JP2001321275A - 揚げ物機 - Google Patents

揚げ物機

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JP2001321275A
JP2001321275A JP2000146772A JP2000146772A JP2001321275A JP 2001321275 A JP2001321275 A JP 2001321275A JP 2000146772 A JP2000146772 A JP 2000146772A JP 2000146772 A JP2000146772 A JP 2000146772A JP 2001321275 A JP2001321275 A JP 2001321275A
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oil
oil tank
frying oil
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cleaning nozzle
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JP2000146772A
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English (en)
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Takio Sugimoto
多喜生 杉本
Kenichi Sato
憲一 佐藤
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Sammy Corp
Samy KK
Original Assignee
Sammy Corp
Samy KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油槽内面に付着した揚げ滓を濾過済の揚油で
安全にして一掃することが可能な揚げ物機を提供する。 【解決手段】 油槽16内の揚油Wを濾過し、濾過済の
揚油Wを油槽16に回収するに揚油循環濾過経路3と、
手持ちで油槽16内の洗浄するための洗浄用ノズル41
と、洗浄用ノズル41に濾過済の揚油Wを供給して該洗
浄用ノズル41から噴出させる揚油供給路4とを設け
る。洗浄用ノズル41は、揚油供給路を開閉弁部42を
介して開閉する引き金片部45dを有し、開閉弁部を引
き金片部の引き操作で開放し、離し操作で閉成させるよ
うに設定されてなる。これにより、揚油Wの噴出量が過
剰になるのが抑止され、揚油Wが油槽16外に飛散する
のが防止されるとともに、扱いやすくなり、油槽16の
隅々を素早く清掃できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レストランや仕
出し料理屋などにおいて、食材揚げ調理に使用される揚
げ物機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、揚げ物機では、図11に示すよ
うに、油槽101の下方に、濾過器102が装着された
油缶103を配置してある。そして、食材Mを多量に揚
げるに伴い油槽101内の揚げ滓が増えてくると、揚油
Wの劣化につながるので、この揚油Wを定期的に揚油排
出口101aから排出するとともに、濾過器102で濾
過させながら油缶103に溜めるようになっており、濾
過済の揚油Wは前記油槽101に回収して再使用され
る。
【0003】ところで、油槽101の内面には、揚げ滓
が付着しているが、油槽101内の揚油Wを油缶103
に流下させただけでは、揚げ滓が残存したままになるこ
とが多い。このため、従来では、油缶103内の濾過済
の揚油Wをポンプ104により吸い上げ、手持ち操作さ
れる洗浄用ホース105に圧送する揚油供給路106を
設け、洗浄者が洗浄ホース105の揚油噴出方向を変え
ながら、油槽内面に付着した揚げ滓を除去する方法が採
られている。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】しかし、上記のよう
に、油缶103内の濾過済の揚油Wを全て揚油供給路1
06により洗浄用ホース105に供給する方法では、揚
油Wの噴出量が過剰になった際に、噴出する揚油Wが油
槽101の内面に強く当たって周辺に飛散するおそれが
ある。また、洗浄用ホース105は、手元が安定しにく
く、油槽101の隅々まで洗浄しにくい欠点がある。
【0005】この発明は、上記問題を解消するためにな
されたもので、油槽内面に付着した揚げ滓を濾過済の揚
油で安全にして一掃することが可能な揚げ物機を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、油槽内の揚
油を濾過し、濾過済の揚油を油槽に回収する揚油循環濾
過経路と、手持ちで油槽内を洗浄するための洗浄用ノズ
ルと、洗浄用ノズルに濾過済の揚油を供給して該洗浄用
ノズルから噴出させる揚油供給路と、を具備し、前記洗
浄用ノズルは、揚油供給路を開閉弁部を介して開閉する
引き金片部を有し、開閉弁部を引き金片部の引き操作で
開放し、離し操作で閉成させるように設定されてなるこ
とを特徴とする揚げ物機によって解決される。
【0007】この発明によれば、揚油が循環濾過経路に
より濾過されるとともに、濾過済の揚油が油槽に回収さ
れる一方、この循環濾過経路とは別ルートである揚油供
給路を経て洗浄用ノズルに供給される。このため、洗浄
用ノズルからの揚油の過剰な噴出量が抑制され、噴出し
た揚油が油槽内面に当たって周辺に飛び散りにくくな
り、洗浄作業を安全に行うことができる。さらに、洗浄
用ノズルは、ホースに比して手元把持状態が安定するの
で、揚油の噴出方向を任意に定めて油槽の隅々の揚げ滓
も有効に除去することができる。
【0008】しかも、洗浄用ノズルが、揚油供給路を開
閉弁部を介して開閉する引き金片部を有し、開閉弁部に
対して引き金片部の引き操作で開放し、離し操作で閉成
させるように設定されているから、不用意な揚油の噴出
が防止され、安全に使用することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0010】図1〜図3は、この発明の実施形態にかか
る揚げ物機を示すものである。
【0011】図1〜図3において、この揚げ物機Aは、
揚がった食材Mをフライかご17によって引き上げるタ
イプのものであり、概ね、揚げ物機本体1と、揚油Wの
濾過手段2と、揚油循環濾過経路3と、油槽洗浄時に使
用される油槽洗浄用揚油供給路4と、揚油循環濾過経路
3に対する開閉手段5と、油面検出制御手段6とからな
る。
【0012】揚げ物機本体1は、金属製の箱形体からな
り、下部には、台車格納空間11が形成され、前面に
は、操作パネル部12などが装備されている。操作パネ
ル部12には、加熱源ON・OFF操作つまみHB、温
度調整つまみTB、濾過モード運転用電源スイッチP
S、さらには、後述する油槽16内の揚油Wの油面下限
表示ランプFLなどが設けられている。
【0013】15は揚げ物機本体1の上部に固定された
ステンレス製の油槽台であり、この油槽台15の上面に
は、揚油Wを収容する平面形状が矩形のステンレス製の
油槽16が設けられている。この油槽16は、底壁16
aがロート状に形成されており、その底壁16aの中央
頂点に揚油排出口16bを有するタイプ(中央ドレン
形)が採用されている。前記底壁16aの外面には、揚
油排出口16bに連通する排出管16cが垂設されてお
り、この排出管51には、切り替え弁31が設けられて
いる。
【0014】この切り替え弁31は、前記揚げ物機本体
1の前面から内部に挿通された弁操作ハンドル51を回
動操作することにより開閉される。
【0015】前記台車格納空間11には、油槽16の下
方に位置して、油缶32が配置されており、油槽16内
の揚油Wに揚げ滓などが増えた際に、切り替え弁31を
開放すれば、上記揚油Wが排出管16cを通して落下し
て油缶32に収容される。
【0016】なお、油缶32は、台車格納空間11に引
き出し可能に格納されている台車33上に載置されてお
り、必要に応じて、この台車33を前方に引き出すこと
により、油缶32の取り出しが可能である。
【0017】また、油槽16内には、耐熱性材、例えば
ステンレス製の網などからなるフライかご17が着脱可
能の装着されており、このフライかご17により揚がっ
た食材Mをまとめて引き上げることができる。つまり、
食材Mを揚げる場合には、そのフライかご17を油槽1
6内に沈み込ませた状態で、フライかご17に食材Mを
投入し、揚がった食材Mを油槽16から引き上げる場合
には、フライかご17毎取り出して、別に用意された油
切り容器に食材Mを移す。
【0018】さらに、揚げ物機本体1内には、図2に示
すように、油槽16内の揚油Wを加熱して温度を一定に
保つための加熱器18が配備されている。この加熱器1
8は、ガスバーナのような熱源18cが装備された燃焼
室18aと、燃焼室18aに連通し、かつ油槽16を貫
通する加熱パイプ18bとから構成され、燃焼室18a
においてガスバーナ18cにより加熱された空気gを加
熱パイプ18b内に通すことにより、加熱パイプ18b
を介して油槽16内の揚油Wを加熱する。加熱後の空気
gは、揚げ物機本体1の上端後部に設けられた排気筒1
8dから外部に排出される。
【0019】すなわち、この揚げ物機Aで揚げ物料理を
行うには、前記切り替え弁31を閉成状態とし、まず、
油槽16内に所定量の揚油Wを満たした後に、加熱器1
8の燃焼室18aにおいて、ガスバーナ18cを点火し
て燃料の燃焼を開始させる。これにより燃焼によって加
熱された空気gが加熱パイプ18b内を通過するので、
加熱パイプ18bの表面から油槽16内の揚油Wが加熱
される。燃料の燃焼状態は、揚げ物機本体1の前面に設
けられた窓1aから覗いて確認しながら調整すればよ
い。なお、揚油Wの温度は、図示しない温度センサやバ
イメタルにより、設定温度に正確に保持されるようにな
っている。
【0020】揚油Wが加熱されて適温になった状態で、
揚油Wに沈み込ませたフライかご17内に食材Mを順次
落とし込んでいくと、食材Mが揚油Wで揚げられる。そ
の後、食材Mが揚げられると、フライかご17を引き上
げることにより、食材Mを油槽16から取り出し、油切
り容器に食材Mを移せばよい。
【0021】なお、加熱器18は、ガスバーナ18cを
使用するものに限らず、ヒータなどを使用する電気的な
ものであってもよい。
【0022】一方、揚油Wの濾過手段2は、前記排出管
16cの下流側に配設された複数段のフィルタからな
り、この実施形態では、例えば油缶32に支持された第
1段目のフィルタ21と、同じく油缶32に支持され
て、第1段目の下流側に配設された第2段目のフィルタ
22と、油缶32の外に配設された第3段目のフィルタ
23との3段構成である。これらフィルタ21,22,
23は、当然のように、下流側に位置するものほど、メ
ッシュが大(目が細かい)となっている。
【0023】第1および第2段目のフィルタ21,22
は、網状物などからなり、揚油Wが排出管16cから油
缶32に自重落下する際に濾過を行う。なお、網状物で
はなく発泡シートのようなものであっても良い。
【0024】第3段目のフィルタ23は、各種材料を選
択可能であるが、ここでは、セラミックス製のものを使
用してあり、第2段目のフィルタ22で濾過されて油缶
32に溜まった揚油Wが、前記揚げ物機本体1内に装備
されたポンプ33により強制給送される際に濾過する機
能を有する。この第3段目のフィルタ23は、ポンプ3
3による吸い上げ力が作用する密閉室34に対して、操
作パネル部12側から取り出し可能に格納されるカート
リッジとして構成されている。
【0025】前記セラミックス製のフィルタ23は、こ
の実施形態では、顆粒状物の集合したフィルタ層と網状
のフィルタ層との多段構成となっている。顆粒状物の集
合したフィルタ層は、揚油との接触面積が大きく化学的
改質作用を付与しやすく、一方網状のフィルタ層は濾過
機能に優れる。なお、どちらか一方のみを使用しても良
い。
【0026】このように、揚油の自重を利用した自重式
のフィルタ21、22と、ポンプ33による吸い上げ力
を利用したポンプ式のフィルタ23とを組み合わせたの
は、すべてを自重式フィルタとすると、メッシュの大き
な後段側のフィルタでの濾過速度が遅く、濾過処理に時
間がかかりすぎて実用的ではなく、一方、すべてをポン
プ式とすると、大きな揚げ滓も前段のフィルタを通過し
てしまい、メッシュの大きな後段のフィルタが早期に目
詰まりを起こしてしまう。そこで、前段のフィルタ2
1、22を自重式とし、後段のフィルタ23をポンプ式
とすることで、各フィルタ21,22,23の濾過能力
を有効に発揮させ、全体の処理能力の向上を図ったもの
である。
【0027】なお、この第3段のフィルタ23は、前記
第2段目のフィルタ22の下流側のおいて、油缶32に
支持させてもよいが、この実施形態のように、カートリ
ッジ式として構成してあれば、任意時に揚げ物機本体1
から引き抜いて、手を汚すことなく、揚油などを洗浄・
除去することができるうえ、紙製フィルタのように使い
捨てすることなく、繰り返し使用が可能で、経済的であ
る。
【0028】上記揚油Wの濾過手段2は、3段構成する
ものに限らず、1段または2段でも良いし、さらに段数
を増数してもよい。
【0029】前記揚油Wの循環濾過経路3は、図1に明
瞭に示すように、前記排出管16cと、油缶32、濾過
手段2、密閉室34、ポンプ33、ポンプ33の吸い上
げ作用により油缶32内の揚油Wを吸い上げるホース3
5、さらには、油槽16に装備された揚油噴出手段36
などからなる。
【0030】揚油噴出手段36は、図4及び図5に示す
ように、油槽16における揚油排出口16bの点対称位
置、具体的には、油槽16の対角関係にあるコーナ部に
配置された一対の正面視円形の円柱状ノズル37,37
からなる。各ノズル37は、図6に示すように、その下
端部の前面に横長スリット状のメインの噴出孔37aが
形成され、また、両側面にも噴出孔37aに連通して傾
斜状のサブの噴出孔37cが形成され、さらに底周面に
もサブの噴出孔37bが形成されており、前記ポンプ3
3で圧送される濾過済の揚油Wが、図5に矢印で示すよ
うに油槽16の底壁16aの内面付近に沿って噴出する
ように、各ノズル37が油槽16の底壁16aの内面近
傍に設置されている。
【0031】さらに、これらノズル37,37は、噴出
する濾過済の揚油Wにより油槽16内の揚油Wに旋回流
(図4に矢印で示す)が生じるように、それぞれのメイ
ンの噴出孔37aを前記排出管16cを周回方向で同一
向き(ここでは、上方から見て反時計方向)に指向させ
てある。
【0032】油槽洗浄用揚油供給路4は、油缶32、濾
過手段2、吸い上げホース35、ポンプ33、油槽16
に対する洗浄用ノズル41などからなる。
【0033】なお、ポンプ33からノズル37,37へ
の揚油の経路は、ポンプ停止時等に油槽16内の揚油が
ノズル37,37からポンプ33側へ逆流しないよう
に、一旦油槽16の外面に沿って上昇した後、上縁を超
え、油槽16の内面に沿って下降しノズル37,37の
上部に連通するように配管されている。
【0034】洗浄用ノズル41は、前記ポンプ33によ
り圧送される濾過済の揚油Wを噴出する機能を有し、揚
げ作業が終了した後で、油槽1の内面に付着した揚げ滓
を除去するために使用される。
【0035】洗浄用ノズル41は、図7に示すように、
開閉弁部42と、この開閉弁部42の出口側に装着され
た細管状のノズル本体部43と、ノズル本体部43を把
持するためのL形の把持部44と、開閉弁部42を手動
制御するためのトリガー機構45とを備えている。
【0036】開閉弁部42の入口側には、蛇腹管のよう
な可撓性を有する伸縮可能な給油ホース46の一端が接
続されており、この給油ホース46の他端側を、図1に
示すように、前記ポンプ33の吐出配管側に接続してあ
る。この給油ホース46は、前記揚げ物機本体1の側部
に設けられた収納部1A内に引き出し可能に収納されて
いる。つまり、洗浄用ノズル41を把持して引っ張り操
作することにより、給油ホース46が収納部1Aから引
き出され、洗浄用ノズル41の向きを自由に変えながら
使用できるようになっている。
【0037】前記トリガー機構45は、前記開閉弁部4
2の弁軸42aに連結された駆動レバー45aと、把持
部44にピン45bを介して枢支されて、駆動レバー4
5aをリンク45cを介して回動させる引き金片部45
d、駆動レバー用復帰ばね45eとを備え、把持部44
を把持して引き金片部45dを把持部44側(図7の鎖
線位置まで)に引き寄せることにより、弁軸42aが図
7の時計方向へ回動変位して開閉弁部42が開放され、
揚油Wがノズル本体43から噴出する。この状態から引
き金片部45dを離せば、復帰ばね45eの復帰ばね力
により、駆動レバー45aが復帰回動し、弁軸42aを
介して開閉弁部42が閉成される。
【0038】上記洗浄用ノズル41の構造は、上記のも
のに限定されることなく、適宜変更可能である。
【0039】前記揚油循環濾過経路3の開閉手段5は、
図8に示すように、前記弁操作ハンドル51と、弁操作
ハンドル51で操作される開閉器、例えばリミットスイ
ッチ52と、前記ポンプ33の駆動制御部53とを備え
ている。
【0040】弁操作ハンドル51は、図8の実線位置と
鎖線位置とに選択して回動操作されるものであり、その
先端部には、前記切り替え弁31の弁軸31aに連結さ
れた連結片部51aの他に、リミットスイッチ52にお
けるアクチュエータ部(検出レバー)52aに対する駆
動片部51bが一体に形成されている。
【0041】リミットスイッチ52は、操作ハンドル5
1が実線位置あるときにOFF状態であり、操作ハンド
ル51が鎖線位置まで回動操作されると、前記駆動片部
51bがアクチュエータ部52aを押し込み駆動するこ
とにより、ON状態となる。
【0042】前記ポンプ33は、揚油濾過モード時に運
転される。また、油槽洗浄時には、弁操作ハンドル51
が実線位置にあると、停止状態であり、弁操作ハンドル
51が鎖線位置まで回動操作されると、リミットスイッ
チ52からのON信号を受けたポンプ駆動制御部53を
介して起動される。
【0043】前記油面検出制御手段6は、揚げ物機本体
1の後部上面に配置されて、油槽16内の揚油Wの油面
を検出する油面計61ならびにポンプ駆動制御部53な
どからなる。
【0044】油面計61は、電気的ないしは光学的なも
のであってもよいが、ここでは、制御系の簡素化を図る
ために、鎖のような紐状物62を介してフロート63を
吊持させた機械的なものが採用されている。なお、油面
検出制御手段6は必ずしも設けなくても良い。
【0045】つぎに、油槽16内の揚油Wを循環濾過す
る動作ついて説明する。
【0046】まず、3段のフィルタ21〜22が所定位
置にセットされ、かつ、油缶32内に吸い上げホース3
5の下端側が浸漬する程度の揚油Wがあることを確認し
ておく。
【0047】大量の食材Mを揚げると、揚油W中の揚げ
滓が増えてくるので、この揚げ滓を排除する必要があ
る。その場合は、前記弁操作ハンドル51を実線位置か
ら鎖線位置まで回動操作すれば、切り替え弁31が開放
される。これにより、油槽16内の揚油Wが排出管16
cを流下して、油缶32に溜められる。
【0048】この時、油槽16からの揚油Wは、第1段
目および第2段目のフィルタ21,22をこの順で通過
することにより、揚げ滓が捕集されて清浄化される。揚
油Wは、第3段目のフィルタ23でも濾過されるが、こ
の第3段目のフィルタ23がセラミックス製であること
により、化学的改質作用を受けて一層効果的に浄化され
る。
【0049】なお、第1,第2段のフィルタ21、22
に代えて、あるいは第1〜第3段のフィルタ21〜23
とは別に、揚油の濾過経路内に第1,第2段のフィルタ
21、22と同程度のメッシュのセラミックス製フィル
タを配置して、揚油Wに化学的改質作用を付与しても良
い。
【0050】また、第3段目のフィルタ23をセラミッ
クス製ではなく、カーボンフィルターのような脱色・脱
臭機能を有するフィルタとしてもよい。
【0051】切り替え弁31を開放させてから油槽16
内の揚油量が次第に減少し、油面が所定の下限レベルに
なると、これが油面計61で検出され、油面下限表示ラ
ンプFLが点灯する。この表示ランプFLが点灯すれ
ば、前記弁操作ハンドル51を実線位置まで回動操作し
て切り替え弁31を閉成させる。
【0052】ところで、弁操作ハンドル51を鎖線位置
まで回動させた際に、この弁操作ハンドル51の先端側
の駆動片部51bの変位により前記リミットスイッチ5
2がONし、ポンプ駆動制御部53がポンプ33を起動
させる。ポンプ33の起動により、油缶32内の濾過済
の揚油Wは、吸い上げホース35で吸い上げられ、第3
段目のフィルタ23を通過した後、ポンプ33で圧送さ
れて油槽16に配備された一対のノズル37,37から
油槽16内に噴出する。
【0053】この濾過済の揚油Wは、ノズル37により
油槽16の底壁16aの内面付近で噴出されるので、揚
油Wの油面に衝撃を与えて油面を乱すことはない。この
ため、揚油Wの濾過・回収時に揚油Wや油面に浮遊する
揚げ滓が油槽16の外に飛び散ることはなく、しかも、
濾過済の揚油Wが油槽16の底壁16aの内面に沿って
噴射するので、この底壁16aに沿った揚油Wの流れに
より、沈殿した揚げ滓を残さずに排出させることができ
る。
【0054】また、前記ノズル37を1個だけ設けても
よいが、この実施形態のように、一対のノズル37,3
7を油槽16の一方の対角位置おいて、揚油排出口16
bの周回方向で同じ向きに指向させてあると、濾過済の
揚油Wの噴出により油槽16内の揚油Wの旋回流が生じ
る。これにより、油槽16の底壁16aの内面に付着し
た揚げ滓が簡単に流しとられて揚油Wと一緒に揚油排出
口16bから排出される。勿論、油槽16の他方の対角
位置にもノズル31を設ければ、上記旋回流の流速が高
まり、揚げ滓に対する洗い流し作用が強まる。
【0055】油槽16内の揚油量が減って油面レベルが
下がった場合には、ノズル37,37による旋回流に加
えて、揚油排出口16bによる吸い込み作用で揚油Wに
渦流が生じるので、この渦流の勢いで前記揚げ滓を一層
効果的に流し取ることができる。
【0056】ところで、前記油面レベルが下限に達して
上記切り替え弁31を閉成すれば、ポンプ33の運転が
継続されることにより、油槽16内には、揚げ滓が除去
されて、清浄度の高い揚油Wで満たされることになる。
そして、油槽16内の油面レベルが所定レベルまで上昇
すると、これが前記油面計61により検出され、ポンプ
駆動制御部53によりポンプ33の運転が停止される。
【0057】つぎに、揚げ料理が終了した際に行う油槽
16の清浄手順について説明する。
【0058】最初に、加熱器18の作動を停止させた
後、弁操作ハンドル51を操作して切り替え弁31を開
放させる。この弁操作ハンドル51を回動変位させる
と、リミットスイッチ52を介してポンプ33が起動さ
れるので、油缶32内に溜まった濾過済の揚油Wは、ポ
ンプ33により洗浄用のノズル41側へ圧送される。
【0059】洗浄者は、揚げ物機本体1に掛けられてい
る洗浄用ノズル41を掴みとってノズル本体部43を油
槽16の内面に向けた状態で前記引き金片部45dを把
持部44側に引き寄せ操作すると、開閉弁部42が開放
され、ノズル本体部41から濾過済の揚油Wが噴出す
る。このため、揚油Wの噴出力により、油槽16に内
面、とくに周壁内面に付着した揚げ滓を隈なく除去する
ことができる。引き金片部45dを離せば、復帰ばね4
5eのばね力により、開閉弁部42が閉成される。
【0060】このように、揚油循環濾過経路3とは別
に、揚油供給路4を設けてあるので、揚油Wが洗浄用ノ
ズル41からの過量に噴出するのが抑制され、噴射した
揚油Wが油槽16に当たって周辺に飛散したりすること
はない。
【0061】また、洗浄用ノズル41は、ホースに比し
て把持状態が安定するので、使い勝手がよく、さらに、
引き金片部45dを引き寄せ操作しない限り、ノズル本
体部41から揚油Wが噴出することはないので、安全で
ある。
【0062】ところで、上記実施形態では、油槽16の
中央に揚油排出口16bを有する中央ドレンタイプを使
用したもので説明したが、図9および図10に示すよう
に、油槽16の一端部に揚油排出口16bを有する片側
ドレンタイプのものにも適用可能であり、その場合、揚
げ滓の洗い流し効果を高める上から、油槽16の揚油排
出口16bに向かって揚油Wを噴出する横長ノズル91
を底壁16aに沿って配設するのが好ましい。
【0063】
【発明の効果】以上のように、この発明は、揚油の循環
濾過経路の他に、洗浄用ノズルの揚油供給路を設けたこ
とにより、洗浄用ノズルからの揚油の噴出量が過剰にな
るのが抑制され、噴出した揚油が油槽内面に当たって周
辺に飛散が防止され、洗浄作業を安全に行うことができ
る。さらに、洗浄用ノズルは、ホースに比して手元把持
状態が安定するので、揚油の噴出方向を任意に定めて油
槽の隅々の揚げ滓も有効に除去することができる。
【0064】しかもまた、洗浄用ノズルが、揚油供給路
を開閉弁部を介して開閉する引き金片部を有し、開閉弁
部に対して引き金片部の引き操作で開放し、離し操作で
閉成させるように設定されているから、不用意な揚油の
噴出が防止され、安全に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる揚げ物機を示す
概略構成図である。
【図2】同じく揚げ物機を示す斜視図である。
【図3】同じく揚げ物機を示す一部破断側面図である。
【図4】同じく揚げ物機の油槽を示す平面図である。
【図5】油槽に装備されるノズルを示す平面図である。
【図6】図5のVIーVI線に沿った断面図である。
【図7】洗浄用ノズルを示す側面図である。
【図8】揚油循環濾過経路の開閉手段を示す斜視図であ
る。
【図9】片側ドレンタイプの油槽を示す平面図である。
【図10】図9のXーX線に沿った断面図である。
【図11】従来の揚げ物機を示す概略構成図である。
【符号の説明】
2・・・・・・・・・・・濾過手段 3・・・・・・・・・・・揚油循環濾過経路 4・・・・・・・・・・・揚油供給路 16・・・・・・・・・・油槽 41・・・・・・・・・・洗浄用ノズル 42・・・・・・・・・・開閉弁部 45d・・・・・・・・・引き金片部 W・・・・・・・・・・・揚油

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油槽内の揚油を濾過し、濾過済の揚油を
    油槽に回収する揚油循環濾過経路と、手持ちで油槽内を
    洗浄するための洗浄用ノズルと、洗浄用ノズルに濾過済
    の揚油を供給して該洗浄用ノズルから噴出させる揚油供
    給路と、を具備し、 前記洗浄用ノズルは、揚油供給路を開閉弁部を介して開
    閉する引き金片部を有し、開閉弁部を引き金片部の引き
    操作で開放し、離し操作で閉成させるように設定されて
    なることを特徴とする揚げ物機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20050119091A (ko) * 2005-11-25 2005-12-20 박노범 부유물 정제장치 및 그 장치를 갖는 튀김기
KR100880609B1 (ko) 2007-09-12 2009-01-30 린나이코리아 주식회사 튀김기
CN110833078A (zh) * 2018-08-16 2020-02-25 山东瑞海自动化科技有限公司 一种自清洗全自动真空油炸锅

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