JP2001321286A - 浴槽残り湯再利用システム - Google Patents

浴槽残り湯再利用システム

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JP2001321286A
JP2001321286A JP2000300505A JP2000300505A JP2001321286A JP 2001321286 A JP2001321286 A JP 2001321286A JP 2000300505 A JP2000300505 A JP 2000300505A JP 2000300505 A JP2000300505 A JP 2000300505A JP 2001321286 A JP2001321286 A JP 2001321286A
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JP
Japan
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hot water
bathtub
remaining hot
water
pipe
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JP2000300505A
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English (en)
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Naoki Aoyanagi
尚樹 青柳
Kazuya Kokubu
和也 國分
Shinji Toyofuku
信次 豊福
Mitsuhiro Suenaga
光宏 末永
Hiroshi Takamatsu
博 高松
Sonoko Takasaki
園子 高崎
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、浴槽残り湯を既設のポンプにて送
液し、流路切替弁により複数の家庭内水廻り器具に供給
できる浴槽残り湯再利用システム提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明は、浴槽残り湯を直接、既設のポ
ンプを利用し、流路切替弁にて複数の家庭用水廻り器具
にて再利用するシステムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽残り湯を送液
手段を用いて洗濯機、トイレ等の複数の家庭用水廻り器
具に送液し、再利用するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】排水を再利用する方法としては、多種多
様のものが開発されている。家庭における雑排水再利用
装置としては、特開平9−174072のように比較的
汚れの少ない雑排水である浴室、洗濯、洗面所排水を一
度貯水タンクに貯留し、その後、生物浄化し、電解消毒
して便器洗浄水や散水等に再利用するものが一般的であ
る。また、家庭排水において比較的汚れが少ない浴槽残
り湯や雨水については、簡単なストレーナやフィルター
により大きなごみ等を取るのみであり、主に洗濯や散水
に用いられている。また、浴槽残り湯をトイレ等に再利
用するシステムについても特開平11−140939に
ように提案されている。これらの提案の特徴としては、
浴槽残り湯は、台所、洗濯、トイレからの排水に比べ非
常にきれいであることから浄化処理装置を必要としない
ところに着目したものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、家庭用
雑排水を再利用する既存の製品では浄化処理や貯水タン
クが必要となり、コスト高・設置のためのスペースが必
要という問題があるため普及には至っていない。また、
浴槽残り湯が持つ熱(温水)については、再利用されて
いないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項第1項記載の発明は、浴槽残り湯を直
接、送液手段を用いて洗濯機、トイレ等の複数の家庭用
水廻り器具に送液して再利用することを特徴とする浴槽
残り湯再利用システムを提供する。本発明によれば、浴
槽残り湯を溜めておく貯水槽を必要としないことから低
コスト、省スペース化が測れると共に浴槽残り湯を可能
な限り再利用することができる。
【0005】請求項第2項記載の発明は、前記送液され
る浴槽残り湯は、流路切替弁により複数の経路に送液す
ることを特徴とする請求項1記載の浴槽残り湯再利用シ
ステムを提供する。本発明によれば、流路切替弁により
使用者が希望する複数の家庭用水廻り器具に簡単に浴槽
残り湯を送液することが可能となり、限られた浴槽残り
湯を効率良く、簡便に再利用することが可能となる。
【0006】請求項第3項記載の発明は、前記流路切替
弁を制御して、複数の家庭用水廻り器具径路へ浴槽残り
湯の供給を切替えられる制御手段を備えたことを特徴と
する請求項1又は2に記載の浴槽残り湯再利用システム
を提供する。本発明によれば、浴槽残り湯の複数の家庭
内水廻り器具への供給を制御手段により最適に制御でき
ることから浴槽残り湯を最大限有効活用することが可能
となる。
【0007】請求項第4項記載の発明は、前記送液手段
は、家庭内に既設されたポンプであることを特徴とする
請求項1から3に記載の浴槽残り湯再利用システムを提
供する。本発明によれば、家庭内の既設のポンプを利用
することから送液用の手段を別途設ける必要がなくなる
ために低コスト、省スペース化、施工に関わる負担を軽
減することが可能となる。
【0008】請求項第5項記載の発明は、前記複数の家
庭用水廻り器具と浴槽とを連結する経路の途中に、浴槽
残り湯の廃熱回収系を備えたことを特徴とする請求項1
から4に記載の浴槽残り湯再利用システムを提供する。
本発明によれば、浴槽残り湯が保有する熱で十分利用可
能な廃熱回収系にて最大限利用することが可能となる。
浴槽残り湯を夜間の浴室床面または、トイレ、洗面所等
の居住空間暖房部へ温水循環を行うことにより浴室床面
の冷たさの解消や浴室空間の乾燥による快適性あるいは
トイレ・洗面所等の居住空間の室温を良好に保つことや
乾燥が可能となり低室温による高齢者への負担の軽減や
洗濯物の乾燥、湿気による黴の発生等を抑制することが
可能となり快適な居住空間を実現できる。
【0009】請求項第6項記載の発明は、前記制御手段
は、無線・電灯線による通信手段を用いて制御信号の受
発信を行なうことを特徴とする請求項3に記載の浴槽残
り湯再利用システム。本発明によれば、浴槽残り湯供給
の流路切替弁の制御手段に電灯線または無線を用いたこ
とによりリフォーム時に電灯線を用いる場合は、既存の
配線を有効利用できることから配線の再施設による施工
やコストに関する負荷が軽減されるとともに、無線を用
いた場合には、配線施設の負荷は無くなると共に制御機
器設置箇所の自由度を大幅に向上することができ、使用
者の機器使用に関する満足度を得ることができる。ま
た、既設の給湯機の制御線等を利用しても何等差し支え
ない。
【0010】請求項第7項記載の発明は、前記トイレの
内部か、または外部に汚物粉砕装置を設けたことを特徴
とする請求項1から6に記載の浴槽残り湯再利用システ
ムを提供する。本発明によれば、前記トイレの内部、ま
たは外部に設けた汚物粉砕装置に浴槽残り湯を再利用す
ることができ、浴槽残り湯の用途・需要を広げることが
可能となる。更に汚物粉砕装置を設けることにより汚
物、ペーパー等を細かく粉砕して搬送することができる
ことから、汚水配管のフレキ管による細管化を可能と
し、給水管と排水管をフレキ管とすることで器具の移設
が容易となり、施工性が大幅に向上する。
【0011】請求項第8項記載の発明は、前記汚物粉砕
装置は、前記送液手段により送液される水圧を汚物粉砕
の駆動力としたことを特徴とする請求項7に記載の浴槽
残り湯再利用システム。本発明によれば、汚物粉砕装置
において汚物等の粉砕における駆動源を送液手段により
送液される水圧を用いたことにより、漏電対策や電力等
による粉砕の駆動源を設ける必要がないことからランニ
ングコスト等を含め大幅な低コスト化が実現できる。
【0012】請求項第9項記載の発明は、前記送液手段
により送液される送液は、前記浴槽残り湯か、または上
水か、または給湯であって、汚水配管の洗浄に用いられ
ることを特徴とする請求項1から8に記載の浴槽残り湯
再利用システム。本発明によれば、汚水配管に適宜浴槽
残り湯、上水、給湯を送液手段により送液することによ
り汚水配管内に停滞している汚物等の付着物を排除し、
汚水配管内を清浄な状態に維持することが可能である。
また、汚水配管内における汚物等の堆積による排水搬送
性能低下、配管の腐食、配管内径の小口径化による配管
詰まりの発生等を防止すると共に従来から定期・不定期
的に実施されている専門業者による汚水配管内の洗浄に
かかわるコストも軽減することが可能となる。
【0013】請求項第10項記載の発明は、前記流路切
替弁と、前記送液手段と、前記制御手段と、再加熱手段
と、殺菌手段と、給湯の少なくとも一つ以上を備えると
ともに、それらが一つの箱体に収納して成るユニットを
備えたことを特徴とする請求項1から9に記載の浴槽残
り湯再利用システム。本発明によれば、前記流路切替
弁、前記送液手段、前記制御手段、再加熱手段、殺菌手
段、給湯等を一つの箱体に収納することにより省スペー
ス化、メンテナンス性・施工性の向上が可能となり、設
置箇所を移動する場合においても機能部分が集約されて
いることから容易となる。
【0014】請求項第11項記載の発明は、前記ユニッ
トが、隣接する複数世帯において少なくとも一つ設置さ
れていることを特徴とする請求項10に記載の浴槽残り
湯再利用システム。本発明によれば、複数浴槽にて貯え
られる浴槽残り湯をまとめて再利用できることから浴槽
残り湯の再利用の形態が広がる。特に廃熱回収系への浴
槽残り湯の再利用においては、多量の浴槽残り湯を利用
できることからその熱エネルギーも大きなものとなり浴
室、トイレ等の床、壁、室内の暖房、乾燥においてより
広範囲に効果的に作用することができる。特に集合住宅
においては一つの大きな箱体の中に複数世帯が収まって
いることから再利用ユニットの設置が容易であり、ま
た、メンテナンスも行い易い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。洗濯機・トイレ等の複数の家庭内水廻り器
具や廃熱回収系にて浴槽残り湯を利用する構成が本発明
の特徴の一つである。すなわち、たとえ雑排水を回収し
てもその利用先には使用者の目に触れる場合には必ず雑
排水浄化手段が不可欠であり、その貯水手段も同様であ
る。本発明では、浴槽残り湯は水質が比較的きれいであ
ることから、雑排水浄化する必要がない。さらに、浴槽
を貯水手段として利用するため貯水手段が不要である。
また、浴槽残り湯を再利用する場合の送液手段として、
既設のポンプを利用するために送液用のポンプを新設す
る必要がない。更に、浴槽残り湯を各家庭内水廻り器具
や廃熱処理系にて利用するために流路切替弁を備え、こ
の弁を制御手段により的確に制御することから限られた
浴槽残り湯を最大限有効活用できる。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例である浴槽残り湯再利用シ
ステムの概略構成図を図1に示す。本実施例の浴槽残り
湯再利用システム1は、浴槽3の残り湯を浴槽3に設け
た循環口4を経て直接、送液手段11により制御手段6
の制御にて複数の家庭内水廻り器具等の中から目的とす
る器具への送水口に切替えられた流路切替弁9を経て、
目的とする器具等に送られ、再利用される。以下に、こ
の浴槽残り湯再利用システム1の構成について説明す
る。
【0017】本浴槽残り湯再利用システム1は、浴槽3
に接続された浴槽3から送液手段11への吸い込み配管
10と浴槽3への流路切替弁9からの戻り配管5とが接
続されている。流路切替弁9からは、各家庭内水廻り器
具への残り湯供給配管12、14、18、19、21と
節水シャワー2、洗濯機13、トイレ15、散水栓17
および廃熱回収系22が接続され、廃熱回収系22は、
廃熱回収系22から送液手段11への戻り配管23によ
り送液手段11に接続されている。本浴槽3は、特に限
定されるものではなく、ユニットバス、気泡浴槽、24
時間風呂、一般に用いられる浴槽等が好適に利用でき
る。
【0018】以下に、この浴槽残り湯再利用システム1
について詳細に説明する。本システムにおける浴槽残り
湯の再利用の形態として、浴槽3の残り湯を水媒体とし
て複数の家庭内水廻り器具にて最大限有効活用すること
が特徴である。浴槽残り湯の再利用先として洗濯機1
3、トイレ15、散水栓17等が挙げられる。前記洗濯
機13としては、一般的に使用されているものでは何で
もよいが、ドラム式洗濯機のように洗濯における使用水
量が少ないものであればより好ましい。そうすることに
より、浴槽残り湯の使用量を少なくすることができ、残
りの浴槽水を更に他の水廻り器具にて使用することがで
きる。また、前記トイレ15としては、一般的に使用さ
れているものであれば何でもよいが、節水便器やタンク
なしの便器であることが好ましい。節水便器を用いるこ
とにより、トイレ15における1回当たりの洗浄水量を
少なくできることから限られた浴槽残り湯をより有効活
用することができる。また、浴槽残り湯を使用すること
からトイレ15のタンク内において菌の増殖によりトイ
レ15の汚れの発生源となることが考えられることから
タンクなしのトイレであることが好ましい。そうするこ
とにより、タンク内の菌の増殖は無くなり、トイレ15
の汚れを抑制することが可能となる。他の方法として
は、浴槽残り湯がトイレ15に供給される前に簡易浄化
手段あるいは殺菌手段を設けてもよい。そうすることに
より前記同様の作用を得ることができる。また、どうし
てもタンク付きのトイレを利用したい場合には、トイレ
のタンクに溜められた水の保存期間を図示しないタンク
内に設けたセンサ、あるいは、洗浄コックに設けたセン
サ等を用いて制御手段6にて管理し、タンク内に溜めら
れた再利用水の種類とその貯留期間から制御手段6が判
断してレジオネラ菌等の発生前に自動的にタンクの水を
流し、トイレの洗浄を実施する。そうすることによりタ
ンク内におけるレジオネラ菌等の発生を防止し、タンク
内の衛生性を保持することができる。また、不定期的で
はあるが、タンク内の水を排水するために汚水用配管内
の汚物等の付着物を取り除き、配管内壁の堆積物の発生
を抑制することからトイレ洗浄時における汚物等の排水
搬送性能の低下を防止すると共に配管内の衛生性を保持
することができる。
【0019】浴槽残り湯を再利用水として使用するもう
一つの大きな理由として、温水である点が挙げられる。
浴槽残り湯が温水であることに主眼をおいた家庭内水廻
り器具への再利用先として洗濯機13、浴室内の節水シ
ャワー2、散水栓17による洗車等が挙げられる。洗濯
機13に利用する場合には、冷水に比べて汚れの分解力
が向上し、洗浄力が増大するという効果を得ることがで
きる。浴室内の節水シャワー2に利用する場合には、風
呂のかかり湯の代わり等として十分利用でき、更に浴槽
残り湯を利用する節水効果とその限られた資源を最大限
有効活用することができる。前記節水シャワー2として
は、節水効果を有するものであれば何でもよく、仮に普
通のシャワーであっても特に問題はない。また、浴室内
に設置されたシャワーでは、歯磨き等の行為を行なう場
合もあり、衛生面より節水シャワー2に浴槽残り湯と給
湯を自由に切替可能な機能を設けてもよい。また、浴槽
残り湯が少なくなり送液できなくなったとしても制御手
段6により自動的に給湯に切替ることから使用に際して
特に問題はない。散水栓17により洗車にて再利用する
場合、特に寒い時期に冷水を用いて洗車するときの使用
者に対する不快感を解消でき、更には車の窓ガラスに発
生した霜については、これまでは家庭内でバケツ等の容
器にお湯を溜め、その容器を駐車場まで運び、車の窓ガ
ラスにお湯を流して霜を取り除く等の大変な負荷を要し
ていたが、屋外の散水栓17から浴槽残り湯を利用でき
るので簡単に車の窓ガラスの霜を取り除くことができ
る。また、浴槽残り湯が少なくなり送液できなくなった
としても制御手段6により給湯が行われることから使用
に際して特に問題はない。また、散水栓17としては、
一般的に使用されているものであれば特に問題はなく、
浴槽残り湯と給湯が使用時に簡単に切替られる機能があ
ればより好ましい。
【0020】本システムの特徴として、浴槽残り湯を複
数の家庭内水廻り器具にて利用可能としたことが挙げら
れる。この特徴を実現するために流路切替弁9を設け
た。この流路切替弁9は、浴槽残り湯を複数の家庭内水
廻り器具の中から目的とする器具へ簡単に効率良く送液
することができる方法であればよく、給水ヘッダー方
式、ロータリー方式等が好ましく特に限定されるもので
はない。図2に流路切替弁9の実施例として給水ヘッダ
ー方式流路切替弁40の概略構成図を示す。給水ヘッダ
ー方式としては、流路切替弁9として制御信号により複
数の家庭内水廻り器具へ径路切替え可能である給水ヘッ
ダ方式流路切替弁40を用いることにより、各家庭内水
廻り器具等への浴槽残り湯供給配管45は、給水ヘッダ
方式流路切替弁40の各送水口に差し込む程度の簡単な
作業にて接続することができる。また、給水ヘッダ方式
流路切替弁40のトイレ用送水口46、洗濯機用送水口
42等は、それぞれ独立しており、かつ可変であるため
家庭内水廻り器具等が屋内外の様々な箇所に設置され、
それぞれの器具からの配管が様々な方向からの接続にな
る場合においても簡単に接続することができ、施工に関
わる負担を軽減することができる。また、リフォーム時
には、これまで各器具へ上水を供給していた既存の配管
をそのまま用いることができることから施工に関わる負
担やコストを軽減することが可能となる。
【0021】浴槽残り湯は、送液手段11である既設の
ポンプにより送液され、浴槽残り湯供給配管45を経
て、水圧調整機能部41に入り、ここで制御手段6によ
り指定の水圧に調整される。その後、制御手段6により
流路切替弁9を制御し、指定された家庭内水廻り器具
へ、トイレ用送水口46、洗濯機用送水口42、廃熱回
収系用送水口47等を経て浴槽残り湯を供給する。ま
た、浴槽残り湯量を浴槽3の水位センサより検知し、制
御手段6に供給できないと判断した場合には、給水供給
元は、自動的に給湯供給配管44に切替わることから使
用者は不快感を感じることなく使用することができる。
また、浴槽残り湯を供給する器具が増加したとしても給
水ヘッダー方式流路切替弁40の送水口の数は様々なも
のが簡単に製作することができ、家庭内水廻り器具への
給水においても、水圧調整機能部41により適正な水圧
に調整し、供給することができることからシステムの拡
張においては簡単・手軽に実施することができる。図3
に流路切替弁9の実施例としてロータリー方式流路切替
弁60の概略構成図を示す。ロータリー方式としては、
流路切替弁9として制御信号により複数の家庭内水廻り
器具へ径路切替え可能であるロータリー方式流路切替弁
60を用いることにより、各家庭内水廻り器具等への浴
槽残り湯供給配管63は、ロータリー方式流路切替弁6
0の各種送水用配管70に差し込む程度の簡単な作業に
て接続することができる。また、リフォーム時には、こ
れまで各器具へ上水を供給していた既存の配管をそのま
ま用いることができることから施工に関わる負担やコス
トを軽減することが可能となる。制御手段6により送水
口切替盤69に設けられた各水廻り器具用送水口に浴槽
残り湯供給配管63の口が合わされ、一つの通水管の状
態になるようにモーター62により給水口切替盤64を
回転させて行う。この場合、それぞれの給水側の口とそ
れを受ける口を正確に早く併せるためには、ホールIC
センサ等を用いることが好ましい。上記より、浴槽残り
湯供給配管63と目的とする各種送水用配管70は、連
結され、ここに送液手段11である既設のポンプにより
浴槽残り湯が送液され、目的とする家庭内水廻り器具等
に給水することができる。また、実際の使用において
は、給水口切替盤64と送水口切替盤69は、密着され
た状態になっており、給水口切替盤64を回転させるパ
ターンでも送水口切替盤69を回転させるパターンでも
良い。但し、回転させない側の盤は必ず固定しておき、
更に回転させる側に接続される配管は、柔軟性のある配
管が好ましく、特に樹脂製の配管が好ましい。そうする
ことにより施工に関わる負担が軽減されるとともに切替
盤の回転による配管のトラブルを極力防止することがで
きる。また、リフォーム時には、これまで各器具へ上水
を供給していた既存の配管をそのまま用いることができ
ることから施工に関わる負担やコストを軽減することが
可能となる。更に、ロータリー方式流路切替弁60にお
いて、給水口切替盤64における給水口の数および送水
口切替盤69における送水口の数については、特に制限
はないことから、複数の給水側と複数の送水側を制御す
ることができる。
【0022】流路切替弁9から複数の家庭内水廻り器具
等に配管を新施設する場合には、施工可能な配管材質で
あれば特に限定はされないが、柔軟性を持つ配管材が好
ましい。特に樹脂製配管材が好ましい。配管材に樹脂製
を用いることにより施工性に自由度がもてることから広
範囲の現場にて対応可能となると共に施工に関わる負担
を軽減することが可能となる。流路切替弁9から各家庭
内水廻り器具に接続されるそれぞれの浴槽残り湯再利用
供給配管12、14、16、19、20、21に鞘管を
用いることにより、該鞘管は鞘で覆われることによる保
温効果から管内を流れる浴槽残り湯等の熱の放出を極力
抑えることが可能となり再利用水等の熱損失を軽減する
ことができる。また、鞘管を用いていることから管自体
の劣化に伴う交換等の作業性が向上するとともにメンテ
ナンス性も向上する。流路切替弁9と送液される浴槽残
り湯供給配管の接続部分は、ワンタッチカプラーのよう
な継手構造とすることで配管の施設における施工負荷を
大幅に軽減することが可能となる。この継手構造は、各
家庭内水廻り器具と浴槽残り湯供給配管の接続にも適宜
用いることは何ら差し支えない。
【0023】本システムにおいて浴槽残り湯を複数の家
庭内水廻り空間等にて再利用する場合の制御は、制御手
段6にて一括制御され、流路切替弁9や既設ポンプの動
作を制御し、浴槽残り湯を複数の家庭内水廻り器具等に
最大限有効活用するようにできる。制御手段6は、この
システムの実現に必要不可欠な浴槽3、水廻り器具等に
設置された各種センサからの信号や流路切替弁9や既設
ポンプの動作制御信号等を制御できるものであれば特に
問題はなく、制御盤を設けて自動・マニュアルにて制御
することが好ましい。具体的な制御方法としては、浴槽
残り湯の再利用パターンを制御手段6に記憶させ、あら
かじめ浴槽残り湯の再利用における家庭内水廻り器具の
優先順位付けを行い、それに従い自動的に浴槽残り湯を
供給していくような制御パターン、浴槽残り湯を使用目
的に応じて、例えば、各水廻り器具に浴槽残り湯の全体
の40%はトイレ15、30%は洗濯機13のように分
割して供給する制御パターン等、様々な制御パターンを
組み込み、浴槽残り湯を有効に再利用することができ
る。また、使用者の使用目的によって、制御盤等により
簡単に供給先を都度、変更できるようなマニュアルの制
御も行うことができる。いずれの制御においても浴槽に
取り付けた水位センサ等により、浴槽残り湯の量が再利
用において不十分と制御側にて判断した場合には、供給
源は自動的に浴槽残り湯から給湯あるいは上水に切替わ
り、使用者は不便さ・不快感を感じず、快適に利用する
ことができる。また、あるパターンの自動制御、マニュ
アル制御において、廃熱回収系22にて再利用し、必要
性がなくなった場合の浴槽残り湯は、そのまま排水せ
ず、必ず温水による熱を利用しない他の家庭内水廻り器
具にて再再利用し、排水するようにすることで限られた
浴槽残り湯を最大限有効活用することができる。なお、
流路切替弁9や各家庭内水廻り器具等への給水は、手動
にて上水あるいは給湯へ切替えることができるために停
電時においても問題なく家庭内水廻り器具を使用するこ
とができる。
【0024】流路切替弁9および各家庭内水廻り器具へ
の浴槽残り湯と上水の給水手段の切替における制御手段
6には、既存の給湯機の制御線等や電灯線または無線等
が利用でき、特に限定されるものではない。但し、リフ
ォーム時には電灯線や無線を用いることが好ましい。電
灯線を用いた場合は、既存の配線を有効利用できること
から配線の再施設による施工やコストに関する負荷が軽
減され、無線を用いた場合には、配線施設の負荷は無く
なると共に制御機器設置箇所の自由度を大幅に向上する
ことができ、使用者の機器使用に関する大きな満足度を
得ることができる。
【0025】浴槽残り湯を複数の家庭内水廻り器具へ送
液する送液手段11としては、家庭内の既設のポンプを
利用することが好ましい。既設のポンプを用いることに
より、新たにポンプを設置する必要がないためにポンプ
本体、配管等および施工に伴う費用が必要ないことから
低コスト・省スペースにて浴槽残り湯を再利用すること
が可能となる。既設のポンプとしては、浴槽残り湯を効
率良く、複数の家庭内水廻り器具に送液することが可能
であるものであれば何でもよいが、給湯機の追焚きポン
プ、気泡浴槽のポンプ、24時間風呂の循環ポンプ等が
好ましい。特に給湯機の追焚きポンプを用いた場合に
は、給湯機の水位センサや流量スイッチを利用すること
ができ、構造が簡素化できる。また、送液する力が強い
ことから家庭内での離れた箇所に設置してある水廻り器
具等に対しても十分送液することが可能であり、更に、
浴槽残り湯の温度が低下したとしても瞬時に必要とする
湯温に調整し、目的とする水廻り器具等に送液すること
が可能となる。
【0026】浴槽残り湯を送液手段11へ送液する場
合、浴槽3から送液手段11への吸込み配管10の浴槽
3との接続位置は、一般的な追焚口の位置が好ましく、
浴槽3の壁面の可能な範囲での下方部、または浴槽3の
底部にすることが好ましい。また、浴槽3への流路切替
弁9からの戻り配管5と浴槽3との接続位置は、一般的
な追炊口と同じであれば特に問題はなく、好ましくは、
可能な範囲においてそれ以下の位置であることが好まし
い。以上より、浴槽残り湯を給湯機の追焚き機能と追焚
きポンプを利用して、再加熱して浴槽3に戻して再利用
するような場合には、浴槽3から送液手段11への吸込
み配管10の浴槽3との接続位置と浴槽3への流路切替
弁からの戻り配管5と浴槽3との接続位置は、同じであ
ることが好ましい。そうすることにより、浴槽残り湯を
再加熱し、効率良く再利用することができる。更に浴槽
残り湯を複数の家庭内水廻り器具にて使い切るような場
合には、浴槽3から送液手段11への吸込み配管10と
浴槽3との接続位置は、浴槽底部は浴槽水が排水され易
いように排水口に向けて傾斜が付けられていることから
浴槽3の排水口、またはその付近等の浴槽3の底部とす
ることによりほぼ全部の浴槽残り湯を再利用することが
できる。
【0027】浴槽残り湯の再利用方法として、浴槽残り
湯が保有する熱により十分利用可能な廃熱回収系22、
例えば、部屋乾燥・暖房・床暖房にて最大限利用するこ
とができる。浴槽残り湯を浴室床面または、トイレ1
5、洗面所等の居住空間暖房部へ温水循環を行うことに
より浴室床面の冷たさの解消や浴室空間の乾燥による快
適性あるいはトイレ・洗面所等の居住空間の室温を良好
に保つことや乾燥が可能となり低室温による高齢者への
負担の軽減や洗濯物の乾燥、湿気による黴の発生等を抑
制することが可能となり快適な居住空間を実現できる。
特にトイレ15の暖房・乾燥の実施例としては、キャビ
ネット付き便器の壁側の空いたスペースに暖房・乾燥が
効率良く実施できるような配管設備を設け、浴槽残り湯
を送液し、輻射やファンにより熱を送風できるようにし
たものであればよい。また、廃熱回収系22に利用し、
熱を奪われた浴槽残り湯を再度、廃熱回収系22で利用
したい場合は、送液手段11に給湯機の追焚きポンプを
用いれば給湯機の追焚き機能を利用して再度好適に利用
することが可能である。更に廃熱回収系22における利
用が終了した浴槽残り湯については、トイレ15、洗濯
機13等の特に浴槽残り湯の熱を必要としない家庭内水
廻り器具にて使用することができる。よって浴槽残り湯
は、水と熱の両面から最大限に有効再利用することがで
きる。
【0028】浴槽残り湯を複数の家庭内水廻り器具にて
再利用する場合、特に節水シャワー2のように直接、体
に浴槽残り湯が触れるような再利用方法においては、使
用者に心理的な抵抗感を与えることが考えられる。そこ
で使用者に不快感を与えずに浴槽残り湯を再利用しても
らう為の手段として、使用者に不快感を抱かせる髪の毛
等については最低限除去可能な簡易浄化手段を設けても
よい。簡易浄化手段の設置場所としては、特に限定され
るものではないが、浴槽の循環口4に設置することが好
ましい。浴槽の循環口4に簡易浄化手段を設けることに
より、浴槽3から出る前に浄化できるために浴槽3から
出た後の全ての配管内部への髪の毛、湯垢等の付着を防
止することができ、また、複数の家庭内水廻り器具等へ
供給した場合には、各水廻り器具への髪の毛等の付着や
洗濯対象物への髪の毛、湯垢等の付着を防止することが
できる。簡易浄化手段としては、固液分離手段を備えて
あるものが好ましく、ストレーナ、スクリーン、活性炭
フィルター、活性炭フィルターに銀担持したもの等が好
ましい。
【0029】浴槽残り湯を複数の家庭内水廻り器具にて
再利用する場合、使用者に心理的な抵抗感を与えること
や再利用の仕方によっては、衛生的な面から殺菌手段を
設けても良い。殺菌手段により浴槽中の雑菌繁殖を抑制
し、各家庭内水廻り器具での使用における不快感を無く
し、また、トイレ15、洗濯機13等の水廻り器具の汚
れを効果的に防止することができる。また、浴槽残り湯
の熱利用における廃熱回収系22では、その系にて使用
される浴槽残り湯の流路として用いられる配管内の詰ま
りを解消する方法として、殺菌手段の利用が好ましい。
殺菌手段としては、殺菌性金属イオン電極を有する電解
殺菌器、紫外線を利用したもの、オゾンを利用したも
の、塩素を利用したもの、光触媒を利用したもの、エキ
シマランプを利用したもの、残り湯と接する浴槽3から
殺菌剤溶出によるものなどが好適に利用できる。また、
殺菌手段の設置箇所については限定されるものではな
く、浴槽の循環口4、浴槽3と送液手段11である既設
ポンプの間、既設ポンプと流路切替弁9との間、流路切
替弁9と各家庭内水廻り器具、廃熱回収系22との間、
給湯機内および流路切替手段をユニット化した場合には
そのスペース内等が好ましい。これらの設置箇所につい
ては、その目的に応じて適宜選択すればよい。
【0030】図4に本発明に係わる汚物粉砕装置の一実
施例の概略的構成を示す。浴槽残り湯再利用水は、送液
手段11により流路切替弁9から汚物粉砕装置駆動用残
り湯供給配管18を通して汚物粉砕駆動用水取込口81
より取り込まれることにより汚物粉砕装置駆動用羽82
が回転し、汚物粉砕装置駆動用羽82と汚物粉砕用羽8
4を連結する連結シャフト83を介して汚物粉砕用羽8
4が回転する。そうすることにより、汚物取込口85よ
り便器ボール部に排泄された汚物、ペーパー、汚水等は
取り込まれ、汚物粉砕用羽84にて細かく粉砕され、加
速されて汚水排出口86より勢いよく排出され、汚水排
出口86と汚水用配管91を連結する汚水排出管87を
通して汚水用配管91に搬送される。よって汚物、ペー
パー等は細かく粉砕されてから汚水用配管91に勢いよ
く排出され、圧送することができる。圧送による汚物搬
送が可能となることにより、汚水用配管91は、細管に
することができるとともに配管の勾配も緩勾配あるいは
勾配レスとすることができる。よって床下の配管スペー
スを極力小さくすることが可能であることから建物の居
住空間を広くすることができ、より快適な生活空間の提
供が可能となる。ここで、汚物粉砕装置駆動用羽82の
回転に利用された浴槽残り湯再利用水は、駆動用水排出
口88より排出され、駆動用水排出口88と汚水用配管
91を連通する駆動用水排出管89を通して汚水用配管
91に送液される。また、汚水用配管91は細管にでき
ることから可撓性配管を使用することが可能であり、こ
の場合、施工性、更新性が向上するとともに、レイアウ
ト変更、ユニット工法に対応し、移動の自由度も得るこ
とができる。可撓性配管としては、ポリブテン、架橋ポ
リエチレン、ポリエチレン、軟質塩化ビニル、繊維強化
ポリエチレン等の樹脂管や銅管等の金属管が適宜用いら
れてよい。図4に示した汚物粉砕装置の一実施例では汚
物粉砕装置を便器内部に設けているが使用する便器の形
状、便器の設置場所等により便器外部に設置してもよ
く、また、汚物粉砕装置においては、破砕部、圧送部を
別体としても一体としてもよく特に制限されるものでは
ない。
【0031】前記したように汚物粉砕装置80を便器の
内・外部に設けて圧送方式として汚水用配管91を細管
とした場合には、汚水用配管91内に汚物等が滞留する
ことが十分に考えられるために汚物粉砕装置駆動用残り
湯供給配管18から汚水用配管91に汚物粉砕装置80
をバイパスするように汚物粉砕装置バイパス配管90を
設けてもよい。また、流路切替弁9から直接汚水用配管
91に連通するように汚物粉砕装置バイパス配管90を
設けてもよい。そうすることにより、適宜浴槽残り湯再
利用水等を汚水用配管91の洗浄用として直接汚水用配
管91に送水することが可能となり、汚水用配管91内
の汚物等の滞留物や付着物を除去し、汚水用配管91内
を清浄状態に維持することが可能となる。この場合、汚
物粉砕装置バイパス配管90と汚水用配管91の接続部
には逆止弁を設けるようにすることが好ましい。そうす
ることにより、汚水用配管91内の滞留物が汚物粉砕装
置バイパス配管90へ流れ込むことを防止することが可
能となり、汚物粉砕装置バイパス配管90およびそれを
通して他方面への衛生性問題について未然に防止するこ
とが可能となる。更にここでは、汚水用配管91と汚物
粉砕装置バイパス配管90との接続の形態としては、汚
水用配管91に送液される浴槽残り湯再利用水等の水圧
が極力減少しないように接続されていることが好まし
い。そうすることにより送液される浴槽残り湯再利用水
等の水圧を汚水用配管91内に滞留する汚物等の除去に
最大限有効利用することができる。また、駆動用水排出
口88から排出される浴槽残り湯と汚水排出口86から
排出される粉砕された汚物を含む汚水が互いの搬送に悪
影響を及ぼさず、互いの搬送を助け合うような形で搬送
されるような配管形態であるとともに便器洗浄時の粉砕
装置駆動用水の送液タイミング等は、制御手段6にて最
適に制御されることは言うまでもない。また、浴槽残り
湯等は、汚水用配管91の洗浄を主とするのではなく、
大便器から排出された汚物等の汚水用配管91等におけ
る排水搬送の補助として用いることができる。例えば、
流路切替弁9から直接、汚水粉砕装置バイパス配管90
に接続してもよいし、あるいは、流路切替弁9から汚物
粉砕駆動用水取込口81への配管途中に図示しない流路
切替弁を設け、そこから駆動用水排出管89あるいは汚
水粉砕装置バイパス配管90へと流路を切替えられるよ
うにしても良い。なお、この図示しない流路切替弁は、
制御手段6にて自動、あるいは手動制御される。そし
て、便器洗浄が行われ、汚物等が粉砕され、汚水用配管
91に搬送されると排水搬送の補助として適切なタイミ
ングで流路切替弁9が、汚水粉砕装置バイパス配管90
に切替えらると同時に続けて浴槽残り湯等が供給され、
汚水用配管91にて汚物等が停滞あるいは付着物を発生
させることなく搬送される。他の方法としては、前記同
様大便器の洗浄が行われると図示しない流路切替弁は、
始め汚物粉砕圧送のために汚物粉砕駆動用水取込口81
側に切替えられている。そして、便器洗浄後、汚物等が
汚水用配管91に搬送されと適切なタイミングにて図示
しない流路切替弁が汚水粉砕装置バイパス配管90に切
替えられ、続けて浴槽残り湯等が供給され、汚水用配管
91にて汚物等が停滞あるいは付着物を発生させること
なく搬送される。以上のように便器洗浄後の汚物等の搬
送補助としても浴槽残り湯等を再利用することができ、
配管内における汚物等の停滞及び付着物を防ぎ、配管内
壁を清浄に保つことができる。更に前記したように送液
手段11より送液され、汚水用配管91の洗浄に利用さ
れる液の温度は、45℃以上、更に好ましくは、65℃
以上、更に好ましくは、70℃から75℃、更に好まし
くは、80℃以上であることが好ましい。そうすること
により汚水用配管91に存在する細菌類を殺菌すること
が可能となり、汚水用配管91内をより清浄状態に回復
し、保つことができる。
【0032】汚物粉砕装置80は、水圧だけでなく、空
気圧により駆動させることも可能である。エアーコンプ
レッサーのような動力式空圧発生装置や自転車用空気入
れ、足踏式空圧発生装置等の人力空圧発生装置等により
発生した空気圧を汚物粉砕駆動用水取込口81に送風す
ることにより水の流れだけでなく、空気の流れでも駆動
させることができる。更に汚物粉砕駆動用羽82の回転
に利用された空気は駆動用水排出口88を通り駆動用水
排出管89を通して汚水用配管91に導入され、排水搬
送のアシストとして効果的に機能することにより洗浄水
量の少ない便器を使用する場合や便器の洗浄用の水は確
保できても汚物粉砕駆動用の水を確保できない状況が発
生した場合においても動力あるいは人力による空気圧を
利用することにより汚物粉砕装置80は問題なく機能
し、汚物の排水搬送についても特に気にする必要はな
い。
【0033】汚物の粉砕については、図4の一実施例に
示したように送液される水の水圧を汚物粉砕用羽の回転
の駆動源とした汚物粉砕装置を用いる場合の他に水の流
れ、水圧そのもので汚物を粉砕するような構造であって
もよく、送液される水の流れを元にして汚物を粉砕する
構造を有するような汚物粉砕装置であれば特に問題がな
いことは言うまでもない。
【0034】汚物粉砕装置を設けず、通常の便器に浴槽
残り湯を利用する場合において汚水用配管の施工状況に
も大きく影響されるが、配管内に汚物等が堆積すること
等により配管詰まりが発生することが十分に考えられ
る。この問題を未然に防ぐ為に浴槽残り湯を便器洗浄時
の洗浄水だけでなく、汚水用配管に流してやることによ
り排水搬送の補助を効果的に促すことが可能となる。こ
れは、便器洗浄により汚物等が便器より排出された後、
一旦汚水用配管に流れ込むが、排水桝まで搬送される場
合とされない場合がある。搬送されない場合には、汚水
用配管内にて停滞するため、この状況が発生しないよう
に便器の洗浄が行われた後、ある時間をおいて浴槽残り
湯を汚水用配管の適切な箇所より送液してやることによ
り汚物等の配管内における停滞及び付着物の発生を未然
に防止することができる。これらの条件については、便
器の洗浄方式、洗浄水量、配管形態等により適宜設定さ
れることが好ましい。
【0035】本発明の浴槽残り湯再利用システムでは、
制御手段と、送液手段と、再加熱手段と、殺菌手段と、
流路切替弁と、給湯とを少なくとも一つ以上を備え、そ
れらが一つの箱体に収納されて成るユニットであること
が好ましい。本システムの各種機能部を一つの箱体に収
納することにより省スペース化、メンテナンス性・施工
性の向上が可能となり、設置箇所を移動する場合におい
ても機能部分が集約されていることから容易となる。設
置箇所としては、屋内・屋外でも特に制限はないがメン
テナンスが行い易い箇所に設置されることが好ましい。
また、本ユニットは、多数の浴槽の残り湯の再利用にお
いても有効に働くことができる。
【0036】図5にユニット設置の一実施例を示す。こ
こでは、集合住宅におけるA邸、B邸、C邸の隣接する
3世帯に対してユニット101を1台設置している。そ
して各世帯に設置されている浴槽105の残り湯は、ユ
ニット101に備える送液手段により浴槽とユニットの
往復配管102を通してユニット101に送液され、流
路切替弁により各世帯の各水廻り器具へのA邸用トイレ
用浴槽残り湯供給配管103等に切替えられ、それぞれ
の浴槽残り湯供給配管を通して浴槽残り湯は目的とする
水廻り器具に供給され利用される。尚、送液される浴槽
残り湯は、その使用目的等に応じてユニット内に設置さ
れた再加熱手段により再加熱されたり、または、ユニッ
ト内に設置された殺菌手段により殺菌されて利用でき
る。さらにこれらユニット内に納められた送液手段、流
路切替弁、再加熱手段、殺菌手段等や各水廻り器具との
連動等も含めた動作管理は、全てユニット内・外に設置
された制御手段により最適に制御されることは言うまで
もない。また、ユニットに収められるものはその設置条
件により適宜選択することが好ましい。また、集合住宅
や隣接する戸建住宅の複数世帯に対してユニットを1台
設置することにより複数浴槽にて貯えられる浴槽残り湯
をまとめて再利用できることから浴槽残り湯の再利用の
形態が広がる。特に廃熱回収系への浴槽残り湯の再利用
においては、多量の浴槽残り湯を利用できることからそ
の熱エネルギーも大きなものとなり浴室、トイレ等の
床、壁、室内の暖房、乾燥においてより広範囲に効果的
に作用することは言うまでもない。ユニットの利用形態
としては、集合住宅、隣接する戸建て住宅、ホテル、福
祉センター、老人福祉施設、介護施設、レクレーション
施設等にて好適に利用できる。ユニットの設置箇所は、
パイプシャフト内、床下等が好ましく、ユニット化によ
る効果、メンテナンス性・省スペースをより活かせる形
態で適宜設置されることが好ましい。
【0037】浴槽残り湯の再利用水は、ウォーターベッ
ドの水にも使用できる。この場合には、浴槽残り湯の温
熱効果、給湯機の追焚き機能により冬場のような寒い時
期には心地良い睡眠をとることが可能であり、循環機構
を設けることによってウォータベッドの水は腐ることが
なくベッドの耐久性にも問題はない。また、自分で排泄
ができないような人においては、介護用オムツの使用が
必須である。この場合、オムツ交換時には介護者により
洗浄用布で洗浄は行われるが、汚物の付着状態等より不
十分な状態は免れないことからウォーターベッドの水を
用いて洗浄を行えるようにすることで十分な清潔状態に
再現維持することができる。また、この場合、寝室の押
入れ箇所等、ウォーターベッドにより近接した箇所にシ
ャワー装置等が設置されていることが好ましい。
【0038】浴槽残り湯再利用システムには、空圧発生
装置を接続可能としており、水に空気圧を混入すること
により水の量を減らしたり、勢いを増したり、水を微細
化させたり、刺激を加えたりするような節水水栓、節水
型食器洗浄シャワー、ミスト洗顔、シャワー等に好適に
利用できる。更に再利用水に空圧発生装置にて発生した
エアーを混入させ、シャワー等に利用することにより更
なる節水が可能となる。また、空圧発生装置としては、
エアーコンプレッサー、給湯機の追焚ポンプ等が好適に
利用でき、ユニットの中に前記空圧発生装置を設けても
よい。
【0039】
【発明の効果】本発明は、浴槽残り湯を直接、既設のポ
ンプを利用して送液し、流路切替弁により複数の家庭内
水廻り器具にて再利用する。浴槽残り湯を貯留するタン
クが必要なく、既設のポンプや配管を利用するため、省
スペース・省コストが行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる浴槽残り湯再利用システムの
一実施例の概略的構成を示す。
【図2】 本発明に係わる給水ヘッダー方式流路切替弁
の一実施例の概略的構成を示す。
【図3】 本発明に係わるロータリー方式流路切替弁の
一実施例の概略的構成を示す。
【図4】 本発明に係わる汚物粉砕装置の一実施例の概
略的構成を示す。
【図5】 本発明に係わるユニット設置の一実施例の概
略的構成を示す。
【符号の説明】
1…浴槽残り湯再利用システム、2…節水シャワー、3
…浴槽、4…循環口、5…浴槽への流路切替弁からの戻
り配管、6…制御手段、7…家庭内水廻り器具等の制御
線、8…逆止弁、9…流路切替弁、10…送液手段への
吸込み配管、11…送液手段、12…節水シャワー用残
り湯供給配管、13…洗濯機、14…洗濯機用残り湯供
給配管、15…トイレ、16…汚物粉砕装置、17…
散水栓、18… 汚物粉砕装置駆動用水供給配管 19…トイレ用残り湯供給配管、20…散水栓用残り湯
供給配管、21…廃熱回収系用残り湯供給配管、22…
廃熱回収系、23…廃熱回収系から送液手段への戻り配
管、40…給水ヘッダー方式流路切替弁、41…水圧調
整機能部、42…洗濯機用送水口、43…浴槽用送水
口、44…給湯供給配管、45…浴槽残り湯供給配管、
46…トイレ用送水口、47…廃熱回収系用送水口、6
0…ロータリー方式流路切替弁、61…給湯供給配管、
62…モータ、63…浴槽残り湯供給配管、64…給水
口切替盤、65…トイレ用送水口、66…洗濯機用送水
口、67…廃熱回収系用送水口、68…浴槽用送水口、
69…送水口切替盤、70…各種送水用配管、80…汚
物粉砕装置、81…汚物粉砕駆動用水取込口、82…汚
物粉砕装置駆動用羽、83…連結シャフト、84…汚物
粉砕用羽、85…汚物粉砕用取込口、86…汚水排出
口、87…汚水排出管、88…駆動用水排出口、89…
駆動用水排出管、90…汚物粉砕装置バイパス配管、9
1…汚水用配管、100…ユニット設置図、101…ユ
ニット、102…浴槽とユニットの往復配管、103…
A邸トイレ用残り湯供給配管、104…A邸洗濯機用残
り湯供給配管、105…浴槽、106…洗濯機、107
…トイレ、108…C邸トイレ用残り湯供給配管、10
9…C邸洗濯機用残り湯供給配管、110…B邸トイレ
用残り湯供給配管、111…B邸洗濯機用残り湯供給配
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E03C 1/30 E03C 1/30 E03D 1/00 E03D 1/00 A (72)発明者 末永 光宏 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 高松 博 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 高崎 園子 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D032 GA00 2D039 AA00 DA01 2D060 AA03 2D061 AA03 AE03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽残り湯を直接、送液手段を用いて
    洗濯機、トイレ等の複数の家庭用水廻り器具に送液して
    再利用することを特徴とする浴槽残り湯再利用システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記送液される浴槽残り湯は、流路切
    替弁により複数の経路に送液することを特徴とする請求
    項1記載の浴槽残り湯再利用システム。
  3. 【請求項3】 前記流路切替弁を制御して、複数の家
    庭用水廻り器具径路へ浴槽残り湯の供給を切替えられる
    制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の浴槽残り湯再利用システム。
  4. 【請求項4】 前記送液手段は、家庭内に既設された
    ポンプであることを特徴とする請求項1から3に記載の
    浴槽残り湯再利用システム。
  5. 【請求項5】 前記複数の家庭用水廻り器具と浴槽と
    を連結する経路の途中に、浴槽残り湯の廃熱回収系を備
    えたことを特徴とする請求項1から4に記載の浴槽残り
    湯再利用システム。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、無線・電灯線による
    通信手段を用いて制御信号の受発信を行なうことを特徴
    とする請求項3に記載の浴槽残り湯再利用システム。
  7. 【請求項7】 前記トイレの内部か、または外部に汚
    物粉砕装置を設けたことを特徴とする請求項1から6に
    記載の浴槽残り湯再利用システム。
  8. 【請求項8】 前記汚物粉砕装置は、前記送液手段に
    より送液される水圧を汚物粉砕の駆動力としたことを特
    徴とする請求項7に記載の浴槽残り湯再利用システム。
  9. 【請求項9】 前記送液手段により送液される送液
    は、前記浴槽残り湯か、または上水か、または給湯であ
    って、汚水配管の洗浄に用いられることを特徴とする請
    求項1から8に記載の浴槽残り湯再利用システム。
  10. 【請求項10】 前記流路切替弁と、前記送液手段
    と、再加熱手段と、殺菌手段と、給湯の少なくとも一つ
    以上を備えるとともに、それらが一つの箱体に収納して
    成るユニットを備えたことを特徴とする請求項1から9
    に記載の浴槽残り湯再利用システム。
  11. 【請求項11】 前記ユニットが、隣接する複数世帯
    において少なくとも一つ設置されていることを特徴とす
    る請求項10に記載の浴槽残り湯再利用システム。
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