JP2001321935A - 合成樹脂製ライニングを備えた金属容器の組立方法 - Google Patents

合成樹脂製ライニングを備えた金属容器の組立方法

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JP2001321935A
JP2001321935A JP2000135742A JP2000135742A JP2001321935A JP 2001321935 A JP2001321935 A JP 2001321935A JP 2000135742 A JP2000135742 A JP 2000135742A JP 2000135742 A JP2000135742 A JP 2000135742A JP 2001321935 A JP2001321935 A JP 2001321935A
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JP
Japan
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welding
synthetic resin
metal
film piece
fluororesin
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JP2000135742A
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English (en)
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Kiyoshi Mochizuki
喜義 望月
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Fuji Acetylene Kogyo KK
Original Assignee
Fuji Acetylene Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は合成樹脂ライニングを供えた金属容
器の組立方法に関し、溶接部の検査を容易にすると共に
容器の組立を容易とすることを目的とする。 【解決手段】 金属缶体の胴部12、底鏡部14及び上鏡部
の溶接に先立ち、胴部12、底鏡部14及び上鏡部の各々の
内周にフッ素樹脂皮膜片22, 30を接着するが、突当溶接
部を挟んだ円周方向帯状領域S, Tについてはフッ素樹脂
皮膜片を欠如させておく。その後、胴部12、底鏡部14及
び上鏡部間の突当金属溶接を行う。金属突当溶接部60を
挟んだ金属剥き出し部分S, Tに補完用のフッ素樹脂皮膜
片91を接着し、対向したフッ素樹脂皮膜片22, 30との突
当部をフッ素樹脂溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内面にフッ素樹脂
等の合成樹脂ライニング(皮膜)を有したステンレス鋼
等の金属容器の組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工業においてフォトレジスト
等の薬液の収容に使用する金属容器として、ステンレス
により缶体を構成し、その内表面に耐薬液性の高いフッ
素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン(例えば米
国のデュポン社によりテフロン等の登録商標名で市販の
もの))のライニングを形成したものがある。フッ素樹
脂皮膜はゴム系(アクリル系)の接着材によって缶体の
内表面に接着されるようになっている。
【0003】ステンレス缶体は胴部と底鏡部と上鏡部と
を構成要素とし、これらの各部分の溶接により完成した
缶体が得られる。通常はフッ素樹脂ライニングの貼り付
けは缶体の完成後に行っていた。ところが、缶体の入口
の径はその胴体の径より相当小さく、かつフッ素樹脂皮
膜は厚さが2ミリメートルを超えており、柔軟性のある
ものではない。そのため、容器の全内表面を被覆しうる
のほどの大きさのフッ素樹脂皮膜を一度に狭い容器内に
導入して、接着作業することは困難である。そこで、フ
ッ素樹脂皮膜を容器の内面の一部の個所の大きさに適合
する大きさの細片に切断し、このように切断されたフッ
素樹脂皮膜片を容器内に導入し、容器内の所定個所に接
着してゆき、これを容器内周全面にわたって適宜繰り返
すことにより容器内周にフッ素樹脂ライニングを形成し
ていた。フッ素樹脂皮膜を細分して狭い入口から入れ、
内部での人手による作業であることから作業能率は極度
に悪く、作業者にとっても良好とはいえない環境での長
時間の作業を要した。
【0004】そこで、この出願の出願人は缶体の溶接に
よる完成に先だって缶体を構成する胴部と底鏡部と上鏡
部とのそれぞれについてその内周形状に見合った合成樹
脂皮膜片を接着しておき、その後に缶体の外周における
胴部と底鏡部と上鏡部との間の突当部のステンレス溶接
を行い、次いで内周での合成樹脂皮膜片間でのフッ素樹
脂溶接を行いフッ素樹脂でライニングされた金属容器を
提供するものを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ステンレス溶接時の溶
接部の温度は1000度を超え、他方、フッ素樹脂の軟
化温度は100℃にも満たない。そこで、ステンレス溶
接時の金属缶体の高温からフッ素樹脂皮膜片の保護を図
る必要がある。他方、半導体製造用薬液などの収納に使
用するステンレス容器はフッ素樹脂のライニングの有無
に関わらず安全規格上公的機関による認証を受けること
が必要となっている。この認証を受けるためには、ステ
ンレス溶接が適正に行われているか否かの検査に通るこ
とが必要である。従って、このような検査の実施に障害
とならないようになっていることが必要である。
【0006】この発明はステンレス溶接時の高熱からフ
ッ素樹脂皮膜片の保護を図ることができると共に、ステ
ンレス溶接部の検査の障害にもならないようにすること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、胴部、底鏡部、上鏡部等の各要素を突当溶接して構
成される金属缶体の内周に合成樹脂ライニングを有した
金属容器の製造方法であって、金属溶接に先だって金属
缶体を構成する胴部、底鏡部、上鏡部等の各要素の内面
に合成樹脂皮膜片を接着し、前記合成樹脂皮膜片は金属
突当溶接縁部から所定幅の円周方向帯状領域を除いて胴
部、底鏡部、上鏡部等の各要素の全面にわたって延びて
おり、次いで金属缶体の前記各要素間の金属突当溶接を
行い、その後に金属突当溶接部を挟んだ円周方向帯状の
金属剥き出し部分に補完用合成樹脂皮膜片の接着及び隣
接する合成樹脂皮膜片との合成樹脂突当溶接を行うこと
を特徴とする合成樹脂製ライニングを備えた金属容器の
組立方法が提供される。
【0008】この発明によれば、金属缶体を構成する胴
部、底鏡部、上鏡部等を端縁同士で突当溶接することに
より金属缶体を完成するに先立って胴部、底鏡部、上鏡
部の内面に合成樹脂皮膜片を接着することにより合成樹
脂ライニングの形成工程が効率化され、また合成樹脂皮
膜片は金属突当溶接部においてはその手前までに留まっ
ているため金属溶接時に突当溶接部が高温となっても合
成樹脂皮膜片への熱の影響は実質的にない。また、金属
溶接が完了した状態では突当溶接部には合成樹脂皮膜片
は欠如しており、溶接部が剥き出しとなっているため金
属缶体の認証検査を受ける際に何の支障はない。そし
て、認証検査の終了後に金属剥き出し部分に補完用合成
樹脂皮膜片の接着及び隣接する合成樹脂皮膜片との合成
樹脂突当溶接を行うことにより合成樹脂ライニングを有
した金属容器として完成させることができる。
【0009】請求項2の発明において、隣接する合成樹
脂皮膜片間の突当部の溶接は突当部分に沿って合成樹脂
リボンにより熱風下で行うことができる。
【0010】請求項1若しくは2に記載の発明におい
て、合成樹脂リボンの溶着に先立ち、合成樹脂皮膜片の
接合部を断面V字状に形成し、該接合部に断面円形の合
成樹脂棒を溶着することができる。これにより合成樹脂
溶接部の強度を高めることができる効果がある。
【0011】請求項1から3のいずれかに記載の発明に
おいて、合成樹脂皮膜片、合成樹脂リボンないしは合成
樹脂溶接棒はいずれもフッ素樹脂を主要成分とするもの
とすることができる。合成樹脂皮膜片及び合成樹脂リボ
ン及び合成樹脂溶接棒をフッ素樹脂を主要成分とするこ
とにより金属攻撃性の強い薬液に対する耐久性を高める
ことができる効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は金属容器を構成するステン
レス缶体10の溶接前の分離された各部を示しており、
ステンレス缶体10は胴部12、底鏡部14、上鏡部1
6及び蓋部18よりなる。底鏡部14にはスカート部2
0が既に溶接されている。上鏡部16はその上端のフラ
ンジ部16-1に円周方向に離間した複数のねじ孔21を有
している。一方、蓋部18は上鏡部16のフランジ部16
-1のねじ孔21と芯合した位置に開口24を有し、かつ
ノズル装着用の開口29を有している。
【0013】この発明の実施の形態では缶体10の上述
した胴部12、底鏡部14、上鏡部16及び蓋部18の
各々にロールから各部に適合した形状に切り出されたフ
ッ素樹皮膜片が接着され、その後、外周側での胴部1
2、底鏡部14、上鏡部16間のステンレスプラズマ溶
接及び内周側でのフッ素樹脂皮膜片間の溶接が行なわ
れ、その後金属溶接部を挟んだ両側の金属剥き出し部分
にフッ素樹脂皮膜片が補完的に溶接され、そして蓋部1
8が取り付けられ、フッ素樹脂ライニング付の金属容器
として完成するようにされる。このような金属容器の完
成までを以下順を追って説明する。
【0014】ステンレス製の各部12, 14, 16, 18につい
てフッ素樹脂皮膜片が貼付される面はショットブラスト
処理される。ショットブラスト処理により表面の酸化皮
膜が除去され、ステンレス製の各部12, 14, 16, 18とフ
ッ素樹脂皮膜片との接着性の改善を図ることができる。
【0015】次に、各部12, 14, 16, 18に対するフッ素
樹脂皮膜片の接着工程について説明する。まず、胴部1
2へのフッ素樹脂皮膜の形成について説明すると、フッ
素樹脂膜状素材は、例えば米国デュポン社から販売され
ているポリテトラフルオロエチレン(同社の登録商標
名:テフロン)であり、ロール状に巻かれた状態(厚さ
2.4〜3.0ミリメートル程度)でメーカーから供給され
る。ロールから缶体各部12, 14, 16, 18の要被覆部の形
状に合わせて切り出しが行なわれる。図2において、胴
部12の内周の被覆のためロールから切り出されたフッ
素樹脂皮膜片を符号22によって表している。フッ素樹
脂皮膜片22はその幅Wは胴部12の高さHから後述の
胴部上下端における接着剤非塗布部分の幅Sを引いたも
のとなっており、また長さLは胴部12の内周長に略等
しくなるようにされる。
【0016】次ぎに、フッ素樹脂皮膜片22の表面全体
にゴム系接着剤(例えば小西株式会社のG17等)が刷
毛23等を使用することにより塗布され、一方、胴部1
2の内周にも接着剤が塗布される。胴部12の内周の塗
布においては、その両端から適当な長さの接着剤を塗布
しない帯状の領域を残しておく。そして、接着剤が完全
に乾燥するまで放置する。余白Sの大きさは後述の理由
で5センチメートル程度である。
【0017】次ぎに、フッ素樹脂皮膜片22と胴部12
との接着工程について説明すると、接着剤が乾燥された
フッ素樹脂皮膜片22は接着剤層を外側にして筒状に丸
められて胴部12に挿入される。胴部12はバーナなど
によって加熱され、接着剤が軟化する温度(小西株式会
社のG17の場合はおおよそ80℃)になっている。そ
して、筒状に丸められたフッ素樹脂皮膜片22は、準備
的な作業として、手持ちのローラによって胴部12の内
面に押しつけられ、胴部12とフッ素樹脂皮膜片22と
の間は軽く接着した状態とされる。ただ、接着剤層には
塗り斑などに原因して気泡が多数残っており、これを排
除する必要がある。次ぎに、一対のローラを使用した加
圧装置によってフッ素樹脂皮膜片22の接着剤塗布層を
胴部12の表面の接着塗布層に密着させる。この加圧装
置は図3に示すように一対の加圧ローラ25及び26か
ら構成される。駆動側の加圧ローラ25は固定であり、
両端は固定の軸受部によって軸支されている。その回転
軸25-1は一端において駆動電動機27に連結され、電動
機27からの回転運動が加圧ローラ25に伝達されるよ
うになっている。ローラ26は従動側であり、両端にお
ける軸受28(一端のもののみ図示している)によって
フリーに回転可能に軸支されており、かつ軸受はフレー
ムに対して上下にスライド可能になっている。
【0018】従動ローラ26は駆動側加圧ローラ25に
対して持ち上げること又は回動させることが可能になっ
ており、この状態でローラ25, 26間に、その内面にフッ
素樹脂皮膜片22を予備的に接着した状態の胴部12が
導入され、従動側加圧ローラ26が図3に示す本来の位
置に戻される。その結果、胴部12及びフッ素樹脂皮膜
片22はローラ25, 26間で挟着される。このとき、フッ
素樹脂皮膜片22は従動側加圧ローラ26の自重に応じ
た力で胴部12の内表面に押し付けられる。図4も参
照。このようにして、胴部12に対してその両端の幅S
の帯状領域を残してフッ素樹脂皮膜片22の接着を行う
ことができる。
【0019】前述のように胴部12は接着剤が軟化する
程度の温度に加熱されており、この状態において電動機
27からの回転が駆動側加圧ローラ25に伝えられると
(図4の矢印F)、フッ素樹脂皮膜片22は従動ローラ
26の自重により胴部12に母線全長に沿って押しつけ
られながら胴部12及びフッ素樹脂皮膜片22は矢印G
のように円周方向に移動される。そのため、胴部12と
フッ素樹脂皮膜片22との間のまだ柔らかい接着剤層は
均等にならすことができかつ接着剤の塗布斑によって接
着剤層に気泡が含まれてもこれを完全に排出することが
できる。即ち、接着剤層に気泡が存在してもフッ素樹脂
皮膜片22は母線全長にわたって熨し作用を受け、その
ため気泡は回転方向の下流側に順次送られて行き、回転
を何回か繰り返すことにより接着剤層は完全に均等にな
らされ、最終的に気泡を完全に排除した状態に追いこむ
ことができる。この間、接着剤は固化し、フッ素樹脂皮
膜片22は胴部12の内面に接着した状態となる。フッ
素樹脂皮膜片22が胴部12の内面に接着した状態は図
11にも示されている。
【0020】加圧装置において、駆動側加圧ローラ25
及び従動ローラ26は表面に弾性体(ゴム)を被覆して
いる。この弾性により、接着剤層の密着工程の実施中に
おける表面凹凸があってもこれを乗り越えることができ
る。
【0021】次ぎに、底鏡部14へのフッ素樹脂膜状素
材の接着について説明すると、図5において、30は、
底鏡部14の皮膜形成部の形状に合わせて、フッ素樹脂
膜状素材のロールから切り出された円形の切片を示して
いる。フッ素樹脂皮膜片30の直径は同片30を図6に
示すように底鏡部14の内面に当てがったときに、底鏡
部14の上縁部から幅Тの被覆されない領域が残るよう
な直径に選定されている。底鏡部14の内面にもゴム系
接着剤が塗布されるが、接着剤の塗布領域はフッ素樹脂
皮膜片30により被覆される底鏡部14の上端縁部から
適当な長さの帯状領域Tを除いた部分である(図6も参
照)。尚、フッ素樹脂膜状素材のロールの幅によっては
完全なフッ素樹脂皮膜片30を切り出すことができない
こともありうるが、このときは数枚のフッ素樹脂皮膜片
30を後述の図12の(ハ)及び(ニ)並びに図13の
(ホ)〜(ト)で説明するめじ合わせ溶接及びリボン溶接に
よって接合合体させ、完全な形のフッ素樹脂皮膜片30
として使用することが可能である。
【0022】図7は湾曲面上にフッ素樹脂皮膜を密着さ
せるためのローラがけ装置を概略的に示している。即
ち、この装置は筒状の支持部材32と、支持部材32に
対して摺動自在に収容されるロッド34と、ロッド34
の先端に回転可能に取り付けられるローラ36と、スプ
リング38とから構成される。支持部材35はその上端
がピン40によって図示しないフレームに回転可能に軸
支されており、支持部材35は直立面内において揺動可
能となっている。ローラ36はその回転中心は支持部材
35の揺動面に平行となるように配置されている。更
に、支持部材35は耳部42を備えており、この耳部4
2には手動又は動力型のレバー(図示しない)が連結さ
れ、このレバーの操作によって密着工程における支持部
材35の位置及び速度を制御することができるようにな
っている。
【0023】次ぎに、図7の装置によるローラがけ工程
について図6も参照して説明すると、接着剤の乾燥後に
フッ素樹脂皮膜片30はその接着剤塗布面を下向きにし
て底鏡部14の内面にあてがう。バーナー等によって底
鏡部14を加熱することによりその温度を接着剤が軟化
する80℃程度の温度とする。そして、準備作業として
人手によるならしが行われる。即ち、手持ちローラによ
ってフッ素樹脂皮膜片30を底鏡部14の内面に押しつ
け、フッ素樹脂皮膜片30が底鏡部14の内周の凹面形
状に倣うようにする。この準備作業後に図7の装置によ
る密着工程が実施される。密着工程の開始時には図示し
ない制御レバーの操作によってローラは2点鎖線36´
にて示すように底鏡部14の凹面の直立中心線44上に
位置している。そして、スプリング38による弾性力下
でローラ36はフッ素樹脂皮膜片30を底鏡部14の内
面に押し付けられる。そして、底鏡部14を載置するテ
ーブル(図示しない)を回転させることにより底鏡部1
4は中心線44の周りで矢印F(図6も参照)のように
回転せしめられる。このように底鏡部14に回転を加え
つつ、レバーの操作によって耳部42に矢印Gのように
引張力が加えられ、その結果、ピン40によって上端が
軸支された支持部材32は直立面(紙面を含む面)にお
いて矢印Hのように半径外方に向けて徐々に移動され
る。弾性力を受けたローラ36によりフッ素樹脂皮膜片
30を底鏡部内面に一定の力で押し付けながら、底鏡部
14を直立中心線44の周りで回転させかつローラ36
を中心から外方に緩慢に移動させて行くことにより、底
鏡部14とフッ素樹脂皮膜片30との接触面間における
接着剤は均一にならされ、そこに含まれていた気泡はロ
ーラ36の移動につれて徐々に半径外方へらせん状に送
られて行き、最終的には外部に排出される。そのため、
底鏡部14とフッ素樹脂皮膜片30との接触面間の接着
剤層中において気泡を完全に排除した状態に追い込むこ
むことができる。この間において接着剤は固化が進行さ
れ、フッ素樹脂皮膜片30は底鏡部表面に接着した状態
となる。
【0024】以上説明のようなスプリング38の代り
に、エアシリンダ又は液圧シリンダを使用することによ
り空気圧又は液圧などの流体圧下でローラ36による加
圧を行うようにしてもよい。
【0025】胴部12上のフッ素樹脂皮膜片22は板状
体から筒状体に丸めるものであるため縦方向にも合わせ
目ができる(図2参照)。この縦方向合わせ目においては
めじ合わせ溶接とリボン溶接とが実施される。即ち、図
14において(イ)は縦方向合わせめを示しており、突当
面は断面V字状にカットされる。(ロ)は断面V字状溝に
丸断面のフッ素樹脂溶接棒200が導入されたところを
示す。(ハ)は後述の溶接ヘッド97を使用した熱風溶接
により、突当面におけるV断面溝に溶肉が200のよう
に溶け込んだところを示す。(ニ)では溶肉の上面200'の
ように削平され、その削平面に後述溶接ヘッド96によ
りフッ素樹脂リボンが202のように溶接されたところ
を示す。めじ合わせ溶接+リボン溶接は後述するステン
レス突当溶接部を挟んだ金属剥き出し部における補完に
おけるそれと同様であり、これについての後述の記載も
参照されたい。
【0026】次ぎは、上鏡部16へのフッ素樹脂皮膜の
形成について図8及び図9を参照して説明する。上鏡部
16の内面には図5で説明した底鏡部14の場合と同様
にゴム系接着剤が塗布される。図8の(イ)において、フ
ランジ部16-1にはその内面及び上面共に接着剤の塗布・
乾燥が行なわれる。一方、ロールから引き出されるフッ
素樹脂皮膜から中心に孔を有した円形の切片46が切り
出される。フッ素樹脂皮膜片46はフランジ部16-1のね
じ孔21の形成個所毎に円周方向に離間した開口48を
有している。そして、フッ素樹脂皮膜片46の下面に接
着剤が塗布・乾燥される。
【0027】次ぎの段階では図8の(ロ)で示すようにフ
ッ素樹脂皮膜片46はその接着剤塗布面においてフラン
ジ部16-1に当てがわれ、ボルト50がフッ素樹脂皮膜片
46の開口48を介してフランジ部16-1のねじ孔21に
締結される。フランジ部16-1の中心開口より皮膜の厚み
分小さい外径の中心インサート52(接着剤を軟化させ
るための80℃程度の所定温度に加熱されている)が上
方よりフッ素樹脂皮膜片46を介してフランジ部16-1の
中心開口に押しこまれる。図8の(ハ)はインサート52
を押込んだ状態を示しており、フッ素樹脂皮膜片はフラ
ンジ部16-1の中心開口の内周に沿って延びるように変形
を受けている。次ぎに、中心インサート52にぴったり
と嵌合される内径のフランジ付筒状外側インサート54
(これも接着剤を軟化させるための80℃程度の所定温
度に加熱されている)が下側より中心インサート52に
挿入される。外側インサート54のフランジ部54-1はフ
ッ素樹脂皮膜片46を圧潰し、図9の(ニ)に示すよう
に切片46の圧潰された部分が上鏡部16の内周に密接
した状態を示す。その間において接着剤は固化し、フッ
素樹脂皮膜は完全に接着された状態となる。その後、
(ホ)に示すようにインサート52, 54は除去され、ボル
ト50も除去される。
【0028】このように、上鏡部16のフランジ部16-1
へのフッ素樹脂皮膜片46の接着が行なわれた後、フッ
素樹脂皮膜のロールから切り出された切片56の上鏡部
16内周面への接着が図5〜図7で説明した底鏡部12
へのフッ素樹脂皮膜片30の接着と同様に実施される。
即ち、フッ素樹脂皮膜片56は、上鏡部16の凹面に合
わせたとき、その拡開縁部から5センチメートル程度の
余白が残るような大きさとなっている。上鏡部16の凹
面及びフッ素樹脂皮膜片56の片面に塗布される接着剤
の乾燥後に、上鏡部16を80℃程度に加熱しながら、
上鏡部16の接着剤が塗布された凹面にフッ素樹脂皮膜
片56の接着剤塗布面が合わせられ、手動のローラによ
ってフッ素樹脂皮膜片56が上鏡部16の内周の凹面形
状に倣うようにする。そして、図9の(ヘ)で示すよう
にフランジ部16-1を下にして上鏡部16は回転テーブル
58上に載置され、回転テーブル58をその直立中心線
44で回転させながら、弾性力下でローラ36によりフ
ッ素樹脂皮膜片56を上鏡部16内面に対して加圧しか
つローラ36を中心側より半径外方に移動させて行く。
そのため、上鏡部16とフッ素樹脂皮膜片56との接触
面間における接着剤は均一にならされ、そこに含まれて
いた気泡はローラ36の移動につれて徐々に半径外方へ
送られて行き、最終的には外部に排出される。そのた
め、上鏡部16とフッ素樹脂皮膜片56との接触面間に
おける接着剤層中において気泡を完全に排除した状態に
追い込むこむことができる。この間、接着剤が進行し、
フッ素樹脂皮膜片56は上鏡部表面に接着した状態とな
る。
【0029】この後、フランジ部16-1を被覆するフッ素
樹脂皮膜片46と上鏡部内面を被覆するフッ素樹脂皮膜
片56との突当面のめじ合わせ溶接及びリボン溶接が行
なわれるがこの溶接方法については、後述する胴部と底
鏡部及び胴部と上鏡部との突当部におけるめじ合わせ溶
接及びリボン溶接と同様なものであり、この点についは
後述する。
【0030】図10の(イ)〜(ニ)は蓋部18の下面へ
のフッ素樹脂皮膜片の接着及びノズル溶接を説明してい
る。(ロ)は蓋部の下面へのフッ素樹脂皮膜片57の接
着を示している。次ぎに、(ハ)に示すようにノズル孔
29が29´で示すように拡開され、この広げられたノ
ズル孔29に(ニ)で示すようにフッ素樹脂ノズル61
が挿入される。フッ素樹脂皮膜片57から突出したノズ
ル61の外周部分にフッ素樹脂溶接棒が当てがわれ、か
つ熱風が吹き付けられることにより全周に沿って63の
ように溶接がされる。ノズル61には容器完成後(完成
状態は図19参照)にバルブ等の外部接続部品が取り付
けられる。
【0031】次ぎは、上述のように内面にフッ素樹脂皮
膜を形成した後の缶体各部12, 14,16間の溶接について
説明する。この発明では各接合部間で、外周での缶体部
分間でのステンレス溶接を最初に行い、その後に内周で
のフッ素樹脂皮膜片間のフッ素樹脂リボン溶接を実施し
ている。図11は胴部12と底鏡部14とをその溶接の
ため、上鏡部16及び蓋部18を横向きにして準備した
状態を示している。60は胴部12と底鏡部14との間
の突当部を示しており、この突当部60に沿ってステン
レスのプラズマ溶接が実行される。胴部12は図2にお
いて説明したようにその両端部においてフッ素樹脂皮膜
が欠如し金属面が剥き出しとなった円周方向帯状領域S
(図2参照)があり、底鏡部14にもその端縁において
同様のフッ素樹脂皮膜が欠如した円周方向帯状領域T
(図5参照)がある。領域S, Tの長さは、外周のステン
レスのプラズマ溶接時の高温時にフッ素樹脂皮膜を熱劣
化せしめるおそれある温度まで増大しうる胴部12及び
底鏡部14の領域の長さであり、5センチメートル程度
とれば十分である。この状態を図12の(イ)に拡大し
て示している。次ぎに、胴部12と底鏡部14との突当
部60のステンレス溶接(プラズマ溶接)が実施され、図
12の(ロ)における90はその溶肉を模式的に示してい
る。プラズマ溶接における火炎の温度は2000℃の高温に
達し、一方フッ素樹脂皮膜片22, 30の融点はせいぜい30
0℃であり、高温によるフッ素樹脂皮膜片への悪影響を
排除しておく必要がある。然るに、前述のように溶接火
炎の温度は2000℃にも達するが、本発明者らの検討では
突当溶接面から5センチメートル程度の外しておけばフ
ッ素樹脂皮膜片への熱(伝導熱)の実質的な影響は無視で
きることが分かった。
【0032】図15は胴部12と底鏡部14との間のス
テンレスプラズマ溶接装置を概略的に示している。胴部
12及び底鏡部14はローラを有した支持装置70上に
横向きに載置される。プラズマ溶接ヘッド72は支柱7
3に対して昇降(矢印a)及び水平方向移動(矢印b)
可能なアーム74の先端に取り付けられている。周知の
エア加圧手段によってアーム74は下向きに付勢されて
おり、レストローラ76が胴部12の上面に当接してい
る。CCDカメラ78は溶接部における溶接状態の監視
のため設けられており、CCDカメラ78はモニタを有
したコンピュータ80に接続されている。運転者により
操作される制御盤82はコンピュータ80を介して溶接
ヘッド72を微妙に左右に動かし、溶接ビームが被溶接
部に正確に当たるように制御することができる。
【0033】溶接時において支持装置70のローラによ
って胴部12及び底鏡部14は回転せしめられ(矢印
J)、溶接ヘッド72からのプラズマ火炎によって胴部
12及び底鏡部14は突当部60に沿って溶接される。
この間、運転者はCCDカメラ78によって撮影された
溶接部における溶接状態をコンピュータ80のモニタに
て監視し、必要あれば、制御盤82の操作によって最適
な溶接状態を得るべく溶接ヘッド72の溶接ビームの位
置制御を行う。
【0034】次ぎに、上鏡部16における外周でのステ
ンレスのプラズマ溶接が同様に実施される。図9の
(ヘ)では説明しなかったが、上鏡部16の内周へのフ
ッ素樹脂皮膜片56の接着後に、フランジ部16-1を被覆
するフッ素樹脂皮膜片46との突当部がV字状に切り取
られ、フッ素樹脂溶接棒によってめじ合わせ溶接が行な
われ、次いでリボン溶接が行われる。このフッ素樹脂突
当溶接は図14で説明した胴部22の縦方向合わせ目に
おける溶接方式と同様である。図16において105は
めじ合わせ溶接+リボン溶接後の溶肉の部分を示す。図
16はこのようにして得られた上鏡部16が胴部12に
溶接するべく位置された状態を示している。この状態に
おいて、胴部12と底鏡部14との間の接合について、
図12(イ)(ロ)、図15で説明したと同様の方法によっ
て、外周における胴部12と上鏡部16間の突当面10
4のステンレスプラズマ溶接が行われる。即ち、金属突
当溶接面からフッ素樹脂皮膜片22, 56は5センチメート
ル程度離れているためプラズマ溶接の高温による影響を
回避することができる。プラズマ溶接実施後の溶肉の部
分を106によって表している。
【0035】ステンレス金属容器においては公的機関に
よる認証を受ける必要があるが、認証はもとより溶接完
了段階において実施される。この場合、溶接面の溶接品
質の検査は外周側及び内周側から実施されるが、この発
明において突当溶接部60を挟んだ両側の幅S, Tの円周
方向帯状領域(図12の(イ)参照)はフッ素樹脂皮膜片22,
30の欠如した金属剥き出し領域となっており、認証検
査の実施に何の支障もきたすことはない。胴部12と上
鏡部16間についても突当溶接部104を挟んだ両側の
所定幅の円周方向帯状領域はフッ素樹脂皮膜片22, 56の
欠如した金属剥き出し領域(図16参照)となっており、
認証検査の実施に何の支障もきたすことはない。
【0036】このようにして、公的機関による金属容器
としての認証を受けた後にフッ素樹脂ライニング金属容
器として完成するため、図12の(ロ)で示す円周方向帯
状の金属剥き出し部分にフッ素樹脂を補完的に接着する
工程を実施する必要がある。即ち、図12の(ハ)におい
て91はこの金属剥き出し部分の幅に等しい幅を有した
フッ素樹脂皮膜片を示しており、金属剥き出し部分に接
着剤にて接着される。補間用フッ素樹脂皮膜片92の接
着方法はフッ素樹脂皮膜片22, 30のそれと相違すること
はない。
【0037】次ぎに、この補完用フッ素樹脂皮膜片91
とフッ素樹脂皮膜片22, 30との突当面におけるフッ素樹
脂突当溶接が実施される。このフッ素樹脂突当溶接はこ
の発明の実施形態においては、突当面における丸棒状の
フッ素樹脂溶接棒によるめじ合わせ溶接とその後のリボ
ン溶接との2段階において実施される。フッ素樹脂めじ
合わせ溶接の前段階として図12の(ハ)に示すように突
当溶接面においてはフッ素樹脂皮膜片22, 30, 91間の突
当面は外開きとなるように断面V字状にカットされる。
【0038】次ぎに、フッ素樹脂めじ合わせ溶接に移行
し、図12の(ニ)に示すように、突当面に形成される断
面V字状溝に断面丸形フッ素樹脂溶接棒92が当てがわ
れ、プラズマ溶接ヘッドの熱風からの熱風によるめじ合
わせ溶接が行なわれる。(ホ)の93はめじ合わせ溶接さ
れた部分を示し、図17の(B)に示す後述の溶接ヘッド
97によりめじ合わせ溶接が行われる。
【0039】図13の(ホ)はめじ合わせ溶接後の溶肉が
断面V字状溝に溶け込んだ状態を示し、93は溶け込ん
だ溶肉を表している。次ぎに、フッ素樹脂リボン溶接に
移行するが、その前段階として溶け込んだ溶肉93の表
面を図13の(ヘ)のようにグラインダなどによってフッ
素樹脂皮膜片22, 30, 91と面一となるように削平する。
そして、この削平面93´に対して図13の(ト)に示す
ようにフッ素樹脂リボン94が溶接される。リボン溶接
においては、フッ素樹脂の溶接棒は矩形断面のリボン状
をなしており、被溶接部(缶体内面のフッ素樹脂皮膜
片)を移動(缶体を回転)させながら、溶接棒を熱風・
加圧下で供給することにより接合部に溶着させる。リボ
ン溶接のためのヘッドは図17の(A)に示す。
【0040】図18はめじ合わせ溶接及びリボン溶接の
ための方式を概略的に示している。即ち、リボン溶接用
溶接ヘッド96又はめじ合わせ用溶接ヘッド(図17
(B)の97)はアーム98の先端に選択的に取り付けら
れる。アーム98は支持台100に対して昇降(矢印
c)及び左右移動(矢印d)可能となっている。一方、
ステンレス溶接が完了した缶体支持装置70のローラ70
A, 70Bに乗せられ、ローラ70A, 70Bの回転によって、そ
こに載置された缶体を回転させることができるようにな
っている。溶接ヘッド96, 97はフッ素樹脂溶接を行うべ
く缶体の首部より缶体内部に導入されている。図16で
はフッ素樹脂皮膜片22, 91間及びフッ素樹脂皮膜片30,
91間の突当溶接部におけるめじ合わせ溶接及びこれに継
続するリボン溶接が完了した状態(図13(ト)に相当)に
おける溶肉を95にて示している。
【0041】図17の(A)はリボン溶接のための溶接ヘ
ッド96の構成を概略的に示している。即ち、溶接ヘッ
ド96はフッ素樹脂を溶解可能とする温度(例えば400
℃)の熱風の噴出しのためノズル96A 及び図示しない
ロールから引き出されるリボン状溶接棒102の案内部
96Bを備えている。溶接の開始時、溶接棒102の先
端を被溶接部(図17の(A)においてラインLはめじ合
わせ溶接部を仮想的に示している)に当てながらノズル
96Aからの熱風を溶接棒102にその背面より吹き付
けることにより溶接棒102は融解される。ローラ70A,
70Bの回転によって、溶接棒102は自動的に引き出さ
れると同時に溶接棒102の引き出された部分はノズル
96Aからの熱風によって溶融され、めじ合わせ溶接部
93の上に重ねられて溶肉部94aとなって溶け込む。
【0042】図17の(B)はリボン溶接に先だって実施
されるめじ合わせ溶接用の溶接ヘッド97を示す。溶接
ヘッド97は図18におけるアーム98の先端にリボン
溶接ヘッド96に置き換えて取り付けられる。ヘッド9
7は熱風のノズル97Aと、丸断面溶接棒92の案内の
ためのパイプ状案内部97Bとを備えている。溶接時、
案内部97Bは空気圧などを使用して間欠的な上下運動
を行い、案内部97Bの下降時、それに案内された溶接
棒92はフッ素樹脂皮膜片22, 91間及び30, 91間のV型
溝(図12(ニ)参照)に埋め込まれる。その後、案内
部97Bは上昇され、被溶接部を進ませ(図18のロー
ラ70A, 70Bにより缶体を回し)つつ、ノズル97Aより
溶接棒92の背後に熱風を吹き付ける。そのため、溶接
棒92は溶肉93(図12(ニ))となってV型溝に溶け
こむ。或る距離溶接後に、再び案内部97Bを下降さ
せ、溶接棒をV型のめじ合わせ溝に埋め込ませ、以後同
様の作業の繰り返しが全周について行われる。
【0043】次ぎに、胴部12と上鏡部16との間につ
いても図12(ハ)で説明したと同様に突当溶接部104
を挟んだ円周方向の帯状の金属剥き出し面に対する補間
用のフッ素樹脂皮膜片108の接着が実施され、その後
図12の(ハ)〜図13の(ト)の手順と同様の手順で丸棒断
面のフッ素樹脂溶接棒によるめじ合わせ溶接、次いでフ
ッ素樹脂リボンによるリボン溶接が実施される。図19
において109はこのようにしてめじ合わせ溶接及びリ
ボン溶接を実施した後のフッ素樹脂皮膜片22と108
との間及びフッ素樹脂皮膜片56と108との間のフッ
素樹脂溶肉を誇張して表している。
【0044】最後に、図19のように蓋部18をボルト
110によって上鏡部16に固定することによって金属
容器が完成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は分離状態の缶体の各部を示す断面図であ
る。
【図2】図2は胴部及びその内周を被覆するフッ素樹脂
皮膜片への接着剤の塗布状態を示す概略的斜視図であ
る。
【図3】図3は胴部において胴部表面とフッ素樹脂皮膜
片との密着のためのローラ装置を示す図である。
【図4】図4は図3のIV−IV線に沿って表される矢視断
面図である。
【図5】図5は底鏡部及びその内面を被覆するフッ素樹
脂皮膜片への接着剤の塗布状態を示す概略的斜視図であ
る。
【図6】図6は図5と同様であるがローラによって底鏡
部凹面上でフッ素樹脂皮膜片を熨している状態を示して
いる。
【図7】図7は図6において使用するローラ式加圧機構
を示す断面図である。
【図8】図8は上鏡部におけるフッ素樹脂皮膜片の接着
工程の段階(イ)〜(ハ)を示す図である。
【図9】図9は上鏡部におけるフッ素樹脂皮膜片の接着
工程の段階(ニ)〜(ヘ)を示す図である。
【図10】図10は蓋部におけるフッ素樹脂皮膜片の接
着工程の段階(イ)〜(ニ)を示す図である。
【図11】図11は溶接前の胴部と底鏡部との接合状態
を示す図である。
【図12】図12の(イ)〜(ニ)は胴部と底鏡部との突当部
における外周のステンレスプラズマ溶接及びその後の内
周の熱風式フッ素樹脂溶接がどのように行われるかを段
階を追って説明する図である。
【図13】図13の図12の(イ)〜(ニ)に後続する段階
(ホ)及び(ヘ)を示す図である。
【図14】図14は胴部上のフッ素樹脂皮膜片を筒状に
丸める際の立て方向の合わせ目のめじ合わせ溶接および
これに後続するフッ素樹脂リボン溶接の工程を説明する
図である。
【図15】図15は胴部と底鏡部との外周における自動
的ステンレスプラズマ溶接方式を説明する概略的斜視図
である。
【図16】図16はステンレス溶接が完了した後の缶体
の断面図である。
【図17】図17は(A)において、フッ素樹脂リボン溶
接用の溶接ヘッドの概略的斜視図を示し、 (B)において
フッ素樹脂めじ合わせ溶接用の溶接ヘッドの概略的斜視
図を示す。
【図18】図18は胴部と底鏡部との内周における熱風
による自動的フッ素樹脂溶接方式を説明する概略的断面
図である。
【図19】図19はステンレス缶体の内周を完全にフッ
素樹脂で皮膜した完成した状態の金属容器の断面図であ
る。
【符号の説明】
10…ステンレス缶体 12…胴部 14…底鏡部 16…上鏡部 18…蓋部 20…スカート部 22…胴部内面被覆用フッ素樹脂皮膜片 25…駆動側加圧ローラ 26…従動側加圧ローラ 28…摺動軸受 30…底鏡部内面被覆用フッ素樹脂皮膜片 34…回動自在ロッド 36…接着剤ならし用ローラ 38…スプリング 46…上鏡部内面被覆用フッ素樹脂皮膜片 52…中心インサート 54…外側インサート 57…蓋部内面被覆用フッ素樹脂皮膜片 58…回転テーブル 61…ノズル 62…バッフル板 62, 64…不燃性材料製シート 70…支持装置 72…プラズマ溶接ヘッド 78…溶接状態監視用CCDカメラ 80…コンピュータ 82…制御盤 92…めじ合わせ溶接棒 96…フッ素樹脂熱風溶接用ヘッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胴部、底鏡部、上鏡部等の各要素を突当
    溶接して構成される金属缶体の内周に合成樹脂ライニン
    グを有した金属容器の製造方法であって、前記金属溶接
    に先だって金属缶体を構成する胴部、底鏡部、上鏡部等
    の各要素の内面に合成樹脂皮膜片を接着し、前記合成樹
    脂皮膜片は金属突当溶接縁部から所定幅の円周方向帯状
    領域を除いて胴部、底鏡部、上鏡部等の各要素の全面に
    わたって延びており、次いで金属缶体の前記各要素間の
    金属突当溶接を行い、その後に金属突当溶接部を挟んだ
    円周方向帯状の金属剥き出し部分に補完用合成樹脂皮膜
    片の接着及び隣接する合成樹脂皮膜片との合成樹脂突当
    溶接を行うことを特徴とする合成樹脂製ライニングを備
    えた金属容器の組立方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、隣接す
    る合成樹脂皮膜片間の突当部の溶接は突当部分に沿って
    合成樹脂リボンにより熱風下で行なわれることを特徴と
    する方法。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは2に記載の発明におい
    て、合成樹脂リボンの溶着に先立ち、合成樹脂皮膜片の
    接合部を断面V字状に形成し、該接合部に断面円形の合
    成樹脂溶接棒を溶着することを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の発明
    において、合成樹脂皮膜、合成樹脂リボンないしは合成
    樹脂溶接棒はいずれもフッ素樹脂を主要成分としている
    ことを特徴とする方法。
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