JP2959445B2 - 静電潜像の現像方法及び現像装置 - Google Patents

静電潜像の現像方法及び現像装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ等の
電子写真装置や静電記録装置などにおける静電潜像の現
像方法及び現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真プロセスにおいて、現像
剤(以下、「トナー」という。)として非磁性一成分現
像剤を用いて静電潜像を現像する現像方法としては、潜
像を保持した感光ドラム等にトナーを供給し、感光ドラ
ムの潜像にトナーを付着させて潜像を可視化する現像方
法(加圧現像法)が知られており、この方法によれば、
磁性材料が不要であるため装置の簡素化、小型化が容易
であると共に、トナーのカラー化も容易となる。
【0003】この加圧現像法は、トナーを担持した現像
ローラを静電潜像を保持した感光ドラム等の潜像保持体
に接触させて、トナーを潜像保持体の潜像に付着させる
ことにより現像を行うもので、このため上記現像ローラ
を導電性を有する弾性体で形成する必要がある。
【0004】即ち、この加圧現像法では、例えば図1に
示されているように、トナーを供給するためのトナー塗
布用ローラ4と静電潜像を保持した感光ドラム5との間
に現像ローラ1を感光ドラム5と接触した状態に配置
し、これら現像ローラ1、感光ドラム5及びトナー塗布
用ローラ4を回転させることにより、トナーがトナー塗
布用ローラ4により現像ローラ1の表面に供給され、こ
のトナーが現像ブレード6により均一な薄層に整えら
れ、この薄層に形成されたトナーが現像ローラ1から感
光ドラム5の潜像に付着して、潜像が可視化されるよう
になっている。なお、図中7は転写ローラであり、ここ
で紙等の記録媒体に画像を転写するようになっており、
また、図中8はクリーニング部であり、そのクリーニン
グブレード9により転写後に感光ドラム5表面に残留す
るトナーを除去するようになっている。
【0005】この場合、現像ローラ1は、感光ドラム5
に密着した状態を確実に保持しつつ回転しなければなら
ず、このため従来現像ローラ1は図4に示されているよ
うに、金属等の良導電性材料からなるシャフト2の外周
にシリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合
体ゴム(EPDM)等の弾性ゴムやウレタンフォーム等
のスポンジ体などに導電剤を配合して導電性を付与した
弾性体からなる導電層3を形成した構造となっており、
この現像ローラ1は、シャフト2の外周に導電層3を形
成した後、図2に示したように導電層3の表面を砥石1
1で研磨することにより製造されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の現像方法には、現像ローラの特性に起因する以下の
問題点があった。即ち、(1)シリコーンゴム、NB
R,EPDM等の弾性ゴムで現像ローラ1の導電層3を
形成した場合、該導電層3の研磨性が良好であるため、
現像ローラ製造時の研磨のわずかな不均一性により、ロ
ーラ上のトナー搬送量の位置ばらつきが生じる。また、
(2)上記従来の現像ローラを用いて長時間現像を行な
った場合、現像ブレードや感光体との摩擦により現像ロ
ーラ表面が摩耗しやすく、それによる表面平滑化のため
トナー搬送量が低下する。そして、上記(1)、(2)
が原因となって得られる画像に濃度むらが生じたり、長
時間の使用により文字細り等が発生し、この傾向は非磁
性一成分トナーを用いる加圧現像法において特に顕著で
ある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、複写機、プリンタ等の電子写真装置や静電記録装置
等において、感光ドラム等の潜像保持体に保持された静
電潜像を現像する際の現像ローラの特性に起因する上記
問題点を解消し、長時間使用後でも画像濃度むら、地か
ぶり、文字細り等のない高品位の画像を得ることができ
る静電潜像の現像方法及び現像装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため、現像ローラの表面状態に着目し
て鋭意検討した結果、表面研磨工程を経て得られた現像
ローラの導電層表面は現像ローラの一周方向に傾いた微
小なケバ立ち状の凹凸を有しており、該ケバ立ち状凹凸
の傾き方向と現像ローラの現像時の回転方向とを一致さ
せることによって、トナー搬送量を一定にすることがで
き、長時間使用後でも濃度むら、地かぶり、文字細り等
のない高品位の画像が得られることを知見した。
【0009】即ち、現像ローラの表面に現像剤を担持さ
せて該現像剤の薄層を形成し、この現像ローラを表面に
静電潜像を保持した感光ドラム等の潜像保持体に接触又
は近接させた状態で回転させることにより、潜像保持体
の表面に上記現像剤を供給して該潜像保持体表面の静電
潜像を可視化する際に、現像ローラ表面に形成された微
小なケバ立ち状の凹凸によって、該ローラ上での十分な
トナー搬送量を確保することができ、この場合、該ケバ
立ち状凹凸の傾き方向と現像ローラの回転方向とが同一
である方が現像剤の搬送性には都合が良く、その結果と
して、長期に亘って濃度むらや地かぶり等のない高品位
の画像が得られ、上記従来の問題点を効果的に解決し得
ることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0010】従って、本発明は、良電導性シャフトの外
周に導電層を形成してなる現像ローラの表面に現像剤を
担持させて該現像剤の薄層を形成し、この現像ローラを
表面に静電潜像を保持したドラム状の潜像保持体に接触
又は近接させて潜像保持体と現像ローラとを回転させる
ことにより、上記潜像保持体の表面に現像剤を供給して
該潜像保持体表面の静電潜像を可視化する現像方法にお
いて、上記現像ローラが、一周方向に傾いた小さなケバ
立ち状の凹凸を有すると共に、かかる凹凸の高さが0.
1〜30μmで、周方向に沿った凸部間の平均間隔が1
〜200μmであり、更に、該凹凸によりローラ表面に
軸方向に沿った波すじが形成され、これにより、該ロー
ラ表面の周方向に沿ったJIS10点平均粗さRzが5
〜20μm、軸方向に沿ったJIS10点平均粗さRz
が3〜15μmで、かつ周方向に沿った平均粗さRzが
軸方向に沿った平均粗さRzよりも大きくなっており、
該現像ローラを上記凹凸の傾き方向が当該現像ローラの
回転方向と一致するように配置したことを特徴とする静
電潜像の現像方法、及び、表面に静電潜像を保持し得る
回転可能なドラム状の潜像保持体と、良電導性シャフト
の外周に導電層を形成してなり、上記潜像保持体の表面
に接触又は近接した状態で回転可能に配設された現像ロ
ーラとを具備してなり、上記現像ローラの表面に現像剤
を担持させて該現像剤の薄層を形成し、この状態で該現
像ローラと上記潜像保持体とを回転させることにより、
上記潜像保持体の表面に現像剤を供給して該潜像保持体
の表面の静電潜像を可視化する静電潜像の現像装置にお
いて、上記現像ローラが、一周方向に傾いた小さなケバ
立ち状の凹凸を有すると共に、かかる凹凸の高さが0.
1〜30μmで、周方向に沿った凸部間の平均間隔が1
〜200μmであり、更に、該凹凸によりローラ表面に
軸方向に沿った波すじが形成され、これにより、該ロー
ラ表面の周方向に沿ったJIS10点平均粗さRzが5
〜20μm、軸方向に沿ったJIS10点平均粗さRz
が3〜15μmで、かつ周方向に沿った平均粗さRzが
軸方向に沿った平均粗さRzよりも大きくなっており、
該現像ローラを上記凹凸の傾き方向が当該現像ローラの
回転方向と一致するように配設したことを特徴とする静
電潜像の現像装置を提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の現像方法及び現像装置は、上述のように、表面
にケバ立ち状の凹凸を有する現像ローラを用い、この現
像ローラをケバ立ち状の凹凸の傾き方向が回転方向と一
致するように配置した状態で現像を行うものであり、例
えば図1に示されているように、表面に静電潜像を保持
したドラム状の潜像保持体(感光ドラム)5とトナー塗
装用ローラ4との間に現像ローラ1を配置し、該現像ロ
ーラ1を上記ケバ立ち状の凹凸10の傾き方向が当該現
像ローラ1の回転方向と一致するように設定して現像ロ
ーラ1を回転させることにより、該現像ローラ1を介し
てトナー塗布用ローラ4からトナー(現像剤)を感光ド
ラム5に供給して、該感光ドラム5表面の静電潜像を可
視化するものである。
【0012】上記現像ローラ1は、図1に示されている
ように、良導電性シャフト2の外周に導電層3を形成し
たものである。ここで、上記シャフト2としては、良好
な導電性を有するものであればよく、特に制限されるも
のではないが、通常は金属製の中実体からなる芯金や金
属製の中空円筒体等の金属製シャフトが好適に用いられ
る。
【0013】また、上記導電層3としては、感光ドラム
5と現像ローラ1とが非接触の場合には金属シャフト2
上に各種樹脂に導電粉、磁性粉等を混入したもの又は導
電性樹脂等を積層し、その表面を研磨したものを用いる
ことができ、また感光体と現像ローラとが接触する場合
には現像ニップの必要性から比較的柔らかい弾性体が用
いられる。そして、このような導電層3の基材成分とし
ては、特に制限されるものではないが、導電性ゴム又は
ポリウレタン等のエラストマーやフォーム材料が好適に
用いられる。
【0014】上記導電性ゴムとしては、無発泡の導電性
ゴムとして、ニトリルブタジエンゴム、天然ゴム、ブチ
ルゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ポリブタジエ
ンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、
エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジ
エン三元共重合体ゴム(EPDM)、クロロプレンゴ
ム、アクリルゴム、ポリノルボルネンゴム等の通常のゴ
ム又はスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS),ス
チレン−ブタジエン−スチレン水添物(SEBS)など
の熱可塑性ゴム及びこれらの混合物等を挙げることがで
きる。また、発泡導電性ゴムとして、エチレン−プロピ
レン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、クロロプ
レンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンに導電材を
配合したもの、エピクロルヒドリン、エチレンオキサイ
ドの共重合ゴムの発泡体又はエピクロルヒドリンとエチ
レンオキサイドとの共重合ゴムに導電材を配合したもの
の発泡体などを挙げることができる。
【0015】これらのゴム組成物に配合する導電材とし
ては、まず粉体について例示すればケッチェンブラック
EC,アセチレンブラック等の導電性カーボン、SA
F,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,F
T,MT等のゴム用カーボン、酸化処理等を施したカラ
ー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラフ
ァイト、人造グラファイト、アンチモンドープの酸化
錫,酸化チタン,酸化亜鉛,ニッケル,銅,銀,ゲルマ
ニウム等の金属及び金属酸化物、ポリアニリン,ポリピ
ロール,ポリアセチレン等の導電性ポリマーなどが挙げ
られる。その配合量は、全ゴム成分100重量部に対し
て3〜100重量部、特に5〜50重量部とすることが
でき、これにより導電層3の体積固有抵抗を現像ローラ
として好適な103〜1010Ω・cmに調整することが
できる。
【0016】また、導電層3を形成するためのポリウレ
タンフォームやエラストマーとしては、種々の方法で製
造されたいずれのものでも良く、例えばカーボンブラッ
クをポリウレタンプレポリマー中に配合し、このプレポ
リマーを架橋反応させる方法、ポリオールに導電性材料
を配合し、このポリオールをワン・ショット法にてポリ
イソシアネートと反応させる方法などで得られたものを
好適に使用することができる。
【0017】具体的には、上記ウレタンとしては、ポリ
ヒドロキシル化合物として、一般の軟質ポリウレタンフ
ォームやウレタンエラストマー製造に用いられるポリオ
ール、例えば、末端にポリヒドロキシル基を有するポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオール及び両者
の共重合物であるポリエステルポリエーテルポリオール
が挙げられるほか、ポリブタジエンポリオールやポリイ
ソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール、ポ
リオール中でエチレン性不飽和単量体を重合させて得ら
れる所謂ポリマーポリオールなどの一般的なポリオール
が使用できる。また、ポリイソシアネート化合物として
は、同様に、一般的な軟質ポリウレタンフォームやウレ
タンエラストマー製造に使用されるポリイソシアネー
ト、即ち、トリレンジイソシアネート(TDI),粗製
TDI,4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、粗製MDI,炭素数2〜18の脂肪族ポリ
イソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシア
ネート及びこれらポリイソシアネートの混合物や変性
物、例えば、部分的にポリオール類と反応させて得られ
るプレポリマーなどが用いられる。
【0018】これらのポリウレタンに配合する導電材と
しては、上記ゴム組成物の場合と同様の導電材が挙げら
れる他、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム等の無
機イオン物質や4級アンモニウム塩等の有機イオン物質
からなるイオン性導電材、陽イオン性界面活性剤、陰イ
オン性界面活性剤、各種ベタイン等の両性イオン界面活
性剤、親水性のポリエーテルやポリエステル等の非イオ
ン性帯電防止剤などを挙げることができ、これらを単独
で又は2種以上を混合して用いることができる。その配
合量は、導電性付与物質の種類によって適切な抵抗値に
なるように調整すればよいが、一般的にはウレタン10
0重量部に対して0.5〜50重量部、特に1〜30重
量部とすることができ、これにより導電層3の体積固有
抵抗を103〜1010Ω・cmに調整することができ
る。また、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジ
メタン、ベンゾキノン、クロルアニル、アントラキノ
ン、アントラセン、ジクロロジシアノベンゾキノン、フ
ェロセン、フタロシアニン等の電荷移動錯体を形成し得
る電子受容物質を導電材として配合することもでき、そ
の場合の配合量は、ウレタン100重量部に対して0.
001〜20重量部、特に0.01〜1重量部とするこ
とができる。
【0019】ここで、特に現像ローラ1を感光ドラム5
に接触させて現像を行なう場合には、特に制限されるも
のではないが、導電層3の硬度をJIS−Aスケールで
60°以下、特に10〜55°とすることが好ましい。
この場合、硬度が60°を超えると感光ドラム等との接
触面積が小さくなり、良好な現像が行えなくなる場合が
あり、他方、あまり低硬度にすると圧縮永久歪が大きく
なり、何らかの理由で現像ローラに変形や偏心が生じた
場合、画像の濃度むらが発生することとなる。このた
め、弾性層の硬度を低硬度にする場合でも、圧縮永久歪
をなるべく小さくすることが好ましく、具体的には圧縮
永久歪が20%以下となるように調製することが好適で
ある。
【0020】本発明の現像方法では、上記導電層3の表
面に微小なケバ立ち状の凹凸10を形成するが、この凹
凸は導電層3の表面を研磨することにより容易に形成す
ることができる、この場合一般には湿式法又は乾式法等
の研磨方法があるが、本発明では特に、乾式法が好適に
用いられる。具体的には、図2に示したように、現像ロ
ーラ1を100rpm程度で回転させると共に、この現
像ローラ1の導電層3表面に砥石11を接触させ、該砥
石11を逆方向に1500rpm程度の速度で回転させ
ながら現像ローラ1の一端側から他端側へ移動させるこ
とより研磨を行ない、凹凸を形成することができる。こ
の場合、より幅の広い砥石により移動することなく一括
に現像ローラ1の全表面を研磨することも可能である。
このように研磨することにより得られた凹凸は、砥石1
1の回転方向、即ち現像ローラ1の一周方向に傾いたケ
バ立ち状のものとなる。なお、砥石と導電層との間に水
やオイル等の潤滑剤を吹き付けながら研磨する湿式法に
よる研磨方法を用いることも可能であり、更に研磨以外
の方法、例えばモールドの内面に予め微小な凹凸を形成
しておき、ここに導電層形成材料を注入して現像ローラ
を形成する方法(射出成形法等)等を用いることもでき
る。この導電層3表面の凹凸は、凹凸の高さが0.1〜
30μmで、ローラの周方向に沿った凸部間の平均間隔
が1〜200μmである。
【0021】上記研磨方法等でケバ立ち状の凹凸を形成
した現像ローラ表面の粗さは、ローラの周方向(凹凸の
傾きと逆の方向)におけるJIS10点平均粗さRz
が、軸方向のそれよりも大きく形成される。具体的には
周方向Rz5〜20μm、軸方向Rz3〜15μmとす
る。表面粗さRzをこのように調整することによって、
より安定したトナー搬送量を確保し得、長期に亘って画
像むら等の発生をより確実防止し得る。なお、上記表面
粗さRzの測定は、図3に示した通り次のように行な
う。即ち、現像ローラの周方向のJIS10点平均粗さ
Rzは、導電層3表面を接触型表面粗さ計を図3中の
(1)の方向にスイープさせることにより得られ、また
軸方向のJIS10点平均粗さRzは、図3中の(2)
の方向、つまり(1)の方向に対して直角にスイープさ
せることにより得られるものである。
【0022】本発明の現像方法及び現像装置は、図1に
示されているように、その表面の凹凸10の傾き方向が
当該現像ローラ1の回転方向と一致するように配置し、
回転させることにより、該現像ローラ1表面に保持した
現像剤を潜像保持体5に供給して、潜像保持体5表面の
潜像を現像するものであり、これにより長期に亘って濃
度むら、地かぶり、文字細り等のない高品位の画像が得
られるものである。この場合、上記現像剤は磁性又は非
磁性一成分現像剤のいずれでもよいが、特に非磁性一成
分現像剤を用いた場合に本発明の効果が顕著である。ま
た、現像ローラ1を潜像保持体5と非接触状態で回転さ
せる場合には、現像ローラ1表面と潜像保持体5表面と
の距離を50〜500μm、特に100〜300μm程
度とすることが好ましい。更に、現像ローラ1と潜像保
持体5との回転方向及び現像ローラ1とトナー塗布用ロ
ーラ4との回転方向は、互いに同方向でも逆方向でもよ
く、種々の条件に応じて任意に設定することができる。
【0023】なお、現像プロセスを構成する現像ローラ
1以外の潜像保持体5、トナー塗布用ローラ4等の部材
や各ローラの回転速度等、他の条件は通常の条件とする
ことができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の現像方法
及び装置によれば、現像ローラの表面に微小なケバ立ち
状の凹凸を形成し、この凹凸の傾き方向を当該現像ロー
ラの回転方向を同一とすることによって、トナー搬送量
を一定にし、長時間使用後でも濃度むら、地かぶり、文
字細り等のない高品位の画像を得ることができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
【0026】[実施例1]下記各成分を撹拌、混合して
110℃に加熱した金型に注入し、2時間硬化させて金
属製のシャフトの外周に導電層を形成して現像ローラを
得た。得られたローラの表面を乾式研磨し、その表面状
態を電子顕微鏡にて観察したところ、参考写真(電子顕
微鏡写真[500倍])に示したように、導電層表面に
は微小な凹凸による波模様が確認された。更に、同様に
参考写真のA方向、B方向からの傾斜観察により、この
波模様はケバ立ち形状の凹凸によるものであること、こ
の凹凸は参考写真のA方向(ローラの一周方向)に傾い
ていることが確認された。
【0027】 導電層の成分 ・グリセリンにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとを付加して、分子 量5,000としたポリエーテルポリオール(OH価33)(旭硝子(株)製、 商品名 エクセノール828) 100 重量部 ・ウレタン変性したMDI NCO%=23%(住友バイエルウレタン(株)製 、商品名 スミジュールPF) 25.0 重量部 ・1,4−ブタンジオール 2.5 重量部 ・ジブチルチンジラウレート 0.01重量部 ・過塩素酸ナトリウムの33%ジエチレングリコールモノメチルエーテル溶液 0.2 重量部
【0028】次に、得られたローラを現像ローラ1とし
て図1に示した現像ユニットに参考写真のA方向(ロー
ラ表面の凹凸の傾き方向)が当該現像ローラ1の回転方
向と一致するように(順目方向)装着して、平均粒径7
μmの非磁性一成分トナーを用い、線速60mm/se
cの周速で回転させながら反転現像で画像出しを行い、
初期及び10,000プリント後の画質、画像濃度、ト
ナー搬送量、トナー帯電量を評価した。
【0029】[実施例2]下記各成分を撹拌、混合して
110℃に加熱した金型に注入し、2時間硬化させて金
属製のシャフトの外周に導電層を形成して現像ローラを
得た。得られたローラの表面を乾式研磨し、その表面状
態を電子顕微鏡にて観察したところ、導電層表面に実施
例1と同様のケバ立ち状凹凸が確認された。
【0030】 導電層の成分 ・グリセリンにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとを付加して、分子 量5,000としたポリエーテルポリオール(OH価33)(旭硝子(株)製、 商品名 エクセノール828)をトリレンジイソシアネート(TDI−80、N CO%=23%(住友バイエルウレタン(株)製))でプレポリマー化したポリ エーテル系プレポリマー 100 重量部 ・アサヒサーマルFT級(アサヒカーボン(株)製) 3.0 重量部 ・1,4−ブタンジオール 6.9 重量部 ・ジブチルチンジラウレート 0.05重量部 ・4級アンモニウム塩(花王(株)製、KS−555) 0.2 重量部
【0031】上記ローラを用い、実施例1と同様に現像
ユニットに装着し同様の評価を行った。上記実施例1、
2で得られた評価結果をまとめて表1に示す。なお、各
評価についての測定方法を以下に示す。
【0032】平均粗さRz 各ローラに対して、表面粗さ計サーフコム570A型
(東京精密社製)を用い、ローラの周方向に沿って参考
写真のA方向及びB方向に各々スィープさせて測定し
た。凹凸の形状 それぞれの波すじの間隔(凸部間の間隔)は、電子顕微
鏡写真をもとに算出した。また、凹凸の高さは上記平均
粗さRzの測定で得られた断面曲線より算出した。硬度 各ローラと同一条件で作成したシート状のサンプルにつ
き、JIS−K6301(A型)により測定した。画像濃度 ベタ黒画像について指定箇所(9点)の画像濃度をマク
ベス濃度計RD918122にて測定した。トナー帯電量 各ローラを現像ローラとして図1に示した現像ユニット
に装着して、50mm/secの周速で回転させ、現像
ローラ表面に均一なトナー薄層を形成し、このトナー薄
層をエアーで吸引してファラデーゲージ内に導入し、電
荷量を測定することにより求めた。トナー搬送量 上記トナー帯電量と同様にローラ上に均一なトナー薄層
を形成し、このトナー薄層を一定面積エアーで吸引し、
その重量を測定することにより求めた。画質 前記条件により画像出しを行なった画像サンプル(ベタ
黒、ハーフトーン、文字)を目視観察することにより、
シャープさ、濃度むら、かぶり等を評価した。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果から、本発明の現像方法及び装
置によれば、長期に亘って十分な帯電量を有するトナー
を十分量感光体に供給することができ、長期に亘って十
分な画像濃度を有する高品位な画像を得られることが確
認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像方法及び装置を説明する概略図で
ある。
【図2】本発明の現像方法及び装置に用いる現像ローラ
を研磨する方法の一例を示す模式図である。
【図3】本発明の現像方法及び装置に用いる現像ローラ
の表面粗さを測定する方向を示す模式図である。
【図4】従来の現像方法に用いられている現像ローラの
概略断面図である。
【符号の説明】
1 現像ローラ 2 シャフト 3 導電層 4 トナー塗布用ローラ 5 感光ドラム(潜像保持体) 6 現像ブレード 7 転写ローラ 8 クリーニング部 9 クリーニングブレード 10 ケバ立ち状の凹凸 11 砥石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−175476(JP,A) 特開 平4−143769(JP,A) 特開 平3−84570(JP,A) 特開 平4−249275(JP,A) 特開 平1−94360(JP,A) 実開 昭62−53453(JP,U) 実開 昭63−157763(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/08 - 15/095

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 良電導性シャフトの外周に導電層を形成
    してなる現像ローラの表面に現像剤を担持させて該現像
    剤の薄層を形成し、この現像ローラを表面に静電潜像を
    保持したドラム状の潜像保持体に接触又は近接させて潜
    像保持体と現像ローラとを回転させることにより、上記
    潜像保持体の表面に現像剤を供給して該潜像保持体表面
    の静電潜像を可視化する現像方法において、 上記現像ローラが、一周方向に傾いた小さなケバ立ち状
    の凹凸を有すると共に、かかる凹凸の高さが0.1〜3
    0μmで、周方向に沿った凸部間の平均間隔が1〜20
    0μmであり、更に、該凹凸によりローラ表面に軸方向
    に沿った波すじが形成され、これにより、該ローラ表面
    の周方向に沿ったJIS10点平均粗さRzが5〜20
    μm、軸方向に沿ったJIS10点平均粗さRzが3〜
    15μmで、かつ周方向に沿った平均粗さRzが軸方向
    に沿った平均粗さRzよりも大きくなっており、該現像
    ローラを上記凹凸の傾き方向が当該現像ローラの回転方
    向と一致するように配置したことを特徴とする静電潜像
    の現像方法。
  2. 【請求項2】 現像ローラが、導電層の表面を研磨加工
    することにより小さなケバ立ち状の凹凸を形成したもの
    である請求項1記載の静電潜像の現像方法。
  3. 【請求項3】 現像剤が非磁性一成分現像剤である請求
    項1又は2記載の静電潜像の現像方法。
  4. 【請求項4】 表面に静電潜像を保持し得る回転可能な
    ドラム状の潜像保持体と、良電導性シャフトの外周に導
    電層を形成してなり、上記潜像保持体の表面に接触又は
    近接した状態で回転可能に配設された現像ローラとを具
    備してなり、上記現像ローラの表面に現像剤を担持させ
    て該現像剤の薄層を形成し、この状態で該現像ローラと
    上記潜像保持体とを回転させることにより、上記潜像保
    持体の表面に現像剤を供給して該潜像保持体の表面の静
    電潜像を可視化する静電潜像の現像装置において、 上記現像ローラが、一周方向に傾いた小さなケバ立ち状
    の凹凸を有すると共に、かかる凹凸の高さが0.1〜3
    0μmで、周方向に沿った凸部間の平均間隔が1〜20
    0μmであり、更に、該凹凸によりローラ表面に軸方向
    に沿った波すじが形成され、これにより、該ローラ表面
    の周方向に沿ったJIS10点平均粗さRzが5〜20
    μm、軸方向に沿ったJIS10点平均粗さRzが3〜
    15μmで、かつ周方向に沿った平均粗さRzが軸方向
    に沿った平均粗さRzよりも大きくなっており、該現像
    ローラを上記凹凸の傾き方向が当該現像ローラの回転方
    向と一致するように配設したことを特徴とする静電潜像
    の現像装置。
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