JP2001324409A - 車両の風洞試験方法及び装置 - Google Patents
車両の風洞試験方法及び装置Info
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Abstract
試験装置を得ることにある。 【解決手段】風が流れる風洞の測定部7と、モーション
装置9とを具備する。モーション装置9は、車両載置台
11、及びこの載置台11を下側から支持して可動させ
る台駆動部12を有し、車両載置台11はその少なくと
も上面を測定部7内に位置して設けられ、かつ、この上
面に測定機器を搭載した実車8を載置する。実車8を載
せた車両載置台11を動かすことによって風洞内で実車
8を動かしながら、風洞を通る風の実車8への影響を測
定することを特徴としている。
Description
するための車両の風洞試験方法及び装置に関する。
験は不可欠であり、そのための一つとして風洞試験装置
が用いられている。この風洞試験は、風が流れる風洞内
にクレイモデルを静止状態に配置して、前記クレイモデ
ルの主に外形形状によってもたらされる空力特性上の性
能が向上するかどうかを知るために行われている。
行時に所望の空力特性を得るべくクレイモデルに基づい
て外形が決定された試作車を製作し、この試作車に様々
な計測機器を搭載してテストサーキットや公道を実際に
走行させている。この実走行試験では、前記空力特性の
実際上の評価の他、横風の影響、風切り音等の評価、及
び路面状態による操縦性能等への影響等の各種の評価が
行われる。又、この実走行試験は様々にテスト条件を変
えて数回繰返される。
性のみを評価しているために、その後に実走行試験を数
回行うことを、自動車の開発過程では余儀なくされてい
る。このような実走行試験は、長時間テストサーキット
を占有し、かつ、テストドライバーを長時間拘束しなけ
ればならないことに加えて、各種計測機器の調整の手
間、及び新しいテスト条件に応じた調整が都度必要であ
るので、前記実走行試験には多大な手間が必要である。
しかも、実走行試験においては、テストドライバーが大
きな危険に晒される蓋然性が高い試験条件等を設定する
ことは問題であるので、自ずと試験条件に制限がある。
する課題は、実走行試験を模擬できる車両の風洞試験方
法及び装置を得ることにある。
に、本発明に係る車両の風洞試験方法は、風洞内に少な
くとも上面が位置している車両載置台上に実車を載せ、
前記車両載置台を動かすことによって前記風洞内で前記
実車を動かしながら、前記風洞を通る風の前記実車への
影響を測定することを特徴とするものである。
明に係る車両の風洞試験装置は、風が流れる風洞と、こ
の風洞内に少なくとも上面が位置されるとともにこの上
面に実車が載置される車両載置台、及びこの載置台を下
側から支持して可動させる台駆動部を有したモーション
装置と、を具備したことを特徴とするものである。
たり、前記風洞内に配置される実車の駆動車輪を支持し
てこの車輪に従動して回転するローラを有した車輪受け
を前記車輪載置台上に取付けるとよい。
にあたり、前記風洞の床に載置台配置孔を設け、この配
置孔に前記車両載置台を配置するとよい。
にあたり、前記車両載置台の動きに追従して可撓変形し
得る導風板を、前記載置台配置孔の孔縁と前記車両載置
台の周部とに亘って設けるとよい。
たり、前記モーション装置を、前記車両載置台と、この
台の動きを6自由度で制御する6本の駆動アクチュエー
タを有する前記台駆動部とを備えて形成することができ
る。
あたり、前記モーション装置を、前記実車が有する車輪
を個別に載置して無端回転するフラットベルト、又は前
後一対の自由回転するローラを有する複数の前記車両載
置台と、これら各載置台の動きを個別に制御する複数本
の駆動アクチュエータを有する前記台駆動部とを備えて
形成することもできる。
明の第1の実施の形態を説明する。
概略的構成を示す平面図であり、この図中1はエンドレ
ス構造の風洞であり、その一部には風洞1内に風を流す
ための送風機2が取付けられている。送風機2はその回
転速度を自在に調節でき、それにより風洞内を流れる風
の速度を任意に変えることができるようになっている。
なお、図1中3は風洞1内を流れる風の向きを円滑に変
えるために風洞1の風向きが変る部分に配置された変流
翼、4は消音器、5は空気冷却器を示している。
aをなしており、この胴1aには測定部7が設けられて
いる。風洞1における測定部7の上流側部分は、測定部
7に向けて絞られている。この測定部7は被試験体であ
る実車8を出し入れできる大きさであるとともに、測定
部7にはモーション装置9が設けられ、この装置9によ
って測定部7内の実車8に各種の動きが与えられるよう
になっている。
えばスチュワートプラット型の振動台が採用されてお
り、従って、この装置9は、車両載置台11と、この台
11を動かす台駆動部12とを備える。台駆動部12
は、上端を関節機構を介して車両載置台11の下面に連
結し、下端を固定基板13等の基礎に関節機構を介して
連結するとともに、この車両載置台11を下から支持す
る6本(3本のみ図示する。)の駆動アクチュエータ1
4を有している。各アクチュエータ14は油圧サーボア
クチュエータで形成されている。台駆動部12は、コン
ピュータを主体とする図示しないコントローラで各駆動
アクチュエータ14を伸縮動作させることにより、図4
に示されるように車両載置台11を、6自由度、つま
り、上下、左右、前後、ローリング、ピッチング、及び
ヨーイングで制御するようになっている。
は、風洞1における測定部7の床7aに設けられた載置
台配置孔15内に配置されている。そのため、車両載置
台11の上面は測定部7内に位置されている。車両載置
台11は、その上面に実車8を載せることができる大き
さで、かつ、図3に示すように円板形状をなしている。
11の周部上面とに亘って一対の導風板16、17が取
付けられている。これら導風板16、17は車両載置台
11の動きに追従して可撓変形できる材料、例えばゴム
板で夫々半円形状に形成されている。一方の導風板16
は、その両端を測定部7を流れる風(なお、図2及び図
3中に矢印で風の流れ方向を示す。)の下流側に位置さ
せるとともに、外周側部分を載置台配置孔15の孔縁に
多数の固定部品18により固定して取付けられている。
同様に、他方の導風板17は、その両端を測定部7を流
れる風の上流側に位置させるとともに、内周側部分を車
両載置台11の周部に多数の固定部品19により固定し
て取付けられている。導風板16の両端部は導風板17
の両端部に重ねられている。したがって、導風板16、
17はリング状に組合わされていて、載置台配置孔15
の孔縁と車両載置台11の周部との間の隙間gを上方か
ら覆っている。
下面と車両載置台11の周部下面とに亘って環状のエア
ーシール20が取付けられている。このシール20は前
記導風板16、17よりも遥かに薄く柔軟性及び伸縮性
に優れるゴムで形成されていて、その内周部及び外周部
の夫々は載置台配置孔15の孔縁下面及び車両載置台1
1の周部下面に夫々固定されている。このようなエアー
シール20を設けることにより、前記隙間gを通って測
定部7から空気が下方に漏れることを防止して、車両載
置台11回りの空気の挙動が不安定になることを抑制で
きるに伴い、風洞試験での測定精度を向上するのに役立
つとともに、前記隙間gを空気が通ることにより車両載
置11の可動性が損なわれることがない点で優れてい
る。
上には、自由回転する一対のローラ21を有した合計4
個の車輪受け22が取付けられ、これら車輪受け22の
ローラ21に車輪を載せて実車8が車両載置台11上に
支持されるようになっている。
台11上に支持した場合には、その駆動側の車輪(前
輪)が測定部7を流れる風の上流側に位置された一対の
前側車輪受け22上に載置されるとともに、非駆動側の
車輪(後輪)が前記風の下流側に位置された一対の後側
車輪受け22上に載置される。この逆に、前記前輪駆動
の実車8を風下に向けて車両載置台11上に支持した場
合には、後輪が一対の前側車輪受け22上に載置され、
かつ、前輪が一対の後側車輪受け22上に載置される。
又、後輪駆動の車両を風上に向けて車両載置台11上に
支持した場合には、その非駆動側の車輪(前輪)が一対
の前側車輪受け22上に載置されるとともに、駆動側の
車輪(後輪)が一対の後側車輪受け22上に載置され、
この逆に、前記後輪駆動の実車8を風下に向けて車両載
置台11上に支持した場合には、後輪が一対の前側車輪
受け22上に載置され、かつ、前輪が一対の後側車輪受
け22上に載置される。又、四輪駆動の実車8について
は、風上又は風下のいずれの方向に車両を向けて車両載
置台11上に支持した場合でも、各駆動車輪の夫々が前
記4個の車輪受け22上に載置される。
受け22を設けるとともに風下側にも2個の車輪受け2
2を設けた構成によれば、向かい風状態での実走行を模
擬するときにおいても、又、追い風状態での実走行を模
擬するときにおいても、車両の駆動車輪を車輪受け22
に支持して車両載置台11上に載せることができる点で
優れている。なお、本発明において実車8が四輪自動車
ではなく、二輪車である場合には、それに応じて車輪受
け22上を風上側及び風下側に夫々1個づつ設けて実施
することができる。
が車両8が着脱される拘束手段が搭載されており、この
手段により車両載置台11上の車両8を機械的に拘束し
て、車両支持台11の各種の動きに拘らずに、この支持
台11と車両8との相対的位置が変ることがないように
してある。
は、まず、既に所望の空力特性を得るべく外形が決定さ
れた実車(試作車を含む)8に各種の計測機器を搭載
し、この実車8を向かい風又は追い風に適合する向きで
風洞1の測定部7に収容する。この収容において車両8
の各車輪は夫々車輪受け22のローラ21によって支持
されるとともに、車両8は図示しない拘束手段により車
両載置台11に対して機械的に動かないように拘束され
る。
風機2を駆動して、風洞1内に風を流すとともに、モー
ション装置9の台駆動部12を図示しないコントローラ
により駆動して車両載置台11を動かす。それにより、
この台11上の実車8を風洞1の測定部7内で動かしな
がら、前記各種計測機器による測定を行う。
で車両載置台11とともに実車8をピッチングさせるこ
とにより、高速道路の路面の凹凸を考慮した実走行を模
擬できる。そして、モーション装置9で車両載置台11
とともに実車8をヨーイングさせることにより、高速道
路での横風の影響を考慮した実走行を模擬できる。更
に、モーション装置9で車両載置台11とともに実車8
をローリングさせることにより、高速道路でのカーブ部
分を曲る際の車体への風の影響を考慮した実走行を模擬
できる。又、モーション装置9で車両載置台11ととも
に実車8を傾斜(前又は後に傾斜、若しくは左又は右に
傾斜)させることにより、高速道路の傾きに伴う車体へ
の風の影響を考慮した実走行を模擬できる。しかも、こ
れらの各実走行の模擬を、前記送風機2の送風力の強さ
の切換えるに伴い、各種の風圧のもとで行うことができ
る。この場合に、モーション装置9が6自由度を有する
ことにより、車両載置台11とともに実車8を風洞1の
測定部7内で動かす自由度が高い。
部7内で変えながら行われる風洞試験によれば、走行安
定性(例えば各種の強さの風圧による車体姿勢への影
響、路面の凹凸を模擬した上下動時の車体の浮き上がり
等の車体安定性等)を評価できるとともに、各種の強さ
の風圧により車体に波及する力の影響の評価、各種の強
さの風圧に対する車体姿勢の変化に伴う風切り音の評
価、及び各種の強さの風圧に対する横風の影響などを評
価することができる。
1が車輪受け22を有していることにより、非駆動状態
ではなく、必要により実車8内にドライバーが乗り込
み、又は、遠隔制御されるドライバーロボットにより、
実車8のエンジンを駆動しながら行うこともできる。こ
のようにする場合には、更に実際の車速に合わせた総合
的な試験を行うことができ、例えば、各種の強さの風圧
下でのエンジンの冷却効果の測定、車輪のタイヤの温度
の測定、燃費の測定等も模擬的に行うことができる。
を用いる場合には、危険度が高い動きを車両8に与え
て、既述の風洞試験をすることもでき、それにより、試
験条件を大幅に広げることが可能である。
で実車8に各種の動きを与えながら風洞試験を行うか
ら、風洞1内で実走行試験を模擬的に行うことが可能で
ある。それにより、四輪自動車等の車両の開発にあたっ
て、従来の実走行試験のように長時間テストサーキット
を占有したり、テストドライバーを確保して長時間拘束
したりすることを著しく減らすことができるとともに、
実車8に搭載した各種計測機器の調整の手間や新しいテ
スト条件に応じた調整も、実車8が移動しないので手軽
に行うことができ、よって、車両の開発に要する手間の
削減に役立つ。しかも、既述のようにドライバーロボッ
トを用いることが可能であるため危険度が高い試験条件
での試験も必要により可能にできる。
1が動かされる際には、その挙動に伴って、導風板1
6、17が可撓変形するので、車両載置台11が測定部
7の床7aに対して段を付けて競り上がったり、載置台
配置孔15内に落込んだりしても、その段差等に測定部
7を流れる風が直接ぶつかることがなくなるとともに、
前記風を導風板16、17により導いて整流できる。そ
のため、測定部7での風の乱れを少なくでき、測定精度
を高めることが可能である。
る。この実施形態は基本的には前記第1実施形態と同様
な構成であるので、同様構成部分には前記第1実施形態
と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略
し、以下異なる部分について説明する。第2実施形態が
第1実施形態と異なる部分は、載置台配置孔15の孔縁
と車両載置台11の周部とに亘って設けられている導風
板25である。
板25を多数用いている。これら導風板25は互いの側
縁部を重ね合わせて環状に配置されているとともに、そ
の両端部はいずれも載置台配置孔15の孔縁と車両載置
台11の周部と固定部品18又は19を介して夫々固定
されている。そして、車両載置台11の動きをより容易
にするために固定部品18又は19が通る導風板25の
固定孔の内の一方は、車両載置台11の径方向に延びる
長孔25ade形成されている。なお、以上の点以外の
構成は図5に示されない構成を含めて前記第1実施形態
と同じである。
施形態と同様の作用を得て、本発明の課題を解決できる
ものである。しかも、この第2実施形態では導風板25
の両端部を載置台配置孔15及び車両載置台11に固定
したから、これら導風板25の車両載置台11側が起き
上がることがなくなり、そのため、風洞内を流れる風を
より整流し易く測定部での風の乱れをより少なくできる
点で優れている。
している。この実施形態は基本的には前記第1実施形態
と同様な構成であるので、同様構成部分には前記第1実
施形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明
を省略し、以下異なる部分について説明する。第3実施
形態が第1実施形態と異なる部分は、モーション装置の
構成である。
ョン装置31は、複数例えば4台の車両載置台32と、
これらの台32の動きを制御する台駆動部33とを備え
ている。各車両載置台32は、試験対象である実車8の
車輪を個別に支持して無端回転するフラットベルト32
aを水平方向に装備している。台駆動部33は、各車両
載置台32に個別に連結された油圧サーボアクチュエー
タ等の複数本の駆動アクチュエータ33aを有して形成
されている。なお、本実施形態において各車両駆動台3
2は前後一対の自由回転するローラを前記フラットベル
トに代えて有するものであってもよい。このモーション
装置31により、その各車両載置台32に亘って支持さ
れる実車8は、左右、前後、及びヨーの方向には夫々固
定されているが、車両8の車輪を独立して加振させるこ
とにより、ピッチング、ローリング、及び上下方向には
自由に挙動でき、かつ、実際の路面の凹凸を模擬した各
車輪の独立の動きを再現できるようになっている。又、
この第3実施形態において載置台配置孔15は、例えば
風上側2個の車両載置台32が配置される風上側のもの
と、風下側2個の車両載置台32が配置される風下側の
ものとが設けられており、夫々は格別塞がれていない。
なお、以上の点以外の構成は図6及び図7に示されない
構成を含めて前記第1実施形態と同じである。
施形態と同様に、送風機の送風力の強さの切換えに伴う
各種の風圧のもとで、例えば実車8をピッチングさせな
がらの風洞試験により、高速道路の路面の凹凸を考慮し
た実走行を模擬できるとともに、実車8をローリングさ
せながらの風洞試験により、高速道路の道路のカーブを
曲る際の車体姿勢への影響を考慮した実走行を模擬でき
る等、走行安定性の評価ができるとともに、各種の強さ
の風圧により車体に波及する力の影響の評価、各種の強
さの風圧に対する車体姿勢の変化に伴う風切り音の評
価、及び各種の強さの風圧に対する横風の影響などを評
価することができる。しかも、こうした風洞試験に当
り、各車両載置台32のフラットベルト32aが駆動さ
れるので、車両8のエンジンを駆動することなく、実走
行を風洞の測定部7内で模擬できる。なお、フラットベ
ルト32aに代えて一対の自由回転するローラを車両載
置台が有する場合には、車両8のエンジンを駆動して風
洞実験をすることにより、実走行を風洞の測定部7内で
模擬できる。
る。この実施形態は基本的には前記第1実施形態と同様
な構成であるので、同様構成部分には前記第1実施形態
と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略
し、以下異なる部分について説明する。第4実施形態が
第1実施形態と異なる部分は、モーション装置の配置で
ある。
置9全体を風洞の測定部7内に収容している。なお、以
上の点以外の構成は図8に示されない構成を含めて前記
第1実施形態と同じである。従って、第4実施形態にお
いても、第1実施形態と同様の作用を得て、本発明の課
題を解決できるものである。
る。この実施形態は基本的には前記第3実施形態と同様
な構成であるので、同様構成部分には前記第3実施形態
と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略
し、以下異なる部分について説明する。第5実施形態が
第3実施形態と異なる部分は、台駆動部33上に支持さ
れた車両載置台32の構成である。
32は、床7aに開けられた単一の載置台配置孔15に
遊挿された四角形状の載置台ベース32cと、このベー
ス32c上に多数のボールベアリング又はローラベアリ
ング32dを介して載置台ベース32cの上面に沿って
回転可能に取付けられた回転テーブル32eと、このテ
ーブル32e上に実車8の各車輪に対応して設けられた
車輪受けとしての例えば4台の無端回転するモーション
ベルト32a(又は一対の自由回転するローラでもよ
い。)とを備えて形成されている。回転テーブル32e
は図示しないテーブル駆動部により適宜回転駆動される
ようになっている。そして、載置台ベース32cは前記
第3実施形態で説明した台駆動部33の各駆動アクチュ
エータ33aに関節機構32fを介して連結されてい
る。なお、以上の説明した点以外の構成は前記第3実施
形態と同じであある。
3実施形態と同様に、送風機の送風力の強さの切換えに
伴う各種の風圧のもとで、例えば実車8をピッチングさ
せながらの風洞試験により、高速道路の路面の凹凸を考
慮した実走行を模擬できるとともに、実車8をローリン
グさせながらの風洞試験により、高速道路の道路のカー
ブを曲る際の車体姿勢への影響を考慮した実走行を模擬
できる等、走行安定性の評価できるとともに、各種の強
さの風圧により車体に波及する力の影響の評価、各種の
強さの風圧に対する車体姿勢の変化に伴う風切り音の評
価、及び各種の強さの風圧に対する横風の影響などを評
価することができる。しかも、こうした風洞試験に当
り、各車両載置台32のフラットベルト32aが駆動さ
れるので、車両8のエンジンを駆動することなく(な
お、フラットベルト32aに代えて一対の自由回転する
ローラを用いる場合には車両のエンジンを駆動して)、
実走行を風洞の測定部7内で模擬できる。その上、回転
テーブル32aを有しているから、このテーブル32a
の回転駆動させることにより、ヨーイングさせながら前
記風洞試験を行うことができる。
れない、例えば風洞の測定部は密閉胴ではなく、開放胴
であってもよい。
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
両載置台上に実車を載せ、前記車両載置台を動かすこと
によって前記風洞内で前記実車を動かしながら、前記風
洞を通る風の前記実車への影響を測定することを特徴と
する発明によれば、各種風圧下で実車に各種の動きを与
えながら風洞試験を行うから、風洞内で実走行試験を模
擬できる車両の風洞試験方法を提供できる。そのため、
この方法を実施することにより、車両の開発にあたっ
て、長時間テストサーキットを占有したり、テストドラ
イバーを確保して長時間拘束したりすることを著しく減
らすことができるとともに、各種計測機器の調整も手軽
に行うことができるから、車両の開発に要する手間の削
減に役立つ。
少なくとも上面が位置されるとともにこの上面に実車が
載置される車両載置台、及びこの載置台を下側から支持
して可動させる台駆動部を有したモーション装置と、を
具備した発明によれば、各種風圧下で実車に各種の動き
を与えながら風洞試験を行って、風洞内で実走行試験を
模擬できる車両の風洞試験装置を提供できる。そのた
め、この装置を用いて風洞試験を行うことにより、車両
の開発にあたって、長時間テストサーキットを占有した
り、テストドライバーを確保して長時間拘束したりする
ことを著しく減らすことができるとともに、各種計測機
器の調整も手軽に行うことができるから、車両の開発に
要する手間の削減に役立つ。
輪を支持してこの車輪に従動して回転するローラを有し
た車輪受けを前記車輪載置台上に取付けた発明によれ
ば、実車のエンジンを駆動した状態で、各種風圧下で実
車に各種の動きを与えながら風洞試験を行って、風洞内
で実走行試験を模擬できる車両の風洞試験装置を提供で
きる。
この配置孔に前記車両載置台を配置した発明によれば、
モーション装置の台駆動部が風洞を流れる風を乱すこと
がなく、風洞内で実走行試験を模擬できる車両の風洞試
験装置を提供できる。
変形し得る導風板を、前記載置台配置孔の孔縁と前記車
両載置台の周部とに亘って設けた発明によれば、風洞を
流れる風が車両載置台の動きによって乱されることを抑
制しつつ、風洞内で実走行試験を模擬できる車両の風洞
試験装置を提供できる。
台と、この台の動きを6自由度で制御する6本の駆動ア
クチュエータを有する前記台駆動部とを備えて形成した
発明によれば、車両載置台とともに風洞内の車両を動か
す自由度が高いので、実車に様々な動きを与えて風洞内
で実走行試験を模擬できる車両の風洞試験装置を提供で
きる。
する車輪を個別に載置して無端回転するフラットベルト
を有する複数の前記車両載置台と、これら各載置台の動
きを個別に制御する複数本の駆動アクチュエータを有す
る前記台駆動部とを備えて形成した発明によれば、車両
の各車輪を独立に加振して、風洞内の実車に様々な動き
を与えながら実走行試験を模擬できる車両の風洞試験装
置を提供できる。
略的構成を示す平面図。
の概略構成を示す縦断側面図。
回りの平面図。
動きを説明するための図。
定部での車両載置台回りを示す平面図。
定部の床回りの概略構成を示す縦断側面図。
回りの平面図。
定部の概略構成を示す縦断側面図。
定部の概略構成を示す縦断側面図。
Claims (7)
- 【請求項1】 風洞内に少なくとも上面が位置している
車両載置台上に実車を載せ、前記車両載置台を動かすこ
とによって前記風洞内で前記実車を動かしながら、前記
風洞を通る風の前記実車への影響を測定することを特徴
とする車両の風洞試験方法。 - 【請求項2】 風が流れる風洞と、 この風洞内に少なくとも上面が位置されるとともにこの
上面に実車が載置される車両載置台、及びこの載置台を
下側から支持して可動させる台駆動部を有したモーショ
ン装置と、を具備したことを特徴とする車両の風洞試験
装置。 - 【請求項3】 前記風洞内に配置される実車の駆動車輪
を支持してこの車輪に従動して回転するローラを有した
車輪受けを前記車輪載置台上に取付けたことを特徴とす
る請求項2に記載の車両の風洞試験装置。 - 【請求項4】 前記風洞の床に載置台配置孔を設け、こ
の配置孔に前記車両載置台を配置したことを特徴とする
請求項2又は3に記載の車両の風洞試験装置。 - 【請求項5】 前記車両載置台の動きに追従して可撓変
形し得る導風板を、前記載置台配置孔の孔縁と前記車両
載置台の周部とに亘って設けたことを特徴とする請求項
4に記載の車両の風洞試験装置。 - 【請求項6】 前記モーション装置を、前記車両載置台
と、この台の動きを6自由度で制御する6本の駆動アク
チュエータを有する前記台駆動部とを備えて形成したこ
とを特徴とする請求項2〜5の内のいずれか一項に記載
の車両の風洞試験装置。 - 【請求項7】 前記モーション装置を、前記実車が有す
る車輪を個別に載置して無端回転するフラットベルトを
有する複数の前記車両載置台と、これら各載置台の動き
を個別に制御する複数本の駆動アクチュエータを有する
前記台駆動部とを備えて形成したことを特徴とする請求
項2〜5の内のいずれか一項に記載の車両の風洞試験装
置。
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