JP2001323237A - 接着剤組成物 - Google Patents
接着剤組成物Info
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- JP2001323237A JP2001323237A JP2000138940A JP2000138940A JP2001323237A JP 2001323237 A JP2001323237 A JP 2001323237A JP 2000138940 A JP2000138940 A JP 2000138940A JP 2000138940 A JP2000138940 A JP 2000138940A JP 2001323237 A JP2001323237 A JP 2001323237A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高度な撥水処理が施された被着体表面に対し
ても優れた濡れ性や接着性を発揮し、初期接着力や常態
接着力、耐水性や耐熱性等の諸性能を優れたバランスで
発現し得る、特に撥水加工紙用の接着剤として好適に用
いられる接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 アクリル酸エステル−エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体エマルジョンの樹脂分100重量部に対し
て、ウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分5重量部以上及
びリモネンまたは水添リモネン36重量部以上が添加さ
れてなることを特徴とする接着剤組成物、及び、アクリ
ル酸エステル−エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ョンの樹脂分100重量部に対して、ウレタン樹脂エマ
ルジョンの樹脂分5重量部以上、リモネンまたは水添リ
モネン36重量部以上及びジアルキルスルホ琥珀酸エス
テル塩1重量部以上が添加されてなることを特徴とする
接着剤組成物。
ても優れた濡れ性や接着性を発揮し、初期接着力や常態
接着力、耐水性や耐熱性等の諸性能を優れたバランスで
発現し得る、特に撥水加工紙用の接着剤として好適に用
いられる接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 アクリル酸エステル−エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体エマルジョンの樹脂分100重量部に対し
て、ウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分5重量部以上及
びリモネンまたは水添リモネン36重量部以上が添加さ
れてなることを特徴とする接着剤組成物、及び、アクリ
ル酸エステル−エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ョンの樹脂分100重量部に対して、ウレタン樹脂エマ
ルジョンの樹脂分5重量部以上、リモネンまたは水添リ
モネン36重量部以上及びジアルキルスルホ琥珀酸エス
テル塩1重量部以上が添加されてなることを特徴とする
接着剤組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に撥水加工紙用の接
着剤として好適な接着剤組成物に関する。
着剤として好適な接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば酢酸ビニル樹脂エマル
ジョンやエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン
(以下、「EVAエマルジョン」と記す)等を主成分と
するエマルジョン系接着剤が紙用接着剤として広く用い
られている。しかし、エマルジョン系接着剤は水を含有
するので、例えばワックス等で表面に撥水処理が施され
た撥水加工紙のような被着体に適用すると、エマルジョ
ン系接着剤が被着体の撥水処理面に十分に濡れず、馴染
まないため、界面剥離が起こって、実用的な常態接着力
を得られないという問題点がある。
ジョンやエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン
(以下、「EVAエマルジョン」と記す)等を主成分と
するエマルジョン系接着剤が紙用接着剤として広く用い
られている。しかし、エマルジョン系接着剤は水を含有
するので、例えばワックス等で表面に撥水処理が施され
た撥水加工紙のような被着体に適用すると、エマルジョ
ン系接着剤が被着体の撥水処理面に十分に濡れず、馴染
まないため、界面剥離が起こって、実用的な常態接着力
を得られないという問題点がある。
【0003】このような問題点に対応するため、例え
ば、特開昭59−91166号公報では、「酢酸ビニル
系エマルジョンおよび灯油を含有してなる撥水性紙用接
着剤」が開示されている。
ば、特開昭59−91166号公報では、「酢酸ビニル
系エマルジョンおよび灯油を含有してなる撥水性紙用接
着剤」が開示されている。
【0004】しかし、上記開示にある接着剤は、初期接
着力が乏しいため、接着の初期において被着体同士が接
着部でズレを起こし、所望の接合体を得られ難いという
問題点がある。
着力が乏しいため、接着の初期において被着体同士が接
着部でズレを起こし、所望の接合体を得られ難いという
問題点がある。
【0005】また、湿気に敏感な物体や搬送時や保管時
に水濡れが避けられない物体等を包装するための紙容器
用の原料紙として、従来は紙容器の内面となる面に例え
ばポリエチレン樹脂フィルム層が積層された耐湿加工紙
が一般的に使用されてきたが、ポリエチレン樹脂フィル
ム層が紙資源の再利用(リサイクル)の障害となるた
め、最近では例えばパラフィンワックスとアクリル樹脂
との混合物からなるワックス等で片面もしくは両面に撥
水処理が施された撥水加工紙を使用することが検討され
ている。
に水濡れが避けられない物体等を包装するための紙容器
用の原料紙として、従来は紙容器の内面となる面に例え
ばポリエチレン樹脂フィルム層が積層された耐湿加工紙
が一般的に使用されてきたが、ポリエチレン樹脂フィル
ム層が紙資源の再利用(リサイクル)の障害となるた
め、最近では例えばパラフィンワックスとアクリル樹脂
との混合物からなるワックス等で片面もしくは両面に撥
水処理が施された撥水加工紙を使用することが検討され
ている。
【0006】しかし、前記開示にある接着剤の場合、低
度な撥水処理が施された撥水加工紙の接着はなんとか可
能なものの、高度な撥水処理が施された撥水加工紙の接
着は困難であるという問題点がある。
度な撥水処理が施された撥水加工紙の接着はなんとか可
能なものの、高度な撥水処理が施された撥水加工紙の接
着は困難であるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、高度な撥水処理が施された被着体表面に
対しても優れた濡れ性や接着性を発揮し、初期接着力や
常態接着力、耐水性や耐熱性等の諸性能を優れたバラン
スで発現し得る、特に撥水加工紙用の接着剤として好適
に用いられる接着剤組成物を提供することにある。
問題点に鑑み、高度な撥水処理が施された被着体表面に
対しても優れた濡れ性や接着性を発揮し、初期接着力や
常態接着力、耐水性や耐熱性等の諸性能を優れたバラン
スで発現し得る、特に撥水加工紙用の接着剤として好適
に用いられる接着剤組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「本発明1」と記す)による接着剤組成物は、
アクリル酸エステル−エチレン−酢酸ビニル共重合体エ
マルジョンの樹脂分100重量部に対して、ウレタン樹
脂エマルジョンの樹脂分5重量部以上及びリモネンまた
は水添リモネン36重量部以上が添加されてなることを
特徴とする。
(以下、「本発明1」と記す)による接着剤組成物は、
アクリル酸エステル−エチレン−酢酸ビニル共重合体エ
マルジョンの樹脂分100重量部に対して、ウレタン樹
脂エマルジョンの樹脂分5重量部以上及びリモネンまた
は水添リモネン36重量部以上が添加されてなることを
特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載の発明(以下、「本
発明2」と記す)による接着剤組成物は、アクリル酸エ
ステル−エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの
樹脂分100重量部に対して、ウレタン樹脂エマルジョ
ンの樹脂分5重量部以上、リモネンまたは水添リモネン
36重量部以上及びジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩
1重量部以上が添加されてなることを特徴とする。
発明2」と記す)による接着剤組成物は、アクリル酸エ
ステル−エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの
樹脂分100重量部に対して、ウレタン樹脂エマルジョ
ンの樹脂分5重量部以上、リモネンまたは水添リモネン
36重量部以上及びジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩
1重量部以上が添加されてなることを特徴とする。
【0010】本発明(本発明1及び本発明2)の接着剤
組成物の主成分として用いられるアクリル酸エステル−
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(以下、
「アクリルEVAエマルジョン」と記す)とは、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルを共重合させたEVA
エマルジョンのことである。また、アクリルEVAエマ
ルジョンの樹脂分とは、アクリルEVAエマルジョン中
に含有されるアクリル酸エステル−エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の乾燥重量のことである。
組成物の主成分として用いられるアクリル酸エステル−
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(以下、
「アクリルEVAエマルジョン」と記す)とは、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルを共重合させたEVA
エマルジョンのことである。また、アクリルEVAエマ
ルジョンの樹脂分とは、アクリルEVAエマルジョン中
に含有されるアクリル酸エステル−エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の乾燥重量のことである。
【0011】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、特に限定されるものではないが、アルキル基
の炭素数が2〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸エチルエ
ステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)
アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエ
ステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル等が挙げ
られる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステル
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。尚、ここで言う「(メタ)アクリル酸」とは
「アクリル酸」または「メタクリル酸」を意味する。
としては、特に限定されるものではないが、アルキル基
の炭素数が2〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸エチルエ
ステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)
アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエ
ステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル等が挙げ
られる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステル
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。尚、ここで言う「(メタ)アクリル酸」とは
「アクリル酸」または「メタクリル酸」を意味する。
【0012】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
のアルキル基の炭素数が2未満であると、得られる接着
剤組成物の被着体に対する密着性や初期接着力が不十分
となることがあり、逆に(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルのアルキル基の炭素数が12を超えると、得られ
る接着剤組成物の乾燥皮膜の凝集力が低くなって、接着
力や耐熱性が不十分となることがある。
のアルキル基の炭素数が2未満であると、得られる接着
剤組成物の被着体に対する密着性や初期接着力が不十分
となることがあり、逆に(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルのアルキル基の炭素数が12を超えると、得られ
る接着剤組成物の乾燥皮膜の凝集力が低くなって、接着
力や耐熱性が不十分となることがある。
【0013】また、本発明で用いられるアクリルEVA
エマルジョンには、さらに他の共重合可能なモノマーが
共重合されていても良い。上記他の共重合可能なモノマ
ーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチレン
グリコールエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シエチルエステル等が挙げられる。これらの他の共重合
可能なモノマーは、単独で用いられても良いし、2種類
以上が併用されても良い。
エマルジョンには、さらに他の共重合可能なモノマーが
共重合されていても良い。上記他の共重合可能なモノマ
ーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチレン
グリコールエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シエチルエステル等が挙げられる。これらの他の共重合
可能なモノマーは、単独で用いられても良いし、2種類
以上が併用されても良い。
【0014】本発明の接着剤組成物には、ウレタン樹脂
エマルジョンが添加される。
エマルジョンが添加される。
【0015】上記ウレタン樹脂エマルジョンは、例え
ば、ポリオールとポリイソシアネート化合物とを所定の
割合で有機溶剤に溶解し、沸点重合等によりウレタンプ
レポリマーを合成し、次いで、ホモミキサーやディスパ
ー等の高速攪拌機で激しく攪拌しながら、イソシアネー
ト基と反応し得る官能基を有する化合物と水を添加して
ウレタン化反応を行いつつエマルジョン化し、最後に減
圧下で脱溶剤を行って得ることが出来る。
ば、ポリオールとポリイソシアネート化合物とを所定の
割合で有機溶剤に溶解し、沸点重合等によりウレタンプ
レポリマーを合成し、次いで、ホモミキサーやディスパ
ー等の高速攪拌機で激しく攪拌しながら、イソシアネー
ト基と反応し得る官能基を有する化合物と水を添加して
ウレタン化反応を行いつつエマルジョン化し、最後に減
圧下で脱溶剤を行って得ることが出来る。
【0016】ポリオールとしては、例えば、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエー
テルポリオール;アジピン酸、セバチン酸、イタコン
酸、無水マレイン酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸等のジカルボン酸とエチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリ
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグ
リコールとを反応させて得られるポリエステルポリオー
ル;ポリカプロラクトンポリオール、ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール、ポリブタジエンポリオール、ポ
リカーボネートポリオール、ポリチオエーテルポリオー
ル等が挙げられる。これらのポリオールは、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
ングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエー
テルポリオール;アジピン酸、セバチン酸、イタコン
酸、無水マレイン酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸等のジカルボン酸とエチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリ
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグ
リコールとを反応させて得られるポリエステルポリオー
ル;ポリカプロラクトンポリオール、ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール、ポリブタジエンポリオール、ポ
リカーボネートポリオール、ポリチオエーテルポリオー
ル等が挙げられる。これらのポリオールは、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0017】上記ポリオールの分子量は、特に限定され
るものではないが、数平均分子量で1000〜5000
であることが好ましい。ポリオールの数平均分子量が1
000未満であると、ウレタン樹脂エマルジョンの乾燥
皮膜が硬くなり過ぎて、得られる接着剤組成物の初期接
着力が低下することがあり、逆にポリオールの数平均分
子量が5000を超えると、ウレタン樹脂エマルジョン
の乾燥皮膜が柔らかくなり過ぎて、得られる接着剤組成
物の常態接着力や耐熱性が低下することがある。
るものではないが、数平均分子量で1000〜5000
であることが好ましい。ポリオールの数平均分子量が1
000未満であると、ウレタン樹脂エマルジョンの乾燥
皮膜が硬くなり過ぎて、得られる接着剤組成物の初期接
着力が低下することがあり、逆にポリオールの数平均分
子量が5000を超えると、ウレタン樹脂エマルジョン
の乾燥皮膜が柔らかくなり過ぎて、得られる接着剤組成
物の常態接着力や耐熱性が低下することがある。
【0018】また、ポリイソシアネート化合物として
は、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ビス(イソシアネート)メチ
ルシクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート、トランスシクロヘキサンジイソシアネート等の
脂肪族ジイソシアネート;トルイレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフテンジイ
ソシアネート、トリジンジイソシアネート、ジフェニル
メチルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェ
ニルメタンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネ
ート、フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシ
アネート;リジンジイソシアネート、リジンエステルト
リイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネ
ート、ウンデカントリイソシアネート、ヘキサメチレン
トリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネ
ート等のトリイソシアネート類等が挙げられる。これら
のポリイソシアネート化合物は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
は、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ビス(イソシアネート)メチ
ルシクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート、トランスシクロヘキサンジイソシアネート等の
脂肪族ジイソシアネート;トルイレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフテンジイ
ソシアネート、トリジンジイソシアネート、ジフェニル
メチルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェ
ニルメタンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネ
ート、フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシ
アネート;リジンジイソシアネート、リジンエステルト
リイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネ
ート、ウンデカントリイソシアネート、ヘキサメチレン
トリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネ
ート等のトリイソシアネート類等が挙げられる。これら
のポリイソシアネート化合物は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0019】さらに、イソシアネート基と反応し得る官
能基を有する化合物とは、いわゆる鎖長延長剤のことで
あり、分子中に2個以上の1級アミノ基もしくは2級ア
ミノ基を有するポリアミンや分子中に2個以上の水酸基
を有するポリオール等が挙げられる。これらのイソシア
ネート基と反応し得る官能基を有する化合物は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
能基を有する化合物とは、いわゆる鎖長延長剤のことで
あり、分子中に2個以上の1級アミノ基もしくは2級ア
ミノ基を有するポリアミンや分子中に2個以上の水酸基
を有するポリオール等が挙げられる。これらのイソシア
ネート基と反応し得る官能基を有する化合物は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0020】分子中に2個以上の1級アミノ基もしくは
2級アミノ基を有するポリアミンとしては、例えば、エ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロン
ジアミン、アミノメチルトリメチルシクロヘキシルアミ
ン等のジアミン;ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルカノールアミン;ピペリジン、モルホリ
ン、ピペラジン等の複素環式アミン等が挙げられる。こ
れらのポリアミンは、単独で用いられても良いし、2種
類以上が併用されても良い。
2級アミノ基を有するポリアミンとしては、例えば、エ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロン
ジアミン、アミノメチルトリメチルシクロヘキシルアミ
ン等のジアミン;ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルカノールアミン;ピペリジン、モルホリ
ン、ピペラジン等の複素環式アミン等が挙げられる。こ
れらのポリアミンは、単独で用いられても良いし、2種
類以上が併用されても良い。
【0021】また、分子中に2個以上の水酸基を有する
ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙げられ
る。これらのポリオールは、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙げられ
る。これらのポリオールは、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0022】本発明の接着剤組成物においては、前記ア
クリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対し
て、上記ウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分5重量部以
上が添加されていることが必要であり、好ましくは10
〜30重量部である。ここで、ウレタン樹脂エマルジョ
ンの樹脂分とは、ウレタン樹脂エマルジョン中に含有さ
れるウレタン樹脂の乾燥重量のことである。
クリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対し
て、上記ウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分5重量部以
上が添加されていることが必要であり、好ましくは10
〜30重量部である。ここで、ウレタン樹脂エマルジョ
ンの樹脂分とは、ウレタン樹脂エマルジョン中に含有さ
れるウレタン樹脂の乾燥重量のことである。
【0023】アクリルEVAエマルジョンに対してウレ
タン樹脂エマルジョンを添加することにより、得られる
接着剤組成物は、高度な撥水処理が施された被着体表面
に対しても優れた接着性を有するものとなり、また、優
れた初期接着力を発現し得るものとなる。
タン樹脂エマルジョンを添加することにより、得られる
接着剤組成物は、高度な撥水処理が施された被着体表面
に対しても優れた接着性を有するものとなり、また、優
れた初期接着力を発現し得るものとなる。
【0024】アクリルEVAエマルジョンの樹脂分10
0重量部に対するウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分の
添加量が5重量部未満であると、得られる接着剤組成物
の高度な撥水処理が施された被着体表面に対する接着性
や初期接着力が十分に向上しなくなる。
0重量部に対するウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分の
添加量が5重量部未満であると、得られる接着剤組成物
の高度な撥水処理が施された被着体表面に対する接着性
や初期接着力が十分に向上しなくなる。
【0025】本発明の接着剤組成物には、リモネンまた
は水添リモネンが添加される。
は水添リモネンが添加される。
【0026】上記リモネンは、下記式(1)で表される
常温で液体状の炭化水素であり、また、上記水添リモネ
ンは、リモネンの水素添加物である。上記リモネン及び
水添リモネンは、それぞれ単独で用いられても良いし、
両者が併用されても良い。
常温で液体状の炭化水素であり、また、上記水添リモネ
ンは、リモネンの水素添加物である。上記リモネン及び
水添リモネンは、それぞれ単独で用いられても良いし、
両者が併用されても良い。
【化1】
【0027】本発明の接着剤組成物においては、前記ア
クリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対し
て、上記リモネンまたは水添リモネン36重量部以上が
添加されていることが必要である。
クリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対し
て、上記リモネンまたは水添リモネン36重量部以上が
添加されていることが必要である。
【0028】アクリルEVAエマルジョンに対してリモ
ネンまたは水添リモネンを添加することにより、得られ
る接着剤組成物は、高度な撥水処理が施された被着体表
面に対しても優れた接着性を有するものとなり、また、
優れた耐水性を発現し得るものとなる。
ネンまたは水添リモネンを添加することにより、得られ
る接着剤組成物は、高度な撥水処理が施された被着体表
面に対しても優れた接着性を有するものとなり、また、
優れた耐水性を発現し得るものとなる。
【0029】アクリルEVAエマルジョンの樹脂分10
0重量部に対するリモネンまたは水添リモネンの添加量
が36重量部未満であると、得られる接着剤組成物の高
度な撥水処理が施された被着体表面に対する接着性や耐
水性が十分に向上しなくなる。尚、本発明の接着剤組成
物においては、アクリルEVAエマルジョンの樹脂分1
00重量部に対するリモネンまたは水添リモネンの添加
量の上限は特定されないが、多量に添加するとリモネン
または水添リモネンに起因する臭気が強まるので、36
重量部以上のなかで必要最小限の添加量であることが好
ましい。
0重量部に対するリモネンまたは水添リモネンの添加量
が36重量部未満であると、得られる接着剤組成物の高
度な撥水処理が施された被着体表面に対する接着性や耐
水性が十分に向上しなくなる。尚、本発明の接着剤組成
物においては、アクリルEVAエマルジョンの樹脂分1
00重量部に対するリモネンまたは水添リモネンの添加
量の上限は特定されないが、多量に添加するとリモネン
または水添リモネンに起因する臭気が強まるので、36
重量部以上のなかで必要最小限の添加量であることが好
ましい。
【0030】次に、本発明2の接着剤組成物には、上述
したウレタン樹脂エマルジョン及びリモネンまたは水添
リモネンに加うるに、さらにジアルキルスルホ琥珀酸エ
ステル塩が添加される。
したウレタン樹脂エマルジョン及びリモネンまたは水添
リモネンに加うるに、さらにジアルキルスルホ琥珀酸エ
ステル塩が添加される。
【0031】上記ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩
は、分子の中心部にスルホ琥珀酸の原子団が存在し、こ
のスルホ琥珀酸が種々のアルコールによりエステル化さ
れたもののカルシウム塩もしくはナトリウム塩であり、
いわゆる陰イオン(アニオン)型界面活性剤である。こ
れらのジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
は、分子の中心部にスルホ琥珀酸の原子団が存在し、こ
のスルホ琥珀酸が種々のアルコールによりエステル化さ
れたもののカルシウム塩もしくはナトリウム塩であり、
いわゆる陰イオン(アニオン)型界面活性剤である。こ
れらのジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0032】本発明2の接着剤組成物においては、前記
アクリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対
して、上記ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩1重量部
以上が添加されていることが必要である。
アクリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対
して、上記ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩1重量部
以上が添加されていることが必要である。
【0033】アクリルEVAエマルジョンに対してジア
ルキルスルホ琥珀酸エステル塩を添加することにより、
得られる接着剤組成物は、高度な撥水処理が施された被
着体表面に対しても著しく優れた濡れ性や接着性を有す
るものとなる。
ルキルスルホ琥珀酸エステル塩を添加することにより、
得られる接着剤組成物は、高度な撥水処理が施された被
着体表面に対しても著しく優れた濡れ性や接着性を有す
るものとなる。
【0034】アクリルEVAエマルジョンの樹脂分10
0重量部に対するジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩の
添加量が1重量部未満であると、得られる接着剤組成物
の高度な撥水処理が施された被着体表面に対する濡れ性
や接着性が顕著に向上しなくなる。尚、本発明2の接着
剤組成物においては、アクリルEVAエマルジョンの樹
脂分100重量部に対するジアルキルスルホ琥珀酸エス
テル塩の添加量の上限は特定されないが、多量に添加し
ても高度な撥水処理が施された被着体表面に対する濡れ
性や接着性の向上効果は特別に変わらないので、1重量
部以上のなかで必要最小限の添加量であることが好まし
い。
0重量部に対するジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩の
添加量が1重量部未満であると、得られる接着剤組成物
の高度な撥水処理が施された被着体表面に対する濡れ性
や接着性が顕著に向上しなくなる。尚、本発明2の接着
剤組成物においては、アクリルEVAエマルジョンの樹
脂分100重量部に対するジアルキルスルホ琥珀酸エス
テル塩の添加量の上限は特定されないが、多量に添加し
ても高度な撥水処理が施された被着体表面に対する濡れ
性や接着性の向上効果は特別に変わらないので、1重量
部以上のなかで必要最小限の添加量であることが好まし
い。
【0035】本発明の接着剤組成物には、本発明の課題
達成を阻害しない範囲で必要に応じて、粘着性付与樹
脂、カップリング剤、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル
塩以外の界面活性剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、顔料、
染料、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、香料、有
機溶剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が添加さ
れていても良い。
達成を阻害しない範囲で必要に応じて、粘着性付与樹
脂、カップリング剤、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル
塩以外の界面活性剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、顔料、
染料、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、香料、有
機溶剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が添加さ
れていても良い。
【0036】本発明の接着剤組成物の製造方法は、特に
限定されるものではなく、例えば、通常の攪拌混合機を
用いて、必須成分であるアクリルEVAエマルジョン、
ウレタン樹脂エマルジョン及びリモネンまたは水添リモ
ネンの各所定量(本発明1)と、または、必須成分であ
るアクリルEVAエマルジョン、ウレタン樹脂エマルジ
ョン、リモネンまたは水添リモネン及びジアルキルスル
ホ琥珀酸エステル塩の各所定量(本発明2)と、必要に
応じて添加される上記各種添加剤の1種もしくは2種以
上の各所定量とを、均一に攪拌混合することにより、所
望の接着剤組成物を得ることが出来る。
限定されるものではなく、例えば、通常の攪拌混合機を
用いて、必須成分であるアクリルEVAエマルジョン、
ウレタン樹脂エマルジョン及びリモネンまたは水添リモ
ネンの各所定量(本発明1)と、または、必須成分であ
るアクリルEVAエマルジョン、ウレタン樹脂エマルジ
ョン、リモネンまたは水添リモネン及びジアルキルスル
ホ琥珀酸エステル塩の各所定量(本発明2)と、必要に
応じて添加される上記各種添加剤の1種もしくは2種以
上の各所定量とを、均一に攪拌混合することにより、所
望の接着剤組成物を得ることが出来る。
【0037】本発明の接着剤組成物は、特に撥水加工紙
用の接着剤として好適に用いられるが、撥水加工紙以外
の被着体用の接着剤として用いられても勿論良い。
用の接着剤として好適に用いられるが、撥水加工紙以外
の被着体用の接着剤として用いられても勿論良い。
【0038】
【作用】本発明の接着剤組成物は、アクリルEVAエマ
ルジョンを主成分としてなるので、優れた初期接着力を
有すると共に、乾燥皮膜の凝集力が高く、優れた常態接
着力や耐熱性を発現する。また、上記アクリルEVAエ
マルジョンの樹脂分の特定量に対して、ウレタン樹脂エ
マルジョンの樹脂分の特定量が添加されているので、高
度な撥水処理が施された被着体表面に対しても優れた接
着性を発揮すると共に、初期接着力が一段と向上する。
さらに、上記アクリルEVAエマルジョンの樹脂分の特
定量に対して、特定量のリモネンまたは水添リモネンが
添加されているので、高度な撥水処理が施された被着体
表面に対する接着性が一段と向上すると共に、乾燥皮膜
は優れた耐水性を発現する。
ルジョンを主成分としてなるので、優れた初期接着力を
有すると共に、乾燥皮膜の凝集力が高く、優れた常態接
着力や耐熱性を発現する。また、上記アクリルEVAエ
マルジョンの樹脂分の特定量に対して、ウレタン樹脂エ
マルジョンの樹脂分の特定量が添加されているので、高
度な撥水処理が施された被着体表面に対しても優れた接
着性を発揮すると共に、初期接着力が一段と向上する。
さらに、上記アクリルEVAエマルジョンの樹脂分の特
定量に対して、特定量のリモネンまたは水添リモネンが
添加されているので、高度な撥水処理が施された被着体
表面に対する接着性が一段と向上すると共に、乾燥皮膜
は優れた耐水性を発現する。
【0039】また、本発明2の接着剤組成物は、アクリ
ルEVAエマルジョンの樹脂分の特定量に対して、ウレ
タン樹脂エマルジョン及びリモネンまたは水添リモネン
に加うるに、特定量のジアルキルスルホ琥珀酸エステル
塩が添加されているので、上記優れた諸性能に加うる
に、高度な撥水処理が施された被着体表面に対しても著
しく優れた濡れ性や接着性を有するものとなる。
ルEVAエマルジョンの樹脂分の特定量に対して、ウレ
タン樹脂エマルジョン及びリモネンまたは水添リモネン
に加うるに、特定量のジアルキルスルホ琥珀酸エステル
塩が添加されているので、上記優れた諸性能に加うる
に、高度な撥水処理が施された被着体表面に対しても著
しく優れた濡れ性や接着性を有するものとなる。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。尚、実施例中の「重量部」
は「樹脂分の重量部」を意味する。
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。尚、実施例中の「重量部」
は「樹脂分の重量部」を意味する。
【0041】本実施例においては下記の原材料を使用し
た。 1.合成樹脂エマルジョン (A)アクリルEVAエマルジョン:商品名「OAA−
60」(クラレ社製) (B)EVAエマルジョン:商品名「OM−4000」
(クラレ社製) (C)ウレタン樹脂エマルジョン:商品名「ユープレン
306」(三洋化成工業社製) 2.添加剤 (a)リモネン:商品名「D−リモネン」(ヤスハラケ
ミカル社製) (b)水添リモネン:商品名「ウッディリバー#10」
(ヤスハラケミカル社製) (c)酢酸エチル (d)灯油 (e)ジアルキルスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩:
商品名「サンモリンOT−70」(三洋化成工業社製)
た。 1.合成樹脂エマルジョン (A)アクリルEVAエマルジョン:商品名「OAA−
60」(クラレ社製) (B)EVAエマルジョン:商品名「OM−4000」
(クラレ社製) (C)ウレタン樹脂エマルジョン:商品名「ユープレン
306」(三洋化成工業社製) 2.添加剤 (a)リモネン:商品名「D−リモネン」(ヤスハラケ
ミカル社製) (b)水添リモネン:商品名「ウッディリバー#10」
(ヤスハラケミカル社製) (c)酢酸エチル (d)灯油 (e)ジアルキルスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩:
商品名「サンモリンOT−70」(三洋化成工業社製)
【0042】(実施例1)
【0043】(1)接着剤組成物の作製 アクリルEVAエマルジョン「OAA−60」100重
量部に対して、ウレタン樹脂エマルジョン「ユープレン
306」20重量部、リモネン「D−リモネン」40重
量部及び増粘剤等の粘度調整剤を添加し、均一に攪拌混
合して、粘度(30℃)800mPa・s、不揮発分5
0重量%の接着剤組成物を作製した。
量部に対して、ウレタン樹脂エマルジョン「ユープレン
306」20重量部、リモネン「D−リモネン」40重
量部及び増粘剤等の粘度調整剤を添加し、均一に攪拌混
合して、粘度(30℃)800mPa・s、不揮発分5
0重量%の接着剤組成物を作製した。
【0044】(2)性能評価 上記で得られた接着剤組成物の性能{初期剪断接着
力、常態剪断接着力、耐水性(落下時間)}を以下
の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであっ
た。尚、上記性能評価は20℃−65%RHの雰囲気下
で行った。
力、常態剪断接着力、耐水性(落下時間)}を以下
の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであっ
た。尚、上記性能評価は20℃−65%RHの雰囲気下
で行った。
【0045】初期剪断接着力:被着体として、幅40
mm×長さ100mmと幅50mm×長さ100mmに
裁断した撥水加工紙(ワックス等により表面に高度な撥
水処理が施されたライナー紙、撥水度:10)を準備
し、この撥水加工紙の撥水処理面同士を接着剤組成物で
互い違い(剪断接着形式)に接着して、接着試験片を作
製した。次いで、初期接着力測定装置(JTトーシ社
製)を用いて、初期剪断接着力(N/cm2 )を測定し
た。この時の接着条件及び測定条件は以下のとおりであ
った。 〔接着条件〕接着面積:40mm×40mm、塗布量
(wet):50g/m2、塗布スピード:0.6m/
秒、オープンタイム:5秒、圧締圧:300kPa、圧
締時間:10秒間、20秒間、30秒間の3条件 〔測定条件〕解圧後放置時間:3秒、引張速度:100
mm/分
mm×長さ100mmと幅50mm×長さ100mmに
裁断した撥水加工紙(ワックス等により表面に高度な撥
水処理が施されたライナー紙、撥水度:10)を準備
し、この撥水加工紙の撥水処理面同士を接着剤組成物で
互い違い(剪断接着形式)に接着して、接着試験片を作
製した。次いで、初期接着力測定装置(JTトーシ社
製)を用いて、初期剪断接着力(N/cm2 )を測定し
た。この時の接着条件及び測定条件は以下のとおりであ
った。 〔接着条件〕接着面積:40mm×40mm、塗布量
(wet):50g/m2、塗布スピード:0.6m/
秒、オープンタイム:5秒、圧締圧:300kPa、圧
締時間:10秒間、20秒間、30秒間の3条件 〔測定条件〕解圧後放置時間:3秒、引張速度:100
mm/分
【0046】常態剪断接着力:被着体として、幅25
mm×長さ50mmに裁断したの場合と同様の撥水加
工紙2枚を準備し、一方の撥水加工紙の撥水処理面に接
着面積が25mm×25mm、塗布量(wet)が50
g/m2 となるように接着剤組成物を塗布した後、この
接着剤組成物上に他方の撥水加工紙の撥水処理面を互い
違い(剪断接着形式)に貼り合わせ、圧締圧15kPa
で圧着して、接着試験片を作製した。この接着試験片を
20℃−65%RHの雰囲気下で72時間養生した後、
引張試験機(商品名「インストロン1195」、インス
トロン社製)を用いて、引張速度100mm/分で引張
試験を行い、常態剪断接着力(N/cm 2 )を測定し
た。また、同時に接着部分の撥水加工紙の材料破壊率
(面積%)を測定した。
mm×長さ50mmに裁断したの場合と同様の撥水加
工紙2枚を準備し、一方の撥水加工紙の撥水処理面に接
着面積が25mm×25mm、塗布量(wet)が50
g/m2 となるように接着剤組成物を塗布した後、この
接着剤組成物上に他方の撥水加工紙の撥水処理面を互い
違い(剪断接着形式)に貼り合わせ、圧締圧15kPa
で圧着して、接着試験片を作製した。この接着試験片を
20℃−65%RHの雰囲気下で72時間養生した後、
引張試験機(商品名「インストロン1195」、インス
トロン社製)を用いて、引張速度100mm/分で引張
試験を行い、常態剪断接着力(N/cm 2 )を測定し
た。また、同時に接着部分の撥水加工紙の材料破壊率
(面積%)を測定した。
【0047】耐水性(落下時間):の場合と同様に
して作製した接着試験片を20℃−65%RHの雰囲気
下で72時間養生した後、この接着試験片の一方の撥水
加工紙(被着体)の下端に100gの分銅を吊り下げた
状態で20℃の水中に垂直に浸漬し、撥水加工紙(被着
体)が接着面で剥離して落下するまでの時間(落下時
間:時間)を測定した。
して作製した接着試験片を20℃−65%RHの雰囲気
下で72時間養生した後、この接着試験片の一方の撥水
加工紙(被着体)の下端に100gの分銅を吊り下げた
状態で20℃の水中に垂直に浸漬し、撥水加工紙(被着
体)が接着面で剥離して落下するまでの時間(落下時
間:時間)を測定した。
【0048】(実施例2〜実施例4)及び(比較例1〜
比較例8) 接着剤組成物を表1に示す組成としたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、接着剤組成物を作製した。
比較例8) 接着剤組成物を表1に示す組成としたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、接着剤組成物を作製した。
【0049】実施例2〜実施例4、及び、比較例1〜比
較例8で得られた接着剤組成物の性能{初期剪断接着
力、常態剪断接着力、耐水性(落下時間)}を実施
例1の場合と同様にして評価した。その結果は表1に示
すとおりであった。
較例8で得られた接着剤組成物の性能{初期剪断接着
力、常態剪断接着力、耐水性(落下時間)}を実施
例1の場合と同様にして評価した。その結果は表1に示
すとおりであった。
【0050】
【表1】
【0051】表1から明らかなように、本発明1による
実施例1〜実施例4の接着剤組成物は、いずれも初期剪
断接着力、常態剪断接着力及び耐水性の全てについて優
れており、優れたバランスの性能を発現した。
実施例1〜実施例4の接着剤組成物は、いずれも初期剪
断接着力、常態剪断接着力及び耐水性の全てについて優
れており、優れたバランスの性能を発現した。
【0052】これに対し、アクリルEVAエマルジョン
の代わりにEVAエマルジョンを用いた比較例1、比較
例5及び比較例6の接着剤組成物は、初期剪断接着力、
常態剪断接着力及び耐水性の全てが劣っていた。また、
アクリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対
するリモネンまたは水添リモネンの添加量が36重量部
未満であった比較例2及び比較例7の接着剤組成物、ア
クリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対す
るウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分の添加量が5重量
部未満であった比較例4及び比較例8の接着剤組成物
は、初期剪断接着力、常態剪断接着力及び耐水性の全て
が悪かった。さらに、リモネンまたは水添リモネンを添
加しなかった比較例3の接着剤組成物は、初期剪断接着
力、常態剪断接着力及び耐水性の全てが極端に悪かっ
た。
の代わりにEVAエマルジョンを用いた比較例1、比較
例5及び比較例6の接着剤組成物は、初期剪断接着力、
常態剪断接着力及び耐水性の全てが劣っていた。また、
アクリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対
するリモネンまたは水添リモネンの添加量が36重量部
未満であった比較例2及び比較例7の接着剤組成物、ア
クリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対す
るウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分の添加量が5重量
部未満であった比較例4及び比較例8の接着剤組成物
は、初期剪断接着力、常態剪断接着力及び耐水性の全て
が悪かった。さらに、リモネンまたは水添リモネンを添
加しなかった比較例3の接着剤組成物は、初期剪断接着
力、常態剪断接着力及び耐水性の全てが極端に悪かっ
た。
【0053】(実施例5)アクリルEVAエマルジョン
「OAA−60」100重量部に対して、ウレタン樹脂
エマルジョン「ユープレン306」20重量部、リモネ
ン「D−リモネン」40重量部、ジアルキルスルホ琥珀
酸エステルナトリウム塩「サンモリンOT−70」1.
5重量部及び増粘剤等の粘度調整剤を添加し、均一に攪
拌混合して、粘度(30℃)800mPa・s、不揮発
分50重量%の接着剤組成物を作製した。
「OAA−60」100重量部に対して、ウレタン樹脂
エマルジョン「ユープレン306」20重量部、リモネ
ン「D−リモネン」40重量部、ジアルキルスルホ琥珀
酸エステルナトリウム塩「サンモリンOT−70」1.
5重量部及び増粘剤等の粘度調整剤を添加し、均一に攪
拌混合して、粘度(30℃)800mPa・s、不揮発
分50重量%の接着剤組成物を作製した。
【0054】(実施例6〜実施例8)及び(比較例9〜
比較例18) 接着剤組成物を表2に示す組成としたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、接着剤組成物を作製した。
比較例18) 接着剤組成物を表2に示す組成としたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、接着剤組成物を作製した。
【0055】実施例5〜実施例8、及び、比較例9〜比
較例18で得られた接着剤組成物の初期剪断接着力、
常態剪断接着力及び耐水性(落下時間)を実施例1
の場合と同様にして評価し、濡れ性を以下の方法で評
価した。その結果は表2に示すとおりであった。
較例18で得られた接着剤組成物の初期剪断接着力、
常態剪断接着力及び耐水性(落下時間)を実施例1
の場合と同様にして評価し、濡れ性を以下の方法で評
価した。その結果は表2に示すとおりであった。
【0056】濡れ性:25μmのドクターブレードを
用いて、接着剤組成物を撥水加工紙の撥水処理面に塗布
し、撥水処理面に対する接着剤組成物の濡れ状態を目視
で観察して、5点法で濡れ性を評価した。濡れ状態が最
も優れているのが5点であり、濡れ状態が最も劣ってい
るのが1点である。
用いて、接着剤組成物を撥水加工紙の撥水処理面に塗布
し、撥水処理面に対する接着剤組成物の濡れ状態を目視
で観察して、5点法で濡れ性を評価した。濡れ状態が最
も優れているのが5点であり、濡れ状態が最も劣ってい
るのが1点である。
【0057】
【表2】
【0058】表2から明らかなように、本発明2による
実施例5〜実施例8の接着剤組成物は、いずれも初期剪
断接着力、常態剪断接着力、耐水性及び濡れ性の全てに
ついて優れており、優れたバランスの性能を発現した。
実施例5〜実施例8の接着剤組成物は、いずれも初期剪
断接着力、常態剪断接着力、耐水性及び濡れ性の全てに
ついて優れており、優れたバランスの性能を発現した。
【0059】これに対し、アクリルEVAエマルジョン
の代わりにEVAエマルジョンを用いた比較例9、比較
例13及び比較例15の接着剤組成物は、初期剪断接着
力、常態剪断接着力及び耐水性が劣っていた。また、ア
クリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対す
るリモネンまたは水添リモネンの添加量が36重量部未
満であった比較例10及び比較例16の接着剤組成物、
アクリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対
するウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分の添加量が5重
量部未満であった比較例12及び比較例17の接着剤組
成物は、初期剪断接着力、常態剪断接着力及び耐水性が
悪かった。また、リモネンまたは水添リモネンを添加し
なかった比較例11の接着剤組成物は、初期剪断接着
力、常態剪断接着力及び耐水性が極端に悪かった。さら
に、アクリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部
に対するジアルキルスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩
の添加量が1重量部未満であった比較例14及び比較例
18の接着剤組成物は、初期剪断接着力、常態剪断接着
力、耐水性及び濡れ性の全てが極端に悪かった。
の代わりにEVAエマルジョンを用いた比較例9、比較
例13及び比較例15の接着剤組成物は、初期剪断接着
力、常態剪断接着力及び耐水性が劣っていた。また、ア
クリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対す
るリモネンまたは水添リモネンの添加量が36重量部未
満であった比較例10及び比較例16の接着剤組成物、
アクリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部に対
するウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分の添加量が5重
量部未満であった比較例12及び比較例17の接着剤組
成物は、初期剪断接着力、常態剪断接着力及び耐水性が
悪かった。また、リモネンまたは水添リモネンを添加し
なかった比較例11の接着剤組成物は、初期剪断接着
力、常態剪断接着力及び耐水性が極端に悪かった。さら
に、アクリルEVAエマルジョンの樹脂分100重量部
に対するジアルキルスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩
の添加量が1重量部未満であった比較例14及び比較例
18の接着剤組成物は、初期剪断接着力、常態剪断接着
力、耐水性及び濡れ性の全てが極端に悪かった。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による接着剤
組成物は、高度な撥水処理が施された被着体表面に対し
ても優れた濡れ性や接着性を発揮し、初期接着力や常態
接着力、耐水性や耐熱性等の諸性能を優れたバランスで
発現し得るので、特に撥水加工紙用の接着剤として好適
に用いられる。
組成物は、高度な撥水処理が施された被着体表面に対し
ても優れた濡れ性や接着性を発揮し、初期接着力や常態
接着力、耐水性や耐熱性等の諸性能を優れたバランスで
発現し得るので、特に撥水加工紙用の接着剤として好適
に用いられる。
Claims (2)
- 【請求項1】 アクリル酸エステル−エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体エマルジョンの樹脂分100重量部に対し
て、ウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分5重量部以上及
びリモネンまたは水添リモネン36重量部以上が添加さ
れてなることを特徴とする接着剤組成物。 - 【請求項2】 アクリル酸エステル−エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体エマルジョンの樹脂分100重量部に対し
て、ウレタン樹脂エマルジョンの樹脂分5重量部以上、
リモネンまたは水添リモネン36重量部以上及びジアル
キルスルホ琥珀酸エステル塩1重量部以上が添加されて
なることを特徴とする接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000138940A JP2001323237A (ja) | 2000-05-11 | 2000-05-11 | 接着剤組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000138940A JP2001323237A (ja) | 2000-05-11 | 2000-05-11 | 接着剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001323237A true JP2001323237A (ja) | 2001-11-22 |
Family
ID=18646475
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---|---|---|---|
JP2000138940A Pending JP2001323237A (ja) | 2000-05-11 | 2000-05-11 | 接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001323237A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015507030A (ja) * | 2011-12-07 | 2015-03-05 | 株式会社ブリヂストン | 水性接着剤 |
-
2000
- 2000-05-11 JP JP2000138940A patent/JP2001323237A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015507030A (ja) * | 2011-12-07 | 2015-03-05 | 株式会社ブリヂストン | 水性接着剤 |
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