JP2001327898A - 霧化方法及び装置、並びに固液混合方法及び装置 - Google Patents

霧化方法及び装置、並びに固液混合方法及び装置

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JP2001327898A
JP2001327898A JP2000152526A JP2000152526A JP2001327898A JP 2001327898 A JP2001327898 A JP 2001327898A JP 2000152526 A JP2000152526 A JP 2000152526A JP 2000152526 A JP2000152526 A JP 2000152526A JP 2001327898 A JP2001327898 A JP 2001327898A
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solid
mist
mixing
particles
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Masashi Goto
真史 後藤
Koji Tashiro
浩二 田代
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 霧を整流して、霧の粒子の大きさ、粒度を制
御することにより、均質な霧化を実現し、さらに固液の
均質な混合を実現する。 【解決手段】 液体成分からなる霧と固体成分からなる
固形物とを混合室41の内部に導入し、固形物に液体成
分を含有させるために、(イ)霧化容器10内で液体粒
子を整流して霧を生成するステップと、(ロ)霧を導管
1、導管2を介し前記混合室41に導入するステップ
と、(ハ)前記混合室41の内部で固形物を移動しなが
ら霧と固形物を接触させるステップを順次実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体粒子を気体と
共に室内部に導入して整流された霧を該室から外部に導
出する霧化方法及び装置、並びに、水やバインダー等の
液体成分からなる霧とセラミック微粉末等の固形物とを
接触させて、セラミック微粉末や顆粒等の含有水分調整
にも利用できる固液混合方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】霧吹きやスプレーに代表される霧化装置
は、食品、医薬、化学産業だけでなく電子工業でも広く
利用されている。特に、微粉末や顆粒を用いてコーティ
ングや成形を行なう場合、これらの粉粒体に含有される
水分やバインダ等の液体成分の含有率によって粉粒体の
流動性が大きく影響を受ける。
【0003】また、顆粒を用いて乾式成形を行う場合に
は、顆粒の潰れ性向上や、成形体密度の向上、成形体強
度の向上の為に、水分を加えることは非常に有効な手段
である。そこで、霧化装置を用いて液体成分の含有率を
調整する必要がある。
【0004】ここで、液体粒子には液滴と霧とが含ま
れ、液滴は液の自重により速やかに落下するものとし、
霧は、一般には水平視野が1km以下のものを指すが、
ここでは上記液滴より細かい粒子のことを指すものとす
る。また、整流とは、霧の移動速度、移動方向及び移動
量が整っていることを意味する。
【0005】ところで、従来の霧化装置は、原理的に霧
吹きと同じスプレーを用いる程度に限られていた。図9
に従来の霧化装置と、それを用いた固液混合装置として
のドラムミキサーを示す。
【0006】図9において、51はスプレーノズル、5
2は回転するドラムミキサーである。スプレーノズル5
1から吹き出された液体粒子は、液滴を多く含んでお
り、均一な霧の状態ではなく、液体粒子の粒径は数μm
〜数百μmまで分布する。また、スプレーした噴霧位置
によって濃度分布が大きく異なる。ドラムミキサー52
のように回転しても、液体成分の添加量が変動してしま
う。いわゆるダマ(微粉体や顆粒が多数個球状に凝集し
たもの)が生じ易く、微粉体や顆粒の流動性にばらつき
が生じ、結果的に良質なコーティングや粉体成形が不可
能になる。そこで、ダマが生じた場合には、メッシュに
よって大きな物を取り除く必要があり、材料の無駄にも
つながっている。
【0007】この図9のノズル付きドラムミキサーで
は、水を噴射した際の実際の水粒子が、ザウダー平均粒
径で50μmを超える大きさが有り、最大300μm以
上の水粒子が存在する。しかも、一度に供給される水分
添加量が多く、従って、水分量を制御することが難し
く、加水、停止を繰り返しながら、加湿しなければなら
ない。
【0008】それでも、図7(A)のように多くの顆粒
同士が、付着してしまい、最終的な粉体の収率が低下し
てしまうという問題があった。
【0009】装置としても、液体粒子の流速が速く、量
も多いことから、装置内に液滴が付着し、そこに粉体が
付着して、装置内にこびりつき、収率や品質の低下につ
ながってしまっていた。
【0010】また、特開平6−218256号公報のよ
うに超音波加湿器で加湿する方法も提案されているが、
この方式では、多量の霧を発生する為に多くの振動子を
用いなければならず、加湿時間がかかるだけでなく、電
力等のランニングコストもかかってしまう。さらには、
上記特開平6−218256号公報の方式では、混合カ
プセルの排気側の断面積を制御することにより能率良く
加湿を行うこととしているが、混合カプセル入り口側の
霧の大きさ、粒度分布、速度、量の制御はされておら
ず、実際には、霧の量が少ないにもかかわらず、霧の粒
径が大きくて、顆粒同士がくっついてしまうことが多々
存在した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、上記の点に鑑み、霧を整流して、霧の粒子の大き
さ、粒度を制御することにより、均質な霧化が実現でき
る霧化方法及び装置を提供することにある。
【0012】本発明の第2の目的は、霧を整流して、霧
の粒子の大きさ、粒度を制御することで、固液の均質な
混合を実現できる固液混合方法及び装置を提供すること
にある。
【0013】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明は、液体粒子を気体と共に室の
内部に導入し、整流された霧を該室から外部に導出する
霧化方法であって、液体粒子の通路のコンダクタンスを
変えることによって霧の粒度分布を所定の範囲に揃えて
外部に導出することを特徴としている。
【0015】本願請求項2の発明は、液体粒子を気体と
共に室の内部に導入し、整流された霧を該室から外部に
導出する霧化装置であって、液体粒子の通路には、液体
粒子の移動方向に沿ってコンダクタンスが異なる流速調
整領域が複数連らなって設けられており、前記流速調整
領域は、液体粒子の移動方向の前後で通路断面積が異な
る通路を接続して構成されて、該通路の出口から導出さ
れる霧が整流されることを特徴としている。
【0016】本願請求項3の発明は、請求項2におい
て、前記液体粒子を発生する手段が2流体ノズルである
ことを特徴としている。
【0017】本願請求項4の発明は、請求項2又は3に
おいて、前記室内に所定の開口率の遮蔽板が1個又は複
数個配置されていることを特徴としている。
【0018】本願請求項5の発明は、請求項2,3又は
4において、前記通路が着脱自在に接続されていること
を特徴としている。
【0019】本願請求項6の発明は、液体成分からなる
霧と固体成分からなる固形物とを混合室の内部に導入
し、固形物に液体成分を含有させる固液混合方法であっ
て、(イ)液体粒子を整流して霧を生成するステップ
と、(ロ)霧を通路を介し前記混合室に導入するステッ
プと、(ハ)前記混合室の内部で固形物を移動しながら
霧と固形物を接触させるステップとを備えることを特徴
としている。
【0020】本願請求項7の発明は、請求項6におい
て、前記液体粒子を発生する手段が2流体ノズルである
ことを特徴としている。
【0021】本願請求項8の発明は、請求項7におい
て、液体粒子を整流して霧を生成する前記ステップは、
遮蔽板を1個又は複数個用いていることを特徴としてい
る。
【0022】本願請求項9の発明は、請求項8におい
て、前記2流体ノズルの個数、前記2流体ノズルにおけ
る液体供給量、前記2流体ノズルにおける気体圧力、前
記通路の通過断面積、前記通路の長さ、前記遮蔽板の個
数、前記遮蔽板の開口率のうちの少なくとも1つを調整
して固形物に対する液体成分の含有比率を調整すること
を特徴としている。
【0023】本願請求項10の発明は、請求項6,7,
8又は9において、前記固形物がセラミックを顆粒化し
た粉体であることを特徴としている。
【0024】本願請求項11の発明は、請求項6,7,
8,9又は10において、前記混合室内部での混合温度
を40℃以下としたことを特徴としている。
【0025】本願請求項12の発明は、請求項6,7,
8,9,10又は11において、前記液体が水であり、
前記混合室内に導入される霧粒子のザウダー平均粒径が
7μm以下であることを特徴としている。
【0026】本願請求項13の発明は、請求項6,7,
8,9,10,11又は12において、前記液体が水で
あり、前記混合室内に導入される霧粒子の最大粒径が5
0μm以下であることを特徴としている。
【0027】本願請求項14の発明は、液体成分からな
る霧と固体成分からなる固形物とを混合室の内部に導入
し、固形物に液体成分を含有させる固液混合装置であっ
て、霧の通路の出口側に前記混合室を設け、前記混合室
の少なくとも一部の壁面又は当該混合室内の攪拌手段が
前記通路に対して相対的に運動することで、前記混合室
の内部で霧と固形物を接触させることを特徴としてい
る。
【0028】本願請求項15の発明は、請求項14にお
いて、前記液体が水であり、前記混合室内に導入する霧
粒子のザウダー平均粒径が7μm以下であることを特徴
としている。
【0029】本願請求項16の発明は、請求項14又は
15において、前記液体が水であり、前記混合室内に導
入する霧粒子の最大粒径が50μm以下であることを特
徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る霧化方法及び
装置、並びに固液混合方法及び装置の実施の形態を図面
に従って説明する。
【0031】図1は本発明の実施の形態を示す。この図
において、10は霧化容器であり、この霧化容器10の
側壁下部を貫通して、液体粒子を発生する手段としての
2流体ノズル20が設けられている。霧化容器10の内
部は霧化室11であり、この霧化室11は所定の開口率
の遮蔽板12によって、2流体ノズル20からの液体粒
子が噴射される貯留室13と、これに狭窄通路14を通
して連通する送出室15とに区画されている。
【0032】前記2流体ノズル20は、液体と気体とを
2経路で導入するもので、例えば、ノズル本体に形成し
た気体流入口と液体流入口とからそれぞれ気体と液体と
を供給し、ノズル本体で混合して吐出口より気液混合ミ
ストを噴霧する構成のものを使用できる。ここでは、気
体として空気を、液体として水を使用するものとして以
下の説明を行う。
【0033】送出室15の出口16には、比較的大径の
導管1、導管1に比して小径の導管2の順に連結、接続
されており、導管2の先端部が霧投入管として内部が混
合室41となった回転容器40内に開口している。回転
容器40は少なくとも内周面が回転する構造であるが、
霧投入管は回転させないようになっている。ここで、導
管1の内径をφ1、導管2の内径をφ2、混合室41の
内径をφ3としたとき、φ3>φ1>φ2である。な
お、導管2の先端部は液滴が混合室41内に滴下するの
を防止する液滴トラップとなるV字管状部2A(V字形
に折れ曲がった管形状)となっている。このV字管状部
2Aの底部が液溜まり3となる。
【0034】導管1及び導管2は、互いに着脱自在でか
つ、霧化容器10及び回転容器40に対して着脱自在で
ある。また、遮蔽板12も着脱自在で、さらに必要に応
じて霧化室11内に配置する遮蔽板12枚数を増減可能
な構造が好ましい。
【0035】図1の構成は、固液混合のために、(イ)
液体粒子を整流して霧を生成するステップと、(ロ)霧
を通路を介し混合室41に導入するステップと、(ハ)
混合室41の内部で固形物を移動しながら霧と固形物を
接触させるステップとを備える。
【0036】これらのステップをさらに具体的に示した
のが図2であり、この図2は図1の実施の形態の霧発生
から混合室に至るまでの霧経路を示すフローチャートで
ある。この図のように、2流体ノズル20によって貯留
室13に所定空気圧力Pで水を噴射することで液体粒子
としての霧化粒子を供給する。但し、この工程では霧よ
りも大粒の水滴が多数混在している。
【0037】貯留室13では、2流体ノズル20で噴射
された霧化粒子を、霧化室11のうちの手前側の貯留室
13に一時的に蓄える。そして、粒径の大きな水滴は自
重により貯留室13底部に落下する。
【0038】霧化室11内を貯留室13と送出室15と
に仕切る遮蔽板12で形成された狭窄通路14によっ
て、水分通過量(霧化粒子を含む空気の通過量)、霧化
粒子を含んだ空気の流速を制御し、狭窄通路14により
霧化粒子が所定方向に整流されることになる(狭窄通路
14により流路断面積、つまりコンダクタンスが変化し
たことで整流が実行される)。
【0039】狭窄通路14を経て送出室15に入った霧
化粒子は、送出室15に形成された出口16を通り、導
管1に入る。このとき、送出室15に比して内径の絞ら
れた導管1に入ることでコンダクタンスが変化し霧化粒
子の整流が実行される。
【0040】導管1を通過する際に霧化粒子は整流され
るとともに、導管1の内径φ1に比べて小径の導管2に
入り、ここでコンダクタンスが変化することでも整流が
実行される。導管2を通って整流された霧化粒子は液滴
トラップとなるV字管状の先端部2Aを経て先端開口よ
り回転容器40内(つまり混合室41内)に、粒子の大
きさ、粒度分布が適切に制御された霧として導入され
る。
【0041】回転容器40内側の混合室41には固体成
分としての固形物(セラミック微粉末や顆粒等)が予め
入れられており、混合室41への霧の導入方向とは異な
る方向に当該混合室41の内壁面を移動させる構成とな
っている。つまり、回転容器40の内周面が少なくとも
回転することで、混合室41の内部で固形物を移動させ
ながら霧と固形物をまんべんなく接触させることがで
き、これにより固形物に液体成分を適切量含有させるこ
とが可能である。
【0042】図3は図1の各部における霧化粒子を含む
空気の流速を模式的に示すものである。貯留室13にお
いて2流体ノズル20から噴射された霧化粒子を含む混
合気流速がV1であるとすると、所定開口率の遮蔽板1
2で形成された狭窄通路14での混合気流速はV2に変
化し(V1<V2)、送出室15に入った混合気流速は
V3に低下し(V2>V3)、導管1を通過する混合気
流速はV4となり(V3<V4)、導管2を通過する混
合気流速はV5に上昇し(V4<V5)、混合室41内
に入った混合気流速はV6に変わる(V5>V6)。こ
のように、混合気の通路のコンダクタンスの変化に伴っ
て流速が変化し、霧化粒子が整流される。
【0043】図4は図1の2流体ノズル20出口、そこ
から15cm、30cm離れた点、送出室15の出口16、
導管1の出口、導管2の出口をそれぞれ測定点としたと
きの霧化粒子の粒子径(μm)を示す。但し、SMD:
ザウダー平均粒径、MAX:最大粒径、D10:累積頻
度10%粒径、D50:累積頻度50%粒径、D90:
累積頻度90%粒径である。
【0044】この図4から、ノズル出口から30cmのと
ころでは、ザウダー平均粒径が7.13μm、最大粒径
が53μmであったのに対し、送出室出口では、遮蔽板
と送出室のコンダクタンスによりザウダー平均粒径が
3.89μm、最大粒径が22.1μmに整流されている
ことが判る。更に、導管1を通過させることにより、ザ
ウダー平均粒径が3.64μm、最大粒径が15.63μ
mまで小さくなった。図4のグラフでは、導管1(短)
として内径83mm、長さ125cmのものを使用した例で
あるが、付属の表のように導管1(長)に付け替えて内
径83mm、長さ250cmとすることでコンダクタンスを
変えて、更に、ザウダー平均粒径を3.56μm、長大
粒径を13.14μmにまで小さくすることができる。
【0045】図5は図1で遮蔽板12を省略したとき
(貯留室と送出室の遮蔽板開口率が100%)の測定結
果であり、遮蔽板12が無い点を除き図4と測定条件は
同じである。この場合は、送出室出口だけのコンダクタ
ンスでは、まだ水粒子が大きく、整流しきれていない
が、この場合でも、導管1,2を用いて整流することに
より、遮蔽板のある場合に近い粒度まで整流することが
できる。なお、図5のグラフでは、導管1(短)として
内径83mm、長さ125cmのものを使用した例である
が、付属の表のように導管1(長)に付け替えて内径8
3mm、長さ250cmとすることで、粒子径をいっそう小
さく揃えることが可能となる。
【0046】図6は従来方法と本発明の実施の形態とを
比較したときの結果である。従来のスプレー方式では、
水粒子のザウダー平均粒径が75μm、最大粒径が30
0μm程度であり、その水粒子でセラミック顆粒(平均
粒径150μm)を加湿したとき図7(A)のように粉
体同士の付着が多くなった。また、従来の2流体ノズル
や超音波霧化器の霧化粒子を直接用いる方式では、ザウ
ダー平均粒径が7.5〜13μm、最大粒径が70μm
程度でスプレー方式よりも改善されるが、図7(B)の
ようにセラミック顆粒同士の付着現象が幾分残る場合が
ある。本発明の実施の形態では、水粒子のザウダー平均
粒径が第2導管出口では3.7μmと小さくなり、最大
粒径も16μmと小さくなった。この霧を用いて、セラ
ミック顆粒(平均粒径150μm)を加湿したところ、
図7(C)のように顆粒同士の付着はなくなり、均一な
加湿が可能となった。
【0047】粉体の加湿における水粒子の粒度に関して
は、ザウダー平均粒径が7μm以下であることが望まし
く、更には5μm以下がいっそう望ましい。また、最大
粒径に関しては、50μm以下が望ましく更には25μ
m以下がいっそう望ましい。ザウダー平均粒径が7μm
を超えたり、最大粒径が50μmを超えると、粉体同士
の付着現象が発生するおそれがある。
【0048】また、固液混合部となる混合室41におけ
る霧の温度及び当該混合室41の温度に関しては、室外
の温度に対して、プラスマイナス15℃以内が望まし
く、特に、高温側に関しては、40℃以下が望ましい。
これは、例えば、2流体ノズルの代わりに水蒸気を送り
込んだ場合、導管の距離が短く、整流に必要なコンダク
タンスが得られなかったときに温度の高い霧となって混
合室41内に入る為、その後混合室41内で結露を生じ
たり、固形物の粉を外に出した時に、結露を生じ、その
影響で、粉体同士の付着が発生してしまうからである。
【0049】この実施の形態によれば、次の通りの効果
を得ることができる。
【0050】(1) 液体粒子を霧化室11の内部に導入
して、整流された霧を該霧化室11から導管1、導管2
を通して外部に導出する霧化装置を構成しており、霧化
粒子(液滴又は霧)が移動する通路に移動方向の前後で
通路断面積が異なる流速調整領域(遮蔽板12による狭
窄通路14、送出室15から導管1への出口16、内径
の異なる導管1及び第2導管3)が複数連らなって設け
られているので、通路を移動すると霧の状態が整流され
て導管2出口から適切な粒径の霧として導出される。
【0051】(2) 整流された霧としての液体成分と、
微粉末や顆粒等の固体を混合する固液混合装置を回転容
器40等で構成しており、回転容器40内部の混合室4
1は霧の導入方向とは異なる向きに運動することで、固
形物は運動しながら霧とまんべんなく接触し、これによ
り均一な固液混合が可能になる。
【0052】(3) 霧化粒子を通す通路のコンダクタン
スは、通路長さや断面積で変化する為、複数の導管3
1,32を連通させて、霧の粒径、粒度分布、速度等を
整流することにより、別個に流速調整領域を持た無くて
も良くなる。
【0053】(4) 霧化室11内の遮蔽板12や、導管
1、導管2は脱着可能な構造を有している為、固形物に
対する液体成分含有量(加湿量)や、加湿時間を変える
為に、導管の径や、長さを自由に変えることができる。
混合室41への材料投入ロを用いて、加湿用導管を投入
し、加湿することも可能となる。特に、導管としてフレ
キシブルで、伸縮自在の物を用いることにより、整流の
制御は、さらに容易となる。また、遮蔽板12について
も、面積(開口率)や個数を変えることにより、霧を整
流することが容易になり、流速や、粒径、粒度分布を揃
えることができる。このように、通路断面積が異なる通
路を着脱自在な構成とすることで、より容易に霧の粒度
や量、速度を制御することが可能となる。
【0054】(5) 固液混合の場合に、(イ)2流体ノ
ズル20で発生させた液体粒子を遮蔽板12等を用い整
流して霧を生成するステップと、(ロ)霧を通路を介し
混合室41に導入するステップと、(ハ)混合室41の
内部で固形物を移動しながら霧と固形物を接触させるス
テップとを備えるが、その際に、2流体ノズル20の個
数、2流体ノズルにおける液体供給量、2流体ノズルに
おけるノズル気体圧力P、通路の通過断面積、通路の長
さ、前記遮蔽板12の個数、遮蔽板12の開口率のうち
の少なくとも1つを調整することで固形物に対する液体
成分の含有比率を調整することができる。
【0055】(6) 混合室41に投入する粉体がセラミ
ックやフェライトの顆粒である場合、それを加湿するの
に特に著しい効果がある。
【0056】図8(A)乃至(D)は導管2の液滴トラ
ップのための構造の変形例を示す。図8(A)乃至
(C)はいずれも開口を上向きとして導管2先端部の底
部を液溜まり3としている。また、図8(D)は導管2
の底部に連通する細管4で溜まった液を外部のドレイン
5に排出する構造である。実施の形態において、これら
(A)乃至(D)に示した導管2の構成とすることも可
能となる。
【0057】なお、上記実施の形態の固液混合部とし
て、内部が混合室41となった回転容器40を用いた
が、霧の導入方向と混合室41の内壁面とは相対運動で
あればよく、混合室側が固定で、導管2の先端開口を回
転させて霧の導入方向を変えてもよく、さらに混合室内
で回転する撹拌手段を設ける構成でもよい。
【0058】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液体粒子を室内部に導入し、コンダクタンスが変化する
通路を通すことにより整流したので、霧粒子の粒度分
布、流速を所望の範囲に整流することが可能である。ま
た、整流された液体粒子と、固形物を混合する場合、特
にセラミック顆粒に水分を添加する場合には、顆粒同士
の付着が発生すること無く、加湿することが可能であ
る。さらに、固液混合のための混合室内において、装置
に付着しないような粒度分布に整流された液体粒子を用
いることが可能となる為、混合室に液滴が付着すること
無く、したがって、混合後の粉の品質、歩留りが安定
し、装置の汚染も無くなる。更にまた、常温に近い温度
で、加湿できることから装置の結露、粉の結露も無くす
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る霧化方法及び装置、並びに固液混
合方法及び装置の実施の形態を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態における霧化粒子の移動経
路を説明するフローチャート図である。
【図3】実施の形態における霧化粒子の移動速度変化を
示す説明図である。
【図4】実施の形態で遮蔽板有りの場合における、各部
での水粒子径を示す表及びグラフである。
【図5】実施の形態で遮蔽板無しの場合における、各部
での水粒子径を示す表及びグラフである。
【図6】従来方式と本発明の実施の形態の場合の水粒子
径及び粉体同士の付着状況を示す説明図である。
【図7】(A)で粉体同士の付着が多くいわゆるダマが
生じた状態、(B)で粉体同士の付着が多少生じた状
態、(C)で粉体同士の付着が無い場合をそれぞれ示す
説明図である。
【図8】本発明の実施の形態で使用可能な導管2の先端
部構造の変形例を示す部分斜視図である。
【図9】従来装置の1例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1,2 導管 3 液溜まり 4 細管 10 霧化容器 11 霧化室 12 遮蔽板 13 貯留室 14 狭窄通路 15 送出室 16 出口 20 2流体ノズル 40 回転容器 41 混合室 51 スプレーノズル 52 ドラムミキサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F033 QA01 QB02Y QB03X QB08X QB12Y QB15X QC07 QC09 QD14 4G030 GA01 GA04 4G035 AB46 AB54 AE01 4G036 AA13 AA15

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体粒子を気体と共に室の内部に導入
    し、整流された霧を該室から外部に導出する霧化方法で
    あって、 液体粒子の通路のコンダクタンスを変えることによって
    霧の粒度分布を所定の範囲に揃えて外部に導出すること
    を特徴とする霧化方法。
  2. 【請求項2】 液体粒子を気体と共に室の内部に導入
    し、整流された霧を該室から外部に導出する霧化装置で
    あって、 液体粒子の通路には、液体粒子の移動方向に沿ってコン
    ダクタンスが異なる流速調整領域が複数連らなって設け
    られており、 前記流速調整領域は、液体粒子の移動方向の前後で通路
    断面積が異なる通路を接続して構成されて、該通路の出
    口から導出される霧が整流されることを特徴とする霧化
    装置。
  3. 【請求項3】 前記液体粒子を発生する手段が2流体ノ
    ズルである請求項2記載の霧化装置。
  4. 【請求項4】 前記室内には所定の開口率の遮蔽板が1
    個又は複数個配置されている請求項2又は3記載の霧化
    装置。
  5. 【請求項5】 前記通路は着脱自在に接続されている請
    求項2,3又は4記載の霧化装置。
  6. 【請求項6】 液体成分からなる霧と固体成分からなる
    固形物とを混合室の内部に導入し、固形物に液体成分を
    含有させる固液混合方法であって、(イ)液体粒子を整
    流して霧を生成するステップと、(ロ)霧を通路を介し
    前記混合室に導入するステップと、(ハ)前記混合室の
    内部で固形物を移動しながら霧と固形物を接触させるス
    テップとを備えることを特徴とする固液混合方法。
  7. 【請求項7】 前記液体粒子を発生する手段が2流体ノ
    ズルである請求項6記載の固液混合方法。
  8. 【請求項8】 液体粒子を整流して霧を生成する前記ス
    テップは、遮蔽板を1個又は複数個用いている請求項7
    記載の固液混合方法。
  9. 【請求項9】 前記2流体ノズルの個数、前記2流体ノ
    ズルにおける液体供給量、前記2流体ノズルにおける気
    体圧力、前記通路の通過断面積、前記通路の長さ、前記
    遮蔽板の個数、前記遮蔽板の開口率のうちの少なくとも
    1つを調整して固形物に対する液体成分の含有比率を調
    整する請求項8記載の固液混合方法。
  10. 【請求項10】 前記固形物がセラミックを顆粒化した
    粉体である請求項6,7,8又は9記載の固液混合方
    法。
  11. 【請求項11】 前記混合室内部での混合温度を40℃
    以下とした請求項6,7,8,9又は10記載の固液混
    合方法。
  12. 【請求項12】 前記液体が水であり、前記混合室内に
    導入される霧粒子のザウダー平均粒径が7μm以下であ
    る請求項6,7,8,9,10又は11記載の固液混合
    方法。
  13. 【請求項13】 前記液体が水であり、前記混合室内に
    導入される霧粒子の最大粒径が50μm以下である請求
    項6,7,8,9,10,11又は12記載の固液混合
    方法。
  14. 【請求項14】 液体成分からなる霧と固体成分からな
    る固形物とを混合室の内部に導入し、固形物に液体成分
    を含有させる固液混合装置であって、霧の通路の出口側
    に前記混合室を設け、前記混合室の少なくとも一部の壁
    面又は当該混合室内の攪拌手段が前記通路に対して相対
    的に運動することで、前記混合室の内部で霧と固形物を
    接触させることを特徴とする固液混合装置。
  15. 【請求項15】 前記液体が水であり、前記混合室内に
    導入する霧粒子のザウダー平均粒径が7μm以下である
    請求項14記載の固液混合装置。
  16. 【請求項16】 前記液体が水であり、前記混合室内に
    導入する霧粒子の最大粒径が50μm以下である請求項
    14又は15記載の固液混合装置。
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