JP2001321157A - 培養基材、細胞組織体及びそれらの製造方法 - Google Patents

培養基材、細胞組織体及びそれらの製造方法

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JP2001321157A JP2000140342A JP2000140342A JP2001321157A JP 2001321157 A JP2001321157 A JP 2001321157A JP 2000140342 A JP2000140342 A JP 2000140342A JP 2000140342 A JP2000140342 A JP 2000140342A JP 2001321157 A JP2001321157 A JP 2001321157A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 培養基材などの異物を含まない細胞集合体及
びその製造方法を提供することである。 【解決手段】 本発明の培養基材は、セルロースと、細
胞接着作用を有するタンパク質又はペプチドとからなる
ことを特徴とする。また、本発明の細胞組織体の製造方
法は、タンパク質又はペプチドをセルロースに固定化さ
せた細胞培養基材上で細胞を培養し、セルラーゼにより
前記セルロースを除去することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】バイオ関連産業で付着性の動物細胞が多
量に培養されている。この細胞を継代培養するときに
は、細胞と培養基材との間に存在する細胞接着タンパク
質をタンパク分解酵素で消化分解することによって、細
胞を基材から遊離させている。従来から、ポリスチレン
などの極めて安定な材料からなる培養基材が多用されて
いる。
【0002】また、近年、注目されている組織工学で
は、細胞から擬似組織を作製し、これを治療に用いてい
る。例えば、バイオ人工皮膚では、表皮細胞シートを培
養基材から剥がす場合には、やはりタンパク質分解酵素
であるディスパーゼが用いられている。
【0003】表皮細胞シートを非酵素的に回収する方法
として、N−イソプロピルアクリルアミド等の感温性高
分子を表面グラフトした培養基材が知られている。この
方法は、基材の細胞接着能をコントロールすることで細
胞を培養基材から遊離させているため、細胞を基材表面
から剥がすのに優れた方法である。
【0004】また、現在では、ポリグリコール酸やポリ
乳酸などの生体内吸収性の高分子から3次元の培養基材
を作製し、この培養基材に細胞を播種、さらに増殖させ
る細胞組織体の製造方法が知られている。生体内吸収性
高分子は一定期間経過後、分解されて消失するため、細
胞のみからなる3次元組織体となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、細胞を
培養基材から遊離させる際又は、表皮細胞シートを培養
基材から剥がす際に、多くの場合ではタンパク質分解酵
素を用いる。タンパク質分解酵素は、細胞接着性タンパ
ク質のみならず、細胞膜タンパク質をも分解し、細胞に
少なからず傷害を与える。
【0006】また、細胞を非酵素的に回収する感温性高
分子を用いた方法は、基材が消えてなくなるわけではな
く、細胞が3次元組織体を形成した場合には、培養基材
をこの細胞集合体から除去するのは非常に困難である。
【0007】さらに、生体内吸収性高分子を用いた方法
は、ポリグリコール酸やポリ乳酸の分解は非酵素的な単
なる加水分解で進行するため、望むときに迅速に生体内
吸収性高分子を除去することができない。このため、ポ
リグリコール酸においては数週間、ポリ乳酸においては
1年以上の間、これらの生体内吸収高分子が細胞組織体
の中に残存する。また、生体内吸収高分子等が分解され
て生じた分解産物の細胞毒や分解残査による異物反応の
誘起などが指摘されている。このように動物細胞は極め
て病弱であるため、細胞に傷害を与えることなく細胞が
付着している培養基材を除去することは困難である。従
って、細胞側に培養基材が残存することがない、いわゆ
る異物を含まない細胞集合体を作製できれば、異物反応
の誘起などの問題を解決することが可能となる。しか
し、このような細胞集合体及び細胞集合体の作製方法は
これまで知られていない。
【0008】そこで、本発明の目的は、培養基材などの
異物を含まない細胞集合体及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の培養基材は、セ
ルロース又はセルロース誘導体と、細胞接着作用を有す
るタンパク質又はペプチドとからなることを特徴とす
る。
【0010】また、本発明の培養基材の好ましい実施態
様としては、セルロース誘導体が、酢酸セルロース又は
カルボキシメチルセルロースであることを特徴とする。
【0011】また、本発明の培養基材の好ましい実施態
様としては、前記細胞接着作用を有するタンパク質が、
フィブロネクチン、ビトロネクチン、ラミニン、テイネ
シン、トロンボスポンジン、エンタクチン、オステオポ
ンチン、フォンビルブラント因子、フィブリノーゲン、
コラーゲン、ゼラチン及びエラスチンからなる群から選
択される少なくとも1種であることを特徴とする。
【0012】また、本発明の培養基材の好ましい実施態
様としては、前記細胞接着作用を有するペプチドが、ア
ルギニン−グリシン−アスパラギン酸−セリン、アルギ
ニン−グリシン−アスパラギン酸、ロイシン−アスパラ
ギン酸−バリン、アルギニン−グルタミン酸−アスパラ
ギン酸−バリン、アスパラギン酸−グリシン−グルタミ
ン酸−アラニン、グルタミン酸−イソロイシン−ロイシ
ン−アスパラギン酸−バリン、グリンシン−プロリン−
アルギニン−プロリン、リジン−グルタミン−アラニン
−グリシン−アスパラギン酸−バリン、グルタミン酸−
イソロイシン−ロイシン−アスパラギン酸−バリン、チ
ロシン−イソロイシン−グリシン−セリン−アルギニ
ン、及びバリン−グリシン−バリン−アラニン−プロリ
ン−グリシンからなる群から選択される少なくとも1種
であることを特徴とする。
【0013】また、本発明の細胞組織体の製造方法は、
タンパク質又はペプチドをセルロースに固定化させた細
胞培養基材上で細胞を培養し、セルラーゼにより前記セ
ルロースを除去することを特徴とする。
【0014】また、本発明に係る細胞組織体の製造方法
の好ましい実施態様としては、タンパク質が、フィブロ
ネクチン、ビトロネクチン、ラミニン、テイネシン、ト
ロンボスポンジン、エンタクチン、オステオポンチン、
フォンビルブラント因子、フィブリノーゲン、コラーゲ
ン、ゼラチン及びエラスチンからなる群から選択させる
少なくとも1種であることを特徴とする。
【0015】また、本発明に係る細胞組織体の製造方法
の好ましい実施態様としては、前記セルロースの形状
が、平膜、中空糸、又は3次元構造物であることを特徴
とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるセルロースと
は、D−グルコピラノースがβ1−4グルコシド結合で連
なった繊維状高分子を意味し、地球上で最も多い炭水化
物で植物体の約1/3を占めている物質である。
【0017】本発明の培養基材は、セルロース又はセル
ロース誘導体と、細胞接着作用を有するタンパク質又は
ペプチドとからなる。セルロース誘導体には、酢酸セル
ロース又は、カルボキシメチルセルロースを含む。ま
た、細胞接着性を有するタンパク質又はペプチドとは、
細胞に結合する領域を有するタンパク質又はペプチドを
意味する。
【0018】細胞接着作用を有するタンパク質として
は、細胞に結合する領域を有するタンパク質であれば特
に限定されるものではないが、例えば、フィブロネクチ
ン、ビトロネクチン、ラミニン、テイネシン、トロンボ
スポンジン、エンタクチン、オステオポンチン、フォン
ビルブラント因子、フィブリノーゲン、コラーゲン、ゼ
ラチン及びエラスチン等を挙げることができる。多くの
種類の細胞に接着性を有するという観点から、細胞接着
性を有するタンパク質としては、好ましくは、フィブロ
ネクチン、ビトロネクチンを挙げることができる。
【0019】また、細胞接着作用を有するペプチドとし
ては、細胞に結合する領域を有するペプチドであれば特
に限定されるものではないが、例えば、アルギニン−グ
リシン−アスバラギン酸、アルギニン−グリシン−アス
パラギン酸−セリン、アルギニン−グリシン−アスパラ
ギン酸、ロイシン−アスパラギン酸−バリン、アルギニ
ン−グルタミン酸−アスパラギン酸−バリン、アスパラ
ギン酸−グリシン−グルタミン酸−アラニン、グルタミ
ン酸−イソロイシン−ロイシン−アスパラギン酸−バリ
ン、グリンシン−プロリン−アルギニン−プロリン、リ
ジン−グルタミン−アラニン−グリシン−アスパラギン
酸−バリン、グルタミン酸−イソロイシン−ロイシン−
アスパラギン酸−バリン、チロシン−イソロイシン−グ
リシン−セリン−アルギニン、及びバリン−グリシン−
バリン−アラニン−プロリン−グリシン等のオリゴペプ
チドを挙げることができる。多くの種類の細胞に接着性
を有するという観点から、細胞接着性を有するペプチド
としては、好ましくは、アルギニン−グリシン−アスパ
ラギン酸、アスパラギン酸−グリシン−グルタミン酸−
アラニン等のオリゴペプチドを挙げることができる。
【0020】次に、本発明の細胞集合体の製造方法は、
タンパク質又はペプチドをセルロースに固定化させた細
胞培養基材上で細胞を培養し、セルラーゼにより前記セ
ルロースを除去する。
【0021】本発明の細胞集合体の製造方法において
は、上述したセルロース、タンパク質及びペプチドを用
いることができる。
【0022】目的とする細胞集合体に応じて、セルロー
スを所望の形状に加工して用いることができる。セルロ
ースは、優れた物性を有することから、その加工も容易
に行うことが可能である。平膜を作製する場合には、一
般的には、プラスチックの場合は射出成形やホットプレ
スで形状をつくり、この表面をプラズマ処理やコロナ処
理にて親水性にして、細胞接着性を付与する。一方、セ
ルロース誘導体の場合プラスチックではないので、まず
セルロース誘導体を含む溶液を作り、これをガラス板な
どの上にキャストし、乾燥する。乾燥物を加水分解して
セルロースのフィルムを得る。このフィルムにフィブロ
ネクチンなどの細胞接着性を有するタンパク質やアルギ
ニンーグリシンーアスパラギン酸の細胞接着性を有する
ペプチドを固定して細胞接着性を付与することにより、
平膜を作製することができる。
【0023】また、中空糸は、一般的には、血液透析器
(人工腎臓)などで用いられている。セルロース誘導体
製の中空糸の場合は、セルロース誘導体の溶液をノズル
から凝固液へ押出し、中空糸を作成する。この中空糸
に、フィブロネクチンなどの細胞接着性を有するタンパ
ク質やアルギニンーグリシンーアスパラギン酸の細胞接
着性を有するペプチドを固定して細胞接着性を付与す
る。
【0024】また、セルロース又はセルロース誘導体製
の中空糸を用いて、3次元構造物を作製することができ
る。形を固定するために、酢酸セルロースなどのセルロ
ース誘導体の溶液に浸漬する。その後、溶液を乾燥し、
乾燥物を得る。さらに、この乾燥物をアルカリ加水分解
して、セルロースに変換し所望の3次元構造物を得る。
その後、この3次元構造物に、フィブロネクチンなどの
細胞接着性を有するタンパク質やアルギニンーグリシン
ーアスパラギン酸の細胞接着性を有するペプチドを固定
して細胞接着性を付与する。
【0025】タンパク質又はペプチドの固定化は、セル
ロースの多数の水酸基を利用して行うことができる。こ
の多数の水酸基によって固定化を容易に行うことができ
る。固定化の方法は、まず、セルロースの活性化を行
う。セルロースの活性化は、例えば、トレシルクロライ
ド、アセトン、ピリジン混合溶液や、アセトン、クロロ
ホルム、ジオキサン等の極性有機溶媒に溶解し、これら
の溶液に0.5〜3時間浸漬して行うことができる。この浸
漬時間は、セルロースが活性化されれば、特に限定され
ない。
【0026】例えば、図1は、セルロース中空糸を用い
た3次元組織体を作る方法の概念図を示す。生体外で細
胞を培養する間、細胞は増殖し中空繊維に多細胞層を形
成していく。
【0027】トレシルクロライドを用いた場合の反応式
を示すと下記式1のようになる。
【数1】 式1によって、セルロース中空繊維のトレシル化とフィ
ブロネクチンの固定化過程の様子が分かる。細胞接着作
用を有するタンパク質又はペプチドを含む緩衝液にセル
ロースを浸漬することにより、セルロースと前記タンパ
ク質又はペプチドとを反応させて、セルロース上に前記
タンパク質又はペプチドを固定化することができる。
【0028】緩衝液としては、一級または二級アミノ基
を含む緩衝液はトレシル化セルロースと反応するため好
ましくはないが、これらを含まない緩衝液であれば、特
に限定されない。好ましくは、リン酸緩衝生理食塩水、
酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液等を挙げることができる。
【0029】その後、細胞接着作用を有するタンパク質
又はペプチドを固定化したセルロースを、培養プレート
に入れ、細胞を培養することができる。
【0030】
【実施例】実施例1 再生セルロースの中空糸(内径200μm、外径230μm、長
さ15mm)5本をアセトンで洗浄後、減圧下に十分乾燥さ
せ、乾燥後エチレンオキシドガス滅菌を行った。これ以
後の操作は、全て無菌下で行った。トレシルクロライド
(1g)とピリジン(1.5ml)を乾燥アセトン(30ml)に溶解
し、この混合溶液に中空糸を1時間浸漬することによっ
て、セルロースの水酸基を活性化させた。さらに、活性
化させた中空糸を0.1mg/mlmの細胞接着タンパクフィブ
ロネクチンを含む培養液0.4mlに浸漬した。フィブロネ
クチン固定化中空糸を培養皿に移し、この培養皿に細胞
懸濁液(8×10細胞/ml)を加えて5%CO2雰囲気下で37
℃にて培養を行った。その後、1週間に2回培養液を交換
し、培養を続けた。30日後、培養液をセルラーゼ(メイ
セラーゼ、明治製菓製)8mg/mlを含む培養液0.4mlと交換
し、さらに培養し、24時間継続した後、元の培養液に戻
し、さらに7日間培養を行った。形成された細胞集合体
を中性ホルマリン溶液に浸漬して固定した。
【0031】その後、光学顕微鏡観察するために、厚さ
10μmの薄切片を作製し、さらにヘマトキシリン−エオ
ジン染色を行った。組織に約5個の直径約10μmの中空
部分が見られ、その周囲には細胞成分が粗で細胞外マト
リクッスが多く見られる層、さらにその外側に細胞に富
む組織が存在した、このように、上記の操作により、人
工物を全く含まない中空の組織体を形成することができ
た。
【0032】実施例2 中空繊維を使用して毛細管を有する3次元組織体を再構
築した。セルロース中空繊維を、細胞培養の基材として
使用した。生体外で細胞を培養する間、細胞は増殖し、
中空繊維に多細胞層を形成した。細胞として、L細胞及
び牛冠動脈平滑筋(BCASMC)を使用して、より詳細な比較
検討を行った。
【0033】固定化についての評価 修飾セルロースの表面特性を調べた。表面特性は、修飾
中空繊維の表面を、X線光電子分光法(ESCA)によって
調べることにより行った。X−線光電子分光法(ESCA)
は、材料表面層約50オグストロームの原子組成を分析
する方法であり、これにより、中空繊維表面の原子組成
を把握できる。後述するように、フィブロネクチンを固
定化した中空糸を加水分解後、高性能液体クロマトグラ
フィーHPLCを用いてアミノ酸分析によってフィブロネク
チンの固定化量を決定した。
【0034】
【表1】
【0035】表1は、再生繊維、トレシル化した中空繊
維及びフィブロネクチン-固定化中空繊維のESCA分析の
結果を示す。トレシル化した繊維のフッ素/炭素(F/C)
率は、セルロース繊維の2つのピラノース基毎に1つの
トレシル基が導入されたことを示す。
【0036】フィブロネクチン固定化後、F/C率は0.04
まで減少し、フィブロネクチン固定の間、トレシル基が
加水分解されたことを示す。窒素/炭素(N/C)率は、
繊維上にフィブロネクチンを固定化したことによって増
加することが予想されたが、あまり明確な変化が観察さ
れなかった。この分析結果より、セルロース表面にはフ
ッ素は存在しないが、セルロースの水酸基をトレシルク
ロライドでまず活性化すると、式1に示したようにフッ
素が導入されることが判る。
【0037】中空繊維上の固定化フィブロネクチンの量
を、HPLCを使用してアミノ酸分析によって決定した。結
果を図2に示す。図2は、中空繊維上のフィブロネクチ
ン固定化の量と反応時間との関係を示す。図2に示すよ
うに、フィブロネクチン固定化の量は、反応時間ととも
に増加した。反応時間10時間では、フィブロネクチン
固定化の量は、0.05〜0.1μg/cmへ落ち着いた。
【0038】フィブロネクチン固定化の影響 フィブロネクチン固定化が細胞付着へ及ぼす影響を調べ
るために、セルロースフィルムディスクを使用した。セ
ルロースフィルムを培養皿に入れ、これに0.3mlの細胞
懸濁液(4×105細胞/ml)を載せ、5%CO2下37℃にて培
養した。
【0039】フィブロネクチン固定化が細胞の付着と成
長に及ぼす影響を評価するために、細胞(L細胞及びBCAS
MXC)を、血清のない培地において未処理セルロースフィ
ルム及びフィブロネクチン固定化フィルム上にはん種し
た。中空繊維上の細胞培養には、10本の中空繊維の塊を
細胞培養の基材として使用した。細胞懸濁液(8×10
細胞/ml)を載せ、5%CO2下、37℃にて培養した。細胞
を、所定の培養時間間隔にて培養した。
【0040】細胞の種類に関わらず、少数の細胞が未処
理のセルロースフィルム上に存在した。図3は、セルロ
ースフィルムとフィブロネクチン固定化セルロースフィ
ルム上への細胞の接着と細胞の増殖を示す図である。図
3に示すように、7日培養後でさえ、未処理のフィルムに
おいて細胞の増殖は観察されなかった。
【0041】対照的に、フィブロネクチンの固定化は、
セルロースフィルムの細胞付着能力を改善した。図3に
示すように、フィブロネクチン固定化フィルムの細胞の
数は、未処理フィルムでのものより3倍高かった。さら
に、培養を続けたとき、細胞は、迅速に増殖した。2週
間培養後、BCASMACの数は1.8×10細胞/cm2へ増加し
た。
【0042】中空繊維上に付着したL細胞及びBCASMCの
形態を位相差光学顕微鏡によって観察した。図4は、未
処理繊維及びフィブロネクチン固定化繊維上で培養した
L細胞及びBCASSMCの光学顕微鏡写真を示す図で
ある。図4(a)は、未処理繊維及びフィブロネクチン固
定化繊維上のL細胞の光学顕微鏡を示す。L細胞は、そ
の形態からもわかるように未処理繊維に十分に付着しな
かった。L細胞の数も培養時間とともに増加しなかっ
た。対照的に、L細胞は、フィブロネクチン固定化繊維
上に良く付着した。培養を続けたとき、フィブロネクチ
ン-固定化繊維上の細胞は、急速に増殖し、9日培養後、
L細胞は繊維上に3〜4層の細胞層を形成した。図4
(b)は、フィブロネクチン固定化繊維上のBCASMC
の形態を示す。これらは、BCASMCがフィブロネク
チン固定化繊維上に十分に付着したことを示す。40日培
養後の光学顕微鏡に見られるように、BCASMCは、
増殖し、多層細胞層を形成し、繊維間の空間を占有し
た。
【0043】セルラーゼによるセルロースの中空繊維の
消化 フィブロネクチン固定化中空繊維を、セルラーゼ(8mg/m
l)を溶解させた0.1M酢酸ナトリウム−酢酸緩衝液(pH4.
1)、リン酸緩衝生理食塩水(PBS(-)緩衝液(pH7.0)、グル
コース及び血清(pH7.0)なしのD-MEM/F-12培養液、血清
(pH7.0)なしのMEM/F-12培養液、10%FBS(pH7.0)を有す
るD-MEM/F−12培養液中に放置した。
【0044】下記表2は、種々の溶液におけるセルラー
ゼによるセルロース繊維の消化試験の結果を示す。
【0045】
【表2】 1.pH4.1:酢酸緩衝液、pH7.0:PBS(-)緩衝液、MEM(-)
+:グルコース及び血清のない培養液(pH7.0)、MEM
(-):血清のない培養液(pH7.0)、MEM(+):10%血清を有
する培養液(pH7.0) 2.セルラーゼ溶液(8mg/ml)を毎日交換した。
【0046】この試験に使用したセルラーゼは、セルビ
オハイドラーゼI及びIIを含む。セルラーゼ溶液の培地
として、酢酸ナトリウム−酢酸緩衝液(pH4.1)を使用し
たとき、セルロース繊維は、セルロース繊維の化学修飾
なく1日以内に完全に分解された。PBS(-)セルラーゼ溶
液(pH7.0)においては、未処理中空繊維を完全に分解す
るのに1日以上かかった。トレシル化した繊維及びフィ
ブロネクチン固定化繊維の場合、4日後、繊維の大部分
が消失した。
【0047】10%FBSを用いた培地を使用したとき、中
空繊維は、最初の3日間の間一部分解された。しかしな
がら、追加の7日間の間ではさらなる分解は観察されな
った。グルコース及び血清のない培地において、繊維の
形状が、最初の2,3日の間劣化し、分解が進行したが、
小数の断片が混合物において発見された。
【0048】セルラーゼ消化による細胞集合体の中空繊
維の除去 L細胞に対して9日間培養し、BCASMCに対して30日間培養
した後に形成された細胞集合体を、5%CO2の下37℃にて
1mlのセルラーゼ溶液(8mg/ml、pH7.0、培地)中に放
置した。
【0049】図5は、セルラーゼ処理中の中空繊維上のL
細胞集合体の形態の変化を示す。L細胞を担持した中空
糸を、10%FBSを有する培地においてセルラーゼによっ
て処理したとき、L細胞集合体は、1日のセルラーゼ処理
後不安定化した。いくらかの細胞は、培地皿表面に落ち
た。セルロース溶液がセルラーゼを含まない新しい培養
液に取り換えた後、培養皿に落ちたL細胞は再び増殖を
始めた。
【0050】一方、BCASMC集合体を有する中空繊維がセ
ルラーゼ溶液に曝されたとき、2日間のセルラーゼ処理
中にBCASMC集合体には変化が見られなかった。セルラー
ゼ処理後、セルラーゼを含まない新しい培養液に取り換
えた。BCASMC集合体を追加の培養期間中に、少し収縮し
た。
【0051】細胞組織体の形態 セルラーゼ消化の前後の細胞組織を、10%の中性のホル
マリン溶液で固定し、エタノールで脱水し、パラフィン
中に包埋した。10μm厚の組織片を、光学顕微鏡観察の
ために調製した。断片を、メイヤーのヘマトキシリン−
エオジン(H−E)溶液で染色した。同様に、エラスチカ・
ワンキ゛―ソン染色、マッソントリクロム染色、マッソン
・トリクロム染色を適用し、細胞組織における細胞外マ
トリクッス(ECM)の影響を見た。
【0052】図6は、様々な染料で染色したBASCSMC集合
体の薄部分の微細顕微鏡写真を示す。セルラーゼ処理前
の図6(a)に見られるように(HE染色)、BCASM
Cは、各繊維上に多細胞層を形成した。BCASMC集
合体がセルラーゼ溶液に曝された後でさえ、集合体の構
造に分解が観察されなかった。集合体は小さくなった
が、集合体は、その中にいくつかの管腔が存在した。セ
ルラーゼ消化前の図6(a)から、中空糸管にも細胞や
細胞外マトリックスが存在するのが判る。セルラーゼ消
化後の図6(a)から、中空糸がセルラーゼの作用で消
化・除去されて、細胞や細胞外マトリックスからなる中
空の3次元組織が形成されているのが判る。
【0053】図6(b)は、マッソン・トリクロムで染色
したBCASMC集合体の微細写真を示す。集合体にお
いて、BCASMCは互いに十分に付着し、ECM(青
色部分)は、細胞集合体の全体に渡って広がった。大部
分の細胞が集合体の表面に存在するのが観察された。も
う少しセルラーゼ消化後の図6(b)の像を詳しく観察
すると、中空の3次元組織の中側が青く染色され、組織
の内側に細胞外マトリックスのコラーゲンが存在し、外
側に生きている細胞が存在するのがわかる。
【0054】セルラーゼ消化後の図6(c)から余りき
れいに染色されていないが、よく見ると黄色に染色され
た筋繊維が存在するのが判る。このことから、エラスチ
ン(黄色い部分)の存在が、エラスチカ・ワンギーソン染
料によって同定された(図6(c))。毛細管構造がエラス
チン繊維によって支持されたのが示唆された。
【0055】
【発明の効果】本発明の細胞組織体は、培養基材などの
人工物を含まず、かつ、容易に体内で分解可能なタンパ
ク質又はペプチドを細胞の接着に使用しているので、分
解産物の細胞毒、分解残査による異物反応の誘起等の虞
がないという有利な効果を奏する。
【0056】本発明の細胞組織体の製造方法によれば、
細胞に傷害を与えることのないセルラーゼにより培養基
材を除去することが可能となるという有利な効果を奏す
る。
【0057】また、本発明の細胞組織体の製造方法は、
優れた物性を有しその加工も容易であるため、特定形状
の培養基材を作製することが容易であるという有利な効
果を奏する。
【0058】さらに、本発明の細胞組織体の製造方法
は、セルロースは、多数の水酸基を有することから、こ
の水酸基を用いて細胞接着性タンパク質やオリゴペプチ
ドの固定が容易に行えるという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、セルロース中空糸を用いた3次元組
織体を作る方法の概念図を示す。
【図2】 図2は、中空繊維上のフィブロネクチン固定
化の量と反応時間との関係を示す。
【図3】 図3は、セルロースフィルムとフィブロネク
チン固定化セルロースフィルム上への細胞の接着と細胞
の増殖を示す図である。
【図4】 図4は、未処理繊維及びフィブロネクチン固
定化繊維上で培養したL細胞及びBCASSMCの光学
顕微鏡写真を示す図である。図4(a)は、未処理繊維及
びフィブロネクチン固定化繊維上のL細胞の光学顕微鏡
を示す。図4(b)は、フィブロネクチン固定化繊維上の
BCASMCの形態を示す。
【図5】 図5は、セルラーゼ処理中の中空繊維上のL細
胞集合体の形態の変化を示す。
【図6】 図6は、様々な染料で染色したBASCSMC集合体
の薄部分の微細顕微鏡写真を示す。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B029 AA08 AA21 BB11 CC02 CC10 CC11 CC12 GB09 4B033 NA01 NA16 NB15 NB45 NB63 NB65 NB70 NC04 NC12 ND07 ND12 NF10 4B065 AA90X AC20 BC41 BD44 CA44

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース又はセルロース誘導体と、セ
    ルロース細胞接着作用を有するタンパク質及び/又はペ
    プチドとからなる培養基材。
  2. 【請求項2】 前記セルロース誘導体が、酢酸セルロー
    ス又は、カルボキシメチルセルロースであることを特徴
    とする請求項1記載の培養基材。
  3. 【請求項3】 前記細胞接着作用を有するタンパク質
    が、フィブロネクチン、ビトロネクチン、ラミニン、テ
    イネシン、トロンボスポンジン、エンタクチン、オステ
    オポンチン、フォンビルブラント因子、フィブリノーゲ
    ン、コラーゲン、ゼラチン及びエラスチンからなる群か
    ら選択される少なくとも1種である請求項1又は2項に記
    載の培養基材。
  4. 【請求項4】 前記細胞接着作用を有するペプチドが、
    アルギニン−グリシン−アスパラギン酸−セリン、アル
    ギニン−グリシン−アスパラギン酸、ロイシン−アスパ
    ラギン酸−バリン、アルギニン−グルタミン酸−アスパ
    ラギン酸−バリン、アスパラギン酸−グリシン−グルタ
    ミン酸−アラニン、グルタミン酸−イソロイシン−ロイ
    シン−アスパラギン酸−バリン、グリンシン−プロリン
    −アルギニン−プロリン、リジン−グルタミン−アラニ
    ン−グリシン−アスパラギン酸−バリン、グルタミン酸
    −イソロイシン−ロイシン−アスパラギン酸−バリン、
    チロシン−イソロイシン−グリシン−セリン−アルギニ
    ン、及びバリン−グリシン−バリン−アラニン−プロリ
    ン−グリシンからなる群から選択される少なくとも1種
    である請求項1〜3項のいずれか1項に記載の培養基
    材。
  5. 【請求項5】 前記セルロースの形状が、平膜、中空
    糸、又は3次元構造物である請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の培養基材。
  6. 【請求項6】 タンパク質又はペプチドをセルロースに
    固定化させた細胞培養基材上で細胞を培養し、セルラー
    ゼにより前記セルロースを除去することを特徴とする細
    胞組織体の製造方法。
  7. 【請求項7】 タンパク質が、フィブロネクチン、ビト
    ロネクチン、ラミニン、テイネシン、トロンボスポンジ
    ン、エンタクチン、オステオポンチン、フォンビルブラ
    ント因子、フィブリノーゲン、コラーゲン、ゼラチン及
    びエラスチンからなる群から選択される少なくとも1種
    である請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 ペプチドが、アルギニン−グリシン−ア
    スパラギン酸−セリン、アルギニン−グリシン−アスパ
    ラギン酸、ロイシン−アスパラギン酸−バリン、アルギ
    ニン−グルタミン酸−アスパラギン酸−バリン、アスパ
    ラギン酸−グリシン−グルタミン酸−アラニン、グルタ
    ミン酸−イソロイシン−ロイシン−アスパラギン酸−バ
    リン、グリンシン−プロリン−アルギニン−プロリン、
    リジン−グルタミン−アラニン−グリシン−アスパラギ
    ン酸−バリン、グルタミン酸−イソロイシン−ロイシン
    −アスパラギン酸−バリン、チロシン−イソロイシン−
    グリシン−セリン−アルギニン、及びバリン−グリシン
    −バリン−アラニン−プロリン−グリシンからなる群か
    ら選択される少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項5記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記セルロースの形状が、平膜、中空
    糸、又は3次元構造物である請求項5記載の方法。
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