が高く、表面のセル数が多く、表面の平滑性や
光沢に優れたものとなっていることが分かる。一方、前
記特定の貯蔵弾性率G’を示さないポリプロピレン系樹
脂からなる発泡シートは、独立気泡率が低い、表面の光
沢に欠けるといった問題があることが分かる(比較例1
〜3)。
域に変曲点をもつ樹脂の測定例を示す。
を示す。
トは、表面平滑かつ表面のセル数が多いことで光沢に優
れる。
Claims (2)
- 【請求項1】210℃、0.1〜102/secの周波
数範囲の振動実験によりえられる貯蔵弾性率G’が低周
波数領域に変曲点を持ち、かつ0.1/secにおける
G’が10以上2×102Pa以下のポリプロピレン系
樹脂を押出発泡して得られる、密度40以上600kg
/m3未満、独立気泡率60%以上の発泡シート。 - 【請求項2】表面の平均セル数が1mm2あたり40個
以上1000個以下である請求項1記載の発泡シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000150226A JP2001329091A (ja) | 2000-05-22 | 2000-05-22 | ポリプロピレン系樹脂押出発泡シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000150226A JP2001329091A (ja) | 2000-05-22 | 2000-05-22 | ポリプロピレン系樹脂押出発泡シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001329091A true JP2001329091A (ja) | 2001-11-27 |
Family
ID=18655971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000150226A Pending JP2001329091A (ja) | 2000-05-22 | 2000-05-22 | ポリプロピレン系樹脂押出発泡シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001329091A (ja) |
-
2000
- 2000-05-22 JP JP2000150226A patent/JP2001329091A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4011962B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂押出発泡シートの製造方法、製造された押出発泡シートおよび該発泡シートからなる成形体 | |
JP3569362B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂からなる板状発泡体およびその製法 | |
KR100476824B1 (ko) | 개질폴리프로필렌계수지,상기수지로이루어지는발포체및이들의제법 | |
JP3808843B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法および該樹脂組成物の発泡体 | |
CA2401943C (en) | Foam comprising a blend of low density polyethylene and high melt tension polypropylene | |
JP2002059473A (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡シート、およびその成形体 | |
JP4267187B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂組成物、その製法およびそれから得られる発泡体 | |
JP2001329091A (ja) | ポリプロピレン系樹脂押出発泡シート | |
JP2001139717A (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡シートおよびそれよりなる成形体 | |
JP3706753B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡シートおよび成形体 | |
JP4035233B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂からなる発泡シートおよびその製法 | |
JP3707939B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂発泡シート、該発泡シートからの積層発泡シートおよびそれらの成形体 | |
JP3727182B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡シート、その製造方法およびその成形体 | |
JP3563518B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂からなる発泡体およびその製法 | |
JP2001139716A (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂発泡シートおよびそれよりなる成形体 | |
JP2000289082A (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法、発泡シート、およびその成形体。 | |
JP3561078B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡体およびその製法 | |
JP2000290416A (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡シート | |
JP2002080526A (ja) | 改質ポリプロピレンの製造方法および発泡体 | |
JP2002138158A (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡シートおよびその成形品 | |
JP2001139014A (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡成形容器 | |
JP5043252B2 (ja) | 改質ポリプロピレン組成物およびそれから得られる発泡体 | |
JP2001316507A (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡シート、およびその成形体 | |
JP2001138378A (ja) | ポリプロピレン系樹脂押出発泡シートおよびその製造方法および該発泡シートよりなる成形体 | |
JPS6031538A (ja) | ポリオレフィン共重合発泡体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20070323 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Effective date: 20070329 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090925 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091006 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100216 |