JP2001327313A - 知的制御杖 - Google Patents

知的制御杖

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JP2001327313A
JP2001327313A JP2000152455A JP2000152455A JP2001327313A JP 2001327313 A JP2001327313 A JP 2001327313A JP 2000152455 A JP2000152455 A JP 2000152455A JP 2000152455 A JP2000152455 A JP 2000152455A JP 2001327313 A JP2001327313 A JP 2001327313A
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Japan
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intelligent control
traffic light
control
lighting
rotation
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Pending
Application number
JP2000152455A
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English (en)
Inventor
Isao Endo
勲 遠藤
Hajime Asama
一 淺間
Hayato Kaetsu
早人 嘉悦
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】盲人が交差点を安全に横断することを可能にし
た知的制御杖を提供する。 【解決手段】所定の寸法を備えた略棒状の本体部と、上
記本体部に設けられ、信号機の点灯状態を検出して黄色
点灯と赤色点灯とを識別する識別手段と、上記本体部の
下端部に回転自在に配設された回転体と、上記識別手段
による識別結果に応じて、上記回転体の回転を制御する
制御手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、知的制御杖に関
し、さらに詳細には、盲人用の杖などとして用いて好適
な知的制御杖に関する。
【0002】
【発明の背景】一般に、盲人が用いる杖は、木製や金属
製の棒状体であり、その表面には白色の塗装が施されて
いる。
【0003】ところで、こうした盲人用の杖は、単に白
色の塗装が施されているのみであって、他者が杖を視認
して当該杖の保持者が盲人であることを認識し易くして
いるに過ぎないものであった。
【0004】ところで、盲人が交差点に到達した際にお
いては、当然のことながら交差点の存在を視認すること
はできないので、交差点の存在を十分に意識することな
く横断してしまって事故に合うという危険があった。
【0005】さらには、盲人が交差点の存在を意識した
場合でも、盲人自らが周囲の音により安全性を判断して
交差点の横断を行わなければならず、信号機が黄色点灯
や赤色点灯のときに交差点を横断してしまって事故に合
うという危険があった。
【0006】このため、盲人にとっては、交差点を安全
に横断することを可能にした装置の案出が強く望まされ
ていたものである。
【0007】また、盲人が徒歩により移動する際におい
ては、盲人自身が既に熟知している地域を移動する場合
には方向を誤ることなく移動することも可能であろう
が、盲人が道案内無しで徒歩により未知の場所へ移動す
ることは甚だ困難であった。
【0008】このため、盲人にとっては、道案内無しで
徒歩により未知の場所へ自由に移動することを容易にす
るような装置の案出が強く望まされていたものであっ
た。
【0009】なお、道案内無しで徒歩により未知の場所
へ移動する際の困難性は、何も盲人にとっての特有の問
題ではない。即ち、健常者にとっても何等の道案内も無
しに徒歩で未知の場所へ移動することは困難なことであ
り、道案内無しで徒歩により未知の場所へ自由に移動す
ることを容易にするような装置が存在すれば極めて便利
なものであり、こうした装置の案出が望まされていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな要望に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、盲人が交差点を安全に横断することを可能に
した知的制御杖を提供しようとするものである。
【0011】また、本発明の目的とするところは、道案
内無しで徒歩により未知の場所へ自由に移動することを
容易にする知的制御杖を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明による知的制御
杖は、所定の寸法を備えた略棒状の本体部と、上記本体
部に設けられ、信号機の点灯状態を検出して黄色点灯と
赤色点灯とを識別する識別手段と、上記本体部の下端部
に回転自在に配設された回転体と、上記識別手段による
識別結果に応じて、上記回転体の回転を制御する制御手
段とを有するようにしたものである。
【0013】従って、本発明のうち請求項1に記載の発
明による知的制御杖によれば、盲人が知的制御杖を把持
して道路上を移動する際に回転体と道路表面とを当接さ
せておくようにすれば、回転体は本体部に対して回転自
在に配設されているので、識別手段が信号機の黄色点灯
と赤色点灯を識別しない限りは、回転体は制御手段によ
る何らの制御も受けず、盲人は道路上で回転体を回転さ
せながら知的制御杖を把持して移動することができる。
こうした移動状態において、識別手段が信号機の黄色点
灯と赤色点灯を識別すると、制御手段は回転体の回転を
制御することになり、盲人は制御手段による回転体の回
転の制御にともなう変化により交差点に到達したことを
認知することができ、交差点の存在を十分に意識して安
全に横断することができるようになる。
【0014】ここで、上記制御手段は、本発明のうち請
求項2に記載の発明による知的制御杖のように、上記識
別手段が信号機の点灯状態を赤色点灯であると識別した
ときに上記回転体の回転を抑止するものとすることがで
きる。
【0015】従って、本発明のうち請求項2に記載の発
明による知的制御杖によれば、信号機の点灯状態が赤色
点灯であるときには、識別手段が当該信号機の赤色点灯
を識別して、これにより制御手段が回転体の回転を抑止
することになる。このため、盲人は、制御手段により回
転体の回転が抑止されることにともなう変化により信号
機が赤色点灯されていることを認知することができ、交
差点を横断することなくその手前で待つことができるよ
うになる。
【0016】また、上記制御手段は、本発明のうち請求
項3に記載の発明による知的制御杖のように、上記識別
手段が信号機の点灯状態を黄色点灯であると識別したと
きに上記回転体の回転を抑止することを開始し、上記識
別手段が信号機の点灯状態を赤色点灯であると識別した
ときに上記回転体の回転を抑止するための抑止力を増大
するものとすることができる。
【0017】従って、本発明のうち請求項3に記載の発
明による知的制御杖によれば、信号機の点灯状態が黄色
点灯であるときには、識別手段が当該信号機の黄色点灯
を識別して、これにより制御手段が回転体の回転を抑止
することを開始することになる。このため、盲人は、制
御手段により回転体の回転が抑止されることにともなう
変化により信号機が黄色点灯されていることを認知する
ことができ、信号機が赤色点灯へ変化する過程にあって
交差点の横断が危険であることを判断することができる
ようになる。さらに、信号機の点灯状態が赤色点灯であ
るときには、識別手段が当該信号機の赤色点灯を識別し
て、これにより制御手段が回転体の回転を抑止するため
の抑止力を増大することになる。このため、盲人は、制
御手段により回転体の回転を抑止するための抑止力が増
大されたことより信号機が黄色点灯から赤色点灯に変化
したことを認知することができ、交差点を横断すること
なくその手前で待つことができるようになる。
【0018】また、本発明のうち請求項4に記載の発明
による知的制御杖は、所定の寸法を備えた略棒状の本体
部と、上記本体部に設けられ、道路に配置された信号発
信器から発信された信号を受信して現在地点を判別する
判別手段と、上記本体部の下端部に配設された全方向移
動車と、上記判別手段による判別結果に応じて、所定の
目的地への上記全方向移動車の移動方向を制御する制御
手段と、上記制御手段により制御された移動方向に上記
全方向移動車を駆動する駆動手段とを有するようにした
ものである。
【0019】従って、本発明のうち請求項4に記載の発
明による知的制御杖によれば、盲人が知的制御杖を把持
して道路上を移動する際に全方向移動車と道路表面とを
当接させておくようにすれば、判別手段が道路に配置さ
れた信号発信器から発信された信号を検出して現在地点
を判別し、制御手段が判別手段による判別結果に応じて
所定の目的地への全方向移動車の移動方向を制御し、駆
動手段が制御手段により制御された移動方向へ全方向移
動車を駆動することになるので、制御手段に所定の目的
地を設定しておけば、道案内無しで徒歩により未知の場
所へ自由に移動することが容易となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明による知的制御杖の実施の形態の一例を詳細に説明
するものとする。
【0021】図1には、本発明による知的制御杖の第1
の実施の形態の一例を示す概念構成説明図が示されてい
る。
【0022】即ち、知的制御杖Aは、現在盲人が使用し
ている程の寸法の棒状体の本体部Bを備えており、本体
部Bの石突き部(最下端部)には、回転体としてのロー
ラーCが回転自在に配設されている。
【0023】また、本体部Bには、信号機の点灯状態を
検出するセンサーDと、全体の動作の制御を行うための
制御部Eと、ローラーCの回転を抑止するためのブレー
キFとが配設されている。
【0024】図2は知的制御杖Aの動作を制御する制御
系のブロック構成説明図であり、図1とともにこの図2
を参照しながら知的制御杖Aについて説明するものとす
る。
【0025】即ち、本体部Bの側面にはセンサーDが配
設されており、センサーDは、交差点などに設置された
信号機の青色点灯、黄色点灯ならびに赤色点灯という点
灯状態に反応していずれの色の点灯状態であるかを検出
するものであり、センサーDによる検出結果は、制御部
Eに入力されることになる。
【0026】ここで、制御部Eは、この知的制御杖Aの
全体の動作の制御を行う中央処理装置(CPU)Ea
と、中央処理装置Eaが実行するプログラムやプログラ
ムの処理に必要なデータなどを記憶するリード・オンリ
・メモリ(ROM)Ebと、中央処理装置Eaのワーキ
ング・エリアとしてのランダム・アクセス・メモリ(R
AM)Ecとなどから構成されている。
【0027】そして、制御部Eにおいては、このセンサ
ーDの検出結果から信号機の点灯状態が青色点灯である
か、あるいは黄色点灯であるか、あるいは赤色点灯であ
るかをそれぞれ識別し、当該識別結果に応じてブレーキ
Fを制御するものである。
【0028】ここで、制御部EによるブレーキFの制御
態様としては、例えば、次の第1の制御態様と第2の制
御態様との2種類の制御態様を任意に選択して設定でき
るものである。
【0029】(1)第1の制御態様 センサーDが信号機の赤色点灯を検出したときに、ブレ
ーキFによりローラーCの回転を抑止する。
【0030】(2)第2の制御態様 センサーDが信号機の黄色点灯を検出したときに、ブレ
ーキFによりローラーCの回転を抑止することを開始
し、センサーDが信号機の赤色点灯を検出したときに、
ローラーCの回転を抑止するためのブレーキFの抑止力
を増大する。
【0031】以上の構成において、盲人が知的制御杖A
を用いて歩行する際には、ローラーCを道路表面に当接
させるようにして知的制御杖Aを押しながら、ローラー
Cを道路表面において回転させるようにして歩行するも
のである。
【0032】この際に、ローラーCは回転自在となされ
ているので、盲人は知的制御杖Aを容易に押しながら歩
行することができる。
【0033】ここで、制御部EaによるブレーキFの制
御態様として第1の制御態様が選択されている場合に
は、センサーDが信号機の赤色点灯を検出すると、その
検出結果が制御部Eに入力され、制御部Eは信号機の点
灯状態が赤色点灯であることを識別し、ブレーキFによ
りローラーCの回転を抑止する。
【0034】こうしてブレーキFによりローラーCの回
転が抑止されると、盲人が知的制御杖Aを押す際の抵抗
力が増大することになり、これにより当該盲人は信号機
が赤色点灯されていることを認知することができる。従
って、盲人は、交差点を横断することなくその手前で待
つことができるようになる。
【0035】なお、センサーDが信号機の赤色点灯を検
出しない限りは、ブレーキFによりローラーCの回転が
抑止されることはないので、盲人は道路上でローラーC
を回転させながら知的制御杖Aを把持して移動すること
ができる。
【0036】また、制御部EaによるブレーキFの制御
態様として第2の制御態様が選択されている場合には、
センサーDが信号機の黄色点灯を検出すると、その検出
結果が制御部Eに入力され、制御部Eは信号機の点灯状
態が黄色点灯であることを識別し、ブレーキFによりロ
ーラーCの回転を抑止すること開始する。
【0037】こうしてブレーキFによりローラーCの回
転を抑止することが開始されると、盲人が知的制御杖A
を押す際の抵抗力が増大することになり、これにより当
該盲人は信号機が黄色点灯されていることを認知するこ
とができる。従って、盲人は、信号機が赤色点灯へ変化
する過程にあって交差点の横断が危険であることを判断
することができるようになる。
【0038】さらに、センサーDが信号機の赤色点灯を
検出すると、その検出結果が制御部Eに入力され、制御
部Eは信号機の点灯状態が赤色点灯であることを識別
し、ローラーCの回転を抑止するためのブレーキFの抑
止力を増大することになる。
【0039】こうしてローラーCの回転を抑止するため
のブレーキFの抑止力が増大されると、盲人が知的制御
杖Aを押す際の抵抗力が一層増大することになり、これ
により当該盲人は信号機が黄色点灯から赤色点灯に変化
したことを認知することができる。従って、盲人は、交
差点を横断することなくその手前で待つことができるよ
うになる。
【0040】なお、センサーDが信号機の黄色点灯ある
いは赤色点灯を検出しない限りは、ブレーキFによりロ
ーラーCの回転が抑止されることはないので、盲人は道
路上でローラーCを回転させながら知的制御杖Aを把持
して移動することができる。
【0041】このように、知的制御杖Aによれば、盲人
が知的制御杖Aを把持して道路上を移動する際にローラ
ーCと道路表面とを当接させておくようにすれば、ロー
ラーCは本体部Bに対して回転自在に配設されているの
で、センサーDが信号機の黄色点灯や赤色点灯を検出し
ない限りは、ローラーCはブレーキFによる何らの制御
も受けず、盲人は道路上でローラーCを回転させながら
知的制御杖Aを把持して移動することができる。こうし
た移動状態において、センサーDが信号機の黄色点灯や
赤色点灯を識別すると、ブレーキFはローラーCの回転
を制御することになり、盲人はブレーキFによるローラ
ーCの回転の制御にともなう変化により交差点に到達し
たことを認知することができ、交差点の存在を十分に意
識して安全に横断することができるようになるものであ
る。
【0042】次に、図3乃至図5を参照しながら、本発
明による知的制御杖の第2の実施の形態について説明す
る。
【0043】ここで、図3には、本発明による知的制御
杖の第2の実施の形態の一例を示す概念構成説明図が示
されている。
【0044】即ち、知的制御杖Jは、現在盲人が使用し
ている程の寸法の棒状体の本体部Kを備えており、本体
部Kの石突き部(最下端部)には、小型の全方向移動車
Lが配設されている。
【0045】また、本体部Kには、道路に埋設された信
号発信器Mから発信される信号を受信する受信器Nと、
全体の動作の制御を行うための制御部Oと、全方向移動
車Lを駆動するめのモーターPとが配設されている。
【0046】なお、信号発信器Mからは発信される信号
には、信号発信器Mが埋設された道路位置に関する情報
が含まれている。
【0047】図4は知的制御杖Jの動作を制御する制御
系のブロック構成説明図であり、図3とともにこの図4
を参照しながら知的制御杖Jについて説明するものとす
る。
【0048】即ち、本体部Kの側面には受信器Nが配設
されており、受信器Nは、道路に埋設された信号発信器
Mから発信される道路位置に関する情報の信号を受信す
るものであり、受信器Nによる受信結果は、制御部Oに
入力されることになる。
【0049】ここで、制御部Oは、この知的制御杖Jの
全体の動作の制御を行う中央処理装置(CPU)Oa
と、中央処理装置Oaが実行するプログラムやプログラ
ムの処理に必要なデータなどを記憶するリード・オンリ
・メモリ(ROM)Obと、中央処理装置Oaのワーキ
ング・エリアとしてのランダム・アクセス・メモリ(R
AM)Ocとなどから構成されている。
【0050】なお、ランダム・アクセス・メモリOcに
は、操作子(図示せず)の操作によって、この知的制御
杖Jを持った歩行者が移動したい目的地を設定すること
ができるようになされている。
【0051】そして、制御部Oにおいては、この受信器
Nの検出結果からランダム・アクセス・メモリOcに設
定された目的地の方向を判別し、当該判別結果に応じて
モーターPを制御して目的地への全方向移動車Lの移動
の方向を制御するものである。
【0052】ところで、全方向移動車Lとは、平面上を
全方向に移動可能に構成された車輪機構を備えたもので
ある。こうした全方向移動車104としては、例えば、
本願出願人が特開平8−67268号公報において提案
した「全方向移動車の駆動伝達機構」を備えた構成の全
方向移動車を用いることができる。
【0053】図5には、本願出願人が特開平8−672
68号公報において提案した「全方向移動車の駆動伝達
機構」を備えた構成の全方向移動車が示されており、こ
の全方向移動車1は、直進安定性が得られるように、車
輪2、3、4、5がそれぞれ4方向に配置されている。
この車輪2、3、4、5は車輪の回転方向には駆動力を
伝え、その回転面に対して直角方向には摩擦を少なくす
るような機構が要求されることから、各車輪2、3、
4、5は、外周上に4個の樽形(紡錘状)のフリーロー
ラ6を取付けるとともに、それを45度の位相をずらし
て複列に配置した構成になっており、これによって、各
フリーローラ6は、その接地点が車輪の曲率と等しくな
るように配置され、車輪2、3、4、5と床面との連続
的な接触を可能にしている。
【0054】ここで、全方向移動車1の座標を図5のよ
うに設定し、座標軸をX、Y、Zと呼ぶこととする。従
って、全方向移動車1がX方向に並進移動するとき、車
輪3、および車輪5が床面に駆動力を伝え、車輪2と車
輪4がフリーローラ6によりX方向フリーとなる。同様
に、全方向移動車1がY方向に並進移動するとき、車輪
2と車輪4が床面に駆動力を伝え、車輪3と車輪5がフ
リーローラ6によりY方向フリーとなる。
【0055】上記全方向移動車1の各車輪2、3、4、
5の車軸は、それぞれデファレンシャルギヤ7、8、
9、10を介して駆動軸11、12、13、14に連結
されており、この駆動軸11、12、13、14の端部
に固定された傘歯車11a、12a、13a、14a
が、全方向移動車1を座標軸Zの回りに回転させるアク
チュエータ15の傘歯車15aに噛み合っている。
【0056】一方、全方向移動車1の駆動伝達機構は、
車輪3と車輪5とを座標軸X方向に並進駆動するアクチ
ュエータ16と、車輪2と車輪4とを座標軸Y方向に並
進駆動するアクチュエータ17とを備えており、このア
クチュエータ16、17が回転すると、その駆動力はウ
ォームギヤ16a、17aから回転伝達軸18、19を
介して、回転伝達軸18、19の両端部にそれぞれ固定
された平歯車20,21および22,23に伝達される
ようになっている。
【0057】上記回転伝達軸18の両端部に固定された
平歯車20,21は、車輪3および車輪5のデファレン
シャルギヤ8および10に噛み合っているとともに、回
転伝達軸19の両端部に固定された平歯車22,23
は、車輪2および車輪4のデファレンシャルギヤ7およ
び9に噛み合っている。
【0058】そして、上記アクチュエータ16、17
が、全方向移動車1を並進移動の2自由度(X軸方向の
移動、Y軸方向の移動)に寄与するとともに、アクチュ
エータ15が全方向移動車1の回転(Z軸回りの回転)
の1自由度に寄与するなど、各アクチュエータ15、1
6、17が3自由度に独立に寄与し、移動車を全方向に
任意に移動させることができるようになっている。
【0059】なお、全方向移動車1の駆動伝達機構に
は、デファレンシャルギヤ7、8、9、10が各車輪
2、3、4、5側にそれぞれ設けられており、デファレ
ンシャルギヤは、平歯車Zの内部で、傘歯車を組み合
わせることにより平歯車Zの両側軸の間に回転差を発
生させることができるようになっている。このために、
デファレンシャルギヤの回転の関係式は、ωを左軸の
回転速度とし、ωを右軸の回転速度とし、ωを平歯
車Zの回転速度としたとき、 2ω=ω+ω で表される。
【0060】したがって、平歯車Zの左右の軸の回転
速度の和が、平歯車Zの回転速度によって与えられる
ので、左右の軸の回転速度の差を吸収することができる
ようになっている。
【0061】また、全方向移動車1は、移動平面の凹凸
に追従して必ず4つの車輪2、3、4、5が床面に接地
するように、平行リンク機構24が設置されており、車
軸が水平を保持したまま上下移動可能なサスペンション
25が組み込まれている。
【0062】さらに、全方向移動車1の駆動伝達機構に
は、全方向移動車のみならず、2次元平面上を各自由度
方向に独立に駆動する一般的機構に発展させることがで
きる。
【0063】以上の構成において、盲人が知的制御杖J
を用いて歩行する際には、全方向移動車Lを道路表面に
当接させるようにして知的制御杖Jを把持することにな
るが、この際にモーターPにより全方向移動車Lが駆動
され、目的地に応じた方向へ移動されることになるもの
である。
【0064】即ち、発信器Mからの信号を受信器Nが受
信し、その受信結果に応じて制御部OがモーターPを制
御して、目的地へ向かうように全方向移動車Lの方向を
定めて移動させるものである。
【0065】従って、知的制御杖Jによれば、盲人が知
的制御杖Jを把持して道路上を移動する際に全方向移動
車Lと道路表面とを当接させておくようにすれば、受信
器Nが道路に配置された発信器Mから発信された道路位
置情報の信号を検出して制御部Oへ出力し、制御部Oが
受信器Nの受信結果に応じてモーターPを駆動して所定
の目的地への全方向移動車Lの移動を制御ることになる
ので、制御部Oに所定の目的地を設定しておけば、道案
内無しで徒歩により未知の場所へ自由に移動することが
容易となる。
【0066】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、盲人が交差点を安全に横断することが可能
になり、また、道案内無しで徒歩により未知の場所へ自
由に移動することが容易になるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による知的制御杖の第1の実施の形態の
一例を示す概念構成説明図である。
【図2】第1の実施の形態による知的制御杖の動作を制
御する制御系のブロック構成説明図である。
【図3】本発明による知的制御杖の第2の実施の形態の
一例を示す概念構成説明図である。
【図4】第2の実施の形態による知的制御杖の動作を制
御する制御系のブロック構成説明図である。
【図5】特開平8−67268号公報において示された
「全方向移動車の駆動伝達機構」を備えた全方向移動車
の概略構成斜視図である。
【符号の説明】
A、J 知的制御杖 B、K 本体部 C ローラー D センサー E、O 制御部 F ブレーキ L 全方向移動車 M 発信器 N 受信器 P モーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G08G 1/005 G08G 1/005 (72)発明者 嘉悦 早人 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 Fターム(参考) 3B104 AA01 AA02 DA02 5H180 AA23 CC12 CC27 FF05 FF27 GG04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の寸法を備えた略棒状の本体部と、 前記本体部に設けられ、信号機の点灯状態を検出して黄
    色点灯と赤色点灯とを識別する識別手段と、 前記本体部の下端部に回転自在に配設された回転体と、 前記識別手段による識別結果に応じて、前記回転体の回
    転を制御する制御手段とを有する知的制御杖。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の知的制御杖において、 前記制御手段は、前記識別手段が信号機の点灯状態を赤
    色点灯であると識別したときに前記回転体の回転を抑止
    するものである知的制御杖。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の知的制御杖において、 前記制御手段は、前記識別手段が信号機の点灯状態を黄
    色点灯であると識別したときに前記回転体の回転を抑止
    することを開始し、前記識別手段が信号機の点灯状態を
    赤色点灯であると識別したときに前記回転体の回転を抑
    止するための抑止力を増大するものである知的制御杖。
  4. 【請求項4】 所定の寸法を備えた略棒状の本体部と、 前記本体部に設けられ、道路に配置された信号発信器か
    ら発信された信号を受信して現在地点を判別する判別手
    段と、 前記本体部の下端部に配設された全方向移動車と、 前記判別手段による判別結果に応じて、所定の目的地へ
    の前記全方向移動車の移動方向を制御する制御手段と、 前記制御手段により制御された移動方向に前記全方向移
    動車を駆動する駆動手段とを有する知的制御杖。
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