JP2001328764A

JP2001328764A - 糊塗布装置、糊付け製本装置及び画像形成装置

Info

Publication number: JP2001328764A
Application number: JP2000147852A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Tsuchiya; 毅土屋; Toshio Shida; 寿夫志田; Hitoshi Tamura; 均田村; Toshitaka Matsumoto; 敏高松本
Original assignee: Konica Minolta Inc
Current assignee: Konica Minolta Inc
Priority date: 2000-05-19
Filing date: 2000-05-19
Publication date: 2001-11-27

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】糊塗布処理前に、用紙の整合処理を行わず、
用紙が曲がり、片寄りを生じたまま搬送される際にも、
用紙の側縁部に平行して直線状に糊塗布処理することを
可能とする糊塗布装置を提供する。【解決手段】搬送手段により搬送される用紙を、用紙
シフト手段３６により用紙搬送方向Ｘに直交する方向に
シフトさせ、用紙のシフト方向の側縁部を少なくとも２
個のセンサＰＳＡ，ＰＳＢにより検知し、その検知時間
差と用紙搬送速度と、用紙サイズとから、制御手段は、
用紙の曲がり量を計算し、その計算結果に基づき、糊塗
布を開始する位置に用紙が到達する前に、糊吐出手段４
１を用紙搬送方向に対して直交する方向の所定位置に移
動させ、糊塗布手段は糊塗布を開始すると、用紙搬送方
向Ｘに対して直交する方向に移動させるように糊塗布手
段を制御し、糊を塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置本体
から排出された画像形成処理済みの用紙に対して、用紙
搬送中に用紙側縁近傍に帯状に糊を塗布する糊塗布装
置、糊塗布装置を備えた糊付け製本装置、及び糊付け製
本装置を備えた画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、複写機、プリンタ、これらの複合
機等の画像形成装置本体により画像が記録された用紙の
所定位置に、糊付け処理をして、製本化する糊付け製本
装置が提供されている。

【０００３】糊付け処理装置としては、（１）糊吐出ノ
ズルを用いて用紙に糊を吐出する装置、（２）糊収容箱
に糊車を設置し、該回転する糊車の外周に糊を付着さ
せ、糊車の外周を用紙に接触させて接触転写する装置、
（３）ノズルよりホットメルト剤（熱融着剤）と加熱圧
縮空気の混合体を吐出するホットメルト塗布装置、等が
用いられている。

【０００４】特表昭５９−５００９０７号公報に記載の
製本装置は、第１の方向に搬送する用紙を、その搬送方
向と直交する第２の搬送方向に偏向し、その後、走行す
る用紙の端部に線状に糊を塗布し、積載、整合後に加圧
して製本するものである。

【０００５】特開平７−８０３７７号公報に記載の糊付
け方法及び装置は、糊吐出ノズルから吐出した糊に高圧
空気を吹き付けて薄膜状にするものである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前述の糊塗布装置及び
糊付け製本装置は、糊塗布処理前に、整合手段により用
紙の側縁部を基準部材に突き当てて整合した後、用紙を
搬送しつつ、固定位置に配置された糊塗布手段により糊
を線状に塗布している。

【０００７】前記整合手段は、曲がり、片寄りを有して
搬送される用紙に対して、用紙搬送方向に平行する方向
に、用紙を修正位置決めする装置であり、複雑な機構、
駆動を要する。また、整合手段の整合補正部材が用紙の
側縁部を叩く際に、騒音を発生する。

【０００８】本発明は、前記整合手段の装備を不要にす
ることにより、前記の課題を解消し、糊塗布処理前に、
用紙が曲がり、片寄りを生じたまま搬送される際にも、
用紙の側縁部に平行して直線状に糊塗布処理することを
可能とする糊塗布装置を提供するものである。

【０００９】本発明は、糊付け製本装置の糊塗布装置を
改良し、用紙の所定位置に均一かつ確実な糊塗布を行
い、画像処理済みの用紙束の製本仕上がり品質の向上を
達成し、かつ装置の小型化、簡易化の実現と、操作性に
優れた糊塗布装置を備えた糊付け製本装置、及び糊付け
製本装置を備えた画像形成装置を提供することを目的と
する。

【００１０】

【課題を解決するための手段】（１）上記の課題は、本
発明の請求項１に記載の糊塗布装置により解決される。

【００１１】（２）本発明の糊付け製本装置は、前記
（１）に記載の糊塗布装置と、糊塗布処理された複数枚
の用紙を収納し整合する収納手段と、整合された複数枚
の用紙を加圧する加圧手段と、糊付け処理されて作製さ
れた冊子を排出して積載する排紙手段と、を備えて成る
ことを特徴とするものである。

【００１２】（３）本発明の画像形成装置は、画像書き
込み手段、画像形成手段、給紙搬送排紙手段、定着手段
から成る画像形成装置本体と、前記（２）に記載の糊付
け製本装置とを備えて成ることを特徴とするものであ
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】次に、本発明の糊塗布装置、糊付
け製本装置、及び糊付け製本装置を備えた画像形成装置
を図面に基づいて説明する。

【００１４】図１は画像形成装置本体Ａ、画像読み取り
装置Ｂ、自動原稿送り装置ＤＦ、糊付け製本装置Ｃから
成る画像形成システムの全体構成図である。

【００１５】画像形成装置本体Ａは、回転する像担持体
（以下、感光体と称す）１の周囲に、帯電手段２、像露
光手段（書き込み手段）３、現像手段４、転写手段５、
除電手段６Ａ、分離爪６Ｂ、及びクリーニング手段７を
配置し、帯電手段２によって感光体１の表面に一様帯電
を行った後に、像露光手段３のレーザビームによって原
稿から読み取られた画像データに基づくレーザビーム走
査を行うことによって潜像を形成し、該潜像を現像手段
４により反転現像して感光体１の表面にトナー像を形成
する。

【００１６】一方、用紙収納手段８Ａから給紙された用
紙（転写紙）Ｓは転写位置へと送られる。転写位置にお
いて転写手段５により前記トナー像が用紙Ｓ上に転写さ
れる。その後に、用紙Ｓは除電手段６Ａに裏面の電荷が
消去され、分離爪６Ｂにより感光体１から分離され、中
間搬送部８Ｂにより搬送され、引き続き定着手段９によ
り加熱定着され、排紙ローラ８Ｃにより排出される。

【００１７】用紙Ｓの両面に画像形成を行う場合には、
定着手段９により加熱定着された用紙Ｓを、搬送路切り
替え板８Ｄにより通常の排紙通路から分岐し、反転搬送
８Ｅにおいてスイッチバックして表裏反転した後、排紙
ローラ８Ｃにより装置外に排出される。排紙ローラ８Ｃ
から排出された用紙Ｓは、糊付け製本装置Ｃの受け入れ
部１１に送り込まれる。

【００１８】一方、感光体１の画像処理後の表面は、分
離爪６Ｂの下流においてクリーニング手段７により表面
に残留している現像剤が除去され、次の画像形成に備え
る。

【００１９】画像形成装置本体Ａの上部には、原稿移動
型（シートスルー型）読み取り方式の自動原稿送り装置
ＤＦが開閉可能に支持されている。自動原稿送り装置Ｄ
Ｆは、片面原稿読み取り機能と両面原稿読み取り機能と
を有する。

【００２０】糊付け製本装置Ｃは、図示の上段に整合加
圧手段５０、中段に用紙搬送手段３０と糊塗布手段４
０、下段に用紙回転手段２０、最下段に表紙用紙給紙手
段８０がほぼ垂直方向に縦列配置されている。

【００２１】糊付け製本装置Ｃの図示右方には、入口部
搬送手段１０と折り手段７０が配置されている。糊付け
製本装置Ｃの図示左側面には、糊付け処理された製本を
積載する排紙手段６０が配置されている。

【００２２】図２は、糊付け製本装置Ｃの用紙搬送経路
を示す構成図である。図３は用紙Ｓへの糊付け製本過程
を示す模式図である。

【００２３】糊付け製本装置Ｃは入口部搬送手段１０の
受け入れ部１１が、画像形成装置本体Ａの排紙ローラ８
Ｃと合致する位置と高さに調節して設置されている。

【００２４】受け入れ部１１に接続する用紙Ｓの搬送路
は、最上段の固定排紙皿１５への上方の用紙搬送路１２
と、下方の用紙搬送路１６に分岐されていて、切り替え
ゲートＧ１の占める角度の選択により用紙Ｓが何れかの
搬送路に給送される。

【００２５】上方の用紙搬送路１２は、搬送ローラ１３
Ａ，１３Ｂ，１３Ｃと排出ローラ１４及び案内板等から
成る。下方の用紙搬送路１６は、搬送ローラ１７Ａ，１
７Ｂ，１７Ｃと切り替えゲートＧ２及び案内板等から成
る。

【００２６】下方の用紙搬送路１６に接続する用紙搬送
路は、中段の用紙回転手段２０と、最下段の折り手段７
０に至る２系統に分岐されていて、切り替えゲートＧ２
の占める角度の選択により用紙Ｓが何れかの搬送路に給
送される。

【００２７】（１）装置上部の固定排紙皿１５に直接排
紙画像形成装置本体Ａから排出された画像形成済みの用紙
Ｓは、受け入れ部１１に導入され、用紙搬送路１２を通
過して、搬送ローラ１３Ａ，１３Ｂ，１３Ｃ及び案内板
により搬送され、排出ローラ１４に挟持されて機外上部
の固定排紙皿１５上に排出され、順次積載される。

【００２８】この用紙搬送過程では、切り替えゲートＧ
１はソレノイドの駆動により揺動され、用紙搬送路１６
を閉止し、用紙搬送路１２を開放状態にして、用紙Ｓの
固定排紙皿１５への通過を可能にする。

【００２９】（２）用紙の９０度回転処理この用紙回転モードに設定されると、切り替えゲートＧ
２はソレノイドがオフの状態で、用紙搬送路１８Ｂを閉
止し、用紙搬送路１８Ａを開放状態に保持し、用紙Ｓの
用紙搬送路１８Ａの通過を可能にする。

【００３０】画像形成装置本体Ａから排出された画像形
成済みの用紙Ｓは、受け入れ部１１、用紙搬送路１６、
搬送ローラ１７Ａ，１７Ｂを通過し、切り替えゲートＧ
２により開放状態に形成された用紙搬送路１８Ａを通過
して、図示左方のほぼ直角方向に偏向され、搬送ローラ
１７Ｃに挟持され、用紙回転手段２０に送り込まれる。

【００３１】用紙回転手段２０に導入された用紙Ｓは、
切り替えゲートＧ３の上方に開放された用紙搬送路２１
を通過し、搬送ローラ２２Ａ，２２Ｂ，２２Ｃ，２２Ｄ
及び案内板に挟持されて、図示の矢示左方向に進行す
る。

【００３２】用紙Ｓの中央部が回転部材２３に到達する
と、用紙搬送が一時停止し、搬送ローラ２２Ａ，２２
Ｂ，２２Ｃ，２２Ｄの圧接が解除され、離間状態に保持
される。この搬送ローラ２２Ａ，２２Ｂ，２２Ｃ，２２
Ｄの圧接解除状態で、回転部材２３の上下の回転円盤２
３Ａ，２３Ｂが用紙Ｓを挟持して回転することにより、
用紙Ｓの方向が９０度変換される。例えば、Ａ４判サイ
ズの用紙Ｓが、回転部材２３により、Ａ４Ｒの方向に変
換される。

【００３３】用紙回転手段２０は、用紙Ｓの９０度回転
と用紙Ｓの片寄せ処理とを同時に実行可能である。又
は、用紙回転手段２０は、用紙Ｓの９０度回転と用紙Ｓ
の片寄せ処理とを単独に実行可能である。

【００３４】回転方向が変換された用紙Ｓは、搬送ロー
ラ２２Ａ，２２Ｂ，２２Ｃ，２２Ｄの圧接回転により搬
送され、用紙回転手段２０から搬出され、搬送ローラ２
４Ａ，２４Ｂと案内板に案内されて、図示のほぼ直角方
向上方に偏向され、切り替えゲートＧ４を通過して更に
図示右方に偏向され、用紙搬送手段３０に送り込まれ
る。

【００３５】糊付け製本処理を要しない用紙Ｓは、ソレ
ノイドの駆動により、切り替えゲートＧ４の左側方の用
紙搬送路を通過して、搬送ローラ６１，６２及び案内板
により搬送され、排紙ローラ６３により機外の昇降排紙
皿６４に排出される。

【００３６】（３）用紙搬送用紙搬送手段３０は、搬送ローラ３１，３２，３３，３
４、用紙搬送路３５及び後述の用紙シフト手段３６から
成り、糊塗布処理前の用紙Ｓの搬送及びシフト処理をす
る。

【００３７】（４）用紙Ｓへの糊塗布処理用紙搬送手段３０から糊塗布手段４０に送り込まれた用
紙Ｓは、図示の矢示右方向に進行する。糊塗布手段４０
の用紙搬送路４２、用紙搬送手段３０の用紙搬送路３５
は、何れも用紙回転手段２０の用紙搬送路２１とほぼ平
行に形成され、用紙Ｓの搬送方向は用紙回転手段２０の
搬送方向と逆向きである。

【００３８】糊吐出手段４１は、図示しない袋状容器か
ら供給される糊を収容して、走行する用紙Ｓの一方の側
縁に帯状又は断続する破線状に糊を吐出して糊塗布部Ｎ
を形成する。糊塗布処理の詳細は図６以降に説明する。

【００３９】糊塗布処理された用紙Ｓは、搬送ローラ４
４１，４４２，４４３により挟持搬送され、案内板から
成る用紙搬送路４５に沿って上昇し、排出ローラ４６に
挟持されて整合加圧手段５０に排出される。

【００４０】（５）整合加圧処理糊塗布処理されない１枚目の用紙Ｓは、把持手段（グリ
ッパ手段）５１により挟持されて、ストッパ５３に先端
部が当接して用紙収納手段（以下、スタッカと称す）５
２上の所定位置に載置される。把持手段５１は回動する
ベルト５４に支持されて移動する。

【００４１】糊塗布処理された２枚目以降の用紙Ｓは、
同様にして、把持手段５１により挟持されて、糊塗布部
を下面側にして、スタッカ５２上の先行の用紙Ｓ上に順
次載置される。５５は幅方向に移動可能な一対の幅整合
部材であり、用紙Ｓの幅方向を規制する。

【００４２】加圧ローラ部材５６は、回動するベルト５
４に支持されて把持手段５１とともに移動する。加圧ロ
ーラ部材５６は、用紙Ｓの糊付け裏面側を圧接して移動
し、用紙間の接着を確実にする。

【００４３】加圧ローラ部材５６による用紙Ｓの加圧処
理は、２枚目以降の用紙Ｓがスタッカ５２上に載置され
る都度行っても良い。又は、用紙Ｓが複数枚積載される
毎に加圧処理を行ってもよい。

【００４４】以上の工程により糊付け処理された１冊の
製本が完成する。なお、この糊付け製本装置Ｃでは、最
大２００枚の用紙Ｓを糊付け処理して製本化する事がで
きる。

【００４５】（６）用紙束積載スタッカ５２の用紙積載面の一部には、駆動ローラ５７
と従動ローラ５８に巻回された複数本の排出ベルト５９
が回動可能に配置されている。

【００４６】最終枚目の用紙Ｓがスタッカ５２上に積載
され、加圧処理されて、糊付け製本された用紙束は、排
出ベルト５９の排出爪５９ａにより用紙束の後端部を保
持されて、スタッカ５２の載置面上を滑走して、排紙手
段６０の排紙ローラ６３に挟持されて、昇降排紙皿６４
上に排出、積載される。

【００４７】昇降排紙皿６４には、糊塗布処理された用
紙Ｓと、糊塗布処理されない用紙Ｓとが積載可能であ
り、昇降駆動により大量の用紙Ｓを収容する事ができ
る。

【００４８】（７）表紙用紙給紙表紙用紙給紙手段８０は、給紙カセット８１、給紙部材
８２から構成されている。給紙カセット８１から給紙さ
れた１枚の表紙用紙Ｋは、給紙経路８３、搬送ローラ８
４を通過し、用紙回転手段２０に送り込まれ、用紙搬送
手段３０を経て、糊塗布手段４０、整合加圧手段５０に
おいて、上述の用紙束の上面又は下面に重ねられて糊付
け製本される。

【００４９】また、給紙カセット８１から給紙された１
枚の表紙用紙Ｋは、給紙経路８３を経て、切り替えゲー
トＧ５により分岐され、後述の折り手段７０内に送り込
まれ、二つ折り処理された後、搬送ローラ８４を通過
し、用紙回転手段２０に送り込まれ、用紙搬送手段３
０、糊塗布手段４０、整合加圧手段５０を経て、用紙束
に重ねられて糊付け製本する事ができる。

【００５０】（８）折り処理用紙搬送路１６から図示の下方に搬送された用紙Ｓは、
切り替えゲートＧ２において分岐され、用紙搬送路１８
Ｂを経て折り手段７０内に搬入される。折り手段７０は
折りローラ７１，７２，７３及び搬送路切り替え板７４
から成り、搬入された用紙Ｓに対して、二つ折り処理、
又はＺ折り処理を行う。折り処理された用紙Ｓは、切り
替えゲートＧ５により、表紙用紙給紙経路に合流し、搬
送ローラ８４、切り替えゲートＧ２を経由して、用紙回
転手段２０に送り込まれ、更に、用紙搬送手段３０、糊
塗布手段４０、整合加圧手段５０を経て糊付け製本され
る。

【００５１】図４は各種用紙Ｓへの糊塗布位置を示す斜
視図である。図４（ａ）は用紙Ｓの長辺側に糊塗布部Ｎ
を形成した図、図４（ｂ）は用紙Ｓの短辺側に糊塗布部
Ｎを形成した図、図４（ｃ）は二つ折り処理された用紙
Ｓに糊塗布部Ｎを形成した図、図４（ｄ）はＺ折り処理
された用紙Ｓに糊塗布部Ｎを形成した図である。

【００５２】図５は糊吐出手段４１の断面図である。搬
送ローラ３４，４４１の中間で、用紙Ｓの幅方向の側縁
近傍の所定位置には、糊吐出手段４１が固定配置されて
いる。糊吐出手段４１は、ノズル部材４１１、ケーシン
グ４１２、電磁弁４１３、調整部材４１４、ニードル部
材４１５、入口部材４１６から構成されている。

【００５３】ノズル部材４１１の先端部の内径部は、先
細の円錐形状をなし、最先端部は小口径のノズル開口部
４１１ａに形成されている。

【００５４】ノズル部材４１１の内径部には、細長いニ
ードル部材４１５が移動可能に挿入されている。ニード
ル部材４１５の先端部４１５ａは、先細形状をなし、ノ
ズル部材４１１の最先端部の小口径のノズル開口部４１
１ａを開閉可能にする。

【００５５】ノズル部材４１１の後端部は、ケーシング
４１２に螺合して一体化されている。ケーシング４１２
の内部は、空洞状の圧力室４１２ａに形成され、用紙を
接着する糊が充填される。

【００５６】ケーシング４１２の側面には、導入口４１
２ｂが開口し、入口部材４１６に接続している。袋状容
器内に収容された用紙接着用の糊は、図示しない糊供給
手段により圧送されて、供給管体を経て、入口部材４１
６、導入口４１２ｂからケーシング４１２の圧力室４１
２ａ内に供給される。

【００５７】圧力室４１２ａ内に収容された糊は、電磁
弁４１３の作動により突出されるニードル部材４１５に
より、ノズル部材４１１のノズル開口部４１１ａから吐
出される。

【００５８】本発明の実施の形態で使用される糊は、酢
酸ビニル系接着剤で、粘度は常温で７５０〜１５００ｃ
ｐｓである。

【００５９】図６（ａ）は用紙シフト手段の平面図、図
６（ｂ）は断面図である。用紙シフト手段３６は、用紙
Ｓを挟持、解除可能な挟持手段３６０と、該挟持手段３
６０を用紙搬送方向と直交する方向に移動させるシフト
手段３７０とから成る。

【００６０】挟持手段３６０は、用紙Ｓの下面を支持す
る下円盤３６１、用紙Ｓの上面を挟持する上円盤３６
２、及び上円盤３６２を昇降させる駆動手段等から成
る。

【００６１】下円盤３６１は下移動体３６３に支持され
ている。上円盤３６２は上移動体３６４に支持され昇降
可能である。上円盤３６２に直立に固定された軸３６５
は、上移動体３６４に固定された２個の軸受３６６によ
り昇降可能に支持されている。軸３６５に植設されたピ
ン３６７、ソレノイドＳＬのプランジャに接続するレバ
ー３６８により下方に押し下げられる。レバー３６８の
一端に掛止されたバネ３６９は、軸３６５を上方に付勢
する。

【００６２】上移動体３６４と下移動体３６３は、シフ
ト手段３７０及び駆動手段により駆動され、用紙搬送方
向と直交する方向に移動可能である。駆動手段のモータ
Ｍ１はタイミングベルトＴＢ１を介して上方のタイミン
グプーリＴＰ１と下方のタイミングプーリＴＰ２を回転
させる。

【００６３】タイミングプーリＴＰ１，ＴＰ３に架設さ
れたタイミングベルトＴＢ２の一部に係止された上移動
体３６４は、平行に配設された２本の規制軸（ガイドバ
ー）３７１に案内されて移動する。

【００６４】タイミングプーリＴＰ２，ＴＰ４に架設さ
れたタイミングベルトＴＢ３の一部に係止された下移動
体３６３は、規制軸（ガイドバー）３７２に案内されて
移動する。同一の駆動源（モータＭ１）により駆動され
る上移動体３６４と下移動体３６３は、対向する上下に
位置し、同速度で、同方向に移動する。

【００６５】図７は糊吐出手段の移動手段を示す平面図
である。糊吐出手段４１を支持する移動体４３１は、移
動手段４３及び駆動手段により駆動され、用紙搬送方向
と直交する方向に移動可能である。駆動手段のモータＭ
２はタイミングベルトＴＢ４を介してタイミングプーリ
ＴＰ５を回転させる。タイミングプーリＴＰ５と同軸上
のタイミングプーリＴＰ６は、タイミングプーリＴＰ７
との間に架設されたタイミングベルトＴＢ５を回動させ
る。タイミングベルトＴＢ５の一部に係止部４３３によ
り係止された上移動体３６４は、平行に配設された２本
の規制軸（ガイドバー）４３２に案内されて移動する。

【００６６】以下、糊塗布処理時の用紙搬送過程を説明
する。（１）図８（ａ）は糊塗布処理開始前の用紙搬送過程
を示す糊塗布手段４０の平面図、図８（ｂ）は正面図で
ある。搬送ローラ３１〜３４により図示の白抜き矢印の
Ｘ方向に搬送された用紙が一点鎖線で示す所定位置に到
達すると、搬送ローラ３３，３４の各駆動ローラ（下ロ
ーラ）３３Ａ，３４Ａの駆動が停止されるとともに、各
従動ローラ（上ローラ）３３Ｂ，３４Ｂの圧接が解除さ
れ、用紙Ｓの搬送が停止される（一点鎖線で示す用紙Ｓ
の第１位置Ｓ１）。この第１位置Ｓ１は、用紙サイズに
より異なる所定位置である。

【００６７】（２）用紙シフト手段３６の下円盤３６
１と上円盤３６２は、用紙Ｓの表裏面を挟持して、用紙
Ｓを用紙搬送方向（Ｘ方向）に直交する方向（Ｙ１方
向）に移動させる。搬送ローラ３３，３４の中間には、
２個の用紙側縁部検知センサ（以下、センサと称す）Ｐ
ＳＡ，ＰＳＢが所定の間隔ｂに設置されている。用紙Ｓ
の進行方向の側縁部がセンサＰＳＡの検出位置を通過す
ると（破線で示す用紙Ｓの第２位置Ｓ２）、検知信号を
制御手段９０に送る。

【００６８】（３）用紙シフト手段３６は引き続き用
紙Ｓを挟持して、搬送ローラ３３，３４を駆動して、用
紙Ｓを一点鎖線で示す第３位置Ｓ３から用紙搬送方向に
平行する方向（図示の白抜き矢印のＸ１方向）に向け
て、実線で示す第４位置Ｓ４に搬送する。用紙Ｓの進行
方向の側縁部がセンサＰＳＢの検出位置を通過すると、
検知信号を制御手段９０に送る（実線で示す用紙Ｓの第
３位置Ｓ３）。用紙Ｓは、この第３位置Ｓ３において一
時停止する。

【００６９】（４）制御手段９０は、センサＰＳＡ，
ＰＳＢの検知信号と、検知時間差、用紙ＳのＹ１，Ｙ２
方向の移動速度に基づき、用紙Ｓの傾きθを算出し、糊
塗布時の糊吐出手段４１の移動速度を設定する。

【００７０】（５）図９は糊塗布処理開始時の糊塗布
手段４０の平面図である。搬送ローラ３３，３４により
用紙を挟持し、用紙シフト手段３６による用紙Ｓの挟持
を解除する。搬送ローラ３３，３４を駆動して、用紙Ｓ
を一点鎖線で示す第３位置Ｓ３から用紙搬送方向に平行
する方向（図示の白抜き矢印のＸ１方向）に向けて、実
線で示す第４位置Ｓ４に搬送する。この用紙Ｓの第４位
置Ｓ４は、糊吐出手段４１のノズル開口部４１１ａが用
紙Ｓの側縁部近傍の糊塗布開始位置に一致するように設
定されている。

【００７１】（６）図１０は糊塗布処理終了時の糊塗
布手段４０の平面図である。搬送ローラ３３，３４の駆
動により、用紙Ｓは破線で示す第４位置Ｓ４から用紙搬
送方向に平行する方向（図示の白抜き矢印のＸ２方向）
に向けて搬送すると同時に、糊吐出手段４１を用紙搬送
方向に直交する方向（図示の白抜き矢印のＺ方向）に向
けて移動させる。Ｘ２方向の用紙搬送ベクトルと、Ｚ方
向の糊吐出手段４１移動ベクトルとの合成ベクトルによ
り、用紙Ｓの側縁部に平行した糊塗布部Ｎが形成され
る。糊塗布処理終了後の用紙Ｓは、実線で示す第５位置
Ｓ５に位置する。

【００７２】図１１は、用紙Ｓの曲がり量を測定する算
出方法を説明する模式図である。図１２は、糊塗布手段
４０の制御を示すブロック図である。

【００７３】用紙Ｓの長さ（又は、糊塗布領域の長さ）
をＬ、用紙の搬送方向線速度をＶ、用紙ＳがＹ２方向に
移動して、用紙Ｓの側縁部がセンサＰＳＡからセンサＰ
ＳＢを通過するまでの時間差をｔ、センサＰＳＡとセン
サＰＳＢとの間隔をｂ、用紙Ｓの側縁部がセンサＰＳ
Ａ，ＰＳＢ間を通過する距離ａとすると、ａ＝Ｖｔ、用紙Ｓの傾きθは、θ＝ｔａｎ^-1（ａ／ｂ）＝ｔａｎ−
１（Ｖｔ／ｂ）糊吐出手段４１の移動量ｃは、ｃ＝（Ｌ²Ｖ²ｔ²／４
（１００²＋Ｖ²ｔ²））^1/2 本発明の糊付け製本装置Ｃは、複写機、プリンタ、これ
らの複合機等の画像形成装置に接続される。画像形成装
置本体Ａにより所望のデジタル処理が行われ、片面記
録、両面記録、頁編集等の処理後、排出された用紙は、
本発明の糊付け製本装置Ｃを備えた画像形成装置によ
り、直ちに、表紙付け、糊付け処理が正確かつ効率よく
行われ、製本化される。

【００７４】なお、本発明の糊付け製本装置Ｃを独立し
た装置に形成し、他の画像形成装置により処理されて頁
揃えされた用紙束に対して糊付け製本することも可能で
ある。

【００７５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の糊塗布装置、糊付け製本装置及び画像形成装置により
以下の効果が奏せられる。

【００７６】（１）本発明の糊塗布装置は、糊塗布処
理前に、用紙が曲がり、片寄りを生じたまま搬送される
際にも、用紙の側縁部に平行して直線状に糊塗布処理す
ることを可能とするもので、従来の整合手段による複雑
な機構、駆動を不要とし、また、整合手段の整合補正部
材が用紙の側縁部を叩く際に発生する騒音を解消する。

【００７７】（２）本発明の糊付け製本装置により、用
紙側縁部の正確な位置に糊付け処理された用紙が、用紙
収納手段に収納され、整合手段により正確に位置決めさ
れ、加圧手段の圧延による糊塗布部との密着化が行わ
れ、製本としての仕上がり品質が向上する。

【００７８】（３）本発明の画像形成装置に糊付け製本
装置を接続することにより、画像形成装置から高速で搬
出された用紙に対して、連続して自動的に製本化処理す
る事が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】画像形成装置と自動原稿送り装置と糊付け製本
装置とから成る画像形成システムの全体構成図。

【図２】糊付け製本装置の用紙搬送経路を示す構成図。

【図３】用紙への糊付け製本過程を示す模式図。

【図４】各種用紙への糊塗布位置を示す斜視図。

【図５】糊吐出手段の断面図。

【図６】用紙シフト手段の平面図及び断面図。

【図７】糊吐出手段の移動手段を示す平面図。

【図８】糊塗布処理開始前の用紙搬送過程を示す糊塗布
手段の平面図、及び正面図。

【図９】糊塗布処理開始時の糊塗布手段の平面図。

【図１０】糊塗布処理終了時の糊塗布手段の平面図。

【図１１】用紙の曲がり量を測定する算出方法を説明す
る模式図。

【図１２】糊塗布手段の制御を示すブロック図。

【符号の説明】

３０用紙搬送手段３１，３２，３３，３４搬送ローラ３５用紙搬送路３６用紙シフト手段３６０挟持手段３６１下円盤３６２上円盤３６３下移動体３６４上移動体３７０シフト手段４０糊塗布手段４１糊吐出手段４２用紙搬送路４３移動手段４３１移動体５０整合加圧手段６０排紙手段７０折り手段８０表紙用紙給紙手段９０制御手段Ａ画像形成装置本体Ｃ糊付け製本装置Ｌ用紙長さＮ糊塗布部ＰＳＡ，ＰＳＢ用紙側縁部検知センサＳ用紙Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４，Ｓ５用紙の第１〜第５位置Ｖ用紙の搬送方向線速度Ｘ，Ｘ１，Ｘ２用紙搬送方向Ｙ１，Ｙ２用紙シフト手段移動方向Ｚ糊吐出手段移動方向

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者松本敏高東京都豊島区要町３丁目51番４号Ｆターム(参考） 3F108 GA02 GA04 GB01 HA02 HA13 4F042 AA02 BA08 DF15 DF28

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】搬送手段により搬送される用紙の側縁部
近傍に、糊吐出手段により線状又は点状に糊を塗布する
糊塗布装置において、搬送される用紙を、所定位置で用
紙搬送方向に直交する方向にシフトさせ所定位置で停止
させる用紙シフト手段と、用紙搬送中に糊吐出手段を用
紙搬送方向に直交する方向に移動させて線状又は点状に
糊を用紙の側縁部に塗布する糊塗布手段と、前記用紙シ
フト手段のシフト方向に配置され用紙の側端部の通過を
検知する少なくとも２個のセンサと、前記搬送手段、用
紙シフト手段、糊塗布装置の駆動を制御する制御手段
と、を備え、前記搬送手段により搬送される用紙を、前
記用紙シフト手段により用紙搬送方向に直交する方向に
シフトさせ、前記用紙のシフト方向の側縁部を前記少な
くとも２個のセンサにより検知し、その検知時間差と用
紙搬送速度と、用紙サイズとから、制御手段は、用紙の
曲がり量を計算し、その計算結果に基づき、糊塗布を開
始する位置に用紙が到達する前に、糊塗布手段を用紙搬
送方向に対して直交する方向の所定位置に移動させ、糊
塗布手段が糊塗布を開始すると、用紙搬送方向に対して
直交する方向に移動させるように糊塗布手段を制御し、
用紙の側縁部に対して平行に線状又は点状に糊を塗布す
ることを特徴とする糊塗布装置。
【請求項２】請求項１に記載の糊塗布装置と、糊塗布
処理された複数枚の用紙を収納し整合する収納手段と、
整合された複数枚の用紙を加圧する加圧手段と、糊付け
処理されて作製された冊子を排出して積載する排紙手段
と、を備えたことを特徴とする糊付け製本装置。
【請求項３】画像書き込み手段、画像形成手段、給紙
搬送排紙手段、定着手段から成る画像形成装置本体と、
請求項２に記載の糊付け製本装置とを備えて成ることを
特徴とする画像形成装置。