JP2001324767A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2001324767A
JP2001324767A JP2000142175A JP2000142175A JP2001324767A JP 2001324767 A JP2001324767 A JP 2001324767A JP 2000142175 A JP2000142175 A JP 2000142175A JP 2000142175 A JP2000142175 A JP 2000142175A JP 2001324767 A JP2001324767 A JP 2001324767A
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Kanji Nakanishi
寛次 中西
Shintaro Washisu
信太郎 鷲巣
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03B27/00Photographic printing apparatus
    • G03B27/02Exposure apparatus for contact printing
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    • G03B27/306Heat development

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光感熱記録材料を適正に定着して良好な画
像を得ることができる画像記録装置を得る。 【解決手段】 感光感熱記録材料12は、収納部14か
ら加熱現像部18を通過して光記録部16へ至り光記録
され、加熱現像部18で現像され、光定着部20で定着
され、そして排出部22から外へ排出される。光定着部
20は、光記録部16からの白色光を兼用し、感光感熱
記録材料12へ照射する。このため、同一光源で、感光
感熱記録材料12に適正に潜像記録できると共に、加熱
現像された画像を適正に定着することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像記録装置にか
かり、特に、感光感熱記録材料を用いて現像した後に現
像した画像を光照射で定着する定着装置を用いた画像記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】銀塩写真に代表される従来の光記録シス
テムでは、ネガフィルムやポジフィルム等の写真フィル
ムを用いて撮影を行い、その写真フィルムを現像し、現
像後の写真フィルムに記録された画像情報を光学的に露
光した潜像を顕像化する処理を印画紙や普通紙等の記録
材料に施してプリントを得ている。なお、以下の説明で
は、写真フィルムとは、被写体を撮影後、現像処理され
て、ネガ画像またはポジ画像が可視化されたフィルムを
いう。このように、写真フィルムからプリントを得るに
は、写真フィルムに記録された画像情報を記録材料に顕
像化する必要があるが、近年、処理液やトナー等の現像
定着材料が不要な記録材料を用いて、画像情報を顕像化
することが行われている。例えば、その記録材料には、
画像情報を光学的に露光することで潜像を得て、熱現像
により顕像化し定着する感光感熱記録材料がある。
【0003】このような感光感熱記録材料には、画像情
報を光学的に露光して潜像を記録する記録処理、その潜
像を熱処理により顕像化(現像)する現像処理、そして
光を照射することにより現像した画像を定着する定着処
理を順に行っている。この感光感熱記録材料を用いれ
ば、例えば、支持体上に、イエロー、マゼンタ、シアン
の各色相に各々発色する単色の感光感熱層を積層してカ
ラー画像を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カラー
画像を得るために、少なくとも、記録処理と定着処理と
には、光の照射が必要である。これら記録処理と定着処
理とでは、印加するエネルギすなわち露光量が異なるも
のが多いので、各々独立した光源を用いていた。このた
め、それぞれの光源が占有するスペースが必要であり、
装置が大型化していた。
【0005】本発明は、上記事実を考慮して、小型でか
つ感光感熱記録材料を適正に記録定着して良好な画像を
得ることができる画像記録装置を得ることが目的であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像記録装置は、感光感熱記録層を複数含む
感光感熱記録材料を露光するために白色光源から照射さ
れた白色光を、前記各感光感熱記録層に対応する色相の
光に分光する分光手段を含み、前記分光手段により分光
した光により潜像を記録する光記録手段と、加熱により
潜像を現像する加熱現像手段と、前記白色光を光定着部
位に案内する案内手段を含み、該案内手段により案内さ
れた白色光を照射し、現像された画像を定着する定着手
段と、を備えている。
【0007】本発明の画像記録装置では、光記録手段に
よって感光感熱記録材料を露光して潜像を記録し、加熱
現像手段によって現像した後に、その現像した画像を定
着手段による光照射によって定着する。感光感熱記録材
料は、感光感熱記録層を含んでおり、感光感熱記録層は
露光され加熱されることにより、露光された部分が発色
したり、露光されない部分が発色したりする。この感光
感熱記録層は、カラー画像を形成するために複数層で構
成している。潜像を記録するときの露光では、分光手段
によって分光された各感光感熱記録層に対応する色相の
光が照射される。これにより、各感光感熱記録層には、
対応する色相の光の照射で潜像が記録される。潜像は、
例えば加熱により現像される。現像された画像は定着手
段で定着される。定着手段は、白色光を照射して現像さ
れた画像を定着する。この白色光は、案内手段によって
光定着部位に案内される。従って、分光手段により各感
光感熱記録層に対応する色相の光に分光する以前の白色
光を容易に光定着用の光へ案内でき、光記録用と光定着
用に各々独立した光源を用いることなく、単独の光源で
兼用することができる。
【0008】前記案内手段は、前記白色光源の照射側に
設けて、光記録時と光定着時とで白色光の伝搬方向を切
換可能な反射手段で構成することができる。反射手段に
は、ミラーやビームスプリッタがあり、例えば、光記録
時には、白色光が直進するように設定しておき、反射手
段を挿入することで、光記録時の伝搬方向(直進)から
光定着時の伝搬方向(反射角度による方向)に切換が容
易となる。
【0009】また、前記分光手段は、前記白色光源の照
射側に設けられ、前記分光した光の露光量を制御する露
光量制御手段をさらに含んで構成することができる。す
なわち、光記録手段は白色光を分光した光によって潜像
を記録するが、感光感熱記録材料に照射される分光した
光の露光量は露光量制御手段によって制御することがで
きる。従って、潜像を記録するときの露光量が適正に制
御される。この露光量制御手段は、前記各感光感熱記録
層に対応する色相の光毎に分離透過する透過手段で構成
することができる。透過手段は光学フィルタを採用で
き、例えば、液晶シャッタアレイや複数の光学フィルタ
が回転方向に並べられた回転フィルタがある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態はカラ
ー感光感熱記録材料を用いて画像を記録する画像記録装
置に本発明を適用したものである。本実施の形態では、
カラー感光感熱記録材料として、支持体上に、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色相に各々発色する単色の感
光感熱記録層を3層積層したカラー感光感熱記録材料を
用いている。
【0011】〔第1実施の形態〕図1に、感光感熱記録
材料12を用いた画像記録装置10の概略内部構成を示
した。図1に示すように、画像記録装置10の筐体11
の内部には、予め定めたサイズにカットされた感光感熱
記録材料12を収納する収納部14、収納部14から供
給された感光感熱記録材料12を露光して潜像を記録す
る光記録部16、加熱により潜像を現像する加熱現像部
18、光を照射して現像された画像を定着する光定着部
20、及び画像が記録された感光感熱記録材料12が排
出される排出部22が設けられている。この排出部22
には、感光感熱記録材料12を外部に排出するための排
出口22Aが設けられている。
【0012】収納部14は、画像記録装置10の筐体1
1の下部に設けられており、本実施の形態では、異なる
サイズ(例えば、A4サイズとA6サイズ)の感光感熱
記録材料12を収納するために、収納カセット24、2
6が設けられている。収納部14の収納カセット24側
の感光感熱記録材料12の排出側には、感光感熱記録材
料12を挟んで搬送するための搬送ローラ対28が配置
され、収納カセット26側の感光感熱記録材料12の排
出側には、搬送ローラ対30、32がそれぞれ配置され
ている。
【0013】光記録部16の露光位置X近傍には搬送ロ
ーラ対34、36が配設され、加熱現像部18及び光定
着部20の間には搬送ローラ対38が設けられ、排出部
22には搬送ローラ対40が設けられている。
【0014】搬送ローラ対28により収納部14の収納
カセット24側から光記録部16の露光位置Xに感光感
熱記録材料12を搬送するための搬送路42が形成され
る。また、搬送ローラ対34、36により光記録部16
の露光位置X、搬送ローラ対38により加熱現像部18
及び光定着部20、そして搬送ローラ対40により排出
部22を順に搬送するための搬送路46が形成される。
従って、収納カセット24に収納された感光感熱記録材
料12は収納部14から光記録部16の露光位置X、光
記録部16、加熱現像部18、光定着部20、そして排
出部22を介して画像記録装置10の筐体11の外へ排
出される。
【0015】また、搬送ローラ対30、32により収納
部14の収納カセット26側から光記録部16の露光位
置Xに感光感熱記録材料12を搬送するための搬送路4
4が形成される。収納カセット26に収納された感光感
熱記録材料12は、搬送ローラ対30、32により収納
部14から光記録部16の露光位置Xに搬送され、搬送
ローラ対34、36で搬送路46に合流される。
【0016】なお、これら搬送ローラ対28、30、3
2、34、36、38、40は、搬送駆動部(図示せ
ず)に接続され、図示を省略した搬送駆動部によりそれ
ぞれ駆動されている。
【0017】収納部14の収納カセット24、26の各
々には、感光感熱記録層側を上側にして載置された感光
感熱記録材料12が収納される。収納カセット24側で
は、一対の搬送ローラ対28が感光感熱記録材料12を
ニップした状態で回転することにより、収納部14内の
収納カセット24から感光感熱記録材料12が感光感熱
記録層側を上側にして引き出され、搬送路42に沿って
搬送されて、搬送方向下流側すなわち収納部14の上方
に配置された光記録部16に供給される。
【0018】光記録部16は、白色光源ユニット16A
を、潜像記録のための光源としている。白色光源ユニッ
ト16Aは、図示は省略したが、白色光を射出する白色
光源、射出された白色光を露光位置Xへ向けて照射する
レンズの照射部材から構成されている。この白色光源ユ
ニット16Aから照射する白色光は、面照射でもよく、
線照射でもよい。線照射の場合には、感光感熱記録材料
12の搬送方向を副走査方向とした場合に、副走査方向
と直交する主走査方向に平行な方向に設定する。本実施
の形態では、面照射を採用する。この白色光源ユニット
16Aは、制御装置54に接続されている。
【0019】白色光源ユニット16Aの光源としては、
蛍光灯等の白色光源のほか、LED、ハロゲンランプ、
冷陰極管等、種々の光源を使用することができる。
【0020】白色光源ユニット16Aと感光感熱記録材
料12との間には、液晶シャッタアレイ53が設けられ
ている。この液晶シャッタアレイ53は、RGB各色の
マイクロカラーフィルタ53Aを備えており、入射され
た白色光をRGB各色に変換して射出する。本実施の形
態では、液晶シャッタアレイ53は、縦横複数に2次元
配列された微小領域毎に透過及び遮光できる構成になっ
ている。このように、微小領域毎に白色光を透過及び遮
光できるので、感光感熱記録材料12には、線露光、面
露光、インタレースに対応する露光順序等の露光方法を
自由に制御することができる。
【0021】また、液晶シャッタアレイ53は、透過光
量を制御することもできる。これによって、感光感熱記
録材料12に照射する露光量を制御することもできる。
すなわち、透過光の強度を変調することができる。な
お、RGB各色のマイクロカラーフィルタ53Aは、液
晶シャッタアレイ53の微小領域毎に、1色のマイクロ
カラーフィルタ53Aが対応されている。これによっ
て、液晶シャッタアレイ53の微小領域を選択すること
で、感光感熱記録材料12に照射する光の色を選択する
ことができる。
【0022】なお、白色光源ユニット16Aは、300
〜1100nmの波長範囲に最大強度を有するものを用
いることができる。感光感熱記録材料12表面上の最大
照射光量は、0.01〜50mJ/cm2とすることが
好ましく、0.05〜10mJ/cm2がより好まし
い。最大照射光量が50mJ/cm2より大きいと、露
光時間が長いシステムとなり利便性が失われると共に、
光源が大型化してコストが高いシステムになってしま
う。一方、感光感熱記録材料12の一般的な感度を考慮
すると、最大照射光量は0.01mJ/cm2以上必要
であり、仮に高感度の感光感熱記録材料であっても、最
大照射光量0.01mJ/cm2未満では、外乱光を遮
光する遮光設備が必要となりコストの高いシステムにな
ってしまう。
【0023】図1に示すように、光記録部16は、収納
部14の上方に設けられており、光記録部16の白色光
源ユニット16Aから略水平に白色光が射出される。射
出された白色光は液晶シャッターアレイ53によりRG
Bの各色の光ビームに変換されて感光感熱記録材料12
へ照射される。照射される感光感熱記録材料12の中心
位置を露光位置Xとして、その露光位置Xの近傍でかつ
光ビームを中心とした両側に、搬送ローラ対34、36
が設けられている。これら搬送ローラ対34、36によ
って、感光感熱記録材料12がニップされ、搬送路46
に沿って搬送されて、搬送方向下流側すなわち光記録部
16の上方に配置された加熱現像部18に供給される。
【0024】上記の露光位置X近傍には、位置検出セン
サ56が設けられている。この位置検出センサ56は、
収納部14から搬送された感光感熱記録材料12の先端
を検出するためのセンサであり、光センサや磁気センサ
を採用することができる。この位置検出センサ56は、
後述する制御装置54に接続されている(図2)。
【0025】また、上記のポリゴン駆動部、搬送駆動
部、及び変調器駆動部は、後述する制御装置54に含ま
れており、画像メモリとして機能するRAM114から
画像処理済の画像データを読み出し、読み出した画像デ
ータに基づいて感光感熱記録材料12を露光する露光に
同期して制御される。
【0026】加熱現像部18は、光記録部16の上方に
配置されて感光感熱記録材料12の感光感熱記録層側
(露光面側)を加熱する加熱装置としての感熱記録ヘッ
ド50、及び感熱記録ヘッド50と対向して設けられか
つ感熱記録ヘッド50とにより感光感熱記録材料12を
挟持するためのプラテンローラ52から構成されてい
る。プラテンローラ52は、感光感熱記録材料12の搬
送と共に従動回転する構成であり、感熱記録ヘッド50
と感光感熱記録材料12を挟持することで一定押圧力で
感光感熱記録材料12に感熱記録ヘッド50を押しつけ
る構成にされている。感熱記録ヘッド50とプラテンロ
ーラ52とは、圧着及び離間が可能な構成になってお
り、圧着により感熱記録ヘッド50が感光感熱記録材料
12に押しつけられ、離間により感熱記録ヘッド50の
感光感熱記録材料12への押しつけが解除される。
【0027】なお、本実施の形態では、従動回転するプ
ラテンローラ52によって感光感熱記録材料12に感熱
記録ヘッド50を押しつける構成としたが、従動回転す
ることなく固定部材で感光感熱記録材料12に感熱記録
ヘッド50を押しつけてもよい。
【0028】感熱記録ヘッド50は、複数の発熱体が1
列に並べられており、各々の発熱体毎に発熱エネルギが
調整できる構成となっている。この感熱記録ヘッド50
の複数の発熱体は、感光感熱記録材料12の感光感熱記
録層側(露光面側)に設けられた凸形状のグレーズ凸部
50Aに配置されている。本実施の形態では、グレーズ
凸部50Aは先端曲率半径が4mmで、グレーズ厚さが
200μmの形状で形成されている。このように、凸形
状のグレーズ凸部50Aに発熱体が配置されることによ
り、熱効率及び接触圧力の効率を向上させることができ
る。この場合、好ましい感熱記録ヘッド50の形状は、
発熱体の搬送方向の長さが275μmでかつグレース厚
さが200μmである。そして、感光感熱記録材料12
の搬送速度は8mm/secが好ましい。
【0029】この加熱現像部18において、感光感熱記
録材料12は、感熱記録ヘッド50により所定温度に加
熱され、感光感熱記録材料12に記録された潜像が現像
される。加熱温度は、感光感熱記録材料12の現像温度
以上の温度とされ、50〜300°Cの範囲が好まし
く、120〜250°Cの範囲がより好ましい。加熱温
度が低いと、露光前の感光材料の保存性が著しく損なわ
れるため、感光感熱記録材料の設計が困難となる。一
方、加熱温度が高いと、感光感熱記録材料の支持体が熱
により変形し寸度安定性が確保できない。なお、加熱温
度は、設定温度に対する変動幅が±5°C以内となるよ
うに制御される。感光感熱記録材料は温度変動に対して
許容範囲が比較的広い系であり、±5°C以内でも性能
を確保することができる。
【0030】熱現像における発色は、どれだけ熱エネル
ギが供給されたかによる。すなわち、温度のみではなく
加熱時間も寄与する。本実施の形態では、感熱記録ヘッ
ド50が感光感熱記録材料12を発色するに十分な所定
温度に加熱できる熱エネルギを付与できるように制御さ
れる。この熱エネルギは、20〜200mJ/mm2
範囲が好ましい。より具体的には、120°C×1ms
ec〜250°C×500msecの範囲が好ましい。
この熱エネルギは、感光感熱記録材料12が好ましく発
色する熱エネルギが供給されるべき感熱記録ヘッド50
からの熱エネルギである。
【0031】加熱現像部18を構成している感熱記録ヘ
ッド50及びプラテンローラ52の近傍には、位置検出
センサ58、60が設けられている。これら位置検出セ
ンサ58、60は、光記録部16から搬送された感光感
熱記録材料12について、加熱現像の位置や先端位置を
検出するためのセンサであり、光センサや磁気センサを
採用することができる。すなわち、感光感熱記録材料1
2の搬送速度は一定に維持されるので、位置検出センサ
58、60を先端が通過した時間から感光感熱記録材料
12の何れの位置が搬送路46上の何れの位置に位置す
るかを求めることができる。この位置検出センサ58、
60は、後述する制御装置54に接続されている(図
2)。なお、本実施の形態では、加熱現像の終了位置か
ら定着開始位置までの間の予め定めた位置を位置Yとし
ている。
【0032】加熱現像部18の搬送方向下流側には搬送
ローラ対38が配置されており、加熱現像後の感光感熱
記録材料12は、この搬送ローラ対38によりニップさ
れ、搬送路46に沿って搬送されて、搬送方向下流側に
配置された光定着部20に供給される。
【0033】光定着部20は、現像後の感光感熱記録材
料12の画像形成面側に光を照射することで、感光感熱
記録材料12に現像された画像を定着するための部位で
ある。本実施の形態では、現像された画像を定着するた
めの光ビームとして、潜像記録するときに用いた、白色
光源ユニット16Aからの白色光を用いる。このため、
白色光源ユニット16Aの射出側近傍には、回転可能な
反射鏡17が設けられている。この反射鏡17は、光記
録(潜像記録)時には、出射された光ビームをそのまま
感光感熱記録材料12(液晶シャッタアレイ53)へ向
けて照射する位置(図1では実線で示した位置)に設定
され、光定着時には、出射された光ビームを反射鏡17
で反射させ、定着位置の感光感熱記録材料12へ照射す
る位置(図1では点線で示した位置)に設定される。こ
の反射鏡17は図示を省略した駆動装置に接続され、制
御装置54により光記録時または光定着時の回転位置に
設定される。従って、光定着部20において、感光感熱
記録材料12は、白色光源ユニット16Aからの白色光
が感光感熱記録層側から照射され、現像された画像が定
着される。
【0034】このように、本実施の形態では、光記録部
16の白色光源ユニット16Aからの白色光を、光記録
用と光定着用とに兼用することができ、定着ランプを設
ける必要が無いので、省スペース化を実現できる。
【0035】なお、定着時に、白色光源ユニット16A
による、感光感熱記録材料12の照射部の照度は定着に
必要な光強度が得られる範囲であればよく、基本的には
感光感熱記録材料12の特性に応じて選択されるが、1
0000〜50000000ルクスの範囲が好ましく、
20000〜6000000ルクスの範囲がより好まし
い。照度が10000より小さいと、光定着性(光消色
性)が不充分となり、50000000ルクスより大き
な照度が必要なシステムでは、装置が大型化してコスト
が高くなるため、利便性が得られないからである。
【0036】従って、白色光源ユニット16Aの照射光
量は、定着時の光量に設定し、潜像記録時には液晶シャ
ッタアレイ53で露光量制御している。これによって、
感光感熱記録材料12の各感光感熱記録層を適正に潜像
記録でき、かつ加熱現像された各色の画像毎に適正に定
着することができる。
【0037】光定着部20の搬送方向下流側には、搬送
ローラ対40が配置されており、光定着後の感光感熱記
録材料12は、この搬送ローラ対40によりニップさ
れ、搬送路46に沿って搬送されて、搬送方向下流側の
排出部22に供給される。感光感熱記録材料12は、排
出部22の排出口22Aから装置の外部へ搬送すなわち
排出される。
【0038】光定着部20と排出部22との間には、位
置検出センサ62が設けられている。位置検出センサ6
2は、光定着部20から搬送された感光感熱記録材料1
2の、顕像化された位置や材料先端(後端)位置を検出
するためのセンサであり、光センサや磁気センサを採用
することができる。すなわち、感光感熱記録材料12の
搬送速度は一定に維持されるので、位置検出センサ62
を先端や後端が通過した時間から感光感熱記録材料12
の何れの位置が搬送路46上の何れの位置に位置するか
を求めることができる。この位置検出センサ62は、後
述する制御装置54に接続されている(図2)。なお、
本実施の形態では、排出部22の予め定めた位置を位置
Zとしている。
【0039】この装置では、感光感熱記録材料への光記
録、加熱現像、及び光定着の全工程を1つの装置内で行
うことができる。また、この装置では、加熱現像により
現像を行い、光定着により現像された画像を定着するの
で、処理液が不要で完全ドライシステムとすることがで
き、受像部材等が不要で廃棄物が発生しない。
【0040】次に、制御装置54を説明する。図2に示
すように、制御装置54はマイクロコンピュータで構成
されたシステムコントローラ100を備えており、シス
テムコントローラ100は、その操作のためのキーボー
ド等で代表される操作部104に接続されている。ま
た、システムコントローラ100は、上述の本実施の形
態の画像記録装置10における感光感熱記録材料12に
画像を記録する機構部138に接続されている。
【0041】機構部138は、搬送機構128、白色光
源ユニット130、液晶シャッタユニット131、熱現
像ヘッドユニット132、各種センサやモードSWから
なるセンサユニット134、光定着ユニット136から
構成されている。搬送機構128は、搬送ローラ対28
〜40及びこれらを制御する駆動制御部(図示省略)か
ら構成され、白色光源ユニット130は光記録部16の
白色光源ユニット16Aに対応している。液晶シャッタ
ユニット131は、液晶シャッタアレイ53に対応して
いる。熱現像ヘッドユニット132は、感熱記録ヘッド
50及びプラテンローラ52を含んだユニットであり、
センサユニット134は位置検出センサ56〜62を含
んだユニットである。また、光定着ユニット136は、
光定着部20で機能する構成のユニットであり、本実施
の形態では回転可能な反射鏡17が対応している。これ
ら機構部138の搬送機構128、熱現像ヘッドユニッ
ト132、各種センサやモードSWからなるセンサユニ
ット134、及び光定着ユニット136はシステム側で
制御するものでるため、各々はバス144によりデータ
やコマンドが授受可能に、システムコントローラ100
と接続されている。
【0042】また、システムコントローラ100は、画
像データを制御するためのマイクロコンピュータで構成
されたメモリコントローラ102に接続されている。メ
モリコントローラ102は、画像表示用LCD108が
接続されたLCDコントローラ106、DAC110、
SSFDCスロット112、デジタル入力IF116、
ADC118、及びプリントコントローラ120にバス
142を介してデータやコマンドが授受可能に接続され
ている。これらは、画像データを記憶する画像メモリと
して機能するRAM114に、バス140を介して画像
データやコマンドが授受可能に接続されている。
【0043】画像表示用LCD108は、カラー画像を
表示するために液晶パネルで構成されている。LCDコ
ントローラ106はこの画像表示用LCD108を制御
するためのものである。なお、画像表示用LCD108
は、表示装置であればよく、CRTであってもよい。こ
の場合、LCDコントローラ106はCRTコントロー
ラとなる。DAC110は、デジタル信号をアナログ信
号に変換する変換器であり、本実施の形態では、デジタ
ル画像データをアナログ画像データに変換するものであ
る。このDAC110は、装置の外部へ画像データを提
供するための画像出力端子122に接続されている。
【0044】また、SSFDCスロット112は、フロ
ッピーディスク等の記録媒体に画像データを読み書きす
るためのコントローラであり、記録媒体としては、CD
R,MD,MO,DVD等のディスクやDAT等の磁気
テープがある。なお、SSFDCスロット112に装填
した記録媒体に、後述する処理ルーチン等を格納しても
よい。
【0045】RAM114は、画像メモリとして機能
し、装置の外部から画像データを入力可能とするため、
デジタル画像入力端子124に接続されている。また、
デジタル入力IF116は、デジタル信号特にコマンド
を授受するときに用いられるものであり、ADC118
はアナログ信号をデジタル信号に変換するための変換器
である。本実施の形態では、ADC118は、アナログ
画像データをデジタル画像データに変換するものであ
る。このADC118は、装置の外部から画像データの
アナログ入力を可能とするためのアナログ画像入力端子
126に接続されている。プリントコントローラ120
は、カラー画像をプリントする画像データを出力制御、
すなわち液晶シャッタユニット131に渡される画像デ
ータを出力するためのものであり、白色光源ユニット1
30及び液晶シャッタユニット131に接続されてい
る。
【0046】なお、上記構成による本実施の形態の画像
記録装置では、光記録部16が本発明の光記録手段に相
当し、加熱現像部18が本発明の加熱現像手段に相当
し、光定着部20が本発明の定着手段に相当する。ま
た、液晶シャッタアレイ53が本発明の分光手段に相当
すると共にその制御により露光量制御手段にも相当す
る。また、回転可能な反射鏡17は本発明の案内手段に
相当する。
【0047】次に、本実施の形態の画像記録装置10の
作動を説明する。画像記録装置10に電源が投入される
と、図3に示す処理ルーチンが所定時間毎に実行され
る。なお、図3の処理ルーチン実行時(処理開始時)に
は、反射鏡17は、光記録(潜像記録)状態、すなわち
出射された光ビームをそのまま感光感熱記録材料12へ
照射する位置(図1では実線で示した位置)に設定され
るものとする。
【0048】まず、ステップ200において、操作部1
04の入力状態を検知することによってイベントが有る
か否かを判断する。このイベントとは、画像記録に関連
する処理であり、例えば、装置本体に関する設定確認や
プリント条件に関する設定確認がある。装置本体に関す
る設定確認に対応するイベントには、感熱記録ヘッド5
0の寿命確認、定着ランプの寿命確認(反射鏡の作動寿
命確認)、白色光源の寿命確認、収納カセット内のペー
パ残量確認等のイベントがある。また、プリント条件に
関する設定確認に対応するイベントには、感光感熱記録
材料12の種類の指示、プリント枚数の指示、プリント
の指示、プリント時の色補正の指示、サイズ指定、トリ
ミング指示、プリント解像度の設定、画像データの読み
こみ、画像データの出力等のイベントがある。
【0049】ステップ200で肯定されると、ステップ
202へ進み、対応するイベントの処理を実行した後に
ステップ200へ戻る。一方、ステップ200で否定さ
れると、ステップ204へ進み、プリント枚数等の基本
的な条件であるプリント条件が指示されているか否かを
判断する。プリント条件が未指示のときはステップ20
4で否定され、ステップ200へ戻り、プリント条件が
指示のときはステップ204で肯定され、ステップ20
6へ進む。
【0050】ステップ206では、指定されたサイズの
感光感熱記録材料12を搬送する。すなわち、収納部1
4から指定されたサイズの感光感熱記録材料12を収納
した収納カセット24または26から、感光感熱記録材
料12を取り出し、光記録部16の露光位置Xへ向けた
搬送が開始される。次のステップ208では、制御装置
54においてプリントする画像の画像データについて画
像データ処理を行い、次のステップ210へ進む。
【0051】ステップ210では、位置検出センサ56
の検出値から、印画先端位置が位置Xに到達したか否か
を判断する。この判断は、位置検出センサ56により感
光感熱記録材料12の先端を検出し、その先端位置から
実際に画像を記録する印画位置までの距離だけ感光感熱
記録材料12が搬送されたか否かを判別することで判断
することができる。ステップ210の判断は、印画先端
位置が位置Xに到達するまで繰り返し実行される。
【0052】印画先端位置が位置Xに到達すると、ステ
ップ210で肯定され、ステップ212において、画像
露光の走査の順番を表す変数Nを初回(N=1)に設定
する。そして、ステップ214でN番目のR色の露光、
ステップ216でN番目のG色の露光、ステップ218
でN番目のB色の露光を行う。すなわち、ステップ21
4〜218では、白色光源ユニット16Aから白色光を
照射させかつ、画像メモリとして機能するRAM114
から画像処理済の画像データを読み出し、読み出した画
像データに基づいて液晶シャッタアレイ53をRGBの
マイクロカラーフィルタ毎に制御し、感光感熱記録材料
12を露光する。
【0053】次のステップ220では、露光した走査が
最終走査すなわち印画の後端であるか否かを判断する。
ステップ220で否定されたときは露光が残存するの
で、次のステップ222において変数Nをインクリメン
トし、ステップ214へ戻り露光を繰り返す。一方、ス
テップ220で肯定されたときは、ステップ224へ進
む。
【0054】ステップ224では、位置検出センサ5
8、60の検出値から、印画先端位置が位置Yに到達し
たか否かを判断する。この判断は、位置検出センサ5
8、または位置検出センサ58と60により感光感熱記
録材料12の先端を検出し、その先端位置から実際に画
像を記録する感光感熱記録材料12の印画位置が加熱現
像する位置Yに搬送されたか否かを判別することで判断
することができる。ステップ224の判断は、印画先端
位置が位置Yに到達するまで繰り返し実行される。
【0055】印画先端位置が位置Yに到達すると、ステ
ップ224で肯定され、ステップ226において、感熱
記録ヘッド50とプラテンローラ52とが圧着されると
共に、感熱記録ヘッド50への通電が開始される。これ
によって、加熱現像が開始される。この加熱現像は、感
光感熱記録材料12の感光感熱記録層側(露光面側)か
ら感熱記録ヘッド50によって加熱するので、熱伝達効
率が向上されている。また、感熱記録ヘッド50による
加熱時は、感光感熱記録材料12の感光感熱記録層の温
度が予め定めた所望の温度範囲(熱エネルギ)になるよ
うに制御される。
【0056】感熱記録ヘッド50による加熱による感光
感熱記録材料12への印加エネルギは、感熱記録ヘッド
50の供給電圧や通電時間を制御すればよい。供給電圧
により制御する場合、電圧を高めることにより印加エネ
ルギを増大させたり、電圧を低めることにより印加エネ
ルギを減少させたりすることができる。また、通電時間
により制御する場合、通電時間を増加することにより印
加エネルギを増大させたり、通電時間を減少することに
より印加エネルギを減少させたりすることができる。通
電時間の増減は、パルス幅変調により容易に実施でき
る。例えば、デューティ50%のパルス幅の信号印加を
標準とするときに、デューティを変更すればよい。ま
た、一定幅のパルス信号を用いてそのパルス数を増減さ
せることで、印加エネルギを増減することができる。
【0057】なお、感熱記録ヘッド50は、複数の発熱
体から構成されているので、複数の発熱体毎すなわち発
熱体を個別に制御することができる。このようにすれ
ば、複数の発熱体から構成された感熱記録ヘッド50に
おける温度分布を均一にしたり、分布に傾向をもたせた
りすることができる。
【0058】次のステップ228では、定着ランプが点
灯され、光定着部20を搬送される加熱現像された感光
感熱記録材料12の画像が定着される。本実施の形態で
は、定着ランプを用いることなく、潜像記録のための白
色光源ユニット16Aからの白色光を、定着用に兼用す
る。このため、ステップ228では、白色光源ユニット
16Aからの白色光が定着部位へ照射されるように、反
射鏡17を回転する。すなわち、白色光源ユニット16
Aから出射された白色光の光ビームを反射鏡17で反射
させるため、定着位置の感光感熱記録材料12へ照射す
る位置(図1では点線で示した位置)に反射鏡17を設
定する。これによって、潜像記録のための白色光源ユニ
ット16Aからの白色光により、感光感熱記録材料12
の各感光感熱記録層は、加熱現像された各色の画像毎に
適正に定着することができる。
【0059】次のステップ230では、位置検出センサ
58、60の検出値から、印画後端位置が位置Yに到達
したか否かを判断する。この判断は、位置検出センサ5
8、または位置検出センサ58と60により感光感熱記
録材料12の後端を検出し、その後端位置から実際に画
像が記録された感光感熱記録材料12の印画後端位置が
位置Yに搬送されたか否かを判別することで判断するこ
とができる。ステップ230の判断は、印画後端位置が
位置Yに到達するまで繰り返し実行される。
【0060】印画後端位置が位置Yに到達すると、ステ
ップ230で肯定され、ステップ232において、感熱
記録ヘッド50とプラテンローラ52とが離間される。
これによって、感熱記録ヘッド50の感光感熱記録材料
12への押しつけが解除される。次のステップ234で
は、位置検出センサ62の検出値から、印画後端位置が
位置Zに到達したか否かを判断する。この判断は、位置
検出センサ62により感光感熱記録材料12の後端を検
出し、その後端位置から実際に画像が記録された感光感
熱記録材料12の印画後端位置が位置Zに搬送されたか
否かを判別することで判断することができる。ステップ
234の判断は、印画後端位置が位置Zに到達するまで
繰り返し実行される。
【0061】印画後端位置が位置Zに到達すると、ステ
ップ234で肯定され、現時点では光定着が不要である
ので、ステップ236において、定着ランプが消灯され
る。このステップ236では、現時点で定着ランプとし
て機能する白色光源ユニット16Aを消灯してもよく、
また、反射鏡17を回転してもよい。すなわち、上述の
ように、定着ランプを用いることなく、白色光源ユニッ
ト16Aからの白色光を、潜像記録用と定着用に兼用す
るので、白色光源ユニット16Aから出射された白色光
の光ビームの反射鏡17による反射を終了させるため、
出射された光ビームをそのまま感光感熱記録材料12へ
照射する位置(図1では実線で示した位置)に設定する
ことで、定着ランプを消灯させたことに相当することに
なる。
【0062】次のステップ238では排紙が完了したか
否かを判断する。この判断は、排出口22Aにセンサ設
けてその検出値から判断してもよく、位置検出センサ6
2の検出値から一定時間後に肯定されるように判断して
もよい。排紙が完了すると、ステップ238で肯定さ
れ、次のステップ240において、プリント条件で指定
されたプリント枚数のプリントが終了したか否かを判断
することによって、プリントが終了したか否かを判断す
る。プリントが残存する場合には、ステップ240で否
定されてステップ200へ戻り上記処理を繰り返し、プ
リントが終了した場合には本処理ルーチンを終了する。
【0063】このように、本実施の形態では、光記録部
16の白色光源ユニット16Aからの白色光を、光記録
用と光定着用とに兼用しているので、定着ランプを設け
る必要が無く、省スペース化を実現できる。
【0064】また、白色光源ユニット16Aを定着時の
光量に設定し、潜像記録時には液晶シャッタアレイ53
で露光量制御して最適な光記録を実行すると共に、その
白色光を切り換えて定着しているので、感光感熱記録材
料12の各感光感熱記録層を適正に潜像記録でき、かつ
加熱現像された各色の画像毎に適正に定着することがで
きる。
【0065】なお、本実施の形態では、RGB各色のマ
イクロカラーフィルタ53Aを備えた液晶シャッタアレ
イ53を用いた場合を説明したが、マイクロカラーフィ
ルタ53Aに代えてRGB3色のストライプフィルタを
用いてもよい。この場合、RGB3色のストライプフィ
ルタの各々に対して液晶シャッタアレイを独立して設け
てもよく、2次元の液晶シャッタアレイに並べて構成し
てもよい。
【0066】〔第2実施の形態〕上記実施の形態では、
潜像記録時に液晶シャッタアレイのマイクロカラーフィ
ルタによって、白色光をRGB色の光ビームに変換する
場合を説明したが、本実施の形態は、回転円筒フィルタ
によって、白色光をRGB色の光ビームに変換するもの
である。なお、本実施の形態は、上記実施の形態と略同
様の構成であるため、同一部分には同一符号を付して詳
細な説明を省略する。
【0067】図4に示すように、本実施の形態の液晶シ
ャッタアレイ53と白色光源ユニット16Aの間には、
回転円筒フィルタ53Bが設けられている。本実施の形
態の画像記録装置では、回転円筒フィルタ53Bによ
り、入射された白色光をRGB各色に変換して射出す
る。従って、液晶シャッタアレイ53には、RGB各色
の光が回転角度に応じて入射され、液晶シャッタアレイ
53によって、各色毎に縦横複数に2次元配列された微
小領域毎に透過及び遮光される。
【0068】従って、本実施の形態の光記録部16は、
白色光源ユニット16Aからの光をを、回転円筒フィル
タ53Bに設けられたフィルタによりRGB各色に変換
して面照射する。すなわち、R色の光、G色の光、B色
の光による面照射が順次(3回)なされ、画像が形成さ
れる。
【0069】図5に示すように、本実施の形態の制御装
置54は、機構部138に、回転フィルタユニット13
1Aが含まれている。すなわち、液晶シャッタユニット
131で各色毎に制御することに代えて、回転フィルタ
ユニット131Aによる回転で制御する。この回転フィ
ルタユニット131Aは、回転円筒フィルタ53Bに対
応している。また、プリントコントローラ120は、カ
ラー画像をプリントする画像データを出力制御、すなわ
ち液晶シャッタユニット131に渡される画像データを
出力するためのものであり、白色光源ユニット130、
液晶シャッタユニット131及び回転フィルタユニット
131Aに接続されている。
【0070】図6(B)に示すように、回転円筒フィル
タ53Bは円筒形状をしており、その周面にRGB各色
の光学フィルタが設けられている。具体的には、図6
(A)に示すように、回転円筒フィルタ53Bの中心軸
Oに対して点対称にRGB各色の光学フィルタ55R,
55G,55Bが設けられている。これによって、回転
円筒フィルタ53Bを回転させることで、回転円筒フィ
ルタ53Bの中心軸Oを通過する光は、RGB各色の光
学フィルタ55R,55G,55Bの何れかを透過する
ことになる。なお、RGB各色の光学フィルタ55R,
55G,55Bは、何れか一方でよく、この場合、他方
は開口または透過ガラスを設ければよい。
【0071】このように、本実施の形態では、回転円筒
フィルタによって、白色光をRGB色の光ビームに変換
しているので、液晶シャッタアレイにカラーフィルタを
設けることなく、液晶シャッタアレイを簡単な構成で得
ることができる。
【0072】〔第3実施の形態〕本実施の形態の光記録
部16は、RGB各色に対応する白色光源と、各々の反
射角度が調整可能な多数の微小ミラーを備えたマイクロ
ミラーアレイとを備えて、これらを用いて、白色光源か
らの白色光を色分解したRGB色の各光を、マイクロミ
ラーアレイの微小ミラーの反射角度を画像信号に基づい
て調整することにより面露光するものである。なお、本
実施の形態は、上記実施の形態と略同様の構成であるた
め、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0073】図7に示すように、本実施の形態では、光
記録部16は、露光するための光源ユニット16Bを備
えている。この光源ユニット16Bは、制御装置54に
接続されている。本実施の形態の光源ユニット16Bに
は感光感熱記録材料12の近傍に、回転フィルタ53C
が設けられている。本実施の形態の画像記録装置では、
回転フィルタ53Cにより、入射された白色光をRGB
各色に変換して射出する。
【0074】図8に示すように、光記録部16の光源ユ
ニット16Bは、B色の光を担当する、ハロゲンランプ
及びリフレクタによって構成された光源64Bを備えて
いる。光源64Bの光照射側には、回転可能な反射鏡1
7が設けられている。この反射鏡17は、光記録(潜像
記録)時には、出射された白色光をそのまま感光感熱記
録材料12へ向けて照射する位置(図8では実線で示し
た位置)に設定され、光定着時には、出射された白色光
を反射鏡17で反射させ、定着位置の感光感熱記録材料
12へ照射する位置(図8では点線で示した位置)に設
定される。この反射鏡17は図示を省略した駆動装置に
接続され、制御装置54により光記録時または光定着時
の回転位置に設定される。従って、光定着部20におい
て、感光感熱記録材料12は、光源64Bからの白色光
が感光感熱記録層側から照射され、現像された画像が定
着される。
【0075】光源64Bの光照射側で反射鏡17より下
流側には、C(シアン)、M(マゼンタ)、及びY(イ
エロー)の各色カットフィルタを備えた調光フィルタ6
6Bが配置されている。各カットフィルタは、各々のフ
ィルタに対応して設けられたドライバによって、光路へ
挿入される方向及び光路から待避される方向に相互に独
立して移動可能である。調光フィルタ66Bのドライバ
は各々制御装置54に接続されている。
【0076】調光フィルタ66Bの光射出側には、通過
する光を拡散する拡散ボックス70Bが配置され、拡散
ボックス70Bの光射出側には、R(レッド)、G(グ
リーン)、B(ブルー)の各色分解フィルタを備えたタ
ーレットから構成される回転フィルタ53Cが配置され
ている。回転フィルタ53Cは、制御装置54に接続さ
れた図示しないドライバによって回転され、各色分解フ
ィルタが光路上に挿入されるように構成されている。
【0077】回転フィルタ53Cの光透過側には、各色
分解フィルタを透過した各色の光を反射するマイクロミ
ラーアレイ72が配置されている。また、後述するオフ
状態のマイクロミラー72により拡散ボックス70Bで
拡散された光が反射される方向に、光吸収体74が配置
されている。
【0078】マイクロミラーアレイ72は、図12に示
すように、SRAMセル(メモリセル)80上に、微小
ミラー(マイクロミラー)78が支柱により支持されて
配置されたものであり、多数の(数10万個から数10
0万個)のピクセルを格子状に配列して構成されたミラ
ーデバイスである。各ピクセルについて説明すると、図
13に示すように、最上部に支柱に支えられたマイクロ
ミラー78が設けられており、マイクロミラー78の表
面にはアルミニウムが蒸着されている。なお、マイクロ
ミラー78の反射率は90%以上である。また、マイク
ロミラー78の直下には、ヒンジ及びヨークを含む支柱
を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造される
シリコンゲートのCMOSのSRAMセル80が配置さ
れており、全体はモノリシック(一体型)に構成されて
いる。
【0079】マイクロミラーアレイ72は、SRAMに
デジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイ
クロミラー78が、対角線を中心としてマイクロミラー
アレイ72が配置された基板側に対して±α度(例えば
±10度)の範囲で傾き、光を反射する方向が変化す
る。すなわち、それぞれのマイクロミラー78をオンオ
フ制御することにより、マイクロミラー78が±α度傾
くので、マイクロミラーアレイ72を光スイッチとして
使用することができる。なお、図13(A)は、マイク
ロミラー78がオン状態である+α度に傾いた状態を示
し、図13(B)は、マイクロミラー78がオフ状態で
ある−α度に傾いた状態を示す。
【0080】従って、画像信号に応じてマイクロミラー
アレイ72のそれぞれのピクセルにおけるマイクロミラ
ー78の傾きを図12に示すように制御することによっ
て、マイクロミラーアレイ72に入射された光は、それ
ぞれのマイクロミラー78の傾き方向へ反射される。な
お、図12は、マイクロミラーアレイ72の一部を拡大
し、マイクロミラー78が+α度又は−α度に制御され
ている状態の一例を示す。
【0081】それぞれのマイクロミラー78のオンオフ
制御は、マイクロミラーアレイ72に接続された制御装
置54によって行われる。また、マイクロミラーアレイ
72に反射された光の光軸上には、マイクロミラーアレ
イ72によって反射された光を感光感熱記録材料12の
記録面に結像させる集光レンズ76が配置されている。
【0082】この光記録部16では、調光フィルタ66
Bが調整され、入力された画像信号に基づいて制御装置
54によって露光量が算出され、算出された露光量に基
づいてマイクロミラー78の各々がオンオフ制御され
る。このときマイクロミラー78のオン時間は、露光量
が多くなるに従って長くされる。そして、光源64Bよ
り出力され、調光フィルタ66B及び拡散ボックス70
Bを介してマイクロミラーアレイ72に入力された光
は、マイクロミラーアレイ72により、マイクロミラー
78がオン状態の場合には感光感熱記録材料12方向
に、マイクロミラー78がオフ状態の場合には光吸収体
74方向にそれぞれ反射される。感光感熱記録材料12
方向に反射された光は、集光レンズ76により感光感熱
記録材料12の記録面に収束されて、感光感熱記録材料
12が記録層側から露光され、感光感熱記録材料12に
潜像が記録される。
【0083】このとき、回転フィルタ53Cを回転させ
て、R色用の色分解フィルタを配置し、R色の画像信号
をに応じてマイクロミラーアレイ120をオンオフして
R光による露光を行う。以下、同様にして、順次、G色
用の色分解フィルタを配置してG光による露光を行い、
B色用の色分解フィルタを配置してB光による露光を行
うと、RGB3色の光での露光を行なうことができる。
【0084】図9に示すように、本実施の形態の制御装
置54は、機構部138に、回転フィルタユニット13
1Bが含まれている。この回転フィルタユニット131
Bは、回転フィルタ53Cに対応している。なお、この
回転フィルタユニット131Bには、マイクロミラーア
レイ72に対応する構成も含まれている。また、プリン
トコントローラ120は、カラー画像をプリントする画
像データを出力制御、すなわち白色光源ユニット130
に渡される画像データを出力するためのものであり、白
色光源ユニット130、及び回転フィルタユニット13
1Bに接続されている。
【0085】図10に示すように、回転フィルタ53C
は円盤形状をしており、その回転方向に沿ってRGB各
色の光学フィルタが設けられている。具体的には、回転
フィルタ53Cの中心軸Oに対して等角度配置でRGB
各色の光学フィルタ55R,55G,55Bが設けられ
ている。これによって、回転フィルタ53Cを回転させ
ることで、RGB各色の光学フィルタ55R,55G,
55Bの何れかを透過することになる。なお、回転フィ
ルタ53Cに設ける光学フィルタは、円形状に限定され
るものではなく、例えば、図11に示すように、領域で
分割してもよい。
【0086】このように、本実施の形態では、光記録部
16に含まれる白色光源ユニットからの白色光を、光記
録用と光定着用とに兼用することができ、定着ランプを
設ける必要が無いので、省スペース化を実現できる。ま
た、白色光源ユニットによる光ビームの制御、及び回転
フィルタによる白色光からRGB色の光へ変換している
ので、液晶シャッタアレイ等を設けることなく、簡単な
構成で画像記録装置を得ることができる。
【0087】上記の別形態として、図8に示すように、
本実施の形態では、光源ユニット16Bは、G色の光を
担当する、ハロゲンランプ及びリフレクタによって構成
された光源64Gを備えており、光源64Bの光照射側
には、CMYの各色カットフィルタを備えた調光フィル
タ66Gが配置された形態を採用することができる。こ
の場合、調光フィルタ66Gの光射出側には、通過する
光を拡散する拡散ボックス70Bが配置され、拡散ボッ
クス70Bの光射出側には、マイクロミラーアレイ72
が配置される。同様に、光源ユニット16Bは、R色の
光を担当する、ハロゲンランプ及びリフレクタによって
構成された光源64Rを備えており、光源64Rの光照
射側には、調光フィルタ66Rが配置される。調光フィ
ルタ66Rの光射出側には、通過する光を拡散する拡散
ボックス70Rが配置される。
【0088】なお、拡散ボックス70G,70Rの光射
出側には、回転フィルタのG色及びR色に分離する色分
解フィルタに対応するフィルタを設ける。そして、拡散
ボックス70Bの光射出側には、回転フィルタをB色に
固定する。これによって、マイクロミラーアレイ72に
は、RGB各色の光が照射される。
【0089】従って、RGB各色の光を同時照射するこ
とができ、3色同時露光が可能である。なお、この場
合、光源64G及び64Rの少なくとも一方の光照射側
に、回転可能な反射鏡を設けてもよい。光源64G及び
64Rの少なくとも一方に反射鏡を増設することによっ
て、定着用の白色光の光量を増加させることができ、定
着用の白色光の光量を調整することができる。
【0090】また、G色の光を担当する光源64G、及
びR色の光を担当する光源64Rに対応してマイクロミ
ラーアレイを独立して設けてもよい。このようにするこ
とで、3つの光源64R,64G,64Bの各々から出
射される白色光を、色分解フィルタでRGB各色に分解
し、分解されたRGB各色の光を独立したマイクロミラ
ーアレイにより反射させ、感光感熱記録材料12に面照
射することができる。
【0091】なお、光記録部16である白色光源ユニッ
トからの白色光を、光定着用に用いる場合、感光感熱記
録材料12の各感光感熱記録層の感度に応じて露光量を
制御することが好ましい。このように制御することで、
さらに、感光感熱記録材料12の各感光感熱記録層は、
加熱現像された各色の画像毎に適正に定着される。
【0092】また、上記実施の形態では、加熱装置とし
て感熱記録ヘッドを用いたが、遠赤外線ヒータを用い、
グレーズ部を形成して熱エネルギを印加するようにして
もよい。
【0093】〔感光感熱記録材料〕次に、本発明の画像
記録装置での画像記録に使用する感光感熱記録材料につ
いて説明する。本発明に使用する感光感熱記録材料は、
支持体上に感光感熱記録層(画像記録層)を備えたもの
である。この感光感熱記録層は、露光により潜像を形成
し、加熱によりこの潜像が現像されて画像を形成する。
また、本発明に使用する感光感熱記録材料は、この感光
感熱記録層の他、公知のその他の層、例えば、保護層、
中間層、UV吸収層等がいずれかの位置に形成されてい
てもよい。また、本発明に使用する感光感熱記録材料
は、支持体上に、イエロー発色成分、マゼンタ発色成
分、及び、シアン発色成分をそれぞれ含む、少なくとも
3層の感光感熱記録層を備えることにより、カラー感光
感熱記録材料としてカラー画像形成に用いることができ
る。また、必要に応じて、ブラック発色成分を含む感光
感熱記録層を備えていてもよい。
【0094】本発明では、(a)発色成分Aを内包した
熱応答性マイクロカプセルと、該マイクロカプセル外
に、少なくとも、同一分子内に重合性基と前記発色成分
Aと反応して発色する部位とを有する実質的に無色の化
合物Bと、光重合開始剤と、からなる光重合性組成物
と、を含有する感光感熱記録層、(b)発色成分Aを内
包した熱応答性マイクロカプセル、該マイクロカプセル
外に、少なくとも、前記発色成分Aと反応して発色する
実質的に無色の化合物Cと、光重合性化合物Dと、光重
合開始剤と、からなる光重合性組成物と、を含有する感
光感熱記録層、(c)発色成分Aを内包した熱応答性マ
イクロカプセル、該マイクロカプセル外に、少なくと
も、前記発色成分Aと反応して発色する実質的に無色の
化合物Cと、発色成分Aと化合物Cとの反応を抑制する
部位を有する光重合性化合物Dpと、光重合開始剤と、
からなる光重合性組成物と、を含有する感光感熱記録
層、(d)発色成分Aと反応して発色する実質的に無色
の化合物Cを内包した熱応答性マイクロカプセルと、該
マイクロカプセル外に、少なくとも、発色成分Aと、光
重合性化合物Dと、光重合開始剤と、を含む光重合性組
成物と、を含む感光感熱記録層を備えた感光感熱記録材
料を好適に使用することができる。
【0095】上記感光感熱記録層(a)は、所望の画像
形状に露光することにより、マイクロカプセル外部にあ
る光重合性組成物が、光重合開始剤から発生するラジカ
ルにより重合反応を起こして硬化し、所望の画像形状の
潜像を形成する。次いで、加熱することにより未露光部
分に存在する前記化合物Bが記録材料内を移動し、カプ
セル内の発色成分Aと反応し発色する。従って、上記感
光感熱記録層(a)は、露光部では発色せず、未露光部
の硬化されなかった部分が発色し画像を形成するポジ型
の感光感熱記録層である。例えば、具体的態様として、
特開平3−87827号に記載の、マイクロカプセル外
部に、電子受容性基と重合性基を同一分子内に有する化
合物、光重合開始剤を含有する光硬化性組成物およびマ
イクロカプセルに内包された電子供与性無色染料を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
においては、露光によりマイクロカプセル外部にある光
硬化性組成物が重合して硬化し、潜像が形成される。そ
の後、加熱により未露光部分に存在する電子受容性化合
物が記録材料内を移動し、マイクロカプセル内の電子供
与性無色染料と反応、発色する。従って、露光部の硬化
した潜像部分は発色せず、硬化されなかった部分のみが
発色し、コントラストの高い鮮明なポジ画像を形成する
ことができる。
【0096】上記感光感熱記録層(b)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dが、露光に
より反応した光重合開始剤から発生するラジカルにより
重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dが発色成分Aと化合物Cとの反応
を抑制する部位を有していないので、加熱することによ
り未露光部分に存在する前記化合物Cが記録材料内を移
動し、カプセル内の発色成分Aと反応し発色する。従っ
て、上記感光感熱記録層(b)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層となる。例えば、具体的
態様として、マイクロカプセルに内包されたアゾメチン
色素前駆体、該色素前駆体からアゾメチン色素を生成す
る脱保護剤、光重合性化合物、及び光重合開始剤を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
においては、露光によりマイクロカプセル外部にある光
重合性化合物が重合して硬化し、潜像が形成される。そ
の後、加熱により未露光部分に存在する脱保護剤が記録
材料内を移動し、マイクロカプセル内のアゾメチン色素
前駆体と反応、発色する。従って、露光部の硬化した潜
像部分は発色せず、硬化されなかった部分のみが発色
し、ポジ画像を形成することができる。
【0097】上記感光感熱記録層(c)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dpが、露光
により反応した光重合開始剤から発生するラジカルによ
り重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dpが発色成分Aと化合物Cとの反
応を抑制する部位を有しているので、露光により形成さ
れた潜像(硬化部)の持つ膜性に依存して、前記化合物
Cが移動し、カプセル内の発色成分Aと反応して画像を
形成する。従って、上記感光感熱記録層(c)は、露光
部が発色して、画像を形成するネガ型の感光感熱記録層
となる。例えば、具体的態様として、特開平4−211
252号に記載の、マイクロカプセル外部に電子受容性
化合物、重合性ビニルモノマー、光重合開始剤およびマ
イクロカプセルに内包された電子供与性無色染料を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
における画像形成の機構は明確ではないが、露光により
マイクロカプセル外部に存在するビニルモノマーが重合
される一方、露光部分に共存する電子受容性化合物は、
形成された重合体には全く取り込まれず、むしろビニル
モノマーとの相互作用が低下して、拡散速度の高い移動
可能な状態で存在する。一方、未露光部の電子受容性化
合物は、共存するビニルモノマーにトラップされて存在
するため、加熱した際、露光部における電子受容性化合
物が優先的に記録材料内で移動し、マイクロカプセル内
の電子供与性無色染料と反応するが、未露光部の電子受
容性化合物は、加熱してもカプセル壁を透過できず、電
子供与性無色染料と反応せず、発色に寄与できないため
と考えられる。従って、この感光感熱記録層では、露光
部分が発色し、未露光部分では発色せずに画像を形成す
るため、コントラストの高い鮮明なネガ画像を形成する
ことができる。
【0098】上記感光感熱記録層(d)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dが、露光に
より反応した光重合開始剤から発生するラジカルにより
重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dが発色成分Aと化合物Cとの反応
を抑制する部位を有していないので、加熱することによ
り未露光部分に存在する前記発色成分Aが記録材料内を
移動し、カプセル内の化合物Cと反応し発色する。従っ
て、上記感光感熱記録層(d)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層となる。
【0099】以下に、上記感光感熱記録層(a)〜
(d)を構成する構成成分について説明する。
【0100】感光感熱記録層(a)〜(d)中の発色成
分Aとしては、実質的に無色の電子供与性無色染料また
はジアゾニウム塩化合物が挙げられる。このような電子
供与性無色染料としては、例えば特願平11−3630
8号明細書の段落番号[0051]〜段落番号[006
1]に記載された電子供与性無色染料を使用することが
でき、ジアゾニウム塩化合物としては、例えば特願平1
1−36308号明細書の段落番号[0062]〜段落
番号[0077]に記載されたジアゾニウム塩化合物を
使用することができる。
【0101】感光感熱記録層(a)中に使用する、同一
分子内に重合性基と前記発色成分Aと反応して発色する
部位とを有する実質的に無色の化合物Bとしては、重合
性基を有する電子受容性化合物または重合性基を有する
カプラー化合物等の前記発色成分Aと反応して発色し、
かつ光に反応して重合し、硬化するという両機能を有す
るものであれば全て使用することができる。重合性基を
有する電子受容性化合物、即ち、同一分子中に電子受容
性基と重合性基とを有する化合物は、重合性基を有し、
かつ前記発色成分Aの一つである電子供与性無色染料と
反応して発色し、かつ光重合して膜を硬化しうるもので
あれば全て使用することができる。このような重合性基
を有する電子受容性化合物としては、例えば特願平11
−36308号明細書の段落番号[0079]〜段落番
号[0088]に記載された電子受容性化合物を使用す
ることができる。また、重合性基を有するカプラー化合
物としては、例えば特願平11−36308号明細書の
段落番号[0089]〜段落番号[0105]に記載さ
れたカプラー化合物を使用することができる。
【0102】また、感光感熱記録層(b)〜(d)で
は、前記発色成分Aと反応して発色する化合物として、
前記のような重合性基を有する化合物Bに代えて、重合
性基を有しない、発色成分Aと反応して発色する実質的
に無色の化合物Cを使用する。但し、化合物Cは重合性
基を有さないため、記録層に光重合による膜硬化作用を
付与する必要があることから、他に重合性基を有する光
重合成化合物Dを併用して用いる。上記化合物Cとして
は、重合性基を有しない全ての電子受容性化合物または
カプラー化合物を使用することができる。重合性基を有
しない電子受容性化合物としては、例えば特願平11−
36308号明細書の段落番号[0107]〜段落番号
[0111]に記載された電子受容性化合物を使用する
ことができ、重合性基を有しないカプラー化合物として
は、例えば特願平11−36308号明細書の段落番号
[0117]〜段落番号[0126]に記載されたカプ
ラー化合物を使用することができる。
【0103】光重合成化合物Dとしては、光重合性モノ
マーを使用することができる。光重合性モノマーとして
は分子内に少なくとも1個のビニル基を有する光重合性
モノマーを使用することができる。また、ネガ画像を得
たい場合には、光重合成化合物として発色成分Aと化合
物Cとの反応を抑制する部位を有する光重合性化合物D
pを使用する。光重合性化合物Dpは、用いる上記化合
物Cに応じて適合する光重合性化合物Dp、即ち、特定
の光重合性モノマー(Dp1、Dp2)を選択して用い
る。重合性基を有しない電子受容性化合物を用いる場
合、特定の光重合性モノマーDp1を併用するが、該光
重合性モノマーDp1としては、電子供与性無色染料と
電子受容性化合物との反応抑制機能を有し、分子内に少
なくとも1個のビニル基を有する光重合性モノマーであ
ることが好ましい。このような光重合性モノマーDp1
としては、例えば特願平11−36308号明細書の段
落番号[0112]〜段落番号[0116]に記載され
た光重合性モノマーを使用することができる。また、重
合性基を有しないカプラー化合物を用いる場合、特定の
光重合性モノマーDp2を併用して用いるが、該光重合
性モノマーDp2としては、カップリング反応の抑制効
果を有する酸性基を有し、金属塩化合物でない光重合性
モノマーであることが好ましい。このような光重合性モ
ノマーDp2としては、例えば特願平11−36308
号明細書の段落番号[0128]〜段落番号[013
1]に記載の光重合性モノマーを使用することができ
る。
【0104】また、感光感熱記録層(b)〜(d)にお
いて、発色成分Aとしてアゾメチン色素前駆体を用い、
化合物Cとしてアゾメチン色素前駆体との接触によりア
ゾメチン色素を生成(発色)させる脱保護剤を用いるこ
ともできる。また、光重合成化合物としてアゾメチン色
素前駆体と脱保護剤との反応を抑制する部位を有する光
重合性化合物(Dp)を使用することにより、ネガ画像
を得ることもできる。このようなアゾメチン色素前駆体
としては、例えば特願2000−18425号明細書の
段落番号[0028]〜段落番号[0106]に記載の
アゾメチン色素前駆体を使用することができる。また、
脱保護剤としては、例えば特願2000−18425号
明細書の段落番号[0143]〜段落番号[0164]
に記載の脱保護剤を使用することができる。なお、感光
感熱記録層(a)において、発色成分Aとしてアゾメチ
ン色素前駆体を用い、化合物Bとして重合性基を有する
脱保護剤を用いることもできる。重合性基を有する脱保
護剤としては、例えば特願2000−18425号明細
書の段落番号[0233]〜段落番号[0238]に記
載の脱保護剤を使用することができる。
【0105】その他の発色成分Aと、発色成分Aと反応
して発色する化合物Bまたは化合物Cの組み合わせとし
ては、下記(ア)〜(ソ)の組合せが挙げられる。な
お、下記の組合せは、発色成分A、化合物Bまたは化合
物Cの順に示した。 (ア)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀のような有機酸金属
塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキ
ノンのような還元剤と、の組み合わせ。 (イ)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄のよう
な長鎖脂肪酸鉄塩と、タンニン酸、没食子酸、サリチル
酸アンモニウムのようなフェノール類と、の組み合わ
せ。 (ウ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸などのニッケ
ル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸
重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫
化カリウムのようなアルカリ土類金属硫化物と、の組み
合わせ、又は、前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニル
カルバジド、ジフェニルカルバゾンのような有機キレー
ト剤と、の組み合わせ。 (エ)銀、鉛、水銀、ナトリウム等の硫酸塩のような重
金属硫酸塩と、ナトリウムテトラチオネート、チオ硫酸
ソーダ、チオ尿素のような硫黄化合物と、の組み合わ
せ。 (オ)ステアリン酸第二鉄のような脂肪酸第二鉄塩と、
3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタンのような芳香
族ポリヒドロキシ化合物と、の組み合わせ。 (カ)シュウ酸塩、シュウ酸水銀のような有機金属塩
と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコー
ルのような有機ポリヒドロキシ化合物と、の組み合わ
せ。 (キ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄のような
脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセ
シルカルバミド誘導体と、の組み合わせ。 (ク)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛のよ
うな有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチ
オ尿素のようなチオ尿素誘導体と、の組み合わせ。
(ケ)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸銅のような高
級脂肪酸重金属塩と、ジアルキルジチオカルバミン酸亜
鉛と、の組み合わせ。 (コ)レゾルシンとニトロソ化合物との組み合わせのよ
うなオキサジン染料を形成するもの。 (サ)ホルマザン化合物と還元剤および/または金属塩
との組み合わせ。 (シ)酸化型発色剤と酸化剤との組み合わせ。 (ス)フタロニトリル類とジイミノイソインドリン類と
の組み合わせ(フタロシアニンが生成する組み合わ
せ)。 (セ)イソシアナート類とジイミノイソインドリン類と
の組み合わせ(着色顔料が生成する組み合わせ)。 (ソ)顔料プレカーサと酸または塩基の組み合わせ(顔
料が生成する組み合わせ)。
【0106】上述した発色成分の組合せの中でも、電子
供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み合わせ、ジ
アゾ化合物とカプラー化合物との組み合わせ、保護され
た色素前駆体と脱保護剤との組み合わせ、パラフェニレ
ンジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の
酸化体前駆体とカプラー化合物との組合せが好ましい。
即ち、発色成分Aとしては、電子供与性染料前駆体、ジ
アゾ化合物、保護された色素前駆体、または酸化体前駆
体が好ましく、化合物Bまたは化合物Cとしては、電子
受容性化合物、カプラー化合物、または脱保護剤が好ま
しい。
【0107】次に、感光感熱記録層(a)〜(d)中に
使用する光重合開始剤について説明する。この光重合開
始剤は、前記の感光感熱記録材料(a)〜(d)のいず
れにも使用し、光露光することによりラジカルを発生し
て層内で重合反応を起こし、かつその反応を促進させる
ことができる。この重合反応により記録層膜は硬化し、
所望の画像形状の潜像を形成することができる。上記光
重合開始剤は、300〜1000nmに最大吸収波長を
有する分光増感化合物と、該分光増感化合物と相互作用
する化合物と、を含有するものであることが好ましい
が、上記分光増感化合物と相互作用する化合物が、その
構造内に300〜1000nmに最大吸収波長を有する
色素部とボレート部との両機能を併せ持つ化合物であれ
ば、上記分光増感色素を用いなくてもよい。カラー画像
を形成する場合には、これらを含む光重合開始剤を含有
する感光感熱記録層を有する感光感熱記録材料を用いる
ことが好適である。これらの光重合開始剤としては、例
えば特願平11−36308号明細書の段落番号[01
33]〜段落番号[0179]に記載された光重合性モ
ノマーを使用することができる。
【0108】なお、上記感光願熱記録材料において、感
光感熱記録層の他の添加剤、感光感熱記録層以外の層構
成、及びマイクロカプセル化の方法については、特願平
11−36308号明細書の段落番号[0180]〜段
落番号[0226]に記載されたものを適宜用いること
ができる。
【0109】また、本発明では、上述の感光感熱記録層
(a)〜(d)を備えた感光感熱記録材料のほかに、
(e)熱応答性マイクロカプセルに内包された酸化体前
駆体Eと、該熱応答性マイクロカプセル外部に在って前
記酸化体前駆体Eと反応して酸化体Fを生成する活性化
剤G、及び該酸化体Fとカップリング反応して色素を形
成する色素形成カプラーHを含む感光感熱記録層であっ
て、光照射により被照射部分が硬化する光硬化性の感光
感熱記録層、(f)熱応答性マイクロカプセルに外部に
在る酸化体前駆体Eと、該熱応答性マイクロカプセルに
内包された前記酸化体前駆体Eと反応して酸化体Fを生
成する活性化剤G、及び該酸化体Fとカップリング反応
して色素を形成する色素形成カプラーHを含む感光感熱
記録層であって、光照射により被照射部分が硬化する光
硬化性の感光感熱記録層を備えた感光感熱記録材料も好
適に使用することができる。
【0110】上記感光感熱記録層(e)は、所望の画像
形状に露光することにより照射部分が硬化し、所望の画
像形状の潜像を形成する。次いで、加熱することにより
未露光部分に存在する活性化剤Gが記録材料内を移動
し、カプセル内の酸化体前駆体Eと反応して酸化体Fを
生成する。生成された酸化体Fは色素形成カプラーHと
カップリング反応して色素を形成する(発色する)。従
って、上記感光感熱記録層(e)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層である。例えば、具体的
態様として、特願平11−324548号に記載の、マ
イクロカプセルに内包されたパラフェニレンジアミン誘
導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体
と色素形成カプラー、マイクロカプセル外部に在ってこ
れら酸化体前駆体と反応してパラフェエレンジアミン誘
導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体を生成
する活性化剤、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を
含有する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記
録層においては、露光により光重合性モノマーが重合し
て硬化し、潜像が形成される。その後、加熱により未露
光部分に存在する活性化剤が記録材料内を移動し、マイ
クロカプセル内のパラフェニレンジアミン誘導体または
パラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体と反応し、
マイクロカプセル内で発色現像主薬であるパラフェニレ
ンジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の
酸化体が生成する。この発色現像主薬の酸化体はマイク
ロカプセル内の色素形成カプラーと更に反応し、発色す
る。従って、露光部の硬化した潜像部分は発色せず、硬
化されなかった部分のみが発色し、コントラストの高い
鮮明なポジ画像を形成することができる。
【0111】上記感光感熱記録層(f)は、所望の画像
形状に露光することにより照射部分が硬化し、所望の画
像形状の潜像を形成する。次いで、加熱することにより
未露光部分に存在する酸化体前駆体Eが記録材料内を移
動し、カプセル内の活性化剤Gと反応して酸化体Fを生
成する。生成された酸化体Fは色素形成カプラーHとカ
ップリング反応して色素を形成する(発色する)。従っ
て、上記感光感熱記録層(f)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層である。例えば、具体的
態様として、特願平11−324548号に記載の、マ
イクロカプセル外部に在るパラフェニレンジアミン誘導
体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体、
マイクロカプセルに内包されたこれら酸化体前駆体と反
応してパラフェエレンジアミン誘導体またはパラアミノ
フェノール誘導体の酸化体を生成する活性化剤と色素形
成カプラー、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を含
有する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録
層においては、露光により光重合性モノマーが重合して
硬化し、潜像が形成される。その後、加熱により未露光
部分に存在するパラフェニレンジアミン誘導体またはパ
ラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体が記録材料内
を移動し、マイクロカプセル内の活性化剤と反応し、マ
イクロカプセル内で発色現像主薬であるパラフェニレン
ジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸
化体が生成する。この発色現像主薬の酸化体はマイクロ
カプセル内の色素形成カプラーと更に反応して発色す
る。従って、露光部の硬化した潜像部分は発色せず、硬
化されなかった部分のみが発色し、コントラストの高い
鮮明なポジ画像を形成することができる。
【0112】以下に、上記感光感熱記録層(e)、
(f)を構成する構成成分について説明する。感光感熱
記録層(e)、(f)中において生成する酸化体Fは発
色現像主薬の酸化体であり、酸化体前駆体Eとしては、
例えば特願平11−324548号明細書の段落番号
[0009]〜段落番号[0024]に記載された化合
物を用いることができ、活性化剤Gとしては、例えば特
願平11−324548号明細書の段落番号[002
4]〜段落番号[0032]に記載された化合物を用い
ることができる。また、色素形成カプラーHとしては、
例えば特願平11−324548号明細書の段落番号
[0033]に記載された化合物を用いることができ
る。
【0113】感光感熱記録層(b)〜(d)と同様に、
上記感光感熱記録層(e)、(f)に光重合性化合物D
及び光重合開始剤を添加することにより、光硬化性の感
光感熱記録層とすることができる。また、酸化体前駆体
E、活性化剤G、及び色素形成カプラーHのいずれかが
重合性基を有することによっても、光硬化性の感光感熱
記録層とすることができる。また、光重合性化合物とし
て、酸化体F及び色素形成カプラーHのいずれかと大き
な相互作用を有する光重合性化合物Dpを用いることに
より、ネガ画像を得ることもできる。なお、光重合性化
合物D、光重合開始剤については、上記感光感熱記録層
(b)〜(d)と同様のものを使用することができる。
【0114】また、感光感熱記録層の他の添加剤、感光
感熱記録層以外の層構成、及びマイクロカプセル化の方
法についても、上記感光感熱記録層(a)〜(d)と同
様、特願平11−36308号明細書の段落番号[01
80]〜段落番号[0226]に記載されたものを適宜
用いることができる。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
記録手段において潜像を記録するときに用いるべき光
を、案内手段によって光定着部位に案内されて光定着で
きるので、光定着用に新規の光源を用いることなく、単
独の光源で兼用することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態に係る画像記録装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1実施の形態に係る画像記録装置
に含まれる制御装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図3】 本発明の実施の形態に係る画像記録装置の処
理の流れを示すフローチャートである。
【図4】 本発明の第2実施の形態に係る画像記録装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の第2実施の形態に係る画像記録装置
に含まれる制御装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図6】 本発明の第2実施の形態に係る画像記録装置
に含まれる回転円筒フィルタの概略構成を示すイメージ
図である。
【図7】 本発明の第3実施の形態に係る画像記録装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の第3実施の形態に係る画像記録装置
に含まれる光記録部の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図9】 本発明の第3実施の形態に係る画像記録装置
に含まれる制御装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図10】 本発明の第3実施の形態に係る画像記録装
置に含まれる回転円筒フィルタの概略構成を示すイメー
ジ図である。
【図11】 回転円筒フィルタの他の例を示す構成図で
ある。
【図12】マイクロミラーアレイの一部分の構成を示す
部分拡大図である。
【図13】マイクロミラーアレイを構成するマイクロミ
ラーの動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 画像記録装置 11 筐体 12 感光感熱記録材料 14 収納部 16 光記録部 17 反射鏡 18 加熱現像部 20 光定着部 22 排出部 50 感熱記録ヘッド 52 プラテンローラ 54 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H106 AB10 BG07 BG24 BG25 BG42 BG60 2H112 AA01 AA03 BC01 BC06 BC09 BC32 CA19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光感熱記録層を複数含む感光感熱記録
    材料を露光するために白色光源から照射された白色光
    を、前記各感光感熱記録層に対応する色相の光に分光す
    る分光手段を含み、前記分光手段により分光した光によ
    り潜像を記録する光記録手段と、 加熱により潜像を現像する加熱現像手段と、 前記白色光を光定着部位に案内する案内手段を含み、該
    案内手段により案内された白色光を照射し、現像された
    画像を定着する定着手段と、を備えた画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記案内手段は、前記白色光源の照射側
    に設けられ、光記録時と光定着時とで白色光の伝搬方向
    を切換可能な反射手段で構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記分光手段は、前記白色光源の照射側
    に設けられ、前記分光した光の露光量を制御する露光量
    制御手段をさらに含んで構成されたことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
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