JP2001328725A - 木材チップ搬送方法及び装置 - Google Patents

木材チップ搬送方法及び装置

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JP2001328725A
JP2001328725A JP2000146497A JP2000146497A JP2001328725A JP 2001328725 A JP2001328725 A JP 2001328725A JP 2000146497 A JP2000146497 A JP 2000146497A JP 2000146497 A JP2000146497 A JP 2000146497A JP 2001328725 A JP2001328725 A JP 2001328725A
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air
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wood
wood chip
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Saburo Iwasa
三郎 岩佐
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MARUBENI SETSUBI KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】木材チップを空気流により輸送管内を移動さ
せ、第1コンテナから第2コンテナへ荷揚げし搬送する
方法及び装置。 【解決手段】第1コンテナ10内に移動可能に配置され
る取入口21と取入口21から離間して配置される木材
チップ捕集器40の間を輸送管25により連通し、輸送
管25内に取入口21付近から木材チップ捕集器40へ
向う空気流を発生させる。第1コンテナ10内の木材チ
ップ12を取入口21を介し輸送管25内へ供給し、輸
送管25内の空気流により木材チップ捕集器40へ移動
させる。木材チップ捕集器40において木材チップ12
と空気を遠心分離する。分離された木材チップ12は、
第2コンテナ50内へ移動され、分離された空気は、除
塵され大気へ排気される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材チップを第1
コンテナから第2コンテナへ荷揚げする方法及び装置に
関し、特に貨物船の船倉内の木材チップ及び空気を輸送
管を介し移動させることにより荷揚げする方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】貨物船の船倉に積まれた木材チップを陸
上の所定収容器へ荷揚げする場合、従来、クラムシェル
バケット(吊り下げ開閉容器)、ベルトコンベア又はこ
れらの組合わせが使用されている。クラムシェルバケッ
トは、通常、船倉上方のハッチから船倉内へ降ろされ、
船倉内の木材チップをバケット内に収容し、その後所定
収容器の上方へ移動され、そこでバケットを開き所定収
容器内へ木材チップを落下させる。木材チップは、それ
自体に働く重力で低い個所へ移動するような流動性がな
いため、船倉底付近の木材チップの積み込みは、時間を
要し、取り出し不能の場合もあり、船倉内に作業員が入
り木材チップを移動させる等の作業が必要であった。ま
た港湾設備がなくい等のため小型船(はしけ)に積まれ
た木材チップを直接的に大型貨物船の船倉へ積変えるた
めクラムシェルバケットが使用される場合、特に風、波
等があると、バケットの位置が変化し操作が困難になる
と共に作業に伴う危険性が増大した。更に木材チップを
バケットから落下させるとき多量のダストが飛散し、環
境汚染や漁業補償の問題を生じることがあった。
【0003】粉体又は粒状体を空気と共に輸送管を介し
移動させる先行技術は、例えば特公平7−121374
号公報の「雪氷粒搬送散布装置」に見られる。この装置
は、雪上スポーツ用のゲレンデ又は雪原の形成等のた
め、自然界又は人造の雪氷粒を空気と共に吸入管内へ吸
入し、搬送管及び吐出本体部分を介し吐出端から噴出さ
せるものであり、吐出本体部分に設けたエジェクタ部に
おいて軸線に沿って吐出端に向けて圧縮空気を噴射し雪
氷粒と混合することにより吸入管及び搬送管内に負圧を
生じさせ雪氷粒の空気による搬送を可能にしている。こ
の装置において搬送管内を移動した雪氷粒は、搬送空気
と一緒に吐出端から噴出される。
【0004】また、特開平8−91564号公報の「移
送管及びこの移送管を用いた粉粒体移送装置並びにその
方法」は、空気注入管を取入口に挿通して取付けた移送
管、ホッパ部を備える分離レシバータンク、及び貯蔵タ
ンクを備える粉粒体移送装置を開示する。この公報の装
置において、移送された粉粒体と空気がホッパ部へ供給
され、粉粒体がホッパ部に滞留され、空気が大気へ放出
される。ホッパ部の粉粒体は、ホッパ部下部のシャッタ
ーの開放により、貯蔵タンクに落とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】貨物船の船倉に積まれ
た木材チップを所定収容器へ荷揚げする従来のクラムシ
ェルバケット、ベルトコンベア又はこれらの組合わせを
用いる方法又は装置は、不衛生で危険を伴う船倉内の木
材チップの人力移動作業必要とする。本発明の第1の目
的は、従来の木材チップ荷揚げ方法における問題点を改
消し、船倉等の第1コンテナ内の人力作業を殆ど必要と
しない安全で能率的な木材チップの荷揚げ搬送方法及び
装置を提供することにある。本発明の他の目的は、従来
の木材チップの荷揚げ方法、特にクラムシェルバケット
を使用する方法における粉塵飛散の問題を発生しない木
材チップの荷揚げ搬送方法及び装置を提供することであ
る。
【0006】本発明の別の目的は、木材チップを空気流
と共に輸送管内を移動させて第1コンテナ内の木材チッ
プを第2コンテナ内へ搬出することにより機械的運動部
分及び摩耗部分が少なく長寿命で保守が容易な搬送方法
及び装置を提供することである。本発明の更に別の目的
は、木材チップの輸送を空気流により連続的に行うと共
に排気騒音を低減した搬送方法及び装置を提供すること
である。本発明の別の目的は、貨物船の船倉から木材チ
ップを他の船又は船外の第2コンテナへの荷揚げ搬送す
る作業を自動化することにある。本発明のその他の目的
及び利点は、以下の説明において明らかにされる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の木材チップを第
1コンテナから第2コンテナへ搬送する方法は、第1コ
ンテナ内に移動可能に配置される取入口と取入口から離
間して配置される木材チップ捕集器の間を輸送管により
連通する工程、輸送管内に取入口付近から木材チップ捕
集器へ向って流動する空気流を発生させる工程、第1コ
ンテナ内の木材チップを取入口を介し輸送管内へ移動さ
せる工程、輸送管内において木材チップ及び空気を移動
させ木材チップ捕集器へ流入させる工程、木材チップ捕
集器において木材チップと空気を分離する工程、木材チ
ップ捕集器により分離された空気を排気口を介し排気す
る工程、及び木材チップ捕集器により分離された木材チ
ップを第2コンテナ内へ移送する工程を含む。
【0008】本発明の木材チップを第1コンテナから第
2コンテナへ搬送する方法は、次の構成を含むことがで
きる。(1)前記空気流を発生させる工程は、高圧空気
を輸送管内へ供給する工程を含む。(2)第1コンテナ
内の木材チップを取入口を介し輸送管内へ移動させる工
程は、投入具により木材チップを輸送管内の流動する空
気流中へ投入する工程を含む。(3)空気流を発生させ
る工程は、輸送管内へ輸送管の軸方向にほぼ平行に高圧
空気を噴出する工程を含む。(4)第1コンテナ内の木
材チップを取入口を介し輸送管内へ移動させる工程は、
取入口を第1コンテナ内の木材チップの堆積体の表層部
付近へ移動させ、空気流により木材チップを取入口を介
し移動させる工程を含む。
【0009】(5)空気流を発生させる工程は、木材チ
ップ捕集器から分離された空気を吸引し排気する工程を
含む。(6)木材チップ捕集器により木材チップと空気
を分離する工程は、木材チップと空気を遠心分離作用に
より分離させる工程を含む。(7)木材チップ捕集器に
より分離された木材チップを第2コンテナ内へ移送する
工程は、輸送コンベアにより木材チップを木材チップ捕
集器から第2コンテナ内へ移送する工程を含む。
【0010】本発明の木材チップを第1コンテナから第
2コンテナへ搬送する搬送装置は、第1コンテナ内で移
動可能な取入口を一端に備える輸送管、輸送管の他端に
連結され木材チップと空気流を分離可能な木材チップ捕
集器、輸送管内において取入口付近から木材チップ捕集
器へ向う空気流を発生させる空気流発生機構、及び木材
チップ捕集器から排出される木材チップを第2コンテナ
内へ移送する移送機構を含み、第1コンテナ内の木材チ
ップが、取入口を介し輸送管内へ取入れられ、輸送管内
を空気流により移動され、チップ捕集器、及び移送機構
を経て第2コンテナへ荷揚げされる。
【0011】本発明の木材チップを第1コンテナから第
2コンテナへ搬送する搬送装置は、次の特徴を含むこと
ができる。即ち、(8)空気流発生機構は、輸送管内へ
取入口付近から空気流を供給する。(9)第1コンテナ
内の木材チップは、取入口付近に配置される木材チップ
投入具により輸送管の空気流中へ投入される。(10)
空気流発生機構は、輸送管内へ輸送管の軸方向にほぼ平
行に高圧空気を噴出するエジェクタを備える。(11)
第1コンテナ内の木材チップは、高圧空気の噴出に誘引
され取入口を通り輸送管内へ流動する空気流により輸送
管のへ取入られる。(12)空気流発生機構は、木材チ
ップ捕集器により分離された空気を排出する排気機構を
備え、第1コンテナ内の木材チップは、取入口を通り輸
送管内へ吸引される空気流により輸送管へ取入られる。
(13)輸送管は、その一部又は全部がスライド管又は
可撓管により構成される。
【0012】(14)第1コンテナは、はしけである。
(15)第2コンテナは、大型貨物船の船倉である。
(16)第1コンテナは、貨物船の船倉である。(1
7)木材チップ捕集器は、船上に配置される。(18)
第2コンテナは、船外の所定容器である。(19)木材
チップ捕集器は、船外に配置される。(20)取入口が
第1コンテナ上方に掛け渡したトラス上のテレスコクレ
ーンにより上下方向に移動可能に支持される。(21)
テレスコクレーンがトラス長手方向において水平面内で
移動可能にされる。(22)トラス自体がトラス長手方
向に対し垂直方向の水平面内で移動可能にされる。(2
3)木材チップ捕集器において分離された空気の固体粒
子を除去する除塵器を備える。(24)分離された空気
の消音を行う消音機を備える。
【0013】
【作用】本発明の木材チップ搬送装置を作動させ、第1
コンテナ内の木材チップを第2コンテナ内へ荷揚げする
とき、空気流発生機構により輸送管内に取入口付近から
木材チップ捕集器へ向って流動する空気流が発生され
る。また取入口が第1コンテナ内の木材チップの堆積体
の表層部付近へ移動される。第1コンテナ内の木材チッ
プが、機械的な投入具により、又は取入口を介し空気が
吸入される場合は吸入空気流により、取入口を介して輸
送管内の空気流中へ取入れられる。輸送管内において木
材チップは、輸送管内を木材チップ捕集器へ向って流動
する空気流により搬送され、木材チップ捕集器へ流入さ
れる。木材チップ捕集器へ流入される空気流及び木材チ
ップは、好ましくは垂直方向軸線のまわりに旋回され、
遠心分離作用により分離される。分離された木材チップ
は、木材チップ捕集器の木材チップ出口を介し連続的又
は間欠的に排出され、好ましくは輸送コンベアにより第
2コンテナへ移送される。木材チップ捕集器において分
離された空気流は、除塵器及び消音器を経て大気中へ排
出される。集塵器は、バグフィルターを含み、ダストの
分離及び消音作用を行う。
【0014】空気流発生機構が取入口付近に配置される
エジェクタを備える場合、又は空気流発生機構が木材チ
ップ捕集器において分離された空気を吸引排出する排気
機構を備える場合は、取入口を介し輸送管へ吸入される
空気流が生じる。取入口が第1コンテナの木材チップの
堆積体表面付近に位置されることにより、取入口付近の
木材チップが輸送管内へ吸入される空気流と共に輸送管
内へ移動される。木材チップは、輸送管内を空気流と一
緒に搬送され、チップ捕集器内へ流入する。チップ捕集
器内において木材チップは、好ましくは遠心分離作用に
より、空気流から分離され、チップ捕集器の木材チップ
出口から排出され、必要に応じて搬送コンベアを経て第
2コンテナへ収容される。取入口は、好ましくは、第1
コンテナの上方に掛け渡したトラス上のテレスコクレー
ンにより3次元的に移動可能にされ、第1コンテナ内の
木材チップの堆積体の荷揚げにより変化する表層部の付
近へ移動される。
【0015】
【発明の実施の態様】本発明の実施の態様を図面を参照
して以下に説明する。図1は、本発明の第1実施例の木
材チップ搬送装置の概念構成図であり、図2は、本発明
の第1実施例の木材チップ搬送装置の概略側断面図であ
る。図1及び図2の搬送装置において、対応する部分
は、同じ符号が付されている。第1コンテナ10内の木
材チップ12を第2コンテナ50へ荷揚げするため、図
1の搬送装置6は、第1コンテナ10内において3次元
方向に移動可能な取入口21、取入口21から離間して
配置されるチップ捕集器40、及び両者を連通する輸送
管25を備える。チップ捕集器40は、入口41と排気
口42と木材チップ出口43を備える。
【0016】輸送管25は、伸縮可能な垂直スライド管
22、伸縮可能な水平スライド管23、輸送管の曲部付
近を構成する可撓管26等を含み、取入口21とチップ
捕集器の入口41の間を連通する。木材チップ搬送装置
6は、チップ捕集器40の排気口42と連通されチップ
捕集器40から空気を吸引排出する排気機構70、排気
機構70から排出される排気中のダストを分離除去する
集塵器80、及びチップ捕集器40の木材チップ出口4
3から排出される木材チップ12を第2コンテナ50内
へ案内する排出管44(図1)を含む。チップ捕集器4
0は、遠心分離作用により木材チップと空気を分離する
ように構成され、入口41から流入する木材チップ及び
空気流が捕集器40の鉛直方向の軸線のまわりに旋回さ
れ、木材チップが捕集器の内周面付近へ空気が軸線付近
へそれぞれ分離される。分離された木材チップは、捕集
器下方の木材チップ出口43及び排出管44を通り排出
される。分離された空気は、捕集器上方の排気口42か
ら第1排気管46を通り排気機構70へ吸引される。
【0017】排気機構70は、コンプレッサ等の高圧空
気源60からエアホース62を介し高圧空気を供給され
るエジェクタ71を備える。高圧空気は、エジェクタ7
1の内周面から軸線方向にエジェクタの下流開口へ向け
て噴射され、エジェクタの上流開口に負圧を発生しなが
ら、エジェクタの上流開口から下流開口へ空気を流動さ
せる。チップ捕集器40の排気口42は、第1排気管4
6を介しエジェクタ71の上流開口へ連通され、それに
よりチップ捕集器40内の空気が第1排気管46を介し
吸引され排出される。エジェクタ71の下流開口は第2
排気管47を介し集塵器80へ連通される。
【0018】集塵器80は、遠心分離作用により気体と
ダストを分離する集塵器により構成され、第2排気管4
7から流入するダストを含む空気が集塵器の鉛直方向の
軸線のまわりに旋回され、ダストが集塵器の内周面付近
へ、空気が軸線付近へ分離される。集塵器80において
分離されたダスト84は、集塵器80下方のダスト排出
口83から排出される。集塵器80において分離された
空気は、図1の搬送装置6においては、集塵器80上方
の気体出口85、第3排気管86、消音器90を経て大
気へ空気91として排出される。図2の搬送装置6にお
いては、集塵器80においてダストを分離された空気
は、バグフィルター81を通り空気91として大気へ排
出される。バグフィルター81は、通過する空気から微
細なダストを分離除去すると共に消音作用を行い排出空
気91の騒音を低減する。
【0019】図2の搬送装置6において、第1コンテナ
10は、木材チップ12を収容した貨物船8の船倉であ
る。搬送装置6の取入口21は、テレスコクレーン30
のテレスコ腕35の先端に取付けられ、搬送装置6の運
転時にテレスコ腕35が垂直方向下方へ伸長にされ、第
1コンテナ10内の木材チップ12の表層部13付近へ
下降される。テレスコ腕35は、入れ子式の複数の管
と、管内の油圧シリンダ及びロープ機構とを備え、長さ
が可変である。テレスコクレーン30は、走行輪31を
備え、第1コンテナ10上方のハッチ11に掛け渡され
た可動ビーム32上に配置される。テレスコクレーン3
0は、走行輪31により可動ビーム32上をその長手方
向に移動可能にされる。可動ビーム32は、走行車輪3
3を備え、水平面内において可動ビーム32の長手方向
に垂直に移動可能にされる。それ故、取入口21は、テ
レスコクレーン30及び可動ビーム32の水平移動によ
り水平面内で2次元方向に可動であり、且つテレスコ腕
35により垂直方向に可動であるため、3次元方向に移
動可能である。
【0020】図1及び図2の搬送装置6が運転されると
き、取入口21は、第1コンテナ10内で3次元方向に
自由に移動され、木材チップ12の堆積体の表層部13
付近へ移動される。また、高圧空気源60からエアホー
ス62を介し排気機構70を構成するエジェクタへ高圧
空気が供給される。エジェクタの作用によりチップ捕集
器40を経て輸送管25内の空気が排気される。輸送管
25内の排気に伴い取入口21から取入口21付近の空
気が木材チップ12と共に輸送管25内へ吸引される。
輸送管25内へ吸引された木材チップ及び空気は、エジ
ェクタ40により発生する負圧の作用でチップ捕集器4
0へ流入される。チップ捕集器40において、木材チッ
プは、搬送空気と分離され、木材チップ出口43(及び
排出管44)を介して第2コンテナ50内へ落下される
(図1)か、搬送コンベア51により第2コンテナへ搬
送される(図2)。搬送コンベア51は、船外へ延長さ
れ、船外の第2コンテナへ木材チップを搬送する。
【0021】図2の搬送装置6のテレスコ腕35は、搬
送装置6の非運転時、収縮されてテレスコクレーン本体
31上部に置かれる。取入口21とチップ捕集器入口4
1の間を連通する輸送管25は、垂直方向のスライド管
22、水平方向のスライド管23、及び適宜個所の可撓
管26を含むことにより軸方向に伸縮可能されると共に
可撓管26において自在に曲げることが可能にされ、取
入口21の3次元移動に追従可能にされる。図2の搬送
装置において、チップ捕集器40、排気機構70及び集
塵器80は、船上に配置される。コンプレッサ等から成
る高圧空気源60及び第2コンテナ(図示しない)は、
船外にあり、チップ捕集器40の木材チップ出口43下
方から搬送コンベア51が船外の第2コンテナへ伸長
し、木材チップを第2コンテナへ搬送し荷揚げする。高
圧空気源60からの高圧空気の一部は、分岐エアホース
63を経てバグフィルター81へ、好ましくは排気の流
れと逆方向へ間欠的に供給され、バグフィルター81の
濾布に付着した塵埃を落下させる。
【0022】図3は、図2の第1実施例の構成の一部を
変形した木材チップ搬送装置6の平面図である。図3の
搬送装置6において、図1及び図2の搬送装置の部分に
対応する部分は、同じ符号が付されている。図3の搬送
装置6において、テレスコクレーン30は、可動ビーム
32上に配置され、走行輪31により可動ビーム32の
長手方向移動可能にされる。可動ビーム32は、船倉1
0の上方のハッチを跨ぐように配置され、走行輪33に
より可動ビーム32に垂直に伸長するレール39上に支
持され、レール39に沿って移動可能にされる。テレス
コクレーンの走行輪31及び可動ビーム32の走行輪3
3は、それぞれ遠隔操作のモータ(図示されない)によ
り駆動され、吸入口21が所望の水平面内位置を取るよ
うに、可動ビーム32を図3の実線位置と鎖線位置の間
で移動させ、テレスコクレーン30を可動ビーム32の
長手方向に移動させる。
【0023】図3に示すように、搬送管25は、水平面
内において少なくとも1個所にスライド管23を含み、
スライド管23は、その端部において可撓管26に連結
され、それにより、テレスコクレーン30の水平面内の
運動に追従し、取入口21とチップ捕集器40の間の連
通状態を維持する。チップ捕集器40、エジェクタ7
1、集塵器80は、好ましくは、図3に示す可動ビーム
32の一端付近に配置され、チップ捕集器40の木材チ
ップ出口から排出される木材チップが第1コンベア56
及び第2コンベア57を経て搬送コンベア51上へ落下
され、搬送コンベア51により第2コンテナへ移送され
る。搬送コンベア51は、貨物船の舷側9に平行に配置
され、木材チップを、陸上その他に設置される第2コン
テナ(図示されない)へ搬送する。
【0024】図3の搬送装置6において、チップ捕集器
40に連通されるエジェクターを含む排気機構70、及
び排気機構70に連通される集塵器80は、図2の場合
と異なり、可動ビーム32上に配置される。このような
構造により、輸送管25の伸縮程度を減少させることが
できる。排気機構70へ高圧空気を供給するエアホース
62は、排気機構70の前方において分岐する分岐管6
3を備え、分岐管63を介し逆洗用の高圧空気をバグフ
ィルター81へ供給可能である。
【0025】図4は、本発明の第2実施例の木材チップ
搬送装置を示す概略側面図であり、図4の木材チップ搬
送装置6において、図1乃至図3の搬送装置の部分と同
様の部分には、同じ符号が付され、重複説明が省略され
る。図4の搬送装置6は、図2の搬送装置と大部分の構
成において一致するが、チップ捕集器40、エジェクタ
71を含む排気機構70、集塵器80が走行フレーム9
6上に積載される点において相違する。走行フレーム9
6は、陸上に配置され、複数の走行輪97を備え、陸上
を走行可能である。図4の搬送装置6において、輸送管
25は、チップ捕集器40の前で2本の可撓管26に分
岐され、ダブルサイクロンから成るチップ捕集器40の
内部とそれぞれ入口41を介し連通され、チップ捕集器
40内に強い旋回流を生じる。
【0026】図4の搬送装置6において、図2の搬送装
置と同様に、取入口21は、テレスコクレーン30のテ
レスコ腕35の先端部に取付けられ、搬送管25がスラ
イド管及び可撓管を含み、取入口21が3次元の運動可
能にされる。輸送管25は、貨物船8の舷側9を越えて
陸上に配置される走行フレーム96上のチップ捕集器4
0へ伸長される。チップ捕集器40へ輸送された木材チ
ップ及び空気は、チップ捕集器40において互いに分離
され、分離された木材チップは、チップ捕集器の下方の
回転フィダー52、搬送管54を経て、図示されない第
2コンテナへ輸送される。重量の大きなコンプレッサー
60は、走行フレーム96の外に位置される。コンプレ
ーサー60で発生された高圧空気が、エアホース62を
介し回転フィダー52、排気機構70、及びバグフィル
ター81へ供給される。吸込み空気流により木材チップ
を搬送する距離を大きく取ることは、困難であるので、
木材チップは、搬送力をを付与された新たな空気流によ
り搬送管54内を移送される。
【0027】図5は、本発明の第3実施例の木材チップ
搬送装置の概念構成図であり、この木材チップ搬送装置
6において、図1乃至図4の搬送装置の部分と同様の部
分には、同じ符号が付され、重複説明が省略される。図
5の搬送装置6は、図1の搬送装置と大部分の構成にお
いて一致するが、図1の排気機構70に代えて、取入口
21付近から高圧空気が輸送管25内へ供給される。図
5の搬送装置6において、高圧空気は、エジェクタ17
1を介して輸送管25内へ供給されるが、これに代えて
輸送管25の端部から供給することができる。
【0028】図6は、本発明の搬送装置(図1乃至図
5)に使用可能なエジェクタの断面図である。図6のエ
ジェクタ171は、取入口21付近に設けられ、高圧空
気源60から高圧空気がエアーホース62を経て空気室
66へ供給され、空気室66からノズル孔67を介し、
垂直スライド管22(輸送管59)内へその管軸Xにほ
ぼ平行に、空気噴流68として供給される。エジェクタ
171は、輸送管22と同心の環状空気室66、及び輸
送管22の内周面に沿って配置される環状のノズル孔6
7(好適には、環状のスリットにより形成される)を備
え、ノズル孔67は、輸送管22と縮径管部22’の間
の環状段部に配置される。縮径管部22’の他端は、取
入口21の開口21’を形成する。空気噴流68が輸送
管25内へ輸送管の軸線にほぼ平行に噴出されることに
より輸送管25内にチップ捕集器へ向う空気流が発生さ
れ、空気噴流68の背面側、即ち空気噴流68の方向と
反対側の縮径管部22’内に負圧が生じ、この負圧によ
り開口21’を介し輸送管25内へ流入する空気流を生
じる。
【0029】取入口21が木材チップ12の堆積体の表
層部付近へ配置されると、取入口21付近の木材チップ
12が輸送管25内へ空気流に押圧され取入口21を通
り輸送管25内へ流入する。図5の搬送装置において、
輸送管25内の気圧は、エジェクタ171の後方(輸送
管の大部分を占める木材チップ捕集器側)で大気圧より
大(押込み送風)である。押込み送風は、大容量化が容
易であるので、木材チップの輸送距離が長く、輸送管2
5が長いときは、第1又は第2実施例の吸引送風の場合
よりも、図5の入口付近から搬送空気を供給する実施例
が有利である。
【0030】図5の搬送装置6において、エジェクタ1
71は、取入口21から離間して輸送管25の途中に配
置することができる。この場合、取入口21からエジェ
クタまでは、吸込み送風となり、エジェクタから後は、
押込み送風となる。この場合、木材チップの堆積体の表
層の変形に追従して移動される取入口の重量を減少可能
であり、また空気圧縮機の位置又はエアホースの長さに
おいて有利な設計が可能となる。図1乃至図4の実施例
におけるエジェクタ71は、図6のエジェクタ171と
ほぼ同様とすることができる。また、吸引力を増大する
には、エジェクタ71を並列に複数備えることが効果的
であり、そのため第1排気管46を分岐し複数のエジェ
クタ71に連通し、複数のエジェクタから排出される空
気を集合し第2排気管47を介し集塵器80へ連通する
ことができる。更に図6のエジェクタの変形として、環
状に配列されたノズル67に代えて、輸送管22の軸線
X付近に配置される1又は複数のノズルとし、エジェク
タによる負圧を大きくすることができる。また、図5の
実施例の変形において、高圧空気源60からの高圧空気
は、エジェクタ171を使用せず、単に輸送管25の端
部から輸送管内へ供給することができる。この場合、木
材チップは、投入具により輸送管内へ供給することが必
要である。
【0031】
【発明の効果】本発明の木材チップを第1コンテナから
第2コンテナへ搬送する方法及び装置は、第1コンテナ
内に移動可能に配置される取入口から空気と一緒に木材
チップを輸送管内へ取入れ、輸送管内を移動させ、第2
コンテナへ送る故に、危険で不衛生な第1コンテナ内に
おける人手による木材チップ移動作業をなくすることが
できる。また、輸送管内を移動された木材チップ及び空
気は、木材チップ捕集器において分離され、木材チップ
がチップ捕集器下方から排出され、コンベアを介する等
により第2コンテナ内へ搬送される。
【0032】輸送管内には、高圧空気を輸送管内へ噴射
するエジェクタ等から成る空気流発生機構により取入口
から木材チップ捕集器へ向う空気流が発生される。排気
機構から排気されるダストを含む空気は、集塵器により
ダストを除去され、消音され大気中へ放出されるので、
木材チップの荷揚げ又は輸送作業における塵埃飛散を最
少にできる。
【0033】本発明の木材チップを第1コンテナから第
2コンテナへ搬送する方法及び装置は、取入口を第1コ
ンテナ上方に掛け渡した可動ビーム上のテレスコクレー
ンにより上下移動可能に支持し、テレスコクレーンを可
動ビームの長手方向に水平面内で移動可能にし、更に可
動ビームを水平面内で可動ビームの長手方向に垂直の方
向に移動可能にすることにより、第1コンテナ内で取入
口の3次元の移動を可能にして取入口に3次元の移動を
行わせることができる。取入口が3次元に移動すること
により、流動性のない木材チップを第1コンテナの内部
全体から残留分を最少にして荷揚げすることができる。
【0034】本発明の木材チップを第1コンテナから第
2コンテナへ搬送する方法及び装置によれば、第1コン
テナ内に移動可能に配置される取入口から空気と一緒に
木材チップが輸送管内へ吸引され、輸送管内を移動さ
れ、第2コンテナへ送られる故に、搬送装置の部品点数
及び機械的運動部分が少なく、それ故、破損や故障が少
なく、清掃及び保守が容易な経済的な木材チップの搬送
装置を提供できる。特に排気機構として高圧空気が供給
されるエジェクターを用いる場合、搬送装置の部品点数
及び機械的運動部分を少なくすることができる。また、
エジェクタの排出空気の消音を行う消音器を設けること
により、騒音を減少した木材チップの搬送方法及び装置
を提供することができる。
【0035】本発明の木材チップを第1コンテナから第
2コンテナへ搬送する方法及び装置によれば、第1コン
テナが船倉である場合、第1コンテナ上方に掛け渡され
た可動ビーム、及び可動ビーム上に配置され可動ビーム
の長手方向に移動可能なテレスコクレーンを備え、可動
ビームは水平面内で可動ビームの長手方向に垂直に移動
可能にされ、テレスコクレーンが伸縮可能なテレスコ腕
を備え、前記取入口がテレスコ腕の先端部において支持
されることにより、比較的簡単な構造で取入口を3次元
で移動自在とすることができ、船倉内の流動性の小さな
木材チップを取入口を介して効果的効率的に搬送するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の木材チップ搬送装置の概
念構成図。
【図2】本発明の第1実施例の木材チップ搬送装置の概
略側断面図。
【図3】図2の木材チップ搬送装置の一部変形した概略
平面図。
【図4】本発明の第2実施例の木材チップ搬送装置の概
略側断面図。
【図5】本発明の第3実施例の木材チップ搬送装置の概
念構成図。
【図6】図6は、本発明の搬送装置に使用可能なエジェ
クタの断面図である。
【符号の説明】
6:荷揚げ装置、8:貨物船、9:舷側、10:第1コ
ンテナ(船倉)、11:ハッチ、12:木材チップ、2
1:取入口、22:垂直スライド管、23:水平スライ
ド管、25:輸送管、26:可撓管、30:テレスコク
レーン、31、33:走行輪、32:走行ビーム、3
5:テレスコ腕、39:レール、40:チップ捕集器、
41:入口、42:排気口、43:木材チップ出口、4
4:排出管、46:第1排気管、47:第2排気管、5
0:第2コンテナ、51:搬送コンベア、52:回転フ
ィーダー、54:搬送管、56:第1コンベア、57:
第2コンベア、60:高圧空気源、62:エアホース、
63:分岐エアホース、66:空気室、70:排気機
構、71:エジェクタ、80:集塵器、81:バグフィ
ルター、83:ダスト排出口、84:ダスト、86:第
3排気管、90:消音器、96:走行フレーム、97:
走行輪。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材チップを第1コンテナから第2コン
    テナへ荷揚げする方法であって、第1コンテナ内に移動
    可能に配置される取入口と取入口から離間して配置され
    る木材チップ捕集器の間を輸送管により連通する工程、
    輸送管内に取入口付近から木材チップ捕集器へ向って流
    動する空気流を発生させる工程、第1コンテナ内の木材
    チップを取入口を介し輸送管内へ移動させる工程、輸送
    管内において木材チップ及び空気を移動させ木材チップ
    捕集器へ流入させる工程、木材チップ捕集器において木
    材チップと空気を分離する工程、木材チップ捕集器によ
    り分離された空気を排気口を介し排気する工程、及び木
    材チップ捕集器により分離された木材チップを第2コン
    テナ内へ移送する工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法であって、前記空気流を
    発生させる工程は、輸送管内へ高圧空気を供給する工程
    を含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の方法であって、前記空気流を
    発生させる工程は、前記分離された空気を木材チップ捕
    集器から吸引し排気する工程を含む方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の方法であって、前記第1コン
    テナ内の木材チップを取入口を介し輸送管内へ移動させ
    る工程は、取入口を第1コンテナ内の木材チップの堆積
    体の表層部付近へ移動させ、取入口を介し輸送管内へ流
    入する空気流により木材チップを取入口を介し移動させ
    る工程を含む方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項の方法で
    あって、木材チップ捕集器により木材チップと空気を分
    離する工程は、木材チップと空気を遠心分離作用により
    分離させる工程を含み、木材チップ捕集器により分離さ
    れた木材チップを第2コンテナ内へ移送する工程は、輸
    送コンベアにより木材チップを木材チップ捕集器から第
    2コンテナ内へ移送する工程を含む方法。
  6. 【請求項6】木材チップを第1コンテナから第2コンテ
    ナへ荷揚げする装置であって、第1コンテナ内で移動可
    能な取入口を一端に備える輸送管、輸送管の他端に連結
    され木材チップと空気流を分離可能な木材チップ捕集
    器、輸送管内において取入口付近から木材チップ捕集器
    へ向う空気流を発生させる空気流発生機構、及び木材チ
    ップ捕集器から排出される木材チップを第2コンテナ内
    へ移送する移送機構を含み、第1コンテナ内の木材チッ
    プが、取入口を介し輸送管内へ取入れられ、輸送管内を
    空気流により移動され、チップ捕集器、及び移送機構を
    経て第2コンテナへ荷揚げされることを特徴とする装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第1コンテナ内の木材チップは、取
    入口付近に配置される木材チップ投入具により輸送管の
    空気流中へ投入される請求項6の装置。
  8. 【請求項8】 前記空気流発生機構は、輸送管内へ輸送
    管の軸方向にほぼ平行に高圧空気を噴出するエジェクタ
    を備え、第1コンテナ内の木材チップは、高圧空気の噴
    出に誘引され取入口を通り輸送管内へ流動する空気流に
    より輸送管のへ取入られる請求項6の装置。
  9. 【請求項9】 前記空気流発生機構は、木材チップ捕集
    器により分離された空気を排出する排気機構を備え、第
    1コンテナ内の木材チップは、取入口を通り輸送管内へ
    吸引される空気流により輸送管へ取入られる請求項6の
    装置。
  10. 【請求項10】 前記輸送管は、その一部又は全部がス
    ライド管又は可撓管により構成される請求項6乃至9の
    装置。
  11. 【請求項11】前記第1コンテナは、はしけであり、第
    2コンテナは、大型貨物船の船倉である請求項6乃至1
    0のいずれか1項の装置。
  12. 【請求項12】 第1コンテナは、貨物船の船倉であ
    り、木材チップ捕集器は、船上に配置される請求項6乃
    至10のいずれか1項の装置。
  13. 【請求項13】 第1コンテナは、貨物船の船倉であ
    り、第2コンテナは、船外の所定容器であり、木材チッ
    プ捕集器は、船外に配置される請求項6乃至10のいず
    れか1項の装置。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13の装置であって、
    取入口が第1コンテナ上方に掛け渡したトラス上のテレ
    スコクレーンにより上下方向に移動可能に支持され、テ
    レスコクレーンがトラス長手方向において水平面内で移
    動可能にされ、トラス自体がトラス長手方向に対し垂直
    方向の水平面内で移動可能にされ、それにより、取入口
    が3次元において移動可能にされる装置。
  15. 【請求項15】前記木材チップ捕集器において分離され
    た空気の固体粒子を除去し、騒音を低減する除塵器及び
    消音機を更に備える請求項6乃至14の何れか1項の装
    置。
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