JP2001324868A - 現像剤担持体および現像装置 - Google Patents

現像剤担持体および現像装置

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JP2001324868A
JP2001324868A JP2000143660A JP2000143660A JP2001324868A JP 2001324868 A JP2001324868 A JP 2001324868A JP 2000143660 A JP2000143660 A JP 2000143660A JP 2000143660 A JP2000143660 A JP 2000143660A JP 2001324868 A JP2001324868 A JP 2001324868A
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JP2000143660A
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Hisao Kato
久雄 加藤
Arihiro Yamamoto
有洋 山本
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤担持体の表面に、オリゴマー成分に起
因するブルームが発生することを抑制し、その結果、画
像担持体の汚染や、現像剤担持体上に現像剤が固着する
ことを抑制し、初期の画像形成においても品位良好な画
像を形成する。 【解決手段】芯金5aの外周に形成された弾性体層5b
上に、2量体の含有量が2450ppm以下とされたポ
リアミドエラストマーから主になる最外層5cを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像担持体上に形
成された静電潜像を現像して可視化する現像装置におい
て、現像剤を現像部に担持搬送する現像剤担持体、及
び、この現像剤担持体を備えた現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一成分現像剤を用い、その一成分
現像剤を現像剤担持体上に担持して画像担持体に接触さ
せ、現像剤を現像剤担持体から画像担持体表面に転移さ
せて、画像担持体上の静電潜像を現像する接触現像法が
知られている。その現像の際に、現像剤担持体と画像担
持体の間に、現像バイアスとして直流電圧を重畳した交
番電圧または直流電圧のみを印加することもある。この
接触現像法では、現像剤担持体として、金属の軸(芯
金)の周囲に弾性体層を設けた弾性ローラからなる現像
ローラーが使用され、その弾性体層の比抵抗は105Ω
・cm程度の所謂中抵抗とされる。
【0003】図4は、従来の現像装置を備えた画像形成
装置を示す概略構成図である。本画像形成装置における
現像装置2は、現像剤担持体の現像ローラー13と画像
担持体の感光ドラム1とが対向した現像領域12におい
て、現像ローラー13が感光ドラム1に接触する接触現
像法を採っている。
【0004】図4に示すように、現像装置2は、画像形
成装置の画像担持体である矢印方向に回転するドラム状
電子写真感光体、すなわち感光ドラム1に対向して設置
され、この感光ドラム1上には、帯電ローラー8とレー
ザービームLの露光手段を含む公知の静電潜像形成手段
により静電潜像が形成される。感光ドラム1に形成され
た潜像は、現像装置2によって現像され、トナー像が形
成される。
【0005】得られたトナー像は、転写帯電器等を含む
公知の転写手段10により紙等の転写材上に転写され
る。トナー像が転写された転写材は、感光ドラム1から
分離されて公知の定着手段に送られ、そこでトナー像の
転写材への定着が行われる。転写後、感光ドラム1上に
残留したトナーは、クリーニングブレードを有する公知
のクリーニング手段9により除去される。
【0006】現像装置2は、現像容器4内にキャリア粒
子及び磁性粒子を含まない非磁性一成分現像剤、すなわ
ち絶縁性非磁性トナー3を収容している。トナー3は、
矢印方向に回転する現像剤担持体である現像ローラー1
3によって容器4から持ち出され、感光ドラム1と対向
した現像領域12に搬送される。現像領域12において
は、感光ドラム1と現像ローラー13とは、図示しない
加圧手段によって当接されており、適当なニップ幅を有
している。現像領域12に搬送される現像ローラー13
上のトナー層3aの厚みは、現像剤量規制部材であるブ
レード6によっ手規制される。ブレード6は、鉄、SU
S等の金属や合金の薄板あるいは弾性ゴム板が用いられ
る。
【0007】現像容器4内には、第2の現像剤担持体で
ある現像剤供給ローラー7が設置されており、この供給
ローラー7は、現像ローラー13と同様、半導電領域の
抵抗を持つ弾性ローラーからなり、現像ローラー13に
当接している。供給ローラー7は、所定の方向、例えば
図示の矢印方向に回転駆動されて、現像ローラー13上
の現像に使用されずに残ったトナー3を除去と共に、容
器4内の新たなトナー3を現像ローラー13に供給す
る。
【0008】以上の様にして、図4に示した現像装置で
は、所謂接触現像が行われる。すなわち、現像領域12
に搬送されるトナー層3aが感光ドラム1に接触し、感
光ドラム1上の潜像の電位によりトナー3が感光ドラム
1上に転移する。このときの現像効率を向上し、濃度が
高く鮮明でカブリの抑制された現像画像を得ることを目
的として、現像ローラー13と感光ドラム1との間のニ
ップ幅や加圧力、両者の周速比の最適化を図る他に、バ
イアス電源11から現像ローラー13に定電圧の現像バ
イアスの印加が行われる。この現像バイアスは、直流電
圧またはこれと交流電圧を重畳したバイアス電圧とされ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明した様な現
像装置においては、現像ローラーの表面は現像剤量規制
ブレードやトナーによって繰り返し摩擦を受けるため、
耐摩耗性に優れた材料を使用することが要求される。
【0010】また、シリコーンゴム等の材料で製造され
た現像ローラーではシリコーンゴム中に含有される低沸
点シロキサンが現像ローラー表面にブルームし、トナー
固着や感光体の汚染を招く場合があった。
【0011】耐摩耗性に優れ、ブルームが抑制された現
像ローラーを開発する試みとして、特開平6−1490
31号公報には、ポリアミド樹脂で構成された最外層
を、現像ローラーに設けることが開示されている。ま
た、特開平9−90716号公報には現像ローラーの表
面を、ポリアミドエラストマーの収縮性チューブで被覆
することが開示されている。
【0012】しかしながら、ポリアミド樹脂やポリアミ
ドエラストマーで構成された最外層を有する現像ローラ
ーの場合、常温常湿環境下の長期保管において、オリゴ
マー成分が表面にブルームする場合がある。また、この
現象は、高温高湿環境下での長期保管でさらに著しくな
る。
【0013】この様な現像ローラーを用いると、これら
オリゴマー成分が接触配置された感光ドラムに移行して
感光ドラムを汚染したり、現像ローラー表面の粘着性を
著しく増大して、トナーを現像ローラー表面に吸着し、
機能を劣化させるという問題があった。その結果、この
様な現像ローラーが配設された現像装置を備える画像形
成装置により、複数枚の画像形成を行った場合、特に初
期に形成した画像に不良が発生する場合があった。
【0014】以上の様な状況に鑑み、発明の目的は、常
温常湿環境下での放置後、更には、高温高湿環境下での
放置後においても、現像剤担持体の表面に、オリゴマー
成分に起因するブルームが発生することを抑制し、その
結果、画像担持体の汚染や、現像剤担持体上に現像剤が
固着することを抑制し、初期の画像形成においても品位
良好な画像の形成を可能とすることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明によれば、少なくとも、芯金、弾性体層および
最外層が、内側から外側に積層されてなる現像剤担持体
であって、該最外層はポリアミドエラストマーから主に
なり、該最外層に含まれる該ポリアミドエラストマーの
2量体の含有量は2450ppm以下であることを特徴
とする現像剤担持体が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明における最外層は、オリゴ
マー成分のうち、ブルームの主要因となる2量体(ダイ
マー)の含有量が低減されたポリアミドエラストマーよ
り形成される。このため、常温常湿環境下での放置後、
更には、高温高湿環境下での放置後においても、現像剤
担持体の表面に、オリゴマー成分に起因するブルームが
発生することを抑制することができる。その結果、画像
担持体(感光体、ドラム又は感光体ドラムとも記載す
る)の汚染や、現像剤担持体上に現像剤(トナーとも記
載する)が固着することを抑制することができ、初期の
画像形成においても品位良好な画像を形成することがで
きる。
【0017】また本発明においては、ポリアミドエラス
トマーが現像剤に対し適度な摩擦電荷を与える特性を有
していることと、その弾性的な性質から、感光体と現像
剤担持体との圧接力が場所的にバラツクことが抑制さ
れ、かつ耐摩耗性に優れているため、長期的に高い画像
濃度を維持できる。
【0018】図1は、本発明の現像剤担持体(図3の
5)の例の概略を示したものである。5aは円筒形状の
導電性基体からなる芯金、5bは芯金上に形成された弾
性体層で、最外層5cがダイマー量が制御されたポリア
ミドエラストマーから形成されている。
【0019】ポリアミドエラストマーとして好適なエラ
ストマーとしては、ポリアミドとポリエーテルとのブロ
ックコポリマーであるポリエーテルブロックアミドを挙
げることができる。ポリエーテルブロックアミドは、ポ
リアミド成分により摩擦帯電能力を示すため、現像剤担
持体の最外層として用いる場合、摩擦帯電性を向上させ
るための添加剤が不要であるため好ましい。また、ポリ
エーテルブロックアミドは、ポリエーテル成分により弾
性を示すため、現像剤担持体を感光体に均一に圧接でき
るため好ましい。
【0020】ポリエーテルブロックアミドのポリアミド
成分としては、ナイロン6、6・6、6・10、6・1
2、11、12、12・12、これらのポリアミドで使
用されるモノマーと異種モノマーとから得られる共重合
ポリアミド等を例示することができ、好ましくは、ポリ
アミドの末端アミノ基が、二塩基酸等によりカルボキシ
ル化されたものが用いられる。
【0021】二塩基酸としては、ショウ酸、コハク酸、
アジピン酸、スペリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等
の脂肪族飽和ジカルボン酸;マレイン酸等の脂肪族不飽
和ジカルボン酸;フタル酸、エレフタル酸等の芳香族ジ
カルボン酸;及びこれらの二塩基酸とエチレングリコー
ル、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオ
ール、デカンジオール等のジオールから合成されるポリ
ジカルボン酸等を例示できる。
【0022】また、ポリエーテル成分としては、単独重
合または共重合したポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の
ポリエーテルジオール;両末端がアミノ化されたポリエ
ーテルジアミン等を例示することができる。
【0023】以上に記載したカルボキシル化ポリアミド
とポリエーテルとより、エステル結合(ポリエーテルポ
リエステルポリアミド)またはアミド結合(ポリエーテ
ルポリアミド)を持つポリエーテルブロックアミドを得
ることができる。
【0024】なお、現像剤を十分に摩擦帯電させる観点
から、ポリアミドエラストマー中のポリアミド成分は2
0質量%以上が好ましく、また、ポリアミドエラストマ
ーの良好な弾性を実現させ、更に現像剤のチャージアッ
プを抑制する観点から、ポリアミド成分は80質量%以
下が好ましい。
【0025】また、バランスの良い特性を有する最外層
を作製するために、ポリアミドエラストマーの重量平均
分子量は、5000以上100000以下が好ましい。
【0026】本発明においては、ポリアミドエラストマ
ーから、ブルーム物の主成分であることが確認されてい
る2量体を、溶剤を用いた抽出法により除去することが
できる。この場合、ポリアミドエラストマーをペレット
状に切断し、有機溶剤中に分散後、攪拌して、2量体を
抽出する。
【0027】溶剤としては、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール、THF、クロロホルム、o
−クロロフェノール、アセトン、キシレン、メチルエチ
ルケトン、またはこれらの混合溶媒等を例示することが
できるが、安価で高純度のものが入手し易く安全性が高
い等の理由により、メタノールが好ましい。
【0028】溶剤とポリアミドエラストマーとの質量比
は、抽出効率に大きく影響するため、至適化する必要が
ある。即ち、十分な抽出を生産性良好に行うために、ポ
リアミドエラストマーに対する溶剤の質量比を、好まし
くは1質量倍(溶剤:ポリアミドエラストマーの質量比
で1:1)以上、より好ましくは3質量倍(3:1)以
上、好ましくは10質量倍(10:1)以下、より好ま
しくは5質量倍(5:1)以下とする。
【0029】なお、十分な抽出を生産性良好に行うため
には、攪拌する際の温度を、15℃以上80℃以下とす
ることが好ましいが、室温が一般的である。また、攪拌
時間は、3時間以上が好ましく、4時間以上がより好ま
しく、30時間以下が好ましい。
【0030】攪拌終了後は、溶剤をペレットから除去
し、ペレットを乾燥する。その後、ポリアミドエラスト
マーが最外層の作製中に加水分解することを抑制するた
め、最外層の作製直前に、ペレットを再乾燥することが
望ましい。なお、必要に応じて、溶剤をペレットから除
去した後に、ペレットを再び溶剤に投入して攪拌を繰返
す場合もある。
【0031】以上に説明した様な抽出法により、本発明
においては、最外層におけるダイマーの含有量を245
0ppm以下とする。更に、現像剤担持体を高温高湿な
環境下に放置した場合においても、ブルームを抑制する
ために、ダイマーの含有量を950ppm以下とするこ
とが好ましい。
【0032】以下に、本発明の各構成要素について詳細
に説明する。
【0033】芯金の材質は金属であれば特に制限されな
いが、例えば、SUS、アルミニウム等が使用される。
【0034】弾性体層に使用される弾性材料としては、
天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンゴム、クロロプレ
ンゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリウレタンゴム、
シリコーンゴム等を挙げることができ、JIS−A硬度
は40゜以下であることが望ましい。
【0035】また、発泡したスポンジ状のゴム又は樹脂
からなる弾性体層を使用することもできる。この場合、
発泡密度は均一であることが好ましく、JIS−A硬度
は40゜以下であることが好ましい。
【0036】発泡剤としては、物理的発泡剤や分解型発
泡剤等いずれのものを用いてもよく、物理的発泡剤とし
ては常圧で液体の揮発性化合物で、沸点が110℃以下
のものが用いられ、プロパン、ペンタン、ヘキサン等の
脂肪族炭化水素;塩化メチレン、トリクロルエチレン等
の塩素化脂肪族炭化水素;トリクロルフルオロメタン、
ジクロルテトラフルオロエタン等のフッ素化脂肪族炭化
水素;空気、窒素等の不活性ガスが用いられる。分解型
発泡剤としては無機発泡剤と有機発泡剤があり、無機発
泡剤としては重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭
酸マグネシウム、亜硝酸アンモニウム等が用いられる。
有機発泡剤としては、アソジカルボンアミド、アゾビス
ホルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾア
ミノベンゼン等のアゾ系発泡剤;N,N′−ジニトロソ
ペンタメチレンテトラミン、N,N′−ジメチル−N,
N′−ジニトロソテレフタルアミド等のニトロソ系発泡
剤;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホ
ニルヒドラジド)等のヒドラジド系発泡剤;p−トルエ
ンスルホニルセミカルバジド等のアジド系発泡剤;アセ
トン−p−スルホニルヒドラゾン等のヒドラゾン系発泡
剤等が用いられる。
【0037】これら発泡剤を単独または2種以上の混合
系として、必要に応じて尿素等の発泡助剤等も適宜ゴム
や樹脂に、適量混合し加熱成形し発泡させることによ
り、所望する硬さのスポンジ体を形成することができ
る。
【0038】ウレタンゴムの場合は、前述した物理的発
泡剤や分解型発泡剤の他に、水等により発泡させること
によりスポンジ体を形成することもできる。
【0039】また、シリコーンゴムのシラノール反応の
分解ガスによりスポンジ体を形成することもできる。
【0040】以上の様にして形成されたスポンジ体を、
削、研磨等により、所定の形状に加工し、芯金に接着固
定する。
【0041】本発明においては、以上に記載の方法によ
り、芯金上に弾性体層を形成後、これを金型内に配置
し、金型温度を所定の値として、ポリアミドエラストマ
ーを射出成形することにより、最外層を作製することが
できる。
【0042】また、ポリアミドエラストマーを発泡成形
することにより、図2に示す様に、スポンジ体からなる
弾性体層5bと、スキン層からなる最外層5cとを同時
に形成することもできる。即ち、ポリアミドエラストマ
ーと発泡剤とを混合し、得られた混合物を、芯金が配置
された金型内に射出成形することにより、ポリアミドエ
ラストマーを発泡させながら射出形成する。
【0043】なお、発泡剤の添加量は、バランスのよい
特性を有する弾性体層および最外層を形成するために、
ポリアミドエラストマー100質量部に対して、0.5
質量部以上20質量部以下とすることが好ましい。
【0044】以上の様な成形方法を採用することによ
り、金型の内面と接触する部分にはスキン層が形成さ
れ、内部にはスポンジ体が形成される。このため、最外
層と弾性体層とを同時に形成することができ、高い生産
性や安定した品質が実現できる。また、発泡成形により
作製された最外層および弾性体層は、接着性に優れる。
更に、金型の内面を鏡面仕上げする等により、層状態の
良好なスキン層を形成することができるため、表面精度
の良好な現像剤担持体を作製することができる。
【0045】本発明の弾性体層には、導電剤、非導電性
充填剤等の各種添加剤を、必要に応じて添加することが
できる。
【0046】導電剤としては、カーボンブラック、グラ
ファイト、アルミニウム、銅、錫、ステンレス鋼などの
各種導電性金属または合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化イ
ンジウム、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン固溶
体、酸化錫−酸化インジウム固溶体などの各種導電性金
属酸化物、これらの導電性材料で被覆された絶縁性物質
などの微粉末を用いることができる。これらの内、カー
ボンブラックが、比較的容易に入手でき良好な帯電性が
得られる。
【0047】分散手段としては、ロールニーダー、バン
バリーミキサー、ボールミル、サンドグラインダー、ペ
イントシェーカーなどを適宜利用すればよい。
【0048】その他、弾性体層に導電性を付与する手段
として、導電性高分子化合物を添加する場合もある。例
えば、ホストポリマーとして、ポリアセチレン、ポリ
(p−フェニレン)、ポリピロール、ポリチオフェニ
ン、ポリ(p−フェニレンオキシド)、ポリ(p−フェ
ニレンスルフィド)、ポリ(p−フェレンビニレン)、
ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキサイド)、ポリ
(ビスフェノールAカーボネート)、ポリビニルカルバ
ゾール、ポリジアセチレン、ポリ(N−メチル−4−ビ
ニルピリジン)、ポリアニリン、ポリキノリン、ポリ
(フェニレンエーテルスルフォン)などを使用し、これ
らにドーパントしてAsF5、I2、Br2、SO3、N
a、K、ClO4、FeCl3、F、Cl、Br、I、K
r等の各イオン、Li、TCNQ等をドープしたものが
用いられる。
【0049】非導電性充填剤としては、珪藻土、石英粉
末、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、
アルミノケイ酸、炭酸カルシウム等を挙げることができ
る。
【0050】なお、弾性体層の厚さは、均一なニップを
確保するために、2mm以上が好ましく、8mm以下が
好ましい。
【0051】最外層に導電性を付与する手段として、導
電剤を配合する場合もある。導電剤としては、弾性体層
に含有させる導電剤として例示したものを用いることが
できる。このらの導電剤の中で、前述の通り、カーボン
ブラックが、比較的容易に入手でき、良好な帯電性が得
られるため好ましい。
【0052】カーボンブラックとしては、ケッチェンブ
ラックEC、アセチレンブラックなどの導電性カーボ
ン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SR
F、FT、MTなどのゴム用カーボン、酸化処理などを
施したカラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、
天然グラファイト、人造グラファイト等を挙げることが
できる。また、必要に応じて、2種類以上のカーボンブ
ラックを使用することもできる。
【0053】最外層の厚さは、十分な耐摩耗性を確保す
るために、5μm以上が好ましい。一方、均一な導電性
を実現するために、5mm以下が好ましい。
【0054】本発明の現像剤担持体には、必要に応じ
て、最外層や弾性体層以外に、接着層、拡散防止層、下
地層、プライマー層等の機能層を設けることもできる。
また、弾性体層を、2層以上の多層構造とすることもで
きる。
【0055】以上に説明した様に、本発明の現像剤担持
体はブルームが抑制されているため、図3に示す様に、
複写機、レーザービームプリンター、LEDプリンタ
ー、電子写真製版システム等の電子写真装置の現像装置
2の現像ローラー5として好適に配設することができ
る。
【0056】
【実施例】以下に実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、これらは、本発明を何ら限定するものではな
い。なお、以下特に明記しない限り、試薬等は市販の高
純度品を用いた。
【0057】(実施例1)現像剤担持体1 EPDM(住友化学工業製 エスプレンEPR 50
5)100質量部に、発泡剤としてOBSHを10質量
部と、加硫促進剤としてメルカプトベンゾチアゾールを
2質量部と、抵抗制御剤としてカーボンブラックを15
質量部とを配合し、半導電性のゴムを調整し、φ12m
mの芯金上に3mm厚の半導電性のスポンジゴムからな
る弾性体層形成した。その上に、ポリアミドエラストマ
ーからなる最外層に形成し、現像剤担持体1を作製し
た。
【0058】使用したポリアミドエラストマーは、メタ
ノール抽出法により、ダイセル・ヒュルス社製ダイアミ
ドPAE E40―S3からオリゴマー成分を除去した
ものである。なお、オリゴマーのメタノール抽出除去は
以下の通り行った。即ち、ペレット状態のポリアミドエ
ラストマーを、メタノールと質量比1:1で混合し、室
温で4時間攪拌した後、メタノールを除去した。得られ
たペレットは、60℃以下で、エバポレーターを用いて
減圧乾燥した。
【0059】最外層の成形は以下の通り行った。即ち、
オリゴマー成分が除去されたペレットを70℃で6時間
乾燥した。次に、弾性体層が形成された芯金を、金型に
配置し、金型温度を40℃とした。そして、溶融温度2
50℃で、ペレットを金型内に射出成形することによ
り、厚み1mmの最外層を形成した。
【0060】(実施例2)現像剤担持体2 オリゴマー抽出を12時間行った以外は、現像剤担持体
1の場合と同様にして、現像剤担持体2を作製した。
【0061】(実施例3)現像剤担持体3 オリゴマー抽出を24時間行った以外は、現像剤担持体
1の場合と同様にして、現像剤担持体3を作製した。
【0062】(実施例4)現像剤担持体4 オリゴマーの抽出の際に、メタノール:ポリアミドエラ
ストマーの質量比を3:1とし、室温で4時間攪拌とし
た以外は、現像剤担持体1の場合と同様にして、現像剤
担持体4を作製した。
【0063】(実施例5)現像剤担持体5 オリゴマー抽出を12時間行った以外は、現像剤担持体
4の場合と同様にして、現像剤担持体5を作製した。
【0064】(実施例6)現像剤担持体6 オリゴマー抽出を24時間行った以外は、現像剤担持体
4の場合と同様にして、現像剤担持体6を作製した。
【0065】(実施例7)現像剤担持体7 オリゴマーの抽出の際に、メタノール:ポリアミドエラ
ストマーの質量比を5:1とし、室温で4時間攪拌とし
た以外は、現像剤担持体1の場合と同様にして、現像剤
担持体7を作製した。
【0066】(実施例8)現像剤担持体8 オリゴマー抽出を12時間行った以外は、現像剤担持体
7の場合と同様にして、現像剤担持体8を作製した。
【0067】(実施例9)現像剤担持体9 オリゴマー抽出を24時間行った以外は、現像剤担持体
7の場合と同様にして、現像剤担持体9を作製した。
【0068】(比較例1)現像剤担持体10 オリゴマー抽出条件をメタノール量とポリアミドエラス
トマーの重量比を1:1とし、室温で2時間とした以外
は、実施例1と同様にして現像剤担持体を作製した。
【0069】(比較例2)現像剤担持体11 オリゴマーの抽出を行わない以外は、現像剤担持体1の
場合と同様にして現像剤担持体11を作製した。
【0070】(実施例10)現像剤担持体12 予め40℃に加熱した金型内に、芯金としてφ12mm
のステンレススチールを配置した。次に、ポリアミドエ
ラストマー(ダイセル・ヒュルス社製ダイアミドPAE
E40―S3)100質量部に、アゾジカルボンアミ
ド発泡剤(Genitron EPA;Scherin
g Polymer Additives)を5質量部
と、抵抗制御剤としてカーボンブラックを10質量部と
を添加し混合した。そして、得られた混合物を射出成型
機にて芯金が配置された金型に射出し、スキン層付きの
発泡ポリアミドエラストマー(発泡層4mm厚)を形成
して、現像剤担持体12を作製した。
【0071】ここで、ポリアミドエラストマーとして
は、オリゴマー成分をメタノール抽出法により除去した
ものを用いた。なお、オリゴマーのメタノール抽出除去
は以下の通り行った。即ち、ペレット状態のポリアミド
エラストマーを、メタノールとを、メタノール:ポリア
ミドエラストマー質量比3:1で混合し、室温で4時間
攪拌した後、メタノールを除去した。得られたペレット
は、60℃以下で、エバポレーターを用いて減圧乾燥し
た。また、射出成形前に、ポリアミドエラストマーのペ
レットを、70℃で6時間乾燥した。
【0072】(実施例11)現像剤担持体13 オリゴマー抽出を12時間行った以外は、現像剤担持体
12の場合と同様にして、現像剤担持体13を作製し
た。
【0073】(実施例12)現像剤担持体14 オリゴマー抽出を24時間行った以外は、現像剤担持体
12の場合と同様にして、現像剤担持体14を作製し
た。
【0074】(比較例3)現像剤担持体15 オリゴマー抽出の条件を、メタノール:ポリアミドエラ
ストマーの質量比を1:1とし、室温で2時間攪拌した
以外は、現像剤担持体12の場合と同様にして現像剤担
持体15を作製した。
【0075】(比較例4)現像剤担持体16 オリゴマーの抽出を行わない以外は、現像剤担持体12
の場合と同様にして現像剤担持体16を作製した。
【0076】(評価結果) (ア)以上により作製した現像剤担持体の最外層に含ま
れるオリゴマーとして、ω−ラウロラクタムの開環反応
より生成する2量体(ダイマー)について、ゲルパーメ
ーションクロマトグラム法(GPC)を用い、最外層中
での含有量(ppm)を分析した。即ち、成形後の現像
剤担持体のから最外層を回収し、1mm角の形状に切断
した。これをTHFに投入し、室温で15時間、その後
50℃で3時間抽出を行い、抽出成分をGPCにより定
量した。なお、2量体の定量は、ω−ラウロラクタムを
標準試料とした検量線を用いて行った。
【0077】以下にGPCの分析条件を示す; GPC装置:東ソー製HPLC8120、 カラム:SHODEX KF801、KF802、KF
803Lの3本を直列に連結して使用、 溶離液:THF、 流速:1mL/分、 試料注入量:100μL。
【0078】(イ)ブルーム性については、常温常湿条
件として23℃、湿度50%R.H.、及び高温高湿条
件として45℃、湿度95%R.H.の、それぞれの場
合について、以下の通り評価した。即ち、現像剤担持体
を恒温槽で30日間放置した後、最外層の表面を電子顕
微鏡で観察し、ブルームが観察されない場合を○、僅か
にブルームが観察される場合を△、明らかにブルーム物
が表面を覆っている場合を×とした。
【0079】(ウ)初期画像形成試験として、23℃、
50%R.H.、及び45℃、95%R.H.の恒温槽
で、それぞれ30日間放置した現像剤担持体を、レーザ
ービームプリンターの現像装置に、感光ドラムとのニッ
プ幅が1mmとなる様に装着し、室温環境下でA4サイ
ズ用紙を使用したベタ黒画像形成を行い、初期画像の評
価を行った。画像形成試験の結果は、初期1枚目を含め
全ての画像が良好だった場合を○;初期2枚までは画像
不良が観察されたが、その後は良好の場合を△;初期2
枚まで画像不良が観察され、その後も画像不良が観察さ
れた場合を×として評価した。
【0080】以上の評価結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】なお、表中においてMeOHはメタノール
を、PAEはポリアミドエラストマーを意味する。
【0083】表1の結果から明らかな通り、ダイマー量
が2450ppm以下であれば、常温常湿環境下に現像
剤担持体を放置しても、最外層の表面にブルームは発生
せず、画像不良も発生しなかった。更に、ダイマー量が
950ppm以下であれば、高温高湿環境下に現像剤担
持体を放置しても、最外層の表面にブルームは発生せ
ず、画像不良も発生しなかった。
【0084】更に、画像担持体の汚染や、現像剤担持体
上での現像剤の固着も確認されなかった。
【0085】なお、ダイマー量が1000ppm以上2
450ppm以下の場合、高温高湿環境下の放置後に、
最外層の表面にブルームが僅かに生じているため、初期
2枚まで画像不良が発生したが、その後は良好な画像が
得られた。また、ダイマー量が2500ppmの場合、
常温常湿環境下の放置でブルームが発生し、初期2枚ま
で画像不良が生じ、高温高湿下では、ブルームが多量に
発生し、初期2枚以上でも画像不良が発生した。更に、
ダイマー量が3500ppmの場合、常温常湿環境下の
放置でさえ、ブルームが著しく、初期2枚以上でも画像
不良が発生した。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の現像剤担
持体の最外層は、ポリアミドエラストマーから主にな
り、最外層に含まれるポリアミドエラストマーの2量体
の含有量を2450ppm以下とすることにより、現像
剤担持体の表面に、オリゴマー成分に起因するブルーム
が発生することが抑制され、その結果、画像担持体の汚
染や、現像剤担持体上に現像剤が固着することが抑制さ
れ、初期の画像形成においても品位良好な画像を形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像剤担持体の例を説明するための模
式図ある。
【図2】本発明の現像剤担持体の他の例を説明するため
の模式図ある。
【図3】本発明の現像装置を備えた画像形成装置を説明
するための模式図ある。
【図4】従来の現像装置を備えた画像形成装置を説明す
るための模式図ある。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 現像装置 3 トナー 3a トナー層 4 容器 5 現像ローラー 5a 芯金 5b 弾性体層 5c 最外層 6 ブレード 7 供給ローラー 8 帯電ローラー 9 クリーニング手段 10 転写手段 11 バイアス電源 12 現像領域 13 現像ローラー L レーザービーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H077 AC04 AD02 AD06 AD13 AD17 AD36 EA14 EA15 FA12 FA22 3J103 AA02 AA14 AA23 AA33 AA51 BA41 FA07 FA14 FA18 GA02 GA52 HA03 HA04 HA05 HA12 HA15 HA18 HA20 HA33 HA37 HA46 HA52 HA53 HA54

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、芯金、弾性体層および最外
    層が、内側から外側に積層されてなる現像剤担持体であ
    って、該最外層はポリアミドエラストマーから主にな
    り、該最外層に含まれる該ポリアミドエラストマーの2
    量体の含有量は2450ppm以下であることを特徴と
    する現像剤担持体。
  2. 【請求項2】 前記含有量は、950ppm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の現像剤担持体。
  3. 【請求項3】 前記最外層は、溶剤を用いた抽出法によ
    り2量体の含有量が低減されたポリアミドエラストマー
    から主になることを特徴とする請求項1又は2記載の現
    像剤担持体。
  4. 【請求項4】 前記最外層は、前記ポリアミドエラスト
    マーを発泡成形することにより形成されるスキン層であ
    ることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の現
    像剤担持体。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載の現像剤
    担持体からなる現像ローラーが配設されることを特徴と
    する現像装置。
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