JP2001323546A - スプレッダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプレッダー内の水を完全に抜いて凍結の害
を防ぐことのできるスプレッダーの提供を目的とする。 【構成】 スリット状の射水口５から洗浄水を放出する
ことのできるスプレッダー４内に、吸気孔６を開閉し得
る吸気弁８を設け、吸気弁８は、洗浄水が通水された時
に水流で押されて吸気孔６を閉じ、通水がなくなると吸
気孔６を開けるように配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、小便器におけるスプ
レッダーの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、図３に正面図で、ま
た図４に側面断面図で示すように、小便器１の鉢内面１
ａの上部部位には、図５に拡大断面図で示すスプレッダ
ー４が取り付けられており、このスプレッダー４は小便
器１の上面に接続された給水管２にホース３を介し接続
され、給水管２から供給される洗浄水がスプレッダー４
の射水口５から鉢内面１ａに放出されて鉢内面１ａを洗
浄するように構成されている。なお、従来、スプレッダ
ー４の射水口５はスリット状に形成されているため、こ
のスリット状の射水口５に表面張力が発生して、スプレ
ッダー４内の水が抜けずに、寒冷地等においては、凍結
してしまうという問題点があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、凍結を良好に防ぐこと
のできるスプレッダーを提供せんことを目的とし、その
第１の要旨は、スリット状の射水口から鉢内面に洗浄水
を放出することのできるスプレッダーであって、該スプ
レッダー内に吸気孔を開閉し得る吸気弁を設け、該吸気
弁は洗浄水が通水された時に水流で押されて前記吸気孔
を閉じ、通水がなくなると吸気孔を開けるように配設さ
れていることである。また、第２の要旨は、スリット状
の射水口から鉢内面に洗浄水を放出することのできるス
プレッダーであって、該スプレッダーには、吸気孔が形
成され、内部に洗浄水が通水された時に流水で前記吸気
孔から空気が引き込まれ、前記射水口から空気を含んだ
泡沫状の洗浄水が放出されるように構成したことであ
る。

【０００４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、第１実施例のスプレッダーの断面構成図
であり、スプレッダー４の内部には、洗浄水の通る通水
室９が形成され、その下端側に射水口５がスリット状に
開口されているが、本例では、吸気孔６が通水室９へ連
通状に開口されており、この吸気口６の内側に、回動軸
７を介し開閉可能に吸気弁８が設けられたものとなって
おり、この吸気弁８は、通水室９内に洗浄水が通水され
ていない時には自重で垂下状態となり、この状態では吸
気孔６は開かれた状態となっており、通水室９内に洗浄
水が通水された時に、水流により吸気弁８は上方へ押さ
れ、これにより吸気孔６が閉ざされるように構成されて
いる。

【０００５】このような構成では、通水室９内に洗浄水
が通水されて射水口５から放出されている状態では、通
水室９内には空気は流入せず、良好に洗浄水は射水口５
から放出されるのであるが、通水が止まると、自重で吸
気弁８が開き、これにより吸気孔６が解放されて、吸気
孔６から通水室９内に空気が流入され、この空気の流入
により射水口５に表面張力で滞留する水が外側へ押し出
され、通水室９内の水を確実に抜くことができ、寒冷地
等において、内部に水が溜まって凍結してしまうことを
良好に防ぐことができるものとなる。

【０００６】また、図２は第２実施例を示すものであ
り、図２では、スプレッダー４の内部の通水室９の上面
側に、外部と連通する吸気孔６が貫通形成されており、
この吸気孔６の部分は、射水口５に向かって内径の狭ま
ったオリフィス通路１０となっており、このオリフィス
通路１０を流れる洗浄水の流速が速くなるように設定さ
れている。

【０００７】従って、このような構造では、通水室９か
ら射水口５に向かって流れる洗浄水がオリフィス通路１
０で流速を速めることとなり、ベンチュリー効果によ
り、このオリフィス通路１０の部分で負圧が発生して、
吸気孔６から内部に空気を引き込むこととなり、空気が
オリフィス通路１０内で洗浄水に混入されて、射水口５
からは、空気を含んだ泡沫状の洗浄水が放出されること
となり、この泡沫状の洗浄水の放出により、射水口５で
の表面張力の発生を防ぐことができ、通水室９内の水を
確実に抜くことができるものとなる。

【０００８】

【発明の効果】本発明は、スリット状の射水口から鉢内
面に洗浄水を放出することのできるスプレッダーであっ
て、スプレッダー内に吸気孔を開閉し得る吸気弁を設
け、吸気弁は洗浄水が通水された時に水流で押されて吸
気孔を閉じ、通水がなくなると吸気孔を開けるように配
設されていることにより、洗浄水が止水された時には、
吸気弁が開かれて内部に空気が入り込み、これにより良
好にスプレッダー内の水を抜くことができ、寒冷地等に
おける凍結の害を確実に防ぐことができるものとなる。

【０００９】また、スリット状の射水口から鉢内面に洗
浄水を放出することのできるスプレッダーであって、ス
プレッダーには、吸気孔が形成され、内部に洗浄水が通
水された時に流水で吸気孔から空気が引き込まれ、射水
口から空気を含んだ泡沫状の洗浄水が放出されるように
構成したことにより、射水口から放出される水を泡沫状
にすることにより、表面張力の発生を防止して、スプレ
ッダー内の水が凍結する害を良好になくすことができる
ものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例のスプレッダーの断面構成図であ
る。

【図２】第２実施例のスプレッダーの断面構成図であ
る。

【図３】従来のスプレッダーを備えた小便器の正面構成
図である。

【図４】図３の側面断面構成図である。

【図５】従来のスプレッダーの拡大断面構成図である。

【符号の説明】

１ 小便器 １ａ 鉢内面 ２ 給水管 ４ スプレッダー ５ 射水口 ６ 吸気孔 ７ 回動軸 ８ 吸気弁 ９ 通水室 １０ オリフィス通路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スリット状の射水口から鉢内面に洗浄水
   を放出することのできるスプレッダーであって、該スプ
   レッダー内に吸気孔を開閉し得る吸気弁を設け、該吸気
   弁は、洗浄水が通水された時に水流で押されて前記吸気
   孔を閉じ、通水がなくなると吸気孔を開けるように配設
   されていることを特徴とするスプレッダー。
2. 【請求項２】 スリット状の射水口から鉢内面に洗浄水
   を放出することのできるスプレッダーであって、該スプ
   レッダーには、吸気孔が形成され、内部に洗浄水が通水
   された時に流水で前記吸気孔から空気が引き込まれ、前
   記射水口から空気を含んだ泡沫状の洗浄水が放出される
   ように構成したことを特徴とするスプレッダー。