JP2001323950A - 電磁スプリングクラッチ - Google Patents

電磁スプリングクラッチ

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JP2001323950A
JP2001323950A JP2000142368A JP2000142368A JP2001323950A JP 2001323950 A JP2001323950 A JP 2001323950A JP 2000142368 A JP2000142368 A JP 2000142368A JP 2000142368 A JP2000142368 A JP 2000142368A JP 2001323950 A JP2001323950 A JP 2001323950A
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JP
Japan
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winding
armature
input pulley
electromagnetic
side member
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Pending
Application number
JP2000142368A
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English (en)
Inventor
Takahiro Moroi
隆宏 諸井
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Masami Niwa
正美 丹羽
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁スプリングクラッチにおいて、入力部材
の磁気特性を損なうことなく、コイルスプリングの巻付
き面の硬度を高めることにより、信頼性、耐久性の向上
を図る。 【解決手段】 電磁コイル5aへの通電によって、入力
プーリ1にアーマチャ11が吸着されると、該アーマチ
ャ11に一端が結合され、他端が出力ハブ7に結合され
ているコイルスプリング4が、入力プーリ1の円筒部1
a外周及び出力ハブ7のフランジ部7b外周に巻付くこ
とによって、入力プーリ1のトルクが出力ハブ7を介し
て水ポンプヒータのポンプ軸8に伝達される電磁スプリ
ングクラッチにおいて、入力プーリ1をS10C材から
形成する一方、円筒部1aの外周にS45C材からなる
リング2を圧入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばDE314
7468に開示される水ポンプヒータやコンプレッサー
のような自動車用補機を断続的に駆動するために用いら
れる電磁スプリングクラッチに係り、詳しくは補機の入
力軸とエンジンの出力要素とを、コイルスプリングの巻
付きと解放によって接・断する電磁スプリングクラッチ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁スプリングクラッチは、エン
ジンから動力を受けて回転する入力プーリと、電磁コイ
ルと、この電磁コイルへの通電又は遮断に対応して前記
入力プーリに吸着又は離脱されるアーマチャと、自動車
用補機の回転軸に設けられた出力ハブと、前記入力プー
リ及び出力ハブにそれぞれ設定された巻付き面上に配置
されるとともに、一端が前記アーマチャに結合され、他
端が前記出力ハブに結合されたコイルスプリングとを備
えている。そして、電磁コイルへの通電によって入力プ
ーリにアーマチャが吸着されると、コイルスプリングが
入力プーリと出力ハブの巻付き面に巻き付き、この巻き
締め力によって入力プーリのトルクが出力ハブを介して
自動車用補機の回転軸に伝達されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電磁コイル
への通電時にアーマチャが吸着される入力プーリは、磁
気特性のよい炭素量を極力抑えた機械構造用炭素鋼(例
えばS10C)を用いている。つまり、アーマチャが入
力プーリに吸着する形式の電磁スプリングクラッチで
は、入力プーリの材質は磁気特性を考慮して設定しなけ
ればならないという制約を受ける。ところが、上記の炭
素量が低いS10C材は、硬度が低い材料であり、その
ためコイルスプリングが入力プーリの巻付き面に対して
巻付き、解放の動作を繰り返すことに伴い、巻付き面が
摩耗、面荒れ、食い込み(傷)が発生し、コイルスプリ
ングの動作不良を引き起こす可能性がある。
【0004】本発明は、上述した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、電磁ス
プリングクラッチにおいて、駆動側部材の磁気特性を損
なうことなく、コイルスプリングの巻付き面の硬度を高
めることにより、信頼性、耐久性の向上を図ることあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明に係る電磁スプリングクラッチは、特許請求
の範囲の各請求項に記載の通りの構成を備えた。従っ
て、請求項1に記載の発明によれば、駆動側部材をアー
マチャが吸着可能な材料によって形成する一方、駆動側
部材の巻付き部に設定されるコイルスプリングの巻付き
面については、その硬度をアーマチャの吸着部よりも高
硬度に設定することによって、コイルスプリングの巻付
き及び解放の繰り返し動作に対して十分な耐久性を与え
ることができる。すなわち、駆動側部材の磁気特性を損
なうことなく、巻付き面の摩耗、面荒れ、食い込み等を
防止あるいは軽減して、コイルスプリングの動作の円滑
性を確保し、クラッチ性能の信頼性を向上することがで
きる。
【0006】また、請求項2に記載の発明によれば、駆
動側部材における巻付き部の巻付き面を硬質材料からな
るリングによって形成する、つまりリングを駆動側部材
とは異なる材料で製作する構成としたので、巻付き面と
して好適な硬度を容易に得ることができる。なお、この
場合において、駆動側部材にはS10C材を用いること
が好ましく、リングにはS45C材を用いることが好ま
しい。
【0007】また、請求項3に記載の発明によれば、駆
動側部材における巻付き部の巻付き面を浸炭処理によっ
て形成する構成であるから、部品点数を増やすことな
く、巻付き面の耐久性を高めてクラッチとしての信頼性
を向上できるとともに、駆動側部材が一部品から成立す
る関係で組付性もよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
電磁スプリングクラッチを示す縦断面図である。図示の
ように、略円筒形の入力プーリ1は、自動車用補機であ
る、例えば暖房補助用として備えられる水ポンプヒータ
のハウジング15の一端に形成された小径円筒部15a
の外周に軸受3によって回転可能に支持され、駆動源と
してのエンジンEから取り出された動力によってVベル
トを介して駆動される。なお、この入力プーリ1が本発
明の駆動側部材に対応し、またVベルトの巻き掛け部分
が本発明の入力部に対応する。また、入力プーリ1は、
上記の入力部のほかに、後述のアーマチャ11が吸着可
能な摩擦面1c及びコイルスプリング4が巻付可能な円
筒部1aを一体に備えているものであり、摩擦面1cが
本発明の吸着部に対応し、円筒部1aが本発明の巻付き
部に対応する。入力プーリ1は、磁性特性を考慮して炭
素量の低いS10C材(JIC;機械構造用炭素鋼)か
ら形成されており、防錆のためにクロメートメッキによ
る表面処理が施されている。
【0009】また、入力プーリ1は一方の側面から軸方
向に同心的に突出する円筒部1aを備えており、この円
筒部1aの外周面には円形のリング2が圧入されてい
る。このリング2がコイルスプリング4の巻き付き面を
構成するものであり、S45C材(JIC:機械構造用
炭素鋼)から形成されている。すなわち、入力プーリ1
の円筒部1aに形成される巻付き面は、該入力プーリ1
よりも高硬度の硬質材料からなるリング2によって構成
されている。また、入力プーリ1の他方の側面に形成さ
れた環状の凹溝1b内には、円環状の電磁コイル5aを
内蔵したステータ5が相対回転可能に収容され、該ステ
ータ5はハウジング15にサークリップ6によって止め
られている。
【0010】出力ハブ7は、円筒部7aとフランジ部7
bを有し、円筒部7aが水ポンプヒータのポンプ軸8の
外周端部にスプライン嵌合され、厚肉の座金9を介して
ボルト10によって固定されて抜け止めされている。そ
して、出力ハブ7のフランジ部7bの外周面が前記入力
プーリ1の円筒部1aの外周面と整合されてコイルスプ
リング4の巻き付き面を構成している。なお、この出力
ハブ7が本発明の出力側部材に対応する。また、前記入
力プーリ1の円筒部1a側の側面には、前記電磁コイル
5aに対向して円環状のアーマチャ11が配置されてい
る。そして、アーマチャ11は電磁コイル5aが通電さ
れたときには、その摩擦面11aが入力プーリ1におけ
る円筒部1a側の側面、すなわち摩擦面1cに対して吸
着される。入力プーリ1の円筒部1a外周面と、出力ハ
ブ7のフランジ部7b外周面とによって構成される巻付
き面上にトルク伝達部材としてのコイルスプリング4が
配置されており、そのコイルスプリング4は、一端がア
ーマチャ11の内周側に形成された凹部に掛止されて結
合され、他端がフランジ部7bの外周側に形成された凹
部に掛止されて結合されている。
【0011】上記の出力ハブ7、コイルスプリング4及
びアーマチャ11の3部品は、スプリングカバー12に
よって覆われている。すなわち、スプリングカバー12
は鋼材製であり、上記の3部品を外側から包み込むこと
が可能な筒部12aと鍔部12bとを有する断面略ハッ
ト形に形成されている。そして、筒部12aによって出
力ハブ7のフランジ部7bの側面及びコイルスプリング
4全体を外側から包み込むように配置され、フランジ部
7bの側面に重ね合わせた状態で周縁部を複数のボルト
13によって締着されている。
【0012】また、スプリングカバー12の鍔部12b
は、外周縁が軸方向に筒形に突出され、その筒部内周面
にアーマチャ11が軸方向に摺動可能に嵌合されてい
る。アーマチャ11のスプリングカバー12との対向面
側には、円周上の複数箇所にマグネット14が取り付け
られている。従って、前記電磁コイル5aが通電されて
いない状態では、アーマチャ11は該マグネット14を
介してスプリングカバー12の鍔部12bに吸着されて
いる。
【0013】上記のように構成された電磁スプリングク
ラッチにおいては、電磁コイル5aに通電されていない
状態では、上記のように、マグネット14によりアーマ
チャ11がスプリングカバー12に吸着されているた
め、入力プーリ1の摩擦面1cとアーマチャ11の摩擦
面11aとの間にエアギャップと呼ばれる隙間が保持さ
れ、入力プーリ1のみが回転し、出力ハブ7は静止して
いる。かかる状態で電磁コイル5aに通電されると、ア
ーマチャ11の摩擦面11aが入力プーリ1の摩擦面1
cに吸着されることになる。このため、一端がアーマチ
ャ11に結合され、他端が出力ハブ7に結合されている
コイルスプリング4は、アーマチャ11の連れ回りによ
って、入力プーリ1の円筒部1aに圧入されたリング2
の外周面及び出力ハブ7のフランジ部7bの外周面に巻
き付き、その巻き締め力によって入力プーリ1のトルク
が出力ハブ7を介してポンプ軸8に伝達される。なお、
電磁コイル5aに対する通電が断たれたときは、アーマ
チャ11はマグネット14がスプリングカバー12に吸
着されることによって入力プーリ1の摩擦面1cから離
脱し、これに伴い出力ハブ7への動力伝達が断たれる。
【0014】さて、本実施の形態においては、入力プー
リ1の円筒部1aの外周面にS45C材からなるリング
2を嵌着してコイルスプリング4の巻付き面を形成した
ことによって、巻付き面の硬度をコイルスプリング4の
巻付き及び解放の繰り返し動作に対して十分に対抗する
ことが可能な高硬度に設定できる。このため、巻付き部
の摩耗、面荒れ、食い込み等を防止あるいは軽減して、
コイルスプリングの動作の円滑性を確保し、クラッチ性
能の信頼性を向上することができる。一方、入力プーリ
1の材質は、従来と同様のS10C材を用いることによ
って、アーマチャ11に対する適正な磁気特性を維持す
ることができる。
【0015】なお、リング2をS45C材から製造する
場合において、焼き入れ・焼戻しの熱処理操作を加える
ことによって、リング2の硬度をHRC(ロックウエル
硬さ)20−35の範囲に調製することが望ましい。
【0016】また、上述した実施の形態では、入力プー
リ1の円筒部1aに硬質材料からなるリング2を嵌着す
ることによって、入力プーリ1よりも高硬度の巻付き面
を構成する場合を例にして説明したが、別体のリング2
を嵌着する構成に変えて、円筒部1aの外周面に浸炭処
理による表面加工を行うことで、円筒部1aの外周面に
高硬度の巻付き面を形成する構成とすることも可能であ
る。
【0017】上記のように入力プーリの巻付き面を浸炭
処理によって形成する構成としたときは、部品点数を増
やすことなく、巻付き面の摩耗、面荒れ、食い込み等を
防止あるいは軽減して、コイルスプリング4の動作の円
滑性を確保し、クラッチ性能の信頼性及び耐久性を向上
することができるとともに、組付性の低下といった不具
合も生じない。
【0018】なお、上述した実施の形態においては、リ
ング2をS45C材から形成する場合で説明したが、必
ずしもS45C材に限定されるものではなく、要するに
入力プーリ1よりも硬質材料で形成されていれば足り
る。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
電磁スプリングクラッチにおいて、駆動側部材の磁気特
性を損なうことなく、コイルスプリングの巻付き・解放
の繰り返し動作に対して十分な硬度の巻付き面を得るこ
とができる。このため、電磁スプリングクラッチとして
の信頼性、耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電磁スプリングクラ
ッチの縦断面図である。
【符号の説明】
1…入力プーリ 2…リング 4…コイルスプリング 5a…電磁コイル 7…出力ハブ 8…ポンプ軸 11…アーマチャ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源からの入力を受ける入力部、アー
    マチャが吸着可能な吸着部及びコイルスプリングが巻付
    き可能な巻付き部を一体に備えている駆動側部材と、電
    磁コイルと、この電磁コイルへの通電又は遮断に対応し
    て前記駆動側部材の吸着部に吸着又は離脱されるアーマ
    チャと、従動機器側に動力を出力する出力側部材と、前
    記駆動側部材における巻付き部の巻付き面及び前記出力
    側部材に設けられた巻付き面上に配置されるとともに、
    一端が前記アーマチャに結合され、他端が前記出力側部
    材に結合されたコイルスプリングとを備えた電磁スプリ
    ングクラッチであって、 前記駆動側部材は、前記アーマチャが吸着可能な材料か
    ら形成されるとともに前記巻付部における巻付き面の硬
    度が前記吸着部の硬度よりも高く設定されていることを
    特徴とする電磁スプリングクラッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁スプリングクラッ
    チであって、前記駆動側部材における巻付き部の巻付き
    面が、該巻付き部の外周に嵌着された硬質材料からなる
    リングによって構成されていることを特徴とする電磁ス
    プリングクラッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電磁スプリングクラッ
    チであって、前記駆動側部材における巻付き部の巻付き
    面が、浸炭処理によって所定硬度に調製されていること
    を特徴とする電磁スプリングクラッチ。
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