JP2001320162A - はんだ回収装置と酸化物の除去方法 - Google Patents

はんだ回収装置と酸化物の除去方法

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JP2001320162A
JP2001320162A JP2001084814A JP2001084814A JP2001320162A JP 2001320162 A JP2001320162 A JP 2001320162A JP 2001084814 A JP2001084814 A JP 2001084814A JP 2001084814 A JP2001084814 A JP 2001084814A JP 2001320162 A JP2001320162 A JP 2001320162A
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solder
oxide
container
separating agent
powder
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JP2001084814A
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Taiji Kawashima
泰司 川島
Kaoru Shimizu
薫 志水
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融はんだに浮かんだ酸化物を無公害で、簡
単容易で、自動的に除去し、酸化物に付着するはんだロ
スを低減する。 【解決手段】 はんだ波形面を形成するはんだ波形面形
成手段と、糠類、穀類の粒または粉末、豆類の粉末、種
子の粒または粉末、大豆カスの粉末、落花生の殻の粉末
の内から選択したいずれか一つ,またはその組合せから
なる分離剤8を散布する篩容器10と、酸化物7を掬う
容器9と、容器9を反転させ酸化物7を排出する排出手
段とを備えたはんだ付け装置20。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線基板
等の自動はんだ付け装置とはんだ回収装置とはんだ酸化
物の除去方法と酸化物の分離剤とに関し、特に、はんだ
が付着した酸化物を,はんだと酸化物とに分離し回収す
るはんだ付け装置とはんだ回収装置と酸化物の除去方法
と酸化物の分離剤とに関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板に電子部品をはんだ付
けする際、はんだ付けに用いるディップ型はんだ付け装
置やフロー型はんだ付け装置では多量のはんだ酸化物が
発生する。また、前記酸化物を溶融はんだからすくい上
げたり,半田槽の外へ排出し凝固させると、酸化物に多
量のはんだが付着している。
【0003】前記はんだが付着した酸化物は再生業者に
低価格で売却される。はんだの酸化防止策としては、溶
融はんだの表面に酸化防止剤たとえば耐熱性鉱物油を添
加するか、または窒素等の不活性ガスをはんだ槽周辺に
封入して酸素濃度を低くし、はんだの酸化を最小限に抑
えていた。
【0004】また、はんだが付着した酸化物からはんだ
を分離し、酸化物のみ取り出し可能にするはんだ酸化物
の分離剤/還元剤として、ホウ塩酸アンモニウムにカリ
ウム塩を添加した粉末が市販されている。(製品名/ク
リノックスOR−904P/エレクトロバート・セイテ
ック株式会社販売)なお、酸化物を耐熱性油脂とともに
はんだ槽の外部に流出させる手段を備えた噴流半田槽と
して例えば、特開平5−63349号公報等が提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の再
生業者に売却する方法は、高価なはんだが酸化物に多量
に付着しておりはんだロスが大きい。溶融はんだの表面
に酸化防止剤を添加する方法は、はんだ槽が酸化防止油
等でベトベトに汚れ清掃が面倒なうえプリント配線基板
等にも付着する。特開平5−63349号公報も同様
で、はんだ溜まり部に耐熱性油脂が堆積したり、はんだ
ダクトの詰まり等を生じるという課題を有している。
【0006】不活性ガスを用いる方法はコストアップと
なるうえ設備が大がかりで複雑となる。ホウ塩酸アンモ
ニウムを主成分とする粉末状分離剤はコストが約6,0
00円/450グラム程度と高価であり、取扱時、皮膚
に触れないよう注意したり保護眼鏡の着用が必要等、安
全管理を要する。
【0007】本発明は、はんだ付け装置が酸化防止の耐
熱油等で汚染されるのを防ぎ、安全で無公害で、簡単に
溶融はんだ上に浮かぶ酸化物を除去できる酸化物の除去
方法とはんだ付け装置とはんだ回収装置を提供するもの
である。さらに、はんだが付着した酸化物を溶融はんだ
に浸漬した場合に酸化物のみを容易に分離,除去できる
分離剤と、該分離剤を用いたはんだ回収装置を提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明におけるはんだ付け装置は、はんだを溶融し
はんだ波形面を形成するはんだ波形面形成手段と、はん
だと酸化物とを分離する分離剤を酸化物に散布する分離
剤散布手段とを備え、前記分離剤が植物性部材、詳しく
は糠類、穀類の粒または粉末、豆類の粉末、種子の粒ま
たは粉末、大豆カスの粉末、落花生の殻の粉末の内から
選択したいずれか一つ,またはその組合せからなる構成
とした。
【0009】前記はんだと酸化物との植物性分離剤を、
糠類は米糠、ふすま、麦糠、大麦混合糠、裸麦糠、裸麦
混合糠等とし、穀類の粒または粉末を粟、稗、きび、米
の内いずれか一つ,またはその組合せ、豆類の粉末は大
豆、小豆、落花生、ココナッツ等とし、種子の粒または
粉末はゴマ、ヒマワリ、ヤシ、菜種、綿実等とし、前記
群から選択したいずれか一つ、またはその組合せとし
た。例えば、米糠とゴマ粉末とを重量比100:20〜
100:5の範囲で混合した分離剤等としてよい。糠に
ゴマの粉末を混入することにより分離作用の持続時間が
伸びる。勿論、他の組合せや2種類以上を混合するなど
任意に実施してよいことは言うまでもない。
【0010】さらに、溶融はんだから酸化物を分離する
方法を、溶融はんだ(280℃〜290℃程度)に浮か
ぶ酸化物を容器内にすくう工程と、上記分離剤の内いず
れか一つ(例えば、米糠),またはその組合せを前記酸
化物に散布する工程と、前記容器をはんだ槽から引き上
げ、はんだと酸化物とを分離する工程と、分離した酸化
物(酸化滓)を排出する手段とを備えた構成とした。
【0011】さらに、もう一つの酸化物の分離方法を、
上記分離剤の内いずれか一つ(例えば粟粒),またはそ
の組合せを溶融はんだに浮かんだ酸化物に散布する工程
と、溶融はんだに浮かんだはんだ酸化物を容器内にすく
う工程と、前記容器をはんだ槽から引き上げ、はんだと
酸化物とを分離する工程と、分離した酸化物を排出する
工程とを備えた構成とした。
【0012】さらに、溶融はんだに浮かぶ酸化物を掬い
上げる容器を、メッシュの開口(貫通孔)面積が1〜1
0mm↑2程度、望ましくは1〜2.25mm↑2程度
の網かご、または、1〜2.25mm↑2程度の開口を
底面と各側面に複数有するごとくプレス加工したパンチ
ングメタルで形成する構成とした。メッシュまたはパン
チングメタルにおける開口値1〜10mm↑2の範囲設
定は、酸化物から分離したはんだが円滑にはんだ溶融槽
内に還流され、かつ、酸化滓(酸化物)が容器内に留ま
ることを目的として実験により求めた。さらに、網かご
やパンチングメタルの構成部材をステンレススティール
等はんだの付着しない材料とした。前記網かごは、網の
線径を0.3〜0.7mm、矩形開口の一辺を1.0〜
3mm程度とした。好適には網の線径を約0.5mm、
矩形開口の一辺を1.2mm程度とした。
【0013】はんだが付着した酸化物,または溶融はん
だに接する(浮かぶ)酸化物を、前記各分離剤がはんだ
と酸化物とに分離するメカニズムは以下による。即ち、
分離剤を構成する油成分(油に含まれる有機酸R・(C
OOH)n成分(すなわちオレイン酸、リノール酸、パ
ルミチン酸等)が金属酸化物に対し還元作用を呈するも
のと考えられる。
【0014】例えば、SnO↓2+4RCOOH→〔R
COO〕↓4Sn+2H↓2Oまた、分離剤に含まれる
リン(P)と前記油脂がはんだの酸化防止機能を果たす
ためと考えられる。さらに、分離剤を構成する繊維、炭
水化物等が酸化物(ドロス)と結びつき,溶融はんだと
の結合を阻害するものと考えられる。溶融はんだに加熱
され炭素Cと化した成分はSnO↓2+C→Sn+CO
↓2と反応するものと考えられる(還元剤として作
用)。
【0015】さらに、ナトリウム(Na)が分離剤に含
まれる場合、Naも還元剤として作用する。
【0016】粉末状をなす各分離剤の粒度分布は特に調
製する必要はない。玄米の精白過程や,小麦粉の製造過
程等で生じた粒度分布そのままでよい(約1mm〜0.
01μm程度の範囲)。
【0017】ちなみに、糠類の内、米糠(vain)成
分の一例を記すと、リンP・・2%以下、蛋白質・・1
3.4%、粗脂肪・・17.1%、粗繊維・・7.9
%、粗灰分・・10.2%、カルシウムCa・・0.0
6%、可消化成分(鶏、豚、牛等)・・残部大半、(他
の成分記載は省略)等となる。なお、米糠(vain)
は玄米などを精白するとできる果皮、種皮、胚芽等の砕
粉物からなる。市販の漬物用米糠には塩、昆布、とうが
らし等がわずかづつ添加されているが分離剤としての効
能は米糠のみのものと同等並であった。なお、米糠に防
腐剤(例えば、安息香酸化合物など)や防虫剤を所定量
混入してもよいし、防腐処理や防虫処理を施しておいて
もよい。
【0018】また、穀類の内、粟、きび、稗の粒につい
てその各成分を記すと、粟は可食部100g中、脂肪・
・7.0g、リンP・・240mg、ナトリウムNa・
・7mg、カルシウムCa・・21mg、鉄・・5m
g、蛋白質・・9.9g、(他の成分記載は省略)等と
なっている。きびは可食部100g中、脂肪・・9.1
g、リンP・・270mg、ナトリウムNa・・極微
量、カルシウムCa・・20mg、鉄・・3.5mg、
蛋白質・・12.7g、(他の成分記載は省略)等とな
っている。稗は可食部100g中、脂肪・・8.3g、
リンP・・330mg、ナトリウムNa・・極微量、カ
ルシウムCa・・33mg、鉄・・3.5mg、蛋白質
・・9.3g、(他の成分記載は省略)等となってい
る。
【0019】また、豆類の内、大豆の成分は、可食部1
00g中、脂肪・・17.5g、リン・・470mg、
ナトリウムNa・・3mg、カルシウムCa・・190
mg、鉄・・7mg、蛋白質・・34.3g、(他の成
分記載は省略)等となっている(いずれも「化学便覧」
応用編、日本化学会編、1973年版、1366〜13
67頁、1404〜1405頁/丸善株式会社発行より
参照)。
【0020】従って、米糠以外の前記各分離剤において
も油成分とリン、または油成分を含んでおり、米糠と同
様、溶融はんだと接する酸化物、またははんだが付着し
た酸化物を、はんだと酸化物とに分離する。特に、油脂
成分の豊富な豆類の粉末(大豆、小豆、落花生、ココナ
ッツ等)、または種子の粒や粉末(ゴマ、ヒマワリ、ヤ
シ、菜種等)等が有効である。ゴマ(sesame)の
脂肪酸はオレイン酸、リノール酸を多く含む。
【0021】また、穀類の内、粟粒は無臭で定量供給が
用意である。粟粒の大きさ寸法は外径1〜2mm程度、
長さ1〜2mm程度の略球状やポップコーン形を呈した
ものをそのまま用いた。粒度の調整や粉砕加工は必要に
応じ任意に実施してもよい。はんだ酸化物の分離に際
し、粟粒の供給量は米糠と同量程度とした。なお、本発
明における分離剤は1種類で構成されることの他に、前
述のごとく2種類以上の部材を組み合わせる様にしても
よい。
【0022】本発明は上記構成により、作業上安全で低
価格、人体無害、無公害を実現するはんだと酸化物との
分離剤と、該分離剤を用いたはんだ付け装置(または、
はんだ回収装置)と分離方法とを提供できる。また、酸
化物の分離作業を容易に自動化でき、酸化物に付着して
廃棄するはんだの量を削減できる。そして、はんだの利
用率、回収率等が向上し地球環境保護に役立つ。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明における第1の発明は、は
んだを溶融しはんだ波形面を形成するはんだ波形面形成
手段と、はんだと酸化物とを分離する分離剤を酸化物に
散布する分離剤散布手段とを備え、前記分離剤が糠類、
穀類の粒または粉末、豆類の粉末、種子の粒または粉
末、大豆カスの粉末、落花生の殻の粉末の内から選択し
たいずれか一つ,またはその組合せからなることを特徴
とするはんだ付け装置としたもので、無害で公害も起こ
さず、極めて容易にはんだと酸化物とを分離できる。ま
た、はんだの利用率、回収率等が向上し地球環境保全に
役立つ。
【0024】さらに、第2の発明は、糠類を米糠、ふす
ま、麦糠、大麦混合糠、裸麦糠、裸麦混合糠の内いずれ
か一つ,またはその組合せ、穀類を粟、きび、稗、米の
内いずれか一つ,またはその組合せ、豆類を大豆、小
豆、落花生、ココナッツの内いずれか一つ,またはその
組合せ、種子をゴマ、ヒマワリ、ヤシ、菜種の内いずれ
か一つ,またはその組合せとしたことを特徴とする第1
の発明に記載のはんだ付け装置としたもので、極めて安
価にはんだと酸化物とを分離できる。また、廃棄物の有
効利用を図れる。
【0025】さらに、第3の発明は、酸化物の掬い上げ
手段を備えたことを特徴とする第1の発明に記載のはん
だ付け装置としたもので、酸化物の除去を自動化でき、
プリント配線基板のはんだ付け作業を連続して実施でき
る。
【0026】さらに、第4の発明は、掬った酸化物を容
器から排出する排出手段を備えたことを特徴とする第3
の発明に記載のはんだ付け装置としたもので、酸化物の
除去を自動化でき、プリント配線基板のはんだ付け作業
を連続して実施できる。
【0027】さらに、第5の発明は、溶融はんだに浮か
んだ酸化物を容器内にすくう工程と、第1の発明または
第2の発明のいずれか一方に記載した分離剤の内,いず
れか一つまたはその組合せの分離剤を散布する工程と、
前記容器をはんだ槽から引き上げ、はんだと酸化物とを
分離する工程と、分離した酸化物(酸化滓)を排出する
手段とを備えたことを特徴とするはんだ酸化物の分離方
法としたもので、酸化物の除去を自動化でき、プリント
配線基板のはんだ付け作業を連続して実施できる。ま
た、酸化物に付着して廃棄するはんだ量が少なくなる。
また、はんだの利用率、回収率等が向上し地球環境保全
に役立つ。
【0028】さらに、第6の発明は、第1の発明または
第2の発明のいずれか一方に記載した分離剤の内,いず
れか一つまたはその組合せを溶融はんだに浮かんだ酸化
物に散布する工程と、前記溶融はんだに浮かんだ酸化物
を容器内にすくう工程と、前記容器をはんだ槽から引き
上げ、はんだと酸化物とを分離する工程と、分離した酸
化物(酸化滓)を排出する手段とを備えたことを特徴と
するはんだと酸化物との分離方法としたもので、酸化物
の除去を自動化でき、プリント配線基板のはんだ付け作
業を連続して実施できる。また、酸化物に付着して廃棄
するはんだの量が少なくなる。また、はんだの利用率、
回収率等が向上し地球環境保全に役立つ。
【0029】さらに、第7の発明は、溶融はんだから分
離した酸化物をはんだ槽外へ掻き取る酸化物掻き取り手
段を備えたことを特徴とする第1の発明に記載のはんだ
付け装置としたもので、無害で公害も起こさず、極めて
容易にはんだと酸化物とを分離できる。また、はんだの
利用率、回収率等が向上し地球環境保全に役立つ。
【0030】さらに、第8の発明は、溶融はんだから分
離した酸化物を不活性ガスで押し流す酸化物押し流し手
段を備えたことを特徴とする第1の発明に記載のはんだ
付け装置としたもので、容易にはんだと酸化物とを分離
できる。また、はんだの利用率、回収率等が向上し地球
環境保全に役立つ。はんだと酸化物とを容易に、効率よ
く分離する。
【0031】以下、本発明の一実施例におけるはんだ付
け装置と酸化物の除去方法を図面とともに説明する。
【0032】(実施の形態1)図1は本発明の一実施例
におけるはんだ付け装置の概念の要部断面図を示す。図
2は本発明の一実施例における酸化物の分離・除去方法
の要部断面図を示す。図3は本発明のはんだ付け装置を
構成する半田噴流装置の要部斜視図を示す。
【0033】図1において、符号1は半田噴流ノズル、
2は前方整流板、3は後方整流板、4は多孔板、5は半
田槽、6は溶融はんだの半田波形面、7は酸化物(酸化
滓)、8は分離剤(例えば、米糠)、9は容器(例え
ば、網カゴ)、10は分離剤を収容し散布する篩容器、
11は仕切板、20は半田(はんだ)付け装置、30は
プリント配線基板を示す。図3において、符号12は透
孔、13は吐出ポンプ、14は軸、15は溶融はんだの
ダクト、16は開口、21は半田噴流装置を示す。
【0034】図1、図3において、半田波形面6は半田
噴流装置21によって環流する溶融半田によって形成さ
れ、矢印方向から進行してきたプリント配線基板30を
所定にはんだ付けする。
【0035】半田噴流装置21は当然のことながら、半
田槽内に設置されている。該半田噴流装置21におい
て、吐出ポンプ13は開口16より溶融半田を吸い込
み、ダクト15を介して半田噴流ノズル1より噴出し、
前方整流板2と後方整流板3とで所望の半田波形面を形
成する。半田噴流ノズル1の途中に配設した多孔板4
は、複数の透孔を所定ピッチで多行多列に穿設してな
り、溶融半田に混入した異物、金属塊、リード線等を除
去する。即ち、フィルターの役割を果たす。
【0036】前記後方整流板3を流れ落ちた溶融半田は
前記吐出ポンプ13によって環流させられるが、空気と
触れることによって多量の酸化物を生じる。酸化物は溶
融半田表面を図1の仕切板11方向に移動し集積する。
【0037】仕切板11近傍の溶融はんだ内には酸化物
収納容器9が配設されている。容器9はメッシュ状の網
かごからなり、網の線径を約0.5mm、矩形開口の一
辺を約1.2mm程度とした。前記容器9は半田槽5内
の(A)の位置から上昇し、(B)の位置で停止した
り、(C)の状態に反転可能に構成してなる。さらに、
図2の(D)の位置など任意の位置で停止可能に構成し
てなる。容器9の駆動手段は流体シリンダー、パルスモ
ータ等通常の一般的機構を用いて行えばよい(図示せ
ず)。
【0038】さらに、半田槽5の外であって,容器9の
上方には篩容器10を配置してなる。篩容器10内には
粉末状の分離剤たとえば米糠を収納してなり、下面のメ
ッシュ部より揺動、加振等により米糠を仕切板11近傍
に集積した酸化物上に散布する構成とした。揺動、また
は加振手段は電磁振動器、偏心カムとモーターとリンク
機構等、任意の一般的手段を用いて実施できる。仕切板
11の右側には酸化物(酸化滓)を堆積収納させるスペ
ースを併設してなる(勿論、専用容器を配置するように
してよいことは言うまでもない)。
【0039】次に、上記構成のはんだ付け装置を用い、
溶融はんだに浮かんだはんだ酸化物の除去方法について
その手順を説明する。
【0040】(除去方法1)第1のステップでは、溶融
はんだに浮かんだ酸化物7を網かご(容器9)で掬い集
め、網かごを半分程度まで引き上げる(図2参照。網か
ごは(D)の位置)。
【0041】第2のステップでは、篩容器10を加振
し、収納した分離剤8たとえば粉末状の米糠を酸化物7
の表面に散布する(振りかける)。散布量は前記酸化物
7の表面をほぼ覆う程度でよい。例えば、酸化物7の容
積100ccに対し分離剤の散布量を小さじ少々から
0.7杯分程度とした。
【0042】第3のステップでは、網かごを上下、また
は左右に動かし、酸化物7をはんだ溶融面より上げた
り、下げたりする。この動作を数回繰り返す。第4のス
テップでは、はんだ酸化物の嵩が減り,酸化物に付着し
ていた(くっついていた)はんだが分離したことを確認
し、網かごを溶融はんだ面より引き上げる(図1の
(B)の位置)。
【0043】第5のステップでは、網かごを反転させ酸
化滓を廃棄物入れ部等に捨てる(図1の(C)の位
置)。
【0044】以上のステップ第1〜第5で、溶融はんだ
に浮かび集積していた酸化物の除去作業が終了する。こ
の間、作業時間は1分程度であった。
【0045】なお、上記ステップ第1〜第5の順序は任
意に変更、追加または削除してよいことは言うまでもな
い。例えば、(除去方法2)第2のステップを入れ替
え、まず、粉末状の分離剤8を溶融はんだに浮かんだは
んだ酸化物7上に散布する工程を優先させる。その後、
溶融はんだに浮かんだはんだ酸化物を容器内にすくう工
程と、前記容器をはんだ槽から引き上げ、溶融はんだと
酸化物とを分離する工程と、網かごを反転させ酸化滓を
廃棄物入れ部等に捨てる工程とを順次、実施するように
してもよい(図示せず)。
【0046】(除去方法3)さらに、もう一つの除去方
法は、第1のステップで、溶融はんだに浮かんだ酸化物
(はんだドロス)7を網かご(容器9)で掬い集め、網
かごを溶融はんだの所定位置上方まで引き上げる。(図
1の(B)の位置)なお、この場合の酸化物には半田が
付着している。第2のステップでは、篩容器10を加振
し、収納した分離剤8たとえば米糠を酸化物7の表面に
散布する(振りかける)。散布量は前記酸化物7の表面
をほぼ覆う程度でよい。例えば、酸化物7の容積100
ccに対し分離剤の散布量を小さじ少々から0.7杯分
程度とした。
【0047】第3のステップでは、網かごを下降させ溶
融はんだに半分程度漬ける(図2の(D)の位置)。そ
の後、網かごを上下、または左右に動かし、酸化物7を
溶融はんだ面より上げたり、下げたりする。この動作を
数回繰り返す。第4のステップでは、はんだ酸化物の嵩
が減り,酸化物に付着していた(くっついていた)はん
だが分離したことを確認し、網かごを溶融はんだ面より
引き上げる(図1の(B)の位置)。
【0048】第5のステップでは、網かごを反転させ酸
化滓を廃棄物入れ部等に捨てる(図1の(C)の位
置)。
【0049】なお、上記除去方法1、2、3において、
酸化物7の収納容器として網かごを用いた例を説明した
が、別段、網かごに限るものでなく任意の部材としてよ
いことは言うまでもない。例えば、円形または矩形から
なる開口を複数穿孔したパンチングメタルで容器を形成
してもよい。一例として、収納容器の底面と各側面に、
開口面積が1mm↑2〜2.25mm↑2の矩形開口を
配設ピッチ1.5mmから2mm程度の多行多列(マト
リックス状)に配設してなる構成とした。
【0050】また、フロー(噴流)型半田付装置におい
て、半田噴流ノズルを複数たとえば2箇所配設するよう
にしてよいことも同様である。さらに、分離した酸化物
(酸化滓)を網カゴ等の容器ですくい上げることに代
え、耐熱スキージー例えば、ステンレススティール等か
らなるプレート等で掻き取るようにしてもよい。勿論、
不活性ガスを用いて酸化物を溶融はんだ面から廃棄物入
れ部へ押し流すようにしてもよい。さらに、酸化物の除
去動作を定期的に、例えば、2時間おきに自動的に実施
するようタイマー設定し制御するようにしてもよい(い
ずれも図示せず)。
【0051】さらに、粉末状分離剤の散布手段について
も上記の他に任意の構成としてよい。例えば、図4に示
すように、カスケード(樋)と分離剤を収納したホッパ
を電磁振動させる構成。図5に示すように、分離剤を収
納したホッパの下部に貫通孔を配設してなるスライド板
を配置した構成。図6に示すように、分離剤を収納した
ホッパの下部に切り欠きを複数配設してなるローターを
配置した構成等としてよい。
【0052】さらに、上記はんだ付け装置はプリント配
線基板に搭載した各種電子部品をはんだ付けする装置と
して用いることの他に、はんだが付着した酸化物からは
んだを回収するはんだ回収装置として利用してよいこと
は言うまでもない。その場合、はんだの回収方法は、は
んだが付着した酸化物を溶融はんだに浸漬し、前記分離
剤の還元作用や酸化防止作用を利用して酸化物のみ分離
・排出するものである。
【0053】はんだの回収方法としては、例えば、底面
と側面に複数の開口を備えた容器内にはんだが付着した
酸化物を投入する工程と、はんだが付着した酸化物を収
納してなる前記容器を溶融はんだに浸漬する工程と、は
んだが付着した酸化物に分離剤を散布する工程と、前記
容器を溶融はんだより引き上げる工程とからなり、前記
分離剤が糠類、穀類の粒または粉末、豆類の粉末、種子
の粒または粉末、大豆カスの粉末、落花生の殻の粉末の
内から選択したいずれか一つ,またはその組合せとすれ
ばよい。なお、はんだ回収装置を構成する場合、フロー
はんだ(噴流はんだ)に代え、はんだ波形面がフラット
な静止型(ディップ型)はんだ槽としてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、溶融はん
だに浮かぶ酸化物の分離を安全で人体に無害で、公害も
起こさず、極めて低価格で、容易に実施できる。また、
酸化物に付着して廃棄するはんだ量が少なくなる。その
結果、はんだの利用率、回収率等が向上し地球環境保護
に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるはんだ付け装置の概
念の要部断面図
【図2】図1のはんだ付け装置を用い酸化物を除去する
方法を示す要部断面図
【図3】図1のはんだ付け装置を構成する半田噴流装置
の要部斜視図
【図4】図1のはんだ付け装置を構成する分離剤散布装
置の要部側面断面図
【図5】図1のはんだ付け装置を構成する分離剤散布装
置の要部側面断面図
【図6】図1のはんだ付け装置を構成する分離剤散布装
置の要部側面断面図
【符号の説明】
1 半田噴流ノズル 2 前方整流板 3 後方整流板 4 多孔板 5 半田槽 6 半田波形面 7 酸化物(酸化滓) 8 分離剤(例えば、米糠) 9 容器(例えば、網カゴ) 10 篩容器 11 仕切板 12 透孔 13 吐出ポンプ 14 軸 15 ダクト 16 開口 20 半田(はんだ)付け装置 21 半田噴流装置 30 プリント配線基板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融はんだに浮かぶ酸化物を容器内に掬
    う工程と、 粟、稗、きび、米の粒または粉末、種子の粒の内から選
    択したいずれか一つ、またはその組合せからなる分離剤
    を前記酸化物に散布する工程と、 前記容器をはんだ槽から引き上げ、 溶融はんだから酸化物を分離する工程と、 前記容器を反転し酸化物を排出する工程を備えたことを
    特徴とする酸化物の除去方法。
  2. 【請求項2】 種子はゴマ、ヒマワリ、ヤシ、菜種、綿
    実の内いずれか一つ、またはその組合せとしたことを特
    徴とする請求項1記載の酸化物の除去方法。
  3. 【請求項3】 分離剤を散布した後、容器をはんだ槽か
    ら引き上げたり浸漬したりして複数回上下動させる工程
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1
    項に記載の酸化物の除去方法。
  4. 【請求項4】 粟、稗、きび、米の粒または粉末、種子
    の粒の内から選択したいずれか一つ、またはその組合せ
    からなる分離剤を溶融はんだに浮かんだ酸化物に散布す
    る工程と、 溶融はんだに浮かんだ酸化物を容器内にすくう工程と、 前記容器をはんだ槽から引き上げ、溶融はんだから酸化
    物を分離する工程と、 前記容器を反転し酸化物を排出する工程とを備えたこと
    を特徴とするはんだ酸化物の除去方法。
  5. 【請求項5】 種子はゴマ、ヒマワリ、ヤシ、菜種、綿
    実の内いずれか一つ、またはその組合せとしたことを特
    徴とする請求項4記載のはんだ酸化物の除去方法。
  6. 【請求項6】 酸化物の表面をほぼ覆う程度に分離剤を
    散布することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1
    項に記載の酸化物の除去方法。
  7. 【請求項7】 はんだを加熱し溶解させるはんだ加熱手
    段と、はんだと酸化物とを分離する分離剤を酸化物に散
    布する分離剤散布手段とを備え、 前記分離剤が栗、稗、ぎび、米の内いずれかの粒または
    粉末、種子の粒の内から選択したいずれか一つ、または
    その組合せからなることを特徴とするはんだ回収装置。
  8. 【請求項8】 種子はゴマ、ヒマワリ、ヤシ、菜種、綿
    実の内いずれか一つ、またはその組合せとしたことを特
    徴とする請求項7記載のはんだ回収装置。
  9. 【請求項9】 さらに、溶融はんだに浮かぶ酸化物を掬
    う酸化物すくい上げ手段を備えたことを特徴とする請求
    項8記載のはんだ回収装置。
  10. 【請求項10】 すくい上げ手段が容器であって、すく
    い上げた酸化物を前記容器から排出する排出手段を備え
    たことを特徴とする請求項9記載のはんだ回収装置。
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