JP3576742B2 - 現像剤塗布部材及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤塗布部材及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は現像剤塗布部材、及び該部材を有し、電子写真複写機や電子写真プリンタ等の電子写真プロセスを利用する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
便宜上、 図4に示した画像形成装置を例にして説明する。
【0003】
21は像担持体としての電子写真感光ドラムであり、矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0004】
22は帯電部材としての帯電ローラであり、所定の押圧力をもって感光ドラムの面に圧接させてあり、本画像形成装置の場合は感光ドラムの回転に従動して回転する。この帯電ローラ22に対して不図示の帯電バイアス印加回路によって所定の帯電バイアスが印加されて感光ドラムの周面が所定の極性・電位に一次帯電処理される。
【0005】
その感光ドラムの一次帯電処理面に対して不図示の露光装置により目的の画像情報が露光L1(スリット露光、走査露光等)されて感光ドラムの面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0006】
その静電潜像が本画像形成装置の場合は、非磁性一成分接触現像方式の現像装置23によりトナー画像として現像される。24は現像ローラであり、感光ドラム21の表面に接触され感光ドラム21の回転に対し速度差を有して回転される。25はこの現像ローラ24に対するトナー塗布ローラである。現像ローラ24に対し接触しており、現像ローラ24の回転に対して速度差を有している。現像ローラ24及びトナー塗布ローラ25には不図示の現像バイアス印加回路及びトナー塗布バイアス印加回路によって所定のバイアスが印加される。
【0007】
一方、給紙カセット26から給紙ローラ27により記録材としての転写材P1が1枚繰り出されて搬送ローラ28及びレジストローラ29を経て、感光ドラムとこれに所定の押圧力をもって圧接させた転写ローラ30との圧接ニップ部である転写部位N1に所定のタイミングで給送され、該転写部位N1を挟持搬送される。
【0008】
転写ローラ30には不図示の転写バイアス印加回路によって所定の転写バイアスが所定のタイミングで印加される。そして転写部N1を挟持搬送される転写材P1の表面側に感光ドラム21の表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電力と押圧力にて転写されていく。
【0009】
トナー画像の転写を受けた転写材P1は感光ドラムの面から分離されて搬送装置35で定着装置36へ導入される。定着装置36は定着ローラ39と加圧ローラ40からなり、トナー画像の定着処理を行う。トナー画像が定着された転写材P1は排紙ローラ37により画像形成物(コピー・プリント)として排紙トレイ38に排出される。
【0010】
また転写材P1に対するトナー画像転写後の感光ドラムの面はクリーニング装置31ののクリーニングローラ32に不図示のバイアス回路からクリーニングバイアスを印加して、残留トナーの除去を受ける。また除電ランプ33により除電露光34を受けて物理的・電気的に清掃されて繰り返して作像に供される。
【0011】
上記例のような電子写真装置において、帯電部材22や転写部材30としては、特開平3−7966号公報及び米国特許第5,034,777号明細書等にみられるように、体積抵抗値が105〜1015Ωcm内にある半導電性領域の材料が用いられている。
【0012】
現像装置23においても、非磁性一成分現像方式では現像ローラ24やトナー塗布ローラ25には上述の帯電部材22や転写部材30と同様に半導電性領域の材料が用いられている。
【0013】
上記した以外にも、現在の電子写真装置においては、感光体の転写残りトナーの除電や、転写材Pの除電等を目的とした部材に半導電性領域の材料が用いられるようになってきている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来半導電性部材は、帯電ローラ22、転写ローラ30及び現像ローラ24・トナー塗布ローラ25等に使用されている。これら半導電性部材は例えばシリコーンゴムやEPDMゴム(エチレンプロピレンジエンゴム)中に、カーボンブラック等の導電性カーボン及び複酸化物等の導電粒子を適量、分散配合し、更に加硫剤を配合して蒸気加硫により得ることができる。
【0015】
しかしながら上記従来例で製作された半導電性部材では、半導電性を得るために導電性カーボン等の導電粒子をゴム中に分散しているため以下に示す問題が生じる。
【0016】
導電性カーボン等の導電粒子をゴム中に分散させた場合、半導電性を得るためにゴム中で電子電導を行う導電粒子の連鎖を作らねばならず、そのためにはある程度の導電粒子の添加が必要となってくる。しかし、導電粒子をゴム中に多量に添加すると架橋阻害が発生し易く、またゴム等の固体中に均一に分散させることが非常に困難である。導電粒子が不均一に分散された半導電性部材は、局所的に抵抗値ムラが発生する。
【0017】
(1)このような半導電性部材を転写ローラとして適用した場合には以下に示す問題が生じる。例えば感光ドラム上の露光された部分にトナーを現像する、所謂反転現像系では、感光ドラム表面に対して直接転写バイアス(ここでは正極性)が印加されると、該転写ローラの局所的に抵抗値の低い箇所に電流が集中して流れるようになる。その結果、正電荷が感光ドラム上に残留し、次の画像形成プロセスでの感光ドラム帯電時(負帯電)に、上記転写バイアスによる感光ドラム正帯電履歴によって感光ドラム表面が予め設定された帯電電位に帯電されず、正常な状態より帯電電位が低下する現象、即ちプラスメモリー現象が発生する。
【0018】
このプラスメモリー現象は導電性カーボンの不均一性が大きい程、顕著になり、転写部位N1における転写材P1の有無に関係なく発生するようになる。
【0019】
このようなプラスメモリーは出力画像上ではトナーのとびちり、画像濃度ムラ等の画像不良となって現れる。転写材P1の先端側に対応する感光ドラム部分では特にプラスメモリーを生じ易く、出力画像上で黒スジ等の画像不良として現れる。
【0020】
更に転写プロセス中においては、転写ローラの局所的に抵抗値の低い箇所に電流が集中して紙、トナー及び感光ドラムへと流れた結果、感光ドラム上に顕像化されたトナーの帯電極性を正規から逆極性に帯電させてしまい転写画像に寄与しないトナーにしてしまう現象、即ち突き抜け現象が発生する。
【0021】
このような突き抜け現象は出力画像上ではベタ画像領域における白抜け、画像濃度ムラ等の画像不良となって現れる。
【0022】
(2)また、不均一に導電性カーボン等の導電粒子が分散された半導電性部材を帯電ローラとして適用した場合には、以下に示す問題が生じる。
【0023】
帯電ローラを介して感光ドラム表面に対して直接帯電バイアスが印加されると、該帯電ローラの局所的に抵抗値の低い箇所に集中して大電流が流れ、帯電ローラと感光ドラムの間でリーク電流が発生する。その結果電源が帯電に必要な電位を維持できなくなり、反転現像系では黒帯に、正規現像系では白帯等の画像不良となって現れる。
【0024】
(3)また、不均一に導電性カーボン等の導電粒子が分散された半導電性部材を現像ローラとして適用した場合には、以下に示す問題が生じる。
【0025】
感光ドラムに対向接触された現像ローラに現像バイアスが印加されると、該現像ローラの抵抗値ムラに対応して顕像化されるトナー画像に画像濃度ムラの画像不良となって現れる。
【0026】
(4)導電性カーボン等の導電粒子が不均一に分散された半導電性部材をトナー塗布ローラとして適用した場合には、以下に示す問題が生じる。
【0027】
現像ローラに対向接触されたトナー塗布ローラにトナー塗布バイアスが印加されると、該トナー塗布ローラの抵抗値ムラに対応して現像ローラに塗布されるトナー量ムラ及びトナーの帯電量ムラが生じる。この結果、出力画像上では画像濃度ムラ及びトナーのとびちり等の画像不良となって現れる。
【0028】
(5)導電性カーボン等の導電粒子が不均一に分散された半導電性部材をクリーニングローラとして適用した場合には、以下に示す問題が生じる。
【0029】
感光ドラムに対向接触されたクリーニングローラにクリーニングバイアスが印加されると、該クリーニングローラの局所的な抵抗値ムラに対応して感光ドラム上の転写残留トナーの除去ムラが生じる。クリーニングローラで除去できなかったトナーは帯電ローラに付着して帯電ムラを発生させたり、画像露光を遮る等して画像欠陥を生じさせる。
【0030】
更に、導電性カーボンをゴム中に多量に分散した場合、導電性カーボンがゴムの補強剤としても働くため、ゴム硬度を上昇させてしまう。ゴム強度の高い半導電性部材の問題点を次に述べる。
【0031】
(6)このような高硬度の半導電性部材を転写ローラとして使用した場合には、以下に示す問題が生じる。
【0032】
転写プロセスにおいて感光ドラム上に顕像化されたトナー像を転写材に転写する場合、高硬度の転写ローラを用いると転写部位N1における押圧ムラが生じる。この押圧ムラにより出力画像上では画像濃度ムラの画像不良となって現れる。
【0033】
更に、静電潜像の影響により感光ドラム上の顕像化されたトナー像の輪郭は中央部に比べて一般的にトナー量が多くなる。この状態で高硬度の転写ローラにより転写プロセスを行うと感光ドラム上のトナー像の輪郭部は押圧力が高く、中央部は押圧力が低くなり、押圧力のムラが生じる。その結果、転写材にはトナー像の輪郭部だけ転写され、中央部は感光ドラムに残ってしまう現象、即ち中抜け現象が生じ、画像欠陥となる。この現象は転写材としてOHPシートを用いた場合、紙に比べて顕著に発生する。
【0034】
(7)高硬度の半導電性部材を帯電ローラとして使用した場合には、以下に示す問題が生じる。
【0035】
帯電プロセスにおいて、感光ドラム上の前回画像の履歴を消すために、しばしばDCバイアスにACバイアスが重畳される。しかし、帯電ローラにACバイアスを印加した場合、帯電ローラが感光ドラムを叩く現象、即ち帯電音が発生する。この帯電音はゴム硬度が高くなる程大きくなり、ユーザーに不快感を与える。他にも高硬度の半導電性部材を現像ローラ、トナー塗布ローラ及びクリーニングローラ等に使用した場合には、回転トルクのアップ、回転ピッチのムラの発生、及び押圧ムラのために寸法交差が厳しい等の不具合が生じる。
【0036】
以上説明したように、従来用いられている、ゴム中に導電粒子を分散させ、抵抗調整を行う分散系半導電性部材は、ゴム中に導電粒子を均一に分散させることが困難であるため、局所的に抵抗ムラを生じてしまっていた。このため、上記した不具合が生じてしまい、これを補うために、半導電性部材の使用可能な抵抗領域を狭くしなければならず、その結果、量産性を向上させることを困難にし、コストアップにもつながっていた。また、抵抗値ムラ及び低硬度の両立を図ることは難しかった。
【0037】
本発明の目的は、抵抗値ムラがなく低硬度の半導電性軟質発泡ウレタンを使用して、半導電性領域において安定でかつ抵抗値ムラのない半導電性部材を提供することにある。
【0038】
本発明の他の目的は、良好な画質のプリントが形成でき、半導電性部材の抵抗値、電源バイアス及び寸法公差等のマージンを拡大できる量産性を向上させた画像形成装置を提供することにある。
【0039】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、電子写真プロセスを利用する画像形成装置の現像剤担持体に現像剤を塗布するための現像剤塗布部材であって、芯金上に少なくとも一層の弾性部分を有し、該弾性部分が、予めイオン化可能な金属化合物を全量溶解させたポリオールを、ワン・ショット方式にてイソシアネートと反応させて得られた半導電性軟質発泡ウレタンであることを特徴とする現像剤塗布部材である。
【0040】
また、本発明は、電子写真プロセスを利用する画像形成装置であって、像担持体と、像担持体上に形成される静電潜像を顕像化する現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を塗布するための現像剤塗布部材と、を有し、該現像剤塗布部材が、上記現像剤塗布部材であることを特徴とする画像形成装置である。
【0041】
【発明の実施の形態】
まず、予めエチレンオキサイドを配合したポリオールを、ワン・ショット方式にてイソシアネートと反応させて得られる半導電性軟質発泡ウレタンについて説明する。
【0042】
ポリオールとしては、種々のポリオールを用いることができ、好ましくは官能基数2〜6でエチレンオキサイド(EO)付加率の高いポリエステルポリオールが用いられる。ポリエステルポリオールとしては、具体的に例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンテングリコール及びヘキセングリコール等の脂肪族グリコール、ジエチレングリコール及びジプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール等のグリコール類とトリメチロールプロパン等の三官能以上の多価アルコールとをアルコール成分とし、これらをアジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、ブラシリン酸及びコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸及びイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等を多塩基酸成分として得られる縮合型ポリエステルポリオール等が挙げられる。
【0043】
本発明において、エチレンオキサイドを前記水発泡性軟質ウレタンを得るためのポリオールに配合させる量としては、およそ40〜80mol%である。これにより体積抵抗値が1×106〜1×1011Ω・cmまでの抵抗値調整が可能である。また、電子電導がカーボンブラック等の導電粒子の電子電導と異なり、イオン電導性であるため抵抗値ムラが少ない。
【0044】
本発明においては、ポリオールにエチレンオキサイドを配合し、このポリオールをワン・ショット方式にてイソシアネートと反応させ、ステンレス鋼の芯金に成形することで半導電性部材を得る。
【0045】
本発明に用いられるイソシアネートは特に限定されるものではないが、このようなイソシアネートとしては、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート及びm−フェニレンジイソシアネート及びこれらの混合物等を挙げることができる。
【0046】
本発明において、ポリオール及びイソシアネートは、ポリオールに含まれている活性水素基とイソシアネートのイソシアネート基の化学当量比が0.55〜1.10、好ましくは0.69〜1.08の範囲になるように用いられる。また反応に際して、難燃剤、充填剤、酸化防止剤及び着色剤等の任意の添加剤を用いることができる。必要に応じて、触媒も用いられる。
【0047】
更に、本発明によれば、予めポリオールにエチレンオキサイドを配合するので、その過程では粘度上昇が小さく、しかもエチレンオキサイドの配合量を任意に変更できる。エチレンオキサイドをポリオールに付加することにより、ポリオール中に親水基が形成されるため、抵抗値ムラが少なくなる。
【0048】
従って、本発明によれば、半導電性の程度を任意に設定することができ、しかも、注型及び脱型作業を円滑容易に行って、半導電性を有する部材を低コストで得ることができる。
【0049】
次に、予めイオン化可能な金属化合物を配合したポリオールを、ワン・ショット方式にてイソシアネートと反応させて得られる半導電性軟質発泡ウレタンについて説明する。
【0050】
ポリオールとしては、種々のポリオールを用いることができ、好ましくは官能基数2〜6でエチレンオキサイド(EO)付加率の高いポリエステルポリオールが用いられる。ポリエステルポリオールの具体例としては、前記具体例と同様なものが挙げられる。
【0051】
本発明において、イオン化可能な金属化合物としては、アルカリ金属を含むチオシアン酸塩及び過塩素酸塩、及びハロゲン化鉄が挙げられ、好ましくはチオシアン酸ナトリム、チオシアン酸カリウム、過塩素酸リチウム、塩化第1鉄、塩化第2鉄、フッ化鉄及び臭化鉄である。これらイオン化可能な金属化合物を前記水発泡性軟質ウレタンを得るためのポリオールに溶解させる量としては、ポリオール100重量部に対して該金属化合物0.1重量部から該イオン化可能な金属化合物の溶解度まである。これにより体積抵抗値が1×106〜1×1011Ω・cmまでの抵抗値調整が可能である。また、電子電導がカーボンブラックの電子電導と異なり、イオン電導性であるため抵抗値ムラが少ない。
【0052】
本発明においては、前述したようなポリオールにイオン化可能な金属化合物を配合し、このポリオールをワン・ショット方式にてイソシアネートと反応させ、ステンレス鋼の芯金に成形することで低硬度半導電性部材を得る。イソシアネートの具体例としては、前記具体例と同様なものが挙げられる。
【0053】
本発明において、ポリオール及びイソシアネートは、ポリオールに含まれている活性水素基とイソシアネートのイソシアネート基の化学当量比が0.55〜1.10、好ましくは0.69〜1.08の範囲になるように用いられる。また反応に際して、難燃剤、充填剤、酸化防止剤、着色剤等、任意の添加剤を用いることができる。必要に応じて、触媒も用いられる。
【0054】
更に、本発明によれば、予めポリオールにイオン化可能な金属化合物を混合するので、その過程では粘度上昇が小さく、しかもイオン化可能な金属化合物の配合量を任意に変更できる。水溶液中にイオン化可能な金属化合物が均一に溶解されるため、抵抗値ムラが少なくなる。更に、硬度の調整も容易である。
【0055】
従って、本発明によれば、半導電性と硬度の程度を任意に設定することができ、しかも、注型及び脱型作業を円滑容易に行って、低硬度と半導電性とを同時に有する均一な低硬度半導電性部材を得ることができる。
【0056】
このようにして得られる低硬度半導電性部材を電子写真方式の画像形成装置の一次帯電部材、現像ローラ、トナー塗布ローラ、転写ローラやクリーニングローラに使用することにより、出力画像を高画質化し、ローラ抵抗値、電源バイアス及び寸法公差のマージンを拡大することができる。
【0057】
以下、本発明を実施例により説明する。
【0058】
参考例1)
水発泡軟質ウレタン用ポリオールとして、エチレンオキサイドを70mol%配合したポリエチレングリコールを用いた。25℃程度の環境下において、前記ポリオール100重量部に対して、イソシアネート57重量部を加え、高速撹拌機で10秒間激しく撹拌させた後、ステンレス製芯金を装着済みの金型に注型し、60℃にて15分間硬化し、脱型し、半導電性ローラAを得た。
【0059】
半導電性ローラAは、型内発泡で成型されるために図1に示すようにスキン層3を有する。本参考例では、外径:φ16mm、長手方向長さ(弾性層長さ):215mm(A4サイズ)、芯金径:φ6mmの半導電性ローラを作成した。図1において、1はステンレス製芯金、2はスポンジ層、3はスキン層(表層)である。本参考例ではコストダウンのために、表層研磨を省略したが、無論、コスト的に許されれば、研磨を行ってもよい。
【0060】
このようにして作成した半導電性ローラAは、抵抗ムラが少なく、つまり、抵抗均一性に優れ、硬度も20度程度(Asker C)と低硬度であり、しかも、型内成形であるため、外径フレも0.1mm以下と少ない。
【0061】
上記半導電性ローラAの抵抗値を以下に示す手法で評価した。
【0062】
図2に示すように半導電性ローラAを所定の圧力にて、アルミニウムドラム4に当接させ、矢印X方向にアルミドラム4を所定周速で回転させる。芯金1には電源5によって、所定電圧が印加されており、アルミドラム4は電流計6を介して接地されている。印加電圧と電流計の測定値より、芯金1〜アルミドラム4間の弾性部材の抵抗値を算出する。
【0063】
24℃、60%Rhの環境下において上記測定法にて、半導電性ローラAの抵抗値を測定した。電源5による印加電圧を、500V,1000V,1500V,2000Vにして抵抗値を測定したところ、半導電性ローラAは、全ての印加電圧下で約1×108Ωの抵抗値を示した。つまり、半導電性ローラAの抵抗値は電圧依存性がない。更に、抵抗値の均一性について評価した。半導電性ローラAの周方向(回転方向)の均一性を以下の様に定義した。
【0064】
周方向均一性=最大抵抗値/最小抵抗値 … (1)
【0065】
(1)式で定義される周方向均一性は、本発明による半導電性ローラAの場合、約1.1以下となる。この値は、特開平3−7966号公報等に開示されている半導電性部材等と比較して0.4〜0.5程度小さい値となっており、それだけ本発明による半導電性ローラAが周方向均一性に優れていることを示す。
【0066】
次に、本発明における半導電性ローラAの導電機構について説明する。本発明は非分散系半導電性部材であるので、電子導電タイプではない。本発明は、ポリオール中にエチレンオキサイドを配合することにより、抵抗調整を行っており、つまり、エチレングリコール中に親水基を有することによって導電性が発現する。特に、エチレングリコールがメアンダー型をとることにより、疎水性部分を親水性部分が囲む形となり、これが安定して導電性を示す重要な理由となっている。
【0067】
以上のような特徴を有する本発明による半導電性ローラAを転写ローラとして用い、従来例との性能比較を行った。
【0068】
半導電性ローラAを転写ローラ12として、図3に示す画像形成装置に用いた。
【0069】
7は像担持体としての電子写真感光ドラムであり、矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0070】
8は帯電部材としての帯電ローラであり、所定の押圧力をもって感光ドラムの面に圧接させてあり、本画像形成装置の場合は感光ドラムの回転に従動して回転する。この帯電ローラ8に対して不図示の帯電バイアス印加回路によって所定の帯電バイアスが印加されて感光ドラムの周面が所定の極性・電位に一次帯電処理される。参考例1では例として帯電バイアスとして、DC=−700V,AC=1800VPP(ピーク・トウ・ピーク)、周波数f=480Hzを印加した。
【0071】
その感光ドラムの一次帯電処理面に対して不図示の露光装置により目的の画像情報が露光L(スリット露光、走査露光等)されて感光ドラムの面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0072】
その静電潜像が本画像形成装置の場合は、非磁性一成分接触現像方式の現像装置9によりトナー画像として現像される。10は現像ローラであり、感光ドラム7の表面に接触され感光ドラム7の回転に対し速度差を有して回転される。11はこの現像ローラ10に対するトナー塗布ローラである。現像ローラ10に対し接触しており、現像ローラ10の回転に対し速度差を有している。現像ローラ10及びトナー塗布ローラ11には不図示の現像バイアス印加回路及びトナー塗布バイアス印加回路によって所定のバイアスが印加される。
【0073】
一方、給紙カセット26から給紙ローラ27により記録材としての転写材Pが1枚繰り出されて搬送ローラ28及びレジストローラ29を経て、感光ドラムとこれに所定の押圧力をもって圧接させた転写ローラ12との圧接ニップ部である転写部位Nに所定のタイミングで給送され、該転写部位Nを挟持搬送される。
【0074】
転写ローラ12には不図示の転写バイアス印加回路によって所定の転写バイアスが所定のタイミングで印加される。そして転写部Nを挟持搬送される転写材Pの表面側に感光ドラム7の表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電力と押圧力にて転写されていく。
【0075】
トナー画像の転写を受けた転写材Pは感光ドラムの面から分離されて搬送装置35で定着装置36へ導入される。定着装置36は定着ローラ39と加圧ローラ40からなり、トナー画像の定着処理を行う。トナー画像が定着された転写材Pは排紙ローラ37により画像形成物(コピー・プリント)として排紙トレイ38に排出される。
【0076】
また、転写材Pに対するトナー画像転写後の感光ドラムの面はクリーニング装置13のクリーニングローラ14に不図示のバイアス回路からクリーニングバイアスを印加して、残留トナーの除去を受ける。また除電ランプ33により除電露光34を受けて物理的・電気的に清掃されて繰り返して作像に供される。
【0077】
ここで、転写ローラ12には、上記した半導電性ローラAと、特開平3−7966に開示された手法で作成した従来から使用されている転写ローラを用い、両者を比較した。その結果、転写電流の最適領域は、本発明は従来に比べて、片面転写時で1.7倍程度、両面転写時で3倍程度拡大した。このため、転写ローラ12の使用可能な抵抗値範囲も、本発明は、従来に比べて、0.5オーダー程度拡大した。
【0078】
本発明を適用した転写ローラが、従来に比べて、このような良好な特性を示す理由は本発明の特徴である抵抗値の周方向均一性が優れていることにある。これにより、従来例で示した転写ローラによるプラスメモリー等の不具合が生じにくくなるからである。
【0079】
更に、本発明は従来の加硫缶発泡(バッチ処理)に対し、型内発泡であるので、工程上の短縮化も図れ、コスト的にも有利となる。
【0080】
参考例2)
半導電性部材を転写ローラ12の代わりに帯電ローラ8に用い、帯電条件を下記のようにし、帯電音を測定した以外は参考例1と同様にして評価した。
【0081】
帯電バイアスとしてDC=−700V,AC=1800VPP(ピーク・トウ・ピーク)、周波数f=480Hzを印加し、画像形成装置の30cm離れた地点でRION社製INTERGRATING SOUND REVEL METERにて測定した結果、従来の発泡ゴムを使用していない帯電ローラでは59[dB]であったものが49[dB]となり、騒音が非常に低減された。
【0082】
更に帯電ローラの抵抗値ムラが少なくなったことにより、感光ドラム上の帯電電位が均一となり、高画質な画像が得られた。
【0083】
以上説明したように、本発明における半導電性部材を帯電ローラとして使用することにより、帯電時における騒音が軽減されるとともに、高画質化を図ることが可能である。
【0084】
参考例3)
半導電性部材を転写ローラ12の代わりに現像ローラ10及びトナー塗布ローラ11に用いた以外は参考例1と同様にして評価した。
【0085】
その結果、帯電、露光後の感光ドラム上にトナーが均一に付着するか否かをみたが、均一に付着することが確認された。
【0086】
以上述べたように、本発明における半導電性部材を現像ローラ及びトナー塗布ローラとして使用することにより、画像濃度ムラのない高画質な画像を得ることができる。
【0087】
参考例4)
半導電性部材を転写ローラ12の代わりにクリーニングローラ14に用い、帯電条件を下記のようにし、帯電音を測定した以外は参考例1と同様にして評価した。
【0088】
その結果、画像出力100枚後のクリーニングローラ後の感光ドラム上の残留トナーを調べてみたが、感光ドラム上の残留トナーはほとんど無い状態であり、感光ドラム上の残留トナーをクリーニングローラで除去できていた。
【0089】
以上述べたように、本発明における半導電性部材をクリーニングローラとして使用することにより、感光ドラム上の残留トナーをほぼ除去可能である。
【0090】
参考例5)
前記参考例1〜4では芯金に一層の弾性部を有する例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば表面をコート剤にしてコートしたり、チューブ等を被覆させてもよい。また、エラストマー表面を研磨して、適度の粗さを設けることも可能である。
【0091】
更に、本発明で示したエラストマーは、エチレンオキサイドをポリオール中に40〜80mol%程度、所望の抵抗値に合せて、任意の量まで混合することができ、これにより、体積抵抗値を1×106〜1×1011Ω・cmまで調整することが可能である。更に、硬度に関しても広範囲な調整が可能である。
【0092】
低硬度半導電性部材製造例1
ポリオールとして水発泡軟質ウレタン用ポリオール(日本ポリウレタン(株)製NE−41B)を用いた。このポリオール100重量部を25℃に保ち、これにチオシアン酸カリウム9.6重量部を加え、混合機で予備混合してチオシアン酸カリウムをポリオールに溶解させて、ポリオール組成物を得た。
【0093】
前記ポリオール100重量部に対して、イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製MC−103)57重量部を該ポリオール組成物に加え、高速撹拌機で10秒間激しく撹拌させた後、60℃に加熱した金型に注型し、15分間硬化させて脱型し低硬度半導電性部材(Sample 1)を得た。
【0094】
低硬度半導電性部材製造例2
ポリオールとして水発泡軟質ウレタン用ポリオール(日本ポリウレタン(株)製NE−41B)を用いた。このポリオール100重量部を25℃に保ち、これに過塩素酸リチウム8重量部を加え、混合機で予備混合して過塩素酸リチウムをポリオールに溶解させて、ポリオール組成物を得た。
【0095】
前記ポリオール100重量部に対して、イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製MC−103)57重量部を該ポリオール組成物に加え、高速撹拌機で10秒間激しく撹拌させた後、60℃に加熱した金型に注型し、15分間硬化させて脱型し低硬度半導電性部材(Sample 2)を得た。
【0096】
低硬度半導電性部材製造例3
ポリオールとして水発泡軟質ウレタン用ポリオール(日本ポリウレタン(株)製NE−41B)を用いた。このポリオール100重量部を25℃に保ち、これにチオシアン酸ナトリウム12重量部を加え、混合機で予備混合してチオシアン酸ナトリウムをポリオールに溶解させて、ポリオール組成物を得た。
【0097】
前記ポリオール100重量部に対して、イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製MC−103)57重量部を該ポリオール組成物に加え、高速撹拌機で10秒間激しく撹拌させた後、60℃に加熱した金型に注型し、15分間硬化させて脱型し低硬度半導電性部材(Sample 3)を得た。
【0098】
低硬度半導電性部材製造例4
ポリオールとして水発泡軟質ウレタン用ポリオール(日本ポリウレタン(株)製NE−41B)を用いた。このポリオール100重量部を25℃に保ち、これに塩化第2鉄14重量部を加え、混合機で予備混合して塩化第2鉄酸をポリオールに溶解させて、ポリオール組成物を得た。
【0099】
前記ポリオール100重量部に対して、イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製MC−103)57重量部を該ポリオール組成物に加え、高速撹拌機で10秒間激しく撹拌させた後、60℃に加熱した金型に注型し、15分間硬化させて脱型し低硬度半導電性部材(Sample 4)を得た。
【0100】
(比較例1)
ポリオールとして水発泡軟質ウレタン用ポリオール(日本ポリウレタン(株)製NE−41B)を用いた。このポリオール100重量部を25℃に保ち、これにチオシアン酸ナトリウム18重量部を加え、混合機で予備混合してチオシアン酸ナトリウムをポリオールに溶解させて、ポリオール組成物を得た。
【0101】
前記ポリオール100重量部に対して、イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製MC−103)57重量部を該ポリオール組成物に加え、高速撹拌機で10秒間激しく撹拌させた後、60℃に加熱した金型に注型し、15分間硬化させて脱型し低硬度半導電性部材(Sample 5)を得た。
【0102】
但し、本比較例においては、チオシアン酸ナトリウムの予備混合時にチオシアン酸ナトリウムが全量溶解しない状態であった。
【0103】
(比較例2)
ポリオールとして水発泡軟質ウレタン用ポリオール(日本ポリウレタン(株)製NE−41B)を用いた。このポリオール100重量部を25℃に保ち、これに過塩素酸リチウム12重量部を加え、混合機で予備混合して過塩素酸リチウムをポリオールに溶解させて、ポリオール組成物を得た。
【0104】
前記ポリオール100重量部に対して、イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製MC−103)57重量部を該ポリオール組成物に加え、高速撹拌機で10秒間激しく撹拌させた後、60℃に加熱した金型に注型し、15分間硬化させて脱型し低硬度半導電性部材(Sample 6)を得た。
【0105】
但し、本比較例においては、過塩素酸リチウムの予備混合時に過塩素酸リチウムが全量溶解しない状態であった。
【0106】
前記低硬度半導電性部材製造例1〜4及び比較例1〜2で示した半導電性部材の体積抵抗及びアスカーF硬度計にて測定した結果を表1に示す。
【0107】
表1
Figure 0003576742
【0108】
発泡性について、比較例では、溶解しなかったチオシアン酸ナトリウム(比較例1)及び過塩素酸リチウム(比較例2)が表面に出てしまったため、不良とした。
【0109】
参考例6
転写ローラ12として低硬度半導電性部材製造例1で説明した転写ローラを用いた以外は参考例1と同様にして評価した。
【0110】
該転写ローラはイオン化可能なアルカリ金属を含有しており、カーボンブラックの電子導電性と異なり導電機構がイオン導電性である。しかも水溶液中に分散するため、従来製法に比べて分散性も良く、抵抗値ムラが少ない。そして発泡させているため、ローラ硬度が低く抑えられている。
【0111】
上記した半導電性部材を転写ローラとして使用することにより、従来例に示した(1)のプラスメモリー現象及びの突き抜け現象においては、転写ローラ10の局所的な抵抗値ムラがないため、該現象を防止可能となる。更に従来では該現象を懸念して抑制されていた転写ローラの抵抗値マージン及び転写バイアスマージンを拡大す
ることができ、生産性も向上することが可能である。
【0112】
また従来例(6)の中抜け現象に対しては、低硬度の転写ローラのため、感光ドラム1上のトナー画像輪郭部及び中央部に均一に押圧力がかかるようになり、中抜け現象を防止できる。更に、低硬度のため、転写ローラの接触位置のマージンも拡大することができる。
【0113】
参考例7
半導電性部材を転写ローラ12に用いず低硬度半導電性部材製造例2の半導電性部材を帯電ローラ8に用い、帯電条件を下記のようにし、帯電音を測定した以外は参考例1と同様にして評価した。
【0114】
帯電バイアスとしてDC=−700V,AC=1800VPP(ピーク・トウ・ピーク)、周波数f=480Hzを印加し、画像形成装置の30cm離れた地点でRION社製INTERGRATING SOUND REVEL METERにて測定した結果、従来の発泡ゴムを使用していない帯電ローラでは59[dB]であったものが49[dB]となり、騒音が非常に低減された。
【0115】
更に帯電ローラの抵抗値ムラが少なくなったことにより、感光ドラム上の帯電電位が均一となり、高画質な画像が得られた。
【0116】
以上説明したように、本発明における半導電性部材を帯電ローラとして使用することにより、帯電時における騒音が軽減されるとともに、高画質化を図ることが可能である。
【0117】
(実施例
半導電性部材を転写ローラ12に用いず低硬度半導電性部材製造例3の半導電性部材を現像ローラ10及びトナー塗布ローラ11に用いた以外は参考例1と同様にして評価した。
【0118】
その結果、帯電、露光後の感光ドラム上にトナーが一様に付着するか否かをみたが、均一に付着することが確認された。
【0119】
以上述べたように、本発明における半導電性部材を現像ローラ及びトナー塗布ローラとして使用することにより、画像濃度ムラのない高画質な画像を得ることができる。
【0120】
参考例8
半導電性部材を転写ローラ12に用いず低硬度半導電性部材製造例4の半導電性部材をクリーニングローラ14に用いた以外は参考例1と同様にして評価した。
【0121】
その結果、画像出力100枚後におけるクリーニングローラ後の感光ドラム上の残留トナーを調べてみたが、感光ドラム上の残留トナーはほとんど無い状態であり、感光ドラム上の残留トナーをクリーニングローラで除去できていた。
【0122】
以上述べたように、本発明における半導電性部材をクリーニングローラとして使用することにより、感光ドラム上の残留トナーをほぼ除去可能である。
【0123】
前記参考例6〜8、実施例では、芯金に一層の弾性部分を有する例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば表面をコート剤にしてコートしたり、チューブ等を被覆させてもよい。また、エラストマー表面を研磨して、適度の粗さを設けることも可能である。
【0124】
更に本発明で示したエラストマーは、イオン化可能な金属酸化物の混合量をポリオール100重量部に対して0.1重量部〜溶解度まで混合することができ、これにより、体積抵抗値を1×106〜1×1011Ω・cmまで調整することが可能である。更に、硬度に関しても広範囲な調整が可能である。
【0125】
【発明の効果】
以上のように、めエチレンオキサイドまたはイオン化可能な金属化合物を配合したポリオールを、ワン・ショット方式にてイソシアネートと反応させることによって半導電性軟質発泡ウレタンが得られる。
【0126】
そして、芯金上に少なくとも一層の弾性部分を有する半導電性部材において、予めエチレンオキサイドまたはイオン化可能な金属化合物を配合したポリオールを、ワン・ショット方式にてイソシアネートと反応させることによって低硬度半導電性部材が得られる。
【0127】
めポリオールにエチレンオキサイドまたはイオン化可能な金属化合物を配合するので、その過程では粘度上昇が小さく、しかも、エチレンオキサイドまたはイオン化可能な金属化合物の配合量を任意に変更できる。ポリオール中の親水部分が疎水部分を囲い込むため、または本発明によれば、水溶液中にイオン化可能な金属化合物が均一に溶解されるため、抵抗値ムラが少なくなる。更に、硬度の調整も容易である。
【0128】
従って、本発明によれば、半導電性と硬度の程度を任意に設定することができ、しかも、注型及び脱型作業を円滑容易に行って、低硬度と半導電性とを同時に有する均一な低硬度半導電性部材を得ることができる。
【0129】
このようにして得られる低硬度半導電性部材を電子写真方式の画像形成装置の一次帯電部材、現像ローラ、トナー塗布ローラ、転写ローラ及びクリーニングローラに使用することにより、出力画像を高画質化し、ローラ抵抗値、電源バイアス及び寸法公差のマージンを拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導電性ローラの一例である。
【図2】抵抗値の測定方法を説明する図である。
【図3】本発明の画像形成装置の一例である。
【図4】従来の画像形成装置の一例である。
【符号の説明】
A 半導電性ローラ
1 芯金
2 スポンジ層
3 スキン層
4 アルミニウムドラム
5 電源
6 電流計
7 感光ドラム
8 帯電ローラ
L 露光
9 現像装置
10 現像ローラ
11 トナー塗布ローラ
12 転写ローラ
N 転写部位(ニップ部)
13 クリーニング装置
14 クリーニングローラ
21 感光ドラム
22 帯電ローラ
L1 露光
23 現像装置
24 現像ローラ
25 トナー塗布ローラ
26 給紙カセット
27 給紙ローラ
P 転写材
P1 転写材
28 搬送ローラ
29 レジストローラ
30 転写ローラ
N1 転写部位(ニップ部)
31 クリーニング装置
32 クリーニングローラ
33 除電ランプ
34 除電露光
35 搬送装置
36 定着装置
37 排紙ローラ
38 排紙トレイ
39 定着ローラ
40 加圧ローラ

Claims (6)

  1. 電子写真プロセスを利用する画像形成装置の現像剤担持体に現像剤を塗布するための現像剤塗布部材であって、芯金上に少なくとも一層の弾性部分を有し、該弾性部分が、予めイオン化可能な金属化合物を全量溶解させたポリオールを、ワン・ショット方式にてイソシアネートと反応させて得られた半導電性軟質発泡ウレタンであることを特徴とする現像剤塗布部材。
  2. 該ポリオール及びイソシアネートが水発泡性である請求項記載の現像剤塗布部材
  3. 該金属化合物が、アルカリ金属を含むチオシアン酸塩及び過塩素酸塩、及びハロゲン化鉄(I,II)からなる群より選ばれた少なくとも一つの化合物である請求項または記載の現像剤塗布部材
  4. 該アルカリ金属を含む化合物が、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム及び過塩素酸リチウムからなる群より選ばれた少なくとも一つの化合物である請求項記載の現像剤塗布部材
  5. 該ハロゲン化鉄が、フッ化鉄、塩化第1鉄、塩化第2鉄及び臭化鉄からなる群より選ばれた少なくとも一つの化合物である請求項記載の現像剤塗布部材
  6. 電子写真プロセスを利用する画像形成装置であって、像担持体と、像担持体上に形成される静電潜像を顕像化する現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を塗布するための現像剤塗布部材と、を有し、該現像剤塗布部材が、請求項1〜5の何れかに記載の現像剤塗布部材であることを特徴とする画像形成装置
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