JP2001322931A - 血行促進剤 - Google Patents

血行促進剤

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JP2001322931A
JP2001322931A JP2000141525A JP2000141525A JP2001322931A JP 2001322931 A JP2001322931 A JP 2001322931A JP 2000141525 A JP2000141525 A JP 2000141525A JP 2000141525 A JP2000141525 A JP 2000141525A JP 2001322931 A JP2001322931 A JP 2001322931A
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methoxy
blood flow
blood circulation
ether
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JP2000141525A
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English (en)
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Takashi Oba
剛史 大場
Yousen Mizushima
洋泉 水島
Hajime Sone
元 曽根
Akira Yamamuro
朗 山室
Mitsuyuki Hotta
光行 堀田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は水素原子又はメトキシ基、XはC2〜C
6のアルキレン基、R2はC1〜18のアルキル基又は
C7〜24のアラルキル基、nは1〜5の数を示す〕で
表されるメトキシ基置換フェニルアルコキシアルキルエ
ーテル誘導体からなる血行促進剤及びこの化合物を含有
する外用剤組成物。 【効果】 本発明の化合物を含有する血行促進剤及び
外用剤組成物は、血行促進効果に優れ、更に人体に対し
て好ましくない皮膚刺激感をほとんど生じないという優
れた特性を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は持続的で、かつ強力
な血行促進作用を有するメトキシ基置換フェニルアルコ
キシアルキルエーテル誘導体並びにこれを含有する血行
促進剤及び外用剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
血行促進剤としては、末梢血管拡張作用を有するカプサ
イシン並びにカプサイシンを含む唐辛子末、唐辛子チン
キ、唐辛子エキス、生姜の辛み成分であるジンゲロー
ル、ショウガオール、生姜エキス、ビタミンE誘導体な
どが知られている(特開昭57−9729号公報)。
【0003】しかしながら、カプサイシン等は、強い皮
膚刺激感を有しており、この刺激感を低減するために使
用量を減少させると、血行促進効果が低下し、持続時間
も短かくなるという問題を有していた。また皮膚刺激感
のない他の成分では、十分な血行促進効果と持続時間を
発現できなかった。本発明は、優れた血行促進効果が長
時間持続し、且つ皮膚刺激感が少なく、医薬又は化粧料
として有用な血行促進剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のメ
トキシ基置換フェニルアルコキシアルキルエーテル類が
持続的で、かつ強力な血行促進効果を示し、更に皮膚刺
激感が少ないため、特に外用の血行促進剤として有用で
あることを見出した。
【0005】すなわち、本発明は一般式(1)
【0006】
【化4】
【0007】〔式中、R1は水素原子又はメトキシ基を
示し、Xは炭素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン
基を示し、R2は炭素数1〜18のアルキル基又は炭素
数7〜24のアラルキル基を示し、nは1〜5の数を示
す〕で表されるメトキシ基置換フェニルアルコキシアル
キルエーテル誘導体を含有する血行促進剤及び外用剤組
成物を提供するものである。
【0008】また、本発明は、一般式(1a)
【0009】
【化5】
【0010】〔式中、R1は水素原子又はメトキシ基を
示し、R2は炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数7
〜24のアラルキル基を示し、mは1又は2の数を示
す〕で表されるメトキシ基置換フェニルアルコキシアル
キルエーテル誘導体を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】一般式(1)中、Xで示される炭
素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基としては、
エチレン、プロピレン、トリメチレン、1−メチルトリ
メチレン、2−メチルトリメチレン、3−メチルトリメ
チレン基が挙げられ、エチレンが特に好ましい。nとし
ては、1〜4が好ましく、1又は2が特に好ましい。
【0012】一般式(1)及び(1a)中、R2で示さ
れるアルキル基には直鎖及び分岐鎖のいずれも含まれ、
このうち、炭素数2〜18、特に炭素数2〜16のアル
キル基が好ましい。具体的には、メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチ
ル、n−ヘキシル、2−エチルブチル、n−ヘプチル、
n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−
デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−ペンタデ
シル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル等が挙げら
れ、特にエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−
ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、2−エチルブ
チル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−
デシルが好ましく、更にはn−ブチル、イソブチルが好
ましい。
【0013】また、アラルキル基としてはフェニル−C
1〜C18アルキル基が好ましく、フェニル−C2〜C18
ルキル基がより好ましく、フェニル−C2〜C8アルキル
基が特に好ましい。ここでフェニル−アルキル基のアル
キル部分は直鎖でも分岐鎖でもよい。具体的にはベンジ
ル、フェネチル、3−フェニルプロピル、4−フェニル
ブチル、5−フェニルペンチル等が挙げられ、特にフェ
ネチルが好ましい。
【0014】一般式(1)のメトキシ基置換フェニルア
ルコキシアルキルエーテル誘導体は、R1の種類によ
り、下記式(1−1)及び式(1−2)の化合物に大別
される。
【0015】
【化6】
【0016】〔式中、X、n及びR2は前記と同じ〕
【0017】式(1−1)の化合物においてメトキシ基
はR2(OX)nO−基に対してオルト、メタ、パラのい
ずれの位置に置換していてもよいが、オルト又はパラ置
換が好ましい。式(1−2)の化合物において、2つの
メトキシ基はR2(OX)nO−基に対して任意の位置に
置換していてもよいが、2,6−ジメトキシ置換、3,
4−ジメトキシ置換、3,5−ジメトキシ置換がより好
ましく、3,4−ジメトキシ置換が特に好ましい。
【0018】式(1−1)の化合物中、2−n−ブトキ
シエチル−2−メトキシフェニルエーテル、2−n−ブ
トキシエチル−4−メトキシフェニルエーテル、2−n
−ブトキシエトキシエチル−2−メトキシフェニルエー
テル、2−n−ブトキシエトキシエチル−4−メトキシ
フェニルエーテル、2−イソブトキシエチル−2−メト
キシフェニルエーテル、2−イソブトキシエチル−4−
メトキシフェニルエーテルが特に好ましい。また、式
(1−2)の化合物中、2−n−ブトキシエチル−3,
4−ジメトキシフェニルエーテル、2−n−ブトキシエ
トキシエチル−3,4−ジメトキシフェニルエーテルが
特に好ましい。
【0019】一般式(1)の化合物は、例えば次の反応
式に従い、メトキシ置換フェノラート(2)とアルコキ
シアルキルハライド又はアルキルスルホン酸アルコキシ
アルキル(3)とを反応させることにより製造できる。
【0020】
【化7】
【0021】〔式中、Mはアルカリ金属原子(ナトリウ
ム、カリウム等)を示し、Yはハロゲン原子又はアルキ
ルスルホニルオキシ基を示し、R1、X、n及びR2は、
前記と同じ。〕
【0022】即ち、アルコキシアルキルハライド又はア
ルキルスルホン酸アルコキシアルキル(3)をメトキシ
基置換フェノラート(2)に対してモル比で1〜10倍
程度用い、無溶媒又はメタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、ジメチルホルムアミド、水、水−イソプロ
パノール混合溶媒などの溶媒中で0〜150℃程度の温
度で反応させることが好ましい。特に、溶媒として水、
あるいは水−有機溶媒の混合溶媒を用い、脂溶性の高い
アルコキシアルキルハライド又はアルキルスルホン酸ア
ルコキシアルキルをメトキシ基置換フェノラートと反応
させる場合には、上記の反応を相間移動触媒の存在下で
行うことが好ましい。
【0023】また、一般式(1)の化合物は、次の反応
式に従い、アルキレンオキシド付加したメトキシ置換フ
ェノラート(4)とアルキルハライド又はアルキルスル
ホン酸アルキル(5)とを反応させることによっても製
造できる。
【0024】
【化8】
【0025】〔式中、R1、X、n、R2、M及びYは前
記と同じ〕
【0026】即ち、メトキシ置換フェノキシアルコラー
ト(4)に対してアルキルハライド又はアルキルスルホ
ン酸アルキル(5)をモル比で1〜10倍程度用い、エ
ーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、トルエン等の溶
媒中で0〜150℃程度の温度で反応させることが好ま
しい。
【0027】上記方法で得られるメトキシ基置換フェニ
ルアルコキシアルキルエーテル誘導体(1)は、蒸留、
再結晶、カラムクロマトグラフィーにより精製できる。
【0028】かくして得られるメトキシ基置換フェニル
アルコキシアルキルエーテル誘導体(1)は、持続的か
つ優れた血行促進作用を有し、人体に対して好ましくな
い皮膚刺激感をほとんど生じないという優れた特性を発
揮する。更に化学的安定性に優れ、保存による着色等も
ないため、これらの化合物は、末梢血行障害に起因する
各種疾患、例えばしもやけ、冷え性、レイノー症等に対
する予防及び治療剤や育毛剤、あるいは化粧料等の外用
剤に配合することができる。
【0029】本発明の血行促進剤及び外用剤組成物は、
上記メトキシ基置換フェニルアルコキシアルキルエーテ
ル誘導体(1)を単独で又は2種以上混合して用いるこ
とができ、また血行促進効果を有する植物エキス(特開
平9−268118号公報、特開平10−226621
号公報記載)等を併用することもできる。好適な植物エ
キスとしては、ユズ、シナノキ、ボダイジュ、イチョ
ウ、マロニエ、ブッチャーブルーム等を挙げることがで
きる。
【0030】外用剤組成物としては、皮膚化粧料、外用
医薬組成物等の皮膚外用剤及び毛髪化粧料が挙げられ
る。皮膚外用剤としては、例えば、薬効成分を含有する
各種軟膏、パップ剤等を挙げることができる。例えば軟
膏剤とする場合には、油性基剤をベースとするもの、水
中油型又は油中水型の乳化系基剤をベースとするものの
いずれであっても良く、油性基剤としては、例えば、植
物油、動物油、合成油、脂肪酸及び天然又は合成のグリ
セライド等が挙げられる。薬効成分としては、特に制限
はなく、例えば、鎮痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収
斂剤、皮膚軟化剤、ホルモン剤等を必要に応じて適宜使
用することができる。
【0031】また化粧料としては、種々の形態、例えば
油中水型又は水中油型の乳化型、ペースト状、ジェル
状、固形等の油性又は水性の化粧料とすることができ
る。具体的には、クリーム、化粧乳液、化粧水、美容
液、油性化粧料、口紅、ファンデーション、ローショ
ン、マッサージ剤、育毛剤、入浴剤、歯磨き剤、液体石
鹸、固形石鹸、クリーム状ヘアコンディショナー、皮膚
洗浄剤、毛髪化粧料等に用いることができる。毛髪化粧
料としては、特に制限はなく、例えば、ヘアトニック、
整髪料、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアコンデ
ィショナー、ヘアスタイリング剤、シャンプー、養毛
剤、育毛剤等が挙げられる。
【0032】本発明の血行促進剤及び外用剤組成物にお
けるメトキシ基置換フェニルアルコキシアルキルエーテ
ル誘導体(1)の含有量は、0.001〜10重量%
(以下単に%で示す)であることが好ましく、0.01
〜5%であることが特に好ましい。
【0033】本発明の外用剤組成物中、薬用皮膚外用
剤、皮膚化粧料には、非イオン界面活性剤、アニオン界
面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界
面活性剤等を含有させることができる。このうち、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリ
セライド、グリセリルエーテル等の非イオン界面活性剤
が好ましい。その含有量は、組成物中0.01〜20
%、特に0.1〜10%が好ましい。
【0034】本発明のメトキシ基置換フェニルアルコキ
シアルキルエーテル誘導体(1)の毛髪化粧料中の含有
量は、シャンプー等にあっては、0.001〜5%、リ
ンス、トリートメント、コンディショナー、スタイリン
グ剤等にあっては、0.1〜20%、ヘアリキッド、ヘ
アトニック等にあっては、0.01〜5%程度が好まし
い。
【0035】
【実施例】実施例1 2−n−ブトキシエチル−4−メ
トキシフェニルエーテルの合成 フラスコに4−メトキシフェノール124g(1mo
l)、炭酸カリウム152g(1.1mol)、メタノール
740gを加え窒素通気下加熱還流させながら、メタン
スルホン酸 2−n−ブトキシエチル186.5g
(0.95mol)のメタノール溶液(メタノール:20
0g)を滴下し、12時間反応させた。反応終了後、4
8%水酸化ナトリウム水溶液80g及び蒸留水120g
を加え、更に、4時間加熱還流させ、室温まで冷却しト
ルエンで抽出した。有機層を2N−水酸化ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で洗浄後、有機層を濃縮した。残った
液体をスチーミング処理により脱臭後、単蒸留(149
−151℃/4torr)を行うことにより精製し、目的物
2−n−ブトキシエチル−4−メトキシフェニルエーテ
ル152.5g(4−メトキシフェノールからの収率7
1.5%)を得た。生成物の化学構造は、核磁気共鳴吸
収スペクトル(1H-NMR)により確認した(以下の実施例
も同様である)。1 H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:0.92(t,3H,J=7.23Hz),1.29-1.
47(m,2H),1.53-1.67(m,2H),3.53(t,2H,J=6.62Hz),3.76
(t,2H,J=4.95Hz),3.77(s,3H),4.07(t,2H,J=4.94Hz),6.7
9-6.90(m,4H)
【0036】実施例2 2−n−ブトキシエチル−2−
メトキシフェニルエーテルの合成 2−メトキシフェノール170g及びメタンスルホン酸
2−n−ブトキシエチル255gを用い、実施例1と
同様にして標記化合物213.8gを得た。1 H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:0.92(t,3H,J=7.21Hz),1.28-1.
47(m,2H),1.52-1.62(m,2H),3.54(t,2H,J=6.56Hz),3.81
(t,2H,J=5.34Hz),3.86(s,3H),4.18(t,2H,J=5.32Hz),6.8
4-6.99(m,4H)
【0037】実施例3 2−イソブトキシエチル−4−
メトキシフェニルエーテルの合成 60%水素化ナトリウム0.53g(13.1mmol)、
ジメチルホルムアミド20mLを加え、窒素通気下0℃で
攪拌しながら、2−(4−メトキシフェノキシ)エタノ
ール2.0g(11.9mmol)を徐々に加えた。5分
後、イソブチルブロミド2.7g(17.9mmol)を滴
下し、60℃で2時間反応させた。反応終了後、室温ま
で冷却し、1N−硫酸20mLを加え、ヘキサンで抽出し
た。有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄後、有機層を濃縮し、残った液体をカラムクロマト
グラフィーで精製することにより目的物2−イソブトキ
シエチル−4−メトキシフェニルエーテル2.0g(2
−(4−メトキシフェノキシ)エタノールからの収率7
1.8%)を得た。1 H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:0.91(d,6H,J=6.53Hz),1.45-1.
81(m,1H+2H),3.55(t,2H,J=6.86Hz),3.75(t,2H,J=4.92H
z),3.76(s,3H),4.07(t,2H,J=4.92Hz),6.79-6.90(m,4H)
【0038】実施例4 2−n−ブトキシエトキシエチ
ル−2−メトキシフェニルエーテルの合成 2−メトキシフェノール170g及びメタンスルホン酸
2−n−ブトキシエトキシエチル312gを用い、実施
例1と同様にして標記化合物239.4gを得た。1 H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:0.91(t,3H,J=7.22Hz),1.27-1.
45(m,2H),1.50-1.68(m,2H),3.47(t,2H,J=6.62Hz),3.57-
3.63(m,2H),3.69-3.75(m,2H),3.85(s,3H),3.89(t,2H,J=
5.56Hz),4.20(t,2H,J=5.28Hz),6.83-6.98(m,4H)
【0039】実施例5 2−n−ブトキシエチル−3,
4−ジメトキシフェニルエーテルの合成 3,4−ジメトキシフェノール200.4g及びメタン
スルホン酸2−n−ブトキシエチル237.7gを用
い、実施例1と同様にして標記化合物189.8gを得
た。1 H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:0.93(t,3H,J=7.23Hz),1.30-1.
48(m,2H),1.54-1.68(m,2H),3.53(t,2H,J=6.61Hz),3.76
(t,2H,J=4.16Hz),3.83(s,3H),3.85(s,3H),4.07(t,2H,J=
4.16Hz),6.41(dd,1H,J=8.75Hz,2.82Hz),6.58(d,1H,J=2.
79Hz),6.77(d,1H,J=8.72Hz)
【0040】試験例1 モルモットにおける血行促進作
用 本発明化合物の塗布による血行促進効果を以下に示す方
法で測定した。モルモット(雄性、9−14週齢)は、
前日に毛刈り及び電気シェーバーによる剃毛を皮膚に対
して穏やかに行った。試験当日の血流測定30分前に
も、電気シェーバーによる剃毛を穏やかに行った。上記
モルモット背部を左右に区分し、固定ボックスに保持し
た後、多点式レーザードップラー血流計を装着し、サン
プル塗布前の定常血流量を測定した。次に、血流プロー
ブを一旦はずし、左右のどちらかにサンプル溶液(表1
記載の化合物あるいはニコチン酸−dl−α−トコフェ
ロールの1%溶液)あるいはサンプル希釈溶媒(エタノ
ール/水=1/1(W/W))を塗布し(10μL/cm
2)、固定ボックスから開放した状態で放置した。塗布
10分後に再び固定ボックスに保持し、血流プローブを
背部塗布領域に貼り付け血流量を連続的に測定した。塗
布15分〜20分後の平均血流量を求め、先の定常血流
量に対する相対値(%)を求めた。1つのサンプルにつ
き4匹のモルモットで試験を行い、相対値(%)の平均
を求めた。定常値と塗布15分〜20分後の血流量との
一対比較により、サンプル塗布による血行促進効果を有
意差検定した。その結果、表1に示すように、各サンプ
ル溶液塗布後の血流量は、定常血流量に対していずれも
上昇しており、2−イソブトキシエチル−4−メトキシ
フェニルエーテルの場合が最大で224(%)であり、
ニコチン酸−dl−α−トコフェロールのそれは150
(%)であった。以上から、メトキシ基置換フェニルア
ルキルエーテル誘導体(1)は皮膚表面塗布により、ニ
コチン酸−dl−α−トコフェロールの場合よりも高い
血流量上昇を引き起こすことが確認された。
【0041】
【表1】
【0042】試験例2 モルモットを用いた寒冷負荷後
の皮膚表面温度の回復評価 一般に、手足などの局所に寒冷負荷を与えて皮膚温回復
の程度を測定する方法は、末梢血液循環の動態評価方法
として、冷え性の見極めなどに広く用いられている。
【0043】小野らは、末梢血液循環に影響を及ぼす薬
用入浴剤の評価方法として足部の冷水負荷試験を採用し
ている(基礎と臨床、28(1),213-221(1994))。また特開
平10−3105282号公報では、この方法に準じて
血行促進剤の評価を行っている。そこで、以下に示す動
物を用いた寒冷負荷試験を行い、本発明のメトキシ基置
換フェニルアルコキシアルキルエーテル誘導体の血行促
進効果を評価した。モルモット(雄性、9−14週齢)
は、前日に毛刈り及び電気シェーバーによる剃毛を皮膚
に対して穏やかに行った。上記モルモット背部を左右に
区分し、一方にサンプル溶液(エタノール/水=1/1
(W/W))の溶媒でサンプルを希釈。サンプル濃度
0.5%(W/V))を、他方に対照液としてサンプル
希釈溶媒をそれぞれ塗布した(10μL/cm2)。塗布
してからサンプル塗布から15分後に、氷水を入れた直
径2cmの円筒容器を(表面温度計の部分を中心にして)
軽く押し当て、1分間の寒冷負荷を行った。表面温度計
を付けた時から寒冷負荷の円筒容器を除去後5分までの
皮膚温の変化を連続的に測定した。
【0044】サンプル側、コントロール側の両方につい
て、寒冷負荷終了1分後の皮膚温の復温率を求め、両者
の復温率差、すなわち、(サンプル側の復温率)−(コ
ントロール側の復温率)の値を算出した。ここで復温率
とは、寒冷負荷前の温度A℃、寒冷負荷容器除去後の温
度B℃、寒冷負荷容器除去後の各時間における温度をC
℃とした時[(C−B)/(A−B)]×100(%)
により求まる値である。一つの被験サンプルについて6
匹のモルモットを用いた評価を行い、復温率差の平均を
求めた。結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】評価の結果、本発明におけるメトキシ基置
換フェニルアルコキシアルキルエーテル誘導体は、いず
れも血行促進に伴う血行改善効果を示した。一方、血行
促進剤として広く使用されているニコチン酸−dl−α
−トコフェロールは、血行改善効果を示さなかった。
【0047】以上の試験結果から、本発明のメトキシ基
置換フェニルアルコキシアルキルエーテル誘導体(1)
は、既存の血行促進剤に比べても、充分かつ高い血行促
進効果を持ち、特に優れた血行改善作用を有することが
明らかとなった。
【0048】実施例5 次の表3〜5に示す組成の乳化化粧料を常法により製造
した。
【0049】 (表3) (成分) (%) 2−n−ブトキシエチル−4−メトキシフェニルエーテル 1.0 シナノキエキス(丸善製薬(株)製) 1.0 ポリオキシエチレン(60.E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 ポリオキシエチレン(20.E.O.)ソルビタンモノステアレート 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.3 L−アルギニン 0.3 スクワラン 10.0 グリセリン 10.0 1,3−ブチレングリコール 3.0 トリメチルグリシン 1.0 精製水 バランス
【0050】 (表4) (成分) (%) 2−n−ブトキシエチル−2−メトシキフェニルエーテル 2.0 ニコチン酸−dl−α−トコフェロール 1.0 ボダイジュエキス(丸善製薬(株)製) 1.0 ポリオキシエチレン(40.E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 ポリオキシエチレン(20.E.O.)硬化ヒマシ油 1.0 トリメチルグリシン 0.5 グリセリン 20.0 2−ヘキシルデシルラクテート 5.0 カルボキシビニルポリマー 0.2 カルボキシメチルセルロースNa 0.2 トリグルコ多糖 0.2 L−アルギニン 0.2 スクワラン 10.0 メチルポリシロキサン 2.0 セチルアルコール 1.0 パラオキシ安息香酸エステル 0.1 精製水 バランス
【0051】 (表5) (成分) (%) 2−イソブトキシエチル−4−メトキシフェニルエーテル 2.0 ニコチン酸アミド 1.0 ユズエキス(丸善製薬(株)製) 1.0 ポリオキシエチレン(60.E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 ポリオキシエチレン(20.E.O.)ソルビタンモノステアレート 1.0 トリメチルグリシン 0.5 グリセリン 10.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ポリエチレングリコール 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.2 カルボキシメチルセルロースNa 0.2 L−アルギニン 0.2 イソノナン酸イソトリデシル 10.0 メチルポリシロキサン 2.0 ステアリルアルコール 1.0 崩壊性顆粒(特開平10−226621号記載) 1.0 精製水 バランス
【0052】得られた化粧料は、いずれも肌への刺激が
少なく、良好な血行促進効果が認められた。
【0053】実施例6表6、7に示す組成の毛髪化粧料
を常法により製造した。
【0054】 (表6) (成分) (%) 2−n−ブトシキエチル−3,4−ジメトキシフェニルエーテル 1.0 ラウリルポリオキイシエチレン(3)硫酸エステルナトリウム塩 (30%水溶液) 30.0 ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) 10.0 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0 グリセリン 1.0 香料 0.3 精製水 バランス
【0055】 (表7) (成分) (%) 2−n−ブトシキエチル−4−メトキシフェニルエーテル 1.0 ラウリルポリオキシエチレン(3)硫酸エステルトリエタノール アミン塩(30%水溶液) 10.0 ラウリルポリオキシエチレン(3)硫酸エステルナトリウム塩 (30%水溶液) 20.0 ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) 5.0 ラウロイルジエタノールアミド 3.0 ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(35%水溶液) 7.0 カチオン化セルロース 0.2 エチレングリコールジステアリン酸エステル 2.0 香料 0.3 精製水 バランス
【0056】得られた毛髪化粧料は、肌への刺激が少な
く、良好な血行促進効果が認められた。
【0057】
【発明の効果】本発明のメトキシ基置換フェニルアルコ
キシアルキルエーテル誘導体(1)を含有する血行促進
剤及び外用剤組成物は、血行促進効果に優れ、更に人体
に対して好ましくない皮膚刺激感をほとんど生じないと
いう優れた特性を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/00 A61P 17/00 C07C 43/205 C07C 43/205 C (72)発明者 曽根 元 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 山室 朗 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 堀田 光行 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA112 AC022 AC072 AC122 AC171 AC172 AC352 AC432 AC442 AC482 AC582 AC642 AC712 AC782 AC852 AD042 AD092 AD132 AD162 AD212 AD272 AD662 CC05 CC37 DD31 EE10 EE12 EE22 4C206 AA01 AA02 AA03 CA34 MA01 MA04 MA83 NA14 ZA36 ZA89 4H006 AA01 AA03 AB23 GP01 GP03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は水素原子又はメトキシ基を示し、Xは炭
    素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、R
    2は炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数7〜24の
    アラルキル基を示し、nは1〜5の数を示す〕で表され
    るメトキシ基置換フェニルアルコキシアルキルエーテル
    誘導体を含有する血行促進剤。
  2. 【請求項2】 一般式(1) 【化2】 〔式中、R1は水素原子又はメトキシ基を示し、Xは炭
    素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、R
    2は炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数7〜24の
    アラルキル基を示し、nは1〜5の数を示す〕で表され
    るメトキシ基置換フェニルアルコキシアルキルエーテル
    誘導体を含有する外用剤組成物。
  3. 【請求項3】 一般式(1a) 【化3】 〔式中、R1は水素原子又はメトキシ基を示し、R2は炭
    素数1〜18のアルキル基又は炭素数7〜24のアラル
    キル基を示し、mは1又は2の数を示す〕で表されるメ
    トキシ基置換フェニルアルコキシアルキルエーテル誘導
    体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002173449A (ja) * 2000-12-05 2002-06-21 Kanebo Ltd 養毛料
JP2003321329A (ja) * 2002-04-25 2003-11-11 Kirin Brewery Co Ltd 育毛剤
WO2005099682A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-27 Kobayashi Pharmaceutical Co., Ltd. 外用剤

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