JP2001323562A - 建物、外壁構造及び建物ユニット - Google Patents

建物、外壁構造及び建物ユニット

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JP2001323562A
JP2001323562A JP2000140426A JP2000140426A JP2001323562A JP 2001323562 A JP2001323562 A JP 2001323562A JP 2000140426 A JP2000140426 A JP 2000140426A JP 2000140426 A JP2000140426 A JP 2000140426A JP 2001323562 A JP2001323562 A JP 2001323562A
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JP
Japan
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building
heat
unit
insulating material
wall
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JP2000140426A
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Inventor
Shinya Fukuda
慎也 福田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]

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  • Building Environments (AREA)
  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然のエネルギーのみによらずに冬場の気温
の低い期間にも快適に過ごせる建物及び外壁内に被覆管
を配管する際の外壁の断熱性の局部的低下を抑えた外壁
構造を提供すること。 【解決手段】 この発明の建物は、熱源機により発生し
た熱を室内へ供給する一台若しくは複数台の室内機A
1,A2を備え、この室内機の少なくとも一台(A2)
は外気と遮蔽された床下空間17に熱を供給可能に配設
されている。また、この発明の外壁構造5は、外壁材と
内壁材との間に断熱材4(41〜43)が充填されてい
る。この断熱材4(41〜43)の内壁側には被覆管6
を配管する配管用空間13が設けられ、この被覆管6は
断熱材4(41〜43)に埋没されて配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冬場の気温の低
い期間にも快適に過ごせる住宅などの建物、外壁構造及
び建物ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、床暖房に代表されるように居室を
床下から暖房する手段は、居室内の温度分布が適度とな
り快適な居住性を与える暖房として広く利用されてい
る。
【0003】特開昭56−155320号公報によれ
ば、床下部に蓄熱材が配設された蓄熱室を設け、この床
下部を暖房することによって居室空間を下方より暖房す
る手段が提案されている。そしてその熱源としては太陽
熱や小屋裏の空気が利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなものでは、太陽熱や小屋裏の熱せられた空気を利用
する自然のエネルギーのみによっているので、気象条件
に大きく左右されるばかりか、また冬場の気温の低い期
間には実用性に欠ける場合があった。
【0005】一方、建物を暖房するための熱源機を別個
に備え、その熱源機により発生した熱を受けて室内へ熱
を供給する室内機を居室内に配備した暖房システムも広
く利用されている。ここで、この熱源機からの熱は被覆
管を通して室内暖房機に運ばれ、この被覆管は一般には
屋外、屋内の適宜の箇所に設けられた配管ダクトや壁内
に配設されている。
【0006】しかしながら、被覆管を配管ダクトに配設
する方法は配管ダクトを設ける余分の空間が必要とな
る。とくに、工場で生産され、施工現場で組み立てるユ
ニット建物においては、搬送上の問題から外壁に配管ダ
クトを突設させることはできない場合がある。
【0007】一方、外壁内に被覆管を配設する場合にお
いて、外壁内の断熱材のおかれるスペースを犠牲にして
配管する場合があった。たとえば、図9に示されるよう
に、間柱などの柱1の内外に外壁用面材2と内壁用面材
3とを固定し、この間にグラスウールなどの断熱材4を
配設した外壁構造5において、その断熱材4の一部を押
しのけて被覆管6を配管することもできる。この場合
に、被覆管6そのものは断熱材6aにより被覆されてい
るので断熱性能は問題とはならいないものの、断熱材4
の一部が浮いて外壁構造に隙間7が生じてしまう場合が
ある。
【0008】このような隙間7が生じると、この隙間7
の周辺の局部的な断熱性能(K値)の低下がおこり、場
合によっては屋内側と屋外側との間に冷橋部が発生する
場合がある。冷橋部が発生すると外壁には結露が発生
し、建物の損傷をもたらすことも起きる。
【0009】そこで、この発明は、自然のエネルギーの
みによらずに冬場の気温の低い期間にも快適に過ごせる
建物を提供することを目的とする。また、この発明は、
外壁内に被覆管を配管する際の外壁の断熱性の局部的低
下を抑えた外壁構造を提供することを別の目的とする。
また、この発明は、ユニット建物の利点を享受できる建
物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、熱源機により発生した熱
を室内へ供給する一台若しくは複数台の室内機を備える
建物において、前記室内機の少なくとも一台は外気と遮
蔽された床下空間に熱を供給可能に配設されていること
を特徴とする建物である。
【0011】このように構成すれば、熱源機により発生
した熱は床下空間に向けて配設された室内機に供給され
て床下空間を暖房することができる。この床下空間は外
気と遮蔽されているので、温められた床下空間の空気
は、遮蔽された床下空間に保持されて外気に逃がすこと
がない。床下空間の暖かい空気は、家全体のベース暖房
に利用される。このベース暖房は、床下暖房であるので
居住性は快適である。これにより、自然のエネルギーの
みによらずに冬場の気温の低い期間にも快適に過ごせる
建物を提供することができる。
【0012】請求項2記載の発明は、前記室内機の少な
くとも一台は居室にも配設されていることを特徴とする
請求項1記載の建物である。
【0013】熱源機に接続される室内機を居室にも用い
れば、請求項1に記載のように床下によるベース暖房の
みでは熱量が足りないときに、居室に配設された室内機
を作動させることができる。この居室に配設される室内
機は熱源機よりの熱に基づく暖房装置として機能される
他に冷房機能も備えた冷暖房装置であってもよい。
【0014】請求項3記載の発明は、前記床下空間は、
建物基礎又は該基礎の内側又は外側に設置された断熱材
と、基礎内地盤面に設置された防湿処理材と、床材とに
より包囲された空間であることを特徴とする請求項1記
載の建物である。
【0015】このように構成すれば、床下空間は、外気
の影響を受ける周囲の基礎には断熱材が設置されるので
熱損失が軽減され断熱効果が増大される。また、地面か
ら放散される湿気は基礎内地盤面に設置された防湿処理
材により遮断することができる。この防湿処理材として
は、防湿コンクリートやポリエチレンフィルムなどの防
湿フィルム又はシートを用いれば、防湿効果とともに熱
損失が少なくなり断熱効果も一層増大される。
【0016】請求項4記載の発明は、熱源機により発生
した熱を床下空間に送給するために熱の供給方向を床下
空間に向けて配設された室内機を備えた建物ユニットで
ある。
【0017】このように構成すれば、この建物ユニット
は、床下空間に向けて熱を送給する室内機を備えるので
工場で生産された建物ユニットを組み立て現場において
組み立て施工するだけで、請求項1記載の建物を少施工
工数で提供することができる。
【0018】請求項5記載の発明は、外壁材と内壁材と
の間に断熱材が充填されている外壁構造であって、前記
断熱材の内壁側には被覆管を配管する配管用空間が設け
られ、前記被覆管は断熱材に埋没されて配設されている
ことを特徴とする外壁構造である。
【0019】このように構成すれば、被覆管を外壁に設
ける場合にも、外壁構造の断熱性能をおとすことなく配
管でき、これにより、外壁内に被覆管を配管する際の外
壁の断熱性の局部的低下を抑えた外壁構造を提供するこ
とができる。
【0020】この被覆管は、例えば、厚み及び形態が可
変の断熱材により周囲を包囲して前記断熱材に圧入され
て埋設されていれば、被覆管は厚み及び形態が可変の断
熱材により周囲を包囲されているので、断熱材の空間に
その断熱材により包囲された状態で圧入させることがで
きる。これにより、断熱材に隙間無く被覆管を配設する
ことができ、局部的断熱性能の低下による冷橋などが発
生することがなくよい。
【0021】また、この外壁構造を備えた建物ユニット
によれば、被覆管を外壁に配設する場合と配設しない場
合とで外壁の寸法を変化させる必要が無く、これにより
各建物ユニットの外壁寸法などを変更せずにユニット建
物を組み立てることができ、よい。
【0022】請求項6記載の発明は、請求項4の建物ユ
ニット及び請求項5記載の外壁構造を備えた1〜請求項
3のいづれかに記載の建物である。
【0023】このように構成すれば、必要な配管及び室
内機を予め建物ユニットに組み込めるので、建築施工に
際しての工数の低減を図ることができる。
【0024】また、このように施工されたユニット建物
は、請求項1〜3のいずれかに記載の建物を備えている
ので、請求項1〜3のいずれかに記載の効果を有すると
共に、外壁構造に被覆管を配管する必要が生じても外壁
構造の寸法は従来の建物ユニットの寸法と同一でよいの
で、外壁ダクトを外に向かって配置することもなく、ま
た、外壁の断熱性能を低下させることもない。
【0025】これにより、工場での精度の高い品質管理
による建物を施工現場での取付工数を省いて組み立て施
工することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0027】図1は、本発明の一実施例であって、ユニ
ット建物(住宅)に取り付けられた暖房システムを包含
する空調換気システムの説明図である。
【0028】この図1において、符合T1はユニット建
物であり、このユニット建物T1は、基礎10の上に建
物ユニットU…0が上下及び左右に接合されて構成され
ている。
【0029】このユニット建物T1は、工場生産された
複数の建物ユニットU…を施工現場まで輸送し、基礎1
0の上に据え付けたものであって、一階部分の建物ユニ
ットU…及び2階部分の建物ユニットU…で構成されて
いる。この際、屋根ユニット、屋根パネル、一部に壁パ
ネル、床パネル等を併用してもよく、また、その他の建
物ユニットが接合されて、3階、4階部分を有するも
の、またはペントハウスを有しているもの等、いずれで
あってもよい。
【0030】各建物ユニットU…には必要な被覆管6が
床下、壁内、天井裏などを利用して予め工場にて組み込
まれている。また、この被覆管6の末端には、必要に応
じて予め工場で組み込まれた居室用の室内機A1と床下
用の室内機A2とが接続されている。これにより、各建
物ユニットUの据え付け時には各ユニット建物U間の接
続をワンタッチジョイント等の継手で接続可能になされ
ている。
【0031】これらの室内機A1は、例えば、天井に組
み込まれ、搬送された冷温水を室内の空気と熱交換して
供給する対流型空調室内機であったり、冷温水の持つ熱
エネルギーを床や壁などから輻射熱として供給する床暖
房や壁暖房(不図示)、またこれらの対流型、輻射型を
兼ねたものなど自由である。いずれにしても、熱源機1
1を別個に備えるので、スペースを取らずに設置できる
利点を備えている。
【0032】もちろん、被覆管6の末端にジョイントを
設け、居室内に後付けなどにより室内機A1を設置して
もよい。また、この発明における室内機A1は、補助的
に利用するものであるので、使用者の好みにより必要な
箇所に必要な個数を配置すればよく、場合によっては熱
源機11に接続される室内機A1は設けなくてもよい。
【0033】また、室内機A2は、一階用の建物ユニッ
トUの床下に床下空間に向けて使用可能なように組み込
まれている。それ故、この室内機A2は、厳密には床下
用空調機と表現するのが適切であるが、この室内機A2
としては、性能的には室内機A1と全く同様なものが設
置可能であるので、この発明では室内機と表現する。
【0034】この室内機A2は室内機A1と同様に、熱
源機11から搬送された冷温水を床下の空気と熱交換し
て供給する対流型室内空調機であったり、輻射型であっ
たり、それらの兼用型であってもよい。いずれにして
も、この室内機A2は熱源機11を別個に備えるので、
建物ユニットUの床下に建物ユニット生産工場において
予め組み込むことができるという特徴を備えている。
【0035】なお、この図1では室内機A2は2台設置
されているが、ユニット建物T1の床下が連通していれ
ば、1台の空調機A1でも建物全体のベース暖房を行え
る。それ故、この室内機A2の設置台数は1台でも、ま
た3台以上であってもよい。室内機A2の熱容量、床下
空間の広さ、区画、所望する床下暖房区分に応じて適宜
に適切な位置に適切な台数が配置される。
【0036】これらの室内機A1,A2は、図2に示す
ように、被覆管6を介して建物外部に配置された熱源機
11に接続されている。ここで、これらの被覆管6は図
2に示すように分岐されていても分岐されずに熱源機1
1と各被覆管6が直結されていてもよい。
【0037】この被覆管6は熱源機11により加熱され
た熱媒体(温水など)を各室内機A1,A2に向けて給
排水するものであり、通常は往きと戻りとの2本が一対
で構成され、それぞれの単管は図9に示すように、単層
又は複層構成の配管用の断熱材6aにより被覆されたも
のである。
【0038】被覆管6が外壁に配設される場合には、こ
の被覆管6は冷橋部が発生しないように外壁の断熱材4
内に埋設されて配設されている。このような外壁構造5
の組み立て例は、図3〜図5に示される。この図におい
て、外壁構造5は、無機質パネルなどの外壁面材(外壁
側)と石膏ボードなどの内壁面材(内壁側、いずれも不
図示)等の間にグラスウールなどの断熱材4が充填され
て大略構成されている。
【0039】この断熱材4は、建物ユニットUの間柱
1,1間に充填されているが、この間柱1,1間に被覆
管6を配管する場合には、図3に示すように、この間柱
1,1間を、例えば厚み方向に2分割し、外壁側に厚み
が半分の断熱材41を充填する。そして、内壁側に被覆
管6の一対が配管可能なように、配管用空間13を開け
てその両側に断熱材41,41を充填する。
【0040】この配管用空間13には被覆管6を配管し
た際に隙間が発生しないように配管する。このために
は、図4に示すように、被覆管6の周囲に断熱材4と同
材質のグラスウールなどの断熱材42を更に巻き付け
る。ここで、この断熱材42は、必ずしも断熱材4と同
材質である必要はないが、図4のように被覆管6の長手
方向に沿って巻き付け可能であり、かつ、配管用空間1
3に圧入可能なように厚みが減ぜられるもの(厚みが可
変)であるのがよい。また、この断熱材42としては、
施工現場で、発泡・固化する合成樹脂を発泡・充填・固
化させたものでもよい。
【0041】ついで、断熱材42を巻き付けた状態の一
対の被覆管6,6は、この配管用空間13に対として圧
入して配管され、図5に示すように、配管用空間13に
実質的な隙間がないように配管される。
【0042】これにより、配管用空間13には断熱材4
2が隙間無く充填さているので、被覆管6を断熱材内に
配管させても被覆管6の周囲に隙間を生じることが無く
なる。これにより、この外壁構造5は配管に基づく局部
的なK値の低下がなく、また、冷橋部が発生しない。
【0043】また、この配管用空間13のスペースを、
図6に示すように、一対の被覆管6,6が配管できる最
小限にとどめる場合には、被覆管6に断熱材42を巻か
なくても略同様の効果を得ることができる。ここで、間
柱1,1間の断熱材は外壁側と内壁側とに分割され、外
壁側には内壁側に被覆管6が入る程度の厚み幅を開けて
断熱材43が配設されている。その内壁側には被覆管
6,6が一対配設され、この被覆管6の外径と略等しい
厚みの断熱材44、44が被覆管6,6の両側の間柱
1,1間に圧入又は配設されている。これにより、この
配管用空間13には一対の被覆管6,6が隙間無く配設
され、図5に示す外壁構造5と略同様な断熱性能を示す
ことができる。
【0044】つぎに、この発明で用いられる熱源機11
を説明する。この熱源機11としては、ヒートポンプや
ガスボイラーを使用することができる。これにより温暖
地、寒冷地に対しても安定した熱を効率よく作り出すこ
とができ、このような熱源機11としては、ガス、灯油
を使用してランニングコストを低減させてもよい。ま
た、太陽エネルギー等の自然エネルギーを併用すること
も自由である。
【0045】また、これらの熱源機11に使用される熱
媒には冷温水を用いることができるので、バッファタン
ク等によりこの熱媒を加熱・冷却することもできる。ま
た、蓄熱タンクなどにより蓄熱された熱を利用してもよ
い。いずれにしても、熱源機11から熱媒体を各室内機
A1,A2に供給して循環させるためにこの熱源機11
には循環ポンプなどが組み込まれている。
【0046】また、この熱源機11にはエアコンの室外
機として使用されているものを用いてもよい。これらの
室外機では、電気式ヒートポンプと同様に冷媒を圧縮
(または膨張)させて冷媒を加熱(または冷却)させ、
その冷媒の熱エネルギーを使用して冷温水を作りだして
いる。これにより、暖房のみならず、例えば、室内機A
1の一部又は全てを冷暖房空調機として使用することも
できる。
【0047】つぎに、このようなユニット建物の裾部
(外周部)を構成する基礎10について説明する。この
周囲の基礎10は、図7に示すように、逆T字形状にな
された布基礎(連続基礎)であり、上面には建物ユニッ
トUとの接合用のアンカーボルト10aが突設され、そ
の下部は地中に埋設されている。この基礎10の外周部
は断熱材14(例えば、厚さ50〜75mmのフォーム
ポリスチレン板等)で覆われている。
【0048】この断熱材14の地表に露出する部分は、
適宜の化粧又は保護がなされているのがよい。この例で
は、厚さ20mmのモルタル141で保護されている。
また、床下の地盤面15には、防湿と断熱とを兼ねてポ
リエチレンフィルム16が敷設されている。この床下の
地盤面15に防湿性のコンクリートを用いれば、防湿、
断熱及び蓄熱の機能を兼ね備えることもできる。
【0049】これにより、この床下は、外気と接する周
囲が連続した基礎10により覆われ、また、この基礎1
0の周囲は断熱材14に覆われている。また、この断熱
材14により覆われた地面にはポリエチレンフィルム1
6が敷設されているので、これらの断熱材と建物ユニッ
トUの床材(床下地材等)との協動により床下には略遮
蔽された熱損失が少なく、かつ、防湿性の床下空間17
が形成されている。
【0050】なお、この断熱材14の位置は床下に外気
と遮蔽された断熱空間ができればよいので、基礎10の
内側に限らず外側であっても、また、基礎10と一体で
あってもよい。たとえば、図8に示すように基礎10の
内部(床下空間17側)に断熱材14が取り付けられて
いてもよい。いずれの場合にも、床下の空気は外気と遮
蔽されて遮蔽された床下空間17が形成されている。
【0051】以上のように構成された暖房システムを備
えた建物の作用につき以下に説明する。
【0052】図1において、室内機A2はこの床下空間
17に向けて輻射又は対流により熱を放出し空調を行う
ように構成されている。これにより、熱源機11により
発生した熱は、床下空間17に向けて熱を放出し床下空
間17を暖房することができる。
【0053】この床下空間17は断熱材14により外気
と断熱されているので、温められた床下空間17の空気
は遮蔽されて外気に逃がすことがない。これにより、床
下空間17が温められて家全体のベース暖房を効率よく
行うことができる。この暖房は床下暖房であるので居住
性は快適である。
【0054】冬期などにより床下によるベース暖房のみ
では熱量が足りないときには、居室に配設された室内機
A1を適宜を作動させ、これにより厳冬期に対応するこ
とができる。
【0055】なお、この室内機A1は、熱源機11より
の熱に基づく暖房装置として機能される他に冷房機能も
備えた冷暖房装置であってもよく、このような場合には
冷暖房が行える。また、この室内機A1は、熱源機11
とは独立して作動させてもよく、また、ダクト空調など
であってもよい。この室内機A1を熱源機11と独立し
て作動させるように構成すれば、建物全体への配管が不
要になり、空調システム全体のコストダウンを図ること
ができる。
【0056】なお、以上の実施の形態では、換気手段に
ついては説明されていなかったが、この発明の実施にお
いては、屋内外の空気を相互に給排気する給排気設備を
設けてもよく、これらの給排気設備は必要に応じて室内
機A1に供給されて熱交換機能を備えるように構成され
ていてもよい。また、太陽エネルギーなどの自然エネル
ギーを併用して使用することもできる。
【0057】これにより、このようなユニット建物T1
に居住する居住者は床下ベース暖房に基づく暖房により
快適な住宅環境を享受することができる。
【0058】また、これらの室内機、各配管は建物ユニ
ットに予め組み込めるので、建築施工に際しての工数の
低減を図ることができる。
【0059】また、被覆管を外壁に設ける必要が生じた
場合にも、外壁構造の断熱性能をおとすことなく配管で
きるので、ユニット建物であって、空調機及びそれに必
要な配管を予めこの建物ユニットに組み込むことができ
るという特徴を備えることができる。
【0060】また、ユニット建物においては各建物ユニ
ットの壁、床、天井などの高さを統一することも望まし
い。これに対して、以上説明した構造によれば、外壁に
被覆管6を配管する場合にも、また、1階の床下に室内
機A2を設置する場合にも、各壁、床、天井などの規格
を変えることなく必要な配管や室内機を組み込めること
ができる。これにより、このような被覆管を配管した外
壁構造及び熱源機に繋がる室内機A2を予め工場などで
組み込んで建物ユニットを製造し、施工現場において組
み立てるユニット建物に利用することが好適となる。こ
れにより、工場での精度の高い品質管理による建物を施
工現場での取付工数を省いて施工することができる。
【0061】以上、この発明を実施の形態を説明した
が、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの
発明に含まれる。
【0062】例えば、熱源機は屋外に設置していたが、
屋内の適宜の箇所に設置してもよい。これにより、熱源
機と床下用の室内機とをともに建物ユニット内に工場で
予め組み込むこともできる。
【0063】また、以上の実施の形態では、建物はユニ
ット建物を一例として説明したが、ユニット建物以外の
通常の建物に適用してもよい。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従えば、
自然のエネルギーのみによらずに冬場の気温の低い期間
にも快適に過ごせる建物及び外壁内に被覆管を配管する
際の外壁の断熱性の局部的低下を抑えた外壁構造を提供
することができる、また、このような建物又は外壁構造
はユニット建物の利点をそのまま享受できる、いう実用
的な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る暖房システムを備えた建物の概
要を説明する図である。
【図2】 本発明に係る暖房システムの構成を説明する
図である。
【図3】 本発明に係る外壁構造の組立の状態を説明す
る断面図である。
【図4】 被覆管を断熱材により巻く状態を説明する断
面図である。
【図5】 本発明に係る外壁構造を説明する断面図であ
る。
【図6】 図5の外壁構造の変形例を説明する断面図で
ある。
【図7】 図1の基礎10周辺の拡大断面図である。
【図8】 図7の変形例を示す拡大断面図である。
【図9】 従来の外壁構造を説明する断面図である。
【符号の説明】
A1 室内機(居室用室内機) A2 室内機(床下用室内機) T1 ユニット建物(住宅) U 建物ユニット 6 被覆管 10 基礎 11 熱源機 13 配管スペース 14 断熱材 15 地盤面 16 ポリエチレンシート 17 床下空間 41〜44 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 5/43 E04B 5/43 G F24D 3/14 F24D 3/14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源機により発生した熱を室内へ供給す
    る一台若しくは複数台の室内機を備える建物において、 前記室内機の少なくとも一台は外気と遮蔽された床下空
    間に熱を供給可能に配設されていることを特徴とする建
    物。
  2. 【請求項2】 前記室内機の少なくとも一台は居室にも
    配設されていることを特徴とする請求項1記載の建物。
  3. 【請求項3】 前記床下空間は、建物基礎又は該基礎の
    内側又は外側に設置された断熱材と、基礎内地盤面に設
    置された防湿処理材と、床材とにより包囲された空間で
    あることを特徴とする請求項1記載の建物。
  4. 【請求項4】 熱源機により発生した熱を床下空間に送
    給するために熱の供給方向を床下空間に向けて配設され
    た室内機を備えた建物ユニット。
  5. 【請求項5】 外壁材と内壁材との間に断熱材が充填さ
    れている外壁構造であって、前記断熱材の内壁側には被
    覆管を配管する配管用空間が設けられ、前記被覆管は断
    熱材に埋没されて配設されていることを特徴とする外壁
    構造。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の建物ユニット及び請求項
    5記載の外壁構造を備えた請求項1〜3のいずれかに記
    載の建物。
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