JP2001321455A - 防火扉 - Google Patents
防火扉Info
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- JP2001321455A JP2001321455A JP2000143977A JP2000143977A JP2001321455A JP 2001321455 A JP2001321455 A JP 2001321455A JP 2000143977 A JP2000143977 A JP 2000143977A JP 2000143977 A JP2000143977 A JP 2000143977A JP 2001321455 A JP2001321455 A JP 2001321455A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 未燃ガスに引火して爆発的に燃焼するフラッ
シュオーバや給気加圧による扉部の開放を確実に防止
し、しかも、災害弱者によって容易に開閉させることを
可能とする。 【解決手段】 一側部側が壁3側にて回動可能に支持さ
れ、火災時にオートヒンジによって回動して連通路を閉
鎖する扉部1を設ける。扉部1と枠部1aとの間に、ロ
ック機構13を設ける。扉部1側に形成された穴部内
に、奥側から順に、スプリング15、係合ピン16を配
設する。所定温度にて破断する温度ヒューズ18によっ
て係合ピン16を穴部の底部に連結する。扉部1によっ
て連通路4が閉鎖された状態にて火災によって温度ヒュ
ーズ18が未燃ガスへの引火温度よりも若干低い所定温
度に加熱されると、温度ヒューズ18が破断して係合ピ
ン16が突出され、係合ピン16が、枠部1aの係合穴
へ係合して扉部1がロックされて開放が禁止される。
シュオーバや給気加圧による扉部の開放を確実に防止
し、しかも、災害弱者によって容易に開閉させることを
可能とする。 【解決手段】 一側部側が壁3側にて回動可能に支持さ
れ、火災時にオートヒンジによって回動して連通路を閉
鎖する扉部1を設ける。扉部1と枠部1aとの間に、ロ
ック機構13を設ける。扉部1側に形成された穴部内
に、奥側から順に、スプリング15、係合ピン16を配
設する。所定温度にて破断する温度ヒューズ18によっ
て係合ピン16を穴部の底部に連結する。扉部1によっ
て連通路4が閉鎖された状態にて火災によって温度ヒュ
ーズ18が未燃ガスへの引火温度よりも若干低い所定温
度に加熱されると、温度ヒューズ18が破断して係合ピ
ン16が突出され、係合ピン16が、枠部1aの係合穴
へ係合して扉部1がロックされて開放が禁止される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、平常時に開放さ
れ、火災時に自動的に閉じて、建築物内を区画し、出火
箇所を閉鎖する防火扉に関するものである。
れ、火災時に自動的に閉じて、建築物内を区画し、出火
箇所を閉鎖する防火扉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物には、防火扉が設けら
れている。図12に示すように、この防火扉は、扉部1
を有するもので、この扉部1は、枠部1aを介して防火
シャッター2と併設されており、壁面3側にオートヒン
ジを介して回動可能に連結されて、一方向だけに開閉す
るようになっている。そして、この扉部1は、火災時
に、オートヒンジによって壁面3から離れる方向へ自動
的に回動されて、連通路4を閉鎖し、防火シャッター2
とともに、建築物の空間を二つのゾーンA、Bに区画す
るようになっている。そして、この扉部1は、オートヒ
ンジのトルクによって連通路4を閉鎖した状態に維持す
るようになっている。
れている。図12に示すように、この防火扉は、扉部1
を有するもので、この扉部1は、枠部1aを介して防火
シャッター2と併設されており、壁面3側にオートヒン
ジを介して回動可能に連結されて、一方向だけに開閉す
るようになっている。そして、この扉部1は、火災時
に、オートヒンジによって壁面3から離れる方向へ自動
的に回動されて、連通路4を閉鎖し、防火シャッター2
とともに、建築物の空間を二つのゾーンA、Bに区画す
るようになっている。そして、この扉部1は、オートヒ
ンジのトルクによって連通路4を閉鎖した状態に維持す
るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、火災の初期
段階で未燃ガスが発生している状態にて、この未燃ガス
に引火すると、大量の煙を伴って爆発的に燃焼するいわ
ゆるフラッシュオーバー現象が発生する。このため、上
記防火扉が設置された建築物において、防火扉の扉部1
の開閉側と反対側のゾーンBにて火災が発生し、上記の
フラッシュオーバー現象が発生した場合、ゾーンBの圧
力が急上昇し、図13に示すように、オートヒンジのト
ルクによって閉鎖状態を維持していた扉部1が火災ゾー
ンであるゾーンBの圧力によって開放されてしまい、ゾ
ーンBから非火災ゾーンであるゾーンAへ延焼拡大して
しまう恐れがあった。
段階で未燃ガスが発生している状態にて、この未燃ガス
に引火すると、大量の煙を伴って爆発的に燃焼するいわ
ゆるフラッシュオーバー現象が発生する。このため、上
記防火扉が設置された建築物において、防火扉の扉部1
の開閉側と反対側のゾーンBにて火災が発生し、上記の
フラッシュオーバー現象が発生した場合、ゾーンBの圧
力が急上昇し、図13に示すように、オートヒンジのト
ルクによって閉鎖状態を維持していた扉部1が火災ゾー
ンであるゾーンBの圧力によって開放されてしまい、ゾ
ーンBから非火災ゾーンであるゾーンAへ延焼拡大して
しまう恐れがあった。
【0004】また、近年では、建築物のコア部分や火災
ゾーンに隣接する非火災ゾーンを給気加圧して排煙し、
扉部1を境として空気の流れ(圧力差)を生じさせて遮
煙を行う加圧防煙システムが導入されつつあるが、例え
ば、扉部1の回動側であるゾーンAにて火災が発生し、
非火災ゾーン側であるゾーンBを給気加圧した場合、図
14に示すように、オートヒンジのトルクによって閉鎖
状態を維持していた扉部1が、空気の流れ(圧力差)に
よって閉鎖状態を維持することができなくなり、ゾーン
A、B間の区画が良好に行われなくなってしまうという
問題があった。
ゾーンに隣接する非火災ゾーンを給気加圧して排煙し、
扉部1を境として空気の流れ(圧力差)を生じさせて遮
煙を行う加圧防煙システムが導入されつつあるが、例え
ば、扉部1の回動側であるゾーンAにて火災が発生し、
非火災ゾーン側であるゾーンBを給気加圧した場合、図
14に示すように、オートヒンジのトルクによって閉鎖
状態を維持していた扉部1が、空気の流れ(圧力差)に
よって閉鎖状態を維持することができなくなり、ゾーン
A、B間の区画が良好に行われなくなってしまうという
問題があった。
【0005】この場合、オートヒンジのトルクを高めて
扉部1の閉鎖力を高めれば良いが、このように扉部1の
閉鎖力を高めると、火災ゾーンから非火災ゾーンへの避
難時に、特に、車椅子、子供、老人といった災害弱者よ
る扉部1の開閉が困難となる恐れがあった。
扉部1の閉鎖力を高めれば良いが、このように扉部1の
閉鎖力を高めると、火災ゾーンから非火災ゾーンへの避
難時に、特に、車椅子、子供、老人といった災害弱者よ
る扉部1の開閉が困難となる恐れがあった。
【0006】また、この防火扉としては、図15に示す
ように、扉部1に連通路4′が形成され、この連通路
4′を開閉する小扉部5が、扉部1と反対側へ回動可能
にかつオートヒンジによって閉鎖した状態に維持される
ように取り付けられたものもあるが、この防火扉の場合
も、図16に示すように、フラッシュオーバーや給気加
圧によって扉部1及び小扉部5が開放しまうという上記
の問題があった。
ように、扉部1に連通路4′が形成され、この連通路
4′を開閉する小扉部5が、扉部1と反対側へ回動可能
にかつオートヒンジによって閉鎖した状態に維持される
ように取り付けられたものもあるが、この防火扉の場合
も、図16に示すように、フラッシュオーバーや給気加
圧によって扉部1及び小扉部5が開放しまうという上記
の問題があった。
【0007】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、フラッシュオーバや給気加圧による開放を確実に
防止し、しかも、災害弱者によって容易に開閉させるこ
とが可能な防火扉を提供することを目的としている。
ので、フラッシュオーバや給気加圧による開放を確実に
防止し、しかも、災害弱者によって容易に開閉させるこ
とが可能な防火扉を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の防火扉は、建築物内の通路または空
間同士を分割して区画する連通部分である連通路に設け
られ、火災発生時に扉部が回動して前記連通路を閉鎖
し、火災ゾーンと非火災ゾーンとに区画する防火扉であ
って、前記扉部と前記連通路を形成する枠部との間に
は、火災によって加熱されて所定温度に達した際に、前
記扉部を前記枠部にロックして前記連通路を閉鎖した状
態に維持するロック機構が設けられていることを特徴と
している。
に、請求項1記載の防火扉は、建築物内の通路または空
間同士を分割して区画する連通部分である連通路に設け
られ、火災発生時に扉部が回動して前記連通路を閉鎖
し、火災ゾーンと非火災ゾーンとに区画する防火扉であ
って、前記扉部と前記連通路を形成する枠部との間に
は、火災によって加熱されて所定温度に達した際に、前
記扉部を前記枠部にロックして前記連通路を閉鎖した状
態に維持するロック機構が設けられていることを特徴と
している。
【0009】このように、火災によって加熱されて所定
温度に達した際に、扉部をロックして、火災ゾーンと非
火災ゾーンとの間の連通路を閉鎖した状態に維持させる
ものであるので、例えば、この所定温度を、未燃ガスの
引火温度よりも若干低い温度に設定しておくことによ
り、未燃ガスに引火することにより大量の煙を伴って爆
発的に燃焼するいわゆるフラッシュオーバー現象が発生
したとしても、その圧力により扉部が開いて、非火災ゾ
ーンへ拡大延焼してしまうような不具合をなくすことが
できる。
温度に達した際に、扉部をロックして、火災ゾーンと非
火災ゾーンとの間の連通路を閉鎖した状態に維持させる
ものであるので、例えば、この所定温度を、未燃ガスの
引火温度よりも若干低い温度に設定しておくことによ
り、未燃ガスに引火することにより大量の煙を伴って爆
発的に燃焼するいわゆるフラッシュオーバー現象が発生
したとしても、その圧力により扉部が開いて、非火災ゾ
ーンへ拡大延焼してしまうような不具合をなくすことが
できる。
【0010】請求項2記載の防火扉は、請求項1記載の
防火扉において、前記扉部には、この扉部と逆方向へ回
動可能な他の扉部が設けられた連通路が形成され、この
連通路を形成する枠部と他の扉部との間に前記ロック機
構が設けられていることを特徴としている。
防火扉において、前記扉部には、この扉部と逆方向へ回
動可能な他の扉部が設けられた連通路が形成され、この
連通路を形成する枠部と他の扉部との間に前記ロック機
構が設けられていることを特徴としている。
【0011】つまり、扉部に開閉可能に設けられた他の
扉部においても、所定温度に達した際に、この他の扉部
を枠部にロックして開放を禁止させるロック機構が設け
られているので、フラッシュオーバー現象による他の扉
部の開放も防止し、非火災ゾーンへの拡大燃焼を防止さ
せることができる。
扉部においても、所定温度に達した際に、この他の扉部
を枠部にロックして開放を禁止させるロック機構が設け
られているので、フラッシュオーバー現象による他の扉
部の開放も防止し、非火災ゾーンへの拡大燃焼を防止さ
せることができる。
【0012】請求項3記載の防火扉は、請求項1または
請求項2記載の防火扉において、前記ロック機構が、前
記扉部の外周面もしくは前記枠部の内周面のいずれか一
方にて出没可能に設けられた係合ピンと、該係合ピンを
突出する方向へ付勢する弾性部材と、該弾性部材の付勢
力に抗して前記係合ピンを保持しかつ所定温度にて破断
する温度ヒューズとを有し、前記扉部の外周面もしくは
前記枠部の内周面の他方には、前記扉部が前記連通路を
閉鎖した状態にて、前記温度ヒューズが破断することに
より前記弾性部材の付勢力によって突出された前記係合
ピンが挿入されて係合される係合穴が形成されているこ
とを特徴としている。
請求項2記載の防火扉において、前記ロック機構が、前
記扉部の外周面もしくは前記枠部の内周面のいずれか一
方にて出没可能に設けられた係合ピンと、該係合ピンを
突出する方向へ付勢する弾性部材と、該弾性部材の付勢
力に抗して前記係合ピンを保持しかつ所定温度にて破断
する温度ヒューズとを有し、前記扉部の外周面もしくは
前記枠部の内周面の他方には、前記扉部が前記連通路を
閉鎖した状態にて、前記温度ヒューズが破断することに
より前記弾性部材の付勢力によって突出された前記係合
ピンが挿入されて係合される係合穴が形成されているこ
とを特徴としている。
【0013】すなわち、火災によって加熱されて所定温
度に達すると温度ヒューズが破断して係合ピンを弾性部
材によって突出させて係合穴へ係合させるものであるの
で、この係合ピンの係合穴への係合力によって、フラッ
シュオーバー現象により圧力が加わっても、扉部の開放
を確実に禁止させることができ、非火災ゾーンへの拡大
延焼を確実に防止することができる。
度に達すると温度ヒューズが破断して係合ピンを弾性部
材によって突出させて係合穴へ係合させるものであるの
で、この係合ピンの係合穴への係合力によって、フラッ
シュオーバー現象により圧力が加わっても、扉部の開放
を確実に禁止させることができ、非火災ゾーンへの拡大
延焼を確実に防止することができる。
【0014】請求項4記載の防火扉は、請求項1または
請求項2記載の防火扉において、前記扉部の外周面もし
くは前記枠部の内周面のいずれか一方には、出没可能に
設けられたローラと、該ローラを突出する方向へ付勢す
るバネとを有する扉保持具が設けられ、該扉保持具によ
って、前記連通路が閉鎖された状態に前記扉部が保持さ
れることを特徴としている。
請求項2記載の防火扉において、前記扉部の外周面もし
くは前記枠部の内周面のいずれか一方には、出没可能に
設けられたローラと、該ローラを突出する方向へ付勢す
るバネとを有する扉保持具が設けられ、該扉保持具によ
って、前記連通路が閉鎖された状態に前記扉部が保持さ
れることを特徴としている。
【0015】このように、扉部が閉じた状態にて、扉保
持具のローラがバネの弾性力によって係合穴へ係合され
て扉部が閉鎖した状態に維持されるので、非火災ゾーン
側を給気加圧して非火災ゾーンの遮煙を行う加圧防煙シ
ステムを採用したとしても、非火災ゾーンへの給気加圧
による扉部の開放を確実に防止して、非火災ゾーンの遮
煙を良好に維持させることができる。また、このローラ
の係合による扉部の閉鎖を、車椅子、子供、お年寄りと
いった災害弱者でも容易に解除して開放させることがで
きる程度に設定しておくことにより、災害弱者であって
も、扉部を容易に開いて非火災ゾーンへ円滑に避難する
ことができる。
持具のローラがバネの弾性力によって係合穴へ係合され
て扉部が閉鎖した状態に維持されるので、非火災ゾーン
側を給気加圧して非火災ゾーンの遮煙を行う加圧防煙シ
ステムを採用したとしても、非火災ゾーンへの給気加圧
による扉部の開放を確実に防止して、非火災ゾーンの遮
煙を良好に維持させることができる。また、このローラ
の係合による扉部の閉鎖を、車椅子、子供、お年寄りと
いった災害弱者でも容易に解除して開放させることがで
きる程度に設定しておくことにより、災害弱者であって
も、扉部を容易に開いて非火災ゾーンへ円滑に避難する
ことができる。
【0016】請求項5記載の防火扉は、請求項3記載の
防火扉において、前記係合ピンが、出没可能に設けられ
たローラと、該ローラを突出する方向へ付勢するバネと
を有する扉保持具からなることを特徴としている。
防火扉において、前記係合ピンが、出没可能に設けられ
たローラと、該ローラを突出する方向へ付勢するバネと
を有する扉保持具からなることを特徴としている。
【0017】このように、係合ピンである扉保持具の先
端に設けられたローラがバネの弾性力によって係合穴へ
係合されて扉部が閉鎖した状態に維持されるので、非火
災ゾーン側を給気加圧して非火災ゾーンの遮煙を行う加
圧防煙システムを採用したとしても、非火災ゾーンへの
給気加圧による扉部の開放を確実に防止して、非火災ゾ
ーンの遮煙を良好に維持させることができる。また、こ
のローラの係合による扉部の閉鎖を、車椅子、子供、お
年寄りといった災害弱者でも容易に解除して開放させる
ことができる程度に設定しておくことにより、災害弱者
であっても、扉部を容易に開いて非火災ゾーンへ円滑に
避難することができる。
端に設けられたローラがバネの弾性力によって係合穴へ
係合されて扉部が閉鎖した状態に維持されるので、非火
災ゾーン側を給気加圧して非火災ゾーンの遮煙を行う加
圧防煙システムを採用したとしても、非火災ゾーンへの
給気加圧による扉部の開放を確実に防止して、非火災ゾ
ーンの遮煙を良好に維持させることができる。また、こ
のローラの係合による扉部の閉鎖を、車椅子、子供、お
年寄りといった災害弱者でも容易に解除して開放させる
ことができる程度に設定しておくことにより、災害弱者
であっても、扉部を容易に開いて非火災ゾーンへ円滑に
避難することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の防火扉の実施の形
態例を図面を参照して説明する。なお、前述した従来技
術と同一構造部分には、同一符号を付して説明を省略す
る。図1及び図2において、符号11は、防火扉であ
る。この防火扉11は、防火シャッタ2と扉部1との境
に設けられて扉部1によって開閉される連通路4を形成
する枠部1aとの間にロック機構13が設けられてい
る。
態例を図面を参照して説明する。なお、前述した従来技
術と同一構造部分には、同一符号を付して説明を省略す
る。図1及び図2において、符号11は、防火扉であ
る。この防火扉11は、防火シャッタ2と扉部1との境
に設けられて扉部1によって開閉される連通路4を形成
する枠部1aとの間にロック機構13が設けられてい
る。
【0019】次に、このロック機構13について説明す
る。図3に示すように、扉部1には、枠部1a側の側面
である外周面に穴部14が形成されており、この穴部1
4には、その奥側から順に、スプリング(弾性部材)1
5、係合ピン16が配設されている。また、枠部1aの
扉部1側の側面である内周面には、扉部1が閉じた状態
にて、扉部1の穴部14と連通する係合穴17が形成さ
れており、この係合穴17には、係合ピン16が挿通可
能とされている。また、係合ピン16は、穴部14の底
部に、温度ヒューズ18によって連結されており、この
温度ヒューズ18によって係合ピン16は、スプリング
15の付勢力に抗して穴部14内に配置された状態に保
持されている。この温度ヒューズ18は、所定温度に達
することにより破断するもので、この温度ヒューズ18
が破断することによりスプリング15の付勢力によって
係合ピン16が外方へ突出されるようになっている。
る。図3に示すように、扉部1には、枠部1a側の側面
である外周面に穴部14が形成されており、この穴部1
4には、その奥側から順に、スプリング(弾性部材)1
5、係合ピン16が配設されている。また、枠部1aの
扉部1側の側面である内周面には、扉部1が閉じた状態
にて、扉部1の穴部14と連通する係合穴17が形成さ
れており、この係合穴17には、係合ピン16が挿通可
能とされている。また、係合ピン16は、穴部14の底
部に、温度ヒューズ18によって連結されており、この
温度ヒューズ18によって係合ピン16は、スプリング
15の付勢力に抗して穴部14内に配置された状態に保
持されている。この温度ヒューズ18は、所定温度に達
することにより破断するもので、この温度ヒューズ18
が破断することによりスプリング15の付勢力によって
係合ピン16が外方へ突出されるようになっている。
【0020】次に、上記防火扉11を有する建築物にお
いて火災が発生した場合について説明する。
いて火災が発生した場合について説明する。
【0021】(ゾーンBにて火災が発生した場合)火災
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンBと非火災ゾーンであるゾーンAとが区画
される。この状態にて、ゾーンBに居た人は、オートヒ
ンジのトルクによって閉鎖状態が維持されている扉部1
をゾーンA側へ押して開き、連通路4を通ってゾーンA
側へ避難する。
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンBと非火災ゾーンであるゾーンAとが区画
される。この状態にて、ゾーンBに居た人は、オートヒ
ンジのトルクによって閉鎖状態が維持されている扉部1
をゾーンA側へ押して開き、連通路4を通ってゾーンA
側へ避難する。
【0022】その後、ゾーンB側における火災が進行す
ると、このゾーンBでは、内部の温度が上昇する。そし
て、このゾーンBでの温度上昇により温度ヒューズ18
が加熱され、この温度ヒューズ18が所定温度(例え
ば、温度ヒューズ付防火ダンパーの作動温度で、約28
0℃程度)となると、この温度ヒューズ18が破断す
る。
ると、このゾーンBでは、内部の温度が上昇する。そし
て、このゾーンBでの温度上昇により温度ヒューズ18
が加熱され、この温度ヒューズ18が所定温度(例え
ば、温度ヒューズ付防火ダンパーの作動温度で、約28
0℃程度)となると、この温度ヒューズ18が破断す
る。
【0023】これにより、ロック機構13では、図4に
示すように、係合ピン16が枠部1a側へ付勢されて移
動され、その一部が枠部1aの係合穴17内に挿入さ
れ、扉部1が枠部1aにロックされ、その開放が禁止さ
れる。この状態にて、ゾーンB内の温度がさらに上昇
し、未燃ガスに引火してフラッシュオーバーが発生する
と、ゾーンB内は高圧となるが、このとき、扉部1はロ
ック機構13によってその開放が禁止されているので、
扉部1が開放されることによる非火災ゾーンであるゾー
ンAへの延焼が確実に防止される。
示すように、係合ピン16が枠部1a側へ付勢されて移
動され、その一部が枠部1aの係合穴17内に挿入さ
れ、扉部1が枠部1aにロックされ、その開放が禁止さ
れる。この状態にて、ゾーンB内の温度がさらに上昇
し、未燃ガスに引火してフラッシュオーバーが発生する
と、ゾーンB内は高圧となるが、このとき、扉部1はロ
ック機構13によってその開放が禁止されているので、
扉部1が開放されることによる非火災ゾーンであるゾー
ンAへの延焼が確実に防止される。
【0024】(ゾーンAにて火災が発生した場合)火災
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンAと非火災ゾーンであるゾーンBとが区画
される。この状態にて、ゾーンAに居た人は、オートヒ
ンジのトルクによって閉鎖状態が維持されている扉部1
をゾーンB側へ引いて開き、連通路4を通ってゾーンB
側へ避難する。
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンAと非火災ゾーンであるゾーンBとが区画
される。この状態にて、ゾーンAに居た人は、オートヒ
ンジのトルクによって閉鎖状態が維持されている扉部1
をゾーンB側へ引いて開き、連通路4を通ってゾーンB
側へ避難する。
【0025】その後、ゾーンA側における火災が進行し
て内部の温度が上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュ
オーバーが発生したとしても、扉部1は、ゾーンA側へ
のみ開閉するため、フラッシュオーバによって高圧が作
用したとしてもゾーンB側へ開放することはないが、こ
のゾーンAでの温度上昇により温度ヒューズ18が加熱
されて破断し、係合ピン16が枠部1a側へ付勢されて
移動し、その一部が枠部1aの係合穴17内に挿入し、
扉部1が枠部1aにロックされて扉部1の開放が禁止さ
れるので、扉部1の非火災ゾーンであるゾーンB側への
開放が確実に禁止される。
て内部の温度が上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュ
オーバーが発生したとしても、扉部1は、ゾーンA側へ
のみ開閉するため、フラッシュオーバによって高圧が作
用したとしてもゾーンB側へ開放することはないが、こ
のゾーンAでの温度上昇により温度ヒューズ18が加熱
されて破断し、係合ピン16が枠部1a側へ付勢されて
移動し、その一部が枠部1aの係合穴17内に挿入し、
扉部1が枠部1aにロックされて扉部1の開放が禁止さ
れるので、扉部1の非火災ゾーンであるゾーンB側への
開放が確実に禁止される。
【0026】このように、上記防火扉11によれば、火
災によって加熱されて所定温度に達した際に、扉部1を
ロックして、火災ゾーンと非火災ゾーンとの間の連通路
4を閉鎖した状態に維持させるロック機構13を有する
ものであるので、例えば、この所定温度として、未燃ガ
スの引火温度よりも若干低い温度に設定しておくことに
より、未燃ガスに引火することにより大量の煙を伴って
爆発的に燃焼するいわゆるフラッシュオーバー現象が発
生したとしても、その圧力により扉部1が開いて、非火
災ゾーンへ拡大延焼してしまうような不具合をなくすこ
とができる。
災によって加熱されて所定温度に達した際に、扉部1を
ロックして、火災ゾーンと非火災ゾーンとの間の連通路
4を閉鎖した状態に維持させるロック機構13を有する
ものであるので、例えば、この所定温度として、未燃ガ
スの引火温度よりも若干低い温度に設定しておくことに
より、未燃ガスに引火することにより大量の煙を伴って
爆発的に燃焼するいわゆるフラッシュオーバー現象が発
生したとしても、その圧力により扉部1が開いて、非火
災ゾーンへ拡大延焼してしまうような不具合をなくすこ
とができる。
【0027】つまり、火災によって加熱されて所定温度
に達するとロック機構13の温度ヒューズ18が破断し
てスプリング15の付勢力によって係合ピン16を突出
させて係合穴17へ係合させるものであるので、この係
合ピン16の係合穴17へ係合力によって、フラッシュ
オーバー現象により圧力が加わっても、扉部1の開放を
確実に禁止させることができ、非火災ゾーンへの拡大延
焼を確実に防止することができる。
に達するとロック機構13の温度ヒューズ18が破断し
てスプリング15の付勢力によって係合ピン16を突出
させて係合穴17へ係合させるものであるので、この係
合ピン16の係合穴17へ係合力によって、フラッシュ
オーバー現象により圧力が加わっても、扉部1の開放を
確実に禁止させることができ、非火災ゾーンへの拡大延
焼を確実に防止することができる。
【0028】次に、前述した加圧防煙システムが採用さ
れた建築物における防火扉11を説明する。図5に示す
ように、扉部1には、そのロック機構13を構成する係
合ピン16がローラーキャッチャーからなる扉保持具2
0から構成されている。この扉保持具20は、先端部に
設けられたローラ21と、このローラ21を先端へ向か
って付勢するバネ22とを有するもので、このローラ2
1は、少なくとも扉部1の回動軸と同一方向の軸線を中
心として回動可能とされ、扉部1の端面から突出されて
いる。
れた建築物における防火扉11を説明する。図5に示す
ように、扉部1には、そのロック機構13を構成する係
合ピン16がローラーキャッチャーからなる扉保持具2
0から構成されている。この扉保持具20は、先端部に
設けられたローラ21と、このローラ21を先端へ向か
って付勢するバネ22とを有するもので、このローラ2
1は、少なくとも扉部1の回動軸と同一方向の軸線を中
心として回動可能とされ、扉部1の端面から突出されて
いる。
【0029】これにより、この扉部1が閉鎖された状態
にて、このローラ21の一部が係合穴17内に入り込
み、これにより、このローラ21によって扉部1が所定
の係合力によって閉鎖された状態に維持されるようにな
っている。なお、このローラ21の係合力は、バネ22
の弾性力によって調節されている。
にて、このローラ21の一部が係合穴17内に入り込
み、これにより、このローラ21によって扉部1が所定
の係合力によって閉鎖された状態に維持されるようにな
っている。なお、このローラ21の係合力は、バネ22
の弾性力によって調節されている。
【0030】次に、上記防火扉11を有する建築物にお
いて火災が発生した場合について説明する。
いて火災が発生した場合について説明する。
【0031】(ゾーンBにて火災が発生した場合)火災
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンBと非火災ゾーンであるゾーンAとが区画
される。そして、このように、扉部1が閉鎖されると、
この扉部1のロック機構13の穴部14から突出してい
る係合ピン16である扉保持具20のローラ21の一部
が、枠部1aの係合穴17に入り込むことにより係合さ
れる。
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンBと非火災ゾーンであるゾーンAとが区画
される。そして、このように、扉部1が閉鎖されると、
この扉部1のロック機構13の穴部14から突出してい
る係合ピン16である扉保持具20のローラ21の一部
が、枠部1aの係合穴17に入り込むことにより係合さ
れる。
【0032】これにより、この扉部1は、オートヒンジ
のトルクとともにローラ21の係合穴17への係合力に
よってその閉鎖状態が維持される。この状態にて、加圧
防煙システムが作動すると、非火災ゾーンであるゾーン
Aが給気加圧される。これにより、扉部1を境にゾーン
AとゾーンBとの間に空気の流れ、つまり圧力差が生
じ、これにより、火災ゾーンであるゾーンBから非火災
ゾーンであるゾーンAへの煙の流入が防止される。ま
た、このとき、扉部1には、ゾーンA、B間の圧力差に
よって閉鎖する方向へ力が作用するため、この扉部1が
圧力差によって開放するようなことはない。
のトルクとともにローラ21の係合穴17への係合力に
よってその閉鎖状態が維持される。この状態にて、加圧
防煙システムが作動すると、非火災ゾーンであるゾーン
Aが給気加圧される。これにより、扉部1を境にゾーン
AとゾーンBとの間に空気の流れ、つまり圧力差が生
じ、これにより、火災ゾーンであるゾーンBから非火災
ゾーンであるゾーンAへの煙の流入が防止される。ま
た、このとき、扉部1には、ゾーンA、B間の圧力差に
よって閉鎖する方向へ力が作用するため、この扉部1が
圧力差によって開放するようなことはない。
【0033】この状態にて、ゾーンBに居た人は、オー
トヒンジのトルク及びローラ21の係合穴17への係合
力によって閉鎖状態が維持されている扉部1をゾーンA
側へ押して開き、連通路4を通ってゾーンA側へ避難す
る。このとき、避難者は、ローラ21の係合穴17への
係合を解除することにより、その後は、オートヒンジの
トルクに抗して扉部1を回動させるだけで良いので、こ
の扉部1を開放させるために大きな力を必要とすること
がなく、これにより、車椅子、子供、老人等の災害弱者
によっても容易に扉部1を開放して非火災ゾーンである
ゾーンA側へ避難することができる。
トヒンジのトルク及びローラ21の係合穴17への係合
力によって閉鎖状態が維持されている扉部1をゾーンA
側へ押して開き、連通路4を通ってゾーンA側へ避難す
る。このとき、避難者は、ローラ21の係合穴17への
係合を解除することにより、その後は、オートヒンジの
トルクに抗して扉部1を回動させるだけで良いので、こ
の扉部1を開放させるために大きな力を必要とすること
がなく、これにより、車椅子、子供、老人等の災害弱者
によっても容易に扉部1を開放して非火災ゾーンである
ゾーンA側へ避難することができる。
【0034】その後、ゾーンB側における火災が進行す
ると、このゾーンBでは、内部の温度が上昇する。そし
て、このゾーンBでの温度上昇により温度ヒューズ18
が加熱され、この温度ヒューズ18が所定温度(例え
ば、未燃ガスへの引火温度よりも若干低い280℃程
度)となると、この温度ヒューズ18が破断する。これ
により、ロック機構13では、図6に示すように、扉保
持具20からなる係合ピン16がスプリング15によっ
て枠部1a側へ付勢されて移動し、その一部が枠部1a
の係合穴17内に挿入し、扉部1が枠部1aにロックさ
れ、その開放が禁止される。
ると、このゾーンBでは、内部の温度が上昇する。そし
て、このゾーンBでの温度上昇により温度ヒューズ18
が加熱され、この温度ヒューズ18が所定温度(例え
ば、未燃ガスへの引火温度よりも若干低い280℃程
度)となると、この温度ヒューズ18が破断する。これ
により、ロック機構13では、図6に示すように、扉保
持具20からなる係合ピン16がスプリング15によっ
て枠部1a側へ付勢されて移動し、その一部が枠部1a
の係合穴17内に挿入し、扉部1が枠部1aにロックさ
れ、その開放が禁止される。
【0035】この状態にて、ゾーンB内の温度がさらに
上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュオーバーが発生
すると、ゾーンB内は高圧となるが、このとき、扉部1
はロック機構13によってその開放が禁止されているの
で、扉部1が開放されることによる非火災ゾーンである
ゾーンAへの延焼が確実に防止される。
上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュオーバーが発生
すると、ゾーンB内は高圧となるが、このとき、扉部1
はロック機構13によってその開放が禁止されているの
で、扉部1が開放されることによる非火災ゾーンである
ゾーンAへの延焼が確実に防止される。
【0036】(ゾーンAにて火災が発生した場合)火災
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンAと非火災ゾーンであるゾーンBとが区画
される。そして、このように、扉部1が閉鎖されると、
この扉部1のロック機構13の穴部14から突出してい
るローラ21の一部が、枠部1aの係合穴17に入り込
むことにより係合される。これにより、この扉部1は、
オートヒンジのトルクとともにローラ21の係合穴17
への係合力によってその閉鎖状態が維持される。
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンAと非火災ゾーンであるゾーンBとが区画
される。そして、このように、扉部1が閉鎖されると、
この扉部1のロック機構13の穴部14から突出してい
るローラ21の一部が、枠部1aの係合穴17に入り込
むことにより係合される。これにより、この扉部1は、
オートヒンジのトルクとともにローラ21の係合穴17
への係合力によってその閉鎖状態が維持される。
【0037】この状態にて、加圧防煙システムが作動す
ると、非火災ゾーンであるゾーンBが給気加圧される。
これにより、扉部1を境にゾーンAとゾーンBとの間に
空気の流れ、つまり圧力差が生じ、これにより、火災ゾ
ーンであるゾーンAから非火災ゾーンであるゾーンBへ
の煙の流入が防止される。また、このとき、扉部1に
は、ゾーンA、B間の圧力差によって開放する方向へ力
が作用するが、この扉部1は、オートヒンジのトルクと
ともにローラ21の係合穴17への係合力によって閉鎖
状態が維持されているので、圧力差によって開放するよ
うなことはない。
ると、非火災ゾーンであるゾーンBが給気加圧される。
これにより、扉部1を境にゾーンAとゾーンBとの間に
空気の流れ、つまり圧力差が生じ、これにより、火災ゾ
ーンであるゾーンAから非火災ゾーンであるゾーンBへ
の煙の流入が防止される。また、このとき、扉部1に
は、ゾーンA、B間の圧力差によって開放する方向へ力
が作用するが、この扉部1は、オートヒンジのトルクと
ともにローラ21の係合穴17への係合力によって閉鎖
状態が維持されているので、圧力差によって開放するよ
うなことはない。
【0038】そして、この状態にて、ゾーンAに居た人
は、オートヒンジのトルク及びローラ21の係合穴17
への係合力によって閉鎖状態が維持されている扉部1を
ゾーンA側へ引いて開き、連通路4を通ってゾーンB側
へ避難する。また、このとき、避難者は、ローラ21に
よる係合穴17への係合を解除することにより、その後
は、オートヒンジのトルクに抗して扉部1を回動させる
だけで良いので、この扉部1を開放させるために大きな
力を必要とすることがなく、これにより、車椅子、子
供、老人等の災害弱者によっても容易に扉部1を開放し
て非火災ゾーンであるゾーンB側へ避難することができ
る。
は、オートヒンジのトルク及びローラ21の係合穴17
への係合力によって閉鎖状態が維持されている扉部1を
ゾーンA側へ引いて開き、連通路4を通ってゾーンB側
へ避難する。また、このとき、避難者は、ローラ21に
よる係合穴17への係合を解除することにより、その後
は、オートヒンジのトルクに抗して扉部1を回動させる
だけで良いので、この扉部1を開放させるために大きな
力を必要とすることがなく、これにより、車椅子、子
供、老人等の災害弱者によっても容易に扉部1を開放し
て非火災ゾーンであるゾーンB側へ避難することができ
る。
【0039】その後、ゾーンA側における火災が進行し
て内部の温度が上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュ
オーバーが発生したとしても、扉部1は、ゾーンA側へ
のみ開閉するため、フラッシュオーバによって高圧が作
用したとしてもゾーンB側へ開放することはないが、こ
のゾーンAでの温度上昇により温度ヒューズ18が加熱
されて破断し、係合ピン16を構成する扉保持具20が
枠部1a側へスプリング15によって付勢されて移動
し、その一部が枠部1aの係合穴17内に挿入し、扉部
1が枠部1aにロックされて扉部1の開放が禁止される
ので、扉部1の非火災ゾーンであるゾーンB側への開放
が確実に禁止される。
て内部の温度が上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュ
オーバーが発生したとしても、扉部1は、ゾーンA側へ
のみ開閉するため、フラッシュオーバによって高圧が作
用したとしてもゾーンB側へ開放することはないが、こ
のゾーンAでの温度上昇により温度ヒューズ18が加熱
されて破断し、係合ピン16を構成する扉保持具20が
枠部1a側へスプリング15によって付勢されて移動
し、その一部が枠部1aの係合穴17内に挿入し、扉部
1が枠部1aにロックされて扉部1の開放が禁止される
ので、扉部1の非火災ゾーンであるゾーンB側への開放
が確実に禁止される。
【0040】このように、上記の防火扉11によれば、
係合ピン16を構成する扉保持具20のローラ21がバ
ネ22の弾性力によって係合穴17へ係合して扉部1を
閉鎖した状態に維持するので、非火災ゾーン側を給気加
圧して非火災ゾーンの遮煙を行う加圧防煙システムを採
用したとしても、非火災ゾーンへの給気加圧による扉部
1の開放を確実に防止して、非火災ゾーンの遮煙を良好
に維持させることができる。また、このローラ21の係
合穴17への係合による扉部1の閉鎖力を、車椅子、子
供、お年寄りといった災害弱者でも容易に解除して開放
させることができる程度に設定しておくことにより、災
害弱者であっても、扉部1を容易に開いて非火災ゾーン
へ円滑に避難することができる。
係合ピン16を構成する扉保持具20のローラ21がバ
ネ22の弾性力によって係合穴17へ係合して扉部1を
閉鎖した状態に維持するので、非火災ゾーン側を給気加
圧して非火災ゾーンの遮煙を行う加圧防煙システムを採
用したとしても、非火災ゾーンへの給気加圧による扉部
1の開放を確実に防止して、非火災ゾーンの遮煙を良好
に維持させることができる。また、このローラ21の係
合穴17への係合による扉部1の閉鎖力を、車椅子、子
供、お年寄りといった災害弱者でも容易に解除して開放
させることができる程度に設定しておくことにより、災
害弱者であっても、扉部1を容易に開いて非火災ゾーン
へ円滑に避難することができる。
【0041】図7及び図8に示すものは、扉部1に形成
された連通路4′を開閉する他の扉部である小扉部5を
有するタイプの防火扉11であり、この防火扉11に
は、図9に示すように、その小扉部5と連通路4′の枠
部1bとの間にも、前述した構成の扉保持具20を有す
るロック機構13が設けられている。
された連通路4′を開閉する他の扉部である小扉部5を
有するタイプの防火扉11であり、この防火扉11に
は、図9に示すように、その小扉部5と連通路4′の枠
部1bとの間にも、前述した構成の扉保持具20を有す
るロック機構13が設けられている。
【0042】次に、この防火扉11を有する建築物にお
いて、火災が発生した場合について説明する。
いて、火災が発生した場合について説明する。
【0043】(ゾーンBにて火災が発生した場合)火災
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンBと非火災ゾーンであるゾーンAとが区画
される。そして、このように、扉部1が閉鎖されると、
この扉部1のロック機構13の穴部14から突出してい
る扉保持具20のローラ21の一部が、枠部1aの係合
穴17に入り込むことにより係合される。これにより、
この扉部1は、オートヒンジのトルクとともにローラ2
1の係合穴17への係合力によってその閉鎖状態が維持
される。
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンBと非火災ゾーンであるゾーンAとが区画
される。そして、このように、扉部1が閉鎖されると、
この扉部1のロック機構13の穴部14から突出してい
る扉保持具20のローラ21の一部が、枠部1aの係合
穴17に入り込むことにより係合される。これにより、
この扉部1は、オートヒンジのトルクとともにローラ2
1の係合穴17への係合力によってその閉鎖状態が維持
される。
【0044】この状態にて、加圧防煙システムが作動す
ると、非火災ゾーンであるゾーンAが給気加圧される。
これにより、扉部1を境にゾーンAとゾーンBとの間に
空気の流れ、つまり圧力差が生じ、これにより、火災ゾ
ーンであるゾーンBから非火災ゾーンであるゾーンAへ
の煙の流入が防止される。また、このとき、扉部1に
は、ゾーンA、B間の圧力差によって閉鎖する方向へ力
が作用するため、この扉部1が圧力差によって開放する
ようなことはない。
ると、非火災ゾーンであるゾーンAが給気加圧される。
これにより、扉部1を境にゾーンAとゾーンBとの間に
空気の流れ、つまり圧力差が生じ、これにより、火災ゾ
ーンであるゾーンBから非火災ゾーンであるゾーンAへ
の煙の流入が防止される。また、このとき、扉部1に
は、ゾーンA、B間の圧力差によって閉鎖する方向へ力
が作用するため、この扉部1が圧力差によって開放する
ようなことはない。
【0045】この状態にて、ゾーンBに居た人は、オー
トヒンジのトルク及びローラ21の係合穴17への係合
力によって閉鎖状態が維持されている扉部1をゾーンA
側へ押して開き、連通路4を通ってゾーンA側へ避難す
る。また、ゾーンBに居た人は、オートヒンジのトルク
及びローラ21の係合穴17への係合力によって閉鎖状
態が維持されている小扉部5をゾーンB側へ引いて開
き、扉部1の連通路4′を通過してゾーンA側へ避難し
ても良い。
トヒンジのトルク及びローラ21の係合穴17への係合
力によって閉鎖状態が維持されている扉部1をゾーンA
側へ押して開き、連通路4を通ってゾーンA側へ避難す
る。また、ゾーンBに居た人は、オートヒンジのトルク
及びローラ21の係合穴17への係合力によって閉鎖状
態が維持されている小扉部5をゾーンB側へ引いて開
き、扉部1の連通路4′を通過してゾーンA側へ避難し
ても良い。
【0046】いずれの場合も、避難者は、ローラ21に
よる係合穴17への係合を解除することにより、その後
は、オートヒンジのトルクに抗して扉部1あるいは小扉
部5を回動させるだけで良いので、この扉部1あるいは
小扉部5を開放させるために大きな力を必要とすること
がなく、これにより、車椅子、子供、老人等の災害弱者
によっても容易に扉部1あるいは小扉部5を開放して非
火災ゾーンであるゾーンA側へ避難することができる。
よる係合穴17への係合を解除することにより、その後
は、オートヒンジのトルクに抗して扉部1あるいは小扉
部5を回動させるだけで良いので、この扉部1あるいは
小扉部5を開放させるために大きな力を必要とすること
がなく、これにより、車椅子、子供、老人等の災害弱者
によっても容易に扉部1あるいは小扉部5を開放して非
火災ゾーンであるゾーンA側へ避難することができる。
【0047】その後、ゾーンB側における火災が進行す
ると、このゾーンBでは、内部の温度が上昇する。そし
て、このゾーンBでの温度上昇により温度ヒューズ18
が加熱され、この温度ヒューズ18が所定温度(例え
ば、温度ヒューズ付防火ダンパーの作動温度で、約28
0℃程度)となると、それぞれの温度ヒューズ18が破
断する。これにより、それぞれのロック機構13では、
図10に示すように、係合ピン16が枠部1a、1b側
へ付勢されて移動し、その一部が係合穴17内に挿入さ
れ、扉部1が枠部1aにロックされ、また、小扉部5が
枠部1bにロックされてその開放がそれぞれ禁止され
る。
ると、このゾーンBでは、内部の温度が上昇する。そし
て、このゾーンBでの温度上昇により温度ヒューズ18
が加熱され、この温度ヒューズ18が所定温度(例え
ば、温度ヒューズ付防火ダンパーの作動温度で、約28
0℃程度)となると、それぞれの温度ヒューズ18が破
断する。これにより、それぞれのロック機構13では、
図10に示すように、係合ピン16が枠部1a、1b側
へ付勢されて移動し、その一部が係合穴17内に挿入さ
れ、扉部1が枠部1aにロックされ、また、小扉部5が
枠部1bにロックされてその開放がそれぞれ禁止され
る。
【0048】この状態にて、ゾーンB内の温度がさらに
上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュオーバーが発生
すると、ゾーンB内は高圧となるが、このとき、扉部1
及び小扉部5はロック機構13によってその開放が禁止
されているので、特に開閉側へ押圧される扉部1が開放
されることによる非火災ゾーンであるゾーンAへの延焼
が確実に防止される。
上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュオーバーが発生
すると、ゾーンB内は高圧となるが、このとき、扉部1
及び小扉部5はロック機構13によってその開放が禁止
されているので、特に開閉側へ押圧される扉部1が開放
されることによる非火災ゾーンであるゾーンAへの延焼
が確実に防止される。
【0049】(ゾーンAにて火災が発生した場合)火災
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンAと非火災ゾーンであるゾーンBとが区画
される。そして、このように、扉部1が閉鎖されると、
この扉部1のロック機構13の穴部14から突出してい
るローラ21の一部が、枠部1aの係合穴17に入り込
むことにより係合される。これにより、この扉部1は、
オートヒンジのトルクとともにローラ21の係合穴17
への係合力によってその閉鎖状態が維持される。
が発生して防火シャッタ2とともに扉部1がオートヒン
ジのトルクによって自動的に閉ざされると、火災ゾーン
であるゾーンAと非火災ゾーンであるゾーンBとが区画
される。そして、このように、扉部1が閉鎖されると、
この扉部1のロック機構13の穴部14から突出してい
るローラ21の一部が、枠部1aの係合穴17に入り込
むことにより係合される。これにより、この扉部1は、
オートヒンジのトルクとともにローラ21の係合穴17
への係合力によってその閉鎖状態が維持される。
【0050】この状態にて、加圧防煙システムが作動す
ると、非火災ゾーンであるゾーンBが給気加圧される。
これにより、扉部1を境にゾーンAとゾーンBとの間に
空気の流れ、つまり圧力差が生じ、これにより、火災ゾ
ーンであるゾーンAから非火災ゾーンであるゾーンBへ
の煙の流入が防止される。また、このとき、小扉部5に
は、ゾーンA、B間の圧力差によって閉鎖する方向へ力
が作用するため、この小扉部5が圧力差によって開放す
るようなことはない。
ると、非火災ゾーンであるゾーンBが給気加圧される。
これにより、扉部1を境にゾーンAとゾーンBとの間に
空気の流れ、つまり圧力差が生じ、これにより、火災ゾ
ーンであるゾーンAから非火災ゾーンであるゾーンBへ
の煙の流入が防止される。また、このとき、小扉部5に
は、ゾーンA、B間の圧力差によって閉鎖する方向へ力
が作用するため、この小扉部5が圧力差によって開放す
るようなことはない。
【0051】この状態にて、ゾーンAに居た人は、オー
トヒンジのトルク及びローラ21の係合穴17への係合
力によって閉鎖状態が維持されている扉部1をゾーンA
側へ引いて開き、連通路4を通ってゾーンB側へ避難す
る。また、ゾーンAに居た人は、オートヒンジのトルク
及びローラ21の係合穴17への係合力によって閉鎖状
態が維持されている小扉部5をゾーンB側へ押して開
き、扉部1の連通路4′を通過してゾーンB側へ避難し
ても良い。
トヒンジのトルク及びローラ21の係合穴17への係合
力によって閉鎖状態が維持されている扉部1をゾーンA
側へ引いて開き、連通路4を通ってゾーンB側へ避難す
る。また、ゾーンAに居た人は、オートヒンジのトルク
及びローラ21の係合穴17への係合力によって閉鎖状
態が維持されている小扉部5をゾーンB側へ押して開
き、扉部1の連通路4′を通過してゾーンB側へ避難し
ても良い。
【0052】いずれの場合も、避難者は、ローラ21に
よる係合穴17への係合を解除することにより、その後
は、オートヒンジのトルクに抗して扉部1あるいは小扉
部5を回動させるだけで良いので、この扉部1あるいは
小扉部5を開放させるために大きな力を必要とすること
がなく、これにより、車椅子、子供、老人等の災害弱者
によっても容易に扉部1あるいは小扉部5を開放して非
火災ゾーンであるゾーンB側へ避難することができる。
よる係合穴17への係合を解除することにより、その後
は、オートヒンジのトルクに抗して扉部1あるいは小扉
部5を回動させるだけで良いので、この扉部1あるいは
小扉部5を開放させるために大きな力を必要とすること
がなく、これにより、車椅子、子供、老人等の災害弱者
によっても容易に扉部1あるいは小扉部5を開放して非
火災ゾーンであるゾーンB側へ避難することができる。
【0053】その後、ゾーンA側における火災が進行す
ると、このゾーンAでは、内部の温度が上昇する。そし
て、このゾーンAでの温度上昇により温度ヒューズ18
が加熱され、この温度ヒューズ18が所定温度(例え
ば、温度ヒューズ付防火ダンパーの作動温度で、約28
0℃程度)となると、それぞれの温度ヒューズ18が破
断する。これにより、それぞれのロック機構13では、
図10に示すように、係合ピン16が枠部1a、1b側
へ付勢されて移動し、その一部が係合穴17内に挿入さ
れ、扉部1が枠部1aにロックされ、また、小扉部5が
枠部1bにロックされてその開放がそれぞれ禁止され
る。
ると、このゾーンAでは、内部の温度が上昇する。そし
て、このゾーンAでの温度上昇により温度ヒューズ18
が加熱され、この温度ヒューズ18が所定温度(例え
ば、温度ヒューズ付防火ダンパーの作動温度で、約28
0℃程度)となると、それぞれの温度ヒューズ18が破
断する。これにより、それぞれのロック機構13では、
図10に示すように、係合ピン16が枠部1a、1b側
へ付勢されて移動し、その一部が係合穴17内に挿入さ
れ、扉部1が枠部1aにロックされ、また、小扉部5が
枠部1bにロックされてその開放がそれぞれ禁止され
る。
【0054】この状態にて、ゾーンA内の温度がさらに
上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュオーバーが発生
すると、ゾーンA内は高圧となるが、このとき、扉部1
及び小扉部5はロック機構13によってその開放が確実
に禁止されているので、特に開閉側へ押圧される小扉部
5が開放されることによる非火災ゾーンであるゾーンB
への延焼が確実に防止される。
上昇し、未燃ガスに引火してフラッシュオーバーが発生
すると、ゾーンA内は高圧となるが、このとき、扉部1
及び小扉部5はロック機構13によってその開放が確実
に禁止されているので、特に開閉側へ押圧される小扉部
5が開放されることによる非火災ゾーンであるゾーンB
への延焼が確実に防止される。
【0055】このように、上記の防火扉11によれば、
扉部1に開閉可能に設けられた小扉部5においても、所
定温度に達した際に、この小扉部5を枠部1bにロック
して開放を禁止させるロック機構13が設けられている
ので、フラッシュオーバー現象による小扉部5の開放を
防止し、非火災ゾーンへの拡大燃焼を防止させることが
できる。
扉部1に開閉可能に設けられた小扉部5においても、所
定温度に達した際に、この小扉部5を枠部1bにロック
して開放を禁止させるロック機構13が設けられている
ので、フラッシュオーバー現象による小扉部5の開放を
防止し、非火災ゾーンへの拡大燃焼を防止させることが
できる。
【0056】また、係合ピン16を構成する扉保持具2
0の先端部のローラ21が係合穴17へ係合して扉部1
及び小扉部5を閉鎖した状態に維持するので、非火災ゾ
ーン側を給気加圧して非火災ゾーンの遮煙を行う加圧防
煙システムを採用したとしても、非火災ゾーンへの給気
加圧による扉部1もしくは小扉部5の開放を確実に防止
して、非火災ゾーンの遮煙を良好に維持させることがで
きる。
0の先端部のローラ21が係合穴17へ係合して扉部1
及び小扉部5を閉鎖した状態に維持するので、非火災ゾ
ーン側を給気加圧して非火災ゾーンの遮煙を行う加圧防
煙システムを採用したとしても、非火災ゾーンへの給気
加圧による扉部1もしくは小扉部5の開放を確実に防止
して、非火災ゾーンの遮煙を良好に維持させることがで
きる。
【0057】また、このローラ21の係合穴17への係
合による扉部1及び小扉部5の閉鎖を、車椅子、子供、
お年寄りといった災害弱者でも容易に解除して開放させ
ることができる程度に設定しておくことにより、災害弱
者であっても、扉部1及び小扉部5を容易に開いて非火
災ゾーンへ円滑に避難することができる。
合による扉部1及び小扉部5の閉鎖を、車椅子、子供、
お年寄りといった災害弱者でも容易に解除して開放させ
ることができる程度に設定しておくことにより、災害弱
者であっても、扉部1及び小扉部5を容易に開いて非火
災ゾーンへ円滑に避難することができる。
【0058】なお、上記の例では、ローラーキャッチャ
ーである扉保持具20を係合ピン16として用いた例を
示したが、この扉保持具20を、図11に示すように、
扉部1、小扉部5に別個に設けて、この扉保持具20に
よって扉部1、小扉部5を閉じた状態に保持させるよう
にしても良い。
ーである扉保持具20を係合ピン16として用いた例を
示したが、この扉保持具20を、図11に示すように、
扉部1、小扉部5に別個に設けて、この扉保持具20に
よって扉部1、小扉部5を閉じた状態に保持させるよう
にしても良い。
【0059】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の防火扉
によれば下記の効果を得ることができる。請求項1記載
の防火扉によれば、火災によって加熱されて所定温度に
達した際に、扉部をロックして、火災ゾーンと非火災ゾ
ーンとの間の連通路を閉鎖した状態に維持させるもので
あるので、例えば、この所定温度を、未燃ガスの引火温
度よりも若干低い温度に設定しておくことにより、未燃
ガスに引火することにより大量の煙を伴って爆発的に燃
焼するいわゆるフラッシュオーバー現象が発生したとし
ても、その圧力により扉部が開いて、非火災ゾーンへ拡
大延焼してしまうような不具合をなくすことができる。
によれば下記の効果を得ることができる。請求項1記載
の防火扉によれば、火災によって加熱されて所定温度に
達した際に、扉部をロックして、火災ゾーンと非火災ゾ
ーンとの間の連通路を閉鎖した状態に維持させるもので
あるので、例えば、この所定温度を、未燃ガスの引火温
度よりも若干低い温度に設定しておくことにより、未燃
ガスに引火することにより大量の煙を伴って爆発的に燃
焼するいわゆるフラッシュオーバー現象が発生したとし
ても、その圧力により扉部が開いて、非火災ゾーンへ拡
大延焼してしまうような不具合をなくすことができる。
【0060】請求項2記載の防火扉によれば、扉部に開
閉可能に設けられた他の扉部においても、所定温度に達
した際に、この他の扉部を枠部にロックして開放を禁止
させるロック機構が設けられているので、フラッシュオ
ーバー現象による他の扉部の開放も防止し、非火災ゾー
ンへの拡大燃焼を防止させることができる。
閉可能に設けられた他の扉部においても、所定温度に達
した際に、この他の扉部を枠部にロックして開放を禁止
させるロック機構が設けられているので、フラッシュオ
ーバー現象による他の扉部の開放も防止し、非火災ゾー
ンへの拡大燃焼を防止させることができる。
【0061】請求項3記載の防火扉によれば、火災によ
って加熱されて所定温度に達すると温度ヒューズが破断
して係合ピンを弾性部材によって突出させて係合穴へ係
合させるものであるので、この係合ピンの係合穴への係
合力によって、フラッシュオーバー現象により圧力が加
わっても、扉部の開放を確実に禁止させることができ、
非火災ゾーンへの拡大延焼を確実に防止することができ
る。
って加熱されて所定温度に達すると温度ヒューズが破断
して係合ピンを弾性部材によって突出させて係合穴へ係
合させるものであるので、この係合ピンの係合穴への係
合力によって、フラッシュオーバー現象により圧力が加
わっても、扉部の開放を確実に禁止させることができ、
非火災ゾーンへの拡大延焼を確実に防止することができ
る。
【0062】請求項4記載の防火扉によれば、扉部が閉
じた状態にて、扉保持具のローラがバネの弾性力によっ
て係合穴へ係合されて扉部が閉鎖した状態に維持される
ので、非火災ゾーン側を給気加圧して非火災ゾーンの遮
煙を行う加圧防煙システムを採用したとしても、非火災
ゾーンへの給気加圧による扉部の開放を確実に防止し
て、非火災ゾーンの遮煙を良好に維持させることができ
る。また、このローラの係合による扉部の閉鎖を、車椅
子、子供、お年寄りといった災害弱者でも容易に解除し
て開放させることができる程度に設定しておくことによ
り、災害弱者であっても、扉部を容易に開いて非火災ゾ
ーンへ円滑に避難することができる。
じた状態にて、扉保持具のローラがバネの弾性力によっ
て係合穴へ係合されて扉部が閉鎖した状態に維持される
ので、非火災ゾーン側を給気加圧して非火災ゾーンの遮
煙を行う加圧防煙システムを採用したとしても、非火災
ゾーンへの給気加圧による扉部の開放を確実に防止し
て、非火災ゾーンの遮煙を良好に維持させることができ
る。また、このローラの係合による扉部の閉鎖を、車椅
子、子供、お年寄りといった災害弱者でも容易に解除し
て開放させることができる程度に設定しておくことによ
り、災害弱者であっても、扉部を容易に開いて非火災ゾ
ーンへ円滑に避難することができる。
【0063】請求項5記載の防火扉によれば、係合ピン
の先端に設けられたローラがバネの弾性力によって係合
穴へ係合されて扉部が閉鎖した状態に維持されるので、
非火災ゾーン側を給気加圧して非火災ゾーンの遮煙を行
う加圧防煙システムを採用したとしても、非火災ゾーン
への給気加圧による扉部の開放を確実に防止して、非火
災ゾーンの遮煙を良好に維持させることができる。ま
た、このローラの係合による扉部の閉鎖を、車椅子、子
供、お年寄りといった災害弱者でも容易に解除して開放
させることができる程度に設定しておくことにより、災
害弱者であっても、扉部を容易に開いて非火災ゾーンへ
円滑に避難することができる。
の先端に設けられたローラがバネの弾性力によって係合
穴へ係合されて扉部が閉鎖した状態に維持されるので、
非火災ゾーン側を給気加圧して非火災ゾーンの遮煙を行
う加圧防煙システムを採用したとしても、非火災ゾーン
への給気加圧による扉部の開放を確実に防止して、非火
災ゾーンの遮煙を良好に維持させることができる。ま
た、このローラの係合による扉部の閉鎖を、車椅子、子
供、お年寄りといった災害弱者でも容易に解除して開放
させることができる程度に設定しておくことにより、災
害弱者であっても、扉部を容易に開いて非火災ゾーンへ
円滑に避難することができる。
【図1】 本発明の実施の形態の防火扉の構成及び構造
を説明する防火扉の正面図である。
を説明する防火扉の正面図である。
【図2】 本発明の実施の形態の防火扉の構成及び構造
を説明する防火扉の平断面図である。
を説明する防火扉の平断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の防火扉に設けられたロ
ック機構の構成及び構造を説明するロック機構部分の平
断面図である。
ック機構の構成及び構造を説明するロック機構部分の平
断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態の防火扉に設けられたロ
ック機構の動きを説明するロック機構部分の平断面図で
ある。
ック機構の動きを説明するロック機構部分の平断面図で
ある。
【図5】 本発明の実施の形態の防火扉に設けられた他
の構造のロック機構の構成及び構造を説明するロック機
構部分の平断面図である。
の構造のロック機構の構成及び構造を説明するロック機
構部分の平断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態の防火扉に設けられた他
の構造のロック機構の動きを説明するロック機構部分の
平断面図である。
の構造のロック機構の動きを説明するロック機構部分の
平断面図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態の防火扉の構成及び
構造を説明する防火扉の正面図である。
構造を説明する防火扉の正面図である。
【図8】 本発明の他の実施の形態の防火扉の構成及び
構造を説明する防火扉の平断面図である。
構造を説明する防火扉の平断面図である。
【図9】 本発明の他の実施の形態の防火扉に設けられ
たロック機構の構成及び構造を説明するロック機構部分
の平断面図である。
たロック機構の構成及び構造を説明するロック機構部分
の平断面図である。
【図10】 本発明の他の実施の形態の防火扉に設けら
れたロック機構の動きを説明するロック機構部分の平断
面図である。
れたロック機構の動きを説明するロック機構部分の平断
面図である。
【図11】 本発明の実施の形態の防火扉にローラーキ
ャッチャーからなる扉保持具を設けた例を示す平断面図
である。
ャッチャーからなる扉保持具を設けた例を示す平断面図
である。
【図12】 従来の防火扉の構成及び構造を説明する防
火扉の平断面図である。
火扉の平断面図である。
【図13】 従来の防火扉の火災時における動きを説明
する防火扉の平断面図である。
する防火扉の平断面図である。
【図14】 従来の防火扉の火災時における動きを説明
する防火扉の平断面図である。
する防火扉の平断面図である。
【図15】 従来の他の防火扉の構成及び構造を説明す
る防火扉の平断面図である。
る防火扉の平断面図である。
【図16】 従来の他の防火扉の構成及び構造を説明す
る防火扉の平断面図である。
る防火扉の平断面図である。
1 扉部 1a、1b 枠部 4、4′ 連通路 5 小扉部(扉部) 11 防火扉 13 ロック機構 15 スプリング(弾性部材) 16 係合ピン 17 係合穴 18 温度ヒューズ 20 扉保持具 21 ローラ 22 バネ
Claims (5)
- 【請求項1】 建築物内の通路または空間同士を分割し
て区画する連通部分である連通路に設けられ、火災発生
時に扉部が回動して前記連通路を閉鎖し、火災ゾーンと
非火災ゾーンとに区画する防火扉であって、 前記扉部と前記連通路を形成する枠部との間には、火災
によって加熱されて所定温度に達した際に、前記扉部を
前記枠部にロックして前記連通路を閉鎖した状態に維持
するロック機構が設けられていることを特徴とする防火
扉。 - 【請求項2】 前記扉部には、この扉部と逆方向へ回動
可能な他の扉部が設けられた連通路が形成され、この連
通路を形成する枠部と他の扉部との間に前記ロック機構
が設けられていることを特徴とする請求項1記載の防火
扉。 - 【請求項3】 前記ロック機構は、前記扉部の外周面も
しくは前記枠部の内周面のいずれか一方にて出没可能に
設けられた係合ピンと、該係合ピンを突出する方向へ付
勢する弾性部材と、該弾性部材の付勢力に抗して前記係
合ピンを保持しかつ所定温度にて破断する温度ヒューズ
とを有し、 前記扉部の外周面もしくは前記枠部の内周面の他方に
は、前記扉部が前記連通路を閉鎖した状態にて、前記温
度ヒューズが破断することにより前記弾性部材の付勢力
によって突出された前記係合ピンが挿入されて係合され
る係合穴が形成されていることを特徴とする請求項1ま
たは請求項2記載の防火扉。 - 【請求項4】 前記扉部の外周面もしくは前記枠部の内
周面のいずれか一方には、出没可能に設けられたローラ
と、該ローラを突出する方向へ付勢するバネとを有する
扉保持具が設けられ、 該扉保持具によって、前記連通路が閉鎖された状態に前
記扉部が保持されることを特徴とする請求項1または請
求項2記載の防火扉。 - 【請求項5】 前記係合ピンは、出没可能に設けられた
ローラと、該ローラを突出する方向へ付勢するバネとを
有する扉保持具からなることを特徴とする請求項3記載
の防火扉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143977A JP2001321455A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 防火扉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143977A JP2001321455A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 防火扉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001321455A true JP2001321455A (ja) | 2001-11-20 |
Family
ID=18650715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000143977A Pending JP2001321455A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 防火扉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001321455A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100754903B1 (ko) * | 2006-07-14 | 2007-09-04 | 다스칼코리아(주) | 바닥설치형 화재피난장치 |
JP2010264082A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Sanwa Shutter Corp | 袖扉連動防火防煙シャッター装置 |
JP2011047238A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Sankyo Tateyama Aluminium Inc | ロック装置及び防火建具 |
KR101705629B1 (ko) * | 2016-08-25 | 2017-02-10 | 이명현 | 방화문 고정장치 |
KR102071073B1 (ko) * | 2019-08-29 | 2020-01-30 | 이근수 | 방화 셔터 연동형 피난문 프레임의 잠금장치 |
JP2021025244A (ja) * | 2019-08-01 | 2021-02-22 | 不二サッシ株式会社 | 防火面格子 |
-
2000
- 2000-05-16 JP JP2000143977A patent/JP2001321455A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100754903B1 (ko) * | 2006-07-14 | 2007-09-04 | 다스칼코리아(주) | 바닥설치형 화재피난장치 |
JP2010264082A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Sanwa Shutter Corp | 袖扉連動防火防煙シャッター装置 |
JP2011047238A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Sankyo Tateyama Aluminium Inc | ロック装置及び防火建具 |
KR101705629B1 (ko) * | 2016-08-25 | 2017-02-10 | 이명현 | 방화문 고정장치 |
JP2021025244A (ja) * | 2019-08-01 | 2021-02-22 | 不二サッシ株式会社 | 防火面格子 |
JP7340986B2 (ja) | 2019-08-01 | 2023-09-08 | 不二サッシ株式会社 | 防火面格子 |
KR102071073B1 (ko) * | 2019-08-29 | 2020-01-30 | 이근수 | 방화 셔터 연동형 피난문 프레임의 잠금장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050816 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060117 |